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蟻の棲み家(新潮文庫)
蟻の棲み家(新潮文庫)
望月諒子/新潮社
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総合評価

128件)
3.2
9
37
46
23
4
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    なんだかあんまり入り込めなかったな。 最後の種明かしまで、何もわからない状態だったからか。 どんでん返しか。 末男の心情が最後の種明かしまで、あまり無かったからか。うーん、面白くなくはない。

    0
    投稿日: 2025.10.12
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    2025.10.07 葉真中顕の「Blue」を思い出すミステリ小説だった。シングルマザー、貧困、半グレ的な。 そしてとても途中はやるせない。そしてひたすら暗い…。 誰にも愛されない自分勝手な女と赤ちゃんの命の重さは同じなのか?…考えさせられる。 久しぶりにテーマが重めなミステリーをしっかり読んだ。骨太、という言葉がピッタリだった。

    0
    投稿日: 2025.10.08
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    淡々と進む感じの中、登場人物の相関図が若干ややこしい=読み辛いと感想を書く方が多いのかな?と思いました。 人は人によって磨かれる(創られる)というフレーズと親ガチャというフレーズが頭をよぎった一冊。 当人にしか分からない宇宙(無理して使うな)が一人ひとりに存在する。 当たり前の事しか書けない私は、差し詰め小宇宙。

    13
    投稿日: 2025.09.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    若い女性二人が殺された事件を追うフリーの事件記者・木部美智子。貧困ゆえに犯罪を繰り返してきた男が、医者の家庭に生まれながらちょいワルに過ごす医大生を殺人犯にしてしまうという話。貧困、崩壊した家庭が、筆者らしいタッチでドロドロと描かれる。木部さんの推理力が凄すぎ。

    19
    投稿日: 2025.09.06
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    主人公や周りの人物の生育環境が大きく影響しているというところが面白かったが、思ったようなミステリーではなかった。

    1
    投稿日: 2025.08.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初めての作家さん。 こういう文体を読むのは初めてかも? 淡々と事実や状況が並べられていて、読みにくいと感じる人もいそう。 でもわかりにくい感じはしませんでした。 事件自体はわりと複雑と言うか、登場人物が多い。 巻頭に登場人物一覧があるので助かります。 それを見返しながら本編を読みました。 視点が変わるのが複雑化している要因かと思いますが 最後にすべて繋がるのですっきりします。 蟻の棲み家に関しては、犯人の意外性がなかったかな? この人?って思ってた人が、途中犯人じゃないっぽくて、え? ってなりつつ、やっぱり最後には犯人だったって言う。 共犯者のほうにびっくりしたお話でした。 「相手が自分と同じようにクズでないと気にいらないのがクズな人間の特徴なんだ」 って一文が好きですね。

    1
    投稿日: 2025.07.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    俺は視聴者の脳に酒を流し込んでいるんだ。犯人は、吉沢未男か長谷川翼のどちらかだ。どちらかが芝居を打っている。そして逃げ損ねた方は死刑なんだよ 重くて暗くて、こういうのがノワールっていうらしい。社会派でサスペンス。翼が犯人だったらいいと願いつつも、荷が重すぎる。 社会から、死んでようやく人権が与えられる、というのが刺さる。逃れられない環境の中で、自分たちが社会の底にいることも、歪に育っていることも気づかず生きている人の方が多数派なのか。それともぬかるみの中で陸地を探している人の方が多数派なのか。 事件はフィクション感が強いけど、テーマとしているところはそこまでファンタジーものではないのが重たい。 展開やモノローグが、時々ループしているような気がして、ちょっと疲れた。

    0
    投稿日: 2025.06.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    評判が良かったので読んでみた。 初見の作家様に手を出す時には基本はデビュー作かもっとも評判の高いものと決めております。 デビュー作のあの、こっちからあっちに飛んでゆくエネルギーがとても好きなので。 本作とデビュー作で悩んだけど、1番評判がよかったからこちらに決定。 ところが…残念ながらどうしても合わず。 ドンデン返し!というけどかなり最初の頃で主人公が見えてるし、まあそうなるよね、としか思えなかったし、火車や白夜行と並べる帯もあったけどいや、全然違うよねと思ってしまって。むしろ地味で暗い描写が続くことに疲れ果て、どこから面白くなるのかな…とため息つきながらなんとか終えた印象しかない。 これがリアリティなのかもしれないけど、登場人物に誰も肩入れできずそれぞれの人生が悲惨で事件が地味、ひたすらジメジメしたぼんやりした空気。それに対して真犯人がありえないくらい優秀というかもはやエスパーみたいに人心掌握ができてるあたりも、なんだか腹落ちせずにモヤモヤしてしまった。うーむ。

    1
    投稿日: 2025.05.01
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    個人のディテールを積み上げて人物をより一層浮かび上がらせる 嫌いじゃない手法       自分も真面目に生きれば光は当たらなくても生きてはいけると思っている 足掻いても進まない纏わりつく沼のカケラにすら触れる感触が想像できないのかも知れない

    0
    投稿日: 2025.04.10
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    初めて読んだ作者の小説だったので、 調子が出るまで時間がかかったし、 しばらく時系列がまとまらなくて苦労しました。 結末は予想を裏切られ、ちょっと面白かった!

    1
    投稿日: 2025.02.10
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    1.登場人物 木部美智子…フリーランスのライター。 吉沢末男…貧困の中で妹を育てた。多額の借金を背負っている。 長谷川翼…大学4年生。貧困ぼくめつNPOのメンバー。 長谷川透…開業医。翼の父。 野川愛里…風俗嬢。 植村誠…食品工場の工場長。 2.物語の始まり 小学生の頃の吉沢末男は母親と妹との3人暮らし。家族団欒の生活は好きだったが、母親が女性という武器を使って生計を立てていることも知っていた。成長するにつれ、末男自身もまっとうではない方法で金を稼ぐようになっていった。 3.世界観や価値観 貧困に生まれた人間は、頑張れば頑張っただけむくわれるような生活を送ることは可能なのか。 現在いわれている一人一人を大切にする社会、というのは、本当に実現されているのか。たとえどのような人間でも、社会は助けてくれるのか。 できれば知らずに過ごしたい、見ないで済ませたい世界。 4.物語のキーワードとテーマ 格差社会と子育て。 貧困の中で生まれた子どもを育てるシングルマザー。教育もスキルもない彼女たちは、どのように子どもたちを育てていくべきなのか。 そこで育てられた子どもたちは、どのような生涯を歩んでいくことになるのか。

    9
    投稿日: 2025.01.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    作者が書きたかったであろう事はなんとなく解るんだけど、読みづらい。登場人物みんなすきになれないというか、ひとりひとりが生きてない。名前が頭に入ってこない。そもそも主人公は何様?みたいな気持ち。渋谷のマークシティと、川崎の南河原公園と、縁のある場所が出てきたのだけ面白かった。

    2
    投稿日: 2025.01.10
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    初読の作家さん。 物語は、三章で構成される。 二人の女性が、銃殺された状態で発見される事件が 起こる。  フロンティアという雑誌記者が、食品会社へのクレームで恐喝され続けている事件を取材しているうちに、三人の人物が浮かび上がり、殺人事件とも関わっている可能性が出てくる。 物語の始めは、展開が遅く読みづらいけど、事件が 解明されるに従って、事件を起こした犯人達の背景が、リアルでのめり込んで読むことが出来た。 どんでん返しもあって、印象に残る作品だった。

    20
    投稿日: 2025.01.09
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    連続射殺事件。犯人一味は捕まるがどちらが主犯なのかというところが興味深い。そしてそれを追求するフリーライターの恐るべき嗅覚と実行力には驚いた。

    28
    投稿日: 2024.12.29
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    初めて出会った作者。 文体に重厚感あり、出だし読み進めるのに苦労したが、慣れると滑らかに頭に入ってくる。その文学的だが実は明快な描写は、読んでいて快感すら覚える。 テーマも重い。でもエンターテインメント性も抜群。 同じ登場人物ものが複数あるとの事なので、今後必読。

    1
    投稿日: 2024.12.22
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    母からおすすめされた本。 帯に「大どんでん返し」と書かれていたけど、そうかな?過剰な煽りな気がする。蛇足。 「イヤミス」とも書いてあったけど、読み終わった後はどちらかといえば清々しい気持ちになった。 全然後味悪くないよ。 幸せになれ、末男。

    2
    投稿日: 2024.10.23
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    「野火の夜」を読んで木部美智子シリーズを読破しようと思っていたが、ずいぶん間があいてしまった。貧困の連鎖という不都合な真実をこれでもかと見せつけて白日の下にさらす作風は超イヤミスと言ってよいだろう。「野火の夜」の感想で 『ストーリも描かれていることも滅茶苦茶面白いのだが、故意に読み辛くしているかのような文章に少しイライラする。もっと濃いミステリにする必要はないが、読みやすさも考慮して書いてほしい。木部美智子の淡々とした雰囲気は嫌いではない。』 と書いたがマンマ本作も同様。ただ、本作は犯人グループが捕まってからの後半の展開が極めて秀逸。半分ピカレスク小説っぽいラストもテーマに沿っていて納得感高い。

    2
    投稿日: 2024.10.07
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    シリーズものとは知らずに買ってしまいました。解説読んで知りました。最初から読んでみたかったですが、ひとつひとつ独立した作品みたいなので本作を読む上では特に影響なかったみたいです。 私が思う“貧困”は“お金がないこと”だと思ってました。そう思っていたのは、私がある程度普通に幸せな人間だからなんでしょう。もちろん普通の基準は人それぞれですが。少なくとも生活に困るような、生きていく上で困るようなことは現状ありません。欲を覚えることはあっても、貧しさを感じることはない。 でも他者からの愛情に満たされていない、それもまた“貧困”なんですね。 たとえお金がなくても、お金のかからない別のもので気持ちが満たされれば二人の女は殺されなかったかもしれない。お金はない、誰からも必要とされない、それなのにこの二人のことを可哀想だと思えないのはなぜなんだろう。登場人物たちの心情はどれも少しずつ分かるようで分からない。彼らのセリフはどれも聞き入ってしまうくらい説得力があって、読み応えのある作品でした。 ラストの美智子の行動が褒められるものかどうかは別として、私もきっとそうするだろうなと思います。

    3
    投稿日: 2024.09.29
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    探偵役が女性フリーライターの物語。 警察顔負けの捜査力、いや取材力で事件の真相を明らかにしていきます。 しかし、正直読みにくかった。 盛り上がる感じでもなく、ハラハラドキドキがあるわけでもなく、貧困家庭の闇、社会の暗部を見せつけられて、げんなり。さらに犯人のくずっぷりが嫌になっちゃいます。 東京中野区で次々と発見された女性の射殺体。 蒲田の食品工場の恐喝事件を追っていたフリーライターの木部美智子は、恐喝事件との関連性を突き詰めていきます。 恐喝事件は、さらに、第三の殺人をほのめかす脅迫まで発展。 この事件に絡む登場人物たちが辛い。 被害者の女性たちの生き方、貧困さ。 企業恐喝に絡む者たち。暴力と虐待。 母親や家族からはじき出された者たちの末路という感じ。 そして、事件の真相に迫るにあたって、容疑者が二人。 どちらかが真犯人というところで、美智子が明らかにした真相。 という展開です。 解説を読むと、これシリーズ化されているんですね。 木部美智子シリーズの5作目とのこと。 知らなかった。 ほかの作品も読んでみたいと思います。

    97
    投稿日: 2024.09.22
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     社会派小説は好きだが、貧困と虐待の負の連鎖系は気が滅入るのはもちろん、読み過ぎたのか少し食傷気味に。帯の煽り文句も過剰。最近の帯はない方が良いものが多い。販促に必死なのはわかるが、結果読者への裏切りとなってしまう。こういうのはどんでん返しとは言わないのでは。小説としては決して悪くないのに帯のせいで台無し。階段を必死で登っても青空の下で過ごせるとは限らないという事実に無力感を覚える。亀一製菓への架電で末男が言ったセリフにハッとさせられた。読みにくい文章と帯がマイナス要因だったが、質の高いノワール小説だった。

    3
    投稿日: 2024.08.13
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    長い!!!! 内容が重いのは承知の上で読んでたけどそんな大きな展開もないのに長すぎ!!!! 後味悪くても別にいいけど、感じるものも特になく はい?って感じ よく読み切ったわ。466ページ 読まなくていいとおもうこれ

    3
    投稿日: 2024.05.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かったけど、どんでん返しに期待しすぎると良くないかも 読了まで時間かかってしまったな~ ジェットコースター感はあまり無かった 末男達の境遇は想像してみるけど、本人達のリアルとは程遠いんだろう ■育った環境 貧しく半ば育児放棄の母に育てられた末男と医者の親を持ち裕福な家庭の翼 末男は頑張ってるのに可哀想、翼は甘やかされてダメ息子というイメージになりやすい 実際翼は信用されずに恐らく死刑、真実は公になっていない 本人達は人生に関わることだが、雑誌やニュースを見ている人達には関係ないこと 自分の身に起こらない限り自分もそちら側のスタンスだろうな 悲惨なニュースを見ると一時は感傷的になるけどすぐに忘れてしまう… 当事者には永遠に続くことでも。 ■正しく生きる 親も子もお互い選べないとは言うけど、産む産まないの選択ができるのは親だけだし責任はあるよなぁ 綺麗事をいくら言ったところで正しく生きても幸せになれるとは限らない (そもそも正しいとは?) 正しく生きようと頑張った分社会に裏切られたと感じたら反動は大きそう 自分も色々なものを見てみぬふりして自分の幸せだけ考えているんだろう 余裕があれば少しの募金でもしていい人ぶることもできるし 映画『関心領域』見た直後なので余計に卑屈にとらえてしまう… 色んな事情で3冊並行で読んでいる そりゃ読み終わらんし頭にも入らんわ(笑) 寝ることも忘れてしまう読みきれる本に出会いたい

    15
    投稿日: 2024.05.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    シリーズ5作目と知らず読了 初めましての著者で、シリーズ途中という事で 登場人物の関係性がわからないところがあった。 これはシリーズ順に読んでみたい。 誘拐・脅迫・連続殺人と事件盛りだくさんで、結末前までは混乱していて読みづらいなと思った。 結末がしっかり説明してくれていて理解。 説明だけの結末の章につまらなさは感じたが、ここまで複雑だと丁寧な方が良いのかもしれない。 末男の「死んで初めて人権を与えられる」が 彼の経験から得た生死の真意であり、こう思わせてしまった境遇が哀しい。 彼こそ境遇を嘆いていいのに、境遇次第で素晴らしい人生だったのにと。 哀しい作品だった。

    9
    投稿日: 2024.05.28
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    生まれた環境で人のその後の人生が決まってしまうのはどうにかならないものなのか 自分では抜け出せないと思う どうしたらこの本に出てくるような子どもを減らせるのか

    0
    投稿日: 2024.05.27
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    単行本書き下ろしの意欲作。新潮の100冊で買ったのだったかな? プロローグはいいとして、その後の本編で記者視点と犯人側視点が章分けも無く入れ替わるのは正直読みづらかった。ミステリー的に、最後にどんでん返しを用意したいなら、最初から最後まで記者側視点の方がよかったと思う 「貧困」についての「貧しいというのと貧困は違う。貧しいというのは金がないだけだ。しかし貧困というのはインフラがない土地のようなもの」(86頁)という表現は上手いと思った。 また、「求めるものは……自分が生きていくのに安全な環境」(446頁)という指摘も末男側からの意識としてよく分かる。 貧困について切り込んだ素晴らしい作品なだけに、もうちょっとなんとか読みやすくできたような気がして、もったいないような気がする。

    0
    投稿日: 2024.05.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    話は面白かったけど解決編までがあんまりスラスラ進めず、あと帯に書いてあったようなどんでん返し感はあまり無かったかな。

    0
    投稿日: 2024.05.09
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    読後、『どこがどんでん返し??』 再読すれば納得するかもしれないが 基本、再読はしない主義なので残念‼️

    0
    投稿日: 2024.04.27
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    貧困・育児放棄・売春… 社会派ミステリーというのかな。 初めて読む作家さんでしたが、帯に東野圭吾の『白夜行』や宮部みゆきの『火車』を思わせる…と大好きな作家さん2名の名があったので思わず手にしました。 半分ぐらいまでは、主人公(?)のルポライターの感想や思いの説明が多く、この感じは私の好みではないな~となかなか進まなかったけれど、そこを過ぎたら急に展開が早く感じてあっという間に最後まで読み切りました。 でもとにかく重たかったです。重たくて重たくて沼地に足首を取られてズブズブと引きずりこまれるような感じ…。 重たい話が何もかも嫌いというわけではないけどここまで重たいと娯楽として読書をしている私にはちょっときつかった…。 帯には「ラストの大どんでん返し!」とも書いてあったけど、う~ん…これは大どんでん返しなのか??とは思いました。

    0
    投稿日: 2024.04.14
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    貧困の連鎖と犯罪。 育児放棄にあい、それでも貧困の中から抜け出そうと必死にもがいたけれど抜け出せなかった男性の言葉にはっとさせられました。 「みんなこの空のどこかに書かれている人権とか正義にかしずいて、どこにあるのかわからないのにあると仮定しているものにかしずいて、生きていけばいい。でも空のどこかにあるのかもしれない正義や人権を、あると思わず生きていることもできるんですよ。そんなものがない世界が、同じ空の下にはあるんですよ。」 そして、そんな彼らの事件を追う記者の思い。 「安全な社会に住む人間には、事件は、誰かが逮捕されたときがピークなんだと美智子は思う。動機なんて、個々が適当に想像するのと、週刊誌が頼りない情報で書き立てたことが、違っていたって同じだって、それはただそれだけのこと。」 この社会には、自分たちの住む世界の当たり前や常識が、当たり前でも常識でもない世界が存在している事実。 だからこそ、次々と起こる事件も、表面的に報道されて被害者が可哀想で加害者が悪くてという構図で済まされて終わってしまい、本当の問題には目が向けられることも改善されることもなくて‥ そしてずっと悲惨な事件が繰り返し起きていることに改めて気づきショックでした。

    0
    投稿日: 2024.03.24
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    ミステリーというよりはドキュメンタリーだなと。 最後まで読了して、初めてプロローグにハッとさせれられる

    1
    投稿日: 2024.03.20
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    最初から最期まで一貫して訴え続けてくる、“どんなにがんばってもクズから抜け出せない”と。辛辣でキツい 第三章に入ってからの一読者としての振り回され方に緊張感がありました。可能性のうちのひとつであるとはいえ、どうかそうであってほしくないと願ってしまう、、、、ような真実、、、 店頭でどーーんと平積みされているのに惹かれて読みました。本作者の小説、初めて読みました。 文庫本の解説に作者の作品歴が紹介されていて、本作はフリーライターの《木部美智子》シリーズ5作目とのこと。他のも読みたいです。 また、『大絵画展』2021、『フェルメールの憂鬱 大絵画展』2016、『哄(わら)う北斎』2020 のシリーズの方が興味あるので読みたいです。

    5
    投稿日: 2024.03.08
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    なかなか読み応えのあるミステリーだった。物語全体を通して漂う陰鬱な雰囲気が、重厚感を与えている。弱っているとき読むとちょっと凹むかもしれない。 東京中野区で起きた二件の殺人事件。フリーの記者である主人公木部美智子は、ずっと追っていた企業恐喝事件との関連性に気づき、真相を追いかけていく。その一方で、貧困の連鎖により悲惨な境遇に置かれた若者たちの側面が描かれていく。なぜ、二件の殺人事件は起きたのか?犯人は誰なのか?一見ずさんとも思える企業恐喝事件から、殺人事件へ発展していったのか?読んでいくほどに、その綿密に組まれた物語に驚かされる。 貧困の連鎖。道徳感の欠如。親を選べない子供の不幸。そんな底辺のような世界で育ってきた子供たちは、世間とは価値観が全く異なる。世間一般での常識では測れない生き方が描かれていて、読んでいて胸が苦しくなってきた。社会の構造的問題を浮き彫りにしている。 作品の中でマスコミの姿勢やジャーナリズム、テレビや雑誌のスクープ至上主義的な部分も描かれている。被害者がどんなにひどい人間でも「不幸な境遇で一生懸命に生きてきた可哀想な人間」というフィルターをかけて報道する。そのほうが視聴者が見やすいから。 それに対して主人公は抜群の取材力を発揮する。警察への仁義も通すし、口の軽い捜査官を現場から外すような情報のコントロールも行う。とても頭がよくて行動力もある。そして、次々に真相に迫っていく姿がかっこいい。 社会問題の側面と、ジャーナリズムの側面との描き方もすごいが、ミステリーとしての完成度も高いと思う。一見幼稚な犯罪に見えるが、そこに隠された真相が分かる部分が、鳥肌もので面白い。今まで積み上げてきた伏線が一気に繋がる感じ。 物語の語り口は、全体に漂う重苦しい重厚感、そうせざるを得ないよなあと思える納得感に溢れていて、とても面白かった。

    1
    投稿日: 2024.02.23
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    最後、雑誌のライターが犯人を見つけ、事件をあばいていく。サスペンスドラマのラストで犯人の前で事件の説明をするのに、似ていた。

    0
    投稿日: 2024.02.18
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    3.5くらいの評価になるかな。 社会の低層に居る人たちのもがきを描くのはよくある構図なのでさておき、蟻の棲み家とはよく出来たタイトルだなぁとは思った。 初読の作家さんなので少し読み進めづらいところはあったが、本の厚みの割にスラスラと読めたとは思う。 どことなく昭和の匂いを感じる雰囲気なのは良かったな。好きなので。 煽り文句に大どんでん返しとあったが、それほど衝撃のって感じではなく自然なひっくり返し方で好感であった。

    1
    投稿日: 2024.02.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    許しても裏切られる その人のせいじゃないからと 許しても裏切られる いつかはそれが正しかったと思いたいし やはり彼じゃなかった 信じてたよ 彼にとっては一貫性ある 生きていくために必要だったから

    3
    投稿日: 2024.01.31
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    貧困、格差、売春、報道のありよう 重い、グロい、後味がしんどい そっちから どんでん返しくるか・・・(; * д * ) 望月諒子さんの作品 ジャーナリスト木部美智子シリーズは、【殺人者】からの2冊目 彼女目線での謎解きや、警部補とか報道番組チーフとの駆け引き?持ちつ持たれつ感 面白い 文章は 確かに 会話だったり一人称だったり で独特 こんがらがる でも、すぐ慣れて ストーリーにグイグイ引き込まれるから あっという間

    3
    投稿日: 2024.01.25
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    一人称、地の文、会話、ぐちゃぐちゃでめちゃくちゃ読みにくい。読了までかなりの時間を要したが、途中でやめればよかったと後悔。

    1
    投稿日: 2024.01.18
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    貧困や格差の連鎖は個人が克服できるのか。殺人事件と食品メーカーへの恐喝事件の取材の過程で、抜け出すことができない、また、抜け出すことを考えることもできない人たちの闇を嫌というほど感じさせる重い作品。ボリュームはあるが非常に読みやすく、結末まで一気に読んでしまった。

    1
    投稿日: 2024.01.10
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    24年のスタートは望月諒子さん 殺人者からの2作品目ですが共通点は犯人が捕まらずに終わるストーリーでしたー 捕まらないけど終わる……という違和感はあるけれど犯人側にはしっかりと目的がありそれが達成されて完結する物語って言う感じ。

    12
    投稿日: 2024.01.03
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    ずっしりと重い重い内容だったが、先を急がずにはいられない小説だった。初めて望月涼子さんの作品を読んだが、すぐに引き込まれ木部美智子シリーズの1作目も読もうと決めた。 貧困、格差社会、売春等暗い言葉が飛び交う殺人事件に関する話だが、犯人が捕まってなお最後の最後までどんでん返しが繰り返され目を離せなかった。 もう一人の主役である末男をおもんばかる周囲の人が多いことが救いではあるが、そう思うのは自分自身が末男を同じ環境には置かれていない幸せな状況にいるからだと思う。 末男を否定はできません。 次の作品も楽しみです。 なお自身にとってレビュー200作品目でした。自身の備忘のため書かせていただきます。

    1
    投稿日: 2023.12.26
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    あらすじ  顔を潰された男が発見される。同じ頃女性が路上で射殺された。4日後、今度はマンションの浴室で女性が殺害される。どちらの女性も若い頃から売春を行い、周囲とトラブルを頻発し評判はよくなかった。  木部美智子はフリーランスのライター。人気雑誌フロンティアの看板記者。弁当工場へのクレームが繰り返し同じ人物から行われている件を取材している。そのクレーマーから誘拐を匂わせる手紙が届く。脅迫を行っていたのは、大学生長谷川翼・彼のマンションに入り浸っている末男・ヤクザ崩れの山東海人・野川愛里。もともと末男は野川愛里と知り合いだった。末男の母親も売春でなんとか生計を立てていたが、幼い妹の世話は全て末男がしていた。長谷川はギャンブルで借金を負い就職前に返済したい。過去に自分の妹を誘拐して両親から300万円を受け取ったがまだ足りない。末男は妹が作った借金をなんとかする必要があった。  顔が潰れていた男は山東海人だと判明する。さらに女性2人を含めた連続殺人ということになり、長谷川と末男が逮捕される。しかしどちらが犯人なのかわからない。結局はアリバイが証明され、長谷川が全ての殺人を犯したとして逮捕される。しかし木部は犯人は末男と長谷川の父(医師)だと見抜く。末尾は妹の借金分を請求し、長谷川父は娘を守るために計画したのだった。 読まず嫌いだったのかなー。読む前はひたすら暗くてじめっとしてそうだとあまり期待せずに読んでいた。実際は淡々とスピーディーに進んでいく。事件関係者の多くが自分ではどうしようもない環境で生まれ育ち、それを辛いとも思わずに生きてきた人が多く、なかなかヘビーな内容であるはずだが、事件はくるくると展開し、取材する木部はそれを淡々と追いかけていたので、後味の悪さはなかった。やり手で看板記者の木部はほぼ無個性で、美人でもなければ、スクープや独占ネタへの貪欲さが表面に出ているわけでもない。そもそも始めは弁当工場への少額クレームを取材していたくらいだ。殺人事件が起こっても、警察が当てた焦点とはまったく別のルートをたどっている。その思考回路が面白く、次の展開が予測つかなくて読み進めていった。ラスト十数ページ?になっての真相解明はあっさりしていて、その分、末男の内面へひたひたと近づいていくようでスリリングであった。

    1
    投稿日: 2023.12.21
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    射殺事件と企業恐喝事件、貧困の連鎖の話。繋がっていく事件と零れ落ちる過去の欠片、記者と同じように考え足掻くように事件を追う。蟻の棲家のような世界から這い上がろうとする男の目的のために手段を講じ続ける根気に引き込まれる。だからこそ記者の選択が腑に落ちた。

    1
    投稿日: 2023.12.17
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    読後感は良くないけれど、嫌いではない。 幸せな話はワンパターンだけど、不幸な話は無数にある。末路はまたそれぞれにある。 物語の最初の方に、木部美智子が書いた記事として語る部分は作者の本音かなと、思った。 「一般的な」「ひとつ間違えるとどの親にも起こり得ること」という記事。事件には親の特異性だけではなく兄弟や家族もまた同じで、被害者が加害者と同質な人間が存在すると。 また幼い子供は親の人生の一部であり、親が子に愛情を注ぐのは親と子が別の存在ではないから。親から食事を与えられず死んでも、自らの死を無念に思う自意識もなく、その死を無念に思ってくれる親もいない、不毛だと。 そんなもやもやの中から吉沢末男のストーリーを作り上げたのかなと思った。 不幸な境遇のループには陥らない人間を。 終盤で語るこの言葉から、さらに私はそう思った。 「あなたは真面目に勉強して、結果と原因の因果関係を分析する能力を培った。そして目的と手段を整理する技量も持っている。だから努力ができる。努力が実らなくても、努力は手段に過ぎないから、目的を持つ限り別の手段を講じる。だからあなたはどこまでもやっていける。ーー 目的とその手段という手順をよく理解していることがわかる。それを実行する根気に驚くんです」 だから消去もまたひとつのストーリーとして納得できました。とても面白い本でした!

    1
    投稿日: 2023.12.08
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    メッセージ性の強い作品 事件の背景や動機、裏社会を考えさせられる 現実の事件がちょいちょい話題に出てきたり、メディアのあり方等も問題を感じさせる内容

    1
    投稿日: 2023.11.18
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    ラストの謎解きは読みごたえがあって引き込また。 しかし、登場人物の関係や繋がり、エピソードなど今ひとつ強引というか落ちてこないと思う部分もあった…

    5
    投稿日: 2023.10.31
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    望月涼子さんの小説は「殺人者」に続いて2冊目。 最終的な殺害方法に迫ることと並行して登場人物の深層心理に迫っていく流れはとても惹きつけられました。読み応えがありました。

    1
    投稿日: 2023.10.21
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    大どんでん返しが強調されてたけどそんなだった。別ジャンルとしてみたら良い作品なのかもしれないけど「どんでん返し」強調しすぎるのは帯詐欺な気も。 文章が読みずらくて慣れるまで時間かかった。裏社会系は嫌いじゃないから文章や人物関係が馴染んできてからは割と良かった

    1
    投稿日: 2023.10.07
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    読みにくかったです。わかりにくい例え話がよく入っていたり、特に説明もなく場面が変わっていたり、脈絡が薄い文が突然出てきたり、同じ意味のことを何度も繰り返していたりで、疲れました。

    6
    投稿日: 2023.10.04
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    事件は、二人の売春婦の射殺と顔を撃ち抜かれた男の死体の発見。クライムノベル。 この犯罪に関わったと思われる男女数人を女性フリーライターが、子供時代に遡って丁重に調べる。 主犯格と思われる青年二人の対比が、面白い。 一人は、医師の息子で恵まれた家庭生活を過ごして、意義あると思わせる大学生活を送る男。 一人は、未婚のシングルマザーの元、貧困、虐待、家族崩壊、そして万引窃盗から犯罪に染まる男。 社会的に守られながら、破滅的傾向に向かう大学生。蟻の棲み家のような世界から這いあがろうと、社会を見据えてきた底辺の男。共通項は、世間を欺くこと。 ミステリーとしては、再読しても、このフリーライターがたどり着いた真犯人は、難しいかなと思う。社会問題としての貧困家庭の現状を、同情するのでも解決を探すのでもなく、現実を追うように書いている。最後の彼女の判断は、印象的です。

    61
    投稿日: 2023.10.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    著者の作品は初でしたが、なかなか良かった。 解説中に「小説の構造やモチーフは、東野圭吾の「白夜行」や宮部みゆきの「火車」を思わせるが、本書の持つ衝撃力は、先行するそれらの傑作にも負けていない」というのがありますが、流石に「白夜行」に負けてないとまでは言えないかというのが個人的な感想。とはいえ、ベースにあるモチーフは重いが上手く纏め上げているのに感心しました。

    0
    投稿日: 2023.09.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    場面の変わりが点と点すぎて難しかった 社会問題?で重い話だったなー 幸せ者には分からないし同情もされたくないよね

    0
    投稿日: 2023.09.14
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    貧すれば鈍するというが、貧しさが愚かさを招き、それが犯罪へ繋がる社会の闇の部分を丁寧に描いており考えさせる。ただ大どんでん返しという帯からするとパンチが弱いラスト。

    5
    投稿日: 2023.09.08
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    文字は読めるのに内容がなかなか頭に入ってこなくて苦労した。 読みづらい文体と、シリーズものをいきなり読んだために登場人物の人物像を掴めず、魅力を感じなかったから? 回りくどい例えが多くて展開も遅いし読んでて疲れた。 帯にある「ミステリ史上に燦然と輝くラストの大どんでん返し!」は煽り過ぎだと思う。 どんでん返しとは言えないし、どう考えてもこの作品の魅力はそこではないような。 帯に釣られて購入した部分もあるので肩透かし食らった気分。 ミステリというより社会派、サスペンス、ノワールといった方がしっくりくる。 好き嫌い分かれそうな作品。

    0
    投稿日: 2023.09.04
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    まあ自分が悪いんだけど、「帯に騙された」と言う気分。 「ミステリー史上に燦然と輝くラストの大どんでん返し」ですか…。ホントにそう思う? 出版社も「大どんでん返し」と謳えば売れると思っているのか? 本書の宣伝すべき点はもっと他にあるのでは? もう帯は信用しない。

    4
    投稿日: 2023.09.01
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    3 記者の律儀さ、信頼度、情報を言ってもいいと思わせる、事実を見つけようとする所、信念があるって事は素晴らしいと思う 恵まれない家庭に育った兄妹 関わってきた人間のほとんどが好印象を持った、それは自分を犠牲にして人に、妹に尽くしてきているから 初めに登場人物の紹介があるが、自分はそこから予想も出来ない展開、繋がり方、何を目的としてそーなるのか、不思議な感じだった

    1
    投稿日: 2023.08.24
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    木部美智子シリーズはいわゆる「社会派」作品だ。虐待、フリーの売春も真新しい「ネタ」ではない。それについては作中でも語られているのだが、「真新しくない」――珍しくもないということは、それがずっと続いているということだ。コロナ禍の前に「貧困女子」に関する本がいくつか発売されたが、全く改善されていないということだ。蛙の子は蛙、売春婦の子どもも売春婦として生きるしかないのか、その問いと子どもの成長した姿、可能性こそこの作品の謎の答えだ。

    1
    投稿日: 2023.08.20
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    初めての作家さんの作品 読んでて重いテーマだったので最後まで読みたくなかったけど、何とか完了。 末男さんの境遇は可愛そすぎるけど、子供は親を選んで生まれてこれないし、また親も子供を選べません。 文章も読みずらく、とても時間がかかってしまった。 次に読む作品は明るくハッビーエンドで終わるのを読みたい気分です。

    2
    投稿日: 2023.08.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

     ざらざらした手触りの世界。  全てが完全に着地しないから、むしろ納得する。  末男さんの人物像に共感できるかどうか。また、最後の謎解きに無理を感じないかどうか。それを聞かれると、かなり心配ではある。  しかし、矛盾があるからこそ、人だと思う。

    2
    投稿日: 2023.08.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    重い…。 ミステリー史上に燦然と輝くラストの大どんでん返し!イヤミスを超えた衝撃作品!という帯に惹かれて購入。 大どんでん返し感はそれ程大きくもなく、途中で犯人も予想できたけど…何如せん重い…。 翼はクズだし、愛里や被害者含め登場する売春の女性もあまり同情できないけど…ただただ、末男の境遇を考えると苦しくなる。 終盤の、木部さんと末男の会話のシーンは、淡々としていて良かった。 没入して一気に読み進めてしまった。 シリーズものらしいので、他の作品も読んでみよう。

    2
    投稿日: 2023.08.13
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    面白かった 末男には幸せになってほしいと心から思う 無責任な親って本当に。。。ニュースでもよく見るけど改めて考えさせられた あと記者と警察、テレビ局 この関係が前職と関係もあって、リアルな感じがあり余計面白かった

    1
    投稿日: 2023.08.11
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    ※ 硬派系雑誌『フロンティア』看板記者 フリーライター木部美智子シリーズ第五作。 持ち前の嗅覚と独自の直感、幅広い人脈と 情報網を余すことなく使って取材に臨む 女性ライター木部美智子。 警察やテレビ報道業界、紙媒体関係者との 情報の駆け引きをする様子から、性別なんて 関係しない抜きん出たプロ意識と能力の高さに 潔さを超えた清々しさを感じます。 貧困、育った環境、教育と犯罪。 生まれ落ちた瞬間から選ぶことすら叶わない、 どんなに抜け出したくても変えることができない 底なしの無限地獄でなんとか生き抜こうともがく 末男の生き様と冷たい情熱を描いた物語。 翻弄されながらも犯罪の裏の裏を突き詰め、 心理の奥の奥を見透かす鋭い言葉が点を結び、 一つの画が導き出される様子に心地よい読後感を 覚えました。

    7
    投稿日: 2023.07.26
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    いわゆる、普通の家、普通の環境に生まれていたら真面目で努力家でそれなりに成功して幸せな人生を歩んでこれただろう末男。 やはり環境というのは、とても大事で人生に大きな意味のあるものだ。 自分の力ではどうにもできない。

    1
    投稿日: 2023.07.08
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    解説に「ポップで軽い小説がもてはやされがちな昨今の出版界で、望月諒子の反時代的な重量感が一定の読者にこんなにも長く支持されているのは、ほとんど奇跡」とあるが、私もそう思う。 この小説は非常に重く暗い世界をテーマにした超社会派小説だった。 貧困と売春。 貧困家庭で売春婦の母に育てられた子どもたち。 劣悪な家庭環境の中で、たとえ聡明に生まれたとしてもその才能を生かすことが許されない時、その子どもはどんな大人に成長してしまうのか…。 こういう社会問題から目を背ける大人が増えたから、救われない子どもたちも増えてしまったのではないだろうか。 キラキラでポップな軽くて明るい小説を好む人には向いていない作品。 この作品は、本を読むことで多くを学び、その事について考えるのが好きな人に向いている。 登場人物像がハッキリせず、主人公に魅力を感じないのが欠点。これといった特徴もなく、のっぺらぼうのように感じる。マイナス1点。

    2
    投稿日: 2023.07.05
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    愉しく読んでいた作品が「シリーズ」であると知れば、該当作品を読んでみたくなる。そういう切っ掛けで手にした一冊だが、出逢えて善かった。 本作は雑誌記者、ライターの木部美智子が“探偵”ということになって展開する事件モノである。 本編は主要視点人物である木部美智子の目線で展開する部分に、事件関係者が視点人物となる箇所が織り交ざるような形で展開している。事件の舞台となっているのが、木部美智子が普段の活動をしている東京である。故に、木部美智子の日頃の人脈の中で情報を集める、関係者間で協力をするというような具合に展開する。 プロローグが据えられ、本編へ流れて行くという造りは、読了済のシリーズ作品である『殺人者』に少し似ている。 プロローグでは吉沢末男という男の歩みが語られる。 吉沢末男は、売春のようなことをしていた若い母親の下に産れていた。父親はよく判らない。貧しい状況で、母親の周辺には暴力を振るう場合も在る男たちが出入りしている。そうしている中で7歳の頃に妹が産れた。自身も育児放棄のような状況下に在ったが、妹も同様で、彼は何とか妹を護って育てようと懸命である。学んで働いてというように出来るようになりたいと、妹にもそう在って欲しいと懸命だが、色々な事に巻き込まれ、止むに已まれずに非行にも至ってしまう。そして非行歴は重なりながらも、何とか自力で高校に進んで卒業する。が、その後も非行歴等による偏見で、思うようには過ごせていない。行き掛りで多額の借金も負うようなことにもなってしまっている。 こういうキーパーソンのプロフィールのようなモノが示され、本編に入って行く。 暑い夏に入っている中、他殺体と見受けられる遺体の発見が相次いだ。男性が1名、女性が2名である。女性に関しては相対的に早く身元が判明した。が、2人の女性は何れも拳銃弾を1発撃ち込まれて殺害されていた。「連続銃殺」という恐るべき事態である。 ライターの木部美智子は、この2人の女性の「連続銃殺」に関して、その他の様々な事案と並行して取材に取組むことになった。判明した身元から周辺の人々等を色々と探る中、幾つかの奇妙な事案が視えて来る。「連続銃殺」の被害者の周囲に在った人達、身元がなかなか判明しなかった遺体となってしまった男性等、事件関係者の複雑で濃密な関係が徐々に紐解かれる。 恵まれない境涯から抜けようという意欲が在っても、貧困や暴力や犯罪の連鎖から抜け出せないような状況が在る。他方に、大変に恵まれた境涯からの転落と、そういう様子を隠し通したい意図が在る。何か意味合いが異なる「暗部」が複雑に交錯する世界である。 『蟻の棲み家』という題名ではあるが、昆虫の蟻が出て来るのではなく、比喩的に用いられている題名だ。地表に蟻が出て来る場所は限られた部分に過ぎず、地下に複雑にトンネルが拡がり、地表で見受けられる蟻の何倍もの蟻が地下に在るのだ。本作は、正しくそういう様相を想起させる。 何か「格差」というようなモノが定着してしまい、恵まれない境涯に在れば簡単に抜け出せないという情況が在るが、他方で転落は存外に容易かもしれないという様子が酷くリアルに描かれていると思った。作中、ライターの木部美智子は、培われた「人間観察の眼」と、丹念に聴き取った話しで「事の真相」に迫って行く。そんな中で「“蟻”?」という問題意識に行き当たる訳だ。 2018年頃に登場した作品と聞く。「こういう時代」ということか?何か深く考えた…

    5
    投稿日: 2023.05.26
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    吐き気がするような、目を背けたくなるような社会の闇。最後びっくり。体力がないと読めない本。宮部みゆき好きならハマりそう。

    2
    投稿日: 2023.04.15
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    貧困が人を規定してしまう。そう考えるととても悲しい。しかし貧困家庭の子供はやはり貧困生活をする大人になる可能性は高いんでしょう。一部裕福な家庭で育ってもクズに育った奴も出てきますが、基本的には家庭環境に沿ってその後の生き方が狭められ、その枠の中から抜け出すことが難しいと思わされる本です。 ミステリーやヒューマンドラマを読んでいると、虐待やネグレクトばかりが出て来て暗澹たる気持ちになりますね。 この本を最後まで読むと、ノワールものだったのかな?と頭が混乱すること間違いなしです。そういう点ではどんでん返しなのかもしれないけれど。 本作で殺された2人の女性の命の意味というのはこの本の中では全然見いだせず、心の中で迷子になっている感じがします。これはどういう事を言いたかったんだろうと物凄く不思議に感じます。不快といってもいいんじゃないかという感情です。 貧困をテーマにした社会派ミステリーというのは無数にあるので全く目新しくありません。本作も王道なので「大どんでん返し」なんて金看板立てなければよかったのに。ハードル上げすぎた故の低評価というのはよくある話ですが、普通によくできた小説です。

    8
    投稿日: 2023.03.28
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    他の作品も読みたくなりました。 最近読んだ本の中には、子供の頃の生活が成長して人生の歯車を狂わせている話が多く非常に考えさせられます。 「蟻の棲み家」の吉沢末男もそうです。 ただ、長谷川翼の様に金銭的に恵まれている子供がまっすぐに育つかというとそうでない事も有り子どもが育つ環境が大事なんだと思いました。 最後は末男がどうこれから生きるのかが気になりました。

    4
    投稿日: 2023.03.28
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    何か、負のパワーに引き摺り込まれそうになる! 育児放棄とか、暴力とか… 小さい頃にそんな環境で育ったら、どうなるんやろ?… そういう子どもが、大人になって、常識ないって言われるのも、側から見てるとそうなんやけど、実情を知ってるとね… 本来は、産んだ親の問題なんやろうとは思うけど、ムリなら、国とかがもっと積極的にやらなあかんのやろう! 何か凄い環境や。 彼曰く 「彼女たちに権利はない。ぼくにも、ぼくの母にも。妹はまだ、生きているうちに人権というやつをもらえるかもしれない。ぼくは、妹にそいつをやりたかった。人間として扱われる世界に押し込みたい。…命には尊い命とそうでない命があって、彼女たちも、ぼくも、ぼくの母も尊くない命なんです。…」 人殺しなどの犯罪は、絶対悪やけど、こんな人たちに掛ける言葉は見つからん… どんでん返しもあり、面白かったけど、暗さは半端ない!

    61
    投稿日: 2023.03.23
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    この作家さんの作品は初。 社会的な問題が取り込まれていて興味深かった。 主人公がフリーライターだからか… この作品はシングルマザー、育児放棄、売春等があげられ、そのシングルマザー2人が射殺されるという衝撃的なもの。 容疑者が浮上してきた時、フリーライターの木部美智子は、その者の生い立ちや過去に徹底的に向き合い、事件がなぜ起こったのかを突き詰めていく。 警察よりも鋭い視点に驚く。 そして結末にもまた衝撃が… 2023.3.19

    3
    投稿日: 2023.03.19
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    初読の作者さんでしたが、とにかく読むのに時間がかかりました。読んでいると眠くなってしまい話が先に進まない。 結果的に、あまり没入できずに最後は斜め読みしてなんとか読み終わりました。 社会派な題材に期待していましたが、個人的には合わなかった感じの作品でした。 そして全然関係ないけど、作中にたびたび出てくる「白ロム携帯」がひたすらに気になりました。「白ロム携帯」って携帯ショップの在庫にあるようなまだ契約されてないSIMの挿さってないない使えない携帯を言うのでは?もしくはもう使わなくなってSIMを抜いたそのままでは使えない携帯を言うのでは? 作中で言ってる「白ロム携帯」とは、よく犯罪で使われる他人名義の携帯電話、いわゆる飛ばし携帯のことを言っていたのでしょうか?とにかくその言葉が、ひたすら気になって仕方がなかったです。

    10
    投稿日: 2023.03.17
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    【2023年33冊目】 どうにも乗らなかったな〜テンションというか物語に心が。決しておもしろくないわけではないんですけど、引き込まれることもなく、まぁ読み始めたから最後まで読むか……くらいのテンションでした。なんでだろう、登場人物の誰一人として、共感も感情移入もできなかったからかもしれない。ずっと、どの登場人物たちからも一歩離れたところから、ぼんやりと行末を見ている感じでした。

    3
    投稿日: 2023.02.27
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    「貧困もの」というジャンルがあるのか、というくらい、映画含め最近はこのモチーフが多い。内容は悪くないけど、主人公のキャラがあまり立ってないのがもったいない。

    0
    投稿日: 2023.02.18
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    宮部みゆきの模倣犯を思い出させる一冊。 そこまで大どんでん返しという感じはしなかった。 登場人物が多いのと、その人がどんな人か?という描写が少なくて頭で追いにくかった。 子どもの貧困と社会性のない子どもを持ったときにどう対応するかという二つの問題に切り込んだ内容。暗い感じだった。 自分が恵まれていることは分かっているが、じゃあどうすればいいんだという気持ちになった。難しい。

    0
    投稿日: 2023.02.12
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    帯買い。あの帯じゃなかったら買わなかったけども評価はあと星1増えてたと思う。良くも悪くも突出した部分がなく、可も不可もなかった

    2
    投稿日: 2023.01.31
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     何とも不思議なテイストの作品。物語は恐喝事件から始まり、徐々に犯罪規模が大きくなっていき、やがて連続殺人事件との関わりが見えてきて...  ...という話を、会話が少なめの「犯罪ルポ」のような文章で淡々と綴っていく。一応の主人公はいて、それが「フリーの雑誌記者」という立場と人脈を最大限に利用しつつ、事件の本質と真犯人へと迫っていく。  凶悪な事件の割に、大きな山場見せ場みたいなものはほとんど無く、粛々と進んでいく感じ。それが逆に怖い印象を与えてくる。最後の最後も、何とも割り切れないような幕切れで。真実とは、正義とは何か、ということを考えさせられる。  考えさせられたついでに、以前何かで(ミステリと言う勿れだったか)読んだ「真実は人の数だけある。事実だけが一つしかない」みたいなセリフを思い出した。二人のうち、どちらかが嘘をついているはずだが、警察にも「一般社会」にとっても、そうなったらもう「どっちでもいい」みたいな(^ ^; 最後の推理が当たっているとすれば、ある意味「反則」のような共犯者がいることになるが... 作者はその決定打を明かさぬままに幕を下ろしてしまう。何ともやりきれない読後感が残る...が、決して不快ではない、不思議な一冊である(^ ^;

    2
    投稿日: 2023.01.30
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    大どんでん返しとあるから期待しすぎたのかもしれないが、あまりにもストレートな展開。 一応共犯者が〇〇だったというのが該当するのかもしれないが、登場頻度が低すぎて取ってつけた感しかない。 視点が頻繁に切り替わる割に、登場人物同士の繋がりが希薄なのモヤモヤした。

    3
    投稿日: 2023.01.21
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    帯には「大どんでん返し!」とあるが、わりと真っ直ぐな展開。本能で突き進むタイプの登場人物がたくさん。

    1
    投稿日: 2023.01.16
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    ミステリ かかった時間 4時間くらい 貧困の連鎖に閉じ込められて社会と隔絶した生を送る人々に焦点を当てたミステリ。良くも悪くも、全体的に週刊誌を読んでいるようだった。事件や経緯について、女性ライターの視点で精緻に書かれているので非常に読み応えがあったが、それに比べて「オチ」がそれほど説得力のあるものではなかったように思う。

    1
    投稿日: 2023.01.15
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    女性ジャーナリストが主人公の<木部美智子シリーズ>第五作目の作品。過去作未読だが、読み進める上で全く問題なかった。家庭環境に端を発する貧困、ネグレクト、売春といった社会問題を題材としたノワール。盛り込み過ぎて些か食傷気味ではあるが、ルポタージュのような文体が良い具合に緩和してくれる。トリッキーさのない正統派な作風だけに、帯の『イヤミスを越えた衝撃作』や『ラストの大どんでん返し』という惹句は明らかにミスマッチだろう。容疑者逮捕以降の間延び感も些か気に掛かるが、遡って今作以前のシリーズ作品を読んでみるつもり。

    1
    投稿日: 2023.01.13
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    くどすぎ。 何回も似たような表現を10ページ以内に繰り返す、あまりにくどい。 途中「あぁもうわかったから話進めて」ってなる それと、本屋では「大どんでん返し!」と謳われていたけど、別に大どんでん返しってわけではない。 だろうなって思いながら読んだ 内容としては社会事情を考えさせられる内容だけど、そういった社会の暗い部分を考えさせるだけなら、この本じゃなくていい。どうしても没入できない

    3
    投稿日: 2023.01.10
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    私は読み方が下手なので、中盤、境遇が似た人が誰が誰だか、今なんの時?と理解が追いつかず、悔しいおもいをしました。

    3
    投稿日: 2023.01.07
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    悲しく切ない話だった。世間が見ていない、見て見ぬふりをしている社会の底辺で生きる人々。そこから這い出そうとする主人公の末男。でも社会は甘くなく、自分と妹を守るためには手段は選ばない主人公だけど、骨太の作者の文章ですっかり感情移入してしまう。力作。以前読んだ“神の手”から格段に文章も分かりやすくなっており、そこもびっくり。

    1
    投稿日: 2023.01.03
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    2人の女性の射殺遺体が発見される。 フリーの事件記者である木部美智子は、以前から追っていた企業恐喝事件と関連するものがあるのでは…と感じて繋がりを突き詰めていく。 育児放棄のなか妹の面倒を見るために犯罪に手を染める吉沢末男と真逆の医者のドラ息子である大学生の長谷川翼。 この2人に共通すべきことは一切なく、会話もなく物語は進むのだが、すべては木部美智子の凄まじいほどの行動力や洞察力(刑事をも超えている)に驚く。 新年にはキツイほどの重苦しさの残る内容ではあったが、社会の暗部を抉り出す迫力に凄味を感じた。

    24
    投稿日: 2023.01.03
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    みなさん仰る通り、帯に書いてあるような「大どんでん返し」は無いように感じられましたが、作品としては好きです! 普段からちょっとグロめだったり重めなものを読んでいるからか、そんなにイヤミスという感じもなく。 社会的テーマとミステリーが上手く組み合わさった作品で、個人的にはサクサク読めました! 社会的なテーマの方は、読後のふとした時に思い出すこともあったので、作者の思惑にはまってしまった読者の1人かもしれません。 ミステリー的には最後の方は読まずとも何となく展開が読めてしまったので、★は4つ。

    0
    投稿日: 2023.01.02
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    どんなドンデン返しがあるのか最後を楽しみに読み進めましたが、そんなでもなく拍子抜けしてしまいました。テーマも重くイヤな気分にはなりましたが、求めるイヤミスはこれじゃないって感じでした。

    0
    投稿日: 2022.12.18
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    本の宣伝コピーに、釣られて初めての、作家さん! イヤミスかな?!と、思いながら読み進め、最後は、やっぱりな感じでした。ん?こんな事あるかな??っていう所が残念だったけど、次作も、読む予定!

    0
    投稿日: 2022.12.08
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    イヤミスという単語は知っていたし、意味もなんとなくあんな感じかなぁぐらいには思っていた。 本作品、 私にとって本当にイヤミスだ。 読み進めたいんだけれど、なんかヤダ的な。 読後感もまぁ、気持ち悪い。 でも、きっとまた望月諒子さんの作品をさがしてしまいそう。

    0
    投稿日: 2022.12.05
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    どうしても物語に馴染めずに挫折。いつしか増えてくる登場人物の把握と陰湿すぎる内容で心が折れかかった。時間と心に余裕があるときにリベンジかなぁ。

    1
    投稿日: 2022.12.03
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    結末は後半3分の1あたりで予想がついた。帯の「ミステリー史上燦然と輝くラストの大どんでん返し!」はちょっと大袈裟か。ただ、社会の暗部というかタブー視されている部分を深く掘り下げて行くところは読みごたえがある。人の命って重いよね平等だよね、なんて安易に言えなくなる。 この小説では伏線を全て回収せず、雰囲気を漂わせるだけという描写がいくつか見られた。望月諒子さんの手法なのだろうか。他作で確認したい。

    0
    投稿日: 2022.11.22
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     帯に惹かれて読むことにしました  期待しすぎた感は少しあります、でも社会のいろんな部分がみえて考えさせられる作品でした  読み応えはあったけど、全然軽くなく、ハードなので次は軽いのを読みたいなと  この木部美智子シリーズは後3作あるらしいのでそれもきになりました

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    投稿日: 2022.11.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    帯に惹かれて購入。 そのため大どんでん返しばかりが気になってしまい、本編のテーマやメッセージを読むというよりは、表面的にストーリーをなぞるような読書体験となってしまいました。 ですが、読後の日常でふと思い出しては考えてしまうのが小説の良いところですね。とりわけ印象に残ったのはラストにある末男の独白。 『人権とか正義とかにかしずいて、どこにあるのかわからないのにあると仮定…』のシーンが好きです。 この"かしずいて"という言葉は初めて見聞きしました。意味を調べてみると 『自分より身分の高い人に対して尊敬の念を持ち世話をする。』ということなので いわば、人権や正義というどこにあるのかも不確かなものにばかり、へりくだって生きていれば良い。という意味なのかなと受けとりました。 それはまた、身近な大切なものを蔑ろにしてまで…という皮肉が込められていたのかな、とも。 この"かしずく"には『付き添って世話し、守る。大切にする。』という意味もあるそうです。 この作品にとってとても大切な言葉な気がします。 末男の芽衣へ対する献身、それとは対照的に、自らの子どもにさえ、かしずくことのない風俗嬢達や、他者を愛すことのない翼、そしてその父のとった決断。 これらが相まって、これもまた大変考えさせられる作品となりました。

    1
    投稿日: 2022.10.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    だれだって階段を上がれば空のあるところに出るものだって 正義や人権を〜ない世界が、同じ空の下にはあるんですよ

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    投稿日: 2022.10.16
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    大どんでん返しと謳っている割にはストーリー展開が短調で、説明の描写も多い。二つの殺人の犯人が明かされた時も、まあそうだよな感があった。 美智子が事件解決に向けて動く最後の辺りは読んでいて面白かったが、ミステリ好きの人におすすめするかと言われると、しないかなぁ。

    1
    投稿日: 2022.10.01
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    202203/帯のあおりにひかれて読んだ分期待し過ぎたのか、ちょっとがっかりしてしまった。設定やテーマは良いし物語にひきこむ冒頭もよかったけど、自分には所々文章がわかりにくかったり長ったらしく感じたり読みにくく、相性が悪かった。帯のあおりがなければもう少し素直に楽しめたかもとも思うが、この帯じゃなければ買ってなかったかもとも思うし難しいですね…。

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    投稿日: 2022.09.04
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    大どんでん返しではない… 面白い内容だからこそ、プロモーションで損してるという感想。 回りくどい書き方はわたしの好きな部類の表現ではある。

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    投稿日: 2022.08.21
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    広告に惹かれて読んでみましたが、どうにも世界に入り込めず、読んでいると眠気に襲われること多々あり。途中で読むのを諦めて結末だけ…とも思いましたがそれも眠くなってしまい、最後まで読むのを諦めました。題材としては面白そうだとは思いましたが、私にとっては没入できる作品ではなかったということでしょう。

    3
    投稿日: 2022.08.18
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    現代の社会問題の貧困の連鎖、虐待を描き重いテーマで考えさせられた。 マスコミの表現の仕方、読み手のニーズに合わせる書き方で必ずしも真実ではないというのがあるのかなとも思った。

    0
    投稿日: 2022.08.16
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    大どんでん返しという紹介があったが、そういう訳ではない。 紹介の仕方に問題あり。 何となく予測はつくけど果たして正解はなんなのか。という疑問がどんどん溢れてくる。 それをひとつひとつ解いていく丁寧な作品。 言い回しがくどい部分もあるが、情景が想像出来てそれも良い。 お洒落な言い回しをしたいが為にややこしい文章になっている点が多々あり。 ここまでの感想だと「なんで☆3?」となるかもしれないが、読み終わった時の達成感、そして次のページを早く読みたいと思わせる登場人物の人柄というか、キャラクターに惹かれた。 汚く浅ましい女が喚いている姿の想像がつく。 面白かった。

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    投稿日: 2022.08.14
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    2022.7.18 読了。 久々に重厚感のある小説を読んだ。 普段自分が好んで読むいわゆる「新本格ミステリ」は『殺人が起きる→探偵役が犯人を特定する→謎やトリックの開帳』で読者が騙されていたことに気付いたり盲点を突かれたりして『なるほど!やられた!』を味わうシンプルなものが多いが、この「蟻の棲み家」は不可解な謎も突飛なトリックも存在せず、ただひたすらに重く蒸し暑く息苦しく深いそんな小説だった。 貧困、売春、犯罪、借金、そして殺人。 ストーリーは警察や探偵役の視点からのみの一方的なものではなく、犯罪者側からも進められていく。 まさに蟻の巣のようにあちこちに層があり、それがまた内容を濃く分厚くしていく。 読み応えは充分で、犯人の殺人を犯す理由にも、そこに辿り着くまでに色々な角度からの情報があるが故に納得ができる。 帯に「燦然と輝くラストの大どんでん返し!」とあるが、ラストは「そうだったのか!」とスッキリする様なものではなく、淡々と真実が語られていく様に「ああ…」と重苦しく項垂れるような感じ。 自分とは縁のない世界ではあるものの、社会には間違いなく存在している、ある種リアルな、見て見ぬふりをしてきた醜く汚い部分。 それを突きつけられた読後は、申し訳ない様な何とも言えない陰鬱な気持ちになった。 それだけ、作者の作り込みが凄まじいのだと思った。 本書は独立しているので問題ないが、同登場人物によるシリーズ4作目とのこと。 他の3冊も読んでみたいと思った。 ただしかなりハードなので、立て続けに読むのは厳しそう。

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    投稿日: 2022.07.18
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    スピード感と想定外の展開は面白いと思ったが、時にくどすぎる描写に嫌気がする事もあった。読んだ後もすっきりしない後味だった。

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    投稿日: 2022.07.16