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映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~
映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~
稲田豊史/光文社
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総合評価

307件)
4.0
74
136
50
12
3
  • まんどのアイコン
    まんど
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    早送りする人が多いという解説が長かった この本を早送りでよんでしまったジレンマと、 人間の本能を実感

    0
    投稿日: 2025.06.30
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    takahiro
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    映画を倍速で見るなんて信じらない、、と批判的な考えをもって読み始めた本書。 ところが批判的な考えと対立する現代の若者(主にz世代)の意見から考察されるそのようにせざるを得ない理由が、なんとも考えさせられる内容だった。 周囲の環境や時代背景(主にSNSの普及)が昔とは大きく異なること。若者には、彼らの教育背景に根差したオンリーワン(個性的)になりたい欲求があること。あるいはファスト映画に類似するような現象は実は昔からあったが、最近になって表面化しているだけではないかということなど。 新しいものに対しては必ず批判的な声はあがるが、一度立ち止まってその背景や根拠を考察するのは非常に意義のあることであると実感した。

    9
    投稿日: 2025.06.29
  • むのメノメのアイコン
    むのメノメ
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    時代に飲み込まれるアナログ文化。現代人、令和キッズの生態について書かれている。次の時代に適応するために、覇権を取るために文化学習は必要だ。 評論家が息しずらい世の中について語っていた。本当にいい評論をいいエンタメ性で届ければ確実に有名になるだろうに、批評ばかりで己の能力不足については記述が無かった。自分を変えない者に時代は任せられない。 おわりに当たりに本書のまとめが書かれていた。 「昔は、倍速視聴にいちいち目くじらを立てる人がいたんだって」 百科騒乱の地雷を踏み抜くパンドラの箱を開いてしまった、それに憧れはする。

    0
    投稿日: 2025.06.27
  • tsurfのアイコン
    tsurf
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    彼女がYouTubeなどを1.5倍速で見ると言っていたので、その思考について知りたくて読んでみた。 10秒スキップ見などの説明がやたら長い。 期待した内容と違った。

    1
    投稿日: 2025.06.25
  • eu_rasiaのアイコン
    eu_rasia
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    私も本・漫画はちぎっては投げ式であまり褒められた感じでない読み方で消費してるため、どういう論になるもんかなと思いつつ読みました。違法なファスト映画動画の利用はさておきデバイスの進化や社会の変化に伴う変遷として見るべき、という論かな。おおむね同意します。

    0
    投稿日: 2025.06.24
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    m
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    早送り=ダメではなく、新しい習慣になるかもっていう結論がよかった。動画を早送りすることの背景には色々あるんだなと思った。

    0
    投稿日: 2025.06.24
  • 2208952番目の読書家のアイコン
    2208952番目の読書家
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    「シャレード」 -間接表現 -見てわかることならわざわざセリフにしなくていいというシナリオ法 TVをおいてある空間とキッチンダイニングルームが一体化している、雑音混ざる -TV番組でテロップが多いわけ -説明の多さに慣れてしまった一因 「個性的じゃなきゃダメだ」という呪縛 普遍的な好みがないので(みんなが好きな芸能人やドラマなど)自分の個性を探さないとと焦燥に駆られる 趣味がある状態が目的。中身以前に オタクにはなれないので推しという言葉が生まれる、萎縮した気分に当てはまる言葉 p151自分の上位互換を目視できてしまう地獄 p193「エンタメに心の豊かさでなくストレス解消を求める」 体系的に作品鑑賞をしない -アート作品は画家で見るが、映画はそうでない →かかる時間の違いだろう リキッド消費 -短命 -アクセスベース →ものではなく、ものを使う権利を買う -脱物質的 作り手ではなく生産されるシステムが好き

    0
    投稿日: 2025.06.21
  • 読書家aliceのアイコン
    読書家alice
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    我が子含む今の若い世代の考え方が垣間見えた。 特に息子は自分が認めるものだけに囲まれて生きていきたい、否定されたら過剰に反応する。 いつの間にそんな世界観になっちゃったんだろうって思っていたのでこの本を読んでストンと腑に落ちました。 実際子育てしてる時は、間違えない様に親は少し先回りしてしまったし みんな違ってみんないいとか、 コスパもタイパも考えられる様になると良いな と漠然に考えていたのですが、 過剰に進みすぎた結果の様に思えます。 最近は5年も経てば価値観はすっかり変わってしまいますね。 これからも変わっていくのでしょうね。 歴史や文化を学び視野も広げ焦りも減らしていきたいですね。

    0
    投稿日: 2025.06.18
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    がな
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    【なぜ】タイトルに似たことをしているなと思い(映画は等倍で見るけど) 【ここだけ】情報過多な世界が作り出す人間の特性 【感想】SNS、サブスク-ネイティブの常識、世界の見え方にハッとさせられた。読書の価値(真価)を感じた。 ・サブスクにより配信1本に対する価値が減っている ・自分の上位互換にすぐ出会ってしまう…SNS時代の弊害。浅く知っておくことが大事であって、深く知るのは専門家に任せる。どうせオタクには勝てないので… ・z世代は失敗したくない。予想外の感情の起伏に出会いたくない。 ・

    8
    投稿日: 2025.06.03
  • Sasaのアイコン
    Sasa
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    現代はコンテンツの量が膨大なため、映画などの娯楽は本来楽しむもののはずなのに なるべく時間をかけずに消費されてしまう傾向にある。話題についていくためや、自分が”様々な作品を知っている”というステータスさえ手に入れば良いという、目的が手段化してしまっている風潮に本書は警鐘を鳴らしています。 情報自体が目的のコンテンツなどは早送りしてもいいが、映画などの作品は早送りすることによって本来の作品としての良さを著しく損なってしまう。それでは本当に楽しんだとは言えない。楽しいものならできるだけ時間をかけてじっくり楽しみたいはずだし役に立つことだけが大事なことじゃない。無駄と言えるものにこそ価値があってそこから情緒が生まれる。感動が生まれると思います。 自分もソーシャルネイティブなので、現代人がコスパ タイパ重視してしまう気持ちはすごく理解できますが、それでも作品を早送りしてしまうことには反対の立場を取りたいです。(近い未来そういう考えは老害として笑われるかもしれないケド、、) 効率ばかりを重視してしまいそうになったらこの本を思い出して、時にはゆっくり時間をかけながら純粋にものごと(作品)を楽しむのもいいかと思います。

    1
    投稿日: 2025.05.30
  • riskiiのアイコン
    riskii
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    映画好きな方には是非読んでもらいたい!多角的な考察から、様々な事象が絡み合って映画を早送りで観る人たちが増えたんだと理解することが出来る。自分も映画を早送りで観ることには否定的。これを読んで、より映画館で映画を観ることの大切さを実感した!映画をより好きになった

    0
    投稿日: 2025.05.20
  • ぶのアイコン
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    映画を早送りで見る現代人の慣習に対して、肯定的・否定的の両面から批評されている。幾つか原因は考察されているが、押さえておかねばならないのは筆者も最後に述べている通り、技術の進歩によって人は快適さを求めるし、そこで旧派との衝突はいつでも起こりうるということ。この新たな慣習を前提にした作品の創り方やビジネスの在り方が問われてくる。

    0
    投稿日: 2025.05.10
  • ぼののアイコン
    ぼの
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    私も倍速視聴したことがあるので、タイパ重視で観る気持ちは分かる。でも、倍速で観ると味わえないんだよなー。本書はタイパ理由だけでなく、情報を仕入れたい切実な若者や、失敗したくない気持ちなど、もっと奥深い理由があることを教えてくれた。現代を生きるのは色々大変だな〜。好きなものを好きなように観れますように

    0
    投稿日: 2025.05.09
  • たが書らのアイコン
    たが書ら
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    僕はめちゃくちゃ倍速でネトフリを見てるのでタイトルに惹かれて読みました。 なぜそうなっちゃってるのかをいろんな角度から紐解いていて面白かった。消費者目線、クリエイター目線での考え等も書かれていて納得感のある内容。 感想としては、倍速視聴をする人でも自分とは違う理由や考えの人がいて、今の世の中を憂いたくもなったけれど、それでも今の楽で便利な世の中に生まれて良かったと思った。 決して倍速で見る人を非難するような内容だけでなく、終盤ではそれらの人に寄り添ったり、そんな今だからこその提案もあったりして、読んでいて不快になることは全く無かった。

    0
    投稿日: 2025.05.06
  • たあのアイコン
    たあ
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    私はもともと作品を早送りで観ることが好きではなく、そのような視聴をする友人にはつい説得してしまうタイプだ。だからこそ、本書『映画を早送りで観る人たち』を読み始めた当初、作品を“コンテンツ”として消費する視聴態度に対して疑問を投げかける著者の主張には強く共感した。作品を作った側の思いを想像すれば、倍速で流し見されることを望んではいないだろうし、それは本来の楽しみ方とは言えないと感じていたからだ。 しかし、読み進めるうちに著者が示す「そうせざるを得ない若者たちの環境」や、「視聴スタイルの変化は技術進化による自然な流れなのではないか」という視点には、悔しいながらも頷ける部分があった。情報が溢れ、時間が常に足りない現代において、倍速視聴もまた一つの選択肢であり、それ自体を否定することは時代に逆らうことかもしれないとも感じた。 それでも私は、著者と同じように、そうした視聴スタイルを否定はしないが、自分自身はできる限り作品と真剣に向き合い、作り手の意図や作品の空気感を丁寧に味わっていきたいと思う。効率よりも体験を大切にする鑑賞の仕方をこれからも心がけていきたいと、あらためて思わせてくれる一冊だった。

    0
    投稿日: 2025.05.02
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    みき
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    私はZ世代の若者ですが、映画を早送りして観たことはありませんし、長い映画が好きです。この本を手に取り初めて、映画を早送りする人がいることを知りました。 友人に聞いたら、著書で書かれているように、映画やアニメで「退屈なシーン」は飛ばして観ると言っていました。著書では、そのような人の考えがわかりやすく書かれています。他にも、社会的背景や視聴者の変化により映像産業がどのように変化してきたかが解説されています。 作品を味わうのではなく、情報として処理する人が増えてきたということがよくわかりました。また、作品に感情移入したくないから飛ばす。という点は、感情移入しながら観る私にとっては驚くべき意見でした。

    2
    投稿日: 2025.04.25
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    Eliot
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    「映画を早送りで観る人たち」の出現が示す恐ろしい未来、、、という論説文が大きな反響を呼んだことから端を発して書かれた書籍ということだ。若者ではない私も早送りでドラマを見ることが多いので、どんな恐ろしい未来図が提示されるのかと、興味深く読んだ。実際、著者が予測する(というより分析している今という)時代の到来は、本当に恐ろしいものだった。見たいものだけ見たい、心を揺さぶられるのはストレス、自分と異なる他者への興味·想像力の欠如など、現在より頻繁に目にするようになった嘆かわしい現象の根本原因がこういうところにあったのかと思い至り、彼の分析の的確さに感銘を受けた。技術の進歩によってもたらされたこの傾向は不可逆的なものなのだろう。第5章の内容では、この「恐ろしい未来」について十分言及されていないことが不満だが、概して鋭い洞察力と示唆に富む文化論だった。

    1
    投稿日: 2025.04.19
  • いけ丸のアイコン
    いけ丸
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    私たちの映像作品に対する向き合い方は人それぞれだし、自分の目的やライフスタイルに合った視聴方法を選べば良いよね〜。 世の中が便利になってくる中で、あらゆるものの位置づけは変わると思うし、映像作品もそれは同じだと思う。そういった時代の潮流を受けて、映像作品の表現の仕方がどう変わっていったか、みたいな話は面白かった。けれども、様々な人のインタビューから倍速視聴に関しての懐疑的な意見を示していく、といった本書の構成には疑問しか感じなかった。

    0
    投稿日: 2025.04.11
  • みたらしまるのアイコン
    みたらしまる
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    このレビューはネタバレを含みます。

    はじめは批判的な書き出しで、今どきの若者は...というようなスタンスから始まった本書だが"ではどうして映画を早送りするのか"を、動画配信サービスの台頭での供給過多、現代人(特にZ世代)の多忙さゆえのタイパ志向、批評の激しいものを倦厭しわかりやすさを求める風潮、という角度から分析しており、時流を踏まえて早送りされるのも無理ないよね...ということをを説明している。 後半では、ファスト映画に対して正式な広告宣伝として配給会社側と組むのはどうかという意義のある提言もされていた。 章立てて論じてきたものの、おわりに、結局映画を早送りで見るなんて...と回帰するのはクスッと笑えるところでした。

    0
    投稿日: 2025.04.03
  • 充実大豆のアイコン
    充実大豆
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    映画を早送りで観る人たちはなぜ誕生したのか?何を考えているのか?をさまざまなインタビューから紐解こうとしている 自分は映画やアニメは倍速視聴しないタイプである。そのため倍速が当たり前だと考えている若者の主張を読んでると、考え方が理解出来なくてストレスを感じていることに気づいて興味深かった。 自分は映画やアニメは倍速視聴しないけど、資格試験の解説動画なんかは飛ばしたり早送りは当たり前のようにしているので、何を芸術として何をコンテンツと認識するかの違いではあるんだろうな

    1
    投稿日: 2025.04.02
  • わかさまのアイコン
    わかさま
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    自分も若者世代でありながら、倍速視聴や飛ばして物語をみる人たちに対して疑問を抱いていた。映画作品がコンテンツと呼ばれることも不思議に感じていた。しかしそういう自分の中にあったハテナは、作品に対する向かい合い方の違いから来ていたことが理解できた。作品を鑑賞しているのではなく、コンテンツを消費している人々。個性を求めすぎて無個性に向かう同世代たち。相手を認めるというより、相手の多様性を無視してしまっている現代人。それは本当に正しい答えに向かっているのだろうかと、どこかでモヤモヤしていたことを代弁してくれているような代わりに解決してもらったような気がした。 身近な内容だったからか、筆者の文体のおかげか、大変読みやすい文章だった。

    2
    投稿日: 2025.03.27
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    洋画を字幕なしで見たい
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なんだか、自分はYouTubeは倍速で、映画は飛ばさず派なんだけど図星というか的を得てる感じで逆にスッキリした。 映画と他のコンテンツを比較してるのも面白い。ライン、Twitter、本、tv、ラノベなどなど。 所謂Z世代の意見としては、本書に挙げられてる通り、コンテンツとしてYouTube(や映画)を捉えているから倍速になっていると思う。 YouTubeを別に面白いとか思って見ていない。ただなんとなく暇だから、流行っているから見ていた気がする。逆に本当に興味があるYouTubeのは飛ばさず見てしまう。 さらに、ショート動画との関連も考えてみた。ショート動画と映画を比べるとタイパの違いが明白だし、z世代のタイパ重視思考を色濃く反映していると考えた。(皮肉なことに多くの人がショート動画に超多くの時間を使ってしまっているんだけど。)

    5
    投稿日: 2025.02.27
  • ぽんのアイコン
    ぽん
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    「消費」という言葉に興味があるので読んでみた。 趣味を「コンテンツ」と言って楽しんできたけど、 コンテンツ=消費なんだと気付かされた。 クリエイター側にしか分からない感覚だと思う。 リキッド消費の特徴 ①短命 ②アクセス・ベース ③脱物質的 作品をむやみに消費するのは作り手にかなり失礼だなと感じる。受け手がどう受けるかは勝手だけど、作り手の想いをリスペクトする事で、受け取る質が変わると思う。 サブスクが流しっぱなしの水だとすると、1つの作品は山の麓の天然水コップ1杯みたいな。 これからは、コンテンツではなくて、作品として味わって鑑賞したい。 『映画を早送りで観る人たち』というテーマが、 メディア論、コミュ論、世代論、創作論、文化論 に広がっていきとても面白かった。 無関心(干渉しない事)=多様性を認めた事にはならない

    1
    投稿日: 2025.02.09
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    なあたん
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    2024/1/11 めちゃくちゃ好きな題材だからすらすら弱めた 『核爆弾と同じで、一度それがうまれてしまえば、もうそれとどう付き合っていくか考えるしかない』 めちゃくちゃ自分の考えや、自分の経験がよぎる文章がいっぱいだった 人はこうして老いていくのでしょうか? 昨日見た最近のなろう系アニメ1話、内容薄好きで実質5分かと思ったが、アレも倍速前提で作られてるのか? ファスト映画や倍速の出現を、ラジオの出現や、dvdの出現と枚挙してたが、本当にそうか? ま、別に人それぞれの選択だけどね、見たいもんを見たい方法で見れば良いとは思う。 私は自分の見たいものを見たいスピードで見る 監督リスペクトのディグり野郎であることをちょっと誇りに思ってる時点で、私はやっぱりオタクなのかもしれないですね

    1
    投稿日: 2025.02.08
  • toshi1231のアイコン
    toshi1231
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    TVニュースで「タイパ」の一例として、時間節約のため食事はすべて栄養成分が含まれる液体で摂取する人を紹介していた。なんとなく世の中、なんでもかんでも効率化、タイパになっているなと感じていたこともあり刺さる内容だった。 本書は以前から気になっていたのだが、「タイパ」のニュースをみて手にに取ってみた。映画もドラマも早送りでみる、なんなら最初からエンディングを確認してから見る。これは鑑賞ではなく消費じゃないか。。などといいつつ、自分でもTV番組のほとんどは録画して、スマホかタブレットで時に早送りしながら見ることが普通になってきている。だって便利だし、効率的だから、、、 音楽鑑賞は演奏会が主流だった昔、レコードの登場は本物じゃないと批判された。書籍で情報を得ることが主流だった時代、テレビの登場は情報に対して受け身になり、「一億総白痴化」につながると、かの大宅壮一に言わしめた。そのうち、倍速鑑賞もあたりまえになっていくのではないかというのが本書の結論(著者もこの流れを好ましくは思っていないようだが)。 とにかく、情報が溢れすぎてるし、仕事も働き方改革だからとかいいつつも忙しすぎるし、時間的な余裕を感じる暇がないのだよね現代人は。。

    4
    投稿日: 2025.01.31
  • ayapanのアイコン
    ayapan
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    私も映画やドラマが好きで、サブスクに入って日々鑑賞(消費?)に勤しんでいるので、非常に気になる内容でした。 作品を鑑賞するのではなく、コンテンツを消費する。すなわち食事を味わって食べるのではなく、カロリーを摂るために食べる。(わかりやすい例えです) 情報にあふれた時代、次から次へと話題作が出てくるので、タイパ重視で視聴する。 セリフで全部説明してくれるようなわかりやすさが求められがち。 そういう意味でわかりにくい作品は、 「わかんなかった、だからつまらない。」 となってしまう。 心が揺さぶられたくて、映画やドラマを観る私には、「心が揺さぶられたくない」というのに驚くばかり。ほんとにそんなもん?? こういった鑑賞の仕方に対して、悪いと言っているわけではなかったのがよかったですね。やはりここまでして話題の作品を見なきゃならない感には、まだ私にはもやもやが残るけど、この本読んでたら、数年後には倍速視聴派になっていそうな気もしてくる。 楽しめるものに溢れてる贅沢な時代なんですね。 いいのか悪いのか…。

    10
    投稿日: 2025.01.22
  • 田舎の工場作業員(密井)のアイコン
    田舎の工場作業員(密井)
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    このレビューはネタバレを含みます。

    私自身動画定額サイトなどで沢山見る方なのでタイトルに惹かれて読み始めた。倍速視聴する人たちがどのような状況下でそれをし始めたかなど著者と同じように納得できないけど理解はできた状態になれたのはよかったとおもう。

    1
    投稿日: 2025.01.20
  • wakeのアイコン
    wake
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    「映画を早送りで観る」を取っ掛かりにした現代メディア論・世代間文化論にまで言及したなかなか興味深い一冊。自分のような昭和世代の考え方とゆとり世代・Z世代の考え方のコアな部分が多彩な例示で浮かび上がる。映画を早送りで観るや監督で映画を観ないには全く共感できないが、そのようになってしまう土壌には深く共感できる。

    2
    投稿日: 2025.01.10
  • ふーこのアイコン
    ふーこ
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    俺自身つまんない映画とかアニメは途中から1.25倍速にして観ちゃうタイプだけど、ネタバレとか考察見てから映画観る人とか倍速で観たりする人の思考回路がわかってそこそこ衝撃的でおもろかった。今後の考察も鋭くてよい。 ただ粗い部分もあった。俺が倍速で観る理由は、1倍でつまらない作品に飽きて集中できなくなるより、倍速で集中して観た方がいいと思うからで、少数派じゃなさそうなのにこの意見について全く言及されてなかったのが緩い。あとLINEグループで逐一流れてくる友人との話題にリアルタイムでついていくために早送りで観る必要があるみたいな考察ジジイ視点すぎて笑った。そんな奴なかなかいないし取材対象ミスりすぎ。

    1
    投稿日: 2025.01.10
  • ななせせ@鈴木克昌のアイコン
    ななせせ@鈴木克昌
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    映画やYouTube、バラエティなどを早送りで見る人たちのことをさまざまな角度から分析しており面白かった。時代背景や技術の進歩などにより視聴者の映像の見方が変わったが、その背景も深掘りしていた。結局はその行為自体が将来的には肯定的になる一方、筆者は腑に落ちていなかった

    1
    投稿日: 2025.01.09
  • BURGERTIMEのアイコン
    BURGERTIME
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    本を全くと言って良いほど読まない私が、わずか半日ほどで読了した。 これは何を表すか。 最高の読書生活の幕あけである。 というのは半分冗談、半分本気。(マジで本ってすげぇ!!ってなった) これは本当の話なのだが、大好きな映画や音楽を『鑑賞』または『消費』するだけの生活にモヤモヤしていた。 そんな時にこの作品を読めたことは嬉しいことだ。 もう一つ、現在20代前半の私だがこの時期に読めたことも大きいと感じる。 いずれにせよ、エンタメ・芸術をこよなく愛す私にとって非常に大きい知見と考える時間を与えてくれたこの作品は最高である。

    4
    投稿日: 2024.12.31
  • 2176941番目の読書家のアイコン
    2176941番目の読書家
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    オーディブルで読了。 映像作品に対する向き合い方や価値観の異なる考えに触れることができた。 私自身、映画好きで映像作品を早送りすることやファスト映画には凄く憤りを感じていた。本著を読んで現代人の可処分時間のなさや話題の多様化など、広く浅くコンテンツを「消費」しなければならない現状を知り、やるせなさを感じた。

    1
    投稿日: 2024.12.31
  • djuaxのアイコン
    djuax
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    リキッド消費。短時間で次から次に移る消費。所有するのではなく、一時的に使用・利用できる権利を購入するような消費。脱物質的な消費。バーディ&エカート(2017)。p.247 倍速・10秒飛ばし習慣の社会的な背景。映像作品の供給過多。現代人は多忙でコスパ志向が強まった。セリフですべてを説明する映像作品が増えた。p.281

    2
    投稿日: 2024.12.07
  • nyonboo48のアイコン
    nyonboo48
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    今のZ世代とは微妙に理由が違うかもしれないけれど、言われてみれば自分もアニメを1.25倍速で見ることがある。著者の言うように、等倍速で見なくては制作者の意図が正しく伝わらないかもしれない。そこに使う時間がもったいないとは思わないけれど、録画したテレビ番組を見る時間が足りない。早送りで観て消化試合になっているようなアニメは、途中で見るのをやめたほうが良さそうだ。

    3
    投稿日: 2024.12.01
  • フラビオのアイコン
    フラビオ
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    2024年12月1日読了。著者が「映画を早送りで見る若い世代っていったい何を考えているのか!?」という驚きから執筆し話題になった記事を、さらに膨らませ掘り下げた本。非常に刺激的であり、なんというかそこはかとない絶望感というか「何かがこの世からなくなりつつある」という感情を覚える本であった…。本文中でも言及がある通り、「アダルトビデオは好きなシーンまで早送りしたりお気に入りのシーンを何回も見たりしているな」と自分も思った。2時間近くを作り手の意図にゆだねる「映画」のスタイルは、レコードやカセット、CDらがそうなっていったように時代遅れで伝統芸能的スタンスに過ぎないのか?小説や音楽のように映画も「ユーザーが自由に消費する」コンテンツの一つでしかなく、作り手はそれを前提として「現代人に受け入れられる映画コンテンツ」を作るべきなのか、それとも倍速視聴を生み出す今の世の中は何かが間違ってしまっているのか…?伝統的で古いスタイルは現代的に常にアップデートすべきものなのか、変えちゃならんものもあるものなのか。生きてきた時代や立場によっても考え方は異なるのだろうが…それでも、「映画を早送りで観るなんて、どんなつもり!?」と自分は問わずにいられない…

    2
    投稿日: 2024.12.01
  • りんのアイコン
    りん
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    倍速視聴、ネタバレ先読み これらの行為の意味が本気で分からなかった側の人間ですが、この一冊でほぼ疑問は解決しました。 1ページごとに「なるほどなるほど」の連続 「消費する」という感覚で考えると確かにスッキリするところがいくつもあります。 「とにかく感情を乱されたくない」という考えのもと、ネタバレを見るというのは中々面白い見方だと思いました。 この本の参照以外にもなろう系の流行が、創作物の中でも辛い思いをしたくないという理由で説明できる、という意見は目にしたことがあるので、なるほどここに繋がってくるのかと。 1番恐ろしいと思ったのは、理解できないとか言いつつ、自分自身がこの倍速視聴する人たちの考え方に片足を突っ込んでいることに気づいたことです。 たまに、「あー、これわかるなー」と思うことがあるのですが、その時にゾクッとする感覚を味わいました。 特に、自分の好きな作品に対しての否定的な意見をあえて見ないようにしてしまうことはよくあります。 自然にそうなっていくのは仕方ないにしても、本書に示されている倍速視聴、ネタバレ派のマインドにどっぷり浸からずに、自戒をし続けていくことは必要かなと思いました。 (少なくともそういう考えのネイティブでない以上は、、)

    1
    投稿日: 2024.11.21
  • コジコジneverのアイコン
    コジコジnever
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    『軽い気持ちで見る』ができるようになったというのは自分としては貴重だと思う。ファスト映画はコンテンツとして受け入れられていくと思う(自分はしない派なのだが) 自分は読書が好きで古典の海外文学まで関心を広げているが、とっかかりは描写が過激で有名な官能小説だった。映画の入り口として低いハードル(短時間で要点だけ見る)があってもいいのではないかと思う。 芸術や文化として鑑賞するのか、と消費材として鑑賞するのかのというのを彼ら(ファスト映画派)は使いこなしてるのだろう。それに『その映画に対して払った時間とお金』もそこに絡んでくる。TSUTAYAで借りた映画は早巻で見ないし(1作あたりの金額が明確に出るし店に行って物色してる時間、自分の選んだセンスも問われてくる)、サブスクで転がってる映画なら早回しで場面場面をピックアップして観る可能性も高い。 友人(ファスト映画派)とこの本について話し合った。七人の侍を見た時、長いと思い早送りでみていたが、どこも面白くて結局等速で全部見直したりする、と言っていた。 飛ばして観るって言うのは、結局そこまで楽しめていないのではないか、じっくり見ようという気が起きないのは魅力が乏しいからだ。飛ばしながらでも全部面白かったら等速で味わう。早回しにしたらからその映画の本質が台無しにされつまらなくなるって言うのがちょっと名作の魅力を軽んじてないだろうか。面白ければどういう見方しても面白いと思う。 ここまで言っておいて映画好きの「意地」として自分はそう言う見方は出来ないだろうと思う。彼らが身を削って作った映画たちを「流し見」するのは抵抗がある。本とかは流し見して吟味するけど。映画が好きで大切にしたいから既存の型から外れると一言言いたくなってしまうのはどのジャンルでも同じか。

    1
    投稿日: 2024.11.21
  • お茶にごしたりのアイコン
    お茶にごしたり
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    観たいコンテンツがあり過ぎるが故に、早送りで消化することはある。早送りすることによって没入感、理解のしやすさ、考える余白が薄まるのはわかっている。しかし溢れるでるコンテンツをタイパよく消化するには使わずにはいられない。 たまに映画館に行くといいかもしれない。倍速は存在しないので。 情報系動画はガンガン倍速かけていく。 もしサブスク機能に早送りや倍速が無くオプション課金だとしたら、どのくらいの割合で課金するだろうか。

    17
    投稿日: 2024.11.13
  • Mary@のアイコン
    Mary@
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    このレビューはネタバレを含みます。

    日頃から倍速を駆使しているのと、学生に関わって生きているので、そりゃそうだよなあといった感想。 個人的な倍速する気持ちを自分より上の年代の人たちに説明するとしたら、 「TSUTAYAでDVDレンタルしてきたけど、明日までに5本全部観終わらないと延滞料金かかっちゃう!」 という状況に常に置かれていますといったところ。 自分はTSUTAYAとサブスクのはざまの年代だと思うのだが、それぞれ一長一短だと思う。 TSUTAYAでずらっと並んだDVDから観たいものを選んでそれにお金を払ってじっくり観るのも好きだったし、今知人たちから勧められた"コンテンツ"を家に帰ってすぐサブスクで観て、相手の「おもしろかったからあなたに勧めたい」という気持ちの鮮度を損なわないまま次の日に話ができるところは好ましいと思う。 近所にあったTSUTAYAもサブスクの普及による経営難からか潰れてしまった。 "映画"を味わって観ようという気持ちを感じる術を1つ失った気がした。

    1
    投稿日: 2024.11.08
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    りん
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    この一冊でZ世代を理解したと言うのは危険かもしれないが、納得というか物凄く腑に落ちた。私は早送りで見ないので、何故そんなに急いで見る必要があるのか分からなかったが、内容を知れれば良いだけなら納得。話題についていくためだったり、自分も推しだからと言いたい思いで見るなんて。そりゃ忙しくなって時間もないからタイパって言うし、やることが多くて大変だなぁ。この先どうなるのか分からないのが面白いと思うし、伏線を見つけると嬉しくなるけどな。辛いところは見たくないとか、幸せで終わってほしいというところは、共感力が高いからなんだろう。 楽しみ方がこんなにも違うのかと驚き。ナンバーワンじゃなくて良いと言われて気楽になるどころか、オンリー・ワンでなければならないことで、逆に追いつめられるなんて、皮肉だな。

    2
    投稿日: 2024.11.04
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    Raf
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    体験に価値があり、それを共有する事で、集団への帰属感を得て、それが生きる意味にも繋がる。人間にとってはある種の本能行動だ。だとすれば、「より多く」を求めるのは摂理であり、特に非難するものではない。何の話かというと、本書の話。鑑賞は体験。体験を披露し、承認される事で生き甲斐を感じる性質をシステム化したのがSNSや「いいね」の仕組みである。 で、この「より多く」に対して更に都合が良いのが、コンテンツのデジタル化による複写性や通信環境の進化。見ても減らない、のでサブスクみたいなサービスができるようになった。そうなると、チャンネルザッピングのように「選択にコストがかからない」状態になり、より多くを求める中で〝早送り“という行動に至る。 試食みたいなものとも言えるし、体験入会、観光地を速足でとにかく回る、というような行為と大して変わらない。著者は対象の本質を味わえないと嘆くし、私も確かにそうだとは思うが、この本に登場するインタビュイーは、じっくり見る価値が無さそうなものに対して早送りする、と言っているので、大した問題ではない。心を動かされれば、立ち止まる事もある。ただ、作り手も商業主義にインスタントなもの、焼き直しコンテンツが増えているのも事実。ストーリーは無限にあるようでいて、人間の知覚できる色や動き、論理パターンには限りがあるから、時代が進めば、表現はいずれ組み替えるしかなくなっていくのだ。 読書における、速読か遅読かという議論にも通ずるだろうか。理解する、と味わう、が異なるので、読む本や読解力にもよりけり。結論、どちらでも良いと思うのだが、新たな環境が、集中力散漫なザッピングし易い社会を生んでいるのは確かだ。「体験」を人との繋がりに用いたり、優劣をつけたりするような価値観や習慣を捨てれば、この早送りな人生の煽動から逃れられるかもしれない。

    67
    投稿日: 2024.11.02
  • 伊賀嵐山のアイコン
    伊賀嵐山
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    2023年新書大賞2位に選ばれた実質個人的1位の力作 新書を普段読まない人に是非とも読ませたい迷ったらとりあえず読んでほしい現代人の鏡になります。 倍速で見る、飛ばして見る。これらは一度YouTubeやネトフリ、プライムなんかでやってきませんでしたか? 別に普通じゃね?珍しくないよな。そう思うのが普通でした。卒論研究で読むまではです! 読んでみて、あれ、現代人って確かにこれだけどなんかやってることおかしくない? 確かにこんなことしてたけど、これってよくないかもって思うには思うだけ じゃあ倍速視聴を手放せますかって言われたらいや、できないかと思います。 私も同じです。けど間違いなくタイパ的にはいいんですよね。時間をかけて過ごしたくないんですよね。時代に追いつけないからダメなんですよ。それをわかっているから読んでいて今までを反省しました。 私たちは間違いなく時間に囚われている!それはこれからの私たちの未来だと思います。 倍速視聴は文化の発展かそれとも後退か、これを機に考えるべきだと思います。 個人的にこれを読んで気付いたことがあって、YouTube、映画、ドラマ、サブスク、読書、SNS、TikTok、ゲームと明らかに現代人の娯楽が多すぎると思います。そして明らかに切り離せないものの共通点が全部ネットに集まっていること、つまり映画、ドラマ、読書、場合によってはゲームにおいては切り離しが可能なんですね。この時点でヤバさに気づかない人は今すぐ読んでください。 そして切り離せるそれらが今、離れしている。離れを防ぐ手段として倍速があること。

    5
    投稿日: 2024.10.27
  • 映画のアイコン
    映画
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    ネット記事公開時点での世間の反応を鑑み、書籍出版でのスタンスとしてはファスト視聴側に歩み寄る姿勢を見せつつも、「わざわざ本を買って読む層=反ファスト」を想定したファスト叩きにも映る。しかし、多角的な視点でファスト映画を含めた現代メディアコンテンツと若年層との交わりを総括した20年代のベスト書籍の座は揺るがない。 個人的には、文化的なものに最も時間とお金をかけていた時代(CDや映画DVD、漫画本の大量購入)がサブスク直前だった。故に、その後の配信全盛期に、自身にとってのハードルが一気に取り払われた時代に突入したにも関わらず、単純な体力の問題で前屈みにサブスクを享受できない一方で、同世代がソレを違和感なく受け入れる様を見てきて、頭では自分もその環境を受け入れて享受すればよいとわかっていても、言葉にならない違和感を抱えながら、言語化できないために逆張りの精神でいまに至ってもCDや漫画本の購入を続けていた。そのため、「違和感=時代の要請butそれでもおかしい」の論調は読んでる自分に寄り添う姿勢でとても心地よく、心地よ過ぎて後半少し警戒しながら読んでしまった程だった。 すると、現代の若者の認識は実際の学生のアンケートを引きながら分析される一方で、サブスク以前の認識に関してはアンケート等の引用はなく、フェアな比較になっていないように感じられた。 若者のコンテンツ享受の姿勢が快適主義化している、とするのは本書の分析の一つだが、出版サイドもまた、同じ穴の狢と化してはいないか、と。つまり、本をわざわざ買って読む層が求める回答ありきで全体が構成されてるように感じた。 「タイトルで内容を説明」は本書におけるなろう系ラノベの分析であり、「ポルノ的消費」は、しばしば供給過多の環境にある若者が、自身が享受したコンテンツを自己批判的に説明する際に用いられる表現だが、新書界隈にもその2点が当てはまるように感じる。 とは言え、その点にさえ留意すれば、前述した通り、現代メディアコンテンツと若年層との交わりを具体例を含めて論じたものとして非常に有意であることに変わりはない

    0
    投稿日: 2024.10.27
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    なな
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    確かに私も映画とか本とか、 話題のやつとかとにかく見ないと読まないと!ってコンテンツ消費を頑張っているところあるなー そういえばこの間YouTubeで友近サスペンス、飛ばしたり早送りしないで約2時間見てめちゃ面白かった!昔のサスペンスドラマにはあった間とか俳優さんの表情とかああいうの今のドラマにはないけど面白いよね!今のドラマにあったらスキップされちゃうんだろうな…

    0
    投稿日: 2024.10.17
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    ppp
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    私は早送り学習を大学受験・社会人になってからの資格勉強に取り入れていたので、なんでこんなに騒がれているのかちょっとよくわからなかった。 やってみるとわかると思うけど、感情を込めずに詰め込む対象を習得するのには、もってこいの方法なのです。 -- 75 人はタダで手に入れたものを大切に扱わないから 100 小説投稿サイトは2010年以降勢いを増した。(新人発掘を目的に) 177 大学新入学生の、仕送り-家賃の生活費(年々下がっている)

    0
    投稿日: 2024.10.13
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    白衣卿相
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     映像作品が供給過多の原因で、現在の若者たちは早送り、10秒飛ばし見を結構されている。いわば、時間がそんなにないから、コスパとタイパを追求する。それによって、もともとの鑑賞行為から消費行為へ変化していく傾向がある。  また、情報収集として、最新の映画、ドラマなど概ね内容がわかれば、十分である。みんなの話題についていければ、孤立されるリスクが低くなるのである。そのため、大切な休暇を使って必死にネタバレを消費したり、ファスト映画を見たり、した。  この他の原因と背景もあるので、全部本書に書かれている。「現代の人々はなぜ、早送り、十秒飛ばし見、ファスト映画などをするのか?」に興味を持つなら、ぜひ、読んで見てください。  ここで、簡単にまとめさせてください。主な原因は「映像作品は供給過多なので、コスパとタイパを追求」である

    0
    投稿日: 2024.10.06
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    生駒ビブリオ倶楽部
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    第96回ビブリオバトルinいこま「ノミネート」で紹介された本です。チャンプ本。 2022.10.23

    0
    投稿日: 2024.09.21
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    1401641番目の読書家
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    映像作品の倍速視聴を切り口に、「今の世の中、みんな無駄なことをする余裕がないよね」と訴えたいのかなと受け取った。 自分自身、早送りもすればネタバレも見るため、頭の中を覗かれたような気分になった上、確かに考えたり心揺さぶられたりするような機会が無くなっていたなと振り返ることができた。 あえて無駄(ここでは敢えてこの表現)なことをしてみたり、脇道に逸れたことをしながら、流されずに考える癖を付け直したいと思えた。

    0
    投稿日: 2024.09.21
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    よっしい
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    タイトルにある通り、映画を早送りで観る人(主に若者)の考え方や行動を考察することで、現代の消費社会の一面をあぶり出している。 私自身は著者同様、こうしたコンテンツ消費に対してどちらかと言えば違和感を感じる側であるが、読み進めるうちに早送りという行動に至る考え方には共感できるものがあった。 敢えて端的に表現するならば、早送りの背景には「余裕(スキマ)がなくなっている」という心理があるのではと感じる。精神的にも、時間的にも、経済的にも。 テクノロジーの進歩によりスマホが当たり前になり、SNSというサービスが生まれたことで、好むと好まざるにかかわらず、常に周囲を意識・比較させられる状況になった。また、多すぎる情報に晒されており、少しでも効率的に正解(と思われるもの)に辿り着きたい気持ちは理解できる。 結局、どちらが正しいか正しくないかではなく、そういった行動が自然と求められる世の中になっている、ということなのだろう。 読書はその点、もともと読み手側の自由度の高い素晴らしいメディアだなとあらためて感じた。 (本の要約サービス・動画もあるから流れは同じかも、、)

    9
    投稿日: 2024.09.16
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    Take
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    ネットサービスのブクログに書くことでもないけど、もうみんなネットやめよ。カルチャーの領域は昭和の頃に戻ろ。手の届く範囲でのんびり自分が読みたい本読んで映画観て過ごそ。

    0
    投稿日: 2024.09.15
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    とうや
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    基本的に「映画を早送りで観る本当に面白いですか?」と思っていた自分としては、映画作品の鑑賞ではなく、コンテンツの消費という行為であるという説明に非常に納得した。 筆者は最後に、それでも「映画を早送りで観るなんて、一体どういうことなのだろう?」と述べているが、目的に応じて早送りをする選択肢もあって良いのではないか、という気持ちになった。その一方で、やはり映画の楽しみや面白さを知っていてほしいな、とは思う。知らないことと、使い分けることは違うだろうから。 身近な行為からの分析で分かりやすく、面白かった。

    0
    投稿日: 2024.09.09
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    yuri
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    飛ばし読みする人、行間を味わえない人はなんだか人間としての大切なものを欠如したまま成長していそう。 同じドラマの話題で盛り上がっても、こっちが熱量高く話していても、向こうが最初と最後しか見ていなかったら、馬鹿にされた気分になりそう。 友達との話題について行きたいから結末だけ知りたいって、寂しい人間だなぁと思う。そんな薄い話しか出来ないなら友達と会話しなくてもいいと思う。

    1
    投稿日: 2024.09.02
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    ぱみ
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    ときどき動画を倍速再生している人間としては身につまされる本だった。 倍速再生する人たちのインタビューを見ていると、彼らの浅薄な考えや、作り手がガッカリするようなコメント散見されるが、 筆者がそういった人たちを一方的に批判しない姿勢が印象的だった。 また歴史を辿ると、生演奏ではなくレコードでの音楽鑑賞、外国映画の翻訳や吹き替え、映画館でなくテレビでの映画鑑賞など、オリジナルの形でない鑑賞は今に始まったことではないという指摘にはハッとさせられた。 そう思うと、倍速再生も今後当たり前になる可能性もあるが、やはり個人的にはまだ違和感もある。 また倍速再生する人たちが、周りの話題に追いつくためにせき立てられるように倍速で映画や動画コンテンツを見ている点は、なんとも痛ましいく、そこまでして話題についていかないといけないのか?と疑問だった。

    1
    投稿日: 2024.08.03
  • ゅのアイコン
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    映画は早送りで観ないが、アニメ、TikTokはほとんど倍速で観ていたから自分のことが書かれていると思って手に取った。 映画に出演したり、演劇を続けてきたのに、コンテンツの消費をする側になっている自分の自覚が足りなかったなと思わされた。演出側の意図が倍速では伝わらない、と何度も思ってきたはずなのに、自分にとってコンテンツとして下にみているもの(TikTokやYouTubeなど誰でも出来るもの)に対する尊敬が足りなかったのかなと思う。自分は何も生み出してないくせにその気になればできると見下していたらしい。本当によくない。本を読みながらも早く最後まで読み切った状態になりたいと何度も思ったのは、刺激中毒で映画を早送りで観る人たちとなんにも変わらない状態に自分もあるんだなと思った。本を読みながらも集中し切れず、周りの音や時間を気にしてしまうのが嫌だ。何時間も見ていても特に記憶に残らないTwitterやTikTokに時間を割くのを辞めたいと思うけど、簡単に刺激が摂取できて、表現者を気取れるこれらを辞めるのは簡単じゃないなと思う。夏休みに入るので英語を勉強したり、簿記の勉強に時間を使いたいなとぼんやり思った。誰かに強制される勉強より質のいいものが出来るような気がしているけど、先生と呼ばれる人達の言う通りに勉強し切ったことがないので比べようがない。新しい方法は最初批判されるという歴史に則って話を終わらせたこの本は面白かったなと思う。何事も最初は批判されるものだし。でもこれが当たり前だと言われて、この人たちを基準とした映画やコンテンツが造られていく時代になるのはやっぱり不思議な気持ちになる。ネタバレを先に見たり、最初と最後だけ知りたいと思うのは自分もなのでそういう面も受け入れないと行けないのかなと思う。

    1
    投稿日: 2024.08.01
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    asw
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    タイトルに興味を持って手に取ってみた。私も気が付けば早送り派で、情報系動画などは2倍速で観ている。映画はそもそも集中力が続かなくて観られなくなってしまった。 本書では、居間で家族でTVをシェアしてした時代から、デバイスで個人で動画を観るようになり、新しい世代を中心にトレンドがどう変わったかとその背景を分析している。Z世代が早送りをする理由が興味深かった。 私が学生だったころは、コスパとかタイパという概念自体が無かった。まだインターネットがなかったので、必要な情報は時間をかけて図書館や書籍から得ていた。情報過多の現在、なるべく短い時間で希望する娯楽や情報にアクセスしたいと思うのは当然だろう。選り分ける際に便利なのが早送りだったり、まとめサイトだったり、ネタバレサイトだったりするのだそう。「鑑賞」ではなく「消費」である。 忙しい若者は「とにかく結論を教えて、見るかどうか決めるから」という意識があり、最近やたらにテレビでテロップが増えたのは、そういう視聴者をつなぎとめるためだと説明してある。個々人の解釈が違ってそれがいい、というものではなく、早く解答を知りたいそうだ。ミステリーも最初から犯人を知っていたほうが安心して読めるし、残酷シーンがあると分かっている映画は見ないという選択ができる。 本書で指摘されていて興味深かったのは、若い世代の「オタクで無くてはならない」というプレッシャーである。高校生の姪いわく、「オタクであるのは当たり前で、何のオタクであるかがものをいう世界」なのだそうだ。オタクになるにはそれなりの時間を割く必要があり、時短がキーである。 動画は早送りするがミステリーはネタバレされたくない派なので、目から鱗だった。

    0
    投稿日: 2024.07.25
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    もっく
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    自分はいわゆるz世代の人間だが、私個人は映画・ドラマ・アニメなどを倍速視聴することに反対である。しかし、考えてみれば授業動画やYouTubeは倍速視聴することは多々ある。そこには物語を作品として鑑賞したいという気持ちとただの情報だけを得たいという分け方があるのだなと感じた。本書で出される倍速視聴推進派の意見には共感はできないが理解はできた。最後の方で語られていたように今後はタイパ、コスパ重視の視聴スタイルがスタンダードになってゆき、それに合わせたビジネスが展開されるのかもしれないと思った。

    0
    投稿日: 2024.07.20
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    ミサキ
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    z世代はタイパを求める という一本の筋で話が進みます、筆者はz世代ではないためその生き方のギャップを説明してくれます 書き手としては極力隠しているように見えますが、z世代は考えることが難しく直情型、そのくせSNSのせいで周りと比較してしまう環境にいてしまうのでプライドが高い傾向にある そんな中、就活などで個性を出すために特技やオタクであることを求めますが結局やっていることは一般的なので個性にはならない とz世代を腐しましたがそんな私もz世代です、なぜそのようなタイパ重視になってしまったかも書いてあるのでどの世代が読んでも実生活に生きると思われます

    0
    投稿日: 2024.07.15
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    bookreadhon
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    私は作者が言うところの映画を早送りする年齢層に属しているのだけれど、早送りもスキップもしたことはない。その他の世代論と同じく世代だけで考えるから、盲目的になっているところが多分にある。この本を読んで最近の若者は云々と言われたらたまったもんじゃない。 問題提起とその分析は的確で、納得のいくところが多い。ただ、そもそもこれは構造的な問題なのに、個人的な問題であるかのように語るところや、問題のその先、どのような策を打つかについては書かれないため本全体に尻すぼみ感がある。

    0
    投稿日: 2024.07.08
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    あやっくす
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    興味深く読んだものの、登場する若者の言動に理解が及ばず若干眩暈がする気がした。私自身倍速視聴は基本的に反対派だが、賛成派とは映画を観る目的や前提が違いすぎてまったく交わらないだろう。価値観が根本から違う。また、「今の若者は個性的でありたがっている」との事だが、会話についていけるよう倍速で映画を観ることや最低限のストーリーを把握することがどう個性につながるのか、かなり矛盾を孕んでいる世代だなと。とは言え自分もZ世代だったらまた違う感覚を持つのかもしれないが。自分がマーケティングという概念が苦手な理由が少し理解できた。やはりSNSやインターネットはほどほどが1番。

    0
    投稿日: 2024.06.30
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    RYOMARU
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    自分も映画を倍速で観るなんて理解出来ないと思っていた。 しかし、本書では倍速で観る人たちの考えやその背景を知り、自分にも思い当たるところがあった。 時代が違えば同じように倍速で観ることに何も抵抗を感じることがなかったかもしれない。

    1
    投稿日: 2024.06.25
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    よっしー
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    周囲の話題に遅れないように倍速で見たり早送りするより自分が楽しい、もっと知りたいと思えるものに素直になったら、現代みたいな時間にいつも追われる感覚から逃れて、少しは今を楽しめるんじゃないかなっておもった。

    0
    投稿日: 2024.06.24
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    日下部
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    私は映画を倍速再生したことがないけど、思うところある。 オタクのような、わかりやすい「個性」が欲しいという考え方はすごく同意見。

    0
    投稿日: 2024.06.18
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    ともっち
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    映像作品の供給過多 現代人の多忙に端を発するコスパ、タイパ志向 セリフで全てを説明する映像作品が増えたこと 角度を変えて考察されていた。確かに倍速で視聴せざるを得ない背景、それがどう必然を獲得していったかも納得、理解できるところもあった。それでもやはり、同意できない。倍速でみて楽しいのだろうか?

    0
    投稿日: 2024.06.07
  • seiyan36のアイコン
    seiyan36
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    著者、稲田豊史さん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。 ---引用開始 稲田 豊史(いなだ とよし、1974年9月13日 - )は、日本のライター、コラムニスト、編集者、漫画原作者。愛知県春日井市出身。愛知県立明和高等学校、横浜国立大学経済学部卒業。 ---引用終了 で、本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 なぜ映画や映像を早送り再生しながら観る人がいるのかー。なんのために?それで作品を味わったといえるのか?著者の大きな違和感と疑問から始まった取材は、やがてそうせざるを得ない切実さがこの社会を覆っているという事実に突き当たる。一体何がそうした視聴スタイルを生んだのか?いま映像や出版コンテンツはどのように受容されているのか?あまりに巨大すぎる消費社会の実態をあぶり出す意欲作。 ---引用終了 本作の書き出しは、 ---引用開始  気がつくと、Netfrix(ネットフリックス)をパソコンで観る際に1.5倍速で観られるようになっていた。セリフは早口になるが、ちゃんと聞き取れる。字幕も出る。  かつてNetfrixにこの機能はなかった。 ---引用終了

    30
    投稿日: 2024.06.03
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    棚田 弘一
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    筆者自身はタイトル通りの行動を批判的に見ている立場だが、その背景や筆者自身の考え方・生活スタイルを反省しつつ、反論や多様な意見を紹介している。一つ一つが賛否両論巻き起こりそうな内容で面白く読めた。自分自身も筆者に似たスタンスだ。同じ年に生まれていることは無縁ではなさそうだ。 「Z世代は」とか「鑑賞ではなく消費」といったワードがよく出てくる。あえて総括するなら技術の発達で情報量が無限に増える中で「社会の」要求は高まる一方で、世界的に分かりやすさとタイパを求める風潮ができたのが原因、といったところ。 しかし全ての人がそうとは限らないし、世代だけで切り分けできるほど単純ではない。早送りされるコンテンツ(会議、もコンテンツとあえて言いたい)が溢れる中、本当に良いものはじっくり、何度でも見返す感性は人々から消えていない。

    0
    投稿日: 2024.06.02
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    norinori207
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    私は映画を早送りでは観ない。できれば映画館でじっくり観たいほうだ。だが、うちの子どもはiPadで動画を観る時、ごく普通に10秒飛ばししていた。「もったいなくないのか。」と聞いたら、「時間がもったいない。いいシーンはじっくり観るよ。」と言っていた。世代間ギャップと感覚の違いを感じた。

    3
    投稿日: 2024.05.31
  • kasajiのアイコン
    kasaji
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    倍速視聴とスキップは同じように論じて良いのだろうか?確かに「間合い等を無視している」点では同じように見えるが、この違いは大きいと思う。 快楽主義と書かれているところも、ネガティブを避ける傾向にフォーカスし、この点で深掘りして欲しかった。

    0
    投稿日: 2024.05.18
  • 1712528番目の読書家のアイコン
    1712528番目の読書家
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    面白かった。 友達が映画を2倍速で見るのが理解できなくて、理解したくてこの本を読んだ。 が、本書で挙げられている「周りとの会話に取り残されないためにたくさんの動画を見ないといけないため倍速で見る」という理由は、どうも納得できなかった。 というのも、自分の実体験にはなるが、どうもそんなことが今若者の間で問題だとは思えない。 情報が溢れていて、それぞれの違いを尊重しようという風潮もある中、テレビがメインツールだった時代と比べて、友人間におけるいて「今流行りのコンテンツの共有」という重要性は減っている気がする。データなどは調べられていないが。 倍速で見るという現象の一番の背景は、情報過多社会において、単に見たいものが多すぎるという点、コンテンツは消費するものという認識、TikTokや YouTubeショート、リールなどの短い動画に慣れいる世代の無駄を省きたい、早く結末を知りたい、という点だと考える。 倍速視聴をする友人が周りに多く存在する身としては、筆者の指摘している点は、納得するには裏付けの根拠が少々弱かった。

    0
    投稿日: 2024.05.17
  • AB型の女のアイコン
    AB型の女
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    わたし自身は映画を早送りで観たことはないが、 供給過多の映画をキャッチアップするために、観る態度がまさに「コンテンツを消費する」になっていたかもしれない…と気がついてゾッとした。 自分には関係ない話、じゃ全くなかった。

    0
    投稿日: 2024.05.13
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    ぼすを
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    最高に面白い。 アニメと漫画の違い、その演出と脚本のありかたについても語っている。 コンテンツが増えすぎた、アクセシビリティの向上、演出の直喩化がタイパ至上主義を加速させている。

    0
    投稿日: 2024.05.08
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    cronista
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     昨年度の新書大賞第2位。 自分も1.3倍速で観がちだけど… 若者を中心にそんな人たちが増えた背景は ①映像作品の供給過多②現代人の多忙に端を発するコスパ(タイパ)志向③セリフですべてを説明する映像作品が増えたこと。 ①の背景には映像供給メディアの多様化と増加(昔はテレビだけだった)②の背景にはSNSによって共感を教養され、個性がないとサバイブできない、との焦る若者気質がある③の背景にはSNSで、バカでも言える感想が可視化されたことにより、わかりやすさばかり求められる風潮がある。    というようなことを、この本の最後のほうでしっかりまとめてある。これもコスパ志向の若者への迎合か?  ハブられたくないって気持ちは、確かに若い人のほうが強いかもね。この歳になっちゃうと面倒だから、なるべく人と繋がりたくないって思っちゃうけど。どっちがいいんでしょう?

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    投稿日: 2024.04.30
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    NAMI
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    ここ最近でNO.1でした。 作品を味わうのではなく知ることのみが必要となってしまった現代社会の背景について説明されています。 一概にZ世代が悪いとは言えないが、作品を作る者としてやりきれない気持ち、味わう余裕すらなくなってしまったタイパ、コスパ至上主義、なんでこうなってしまったんだろうと読めば読むほど迷宮入りする気持ちでいっぱいでした。 そんな一方で、何でもかんでも言語化を押しつけてくる会社とは裏腹に何に対しても「ヤバい」や「神」を使って言語化の種類が極端に減ってきたことに違和感を感じてます。 時代の流れは加速するとともに、表面上でのやり取りで済ませられるようになってきました。また、字面だけで自分の都合の良いように判断して他者を退けることも簡単な世の中にもなりました。 言葉の深みがなくなってきたことに危機感をさらに抱くようになりました。

    16
    投稿日: 2024.04.29
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    MM
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    Audibleにて。 「自分のリテラシーが低いのが浮き彫りにされるのが怖い」とのことであった。この話も低い自尊心と強すぎる自己愛に繋がる話だろう。*「傲慢と善良」「先生、どうか皆の前で褒めないでください」につながる。    見ても分からない、情報を読み込めない…だがそれを「作品が悪い」と恥じることなく大声で世に吐き捨てる。これでは幼いと言われても仕方無い。しかしそれがSNSでは賛同を得るので、「正しい感想なんだ」と安心を得る。バイアスどこいった?状態だろうに…異論なく信じれる。それで許される…「これこそが安心できる社会」になってしまっている。そりゃあちゃこちゃ炎上するようになるわな。自分と違う意見、脅かすこと言う奴=悪だと信じてるんだから。  またこういう人を対象にして利権を得る人々の存在がこれを支えている。経済活動を通して。幸せって何だろうか?と分からなくなり、ため息が出る。  安心を餌に食い物にされているようにしか見えないが、そのことに気づくことはない。だが「バカ」と言われて排除されることには怒りをあらわにしてくるのだという。  とある地方議会で展開されていることもこのあたりの問題だし、全体としてやはり傷ついた自己愛の問題が日本全土で蔓延ってんだろうなと思う。  リテラシーの低さが、「情強」によって補われていると思い込んでいる。知っている量が多い=賢い、教えて=バカにされるという認識が前提。知に関する勘違い。人が人を信頼できない。 消費量が多い=知っている事が多い=有能となっているのもあるか。そこにスピード(人よりも早く知った)という抜け駆け感が加わることで、付加価値がつき優越感のみ上がる。そういった人間関係が大前提なのか。 まるでのび太とスネ夫だな。恵まれたスネ夫は有能と同義なのか?  あえてもう一度問うておこう。そんなところで生き残って本当に楽しいのか?…生き残るだけで必死なんだろうな。死にたい人、相対的に増えてないかな。  勝つこと=負けないことを好きなものの世界で気にしなきゃいけない。ひと一人の発言に評価を加えるのが当たり前になってしまった狭く鬱屈した世界。これは対話の死んだ世界と言えるだろうか。 「分かりにくい、説明を多く」と言われるのは、能力の問題よりも、そのこと自体がストレスだからなんだな。欲求不満耐性が極端に低い。と、なれば人間関係においても複雑な状況、他者(自分もか)の心情推理は避けるようになる。で、トラブル増。やはりASD診断増加の背景には、自己愛の問題が深く関係してそうだ。個人の障害の問題だけじゃね~んだな。気をつけないと。 気になるキーワード 共感強制力、共感性羞恥、無関心こそ礼儀

    1
    投稿日: 2024.04.22
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    rosy
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    映画やテレビドラマ、アニメといった「コンテンツ」に対する現代人の向き合い方について考察した一冊。 テレビドラマ好きの自分には、ドラマや映画を倍速視聴する発想はないなと思いながら読み始めた。しかし読むうちに、考えてみたら自分も情報を得るためにyoutubeを見るときには倍速視聴しているな、ということに気づいた。 本書で考察しているように、現代人は「鑑賞」と「消費」を自然と使い分けており、その基準は人によって様々なのだと感じた。 現代の「コンテンツ」の特徴やコンテンツの向き合い方の傾向を、様々な具体的な作品名を挙げて考察していたのが印象的だった。 自分の知ってる作品の名前が挙がると嬉しさもあり、イメージもしやすかったように思う。 倍速視聴に関して、説明が多く分かりやすい作品が作られやすくなった背景やSNSの発達、いわゆるZ世代の人達の特徴といった様々な視点での考察がされていたのが良かった。 「分からなかったからつまらない」という批判が言いやすくなった話や、物語の価値を共感だけに求める話には、自分自身のコンテンツとの向き合い方を考えさせられた。 テレビドラマを観たり物語を読むなかで、「分からなかった」「共感できなかった」という理由のみで作品の価値を決めつけてしまわないよう、意識しておきたいと思う。

    10
    投稿日: 2024.04.16
  • コウのアイコン
    コウ
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    近年、倍速視聴、10秒飛ばしと、本来設定された時間を短縮する人達、特に若者たち(Z世代)が増加している。ではなぜそのような傾向が顕著なのかを本書は解明する。  この現象を考察する際、①作品の供給過多②タイパ③説明口調のセリフの3つがポイントとなる。2010年代後半に、一定の金額を支払うことで多くの作品を視聴できるサブスクリプションが台頭した。これにより時間や場所に囚われることなく、作品を大量に視聴できるようになった。その反面、これらを視聴するためには、時間を確保しなければならない。そこで効率よく作品を見る、つまり時間を意図的に早めたり、不要なシーンを飛ばしたりと、視聴者側の都合で調整する現象が見られる。それに加えて内容をわかりやすくするために、セリフで各場面を説明する作品がここ数年増加している。  ここで注目すべきなのが、作品を「鑑賞する」のではなく、コンテンツを「消費する」という点である。著者の見解では、鑑賞とは作品を娯楽として視聴するのに対して、消費とは情報収集かのように視聴するのだという。ではなぜ作品を純粋に楽しむのではなく、情報を得るかのように見るのか。それは身の回りのコミュニティ内で話題を共有する為である。先ほど述べたように、近年、作品数は増加傾向で、次々と話題作が誕生する。しかし、全てを把握するのに膨大な時間を必要とする。そこで、作品の全容を知る手段として、倍速、時間飛ばしを、さらにネタバレを利用する。こうすることで、周囲の会話についてこれる。  また本書のキーワードとして「快楽主義」がある。これは、作品に対して共感できる、ストレスが溜まらない、理解しやすいものを求めることである。この傾向を意識すると、なぜアニメ、ライトノベルでいわゆる「なろう、異世界系」が流行しているのかがわかる。その一方で、内容が難解であったり、不快な場面が多い作品は評価されにくい。  また、作品を評価する本、いわゆる評論本についても本書は触れる。これによると、最近は作品を体系的に見なかったり、コストパフォーマンスの悪さから、著名人の評論本でも売れない。一方で、Tiktokなど作品を短時間で紹介する形式が好まれるという。実際、インフルエンサーが本を紹介したことで、売り上げに繋がった事例がある。このように、作品の紹介ですら時短が求められる。  最後に、今後の作品のあり方に触れる。現代の映画は約2時間で構成されるが、近年の傾向から、将来的に時間が短縮化すると考えられる。たとえばオペラや歌舞伎は、上演時間が約3時間から4時間であるが、その後さまざまな作品のジャンルが増えて、それに伴い時間が徐々に短くなるのをふまえると、クリエイターは現状よりも短い時間設定で、作品を創作しなければならないだろう。

    0
    投稿日: 2024.03.31
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    グンジョ
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画を倍速で見る若者の状況を深掘りしたら、サブスクの登場はもとより、日本の景気低迷や個性重視の教育、LINEグループの同調圧力やSNSなど、大人の世代からは見えなかったプレッシャーの多い過酷な環境が浮き上がる。 ちょっとした今どきな行為の裏にここまでの闇があるとは、読んでいてい少しキツかった。正直早めに生まれて良かったかもしれないと思った。

    6
    投稿日: 2024.03.19
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    ぼじょまる
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ・あらすじ 映画などの映像作品を早送り、10秒飛ばし、倍速視聴する視聴スタイルを生み出した現代の環境、価値観、消費社会の実態とは? ・感想 ずっと気になってた本。 私は同僚が激推ししてきた「愛の不時着」だけ倍速視聴したことがある。 好みの範疇から外れまくってる作品で、それでも途中までは普通に観てたんだけど後半から興味喪失。 もはや「とりま消化しなきゃ…」という義務感から視聴する事になり禁じ手(?)の倍速視聴で消化したという… 基本的に興味なければ視聴打ち切るんだけどその作品は私の感想を楽しみにされてたから視聴中止することができなかった…。 あとYou Tubeは10秒飛ばしや倍速視聴とか良くするタイプ。 上記のようにコンテンツとして情報を得るためだけに「消化」したり、コミュニケーションの一端としての道具とする倍速視聴はと作品として「観賞」する倍速なんて邪道派の違い。 なぜ現代人はコスパやタイパ至上主義で生きているのか?などが考察されている。 鬼滅の一話視聴して感じた「すげーー全部説明するやん…」という違和感の理由を言語化してくれた項目が特に興味深く読めた。 わかり易さ?誤解されたくない??

    2
    投稿日: 2024.03.02
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    wastedpuppy
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    読んでて、ギクっとなる図星なことが多かった。 私は映画そもそもあんまり見ないから倍速にするとしたらyoutubeだけど。 最近はなんでも効率が良いものやコスパが良いものを求めすぎな感はある。

    0
    投稿日: 2024.02.24
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    zxocgjk
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    - 本来鑑賞という手段を取るべき映画作品の見方について、コスパやダイパを重視した早送りによるコンテンツ消費が台頭していることに懸念を示す内容。 - 映画自体も元々、本来は生で見るべき舞台を映像という缶詰のような形にしていて、本来の鑑賞の仕方ではないという批判から始まったりしており、時代は繰り返すということだが、それは理解しながらも、鑑賞の対象であるべき映画が、コンテンツとして消費されていると嘆く。 - 高速インターネットによる自宅環境での個人デバイスでの鑑賞が可能になったこと、コンテンツが大量に生み出され、ほぼ無料で見れるようになったこと、学校や友達などのコミュニティで話題についていくことが重要な価値観になったことなど、複数の要因が重なっていると分析。 - まあ、本来その消費的な使い方をしたいというニーズはあったが技術的にできていなかったのが、できるようになったというだけで、元々、作品として鑑賞したいという人は、今も昔も変わらず鑑賞というスタイルをとるはず。今までも潜在的にあったニーズが可視化されただけだというのが自分の考え。

    0
    投稿日: 2024.02.18
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    みー
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    ミレニアル世代、かつ映像関係者の自分。倍速視聴はしないが、「とにかく時間が無い」「人気のあるものを見たい」という感情はよく理解できる。だが、快適主義の章はなかなか理解しがたかった。映像を鑑賞する際、感情のアップダウンや驚きが楽しいのに、それがむしろストレスになるとは…!と衝撃。 本書は倍速視聴する若者に対して同情的な記述もあるが、基本的には否定的な意見寄り。気持ちはわかるけれど、作り手側がこれを受け入れていかないと淘汰されていくだけなのだろうなと思う。倍速視聴者にも飽きさせないテクニックなんかは参考になった。 観測範囲が狭く海外の話もないので、これが世界的な傾向なのか、日本独自なものなのかは気になった。

    0
    投稿日: 2024.02.16
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    うぐいす
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    このレビューはネタバレを含みます。

    題材が元々自分の中で考えていたことにドンピシャだったため購入しました。 自分自身は倍速で見る人がいることが信じられないと思っていたのですが、こうして言語化されることで「そういう考えの人もいるのだな」と納得することはできました。 映像作品を「鑑賞する作品」を捉えるか、「内容をインプットするためのもの」と捉えるのか。自分の中の問題が解決してすっきりしました。

    3
    投稿日: 2024.02.11
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    ぎゃす
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    転スラをアニメで見た時なんてこの本通り。話題の作品を知っておきたくて、でも主人公が最強すぎて単調だなーって思い、2.5倍速で見ていたことを思い出す。 インスタで自分にとって不快な人や興味無いなーって人のストーリーをミュートする感覚と同じかな。 「人生の大事な時間を快適にすごすための、立派な自己防衛策である。」 人との人間関係もそう。自分の機嫌は自分で取って欲しい。機嫌が悪い時に周囲に当たり散らす人は好まない。精神的に自立した人であってほしい。というのもなるべく人と争わないように、争って自分のストレスとならないようにしているのかもしれない。、

    0
    投稿日: 2024.02.03
  • 遥のアイコン
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    倍速で映画を見る人がいるという違和感から来たテーマ。作品の供給過多、コスパを求める若者。作品ではなくコンテンツ、鑑賞ではなく消費、等多くのテーマが含まれる。知りたいところだけ知りたいとか、分かりやすく作らないと今の若者には難しいと判断されてしまうとか、SNSで感想を直ぐに発信出来てしまう事とかサブスクで安く作品を消費出来る事とか。 時代なのかなと思いつつ私は今まで通り早送りせずに作品を楽しんでいきたいと思った。 ざっと今の若者の価値観を掴むのには良い本だと思いました。読みやすかった。

    1
    投稿日: 2024.02.01
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    こけ
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    映画は等倍派なので、倍速で見る人を理解できなかったが、倍速で見るのは、それに伴った時代背景や、置かれている環境による起因もあるというとこを知った。 自分の価値観と一致しない時は、そうなった背景や理由を考えることも重要なのかもしれない。。。

    0
    投稿日: 2024.01.31
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    だい
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    『映画を早送りで観る人たち』というタイトルに惹かれて買ってしまった本。 Youtubeなどの動画コンテンツの倍速機能を自分も無意識に使ってしまうので、その深層心理が何なのか興味が湧き読み進めていったが、このテーマから現代社会を論じており、とても面白かった。 大量に溢れるコンテンツの数だけ作者の思いが込められていることを再認識しないと、早送りで観る人たち寄りの作品、読み手が何も考えなくてもいいようなしょうもない作品しか産まれなくなり、良い作品は産まれなくなってしまうのではないかと考えさせられる本だった。

    7
    投稿日: 2024.01.27
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    まるすけ
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    現代の若者は本当に大変です。 周囲についていくために大量のコンテンツを処理する必要があり、結末があらかじめ分かるもの、分かりやすく伝えるためのセリフや字幕をつけて視聴します。 作品を味わうというか、理解するためのものとなってしまう中、今後の創作物がどのような方向性になっていくか。私としては、味わう作品を今後も望むところです。

    0
    投稿日: 2024.01.26
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    ぽん
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    Z世代の多くが映画などの動画を倍速視聴するという。その背景を著者が掘り下げて考察していく。 Z世代の価値観などが垣間見れてなかなか興味深かった。

    1
    投稿日: 2024.01.16
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    オモテ
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    自分もラジオや動画を早送りしてしまう節があるが、映画を早送りしてみる、ネタバレを先に見る、最終話を先に見るという行為は、同じZ世代でも考えられないと感じた。 便利になっている世の中で、時間がない(消費したいことが多すぎて)と言うことに対して、自分で選ぶことができると言う能力と感性は大切だと感じた。

    0
    投稿日: 2024.01.05
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    henahena1
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     映画やドラマを2倍速や10秒飛ばしとかで鑑賞したり、気に入らないシーンやエピソードは早送りしたり、といった人たちは、なぜ映像作品をそのように観るのか、その外的、内的な要因について、実際にそうする学生や、逆に作り手側のインタビューも交えつつ、分析している。  コスパという言葉は前からあったが、最近タイパ、という言葉を聞くようになり、実はおれも映画ではやらないけど、動画とか割と倍速で見たり飛ばしたりする人なので、ちょっと気になっていたので読んでみた。同僚の先生が紹介していたというのもあるし、おれも中高生に接する仕事だからこういう人たちのメンタリティを知りたいというのもあるけど。  おおむねは著者と共感できるというか、コスパ・タイパ重視を映像作品に求めるなんて、と思ってしまうが、じゃあ逆になんでおれを含めたオジサンたちがそう思ってしまうのかと言えば、感動が共有できないことへの寂しさ、という感じじゃないかなあと思う。例えば、タイタニックという映画に感動したとして、それは主人公の2人が恋に落ちるストーリーと氷山にぶつかってからジワジワ沈没していく焦燥感を味わって楽しむ、という感じだったとしたら、その2人や船についてのジワジワくるドキドキを味わわないで「観た」と言われても、そういう人たちとは感動を共有できないよなあと思ってしまう。あるいは、ちゃんと観た方が楽しめるよ、そんなんで観たって言ってもそれは損しているんだよ、という老婆心があるから、ちゃんと観ようよ、と言いたくなる、とか、そういう感じかなあ。  観るものが多過ぎること、プライベートでもSNSで周りとつながり続けないといけないこと、スマホの普及でいつでも好きな時に好きなものを楽しめる状況、といった外的な要因でタイパを求める、という心情は分かるかな、と思った。でもそういう外的な要因があったとしても、答えをすぐ求める、失敗したくない、多様性を認めることと共感することの吐き違い、というメンタリティは、逆にこっちがイライラしてきて嫌だなあと思う。こういう人たちと仕事したくないわ、と思うけど、そうは言ってられない世の中なのだろうか。というか本当おれがうざいオッサンになっている証拠なのだろうか。「観ておくべき重要作品を、リストにして教えてくれ」(p.24)みたいな、何でも「リスト化」するのは便利だとおれも思ってたけど、このリスト化の背景に「彼らは近道を探す。なぜなら(略)無駄な時間をすごすこと、つまり時間コスパが悪いことを、とても恐れているから。」(同)だそうだ。確かに、つい先日大学も行かずニートしている卒業生と、その元担任が電話で話しているのが聞こえてきて、どうもその卒業生は「取っておいた方がいいおすすめの資格ってなんですか」みたいな質問を受けたらしく、その担任は「そんなの人によって違うんだから、これだけ取っておけば良いみたいな発想でラクしようとするな、自分で見つけろ」みたいなことを言ってて、結構厳しいこと言うなと内心思ってたけど、確かにこの先生はこの本に書いてあるような心情を見抜いてたってことか、と思った。「普段から本を読まない人ほど、『この1冊で、ことの本質を言い切った系の本』が大好き」(p.175)らしい。そんな「系」の本があるんだ、というのが面白い。「インターネットを検索して出てきたものの信憑性を疑わない傾向は、若者であればあるほど顕著だ。論文の出典元一覧にWikipediaをしゃあしゃあと挙げてくる学生がいるんですよ、という教授の嘆きも聞く。彼らはインターネットには"答え"が書かれていると思い、検索で出てこないものは『存在しない』と断定する。」(p.229)とあるけど、これは違うんじゃないかなあ。要するに課題がめんどくさい、めんどくさいことはテキトーに済ませたい、というただそれだけなんじゃないかなあ。別に存在するんだろうけど、答えはどうでもいい、適当に検索して最初に出てきたものを書いて出しとこ、くらいのことだと思うけど。  あとおれも倍速や10秒飛ばしする、って言ったけど、それは確かに情報として捉えているもの、バラエティ番組の録画、とかに限られているよなあと思う。これは「作品によって『鑑賞』で立ち向かうのか『情報収集』で立ち向かうのかを日常的に使い分けている」(p.66)ということらしい。作品ではなくコンテンツとして捉える、というのは納得した。「知っていたほうがマウントは取れる。『マウントを取られる前に取りたい』が、早送りをする人たちのメンタリティの中にある。」(p.70)だそうだけど、これは本当かな?マウントを取られたくない、というただそれだけの心情なんじゃないかなあ?マウント取りたい、とかみんな思ってるんだったら本当話すの嫌になるんだけど。あと他の本にも似たような内容はあったと思うけど、「ある論点、ある問題提起に対して賛否たくさんの意見が並べられている状況は、それだけでわかりにくい。不快の原因となる。余計なノイズを除去し、シンプルでわかりやすい正解をひとつだけ用意する者や場所に、人は集う。」(p.89)って、これじゃヒトラーが政権取るのと一緒じゃん、とか思った。あと外的要因の1つに「キャリア教育」っていうのがあったが、これは実際に指導している立場として、本当こういうの必要なんだろうか、と思う。というか狭い世界しか知らない教員には結構無理な話だし、ポートフォリオとかなんたらパスポート、みたいなのは、強制されてやるものなんじゃないだろうし、と思う。孫引きになるが、博報堂の森永という人の「無駄なことをたくさんやるのが、アイデアの発想につながる」(p.172)という部分にすごい共感するけど、確かにキャリア教育にはそういう「無駄なこと」を「必要なこと」とする発想を認めない側面はあるんじゃないかと思った。無駄なことはどこまでも無駄なこと、という発想になりやすいのではないかなあと、少し思う。あと驚いたことは、ラノベが求められる傾向として、読者の快楽主義、一瞬たりとも苦痛を味わいたくない、という心情がある、という部分。「本来、物語は困難すなわちストレスとその克服がワンセットになることで成り立っている。(略)しかしX氏によれば、読者は一瞬たりとも『どん底』を味わいたくない。」(p.187)ということで、これって昔スピルバーグがUSJの映画の歴史を見るアトラクションで言ってたのに、と思った。でもやっぱり普遍的にそういう物語を楽しむ心情ってないのかなあ、とも思うけど。つまりこれも上で言ってた同じ映像作品でも「鑑賞」ならそういう物語は許されるけど「情報」だったら夾雑物はいらない、というか。でも、最近日曜劇場で「下剋上球児」というドラマがあって、主人公のスキャンダルが発覚した後のエピソード1話を、録画予約のミスで逃してしまったけど、正直おれはそれでホッとしたというか、たぶんものすごい辛いことになる部分だからその1話見れなくなって良かった、とか思ってしまった。その1話を観ているかどうかが最終話での感動の大きさにつながる、と言われても、別にそこまでして感動しなくてもいいかな、とか思ってしまうおれと一緒なのか、と思う。この本のどこかにも、お金を払っているかどうかで見方が変わる、という話があったが、テレビのドラマはお金払ってないから別にいいや、と思うのかなあ。あと最後に、Amazonプライムっておれ全然使わないから知らなかったけど(使いたくないわけじゃなくて、テレビの気になる番組全部録画しているのを消化するだけで精一杯だから)、「プライム会員向けに最新の話題作がいち早く見放題の対象に設定されることが少なくない。逆にリリースから時間が経っている旧作に追加料金を支払わねばならないケースは多い。」(p.256)って、パラダイム転換的な驚きがあった。コアファンではなくライトユーザー、つまり「世間で話題になっている新作以外は興味がない」(同)人たちをターゲットにするから、というのは納得した。  ということで、読んだ後の結果は、倍速視聴は良いとか悪いとか言うことでもないよな、と思った。むしろこれだけ選択肢や手段がたくさん用意されている以上、おれも積極的に「鑑賞」か「情報収集」かを選別しよう、という気になった。(24/01/03)

    0
    投稿日: 2024.01.03
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    スズキ
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    思うところがたくさんあってうまく考えをまとめられない 自分は映像作品は早送りとか一切しないのでそんな人もいるのかと思って読んだ 機内で本著を読んでいたのだが斜め前の席の大学生くらいの人が映画をアクションシーンだけピックアップして何本も観ていたので説得力がめちゃくちゃ増した

    0
    投稿日: 2024.01.02
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    はや
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    「映画を早送りで見るなんて、一体どういうことなのだろう?」 まったくもって同感である。理由があったとしても、だ。 それはその映画を見た、と君は大手をふって言えるのか?

    0
    投稿日: 2023.12.24
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    E
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    ライターであり漫画原作も手掛ける稲田豊史さんの著。  Z世代を中心に、「映像作品を早送りで観る」という視聴層の心理や、彼(女)らを取り巻く状況について考察する本です。  私自身はほぼ1.5倍速や2倍速をしない人間ですが、  この本を読み終えてみて思ったこととして、確かに傾向としてはZ世代が該当しますが、「Z世代=こうだ」というと語弊がありそう(該当しない人もきっといるし、世代は違ってもこういう傾向のある人はいる)です。著者も世代が違っても該当する人はいる、と書いていた通りですね。新書の傾向として系統立った構成になっているため、意識せずに読んでいるとそっちに傾いてしまいそうな感じを受けました。  ですから、これを単なるZ世代の傾向として読むのはちょっと危険です。  この本を読んで私が感じたZ世代象を試しに、ここに挙げてみたいと思います: ・オタクをリスペクトしている、と言いながら実際にやっているのはオタクの努力を(自分は対価を払わずに)横流ししてもらうこと ・(伏線について)思考すること、(面白いアニメを発掘しようと)努力することは「コスパが悪い」というひと言で敬遠する ・ストレス耐性0だから辛い描写は見ない。予想外の展開はストレスだから先にネタバレサイト見る。どんでん返し要らない。 ・「タイパがよくて合理的」は本当に自分達の頭で考えて答えを出したことなのか”怪しい”(=実はタイパ悪そうなことを堂々としている) ・身内大切。仲間大切。でも、それ以外はどうでもいい ・ハッキリ言われないと相手の気持ちが分からないのに、相手にハッキリ言われると「傷ついた」と言ってコミュニケーションを遮断(OR相手を敵認定)する ・一つの群れの一員であって、個ではない。かとおもえば個であって、他の人には興味がない  この本に書いてあること、そして私が感じ取ったことが 現実でなければいいな、と思いました。  余りにも稚拙で、考えることに乏しく、誰かのいいなりにそのままなってしまいそうな、”ある人たち”について書かれています。  著者は実際に倍速視聴を(仕事の都合上)する立場にあったからこそ、この話を書いたそうです。それは「制作側からすれば、やっぱりそんなことをされたら悲しい」ということなのかもしれません。  一方で、これから何世代も経た先に、「昔は倍速視聴で目くじらを立てる人がいたんだって」と笑われる時代が来るかもしれない、とも書いています。  これについては、「オーケストラの生演奏、映画館での視聴が本来の形」とされた言説と少し違って、倍速視聴は「同じ映像を自分でカスタマイズして視聴する」といったほうがしっくりきます。現代にも「やっぱりライブコンサートは配信よりホールで聴いたほうがいいね」という価値観が残っているのと同じで、生演奏や演劇、映画館などに赴く人たちがいるのと同様、「等倍が時代遅れ」になるのではなくて「等倍で観られる=贅沢」という価値観にスイッチしていくのではないかな、と思いました。  量を求めるか質を求めるか、ということは悩ましい問題で、この問題は解決策がなかなか見つからないものですから、時代背景が変われば、バランスが変わって倍速視聴が廃れる日がくるかもしれない、と個人的には思います。  ツッコミどころもありましたが、(「倍速視聴の経験」以外の数字データに乏しい、など)読み物・著者の考え方を知るものとしてとても面白かったです。  でも、なんとなくですが、Z世代への風評被害がすごいような気もします……。  全員が全員「結末を知らないとアニメが見れない」「ネタバレを見て安心したい」のではなく「お勧めされたから一応見よう。等倍だとタイパ悪いから2倍速。でも大事なところは後から話せるようにしないと」ということで、「ネタバレを見た後で倍速視聴」を選択しているんじゃないかと思います。  クラスメイトにハブられるシーンがネックになって売れなかった小説については、どういうものか確かめられなかったので推測ですが、(昭和世代と比べて)いじめが身近なものとなったZ世代にとっては、いじめ描写が耐えがたい(当事者であった読者が多い)ということなのではないでしょうか(ハブ=いじめかどうかは不明ですが)。  どちらにせよ、「こういう分析があって、この人はこういう風に世界を捉えているんだなあ」ということを知れて面白かったですし、これを機に自分の考えも改めて確かめることが出来て良かったなと思います。  このお値段でこんなにもいろいろと考えることが出来る本なんて「コスパがいい」ですね。

    9
    投稿日: 2023.11.13
  • たくとのアイコン
    たくと
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    めちゃくちゃわかるところ多かったな〜 自分自身映画を作っていて、今後も映画会社で働くわけだけど、時代に迎合した柔軟な考え方絶対必要だよな。「こうあるべき」みたいな理想論をいつまでも堅持し続けてたらそれこそ老害になっちゃうし。ただ途中で出てきたジェンコ・真木太郎の「視聴者の幼稚化が原因だ」みたいな言説はあまりにも短絡的すぎると思った。

    0
    投稿日: 2023.11.11
  • 4614のアイコン
    4614
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    最近の自分は読書を楽しめていないと本書を読んで感じた。  時短、効率化、利便性といった実利的な方法で作品に向かわざるを得ない社会と、それらを可能にするテクノロジー。自分も大学生のときにYouTubeの企画とかを倍速で見ていたので、心地よく楽しめるものを無尽蔵に消費する気持ちの一端はわかる。本書を読んでいて今後はそういうニーズに応えるようなものが増えていくんだなと感じ、その一方でそれに嫌悪感を持つ自分がいた。その嫌悪感の根本には自分の読書体験があるなと思った。  それは高1の頃のこと。現代国語の担当先生とプルーストの『失われた時を求めて スワン家の方へ』を個人的に解説してもらったことがあった。そのときに自分が素通りしていたマーマレードなどの何気ない描写が内容を深めていることを教えていただき、行間を読むことや細かい物の持つ意味など読書の素晴らしさを学べたことがある。  細かい描写ではあるがそこには作者の意図があり、それを理解すると内容がより楽しめる。そして、わからないと感じる部分を読み込んだ誰かに教えてもらう時間。作品を通して他者を理解し関わることの豊穣な関わり。これを味わえなくなるのは嫌だなと思ったのと、最近の自分に足りてないのはこれなんだなと気付いた。  速読して楽しむのも良いけど、またあの読書の楽しさを再び味わいたい。速さの快適さとじっくり時間をかけることの魅力を感じた1冊でした。

    13
    投稿日: 2023.11.08
  • 1941522番目の読書家のアイコン
    1941522番目の読書家
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    24時間という制限の中で、時間を消費するあらゆるコンテンツが生まれた現代では、より効率的に快適にそのコンテンツを消費できることが重視されてきているのでしょう。それは、一つの市場競争の果ての結果のようにも見えますが、背景にはネットの普及、求められる情報量が多いこと、同調圧力があげらるのかと思いました。

    0
    投稿日: 2023.10.28
  • いーさんのアイコン
    いーさん
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    映画やドラマを倍速視聴するのはケシカラン!という思いがありつつも、自分もYouTubeや情報番組は倍速視聴してしまうので、この温度差が自分の中で消化しきれていなかったが1つの答えが見つかった。 映画は作品、YouTubeはコンテンツと捉えてるのね。でもこれもあくまで主観の違いのような気もするな。

    0
    投稿日: 2023.10.27
  • ゆーじろーのアイコン
    ゆーじろー
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画やアニメやニュースが倍速で消費されている現代について、なぜ倍速されるのか、倍速文化が根付くことでコンテンツ制作側はどのような対策を今後とっていく必要があるのかを体系立てて解説された本。 電気がない生活に戻れないのと同じで、倍速視聴を止めることはできない。だから倍速する人がいる前提でクリエイターはコンテンツを作っていく必要があると思った。これまでだと倍速文化がなかったので、わかりにくいシーンがあってもなんとか見てもらえた。しかし、今の時代は「面白くない=倍速」で飛ばされてしまうので、コンテンツの導入で注目してもらえるような仕掛けが必要となった。映像だけでなく、音楽でも初めにサビを持ってくる曲が増えている。 あと個人的に、娯楽にコスパを求めるのはどうなのかと疑問がある。本来娯楽は誰かと競うわけでもなく、自分が楽しければいいもの。それなのに周りを見たり、娯楽を通して人より秀でて何者かになろうとしている社会を見ていると、なんか違うなと思う。娯楽なんだから別に1つの映画をじっくり時間をかけてみてもいいわけで。 本来非効率で自分だけが楽しいことが、本当の娯楽であると思う。

    0
    投稿日: 2023.10.18
  • 夏しい子のアイコン
    夏しい子
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    倍速にしてまで見るのは楽しいのだろうか。 それは読んでも共感は出来なかった。 そこまでして情報を入れようとしている人は、本当に有意義なインプットになっているのだろうか。 好きなシーンを何度も見るのは理解できる。私もやりたくなる。 そして嫌なシーンを飛ばしたくなるのも分かる。 けれど倍速で映画やドラマを見たり、それで知った気になれる、というのは薄っぺらいと言われても仕方ないのでは無いだろうか。

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    投稿日: 2023.10.11
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    まつT
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    このレビューはネタバレを含みます。

    タイトルを見て「これは自分だ!」と感じ購入。動画を観る際、無意識に倍速視聴にする自分がいる。本書を読んで、その要因が内的なものだけでなく、環境による外的要因にもよるということに気づいた。 主な外的要因 ・サブスクシステムによる動画の価値低下 ・倍速機能の実装 ・スマホやタブレットの普及 ・気軽に口コミが見られる状況 上記のうち1つでもなければ、今ほどコスパ志向が進まなかったかもしれない。ただ現在、早送りするのに慣れてしまって、待てない・我慢できない身体になっている部分は繋がっていると思う。 他に感じたのが「過程に目がいかず、結果だけ見ようとする」無意識な見方が身についてしまっているということ。話が飛躍するかもしれないが、 洗練されたもの・完成されたものに触れる機会が多い→そうなりたいと思う→なりたい姿に直接的に関わるようなことしかしない→表面的で形骸化された中身のない姿になる 見えない部分(過程)があるからこそ、見えている部分(結果)が素晴らしい。これを分かっておかないといけない。 タイパ志向、鑑賞というか消費、観たいより知りたい、共感するところが多かった。 人生を豊かにするために、人として成長するために、見えないところに目を向ける。この感覚を大切にしたいと思った。 追加 多様性を認める=他者を否定しない(興味なし)という部分も面白かった。好きの反対は興味なしとつながる。

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    投稿日: 2023.10.07
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    Fstereo
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    早送りという視点と、社会の問題を絡めて、なるほどと思わせてくれる。 時代の変化、社会の構造の変化という点から仕方ないと思いつつも、それでいいのかという著者の思いが伝わる。

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    投稿日: 2023.09.27