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永遠の昨日
永遠の昨日
榎田尤利/KADOKAWA
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総合評価

18件)
3.8
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8
5
1
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    死別BLです。 『死神』シリーズに通じる、著者の「死」への考え方が色濃く出ていて、ファンには面白い作品ではないかな。 愛する人との突然の別れが訪れたら…という普遍のテーマを、高校生BLで味付けした傑作です。 R18は終盤に一箇所だけだけど、泣きました。切なくて。

    4
    投稿日: 2025.05.25
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    高校生の親友で両想い。 事故に遭って脈も鼓動もないのに生きて存在している攻め(明るい大型犬タイプ)と、この世に繋ぎ止めるために周りに働きかけながら今まで通りに接する受け(クーデレな美人タイプ)。しかし、だんだん周りが攻めの存在を忘れていく。 つらい設定だけど中盤までは明るくて爽やかさや高校生らしい青春を感じられる話でした。性描写は初々ししくて甘酸っぱいのに切なすぎて胸が詰まる…!読後感はそれほど悪くないけど彼ららしい結末だと思えた

    0
    投稿日: 2025.05.18
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    最近、メフィスト賞で話題の「死んだ山田と教室」 これも偶然なのか、交通事故で動く死体となったのは、山田くん 山田くんと相思相愛だった青海くんとの 本当に消えてしまうまでの蜜月 2002年ノベルズで出版 20年以上前の作品 2022年角川文庫で再販 だからシマシマしないできちんと装画が反映されてます 生きる死体?となってまで動いているのは、彼を失ってこれから生きていく青海くんの為 “人は二度死ぬ” 一度目は死んだ時 二度目は忘れられた時 永遠の昨日では、山田くんは青海と友人と家族の中で生き続ける トーマの心臓も似たコンセプトがあり トーマは死を持ってユーリの中に生き続ける 時々、この“人は二度死ぬ”という言葉に出会う ネットで検索すると 永六輔氏の言葉との事 それ以上はわからなかった 仏教では、生まれ変わるという方向性だからこういう教義はないらしい 多くの人が似たような経験をしていて それを言葉にしたのが永六輔さんなのかな さて、私も尤利さん読みます

    74
    投稿日: 2024.08.05
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     先に刊行されている2002年版と2010年版も併せて読んでみた。大筋の流れは同じだが、添う話が同じようでいて全く異なるので見える情景が少し違ってくる。綴られる言葉も変わっていることで同じ場面でも違った印象を受ける。綴られる“言葉”で違った情景や感覚を味わうことができ、改めて“言葉”選びの面白さ、大切さも味わった。  「失うことがこんなに辛い存在に出会えて、愛されて、それは悲しみのためじゃないはずだ」    この一節も先の刊と言葉尻が少し違う。私はこちらの方がしっくりくるが、あらためてこの一節を噛み締めるときに、これほどまでの存在の人に出会えたら、失うことはもちろん辛いけれども最高だろうなぁと思いました。すでに出会っていても気づいていないってこともあるかもしれないが…。

    21
    投稿日: 2024.08.04
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    みんみんさんの沼落ちシリーズ、お勧め作家さんの榎田さんです♪ 遠方の図書館にあったので取り寄せしてみましたが今回は表紙が爽やかで助かりました。 あらすじを読んで少し予想はしていたのですが、最後が思った以上に切ない…。 どうやらもうお付き合いしているらしい知的クール少年の満と、スポーツマンの爽やか少年、浩一。 雪の中を2人で登校している所から始まります。 浩一はいつも車などが来たら危ないので、満の左側を歩くようにしていました。(見習わないと!庇う相手もいないけど!) 凄く仲良しでホッコリしていた私に冒頭から衝撃が走ります。 まさかのトラックが突っ込んで来た!!! あらすじでこの辺までは提示されているのでここにも書きますが、犠牲になったのは浩一。頭を強打するし足は変な方向に曲がっているし、絶望的… トラックの運転手さんも慌てて救急車を呼ぼうとしますが、なんと何事も無かったかのようにひょっこり起き上がる浩一。 ここから、死体の筈の浩一と満のそれはもう大変な生活の始まりです。 委員長を巻き込んでクラスメイトに死体だと悟られないように画策する満。 当の浩一がかなりのほほんとしているのもあって、最初の衝撃から暫くはコメディーっぽくなって来ていたのですが、満の母が亡くなった時の話や、どう足掻いても死体からは戻れない浩一の行く末など所々に切ないエピソードが入って来ます。 学校でとある事件が起こりそれを浩一が防ぐのですが、それがきっかけで浩一の放った言葉が特に悲しい。 「同着一位じゃダメですか」 忘れられない相手が居ても、その人と同じ位好きな人が出来ても良いのではないか。 一見前向きな言葉に聞こえますが、現状死体である浩一の事を好きな満にとっては不安で仕方ない台詞だと思います。 そんな2人が何故お互いを好きになって恋人になったのか、途中で過去の話が出てきて徐々に分かっていきます。 なんつうピュアピュアなんでしょう…。あー甘酸っぱい、甘酸っぱいわー!! キャンプ場のシーンなんて青春が爆発しまくってこっちまで雨の中を駆け出したくなる衝動に駆られました。(ずぶ濡れで後悔する事間違い無し) 何作かみんみんさんのお勧めBLを拝読して来まして、どれも純愛ではあったのですが(木原さんは違ったアプローチの純愛でしたけど)本作はとにかくポカリスエットのCMに明治安田生命のCMを足して割ったような、切な爽やか純愛ストーリー。 若干のファンタジー風味を添えて。 浩一と満の家庭環境が全く違うので2人の性格も全然違うのですが、それが互いを助けているのもポカリスエットに磨きをかけています。 なのですが、腐りはせずともやっぱり浩一は既に死んでしまっている身…。 だんだんと残された時間が少なくなって行く事を否が応でも満は思い知らされてしまいます。 やばい、小田和正が流れてきた…どうにかここで奇跡が起こらないか。もう超展開で良いから! と願っていたのですが、ドラマ化もされている程の人気らしい本作にはそんなご都合展開は待っておりませんでした…。 何故、浩一が死体となってもこの世で普通に暮らせていたのか。満が子供の頃に体験した不思議な体験は何だったのか。それら全ての理由が分かり繋がった時、静かな感動と切なさが押し寄せて来ます。 言葉に出来ない…。 気付いていなかったのですが、書き下ろしが掲載された再販版だったようで、最後の後日談は元々無かったそうです。 これがまた透明感が凄くて、満の一言に「マジか…」と溜息が出ました。でも1人ぼっちだった満が仲間に囲まれているのを見ると、浩一のお陰だなと温かい気持ちにもなったり、やっぱり言葉にできない…(小田和正さん多用) 榎田さんも初読みの作家さんですが、場面転換が非常に上手く、文体も読みやすいので一気に読み終えてしまいました。 キャラクターも皆とても魅力的で、特に満達のクラスメイトで巫女でもある鏡屋の冷静に2人を見守っている感じがとても良かった! 次の榎田さんは『妖琦庵夜話』の予定なので、そちらも楽しみです♪ 後はみんみんさんのオススメ作家さんで読んでいないのは凪良ゆうさんなのですが、先日本屋で『星を編む』の横に「凪良ゆう作品リスト」なる、チェック方式のチラシが置かれていて持って帰ったのですが、BL作品も全て網羅されておりました。 まだ『汝星の如く』しか読んだ事がないので、こちらも非常に楽しみです。

    32
    投稿日: 2024.06.01
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    【ページ数】  268頁 【読み応え】  ◎ 【ストーリー】 ◎ ドラマで号泣。原作読んでまた号泣。 何度読んでも泣ける。 「生きている死体」という一見ホラーな要素を持ち合わせた二人の恋愛ストーリー なんていう全く新しいBL作品。 「死」という自然の摂理がどんどんと二人を苦しめていく。 これはBLだからとかいうエモさや尊さじゃない! もうたくさんの人に読んでほしい! 300頁もない短い作品なのですぐ読めます。 記憶を消してまた読みたいですね。 消さなくても泣くけど。

    0
    投稿日: 2024.03.24
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    BLって言う言葉がウザすぎるほど泣ける 男女の恋愛と変わらず同性愛が描かれることのなかったBLに一石を投じる今作はまだ読んでない人ほど読んで欲しい。できれば2回読むことをおすすめします。 長いようでほんとあっという間な作品でした。『永遠の昨日』という秀逸なタイトルには、長く続かない永遠なんてないと否定するのではなく、過去にあったことは日々我々が生きていく上でなくならないものなんだよと教えてくれるそんな刹那の日々が込められているのかなと感じます。  昨日って言葉も素敵ですよね、昨日の今日、昨日の敵は今日の友、昨日のつづれ今日の錦、昨日の花は今日の夢などいろんな言葉があってそれらの意味が少なからず今作の鍵を握ってる言葉にもなってと考えます。 昨日は人の身今日は我が身と思って読んでみてください。

    6
    投稿日: 2024.02.27
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    BLには詳しくないのですが、たまたま読んだ同作者の『夏の塩』が良かったので購入。死者との交流というシンプルな題材を上手く恋愛小説に落としこんでおり、浩一との離別に抗おうとする満の一途な想いに胸を打たれました。文章はライトなタッチで読みやすく、冒頭からテンポよく物語が進んでいきます。ドラマは未見ですが、とても良い本だと思いました。榎田尤利さんの他の作品もぜひ読んでみたいです。

    0
    投稿日: 2023.12.10
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    ドラマを見ていて原作も読んでみようと思ったので手に取った。 前置きが長くて読むのやめようかとちょっと思った。なんだか読みづらい文章だなあというのが最初の印象だった。ドラマ見てなかったら読む気にならなかったかも。 内容はドラマとほとんど変わらなかった。 本の紹介に泣けるとあったけど別に泣けはしなかった。 著者は100冊以上の著作があるらしくてそれは素直にすごいなあとは思ったけど この本を読んで他の作品も読んでみたいとは思わなかった。 つまりそんなに良い本だとは思えなかった。

    0
    投稿日: 2023.10.05
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    名作と名高い1冊。 大切なひとの死とどうやって向き合って行くのか。読みながらずっと自分にも問いかけていたように思います。 悲しいけれど、とてもやさしい物語。

    0
    投稿日: 2023.06.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ドラマみて、モヤモヤするところがあったので、原作を読んでみることにしました。 季節が違う事以外、まぁ範疇の違いはあるけど、 やっぱり最後は原作が泣けたー! どういうチカラかは分からないけど、みっちゃんの「昨日と同じ今日を!」という想いの強さが原作では伝わったし、 さいごのさいご、 「もう、逝っていいよ」 の1行にめちゃくちゃ泣いたぁー。 角川版は、2022年発売なのでか、エピローグ部分が付け足されていました。ちょっとびっくり。

    0
    投稿日: 2022.12.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ・11月10日に読み始め、11日に読み終えました。 ・よかったね…… ・なんか最初は結構コミカルな感じで始まって、ウフフと言う場所もあったんだけどわりとすぐシリアスになってしまった(なってしまった?)。あとわりとスピリチュアルな感じ。 ・私は高校生くらいの少年同士のラブがたいへん、たいへん好きなのでとてもよかったです。かなしいよ~~。 ・一般レーベルから出てたのではれんちな描写はあれどサラリとしたものだったり匂わせる感じなものかと思ってたんですがわりとしっかりすけべしていてギャギャギャギャ(嬉しい悲鳴です。)になりました。でも高校生同士のって言ったら…… そういうのありきになりますよね…… ・ずっと足踏み状態だったということなので最後にふれあうことができてよかったねえと思う(恋人同士なら性行為をすることが最上級の幸せであるとかは一切思わないタチなのですがそれはそれとして……)。浩一くんもみっちゃんも幸せそうにしててかわいかった。 ・作中で書いてた(よね?)ように、みっちゃんの強い強い思いに浩一くんが応えたような状況だとしたら、みっちゃんって浩一くんのことめーーちゃめちゃ好きだったんじゃん。ね。まあめちゃめちゃ好きって書いてあったもんな…… つんつんしてるようで相手のこと大好きなやつ、すごくいいよね。良いとか良かったとしか言ってない気がする。 ・最後の加筆部分っぽいとこもよかった! みっちゃんと同級生のみんなが元気にしているの嬉しいけど、みっちゃんがずーーっと浩一くんのこと好きでいるの見ると、いや、じ、事故に遭わないでくれや……と思う。本末転倒か? ふたりで幸せに暮らしてる浩一くんとみっちゃん見たかったよ~~~~。 ・なんか積んでる間にドラマ化してたらしい。配信かなんかで見れたりするかな。あと『threesome』も買ってみた。ふらっと行った本屋にあったので…… シリーズ?で出てるもう一作の方は置いてなかったのでいずれ入手する。 ・初めての作家さんだったので新鮮でよかったです。かわいかったし。めちゃめちゃ切なかったが…… 

    0
    投稿日: 2022.11.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いつものように、並んで歩いていて突然トラックにはねられた友人(密かな恋人)。 側頭部も陥没し、首も足も明後日の方向に曲がってしまっている。心臓も動いていない。なのに、普通に立ち上がって話して生きている(ように見える) そんな友人が本当の死を迎えるまでの、数日間を描くラブストーリー。

    0
    投稿日: 2022.06.06
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    ずっと一緒にいたいと願う、当たり前の感情と共に、生きる死体と過ごす数日。 誰かの1番になりたい2人が、お互いの1番になる。 すごいことですね。 全対的にみんな暖かくて、優しい世界だったのでよかった。浩一轢いたおじさんは、どんな理由があろうとも人殺しなので、罪は償ってほしかった。おじさんも償う意思があったように見えたので、誰にも信じてもらえず、償わないまま生きていくのは精神的に辛そうでかわいそう。

    0
    投稿日: 2022.04.23
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    とてもシュールでコミカル?に始まるが… ゾンビで過ごす2人の時間が優しく切なくて やっぱり最後は消えて終わるしかないが… 美しいラスト、加筆された部分で切なさ倍増で 300ページに満たない作品だけど愛がギュっと詰まってます(u_u) 2002年の作品ですが、ホント色々なジャンルを書かれていて、大好きな作家さんです\(//∇//)\

    9
    投稿日: 2022.04.12
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    読後のこの気持ちをどう表現したらいいのかわからない…。なんかこう、なんの迷いも汚れもない真っ直ぐな真っ白なピュアなふたりのアディショナルタイムに、ため息しか出てこない…!まさしく白。 ただただふたりのまっすぐな気持ちが眩しい。雪が眩しくて眩しくて、でも綺麗で見ていたくて。ラストがとても好き。

    1
    投稿日: 2022.04.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    お互い思い合う強い気持ちが死者(?)をこの世に引き留め、思い合うからこそお別れを受け入れる話。 途中、教師の玉置が小河を振った理由として「愛してるけど1番じゃない、1番はもう亡くなってしまっている」と語るシーンで、 「生きている死体」の浩一が、「同着1位」の提案をする所が印象的だった。自分はもう死んでいるけど、これから先も生きていく満を思っているのが分かって泣けた。 登場人物がみんな程よくコミカルで好きだった。 巫女の鏡屋さんが浩一を封じてしまうシーンは(笑い事ではないけど)笑えた。

    1
    投稿日: 2022.03.25
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    悲しい話を読むのにはエネルギーがいるから、そのうち読もうと思って購入。でもチラッと読み始めたら最初が結構軽い雰囲気だったので一気に読んでしまった。心が締め付けられたけど、読んで良かった。 最後の数頁は加筆された所かな。こちらもとても良かった。

    0
    投稿日: 2022.03.23