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ヨーロッパ史入門 原形から近代への胎動
ヨーロッパ史入門 原形から近代への胎動
池上俊一/岩波書店
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総合評価

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    リン/タロー
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    オーディブルで読了。 ヨーロッパという大づかみな枠ぐみを古代から近世まで一冊にまとめるという中々大胆な一冊。 ある程度ヨーロッパ各国史を知っている人が復習として読むのには向いていると思う。 ただ、本当の初心者が読むにはあまりにも圧縮されすぎていて、向かない気がする。

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    投稿日: 2023.08.10
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    としなが
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    古代ギリシャ・ローマの時代から、宗教改革やルネサンスの時代までのヨーロッパ史が、この一冊でたどられます。一度読んだときは、とりあえず歴史の流れを追うだけで精一杯、という感じでした。 しかしkindleでハイライトをつけたところをを確認するために、その部分の前後だけを簡単に読み返すと、初読時に考えていた以上に、内容が濃い一冊だったのだと気づきました。そういう意味では、ちゃんと腰を据えて再読すると、より面白みが増す一冊なのではないかと思います。 ヨーロッパと一言で言っても各国や地域に違いがあり、歴史がある中でどう定義づけ、解説していくか。 この本では民族や国家の歴史にも触れられるけど、大きな枠組でみると、キリスト教を中心に、以下に国家が作られていったか、という観点から述べられます。 日本人からすると、宗教と国家の関係性はわかりにくいけど、この一冊でキリスト教がいかにヨーロッパを形作り、ともに巨大化していったのか、ということが実感として分かりました。 そして国やキリスト教が巨大化していき、統合されていくなかで、ある時を境にヨーロッパの地域内で、そしてキリスト教内でも対立が起こり、政争や戦争が引き起こされる。 そうしてキリスト教の統合が失われ、各国家が相手を他者と位置づけた時代があり、その次にやってきたのが各国が力の均整によって平和を築こうとする今に近い時代です。 EUが今も加盟国を増やしているように、ヨーロッパというのは、その時代時代に応じて、多様性を取り込んだり、あるいは他者を作ることで、自分たちの結束を固めたりと、対立と連帯を繰り返して活力が生まれていると著者は語ります。 その筆者の考えが読んでいるとストンと腑に落ちました。こういうヨーロッパのマインドというものは、また日本人と違うところも多く感じ、その差異が面白いのだろうな、と思います。 ジュニア新書となめてかかると、歴史に詳しくない自分が読むにはけっこうカロリーの高い一冊でした。でも面白みが分かると、その高カロリーにあう、満足感のある本だったと思います。

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    投稿日: 2023.04.26
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    ぼすを
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    正直全部は読めていない。自分に知識が無かったのもあって読むのはかなりきつかった。 ヨーロッパ文明史はもう少し近代から中世に至るまでざっくりと理解してから調べるようにしたいです。

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    投稿日: 2023.04.15
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    hiro1548
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    ギリシャ、ローマ世界から中世へ続くヨーロッパの歴史って断片的にしか把握できてなかったね。この1冊のおかげでだいぶ整理できたような。そう思わせてくれる良書だ。西ヨーロッパの神政政治と東の皇帝教皇主義。教皇権と皇帝権の対立というか優先権の争いがあったわけだけど、どういう順序で歴史が進むのかは地域によって異なる。アジアと違って宗教に支配される地域、それがヨーロッパというわけだ。

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    投稿日: 2022.07.23
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    じょあん
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    著者は「ヨーロッパというものは第一義的には『文化的概念』」という。そしてその構成要素を「キリスト教の霊性」、「ギリシャ・ローマの理知」、「ゲルマンの習俗」、「ケルトの夢想」とする。ヨーロッパ入門として読みやすく、コンパクトにまとまっているのは良い。しかし、著者の専門外の分野では内容が古い。ミケーネ滅亡ドーリア人原因説、ビザンツ=皇帝教皇主義、テマ制=屯田兵制、これらはいずれも今や否定されている旧説だ。文献案内にある本を読めば、これらの説が通用しないことは明らかになる。その意味で文献案内があるのは良心的か。

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    投稿日: 2022.04.07
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    まめけんし
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    近世に入ったあたりから登場人物が増えて羅列されるようになったのが分かりづらかった。 主旨ははっきりしているし参考文献欄も充実しているので気になるところを読者が深めていくといいかも。

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    投稿日: 2022.03.23
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    Go Extreme
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    まえがき――ヨーロッパとは何だろうか 第1章 ヨーロッパの誕生――古代ギリシャ・ローマの遺産(古代)  自然と地理/人種と民族/印欧語族とヨーロッパ諸言語/アルファベットの発明/ギリシャの位相/ローマ帝国とヨーロッパ/バルバロイについて/キリスト教の誕生と普及/古代末期の司教と聖人の役割 第2章 ロマネスク世界とヨーロッパの確立――中世前半  原形としてのフランク王国/アンビバレントな「他者」としてのイスラーム教徒/フェーデの時代と「平和」の工夫/「キリスト教世界」の形成/辺境の役割/紀元一〇〇〇年の飛躍とロマネスク世界/ビザンツ帝国はヨーロッパか/十字軍とは何だったのか/封建制と領主制 第3章 統合と集中へ――後期中世の教会・都市・王国(中世後半)  学問の発展と俗語使用/騎士と騎士道/盛期中世から後期中世の文化/正統と異端/ユダヤ教とキリスト教/都市のヨーロッパと商業発展/教皇・皇帝、国王・諸侯 第4章 近代への胎動――地理上の「発見」とルネサンス・宗教改革(15~17世紀)  中世末期の光と影/スペイン・ポルトガルの海外進出と価格革命/カトリック布教の使命/ルネサンス文化の輝き/プロテスタンティズムの登場/国民国家形成の努力と宗教戦争/印刷術の衝撃/女性受難の時代/宗派体制化と社会的規律化/争い合うヨーロッパ諸国/絶対主義と海外植民地/科学革命と自然法/バロックと古典主義

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    投稿日: 2022.01.26
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    root3
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    読み終わって,早く後半が読みたいと思ったけど,まだ出ていなかった~ヨーロッパは文化的な均質性で括られる。それが完成したのは10世紀末から12世紀前半のロマネスク期で,「ギリシャ・ローマの理知」「キリスト教の霊性」「ゲルマンの習俗」「ケルトの夢想」だと考える~岩波のジュニア新書で西洋史を取り扱ってきた東大の名誉教授,何歳かなぁ?と思ったら,同い年で吃驚した

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    投稿日: 2022.01.20