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powered by ブクログ日本への原爆投下の是非をディベートすることにより、平和への意識を向上させるアメリカの高校生の物語。 色んな角度から原爆投下の是非を議論する。 日本が中国での虐殺したのだから当然の報いだという意見や、ナチスドイツの同盟国なのだから原爆投下のされて当然など、日本人としては意味がわからない意見もある。 広島の平和記念公園の慰霊碑の英訳もなかなか主観が入ると日本人だけの反省文にも読めるようで恐ろしい。 広島に旅行して平和記念公園に行った後だったので感慨深く読めました。 中学生くらいに読んで欲しい本ですね。
0投稿日: 2025.11.21
powered by ブクログアメリカの高校生による、原爆投下の是非についてのディベート小説 --------------- アメリカの8人の高校生が、広島・長崎に落とされた原子爆弾の是非をディベートする。肯定派、否定派、それぞれのメンバーは、日系アメリカ人のメイ(主人公)をはじめ、アイルランド系、中国系、ユダヤ系、アフリカ系と、そのルーツはさまざまだ。はたして、どのような議論がくりひろげられるのか。そして、勝敗の行方は? --------------- 日本から出版された児童書という時点で、結論はどうなるか予断を持って読み進める事になる 著者はアメリカ ニューヨーク州在住 恐らく、現地の方々と接した上での意見なども反映されているのだろう 参加者は全て戦争については反対であるという前提だけれども 第二次世界大戦での原爆投下に限定した是非について 肯定派と否定派に分かれてのディベート 肯定派の主張として 戦争が続けば、日米双方の被害者数がさらに増えたであろうという主張 ただ、当時の発言や私信を掘り起こすと、日本側の被害についての言及がなかった また、被害人数の予測が戦後に増えていった過程があり 何百万もの被害を防げたという主張には信憑性がない 核爆弾が終戦を決意させたという欺瞞 アメリカの首脳部はロシアの参戦の情報を知っていた事 それにより終結するという予測をしていたという記録があるため 戦争を終わらせるための原爆投下という理屈は成り立たない 人体実験としての意図があったという疑惑 また、人種差別としての側面 パールハーバーのリベンジという主張 どれほどの被害があったのか?そして死者の直接の要因は? 事前に参戦を知っていたという情報もある 日本軍の行った中国での虐殺 ただ、それを他の国が理由にする事はできないし やられたらやり返すという主張が許されていいわけではない 広島の人は日本は「罪のない人」だったのか? 国民総動員法があったため、軍人とみなしてよいという主張 日本の教科書の自虐史観 広島の慰霊碑にある言葉 「安らかに眠って下さい 過ちは 繰返しませぬから」 英語に翻訳すると、日本人が自らの過ちを認めているという主張 ただ、日本語は主語がなくても成立する ここでの「過ち」の主語の真意 個人的に、特に目新しい歴史的な情報ななかった ただ、アメリカ人の思う「正しさ」の論拠は伺い知れる 戦争に賛成という人は殆どいない 戦争に反対する人でも、原爆の投下を肯定する人たちの意見というのに興味があった 何故世の中から戦争はなくならないのか?という問いの答えが書かれてある気がする 悪の暴走を止めるために核兵器は必要だと主張する登場人物がいるけど 正義の戦争なんてものは存在するのかね? 「ナチス・ドイツのような絶対悪が台頭してくれば、それに立ち向かうためには、強い軍が必要です。ナチス・ドイツと同盟を結んでいる国があれば、その国を叩きつぶすために、原爆が必要です」とスノーマンは言っているけど 誰がナチス・ドイツと同じ悪だと決定するのかね? 今現在、進行形でロシアとウクライナの戦争が行われているけど どっちが正しくてどっちが間違っているとか、スノーマンは断言できるのだろうか? 断言できるとしたら、それこそどちらかに核爆弾を落とせばいいという事になってしまうけど? 抑止力としてのみの核兵器に意味はない 実際に使えるけど使わずに抑止力とできるものかね? そもそも、これまでの常任理事国以外の核保有国の誕生を振り返ってみると 核兵器を開発しようとしている段階ではアメリカは強く出られるけど 既に所持しているとわかった時点で手控えている この行動自体がが、核の抑止力の説得力を強めている その理屈でいくと、すべての国が核保有国になる未来しかないのだが? 戦争というものは、平和にするために引き起こすという矛盾をはらむ ロシアがウクライナに侵攻したのだって、自国の安全保障のためと主張しているわけで その背景に核保有国である要因があるのならば、核兵器は他国の参戦を防ぐという悪い意味での抑止力の意味を持つ だから、抑止力と言えど核兵器は容認してはいけないと思うよ まぁ、そんな理想を掲げたところで、今更ゼロにするのも難しいけどね
4投稿日: 2025.11.16
powered by ブクログ『美しい距離』という小説を本屋でパラパラ見ていたんだけど、「これはオレ、読まないなぁー」と棚に戻したところw隣にあった本(本屋の棚にあったのは文庫)。 たぶん、いかにも青春時代のお話(隣町の不良グループと川原で決闘するために対峙している?←違う!w)みたいな表紙に目が留まったんだろうね(^^ゞ 手にとって、パラパラ見ていたら、「あー、これって、『東京プリズン(赤坂真理著)』みたいなお話?」と興味が湧いてきて。 小手鞠るいという著者のことは全然知らなかったこともあり、後で流域面積世界最大の川やブクログの感想を見たら、「まさにアメリカの高校生による原爆投下の是非についてのディベートのお話なんだなぁー」と。 赤坂真理の『東京プリズン』は気にはなっていたものの読んでなかったこともあり、この際そっちと合わせて読んでみるかと。 ということで、流域面積世界最大の川で古本も高いことだし、「図書館行ってみよーっ!」←本屋で買えよ!(ーー;) これは児童書という扱いになっているけど(実際、図書館では児童書のコーナーにあった)、せめて高校生くらいじゃないと理解しきれないんじゃないかなぁー。 いや、小学生でも、中学生でも、もちろん高校生でも、わからなくてもいいから、とりあえず読んでみて。 今は、理解できる範囲で理解して。 また、時が経ったら読んでみて、前に理解しきれなかったことに気づいていければ全然OKなんだろうけど…。 ただ、たぶん、そんなに何度も読む本でもないよね?(^^ゞ というのは、これ。いい意味でも、よくない意味でも、児童書なんだよなぁーって思ったからだ。 いい意味というのは、もちろん、第二次大戦なんてはるか昔の歴史(の教科書)の出来事になっちゃった今だからこそ、あの戦争や原爆というものについて、ティーンエイジャーがそれらを考えるきっかけになるという面だ。 いや、著者も、たぶんそれを意識して書いたんだろう。 ただ、それを意識したことで、全般にお行儀のよすぎるお話になってしまって。 最後なんか、(予想していたとはいえ)今風の漂白されたキレイゴトで終わってしまったように思う(あんな素直で純朴な高校生たちいないよw)。 さらに言えば、ラストをキレイゴトで終わらせてしまったことで、読者はこれに今風っぽく安直に共感してしまって。 共感できた心地よさに、ここに書かれていることを全て正解としてしまうことで、それを安直に横滑りさせて自分の考え(=正しい)としてしまう危険もある。 この小説が良ければ良いほど、ネットでバズる。バズれば、今の世ではそれが「正解」になってしまう。 今の世の中、ネットの中でそれを「正解」とする空気が醸成されてしまえば、マスメディアもそれもおべんちゃらを使い出す。 そうなってしまえば、それが世論とニアリーイコールだ。 世論とニアリーイコールになってしまえば、ネットと密接につき合っていない層もその考え方を自分の考えとしてしまう。 そういうポピュリズムによる世論操作は絶対避けなければならないし、作家や出版社もそういうことには細心の注意をはらうべきだ。 だから、あえてこの小説の感想は批判寄りに書く(^^ゞ いや、この本に書かれてあることを「間違っている」と言っているのではない。 というより、第二次大戦の根本に欧米の白人によるアジア人蔑視と差別があったとする著者の主張等には概ね賛成だ。 ただ、例の碑文については、主語は「人類全体」というのはありつつ。でも、戦後の朝日や進歩的文化人的な「戦前を全て悪と考える戦後の自分は正義の人」と思い込んでいるみたいな、あの無責任な空気感みたいなものも感じるかな? 一方、キレイすぎるお話にしてしまったことで、世の中は…、世界は…、そして戦争も、キレイゴトが通用するんだと、読者が思い違えてしまう可能性があるのでは?とも思うのだ。 ていうか。 だから、強制収容所に入れられていた日系人が“アメリカに志願“させられ”、ヨーロッパ戦線で戦わ“させられた”ことが「美談」みたいになっちゃっているんじゃない? 感動のハリウッド映画の題材じゃないんだよ。 移民として、アメリカに来て。アメリカにちゃんと税金を払って暮らしている、(他の白人移民と全く同じ)正当なアメリカ国民なのに、自分の母国や親の母国が敵国だからという理由(+白人によるアジア人蔑視)だけで、財産を全て没収され、わざわざ過酷な土地を選んでつくった強制収容所に入れられて。 「強制収容所暮らしが嫌なら、アメリカに忠誠を誓って、戦争に行け!」と国家に強制される話を美談に思えるのは、平和な時代に生きていて、平和に飽いていればこそだ。 アメリカという国は、自国の利益(金儲け)になるなら戦争で人を殺すのなんて何の躊躇もなく、「自由を守る」「アメリカを守る」の大義の下に右も左もたちまち一致団結して、どんな非道卑怯なことも正当化してきた国だ。 それは、先住民の迫害と虐殺に始まって、奴隷制度・人種差別。その後は、土地(入植地)がもっと欲しいもんだからメキシコに難癖つけて戦争して、領土を拡張。 領土が太平洋に達したら、今度は鯨の油を求め、はるか太平洋を渡ってきて。 太平洋は広いもんだから寄港地が必要で、大砲で日本を脅して開国させ、不平等な条約を結ばせる。 その後は、近代化した大日本帝国と南方や中国大陸で権益がぶつかるもんだから、相手から開戦させるように外交戦争を仕掛けてくる。 戦争になったら、こんどは市民を狙った無差別爆撃、さらには原爆投下。 日本を属国化した後、大日本帝国が始めた大陸との戦争には、共産主義との戦いの最前線だったという地政学的側面があったことにやっと気づいて。 今度は、朝鮮半島で「自由主義を守る戦い」の大義の名のもと共産主義諸国と戦争。 朝鮮戦争じゃ、そこの住人たちのことなんかおかまいなしに、太平洋戦争で日本に投下した4倍の約67万トンの爆弾を投下。 それを指揮したカーティス・ルメイ司令官は、「3年間で朝鮮半島の全ての町を焼き尽くし、人口の2割を死に至らしめた。(共産主義を封じ込めるためには)それが許されたのだ」と言ったんだとか。 その後は「自由を守る」の名のもとにベトナムや南米、湾岸戦争にイラク戦争、そしてまたイランに不当な難癖付けて戦争を起こそうとしたり、イスラエルがパレスチナの人たちを絶滅させて領土を広げる計画を全面的に支援。 山賊国家ロシアによるウクライナ侵攻では、バイデン政権でこそウクライナを支援したけど。 トランプ政権になってからは、ノーベル平和賞欲しさに朝令暮改。 昨日はロシアにいい顔して、ウクライナを怒鳴り散らしていたのに。今日になったらロシアに制裁。ウクライナには「助けてやるからレアアースよこせ!」と弱みに付け込んで言いたい放題、やりたい放題。 その他枚挙にいとまがないくらいだけど、アメリカって、要はそういう国だ。 「アメリカンドリーム」という美しい言葉の下に、自分さえ豊かになれれば他人がどうなろうとしったこっちゃない連中が無邪気に世界中に迷惑撒き散らして、自分たちは自由で正義だと思い込んでいる国民たち。 この世にアメリカという国がなかったら、地球はどんなに平和だったろう…(爆) ……みたいなことを書いておいてなんだけど、アメリカって国、自分は結構好きだ(^^)/ やると決めたら、どんな手段を使ってでもやり抜く、鉄面皮の意志。 そのためには、国民に負担を強いることもある。 でも、その負担に十分見合う豊かな暮らしを国民に約束もする。 そういう国是みたいなものがあって、国民もそれを了解しているから、アメリカは超大国なんだし。 だから、豊かなんだろう。 そういう面は、我々日本人も学ぶべきなんだと思う。 第二次大戦の失敗に反省して、反戦を国是とするのはもちろんいいことだ。 でも、「戦争はいけない」「日本はもう戦争をしません」とキレイゴトだけ言っていても、戦争や大国強国による小国弱国での虐殺や民族浄化は絶対なくならない。 日本が、日本人が、本当に世界の平和を願い、そして世界の平和を実現したいのなら、アメリカがこれまでやってきた“汚いやり方”をよく学び、そして実践すべきだ。 日本人が、アメリカに学ぶべきことは他にもある。 この本に出てくるように、さまざまなルーツを持つ移民や移民の子孫が同じ立ち位置にたって、それぞれの立場で自由に語り合えるという環境だ。 もちろん、実際のアメリカの人種間の対話はこんなにお行儀良いものではなくて。 もっと全然激しかったりするんだろうし、同じ人種でも階級差による分断もあるはずだ。 それどころか、人種間で暴力や殺人だって普通にある。 それでも、それらの様々なルーツの人が同じ会社に入ったら、こんな風に討論して仕事を進めているんだと思うのだ。 例えば、マグニフィセント・セブンの内、グーグル(アルファベット)とマイクロソフトの現CEOはインド系だし。 エヌビディアは台湾。テスラは南アフリカからの移民だ。 日本の大企業にも外人のトップはいるし、過去にもいた。 でも、それらのほとんどは雇われ社長にすぎない。 リストラで社員と給料、将来への投資を減らすことで表向き企業業績を回復してみせた人はいる。 でも、日本を、日本人を豊かにしてくれた外国籍の社長はいない。 なぜか? それは、その社長が外国籍だからだ。 国籍は他の国だから、日本や日本人がどうなろうと関係ない。雇われた企業を短期的に儲けさせることで、自分が莫大な報酬が貰えればそれでいいのだ。 アメリカが豊かなのは、(この本の登場人物たちのような)様々な人種の人が、その国の国民として会社を起こして。自らが豊かになるために会社を発展させることで、雇用を生むことでその国の経済活性や技術開発に寄与するからだ。 その意味で、「日本人ファースト」という考え方は、日本は貧乏人の集まりでいいです!と言っているのと同じなんだよ。 アメリカが日本を「同盟国」と言って、有事の際には「守ってやるよ」と言うのは、日本はまだまだ金持ちの国だからだ。 日本が貧乏になったら、アメリカが日本を守ることは絶対ない。 そうなれば、北朝鮮を先兵に、中国とロシアが日本をたちまち占領するはずだ。 というか、そういう事態を避けるために、真っ先にアメリカが日本を占領して。列島全てと軍事基地にするかもしれない。 戦争を放棄して「反戦」を国是とする我々日本人だからこそ、その辺りのことはちゃんと考えた方がいい。 一方、戦争というのは、人と人が殺し合うことだ。 自分と自分の大事な人たちが生き残るためには、敵を殺戮し尽くさなきゃならない。 誰でも、自分を殺そうと暴力を振るう相手に憎しみを抱く。 というか、自分を守るために相手を攻撃して。なんなら、殺すはずだ。 もちろん、身を守るためといえども、自分が暴力を振るうなんて嫌だという人はいるだろう。 ていうか、普通の感覚の持ち主なら暴力は好まない。 でも、例えば、自分の大事な人が殺されたら。あるいは、実際に戦争で戦っている時、自分が殺されそうになったのを助けてくれた戦友が敵に殺されたら…。 そういうことが自分の身に起こったら、人は自分の大事な人を殺した相手といわず、自分を助けてくれた戦友を殺した相手といわず、その相手の家族や友だち、相手の住む町の人、相手の国の国民全てを憎んで、どんな残忍で非道なことだってする。 人間というのは、誰でもそういうものだし。 なにより、戦争とは全てそういうものだ。 戦争で生き延びたとしても、戦争の記憶は一生残る。 実際に戦場で戦った人は、人を殺した記憶をずっと抱えて生きることになるわけだし。 場合によっては、人として絶対やってはいけないことを戦場でやってしまって、一生その後悔に苛まれる人だっているはずだ。 戦場に行かない人でも、大事な人や友人・知人を戦争で失うことがあるだろうし。 住んでいるところが戦場になったら、その恐怖と絶望の記憶が一生付きまとうことになるだろう。 そういった記憶をもった人は、生涯、自分にその記憶を植え付けた国を憎み続け、その記憶の恐怖に怯えて生きることになる。 歴史を振り返れば、そういった憎しみの心が再び戦争を起こしたことだって枚挙にいとまがない。 戦争は、だから絶対やってはいけないんだよ。 日本(人)は幸いなことにこの80年間、そんな戦争とは無縁で、豊かな暮らしを享受している。 でも、世界は今、再び20世紀の歴史をそのままなぞろうとしている。 今世紀に20世紀のような世界大戦が起こるかはわからない。 でも、ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルによる領土拡張戦争、あるいはミャンマーの内戦のような、大国や強国の身勝手な思惑による局地的な戦争は今世紀あちこちで起こることになるだろう。 第二次大戦が終わって80年経ったが、日本が位置する東アジアは自由主義国家と強権的専制国家が対峙する最前線である状況は今でも全く変わっていない。 20世紀前半のように戦争に勝つことで領土を拡張することを世界が容認せざるを得ない状況になってしまった現在、東アジアに火の手が上がる可能性は大いにある。 戦争というものは、ヒトラーや大日本帝国の軍部、あるいは、プーチンやネタニヤフのような権力に取り憑かれた人非人が起こすものと思っている人は多いが、それは100%間違いだ。 戦争は、為政者や国が起こすのではない。 戦争を期待する国民の空気を敏感に読み取った為政者が、それを自らの権力の維持に利用することで起きるのだ。 それは、ナチスドイツしかり、大日本帝国しかり。 21世紀に侵略戦争を始めたロシアも、イスラエルも、さらに言えば戦争こそ始めていないが今のアメリカも同じだ(1990年、イラクのクウェート侵攻によって始まる「湾岸戦争」で、アメリカが参戦に踏み切ることになる経緯(CNNのデタラメ報道)は一番わかり易い例だろう)。 戦争を期待する国民の空気は、国民の日々の不平や不満から生まれる。 それは、食料品の値段が上がることや自らの不遇感、パンデミック、国の経済的凋落、どこかの国の戦争や隣国の戦狼外交による漠然とした不安等々。 過剰なまでに格差が広がることや、貧困層の増加によっても、国民の不平不満は高まっていく。 そういったことによって国民の不平不満が高まっていく時、必ず国民の不平不満に寄り添うフリをすることで、自らの権力を拡大しようとする輩や組織が出てくる。 不平や不満が高まった国民が、一時でも憂さを晴らせればと、そういう輩や組織を支持してしまったら戦争へは一直線だ。 なぜなら、高まった国民の不平や不満を即座に解決する方策なんて絶対ないからだ。 それは、歴史が証明している。 追記 上記にもちょっと書いたけど、碑文については、「人類全体は…」という主語をあえて出さにない日本語特有の習慣というのは、可能性として確かにあるのかもしれない。 でも、そのことがわかるのが日本人だけで、はたして世界の「核廃絶」が実現できるんだろうか? (ていうか、日本人だって、説明されなきゃわからない人の方がほとんどなんじゃない?) 「安らかに眠って下さい 過ちは 繰返しませぬから」という碑文を見た(戦勝国や原爆を落とした国の)外国人観光客が、「日本人は、原爆は自らが起こした戦争への罰だと考えているんだな」と誤解させたって何の意味もないじゃん。 しかも、ウィキペディアを見ると、“慰霊碑は1949年(昭和24年)のGHQ占領下に成立した「広島平和記念都市建設法」の精神に則り、建立が計画された。”とある。 GHQというのは、“80年前の戦勝国”である連合国の組織だけど、要は原爆を落とした当の国であるアメリカが実権を持っていた組織だ。 そういう組織の指導の下につくられた碑文の是非についてはともかく。日本人特有の感傷を踏まえると、戦後直後(原爆投下から数年しか経ていない時期)なら、その碑文は理解出来ないでもない。 つまり、原爆を投下され、戦争に負け、その日の食べるものすらなかった、その時の日本人は感傷に浸ることしか出来なかったし。 また、感傷に浸ることしか許されなかったのだ。 ただ、原爆投下から80年経った今でも、その碑文で本当にいいのか?、その碑文で核廃絶する意思を示せるのか?、さらに言えば、その碑文で本当に核廃絶を実現できるのか?ということを真剣に考えた方がいいように思うんだけど、どうなんだろうね? 自分はこの本を読んで、著者の意見に概ね賛成しているけど、(原爆投下から80年経ち、外国人観光客が過去最高になった今の時代に) 主語が曖昧なその碑文を、このお話の中で肯定的に扱っていることにはものすごく疑問を感じる。
16投稿日: 2025.11.08
powered by ブクログディベート形式で書かれていて、読んでいて次の展開が気になり、どんどん読み進められた。戦争について知らなかったことも多く、この本を通して多くの学びを得た。最後の勝敗の決定打ともいえる日本語の解釈に心が震えた。幅広い年代層に読んで欲しい。
0投稿日: 2025.10.21
powered by ブクログ児童書なので少し堅い内容で道徳とか教育系の本のよう。知らない事実とかあり勉強なった。最後はうまくまとまってる。まあでも肯定はないな。
0投稿日: 2025.10.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
アメリカの高校生8人による、原爆に関する討論。 とても臨場感のある文章で、目の前で実際に討論が行われているかのような気持ちになる。 そして、原爆がどうして起きてしまったのか、どうするべきだったのか、という中心的な問いに加え、人種のあるべき形や日本語の豊かさもよく考えさせられる一冊だった。また、自身の考えの偏りも強く感じた。 初読は小学生。なんの知識も持たず、ただ表紙に惹かれて取ったが、否定派に強く共感し肯定派に腹を立てた記憶がある。原爆に至ったその経緯も知らないのに、「原爆を肯定する」という言葉に酷く嫌悪感を覚えた。今思い返すと、日本を教育を受けていることで考えが偏っていると改めて考えさせられる。 また、アメリカに住む日本人と、日系アメリカ人。似たような境遇でありながら日本とアメリカどちらに気持ちを寄せるのかという点も読んでいて面白い。何系であっても、何人であっても、その生まれに考えは直結しないのだと思う。 言語の違いに言及される箇所もまた面白い。 「あやまちは二度と繰り返しません」 日本人ならば聞いたことくらいはあるだろうこの言葉の、主語は何なのか。you でも I でもない、全て。その選択が出来る日本語という言語の奥深さに、感動した。 中々に浅く、感じたこと全てを伝えられない自分の語彙に悔しさを感じる。それでも、小学生の頃から、何度も読み返し何度も感想文を書いてきた私のお気に入りの一冊だ。小学生でも読み切れる内容であったので、高校生の今、本を読み慣れていれば1日もあれば読み切れるだろう。 是非、人生で一度は手に取ってほしい。
1投稿日: 2025.09.28
powered by ブクログまるで彼らの討論を会場で見ているかのような臨場感。日本人として生まれ学校で学んだ身としては、どうしても偏った知識が増えてしまっていと感じた。特に「バターン死の行進」を聞いたことがなく調べてみると、日本側が行った残虐な行為だと知って、無知を恥じた。 1日もあれば読み切れると思う。
1投稿日: 2025.09.22
powered by ブクログ私は広島出身、広島在住。小さい時から8月6日は特別な日で、地場企業も当日は休業としていた記憶がある。事実街のある所ではモニュメントも数多くあり、リアルタイムで感じている。 でも、この作品程原爆を知らない、なんかリアル世界では、もういいじゃないかみたいな感じ。終戦こんだけ経ったんだよ、みたいな特集番組がこの時期目立つ。せめてこの作品が指し示す想いを皆んなが共有できたらと思う。本当に素晴らしい作品に出会えた。
17投稿日: 2025.08.22
powered by ブクログアメリカの高校生8人による原爆についての討論会。 4人に分かれて、肯定派と否定派に分かれての討論。 途中人種差別の事も話し合っていたが、 人類は平和に過ごすこと、戦争はしてはならぬという事。 今、ウクライナとロシア、イスラエルとガザ地区の戦争。 罪のない一般の人々を銃や爆弾で殺害したり、人質にとったりと、毎日疲弊する映像を見ると心が痛む。 この討論会のように、平和な地球が訪れることを祈りたい。
1投稿日: 2025.08.07
powered by ブクログ戦後80年の節目の年、何か戦争や平和に関する本を読みたいと思い、手に取りました。 フィクションとして書かれていますが、知識を得るために読むこともオススメします。日本人として、被爆国の国民として、私自身あまりにも知らなかったことが多すぎて、恥ずかしさも感じるほど、情報量もとても多いと思います。 そして、日本人や被爆者からの目線ではなく、原爆を落としたアメリカの国民の目線から描かれる作品もとても珍しく新鮮でした。高校生が行うディベートで作品が進んでいくため、リズムよく読めました。 この夏、1番の作品です。
2投稿日: 2025.08.02
powered by ブクログ夏。戦争と平和について考える。 1945年、広島と長崎に落とされた原爆について、アメリカに住む高校生たちがディベートをする。 日本人の私は、原爆が落ちたこと、空襲があったこと、そんな大まかなことは知っていても、 他の国に日本がしてきたことや、日本以外での国で起きたこと等は知らないことも多くてとても勉強になった。 そして、平和について改めて考えることができました。 p182〜184 日本語というのは、英語と違って、主語がなくても文章が書けるの。 日本語の『私』は、まるで風か水か空気みたいき、自己主張をすることなくら『あなた』に溶けこむような形でら『世界』と一体化するような形で、存在しているの このメイの母親の言葉を読んで、日本語を使う私たちと英語を使うアメリカの人たちの考え方、感じ方が違うこと。広島の慰霊碑に刻まれた言葉について深く考えされられ、感動しました。 この夏、色んな人に読んで欲しい1冊。
71投稿日: 2025.07.24
powered by ブクログ読みたいと思っていたのをやっと…。 毎年夏になると気になっていて、夏が過ぎる前に読もうと、ようやくである。 アメリカに住む8人の高校生が、「原爆」について公開討論会をする話である。 原爆肯定派と否定派が話す内容の濃さは、想像をはるかに超えていた。 きっかけが何であるのか… 真珠湾攻撃が卑怯だったのか… 南京虐殺は… 人種差別は… 日本人部隊第442連隊のこと 日本の教科書に書かれてあることの意味。 最後に何故戦争をするのか⁇ 戦う相手は、人間であってはならない。 われわれの共通の敵は、無知や憎悪や偏見であり、憎しみは外側じゃなくて内側だと気づかされた。 考えて考えて、もし結論が出なくても思ったことを言うのは大切で、誰かの答えに何かを気づくきっかけにもなる。 誰か正しいかよりも心が動く気づきがとても大切だと感じた。 若い世代には読んでもらいたい一冊。
78投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログ今読むべき物語でした アメリカで色々なルーツのある学生が、 4対4でディベートする 原爆投下は正しかったという論を 肯定するか、否定するか 第二次世界大戦のころの ナチスのことや、南京大虐殺のこと、 日本の蛮行、政治的駆け引きなど ありとあらゆる過ちが論じられた まさに、戦争はどちらも大敗 平和のための武器なんてない 武器で守られてる平和って平和じゃないと思う。 戦後80年 戦争放棄は正しいと思う そろそろ他の国にもわかってほしい 武器はいらない 爆弾もいらない 最後が物足りなかったので 星は5にちかい4つ
1投稿日: 2025.06.27
powered by ブクログ4歳の娘が「へいわってすてきだね」という絵本を最近何度も読んでいて、そこから影響を受けて選んだ本。 「自分とは違う考えを持つ人に耳を傾ける。」こんなことが、大人になるとなかなか難しくて。 でも、その凝り固まった考えをほぐしていくことで見える世界が広がるのかもしれない。これからを生きる子どもたちにもこうやって、大きな世界を魅せられたらなぁ。
1投稿日: 2025.06.18
powered by ブクログずっと気になっていた本をようやく。 原爆投下の是非について、アメリカ人の高校生が賛成か反対かに分かれて討論する、というもの。学生たちのバックグラウンドがさまざまで、本当によく考えられた設定。 慰霊碑の言葉のところは日本語論にもつながって。 中高生はぜひ手に取ってほしいなあ。
1投稿日: 2025.05.21
powered by ブクログ日系アメリカ人のメイは現在、日本の英語の教師となっていますが、なぜ教師になったのか…15歳の夏に話が戻って進んでいきます。 15歳の夏に原爆肯定派と否定派に別れて討論会を行う事になりました。 メイは否定派です。 原爆の事を良く調べ、討論し、こんな高校生がアメリカにはいるんだと感心しました。 日本人の私の方が勉強してなく、恥ずかしく思いました。 2019年中学課題図書に選ばれていますが、納得。 面白おかしくはないですが、戦争のこと、平和のことを考えるのに、入りやすいお話しだと思いました。
1投稿日: 2025.05.04
powered by ブクログ日系アメリカ人の女子高生が、アメリカで「原爆投下の是非を問う」討論会に参加することになった。白熱する試合の行方は。 面白かった。「ディベート的」に証拠資料の使い方の巧さ、スピーチの巧さが光る。原爆の是非について考えさせられまくり。自分が知的だと思ってる人必読
0投稿日: 2025.05.01
powered by ブクログ物語の設定は2004年5月から ハイスクールの学生が原爆肯定派・原爆否定派それぞれ4人のメンバーでディペートを行う 生い立ち、環境の違う各人のスピーチは、原爆のことをほんの少ししか知らない私にとっては、とても視野が広がり、この本を日本人が作ったこと、2019年には課題図書となったという日本の21世紀に少し嬉しくなりました あやまちは二度とくりかえしません この碑文のことばの説明にあたる部分にも心打たれました 主語のない日本語の心の幅 今、広島が世界のシンボルとして存在する力 を感じました 伝えていきたい本だと思います
0投稿日: 2025.04.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
(放送原稿から) この本は、アメリカ人のメイ先生が、英語の授業で日本の中学生に、高校生の時の体験を話す、という形になっています。 高校生の時の体験、それは原爆投下の是非についてのディベートでした。 ディベート、というのは、なんらかのテーマに関して、異なる意見を持つ人たちが二つのチームに分かれて、議論を戦わせる討論の形式です。 日本人の母とアメリカ人の父を持つメイは、夏休みに入る前にこのディベートに誘われます。 ディベートには、日系のメイだけでなく、アイルランド系、ユダヤ系、中国系、アフリカ系と様々なルーツの高校生が参加していて 肯定派、否定派とも、綿密に調査準備をし、投下の日や終戦日に合わせた4回に渡る討論を行う様子が描かれます。 亡くなった人数の経過のデータを挙げたり、峠三吉の詩を訳して読み上げたり、 読んでいると自分もそのグループに入ったような、肯定派、否定派の考えに揺さぶられます。 日本で教育を受けていると、悲惨な被害をもたらした、広島・長崎の原爆を肯定、あれは必要だった、と考える人がいるなんて、 ちょっとショックですよね。もちろん 肯定派も戦争を望まないし原爆は悪だと考えている。でもアメリカではそういう人も多いそうです。 ひとつの事実を多面的に捉えることで、冷静にものが見えてくるということにも気づかされます。 このディベートの行方はどうなったか、はぜひこの本を読んで確かめてください。 また、テーマは重いですが、この高校生たちのディベート、ある意味、情報を集め戦略を練っての知的な戦いの様子も興味深いところです。 恋人同士や友だち同士が肯定派と否定派に分かれているのもおもしろい。 意見、考え方がちがっても、それはケンカとは違うんです。
0投稿日: 2025.01.24
powered by ブクログ青春テーマの本探しにて。 原爆投下の是非についてアメリカの高校生がディベートを行う。高校生たちの大人っぷりに驚かされる。平和の実現は個人から、人種も国境も超えて、と言えるのが若さか。
0投稿日: 2024.11.28
powered by ブクログブク友さんの間で、課題図書ともいわれていたのにやっと今ごろ手に取りました。 紹介してくださったブク友の皆さま方、ありがとうございます。 2004年の夏、出身国の異なる八人の高校生が、日本の広島、長崎への原爆投下についての公開討論会をするお話です。 八人は原爆肯定派四人と、原爆否定派四人に分かれて一人づつ交代に議論を交わします。 主人公で十年後日本の中学の先生になったメイは日本生まれで否定派です。 私は中学や高校の時、歴史の授業では近代史はいつも、教科書に授業が追い付かず、広島、長崎のことはあまり学んだ記憶がありません。 日本がどれだけ戦争で悪いことをしていたのかは、全然知りませんでした。 また、アメリカその他の国にによる日本人への人種差別も知りませんでした。 もう、どれだけ知らなかったのか…。 この小説はYA向きで、とにかくとてもわかりやすい討論で一冊終わるので、その辺のことがとてもわかりやすく書かれていました。 <安らかに眠って下さい 過ちは 繰り返しませぬから> 広島の慰霊碑にどれだけ深い意味が込められているのかを知りました。
130投稿日: 2024.10.19
powered by ブクログめちゃくちゃ読みやすい。知らなければならない歴史や、人間が持つべき平和に対する信念が、めちゃくちゃ分かりやすく描かれている。 勝ち負けじゃないんだなと思う。 やられたらやり返すでもないなと思う。 どんなことがあっても、どんな理由があっても、人の命を無下に扱ってはいけない。人類が人類に原爆を落としていい理由なんて本当にひとつもないなと思った。「必要悪」なるものがこの世にあるのは仕方ないかもしれない、けど、それは原爆やガス室なんかじゃ絶対にいけない。 ディベートなので、原爆肯定派と否定派の意見が次々に述べられるんだけど、日本が中国にしたことやドイツの虐殺、人種差別、歴史の勉強について、いろんなところに話は飛ぶ。本当に様々な角度からの意見を聞きながら、たしかに、たしかに、と思うことはあったけど、やっぱりどれも、原爆を落としていい理由、にはならない。 平和のために、暴力や虐殺を用いるのは絶対に間違っている。 原爆肯定組が、広島の石碑の話を出してきた。 「あやまちをくりかえしませぬから」の、主語は、「人類」。こんな当たり前のことに、多くの人が気づいていないんだ。これは広島の、日本の過ちを意味するのではなく、原爆という兵器を生み出し使用した、人類にとっての大きな過ちを指す。 核兵器が世界の平和維持に役立っているか、日本が中国にしたこと、アメリカにしたこと、各国が日本にしたこと。それを議論する前に、原爆投下が間違いであったことを認めなくてはならない。どんな言い訳が成り立とうとも、だれがどんな解釈をしようとも、広島と長崎の、罪もない人々を対象とした人体実験は許すべきではないし、許されざる行為だった。 終盤の、イスラエルのガザ地区の難民キャンプで産まれたパレスチナ人医師の話。イスラエル軍に家族を殺されたけれど、それでもその医師は「I still love them」と言った。憎しみと怨恨のチェーン、暴力と暴力の連鎖を断ち切るためには、互いに相手を許すしかない。相手を許し、愛さなければならない。平和を築きあげるためには、憎しみと暴力を切り捨てなくてはならない。 鋼の錬金術師のウィンリィの両親のことを思い出した。憎しみの連鎖を止めないと平和は訪れない。 正反対の意見を持っているスコットとノーマンが仲良く並んで座っている。 この国では決して、めずらしいことではない。異なる意見を持つ、ということと、友情とは、はっきり分けて考えなくてはならない。わたしの通っている学校の先生たちは、常日頃から生徒たちに、そう説いている。意見だけじゃなくて、感じ方や性格や好みや主義主調、人種、民族、宗教などをふくめて、人と人とは異なっている。異なっているからこそ、人間と言うのはおもしろいのだし、わたしたちはその差異を受け入れ、異文化を学び、成長していかなくてはならない、と。 人は、人種ではなくてまず、個人としては存在している。過去のことを反省するのは、悪いことじゃない。おおいに反省しないといけない。だけど、引きずっちゃだめだし、とらわれちゃだめだ。
1投稿日: 2024.09.25
powered by ブクログ戦争と平和のディベートの物語 まずこのブクログを始めてよかった、児童書?扱い?あまり知らない本をピックアップされてとても興味をもった ブクログの課題図書だったらしい(フォロワーさんから知る) 知らなかった史実、エミリーの意見、人類の過ちの始まり、もおいろんな討論がどれも素晴らしく興味深い内容だったと恐らくこの読者はみな感じてると思う そして人類の永遠のテーマを締めくくるラストもよかった 来年もその次の年もあの夏の空に心を飛ばしたい そう祈り続けたい 好きなフレーズ引用 原爆投下は戦争を終わらせるために必要だったと教わったよな しかし学校でいつも正しいことを教えているとはかぎらない エミリーの示した証拠というのは日本が1938年に成立させていた国家総動員法という法律だった 彼らは死を恐れず戦いアメリカの戦争史上もっとも勇敢で最も多くの勲章を授けられました 別名 日系人部隊第442連隊 人はまず個人であるのではないかと つまり人類のちがいなど個人と個人の前ではほとんど意味を持たないということです 権力や白人国家至上主義と結びついたとき差別は悪の力をはらむのだと思います そこに至るまでの過程だよ わかるのよ それがわかってしまうの私には。日本語というのはそういうふうにできているの i still love them
18投稿日: 2024.09.24
powered by ブクログブクログ内で話題の夏の課題図書に便乗させてもらいました〜!←(もう9月だけど、、) この本ってヤングアダルト向けの児童書になるのかな? だけど大人な私もめちゃくちゃ勉強になった。 読めて良かった! アメリカの8人の高校生が、日本への原爆投下の是非をディベートするお話。 そんなんあかんに決まってるやん! 読む前はそう思ってた。 なんでディベートの議題になるのかも不思議なくらい、誰もが非だと思ってた。 私はやっぱり日本人なのだな〜と感じた。 日本側の視点でみた教育を受けてきたので、いろんな側面がある事に気づけてなかった。 日本もアメリカもそして世界中の人々が、もっと視野を広げて公平に知らなければならないと思う。 そういう意味で、この本はとても勉強になりました。 どれだけ多くの命が犠牲になったのか。 戦争はほんとに怖い。 "過ちは繰り返しませぬから" この言葉が正しく理解され、世界中の多くの人達の心に刻まれてほしい。
93投稿日: 2024.09.17
powered by ブクログアメリカの8人の高校生が、広島・長崎に落とされた原子爆弾の是非をディベートするお話。 色々調べて自分の意見を道筋つけて大勢の前で話す姿に、ただただびっくりで。こういう教育も今後日本でも取り入れられていくのかな。 この本を読みたいなっとお気に入りに入れて1年半。早く読んどけば良かったです。色々な角度から物事を捉える必要性等多くの学びを得ることが出来ました。
21投稿日: 2024.09.09
powered by ブクログブクログで見かけて、気になったので 読んでみました。 アメリカの高校生8人が原爆投下の是非を巡りディベートをするという内容でした。 とても考えさせられました。 私は日本人で原爆を投下された側の人間で、その国で教育を受けて育っている。 思っている以上に色々な考え方があるし、日本人の私が思ってもいなかったような解釈もあり。。。 教育だけで学ぶのではなく、沢山の書籍を読んで知識を増やすべきだなと思いました。 小学6年生の娘にもオススメしていますが、もしもこの本を読んでから学校の授業で広島の原爆投下を習ったとき、彼女はどんな捉え方をするのか興味深いです。
6投稿日: 2024.09.02
powered by ブクログブクログ内で課題図書のようになっているこの本。 私も便乗させていただきました(^^) 便乗してよかった!! また良い本と出会えました ありがとうございます そして8月にギリギリ間に合ってよかった!! アメリカの高校生8人が広島・長崎に落とされた原爆の是非についてディベート形式で討論するというこの作品。 いや驚きました。 こんなしっかりと自分の意見を持っていて、それをたくさんの人に伝えることができる。しかも高校生が。 それにまず驚きました。 私はもう大人だけど こんな発表ができるとは思えません。 自分の意見を人に伝えることって結構勇気がいることですよね。まずは知識が必要だし、経験やテクニックも必要かなと思います。 そういう意味でもアメリカとの違いを痛感し、日本の、いや自分自身の発表する力のなさを感じました。 こういった討論の場が日常的にあり、いろんな意見を交わす機会があるのはすごくいいことだなと思います。 そしてこの討論の内容も実に面白いです 集まったメンバーは、同じアメリカ人でも日系、ユダヤ系、中国系、黒人などいろんなルーツの人が集まっていて、いろんな視点から戦争、原爆について捉えることができます。 そもそも原爆を肯定する人なんているのか、と思ったりもしましたが、原爆そのものを肯定するわけではなく、必要悪であったと主張しています。いろんな角度の意見や全然知らなかった戦争での事実を知り、視野はとても広がりました。 またアメリカではどのように原爆について伝えているのか、考えられているのかもとても興味深かったです。 誰もが戦争そのものは悪で、 原爆そのものは悪とわかっているけど それでも戦争は無くならない。。 それがとても悲しいです こういった本と出会って、学ぶこと、忘れないこと、平和について考えることが大切なのかなと思いました。 アメリカの凄さに圧倒されつつも 日本人には他の人がどう思うかを重視し思いやって合わせていくという良さにも気づけてよかったです 恥ずかしながら、 この本を全然知らなかったのですが たくさんの方がレビュー上げてたんですね! それを改めて読むのも楽しいです(〃ω〃)
106投稿日: 2024.08.27
powered by ブクログひまわりめろん師匠からの夏の課題図書。兄弟子の1Q8401さんも早々に読まれている事ですし早速拝読しました。 本に関するレビューは素晴らしいものを一門の皆さん始め、多くの方があげていらっしゃるので私は思った事を素直に書こうと思います。 まず、日本の教育機関もこういったディベートの授業を取り入れるべきだと思います。 本書では自発的にジャスミンが討論会を催しましたが、アメリカではそもそも授業の一環としてディベートが取り入れられています。(主に政治に関してらしいですが) 本書にも書かれていましたが、日本人は本来思いやりが深く、他人の意見を尊重し寄り添う事が出来ます。 ところが、どうも昨今は寄り添うという行為が、行き過ぎた同調圧力に変わってしまっている気がしてなりません。 以前に60代の方とお話する機会があったのですが「僕が若い頃の日本人は、皆もっと他人を思いやる事が出来た。今は他人を思いやる余裕の無い人が多い。」と仰っていました。 終身雇用が瓦解し、経済も不安定になりSNSに支配され、日本全体がどことなく暗くなっているからという理由もあるとは思うのですが、本書のように意見を激しく戦わせても相手を尊重し合う、これを少しでも良いので日本人も出来るようにならないと、これからの日本のより良い未来への1歩が進めない時代になって来ている気がしています。 SNSで好き放題に意見を書き散らかして相手を否定して、討論をしたつもりになっている残念な方々には是非とも本書を読んで頂きたい。 真の意見交換とは何かを学んだ方が良いと思う。 話が逸れましたが、本書を読む前に予習として井上吉國さん著『あの日の前後』(原爆の体験記)と、回天の操縦士として散って行かれた隊員の方々の遺書を拝読した事が原因で、本書の原爆肯定派達の意見に対して本気で頭に来てしまう自分がいました。 特に肯定派のスノーマンの発表に怒り心頭してまった私。 〈安らかに眠って下さい 過ちは 繰返しませぬから〉 日本人が慰霊碑に刻んだこの三行を参考文献に、日本人も軍事基地であった広島が狙われた事実を受け入れていると解釈した彼。 「いいですか、ぼくも、ぼくたちも決して、原爆投下を無条件で肯定しているわけではないのです。戦争中ではありましたが、あのように非人道的な破壊兵器が使用されたことについては、胸を痛めています。広島、そして、長崎で亡くなった人たち、いえ、戦争によって傷つき、亡くなった人たち全員の悪よ、安らかに眠れと願っています。ただ、アメリカ人としてぼくらが忘れてはならないことは、日本人がみずから、自分たちの犯したあやまちを反省しているということ。日本人の懺悔、日本人の反省に敬意を表するためにも、ぼくたちは原爆投下を肯定していきます。それをしなかったら、日本人の懺悔に報いることはできません。」 待て待てぇーい!!! これはそういう意味じゃねえよ!! 今すぐ私も参加させろ!こんちくしょうが!! と息巻いていたのですが、待っていた最終討論で大反省しました。 日本人を母に持つ主人公のメイが、きちんと冷静に心を込めてこれに対して反論します。 結局は私もディベート慣れしていない未熟者なのです。 そうでなくても戦史については少し右寄りになってしまう癖があるので、戦史を学ぶ時はそこに1番注意を払っていたつもりなのですが、まだまだ若輩者だと思い知りました。 最終討論…稚拙な感想しか出てこないのですが、非常に感動しました。本当に感動した。 こんなに真剣に世界平和について心を込めて考える学生の様子を、創作とは言え目にする事が出来るなんて。 特に442連隊を例にあげた発表は本当に胸が熱くなりました。極限の状況でも人は命を懸けて他者を救おうとできるんです。 戦争を無くせる日が本当に来るかもしれないと夢を見させてくれる発表でした。 (命令だから、という意見もあるとは思いますが) アメリカが悪いとか日本が悪いとかそういうミクロ視点から見るのではなく、国家、人種を超えて相手を尊重して理解しようとしなければ世界から戦争は無くならないんですよね。 戦争は必要悪だという意見を持って来られたら残念ながら今の私では全否定は出来ません。 真珠湾攻撃も、やらざるを得なかった日本の事情も分かりますし、アメリカとの戦争にずっと反対していた山本五十六艦長が奇しくも英雄になってしまった心境を思うとその葛藤はいかほどだろうかと切なくなります。 だから私達はこういった書物を手に取り、学び、全否定までは出来ずとも肯定派に「確かにそうかも知れない」と思いとどまらせる事が出来るようにならなければならない。 ひまわりめろん師匠、確かにこれは課題図書にするべき作品だと思いました。 なんなら全学校の夏の課題図書にしても良いと思います。 素晴らしい作品でした、ありがとうございました!! 原爆投下についての私の意見なのですが、 こればかりは怒り120%です。 この手の話を書き出すと際限がなくなってくるので簡単に書かせて頂きます。 彼だけが悪いと言う訳ではないんですがね。 トルーマン大統領… ソ連が日本に進軍すると決めた時点で日本が降伏に向かう事自体、分かってたでしょうが!! 落とす必要がどこにあるんだよ!実験だか人種差別だか、経済悪化のせいだか、世界のリーダーになるためだか知らないけど、やってる事が某ちょび髭と同レベルだからな!!! やはり私は討論には向いていないかも知れない…(猛省せよ) 最後に本書とは関係ないのですが、回天と共に散っていった隊員の同期であった方の一言がシンプルながらも説得力があり、今でも頭に残っていますので書いておきたいと思います。本当に簡単な言葉です。 「戦争は、いかんな。」 あ、1Qさん。今回の感想文は第三の人格、雪見酒αが半分出ばっています。(台無し)
41投稿日: 2024.08.22
powered by ブクログ2024.8.21市立図書館 前から何回か読みたいと思っては忘れていた本をなにかのきっかけで(夏だからか、イスラエルとパレスチナがらみかも覚えてないけど)思い出して図書館に予約を入れて借りた。8月の間はけっきょく手にとることもできなかったが、今朝の移動のおともに読み始めたら2時間半で読み終えた。 アメリカのとある町を舞台に、高校生たちが日本への原爆投下の是非をめぐる討論会を開いた一部始終が、参加者の一人だった日系アメリカ人のメイがそこから十年後に日本の学校に(おそらく)AETとして着任した教室で、日本語で思い出として語るという形でコンパクトにまとまっている物語で、期待していた以上の内容だった。 広島の慰霊碑にある「安らかに眠ってください/あやまちは/くりかえしませぬから」の解釈(翻訳)が、このように分断も招き得るし、またそれを乗り越えて人類の連帯を表しうるということにはこれまで考えも及ばなかったが、実際このようにわかりあいそこなっていたことはこの件でもそれ以外でもあるのではないかと思えた。 バックグラウンドもさまざまな8人の高校生の発言を通して、原爆投下や第二次世界大戦に関する歴史的事実やさまざまな意見を知ると同時に、多文化共生と平和への道、討論(ディベート)というスタイルやその目指すものについても学ぶことができる。そしてまた、主人公の成長と目覚めの物語でもある。高校の国語の課題図書にしてもいいくらい。 こんないい作品にであうのに六年もかかってしまったが、これからは機会あるごとにすすめていきたいそんな一冊だった。 ちょうどこの夏に文春文庫にはいったようなので、それを買っておこう。それと英語版も出ているらしいので、それもみてみたい。国語だけでなく日本語の教材としてもいいかもしれない。 追記:文庫版入手。金原瑞人さんの解説と著者の文庫版あとがきがついた。 単行本ではノーマンにニックネームがあったが、文庫化にあたってはそれは無しになった。あと、巻末の年表は単行本刊行後最近の動きまで追加されている。 文庫版は手軽に読めてありがたいが、ルビを多めにして偕成社文庫(児童文庫)にも入れてくれると小学校高学年ぐらいから日本語学習者まで幅広い人が気軽に読めていいなと思う。
3投稿日: 2024.08.21
powered by ブクログみなさんの本棚からいつかこの作品は読まないと…と思って、ずっと前に入手していたんですが、図書館本を優先し積読になっていた作品です。最近IQ84O1さんがこの作品を読まれ、いつか読みたいと思っているとコメントしたところ、すぐに読んだ方がいいとお返事頂いたので引っぱり出して読みました!!みなさん、IQ84O1さん、すっごくよかったです、この作品っ!!!読了後、なんてもったいないことを自分はしてたんだと…思ってしまうほどです(^-^; アメリカの高校生8人が、広島と長崎に落とされた原子爆弾の是非を巡って公開ディベートする作品。8人はそれぞれ、肯定派と否定派に4人ずつでわかれ、それぞれの立場で事前調査に基づき意見し主張をする…。アメリカの高校生といっても、日系、アイルランド系、中国系、ユダヤ系、アフリカ系とそのルーツは様々…。読み応えのある作品で、考えさせられました。 日本人なら原爆の是非を問われれば、大抵の人が非と答えるのでしょうね…。でもアメリカではそうではないんだなぁ…と、それがちょっとショックだったり…でも、肯定派の意見も現実にあったことだしありえたこと…なんですよね…。原爆が落とされなければ戦争が長引き被爆者より多い犠牲を払うことになったと、日本は南京大虐殺をはじめ、ナチスドイツとは同盟国だったことに触れ、原爆投下は必要悪だったと…そういう意見もあるのかと、実はハッとしました。 この世界から戦争や紛争がなくならないのは悲しいことですね…。この世界に暮らす人々の大多数は、穏やかに平和に暮らしたいと思っているのではないかと…だから「それでも私は(彼らを)愛する」んですよね!原爆の慰霊碑には『安らかに眠って下さい 過ちは 繰り返しませぬから』と刻まれていること…私たちの心にも刻む必要があると感じました。多くの人に手にしてほしい作品です。
66投稿日: 2024.08.19
powered by ブクログひま師匠から一門の課題図書としてあげられた一冊 すぐに図書館で借りてきました! 師匠の教えを忠実に守り実行する素直な弟子ですσ(゚∀゚ )オレ 実際は…、 返却のついでにあったから借りてきただけですが… ついでです、つ・い・で!w けど、そんなこと言わなきゃバレないので、しぃーっということで(ー_ー) で、本作はアメリカの8人の高校生が肯定派、否定派に分かれ、広島・長崎に落とされた原子爆弾の是非をディベートするという内容 恥ずかしながら、私、原爆についてあまり詳しくは知りません… 広島と長崎に落とされた たくさんの人が亡くなった 日本が世界で唯一の原爆被爆国 そんな浅い知識しかありません もちろん原爆投下とか是非を問われると「非」と答えるでしょ! 誰しも原爆そのものを無条件で肯定する人はいないでしょう 誰しも戦争を無条件で肯定する人はいないでしょ ただ、人類は世界平和を創造し、維持するために、二度とあやまちをくりかえしてはならない それは、誰しもが心に深く留めておかないといけないことだろう これ、すんごい良い本だわ! 一門の枠を超えて課題図書にしてもいいのでは!? ぜひ、多くの人に読んでもらいたい一冊です!
40投稿日: 2024.08.13
powered by ブクログはじめてこの作家さんの作品を読んだ。 驚いたのは、文章の読みやすさ。 本書を朗読することがあったのだが、何ページも続けて朗読しても、つっかえることなく読み終えることができる。 こんな作品はあまりない。 アメリカの学生による、太平洋戦争をめぐるディベート小説というと、赤坂真理さんの『東京プリズン』を思い出す。 あれは読んでいてつらかった(作品の価値はしかし、そこにあるのだろうが)。 そんな読書経験があると、ちょっと身構えてしまうが、本書での高校生たちは、原爆投下を肯定するか否定するかの立場を超え、みな真摯で純粋だ。 全員が「戦争を肯定するつもりはない」という考えを持っていることが、ある種の安全弁となっている。 お話としては、主人公のメイが、討論会に参加したことで成長していくさまも描かれ、読後感が非常によい。 平和の創造が大事、という結論にいくのも、いいところだと思う。 ただ、ちょっとだけ腑に落ちないのは、原爆投下が誰の責任かという問題と、投下の是非は結びつくのか。 読んでいる時は割と感情的に理解できたような気になっていたが、本を閉じて思い出すと、どんな論理でつながっているのか、自分の中でうまく思い出せない。 読みやすさに足をすくわれたか? もう一度読み直してみよう。
0投稿日: 2024.08.03
powered by ブクログ表紙からは想像もできない濃い内容。原爆投下について語り合い平和とは何かを見つけていくアメリカの高校生8人のひと夏の熱い思い。原爆について教科書の内容しか知らない人に読んでほしい。
4投稿日: 2024.07.13
powered by ブクログ良書。多くの人に読んでほしい。 アメリカの高校生8人が夏休みに、原爆について賛成派と反対派に分かれて公開討論するという話。彼らは非常に多くの時間を割き、綿密な調査や資料、シナリオを準備した上で討論していて、私自身、知らない内容もあった。原爆の是非だけではなく、人種差別の話や、立場による解釈の違いなど、色々と考えさせられる。 読みがなも振ってあるので、小学校高学年でも読めるかと。
0投稿日: 2024.06.22
powered by ブクログ広島と長崎への原爆投下。アメリカ人の学生達が肯定派と否定派に分かれて討論するという内容。 児童書に分類される本なんですかね?とても分かりやすくて読みやすかったです。 登場人物を色々なルーツをもつアメリカの学生達にしたのも良かったと思います。 日系人部隊第442連隊の事は全く知りませんでした。読んでいて胸が苦しくなりましたが、知れて良かったです。 読後感は良かったのですが、最後の核に関する出来事の年表を見ているとわたしは悲観的な方に気持ちのベクトルが向かいました。なんでだろ? まだ一度も広島も長崎も行った事がないので、行ってみたいと思いました。
17投稿日: 2024.06.12
powered by ブクログ原爆投下の是非についてのディベート合戦。 重いテーマではあるが、学生達のディベートという形式でわかりやすく進む。 戦争だから言い分は様々。 戦争を終わらせるために必要だった。 日本が先に仕掛けた。 日本だって南京で…。 でもやっぱり、あってはいけなかったことだと私は思う。 戦争自体がそもそもあってはいけないんだと思う。 原爆慰霊碑のくだりはとても印象的だった。 「安らかに眠ってください。過ちは繰り返しませんから」 この主語は「私達人類は」だ。 広島・長崎を訪れたことのない方は一度訪れる原爆投下について考えることを個人的にはオススメしたい。 知ることの重さを痛感するはず。
3投稿日: 2024.05.31
powered by ブクログ広島・長崎の原爆についての肯否にを8人の若者たち、そしてそれぞれの人種たちの議論繰り広げられるお話。 あの恐ろしい原爆から今年で79年。戦争すら知らない私たちが、もし、また戦争が起きたらどうなるのか…この本の中に、それぞれの若者たちが調査し、言葉の戦いがヒートアップ! 広島や長崎、ハワイの真珠湾戦争など争いも学校でさらりとした勉強していないため、私の知識も乏しく、改めてネットで調べたり勉強になった。 文章もルビが付いているので、小中学生さんにもおすすめしたい。
22投稿日: 2024.05.18
powered by ブクログ様々な出自を持つアメリカ人8人が、原爆の是非についてディベートを行う構成。 話として上手く纏まり過ぎているきらいが感じられ、星ひとつマイナス。 日本人としての一番のハイライトは、原爆慰霊碑の 「安らかに眠って下さい。 過ちは繰り返しませんから」 の解釈の部分。 まさか、日本人の反省と捉える解釈が有り得るとは。 フィクションだから、と思いたい。 衝撃の展開であった。
0投稿日: 2024.03.25
powered by ブクログ広島、長崎に落とされた原爆の是非を巡ってアメリカの高校生たちがディベート形式で議論する話なんですが惹き込まれてしまいました。 肯定派と否定派に分かれて繰り広げられる議論。多方面にわたる資料を分析して導き出してゆく手法はスマートだし、感情に訴える演出力も表現方法として胸を撃つ。 朝はご飯派かパン派かってどっちでも良さそうな話じゃなくって次の世代を担う高校生たちが、かなり重要なテーマについて自分たちの主張をぶつけ合うなんて素晴らしく思いました。断片的にしか知らなかった戦争の事実も改めて向き合うことできたし交わされる意見にはどちらにも頷きたくなる。浮き彫りにされる思惑にはゲーム感覚もあるんだけど。主張するだけでなく相手の意見も聞く姿勢等、理知的なところも文化の違いにエキサイトしました。 平和を創造することのできる個人がいたこと。こうゆうエピソードはジーンときました。 主語のない日本語の誤訳からの挽回は見事だったし、言語、文化の違いから発想も違う。相互理解するには知識も時間も必要だけど、互いに許して愛しあう簡単なようで難しくしてるのは、内なる敵の無知、憎悪、偏見なんだと。 またまた良い本を手に取ることができて爽快でした。 最後のページに核関連の年表が掲載されてましたがその歴史は1895年11月エックス線の発見から今日に至るまで続いてるんですよね。
77投稿日: 2023.10.22
powered by ブクログ母を日本人に持つアメリカ人、メイは夏休みに「原爆は肯定されるべきか否か」のグループディベートに挑む。 うっかり小手毬さんという作家を知りませんでしたが、これはすごい本でした。 広島・長崎に落とされた原爆については戦争を終わらせるために必要だった、むしろポジティブな形で受け入れられているのがアメリカ、という印象がありますが、このことをテーマにした子どもたちによるディベート対決のお話です。本自体は中学生向けなのかな。文字も大きくてすぐに読めてしまう。でも読んだ後にもたれるこのボリューム感。ずっと頭の芯が熱を持っている状態で、こういう本を読んだのは久しぶりな気がしました。 何しろすごいのがこの多層にわたって込められている情報量。血筋も考え方も「アメリカ人」という一言で括れない人たちの細やかな描写や第二次大戦時の出来事とその関係性、そしてもちろん原爆の是非(戦争の是非)。このテーマを多層に分解して中学生レベルの読み物に落とし込んであるのだから、これはすごい。しかもディベートという競技についてもよく踏み込んでいて、ミスリードや議論のすり替えなんかを(多分登場人物が意図的に)やったりするところも面白いのです。この「アメリカ」への解像度の高さは実際に作者がアメリカ在住だから見えることなのでしょうか。 ともあれ、中学生向けということもあるのか、少し無理にエピソードを畳んだような気もするのですが、なにしろこの難しいテーマを折り込んでコンパクトに優しく描いて見せた小手毬さんに脱帽です。これ、日本人とアメリカ人全員読んでいいと思います。そしてなぜ戦争が起きるのか、なぜ戦争がなくならないのか、平和とは何か、じっくり考える機会にして欲しい。 折しもウクライナ戦争に次いで今年はガザで悲劇が起こり、世界はまた分断と戦争の匂いに満ち溢れるようになってしまいました。そうした中でこういう本とメッセージは世界中のたくさんの人に届いて欲しいと感じました。
25投稿日: 2023.10.19
powered by ブクログ他の方のレビューを見て、アメリカによる広島、長崎への原爆投下の是非を学生が肯定派、否定派に別れディベートする。ただそのやりとりのみを書かれた話。 読み出しから、ずっと引き込まれて ずっと考えさせられた。 多くの人が一度は読むべき本だと思った。 子供たちに読んでもらいたい本だ。 もちろん自分の子供にも勧める! 図書館で探したら課題図書のコーナーにあった。とりあえず、買って手元に置いておき、定期的に読みたいと思った。
21投稿日: 2023.10.11
powered by ブクログついこの間原爆ドームに訪れたばかりだったので、なんとなく感情移入しやすかった、、、 ディベートそういえば語学学校時代に先生が好きでよく授業中やってたな笑
6投稿日: 2023.09.22
powered by ブクログ舞台袖(えっ、1千字?2千字じゃなかったの?そりゃあ、長いと人は読まないし…仕方ないなぁ) えー、こほん。8人の素晴らしいスピーチのあとに、こんなオジサンが感想を言うのを許して頂きたい。アメリカって国は凄いとつくづく思いました。「日本への原爆投下は本当に必要だったのか、否か?」こんな硬いテーマで、しかも高校生の公開討論会に、しかも4回に分けての討論に、市民の皆さん200人もが駆けつけてくださるなんて!日本ではこんな討論会自体企画できません。 そして皆さん聞いたと思いますが、なんて深い討論だったのでしょう!原爆否定派も肯定派も、今ではアメリカの教科書に書かれている「原爆投下によって、百万人のアメリカ人の命が救われた」という説には、懐疑的になっていると思います。正にこれこそがディベートの良い点です。話し合いで真実に近づくのです。日本人の私にも発見がありました。アメリカ教育の実態を知ったことは有益でした。 勝負事のせいか、ミスリードもありましたね。「日本人は自分たちの犯した過ちによって、原爆投下があったんだと認識している」という主張です。これは日系アメリカ人のメイさんが見事に反駁してくれました。私も色々付け足したい事があるのですが、時間の関係で遠慮しておきましょう。 事実をもとに挑まれる討論に関しては、あ、言い忘れましたがもちろん私は否定派ですけど、私でも事実でもって反論することができたと思います。それは私にはン十年間の蓄積があるからです。高校生の皆さんは、特にメイさんはこの3ヶ月でここ迄達しました。若いって素晴らしい。色々なノイズが邪魔しないうちに、真っ直ぐここ迄届いたことに彼女達の未来を感じます。 厄介なのは感情論でしたね。「悪は罰しなくてはいけない」「南京大虐殺を見よ。被害者面をするな!」「原爆投下は必要悪だった」少しは事実誤認もあるかもしれませんが、問題はそこじゃありません。論点を集約すれば「非戦闘員を戦争で殺してもいいのか?」「戦争は必要悪なのか?」この2点だと勝手に私は単純化します。 前者は、私はNOだと思います。これは、この1世紀で人類がやっと国際的合意まで持っていきつつあります。ウクライナ戦争でも、実態はどうであれ建前としては両国共に否定できません。 後者は未だ国際的合意はできていません。私の国日本でも、真っ二つとまではいかないまでも、曖昧に分かれています。でも皆さん、時間が来たので結論だけ言いますが、この討論を聞いて答は自ずと明らかになるのではないでしょうか? (スピーチ部分、きっちり998字)
123投稿日: 2023.09.12
powered by ブクログ学生時代、ディベイトが最も苦手だった。 時間的に、日本にも導入されたばかりというせいもあって「主張、ポリシー、自己哲学、持論展開。。」を声高に、しかも胸を張って相手を打ち負かす・・そんなものだと思っていた。 評価でこの作品を5点としたのは、こんな素晴らしい作品は小説というより珠玉の教養本としてさらに広まっていってほしいと渇望するからである。 ディスカッションに登場する高校生8人は肯定論者も否定論者も多種多様~ある意味これこそ地球の現状(もっともごくごく一部)であることを当たり前として認識させられる。 高校生でありながら、ネット世代らしく、知識が豊富で読んだ事によって私も目から鱗が落ちた思いだった。 戦争の世紀20世紀に起こった事象を簡略に、しかも周辺事情を交えつつ述べて、自己の在り方をプレゼンする彼彼女らに圧倒された・・しかも何という抑えた口調。 狂言回しになっているメイの視線が初々しさの中にも徐々に気持ちが盛り上がっていくのが読み取れる。 小手毬氏の作品は在アメリカに置いての日本を見つめる作品の視点が好きでたまに読むが偶然手に取ったこの1冊、時間的にも有意義な宝物に合えた気持ちが強い。 孫が中学生になって読んでくれたらな。。
8投稿日: 2023.08.23
powered by ブクログアメリカの学生がディベートをする形で、原爆投下を巡る議論を展開していく。ディベートに参加する生徒たちの立場は様々だが、それぞれの主張の内容やそう主張する理由には納得感がある。 中高生が原爆を巡る議論を概観するには、最良の一冊。 もっと深く知りたいときは参考文献もついているので、自分で調べてみるのも良い。
7投稿日: 2023.08.22
powered by ブクログこちらもブクログのレビューを読んで気になっていた作品。 Amazonでポチっと。 今の季節に読むのにぴったり(^-^) 広島、長崎に投下された原子力爆弾の是非について、アメリカ人の8人の男女がディベートするお話。 ディスカッションの話だという理解はあったが、これはとても良い。 ディベートのペースも良いし、内容もいい。そして結末も最高だ(*^▽^*) 皆さんが良い評価をつけるのにも納得! 漢字にもかなりふりがなが振ってあり、難しい漢字は平仮名で書かれていた。 この本は中高生にも読めるように配慮がされているのだろう。 夏休みの読書感想文にはもってこいの作品なのではないか? 読書感想文には、この本の感想を直に書くのではなく、自分なりの戦争批判や、平和の尊さを織り込むと上位に食い込むのではないだろうか( ̄▽ ̄) 私は中高生時代、読書感想文が大の苦手だった。 戦争の本を読まずに読書感想文を書き、賞を取った。 読書感想文はあらすじを知らないくらいがちょうど良いのかも(^_-) この本は読書感想文が書きやすそうだ♪
131投稿日: 2023.08.19
powered by ブクログ広島、長崎への原爆投下の是非について、アメリカの高校生がディベートしたという物語。 物語形式のため様々な歴史的出来事がすうっと頭に入ってきて、その都度考えさせられる。 最初は、日本人として、この物語とともに原爆投下について考えていたが、次第に人種や民族関係なく、一人の人間として考えるようになっていった。皆さんにも是非、読んでほしいとおすすめです。とても心に残る本に出会えたことに感謝したい気持ちです。
6投稿日: 2023.08.16
powered by ブクログレビューを読んで、8月になったら読もうと決めていた作品 大変勉強になった、ハナマルです! 連休最後の日に、素晴らしい作品に出会えて満足 8人のアメリカの高校生が、公開討論会に出場するお話 テーマは『戦争と平和を考える』 広島と長崎に落とされた原爆の是非について、原爆肯定派4人と原爆否定派4人に分かれて、徹底的に議論を戦わせるディベート形式 一人一人が演壇に立って意見を述べ、 最後に会場の人の投票により、勝敗が決まる なんといっても日本人作者が、敵国だったアメリカの高校生の視点で描いているのが興味深い所である メンバーは日系、アイルランド系、中国系、ユダヤ系、アフリカ系の出自なので様々な意見が出て来る 討論会では、広島・長崎原爆投下は勿論、真珠湾攻撃、日中戦争、人種差別、アメリカマイノリティ、ナチズム等多岐に渡り話を展開しながら、戦争と平和の本質に迫っていく さて、気になる勝敗の行方はいかに。。。 何に対しても言える事だが「知る」「学ぶ」は、とても大切な事だと改めて思った 2019年中学生課題図書のようだが、年齢問わずもっと沢山の方に読んでもらえたらと思う一冊だった 是非!
55投稿日: 2023.08.13
powered by ブクログフォローしている方々のレビューもあって、前々から読みたかった本だったのですが、今日が、広島に原爆が落とされた日ということもあり、先程、一気読みさせていただきました。 夏休みに、アメリカの高校生8人が、「原爆肯定派」と「原爆否定派」に分かれて、公開討論会をするという物語なのですが・・って、「原爆肯定派」の人なんているのかと思われた方や、聞いただけで嫌な気持ちになられた方も、いらっしゃるかもしれません。確かに、私も登場人物紹介の、「原爆肯定派」という文字を見たとき、一瞬呆然としました。 「嘘でしょ?」って。 しかし、それでも読んでみたら、これが思いの外、感情的にならなかったというか、目頭を熱くさせながらも、冷静に様々な意見を読むことが出来た自分がいて、これは何故なのか考えると、私も原爆投下に関連する事柄を、それぞれの国の立場や、それらの細部の内容まで知らなかったということが、まずはあったし、同じアメリカ人でも、高校生達の中には、中国系やユダヤ系、黒人の他に、日系人でも、両親ともアメリカ人であったり、父はアイルランド人で母が日本人といった、様々なルーツの人達が一堂に会して、それぞれのルーツに根ざした意見を述べている事に、私は、肯定派、否定派問わず、とても真摯な気持ちを感じさせられたし、それが結果として、日本人を非難するような形になったとしても、そこに至った理由が、その人にしか分からない、真剣な切実さを帯びていることを感じられたので、決して、怒りに身を任せるとか、辛くて読んでいられないといった気持ちに駆られなかったのだと思うし、それは、どちらの立場も反戦思想に共鳴し、戦争反対の意思を持っていることからも感じ取れる。 また、討論会の内容が原爆や戦争に留まらず、そこから、更に大事なものに展開していくことについては、戦争がもたらす悲しみと、その要因となるであろう悲しみに、共通した繋がりがあるからであり、その負の循環こそ、実は世界を覆い尽くしている、絶望的に悲しい闇の一部であることが痛感されるからだと思うと共に、それを晴らす為の行動も明確になることで、では今後、どうしていけば良いのかということも、本書は提示してくれる。 そして、それについて、私は特に意外性を感じなかったものの、それは頭で分かっているのと、実際にそれを行動に移せるのとでは、全く次元が異なるであろうし、それはある意味、善悪の共存した人間に神のような慈悲深さを要求しているような、究極的な愛や献身さもあるのだと思う。しかし、実際にそれをした人間も、世界には存在するのである。 また、仮にそこまでの領域に達することが出来ないとしても、小さな一歩から始めることが可能な道もあり、そこで教えてくれたのは、世の中には、いろんな国や言葉や歴史や文化があって、その中にも、いろんな人達がいるということ。 そして、その人達のことを、もっともっと知ろうとすること。これだけである。 これだけなのだが、これが中々難しい。 しかし、逆に私にとって、思いもかけない事実を知ることが出来たとしたら、この気持ちはもっと前向きになるのかもしれない。 そんなことを実感したことの一つに、『日系人部隊第442連隊』という、アメリカに忠誠を誓ってナチス・ドイツと戦い、テキサス出身の兵士達を救うために、命を落とした日系人兵士たちの存在があり、本書を読むまで、このような事があったということすら知らなかった私にとっては、日本人として、とても誇り高い気持ちになりながらも、結果として、かけがえのない命が失われた、その事実には言葉も無い。しかも彼らは、アメリカ市民でありながら、住んでいた土地と家、祖先や親の築いてきた財産、仕事まで取り上げられ、強制収容所に送り込まれていた人たちなのである。 ここで私が言いたいことは、どこの国にも、尊い命を持った、ひとりひとりの人間が存在しているという、その事実の重さは、国や文化や人によって変わらないということであり、そこに無遠慮に入り込む権利など、誰ひとりとして持っていないはずだと、私は思いたくて、それは、かつての原爆で亡くなられた方もそうですし、それが日本人に限ったことでは無いことも本書は教えてくれて、おそらく、そうした気持ちを大切にしていかないと、結局、またどこかで同じような悲劇が生まれると思うんですよね。 しかし、そんな世界に於ける、日本人の未来を見据えた希望の一つとして感じられたのが、日本語という言葉の奥深さであり、そこには、 『日本人は個人よりも周りの調和を重んじる』 ことの素晴らしさを、その日本語特有の文法的構成から教えてくれていて、もしかしたら、それは今の私たちが忘れかけている、とても大切な日本文化の一つなのではないかと思うと共に、それが世界に平和の橋を架けていく、とっかかりの一つでもあるように思われて、改めて平和というものは、どのようにして成り立っていくものなのかを考える、良い機会を頂いたようで、私自身、もっともっと知らなければならないことがいっぱいあるなと思わせてくれましたし、本書は児童書ということもあって、是非若い方も読むことによって、今私たちは、こうした世界で生きているんだということを、もっともっと感じて欲しい。
65投稿日: 2023.08.06
powered by ブクログここ最近 戦争にまつわる本を読んでみて、義務教育のときに授業を通して触れさせてくれた戦争映画や小説は過去を文字として羅列される歴史として捉えるのではなく、それはその時代にそれぞれの国でふつうに暮らしていた人たちを 日常を恐怖に陥れた実際に起こった出来事で、あの悲劇は私たちにも降りかかる可能性があることで、実際 いま内戦や国同士の争いが起きている地域もあって、って他人事にしないようにするための 自分で考えるための 想像するための大切な時間だったんだなあと今さらおもいました 長々と綴ったけど 今年の8月6日9日を迎える前にこの本を読めてよかった
9投稿日: 2023.08.02
powered by ブクログディベート 日本ではあまり聞かない言葉ですが、1つの題材に対して、賛成か反対かをグループに分かれて討論し、その討論を聞いている人がどちらが興味深かったか投票をして勝ち負けを決めます。 原爆投下に賛成か反対かを討論するディベートでのやりとりの中で第二次世界大戦が、色々な立場からどう見えていたのかがわかります。教科書の中で学ぶこと以外にも戦争が人々にもたらした悲劇を知ることができます。 何事も知ることで、世界が広がる。違う目線からの考えを知ることで、自分の考えも深まる。令和元年に中学生の課題図書として選ばれただけの本で、全ての中学生が読んでおくべき本だと思いました。
8投稿日: 2023.07.29
powered by ブクログ日本未公開の映画『オッペンハイマー』が話題になっている。 1942年のマンハッタン計画を軸に、原爆開発者の物理学者オッペンハイマーの軌跡と悲劇を描いた伝記映画。米公開は今月21日予定、観客の反応から日本での公開日を判断していく、と言ったところか。 オッペンハイマーは後年原爆の開発を激しく悔いていたが、アメリカ国内では未だに「必要悪」「使用しなければ日本は降伏していなかった」という意見が散見される。『オッペンハイマー』の試写上映後には「感動した」という声もあった。 一体何に感動したのか、その感想を述べた人は投下についてどうお考えなのか…。 映画に思惑を巡らせると疑問が増えてくばかりだが、ここに一つ、アメリカ側の原爆観を考える上でのヒントが隠されている。 アメリカの高校生8人が、日本への原爆投下について肯定派と否定派に分かれてディベートするという、昨年ブクログでも話題に上った本書。 「賛成」「反対」(稚拙で軽はずみに聞こえる方)ではなく「肯定」「否定」の言い方を遵守するところに、両チームともテーマを慎重に捉えていることが伝わってくる。ディベート大会が開催されたのは2004年。アメリカがイラク侵攻して間もない頃なので、参加者もテーマに対して非常にセンシティブだ。(ちなみに物語はフィクションだが、非常に良く構成されている) 「核兵器は悪に対抗するための平和の武器」 「原爆を肯定?」 多くの(日本人)読者が抱いたように、自分も肯定派の彼らがどのように正当化していくのか気になった。 意見が違って当たり前。人の数だけ意見がある。育った世界だって違うわけだし。だから肯定派の意見を無闇に忌み嫌ってはいけない。読書中は自分にそう言い聞かせながらページをめくっていた。 だからか、最後まで否定派であったけれど肯定派を否定しきれなかった。彼らも彼らなりに原爆投下をリサーチし、時には自分が思いもしなかった角度から問題に切り込んでいたから。 例えば「罪もない人々」の定義。 被爆者のような一般市民を「罪もない人々」と表現する否定派に対して肯定派は、「南京大虐殺」や「国家総動員法」の例を持ち出す。一見「罪もない人々」に思える一般市民も投下への引き金に関与していたのではないか、と。 「『国家総動員法』によって全国民がアメリカと一戦交える心づもりでいた=罪がないというのはおかしい」という解釈は少なからずショックだったが、同時に覚えておかなくてはいけないと思った。 ディベートのメンバーも、主人公メイのような日系にユダヤ系・黒人etc…と様々。 そのため自然と、特に否定派が戦争の根源と強調する人種差別にも話が及ぶ。 彼らが会場のホールではなく、広島や長崎、各平和資料館を訪れていたらどうなっていただろう。それぞれに有利な資料を持ち合わさず、目の前に差し出された事実のみを意見もルーツも違う8人が同時に目にしたら。 肯定派もこの世界に残り続ける。 我々は否定し続けながら、このことも念頭に置かなきゃいけないようだ。
66投稿日: 2023.07.17
powered by ブクログ◇◆━━━━━━━━━━━━ 1.感想 ━━━━━━━━━━━━◆ これは、いい作品だったな… 志とか、人生の意味とか、色々考える中で、ほんと、自分がちっぽけに感じるし、もっと、何かのために生きていかなければならないと強く感じることに繋がる作品でした。 広島、長崎に落とされた原爆がテーマになっていますが、この本にでてくるような想いを抱えて生きている人がいると思うと、ほんと、自身の歩みを正さなければと痛感させられます。 「無知は敵である。」なんて、言葉は、とても心に響きました。 「一般論ではなかなか人を説得することはできない。けれども、個人的な語りは、個人的な思いは、個人の胸に届くのではないか。」という言葉も、自身の発言を俯瞰して、修正していく必要があると感じました。 また、8月がやってくる前に、この本に出会えたことは、よかったです。 197ページで、文字フォントも大きいので、たぶん、1日で読み終わる感じです。ぜひ、みなさんに読んでほしいと思う作品でした。 ◇◆━━━━━━━━━━━━ 2.あらすじ ━━━━━━━━━━━━◆ この作品は2018年の8月に発行されている。 物語は2004年の8月がメインとなっていて、2014年から過去のお話を思い出している内容となっている。 1945年8月6日の朝8時15分広島に原爆が落とされた。 上空9467メートル地点から投下、高度533.4メートルまで落下したとき、核分裂を起こし、直径280メートルの火の玉と化した。その時の中心温度は、約100万度で、太陽の表面温度よりも高かった。 そんな原爆投下の是非を巡って、若者たちが議論する中で、みなが想いを一つにしていく。 ◇◆━━━━━━━━━━━━ 3.主な登場人物 ━━━━━━━━━━━━◆ 人物は見出しにイラスト付きで掲載されている、 主人公は日系アメリカ人のメイ。
67投稿日: 2023.07.12
powered by ブクログフォローしている方のレビューで知ることができました。この本が広く手に取られますように。 最後のスピーチと共に本書を読み終わったとき、思いもよらず身震いがした。 余りにストレートに言葉が自分に届くことに驚いた。 それまでの間、僕は知らず知らずのうちにディベートのジャッジをしていたかもしれない。 原爆投下を巡る議論も、予備知識と照合して自分の意見を確認するかのように読んでいたのだろう。 だけれども、ナオミのスピーチに込められた真摯な気持ちに-作者の純粋な祈りに-、ただ心を打たれた。 これは小説でしか書けない、小説だからこそ書けることだろう。事実を伝えるメディであること以上に、本質と共感を届ける小説の力がここにはある。 Imagine there's no countries It isn't hard to do Nothing to kill or die for And no religion ,too Imagine all the people Livin’ life in peace You may say I'm a dreamer But I'm not the only one I hope someday you'll join us And the world will be as one
16投稿日: 2023.06.26
powered by ブクログ読み終えて感慨に耽っています。というのも、私がここに書かれてある歴史的事実を知るまでには、随分長い時間と少なからざる労力を要してきたからです。というのも、こういった事実が記された書籍に私のような一般読者が手軽に触れられるようになったのは、ここ20年前くらいからだと思うのです。さらに、驚くべきことに40年前くらいまでは、「日本人は好戦的で、日本は侵略国家だった」と教える社会科の先生が普通にいました。歴史を客観化して見ない、のちにいう自虐史観が植え付けられていたのです。 また、ここに書かれたディベートから教わった大切なことがあります。それは、知識は学ぶことがゴールではなく、活かすことが大切ということです。自分一人が納得するだけじゃなく、共感の輪を広げていくことの大切さですね。日本の社会はとかく、熱意・誠意・根性という言い方で非論理的なものに価値をおき、論理を理屈と言って嫌います。教育現場では、知識を活かすことの大切さを学ばせ、本書に登場するような人たちと交流するときや、国際社会においても敬意を持たれるような日本人を一人でも多く育ててほしい。 本書は作者が論点を列挙し、整理するようにディベート形式で表現されていますが、戦争終結の手段として原爆が肯定されるかどうかは、今起こっているウクライナ・ロシア戦争に置き換えれば、使用の可否の結論は自ずと出てくるものと思います。
19投稿日: 2023.06.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「広島、長崎の原爆投下は戦争終結のために必要だった」 小学生のころ、テストの答案用紙にこう書いてしまったのを35年たった今でも思い出し、後悔している。 他人と違う意見に惹かれるお年頃。 そのようなことを大人の人が書いた文章を目にし、深く考えず、なるほどな、と、鵜呑みにしてしまったのだ。 間違った認識による思い込み。 安易だった、と、自分の浅はかさに嫌気がさす。 この小説の登場人物にそんな浅薄な高校生は登場しない。 皆、真摯である。 アメリカの高校生たちの原爆投下についてのディベートバトルの小説。 父がアメリカ人、母が日本人、のメイが語り手となり、原爆否定派の立場からディベートする。 原爆否定派も、原爆肯定派も、できうる限りリサーチし、自分たちの主張に肉付けをしていく。 私は、日本人で“落とされた側”なので、否定派一択でいきたいところだったのだけど、肯定派の主張に、少し揺れてしまう。 しかし心の奥底では「でも、でも…!」と、叫びのような感情が渦巻く。 【あやまちは二度とくりかえしませんから】 原爆慰霊碑に記された、決意のような、宣言のような言葉を、私たち人類は守っていかなくてはならない。 小手鞠さんの小説は、『ラストははじめから決まっていた』に次いで二冊目。 二冊とも、子供たちに、これから人生をたたかっていくための武器を手渡しているような、そんな印象を受けた。 『ラスト〜』と今作は、“自分の思いを言葉に出来るようになること”“考えを人に伝えるにはどうすればいいのか”が、魅力的な小説の奥にあるような気がする。 英訳版含め、この小説が広く読まれることを願っています。 レビューを書いてくださった、さてさてさん。 心に残るすてきな小説のご紹介、ありがとうございました!
60投稿日: 2023.05.25
powered by ブクログ綺麗に締めくくられているし、アメリカ人として、世界としては原爆に対してはこの落とし所でいいのだと思うものの、日本人としては「過ちは繰り返しませぬから」という部分は戦争を始めたこと、軍事主義の人間に国の手網を渡してしまったことも含めて「過ち」を繰り返さないと言っているじゃないかなと思いモヤモヤ考えてしまった。戦争自体を否定はしているから、そうとは取れるけど、なんだか綺麗にまとまり過ぎててやや消化不良気味な感じ方をしてしまった。原爆にテーマが核として陣取っているからかもしれない。テーマがテーマだけにもうちょっと後味の悪さが残ってくれても良かった気がする。もっと過去を振り返ざる追えない後味の悪さが。 ただその最後の爽やかさや前向きな終わり方が戦争や核兵器について考えるキッカケになるにはいい本だと思う。 サラッと読める上に教科書だけでは学べない部分や忘れてしまいそうな史実も盛り込まれていて夏休みの課題図書とかに良さそうだなと思った。
6投稿日: 2023.05.18
powered by ブクログ原爆について、自分は知らないことがたくさんあったと実感した。 8人のそれぞれのディベートやその根拠となる資料は、新しい視点や歴史、文化、人種、など考えさせられる話題を提供してくれた。 来週末、修学旅行で長崎に出発する。こどもたちに、しっかりと学びのある旅行にしてもらいたい。
6投稿日: 2023.05.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「広島と長崎への原子力爆弾投下はほんとに必要だったのか?」をテーマに日系アメリカ人を含む8人のアメリカ人学生の討論会の話。 自分は日本人なので、そもそも肯定という考え方すら考えなかったが、肯定派の意見も理論的で納得できる内容もあった。戦争のこと自体ほとんど知らないし、調べたことはなかったので事実を知ることもとても大事だと思う。色々と考えさせられる内容だった。 「憎しみを断ち切るには、互いに相手を許すしかない。相手を許し、愛さなくてはならない。」という 思想をみんなが持って愛することができれば、世界は平和になる。まずは自分の身近なところから愛を持って生きていこうと思う
8投稿日: 2023.03.18
powered by ブクログある晴れた夏の朝 著作者:小手鞠るい 発行者:偕成社 タイムライン http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698 facecollabo home Booklog https://facecollabo.jimdofree.com/ 平和へと続く人々の思いは万国共通のものなのだと改めて感じた作品。
8投稿日: 2023.03.09
powered by ブクログ#ある晴れた夏の朝 #小手鞠るい #偕成社 #読了 1月5日にして、今年1番の良書に出会ったかもしれない!と思っています。 日系アメリカ人のメイがなぜ日本語を勉強し、日本に来ることになったかが描かれている。しかしその理由は壮大にして深い。原爆投下の是非について討論する高校生の姿。 唯一の被爆国として私たちは歴史を能動的に学び、自分の考えを持ち、対話し行動できているか。そのように投げかけられていると感じた。太平洋戦争のみならず、中国や韓国、アジアの国々に日本がしたことを含め、数字で表された事実のみならず一人一人の思いにも目を向けられているか。 素晴らしい本に出会いました。しかし答えはここにはない。探し続けることが大切なのだ。やっぱり読書って最高。さまざまな本が出版され、手に入り、そして自由に読める平和な社会が続くよう行動していきたい。
9投稿日: 2023.01.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「I STILL LOVE THEM」(単行本192ページ) 家族をイスラエル軍の砲弾で殺されたパレスチナ人医師が言った言葉だそうです。 「それでも私は(彼らを)愛する」 本気で平和を貫くというのは、どれほど深い覚悟を必要とするのだろうか。 もう一つ。 原爆慰霊碑の中の、 「過ちは繰返しませぬから」 この言葉の主語は人類全体を指していて・・・。 という話は小学校時代に教えられていて、今は教えられていたことさえ忘れて、 「(私たち人類は)過ちは繰返しませぬから」 と胸のなかで自然に主語を補完していたような気がする。 だから、「主語が変われば解釈も変わってしまう」というのは、この歳になって気づいた大きな驚きであった。 本書は、アメリカの8人の高校生が4対4に分かれて原爆投下の是非を問う、ディベート形式の小説。 本書のディベートのような道筋を、紛争の最中にいる人たちがたどり、誰も傷つけられることなく、対立が解消できたなら、どんなにかいいだろう。 本書をレビューしていただいた2人のフォロワーさん、素晴らしい作品を紹介いただき、ありがとうございました。
22投稿日: 2022.10.11
powered by ブクログアメリカが投下した原爆で亡くなった人の命は、殺されて当然だったのか?それとも、罪のない人たちの命だったのか? アメリカの8人の学生が、肯定派、否定派に分かれて、ディベートを行う。 日系、中国系、ユダヤ系、アイルランド系など出自の異なる学生が「アメリカ」と言う国が下した決断を討論すると言うのは、とても新鮮だった。 本来は終戦の日に合わせて、読みたいと思っていた作品だったが、個人的な理由で今年は終戦の日をきちんと考えることが出来なかった。 少し遅れて読んだけど、この作品自体が児童文学になるのか?大人向けだけど、中学生ぐらいでも読めるようにしてあるのか?行間も広く、190ページぐらいなので、あっという間に読み終えてしまった。 日本人の作者さんが書いたものだけれど、視点をアメリカ人に変えることで、被ばくと言う現実を違う目線で読めたのは良かったかも。 ラストはアメリカにはない、日本人ならではの曖昧な表現に助けられる否定派だが、肯定派の学生の意見もしっかりしていて、嫌な感じは一切しなかった。 変に涙を誘う展開ではないのも、若い人たちに戦争と言う現実を伝えるのにちょうどいい気がする。
22投稿日: 2022.08.23
powered by ブクログ8月の間に太平洋戦争を題材にした作品を一冊は読んでおきたいなぁと思ったので以前から気になっていたこの作品を手にしました どなたかのブックリストで見たんだけど誰だったかな〜 思い出せない ま、いいか(いいんかい!) さて原爆投下の是非についてアメリカの学生がディベートするという内容の本作 気になったのは原爆投下についてのアメリカ人の視点について日本人が書くということについての意味です 「なんでそんなことすんの?」 と思いました 思ってハッとしました これだいぶ否定的な感情が込められてますよね、我ながら 原爆投下の是非?そんなもん非に決まってるやないか!もう絶対的「悪」です 二度と(正確には三度と)繰り返してはならない悪行ですよ! そしてこの絶対的「悪」を行った(当時の)アメリカ人は絶対的な「悪人」であり、悪人どもの言い訳なんか聞く必要ない! ということを思っているということですよね うーんこれじゃ世界平和なんて無理だぞ この本を読んでそう思い反省しました そして冒頭に思った「意味」についてですが 広島の慰霊碑に刻まれた 「安らかに眠って下さい 過ちは 繰返しませぬから」 の解釈に繋がっているのだと思いました 関係ないんですきっと 日本人であるとかアメリカ人であるとか I STILL LOVE THEM (決まった)
61投稿日: 2022.08.23
powered by ブクログあらすじはおススメされた人から聞いていたものの、6月頃から積読状態でした。しかし、8月6日前後「ヒロシマ原爆投下から77年が経った今、私たちは」関連のニュースを見て、自分自身の「読みたい」スイッチが入り、8月8日、旅行に行く道すがら、電車に揺られながら1時間半で一気に読み切っていました。内容も易しく、展開もテンポ良く、多少あっさりとした幕切感は否めないかもしれませんが、物語としても楽しんで読むことができました。 物語の面白さとは別に読みながら勉強になったことが3つ。⑴平和とは何か、原爆とは、戦争とはなんだったのかということについてのそれぞれの立場の捉え方⑵討論のコツや魅力的な話し方のポイント⑶日本語の魅力に関する新たな気づきです。この作品は是非、今の子どもたちに読んでほしいなと思います。特に⑴⑵の点に注目して読んでほしいです。⑴は戦争を知らない子どもが「原爆はダメ!」と誰かに与えられた道徳的模範解答に満足して思考停止状態になるのではなく、原爆肯定派、原爆否定派の意見をきっちりと聞いて、自分の頭で判断する力をつけてほしいから。⑵は感情論や人の話を聞かない今の不健全な討論番組や日本の議会の貧しい在り方ではなく、ディベートの健全な一つのモデルを知って、先の将来、レベルの高い議論や人を惹きつける話をできる人たちになってほしいからです。戦争について多面的に考える材料としても、話すの力を伸ばすきっかけとしても良い作品だと思いました。何度も言ってしまいますが、新しい時代を創っていく今の子どもたちにぜひ読んでほしい作品です。 以下は印象的だった文章です。たくさんあります。もしよければ覗いてみてください。 27ページ ○学校でいつも正しいことを教えてくれるとはかぎらない。 ○異なる意見を持つ、ということと、友情とははっきり分けて考えなくてはならない。 ○わたしたちはその差異を受け入れ、異文化を学び、成長していかなくてはならない、と。 57ページ ○反対意見を主張するときには、まず、相手の意見のどの部分に反対するのか、ポイントをはっきりと示してから反論にとりかかること。 58ページ ○ほんの少しだけ、間を置いた。間は、置きすぎてはいけない。ひと呼吸分くらいがちょうどいい。 61ページ ○強調するべきフレーズやキーワードはゆっくりと、一語一語を明確に、あたかもおさない子どもに言い聞かせるように発音し、それ以外の部分は流れるような口調で。 64ページ ○数字は嘘をつく。数字そのものは正しい場合でも、その数字が真実を正しく語っているとはかぎらない。 81ページ ○笑いというのは、強い味方になりうる。笑うことで、人はリラックスし、相手に気を許し、共感をいだきつつ聞く耳を持つ、という状態になるからだ。 82ページ ○早口で、たたみかけるように話しながらも、ケンは、処罰ーパニッシュメントーという言葉を発音するときだけ、スピードをゆるめて、前後に間を置いた。そのことによって、聴衆の心に、このキーワードがくっきりと影を落とすのがわかった。 85ページ ○おだやかで、ひょうきんで、ユーモラス。スコットがそういう口調を選んだのは、もちろん意図的だ。 108ページ ○エミリーは、時間オーバーというルール違反をあえて犯して、勝ちをねらった。勝つためには、手段を選ばない。そういうやり方が人々の共感を得ることもある、ということをわたしたちは学んだ。 124ページ ○人は人種ではなくてまず、個人として存在している。メイも、そのことを忘れちゃダメだよ。過去のことを反省するのは、悪いことじゃない。おおいに反省しないといけない。だけど、引きずっちゃだめだし、とらわれちゃだめだ。 126ページ ○敵意というのは、むき出しにされると、それだけで人々の心を傷つけてしまうものだと思った。同じことを述べるにしてと、とげを抜いた形で述べれば、逆にもっと説得力を持たせられるかもしれないのに。 140ページ ○人間を、人種に分けて考えることを。そろそろやめなくてはならないと、わたしは思うのです。…人はまず個人であるのではないかと…。 141ページ ○人種の違いなど、個人と個人の前では、ほとんど意味を持たない、ということです。 164ページ ○一般論ではなかなか人を説得することはできない。けれども、個人的な語りは、個人的な思いは、個人の胸に届くのではないか。 172ページ ○すべての運動というものは、ひとりひとりの行動から始まります。良い運動も悪い運動も、です。なぜなら、国家や国境というのは、ただの枠組みや線引きに過ぎず、集団をつくっているのはあくまでも、ひとりひとりの人間だからです。世界平和を想像するためには、ひとりひとりがじぶんの手で、自分自身の内面に、確固たる平和を築くこと。まずはここから始めなくてはなりません。 184ページ ○日本語の世界は、そういうふうにはできあがっていないの。日本語の『私』は、まるで風か水か空気みたいに、自己主張をすることなく、『あなた』に溶けこむような形で、『世界』と一体化するような形で、存在しているの。 ○自分がどう思うかよりもまず、ほかの十四人はどう思うのかを重視するというか、思いやるというか、そうやって思いやりながら、まわりに自分をあわせていくことができるの。個人よりも、十五人の調和を重んじるのね。 192ページ ○I STILL LOVE THEM それでも、わたしは愛する。 194ページ ○一冊の本には、それだけの力がある。 ○一冊の本には人を動かす力があり、人を変える力もある。 195ページ ○そして私も、平和を創造する一個人でありたい。 ○あなたたちのリサーチと情熱があったからこそ、私たち肯定派もここまで進んでこられたのです。 以上です。ここまで読んでくれてありがとうございました。
8投稿日: 2022.08.08
powered by ブクログフェードインからの、感動的な幕引きです。歴史認識という際どいテーマに触れているので、読みながら心がざわつくのですが、終章の落とし方が素晴らしいと思います。
5投稿日: 2022.08.08
powered by ブクログアメリカの高校生たちが公開討論で広島長崎への原爆投下の是非について闘う話。主人公は日本人の母をもつ高1女子。 原爆だけでなく日本の加害の面やナチスドイツ、人種差別まで取り込んだ内容。 核兵器を持つことが平和につながるという発言をする生徒もいる。核抑止力。 友だち同士でありながらこのように意見をぶつけ合うのはアメリカが舞台だからこそ。 思考停止しないための一冊。
6投稿日: 2022.07.27
powered by ブクログ題名にある「ある晴れた夏の朝」とは、 1945年8月 広島 長崎 に原子爆弾 が、投下された日の朝。 アメリカに住む、中高生8人が、 日本へ投下した原爆の是非を、 肯定派と否定派、に別れ勝敗を掛けて、 公開討論会を行う。 両派の述べる論点 例えば °人種差別 °日本とナチスドイツは同盟国 °日本の中国南京大虐殺 °日本人アメリカ移民がヨーロッパでドイツ兵と戦った経緯 などなど多方面から、論じられる。 そして、日本の教科書では、原爆投下を 肯定している…と。 さらに、広島平和記念公園の慰霊碑には 安らかに 過ちは 繰り返しませんから と書かれている。 これは、原爆を肯定して、日本人が反省しているのだと。 否定派のメイは、母は日本人、父はアイルランド系アメリカ人。 母に、慰霊碑の文章の英語と日本語訳を見せる。 母 曰く 「過ちは繰り返しません」 と言っているのはね、 日本人が…と言うような狭い意味ではない。 「われわれ人類は過ちを繰り返しません」 と言っている、と説明する! 主語はないの? とメイ。 日本語は 英語と違い 主語が無くても 文章が書けるの! 日本語は、そういう風に出来ているよ。 あぁ、確かに、そうだった。 アメリカの中高生達にとって、公開討論会などの機会は容易に作れるものなのだろうか? 一つの事柄を徹底的に考え、話し合い、仲間と共にしらべる。 この時期、人間としてどれ程成長できるだろう! そして、人々の前で、自分の主張が 最も効果的と思える方法を考えながら、発表する機会を持つ事は、何と素敵なんだ! 私は、何も知らないのだなあ、と思う。 戦争の事も、歴史も、何も分かっていない。 ただ、戦争というのは、戦っている どちらにとっても、残酷である。 「敵討ち」 を繰り返していたら、 人類など、地球など、すぐになくなってしまう。 さてさてさんの感想を拝読して、 いつかは読みたい中の一冊でした。 本当に出会えて良かった本でした。 ありがとうございました。
21投稿日: 2022.07.19
powered by ブクログアメリカの高校生8人が、広島・長崎に落とされた原子爆弾の是非に対してディベートする‥‥ え?ディベートする必要ある?“非“に決まっているじゃないか!と、まず思ってしまいました。 でも、そう思うこと自体、自分だけが正しい、聞く耳持たずの姿勢ですね。8人の高校生のディベートのやり取りを読みながら反省しました。 人というのは、どうしても自分と違う考えの人を遠ざけ、自分を傷付けた相手を憎んでしまう。 それではいつまでも平行線のままなのだ、ということに気付かせてくれる一冊。 戦う相手は、われわれ人類共通の敵、すなわち、無知や憎悪や偏見なのだということを教えてくれる一冊。 みんなに読んでもらいたい一冊だけど、やっぱり中高生にお薦めしたい。 自分の意見を持ちつつ、相手のバックグラウンドにも理解を示す‥‥10代のうちに、出会ってもらいたい一冊です。 さてさてさんのレビューを読んで手に取りました。 素晴らしい本に巡り合わせていただきありがとうございます!
83投稿日: 2022.07.16
powered by ブクログなんと書いたらいいのか、読み終えて静かな感動に浸っている。原爆肯定派、否定派どちらも立派に自分の意見を主張し、相手を認めていく中で、平和を実現していくにはどうしたらいいのか、深く考えさせられた。 戦争には反対だが、原爆は賛成。 という主張は矛盾しているように思えるが、その主張をしている人たちは矛盾していない。適当なことを言っているのでもない。それぞれに根拠があって、その結論になっている。 反対の立場にいるだけでは考えも及ばないようなものの見方を、わかりやすく、高校生の情熱をもって伝えてくれていると思った。 私たちは過去を知り、よく考えたうえで、平和な未来を創っていかなくてはならない。
20投稿日: 2022.07.04
powered by ブクログ『原爆で亡くなった広島と長崎の人々は、はたして、ほんとうに、罪もない人々だったのでしょうか?むしろ、殺されて当然の人々だったのではないでしょうか?』 - あなたは、1945年8月6日 午前8時15分、広島の空で何が起こったかを知っているでしょうか? - あなたは、1945年8月9日 午前11時2分、長崎の空で何が起こったかを知っているでしょうか? アメリカ軍による原子爆弾投下。あれから77年も経った今の世にあっても未だにその被害に苦しめられている人たちがいる現実。世界で唯一の被爆国として、未だ千羽鶴が絶えず折られ、毎夏に行われる慰霊の式典には内閣総理大臣も参列し続けるなど、この国において原爆投下という現実は決して過去の歴史の中に埋もれてはいませんし、埋もれさせてはいけないのだと思います。 そもそも、そんな原爆はなぜこの国に、広島と長崎の地に投下されなければならなかったのでしょうか?先の大戦についてはこの国に今を生きる私たちの中にもさまざまな意見があります。秘匿されてきた過去の文書が公開されることで新たにわかってきた事ごともたくさんあります。しかし、私たち日本人にとって、二発の原爆投下は決して肯定などできないものであり、だからこそ二度とこのような悲劇が起こってはならないという思いを誰もが抱いているはずです。もちろん、さまざまな意見があるとは言え、この国の中に原爆投下を肯定する人など絶対にいないと思います。 では、そんな原爆投下を否定する立場の私たちが冒頭に取り上げた次の発言を耳にしたとしたらあなたはどう思うでしょうか? 『原爆で亡くなった広島と長崎の人々は、はたして、ほんとうに、罪もない人々だったのでしょうか?むしろ、殺されて当然の人々だったのではないでしょうか?』 その時何が起こったかを知る術もなく、ただただ熱い炎に焼かれ、苦しんで死んでいったたくさんの人たち。その人たちのことを『殺されて当然の人々だった』というこの主張。そんな主張を目の前で『鋭い口調でまくし立て』る人がいたとしたらあなたはどうするでしょうか? そんな主張はさらに続きます。その主張をする人は戦争の災禍から必死に逃れ田舎へとやむなく疎開していった人たちのことをこんな風に一刀両断にします。 『将来の戦力を温存するために、子どもたちを安全な田舎に避難させていた…子どもたちも、兵士だったわけです。ならば、戦争でアメリカ軍に殺されても、当然ではありませんか?』 あなたは、こんな主張を耳にして耐えることができるでしょうか?こんな主張が200人もの収容規模のホールを満席にした人たちの前で堂々となされ、聴衆から非難されることもなく勝手気ままに展開されると聞いて憤りに打ち震えないでいられるでしょうか? しかし、そんなことが許される場が今の世には設けられているのです。 それが、『ディベート』です。 この作品は、原爆投下を実行したアメリカの人たちがその行為をどのように思っているかを知る物語。『日本に対してなされた原爆投下を肯定するか、否定するか、各自の考え方をもとにして』『合計八人。四対四に分かれた』高校生たちが議論を戦わせる物語。そしてそれは、熾烈を極める議論の先に「ある晴れた夏の朝」に思いを馳せ、 『あやまちは二度とくりかえしません』 日本人なら誰でも知っているこの大切な言葉の意味を改めて噛み締める物語です。 『みなさん、はじめまして。私の名前は、メイ・ササキ・ブライアンといいます』と、自己紹介を始めたのは主人公のメイ。そんなメイは『なぜ、日本の中学校の英語の教師になっ』たのかを語ります。『日本人である母と、アメリカ人である父が結婚』して生まれ『四歳になるころまで』祖父母と一緒に岡山で暮らした後、『ニューヨーク州に引っ越しをし』たため『私は日本で生まれましたが、残念ながら、日本のことはほとんど覚えていません』と語るメイは、『なぜ、いっしょうけんめい日本語を勉強し、日本語を身につけて、将来は日本へ行って仕事をしたいと思うようになったのか』を生徒たちにこんな風に語ります。それは、『今から十年ほど前のこと』、『二〇〇四年の夏。私は十五歳』という五月のことでした。『六月から八月までの三か月』という長い夏休みをどう過ごすか考えていた時、『ハイスクールの先輩たち』が急にメイの家を訪れました。『成績はトップクラス。スポーツ万能』というスノーマンと、『すごく頭のいい人。科学クラブに入っている』というスコットの二人の先輩が訪れた理由が理解できないメイ。そんなメイに『きみにひとつ、頼みたいことがあって訪ねてきた』とスノーマンは語ります。それは八月に『コミュニティセンター主催のカルチャーイベント』として開かれる『公開討論会』のことでした。『ぼくたちはホットな討論をする』、『ディベートに近いものになるかもしれない』というその討論会は『出場メンバーは合計八人。四対四に分かれる』という内容で既に七人までは出場者が決まっていました。そして、『メイ、きみにもぜひ、この討論会に出場してもらえないか』と身を乗り出すスノーマンに『ディベート、あんまり得意じゃないんです。できればほかの人に』と気が引けるメイ。そんなメイに討論会について『戦争と平和を考える』というテーマで『広島と長崎への原子力爆弾投下をとりあげる』と説明するスコットは、『原爆投下は、ほんとうに必要だったのか。そこから討論を深めていって、原爆の是非を問う』と詳細に説明しました。『メイ、きみは当然のことながら、あの原爆投下が正しかったなんて、思ってないだろ?』と訊くスコットに『あ、はい、それはそうですけど、でも…』とまだ躊躇するメイに『うん、それでいい。きみは否定派だ』と役割を指定するスコット。それでも躊躇するメイに『日本への原爆投下を肯定することなど、きみにはできないはずだ。そうだな?イエスだな?』とまっすぐ目を見られて思わず『あ、はい』とうなづいてしまったメイ。『ありがとうメイ、とてもうれしいよ』と手も握られて後に引けなくなってしまったメイ。そんなメイは、同じく日系アメリカ人のケンが『原爆肯定派』に属したことを知ります。『こうなったらもう、あとへは引けない』と覚悟を決めたメイは『「原爆」という言葉に』『心をつかまれてい』きます。そして、『みなさん、ご存じのとおり、きょうは八月七日です。一九四五年のきのう、日本時間の八月六日の朝八時十五分、アメリカは広島に原子爆弾を落としました』という「ある晴れた夏の朝」に起こったことの是非を巡る『公開討論会』が始まりました。 「ある晴れた夏の朝」というどこか意味ありげな書名が気をひくこの作品。それは今から77年も前の八月のあの日のことをテーマに描かれた作品。そう、それは1945年8月6日 午前8時15分、アメリカ軍のB-29戦闘爆撃機によって広島上空に投下された原子力爆弾投下の是非を取り上げた物語です。私たち日本人はそんな原爆投下により被害を受けた当事国として、少なくとも他の国々の人たちよりは学校教育の場で、映像で、そして数々の書物においてその被害の実態を、その行為の意味するところを知り、それぞれの頭でそれを消化・吸収して大人になってきたと思います。この小手鞠るいさんの作品は、そんな私たちが目にしてきた、耳にしてきた原爆投下の意味を少し違った角度から捉えているのが大きな特徴です。それが、”原爆投下の是非をアメリカの視点から書く”というものです。 そんな作品の方向性について”原爆を落とした側であるアメリカで原爆がどのように教えられ、どう捉えられているかについて書いている作品はほとんど見当たらない”と、小手鞠さんは語られます。そして、”アメリカは、いろんな宗教を信じている、いろんな人種の人たちが暮らす多民族国家です。このことを日本の読者に伝えるために、人種の異なる高校生たちの公開討論会という形にしました”とその形式についても語る小手鞠さん。このレビューでは、そんな小手鞠さんがこだわられた二つの視点からこの作品を見ていきたいと思います。 まずは、後者の『高校生たちの公開討論会』という形式です。私たち日本人にとって恐らく一番苦手な部類のもの、それがこういった討論の場ではないかと思います。”密室政治”と言われて久しいように、この国では表立った議論を避け内々に物事を決めていく文化がすっかり根付いています。下手に討論の場で相手を打ち負かすようなことは大人気ないとさえ考える土壌がこの国にはあると思います。一方でこの作品の舞台となるアメリカは、世界の中でも討論の最も盛んな国でもあります。そんな土壌から自然に導き出される『ディベート』という場。『なんらかのテーマに関して、異なる意見を持つ人たちがふたつのチームに分かれて、あるいは一対一で、議論を戦わせる討論の形式』というその場が展開されていくこの作品は、日本語を読んでいるのに、どこか英語を読んでいるようなそんな気分にもなってくるから不思議です。そんな『ディベート』は、原爆に対する意見の相違によって二つのチームに分けられます。冒頭にイラスト付きでチーム分けが掲載されてもいますが、 ・『原爆肯定派』 - ノーマン: リーダーでメイを誘った人物 - ケン: 日系アメリカ人だが原爆を肯定 - ナオミ: ユダヤ系で強硬に原爆を肯定 - エミリー: 中国系でその視点から原爆を肯定 ・『原爆否定派』 - ジャスミン: リーダーで平和運動家 - メイ: 主人公、日本生まれで4歳まで岡山暮らし - スコット: 天才と呼ばれ、メイを誘った人物 - ダリウス: 黒人で医師を目指している 以上のような四人対四人で初回が8月6日、その後一週間に一ラウンドづつ計四ラウンドにわたって議論を戦わせていくというスタイルで物語は描かれていきます。そこには、私たちが原爆に関して話したり、本で読んだりする感覚とは異なるなんとも不思議な世界観の上で物語が展開していきます。それが、 ・『試合の流れを大きく左右するトップバッター。こんな大役が、わたしにつとまるのかどうか』。 ・『ケンのスピーチには説得力があった』。 ・『笑いをとったあとのスコットのスピーチは、いたってシンプルで、引きしまっていた』。 ・『それが彼の戦略だったのだろうか。短く潔く切り上げて、あざやかな印象を残そうとしたのか』。 ・『最後はゆっくりと、親しい人にやさしく話しかけるように語った。みんなの心に余韻のさざ波が残るように』。 ・『スノーマンたち原爆肯定派は、そのような人々の反応をあらかじめ予想した上で、だからこそ、原爆は落とすべきだったし、落とした意義があったのだという主張に結びつけていこうとしていたのだ』。 といったようにまるでスポーツをしているかのように勝ち負けにこだわり、作戦を練って相手を打ち負かそうという視点で物語が展開していきますす。私たち日本人の一般的な感覚だと、原爆投下というような重量級の話題をテーマにして、そこに勝った、負けたというような”軽いノリ”で会話をすることは間違いなく憚られることだと思います。場面によってはそんな”軽いノリ”を見せた人物は糾弾を受ける懸念さえ考えられます。この作品では、そんな重量級のテーマであっても、勝ち負けにこだわり、あくまで『ディベート』という場を戦っていく高校生たちの一所懸命な姿が描かれていました。これには、非常に新鮮な感覚を抱くとともに、一見このある意味での”軽さ”故に、どうしても敬遠しがちになってしまう、原爆投下の是非という重量級のテーマにも却って興味を持って触れていける、この作品にはそんな魅力があるようにも感じました。 そんなこの作品のもう一つのこだわりが”原爆を落とした側であるアメリカで原爆がどのように教えられ、どう捉えられているか”という点です。このレビューを読んでくださっている皆さんの原爆投下に対する知識量の差異は大きなものがあるのではないかと思います。そういう私の知識量がいかに少ないものであるかをこの作品を読んで思い知らされました。 ・『八月六日に広島に落とされた原子爆弾「リトルボーイ」は、ウラニウム型…爆心地の地表の温度は…3000度から4000度に到達…爆心地にいた人、2万1000人のうち、56人をのぞいて、全員が即死した』。 といった基本的な情報も『ディベート』という形で語られると、単なる知識で読んでいる以上に頭に入ってくるのを感じます。そんな『原爆肯定派』の論調の中心は『戦争を一刻も早く終わらせたくて、これ以上、戦争による犠牲者を増やしてはならないという責任感にかられて』大統領がその投下を決断したというところから始まります。これは一般的によく言われる論調でもあります。それに対して、『原爆否定派』は、『歴史的な事実と食いちがっている』とその主張を切り崩していきます。『日本は、八月九日のソ連参戦によってこそ、降伏する決意をし』たこと、そして『「戦争の犠牲者」とは、アメリカ人だけを示している』ことなどをもって反論を繰り広げていきます。また、『原爆は、実験という目的で、落とされたのです。強いアメリカ、強い大統領を国民に、世界に見せつけるために』といったアメリカ国民自らが主張するからこそ説得力がある主張が登場するなど、議論はどんどん白熱していきます。そんな物語は、『ディベート』が二ラウンド、三ラウンドと盛り上がっていく中で、チームメンバーの人種問題を絡めたそれぞれの立場からの見方、そして反論が繰り広げられていき、日本人なら誰でも知るあの言葉が登場する結末へと展開していきます。上記した通り、『ディベート』という非常に興味深い場で戦わされる原爆投下の是非を被災国ではなく、投下したまさに当事国の人たちの視点からその是非を問うていくこの作品。原爆を投下した国に生まれた人間でも納得のいくと思われる極めて鋭い、説得力のある結末に、普段あまり考えることのない原爆投下の是非という、結果論としてこの国の多くの人々の命を無残にも奪った現実について、新たな知見を与えてくれるこの作品。私たちが今後為していくべきことを思い、その思いは彼の国の人たちとも共有していくことがきっとできるのではないか、そんな風に感じながら、本を閉じました。 この作品の執筆において、“「小手鞠るい」はあの戦争をどう考えているのか、という主張を一切出さないようにし”たと語る小手鞠さん。そんな小手鞠さんは”大切なのは、8人の子どもたちがそれぞれどう考えているかということ。そこに私自身の意見を反映させることによって、一方的にひとつの物の見方を押し付けてはならない”とも続けられます。戦争はあってはならない、起きてはならないことだと思います。私たちは、2022年に突如として起こったロシアによるウクライナ侵攻を見て、この世界に平和というものが当たり前に感じられる日常はある意味で夢物語であるという現実を突きつけられました。そんな私たちのこの国は、改めて言うまでもなく、世界で唯一の被爆国です。一方で、世界で唯一の原爆投下国という側に立つ人たちが存在すること、そして、その国に暮らす人たちの中には原爆投下という事実についてさまざまな視点からのさまざまな意見があることをこの作品を通じて知ることができました。 アメリカに暮らす小手鞠るいさんだからこそリアルに展開できる『ディベート』という形式を用いて原爆投下の是非を改めて考える機会を与えてくれたこの作品。とても読みやすい文体が故に重量級のテーマがスッと心に染みてくるのを感じるこの作品。「ある晴れた夏の朝」のことを思い、平和へと続く人々の思いは万国共通のものなのだと改めて感じたこの作品。 作品に込められた小手鞠さんの深い思いを是非多くの人に知ってもらいたい。そう、全力であなたにおすすめしたいと心から感じる傑作だと思いました。
150投稿日: 2022.06.25
powered by ブクログ知らないことがありすぎた。 肯定と否定、色んな意見を持っている、そして、きちんと調べて『何があったのかを知る』『自分の頭で、言葉で考える』というのがいかに大切かを学んだ。 私もまだまだ知らないことが多すぎる。 被害者意識だけを持っていてはいけない。 日本が犯した罪もきちんと調べて、学んで、考えていかないといけない。 全世界に平和を望む人がいるならばきっと、いつか平和で人種差別などない世界が訪れるはず。 ものすごく勉強になったし、心に染みる言葉が沢山ある本やった。
13投稿日: 2022.04.16
powered by ブクログアメリカでは「原爆投下は戦争を終わらせるために必要だった」と教わることにまずショックを受けた。 国によって戦争が違う意味を持つことは当然だ、でも何でもないことのように教わることが悲しい。 そして、学校ではいつも正しいことを教えてるとは限らないと考える学生がいることも少なからず日本とは違う香りを感じた。 正反対の意見を持っていることと友情は別、と思えるお国柄が少しうらやましく、そう娘にも伝えたい。 スピーチのティップスも得た。 呼吸を吐くことに集中すること、その時に酸素を下腹部へ押し込むように。そして、背伸びをしてゆっくり踵を戻す。緊張を解く方法として。 強調するキーワードはゆっくりと丁寧に、それ以外は流れる速さで。物事は潔い終わり方をすることによって人々の心に強い余韻が残る。
12投稿日: 2022.03.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
原爆がもっと早く完成しても、ドイツやイタリアには落とさなかった。落としたのは唯一、アジアの小国、日本。これからも白人国家には使われない。それは、人種差別の意識そのもの。 衝撃的で、忘れられない一言です。 そして、思う。原爆の開発が遅れていたら、使われていたのは、朝鮮半島か、ベトナムか。やはり、アジアの小国。 「原爆投下のディベート」:私は、肯定派が勝つと思っていた。理由は、①原爆の否定は、議論がない。”悲惨”で思考停止となってしまう。②戦後75年、未だ原爆が無くならないのは肯定されているから。 最後で、平和の創造に向かう姿には、アメリカの持つ”パワー”、底力のようなものを感じることができた。私たち日本人には難しいのかもしれない。 異なる意見を持つ、感じ方や性格や好みや主義主張、人種、民族、宗教などを含めて、人と人は異なっていることを前提とする社会、アメリカ。しかし、戦争をするのもアメリカ、差別するのもアメリカ。これもまた現実なんだ、という戒めも矛盾も感じながら。
5投稿日: 2021.12.01
powered by ブクログ[墨田区図書館] 江東区図書館の「ぶっくなび(2019年3月)」にて紹介。 アメリカ在住の8人の高校生による「第二次世界大戦の原子力爆弾使用の是非」についてのディベートを題材とし、否定派として参加した日本人の母を持つハーフのメイの視点で語られる、戦争について考えさせられる話。 ぶっくなびでの紹介から、原爆についての本と思ったけれど、その戦争だけでなく、人種差別、各種戦争・侵略の歴史、ディベートや「日本語」についても書かれたすごく興味深い本だった。押し付けでもいいから小5くらいの必読書にしてほしいくらい。きっとこの本も学校教育の中に入ってしまうと、「SDGs」や「戦争」などの枠の中で語られてしまうかもしれないけれど、出来ればそういう言葉の枠を提示することなく、強いて言えば「アメリカの中高生の日常(生活)」として紹介してほしい。 もちろんこの本は日本人の方が書いた本で実際の向こうでの生活や中高生の感覚とは異なっているのかもしれないし、実生活と共感を得られる子がいたとしてもそれは一部なのかもしれない。けれども、海外ドラマ好きな私が読んでいる限りはその誇張されているかもしれない世界観とさほど変わらず、半海外的な、やや特殊な環境で高校生活を過ごした私にとっても、少し身近に感じる雰囲気の本だった。そしてこの空気感を、目の前の学校教育で、子供たちに、そして諦めてはいるけれど見捨ててはいない政治家たちの中に、少しでも広まってくれればと素直に願った。 この本を読むのは別に平易な文章で仕立ててくれているからと背が伸び始めた小学校高学年でなくてもいい。中学生でも高校生でも、実は大人にこそ、その目からウロコで色々新たに知って思考できる本かも。ディベートの内容として提示される歴史的事実、登場人物の背景を通じて垣間見える人種のるつぼと称されるアメリカ社会での人種の多様性とその人種ならでは、人種に限らない人々の思想、それをどう表現し、どう受け止め、どう"伝えて"いくのか。"ディベートに勝つ"という技巧的な観点から言葉をまとめてもいいし、最初はただただ自分の感情をぶつけるだけでもいい。ただ、この本の場が、"ディベート(大会)"という、意見を交わす相手がいるだけでなく、それを聞いて一緒に共感して判断する"観客"がいるというのが一つのポイントだと思う。 疑似的な私たち(読者)にあたる観客、更には強い意見を持っている対戦相手が作中に出てくるので、筆者はメイを通してそこに訴えかけてくる。私には、別にメイの言そのものが筆者の主張であり、それを伝えるための本だとは思わなかった(そうだとしたら、そう素直に思えなくてごめんなさい)。一番心に響いたのはその内容ゆえの結果とはいえ、特段自分の考えを持たなかったメイがこのきっかけを元に知り、悩み、仲間と協力して準備し、親の協力や教えを受けたうえで考え、それを何とか相手に伝えることができたことと、その中で人に対してある種の影響を与えることが出来たということ。メイの成長記録、という側でなく、人への影響という結果まで辿り着くその過程。ディベートという世界への入口としても魅力だけれど、やはり「相手を知る」「相手に伝える」そのことが一番大事なことなんだと思えた。それも、「こう思う」という表層のイメージや感情だけでは人には伝わらない。自分の意識していなかった、より深層にある自分の考え、何になぜ、どう共鳴し、嫌だ、違うと感じるのか。そのためには改めて自分自身と見つめ合い、掘り下げ、核を見つけて認識し、それを伝わるように言語化しなくてはならない。私にとってこの本の本質はそこだと思えた。 それこそ矛盾するようだけれど、強要でもいい。息子に読ませられる時期に出会っていたかったな。。。。あと2年?1年??遅かったけれど、、、、何かの機会に自分で出会ってほしいな。
2投稿日: 2021.11.21
powered by ブクログアメリカ人の高校生達が、原爆投下の是非について公開ディベートをする。 登場人物達は、それぞれ過去の事実をスタディーし主張をしている。日本では原爆投下=悪と学んできて、いままで自分が耳を塞いできた、原爆投下を肯定するアメリカ人の発想について学ぶことができた。また、アメリカ内でも日系、チャイニーズ、ユダヤ系、アフリカ系とルーツが違うと考え方も異なる事を改めて知り得た。 争いの根底にある人種差別は重大な難しい課題であるが、「相手を理解する事」「相手を許し愛する事」「(人類が)過ちを繰り返さない事」を語り、未来に向けた世界平和への最後の2人の主張が胸に残る。
5投稿日: 2021.10.03
powered by ブクログ頭を殴られたような衝撃。私は無知だ。アメリカの学生が原爆肯定派と否定派にわかれて討論。アメリカ人といっても多種多様。それぞれの角度や立場からの意見がある。加害者、被害者どちらかだけではなくそれぞれが両方の側面を持っているから誰が正しく誰がまちがっているかなんて単純な話ではない。でもいくら正義を語っても戦争は悪だ。核もダメだ。無知や偏見をなくすこと。そろそろ人種や国で括って考えるのではなく人類全体で考えなければいけないのでは。広島の慰霊碑にある言葉のように。人類が、過ちを繰り返さないように。知らないといけないこと、伝えないといけないことがある。読んでよかった。
5投稿日: 2021.08.22
powered by ブクログ2019年課題図書中学生 アメリカの高校生が行った原爆肯定派と否定派による公開討論会の様子が発表者の一人であるメイの回想により語られる。 原爆投下、戦争、人種差別などについて知識が深められるだけでなく、自分たちで調べ、堂々と発表する姿が日本の中高生にも影響を与えてくれることを期待したい。 平和記念公園の慰霊碑の言葉、「過ちは繰り返しませぬから」を「WE JAPANESE shall not repeat the error」と訳して発表されたことには驚いたけれど、ちゃんと主人公の母親による「日本語は主語を省略する」という説明があり、そういう流れだったのかとホッとしました。 読みながら、つい、アメリカ文学の翻訳かと思ってしまうことが何度もありましたが、アメリカ在住の小手毬さんだから書けた作品なのかと思います。 小学校高学年からでも読んでほしい。
8投稿日: 2021.08.21
powered by ブクログ今までに読んだ、戦争と平和に関する本と違い、登場人物間の討論形式で進められていて、とても興味深かった。私の知らない歴史事実もあり、もっとよく知りたいと思った。再読したい本。
5投稿日: 2021.08.04
powered by ブクログアメリカの学生が原爆肯定派と否定派に分かれディベートする。原爆は必ずしも悪ではなかったのか。戦争でこれ以上犠牲者を出さない為に、そして戦争を終わらせる為に必要だったのか。日本人以上にアメリカの生徒が原爆について考えているのがすごい、なるほど。
4投稿日: 2021.02.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
アメリカの学生たちの深い学び。こういう教育の機会があることが素晴らしい。 原爆や戦争について日米多方向からの検討が分かりやすい。 子どもに読ませたい。(いまのところ失敗)
2投稿日: 2020.12.06
powered by ブクログ①ソ連にアメリカの威力を見せつけるため ②膨大な費用をかけて、アメリカ国民に正当性必要性を示すため。 ③白人至上主義の偏見 リー大統領付参謀長「回想録ー私はそこにいた」日本の敗戦はすでに明白であり、降伏の準備もできていた。 ソ連の参戦で日本が降伏することを大統領自身確信していた、7月17日の日記にも、妻への手紙にもそう書いている。 平和を築き上げるためには、憎しみも暴力を切り捨てなくてはならない。われわれは無知や憎悪や偏見と戦わなければならない。
4投稿日: 2020.11.02
powered by ブクログアメリカの若者たちが日本に落とされた原爆について議論する話。 アメリカ人といってもユダヤ系だったり日系だったり中国系だったりして、いろんな側面から戦争を考えさせてくれて面白かった。 わたしが心に残ったのは、原爆肯定派が日本兵が行ったと言われている南京大虐殺を例に出し、日本も『罪のない人々』の命を奪っていたと主張したシーン。 わたしは恥ずかしながら学校を卒業してから、日本が中国だけでなく東南アジアで残虐な行為をしていたということを知った。学校教育では日本は唯一の被爆国ということが強調されている気がするけど、一方で他の国に対して日本が行ったことを忘れてはいけないと思った。 never happen ホロコーストミュージアムで見た言葉が思い出された。 教科書だけでは知り得ない側面から、戦争や平和について考えさせてくれる本。 学生の頃に読みたかった。
11投稿日: 2020.08.26
powered by ブクログアメリカの高校生が原爆について語り合うという視点が面白かった。自分は読む前から、現在も原爆否定派だが、原爆について妥当、肯定する意見もあるのだと知った。
2投稿日: 2020.08.23
powered by ブクログ昨年の中学生の課題図書。 平和とは何か。原爆の意義は。 平和の反対は戦争だけではない。本当の平和のためには色々な問題をしっかりと考えていかなければならない。 もちろん平和についてもそうだが、自分の意見をしっかりもつことや、話し方や資料の提示の仕方、表現だけで人の心を動かせること。なんとたくさん学べる本か。多くの学生に読んでほしい本。
7投稿日: 2020.06.15
powered by ブクログ原爆の是非についてー。 この重いテーマを扱い、アメリカの高校生が、原爆肯定派、否定派に分かれ、ディベートを行う。 日本人として、日本人の両親の元に生まれ、日本で育ち、当たり前のように、原爆=悪と思い続けてきた私にとって、アメリカ人の思想に触れられるのが、とても新鮮な出来事だった。中には、日本にルーツを持つ生徒もいて、様々な考えに触れることができた。 歴史上の出来事について、徹底的に調べ抜き、自分の考えを持つこと、それを人に伝えること、意見を戦わせること、全てのできごとに、意味があると思う。 最後は予想できる展開だったけれど、原爆について考える全ての人に読んでもらいたい。
9投稿日: 2020.04.14
powered by ブクログ見る角度によって「正義」は、「正しさ」は、色も形も変わってゆく。わたしはその結論を肯定はできないけれど。
2投稿日: 2020.01.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ディベートの過程がとてもドラマチックに構成されていて、読みごたえがある。ただアメリカ人がここまで日本に理解を寄せてくれるというのは、日本人からの「こうだったらいいな」という耳に心地よい理想像にすぎないだろうと感じた。特にラスト。 逆に日本の教科書が、アメリカの原爆投下を日本の側の責任のように描いていることを根拠に、「日本人自身がそう言っているのだから、アメリカは反省する必要ない」というのは、いかにもアメリカ人っぽい。これでみんな納得させられてしまいそう。 でもそれだからこそ、主人公にはそこで納得させられてなくて、ちゃんとチームで反論してほしかった。 これは、日本の子どもたちに対して、「やられたらやりかえす」というような思いを持ったりしないようにという、日本の大人たちの教育的な深い配慮なんだということを。 そして、仲直りするためには、まず自分からできる反省をきちんとする、という日本的な人間関係論の知恵なんだということを。 そして今の日本人はこういう教育を受けてきたからこそ、平和を愛する国民になったのだということを。 世界中にケンカの種をふりまいて回っている誰かさんを大統領に選ぶような人々に、そうした精神がわかってもらえるといいなと思う。
3投稿日: 2020.01.11
powered by ブクログ良い本だと思う。 広島、長崎に足を運びたいと思いながらここ何年も経っている自分。 なぜ行ってみたいのか、なぜ実現していないのか。 知りたい、知りたくない、が心の中で戦っていることも気づいている。 この本を読んで、太平洋戦争について、原爆投下について、今の世界情勢について、やはり知りたい、知らなくてはならないことを痛感した。 自分自身の興味が一気に高まった気がする作品だった。
6投稿日: 2019.12.10
powered by ブクログ2019年度 中学校の部 課題図書 たくさんの若い人に読んでもらいたいです 原爆投下の是非 それだけにとどまらず人種差別など深く討論する すごいな 戦後生まれの私もうわっすべりにしか知らないことも多すぎる まして! アメリカと戦争していたことすら知らない若者がるとか きちんと伝えてこなかった私たち世代の罪だ 公開討論会・ディベート 私には耳慣れない言葉 主張と友情は別、そう言い切れるのがいい たくさんの人に読まれますように ≪ 晴れた空 平和を祈り 手をつなぐ ≫
14投稿日: 2019.12.03
powered by ブクログのどかなタイトルとは裏腹に、内容は、原爆投下が是か非かを論じたものです。 南カリフォルニアの日本語補習校の生徒のひとりが、現地校の中国系の生徒に、「日本は中国で残酷なことをしたのだから、原爆投下されて当然」と言われたそうです。 長い間、この生徒にどう対処すればいいと言えばいいのかと悩んでいましたが、この本が答えになりました。感謝しています。
6投稿日: 2019.10.29
powered by ブクログ戦争のこと、原爆のこと、知ってるようで、質問されると知らないことばかり。なんで戦争が始まったのか。なんでたくさんの命が失われることになったのか。なんで広島と長崎に原爆を落とされたのか。 アメリカの高校生が原爆の謎について討論した。日本の高校生でさえよくわかっていない原爆のことについて、アメリカ人の高校生は実のところ、どのくらい知っていて、どう思っているのだろう。そして、現代の日本の高校生もどう思っているのだろうか。
2投稿日: 2019.10.27
powered by ブクログ最後がうまく行き過ぎって気もするけど、よくできている。 途中、思わぬ議論になりそうなのがちょっと気になったけど。 自らの主張にあう立場でディベート、広島と長崎の原爆投下に反対か賛成か、多人種国家ってほんとに多人種なんだなあと、まずそこに関心。 考える事、どんな主張をするかは別として人として尊重すること。 結構、難しいことだと思うけど、そのあたりがよく描けていると思う。
2投稿日: 2019.10.20
powered by ブクログ日本とは違い、様々なアイデンティティを背景に持つアメリカの人から見える戦争、原爆について語られている。 主語で話す英語と、主語のない日本語。 唯一の被爆国として、原爆の意味について考えるきっかけとなりました。
2投稿日: 2019.10.20
powered by ブクログディベートは好きではない。意見は戦わせるものでも、勝ち負けを決めるものでもないと思うから。それでも意義があるとしたら、違う立場から物事をとらえられるということなのかもしれない。 アメリカに住む様々なバックグラウンドを持つ高校生たちが「広島・長崎への原爆投下は正しかったのか」ということを一生懸命考えるお話。最後のひとりひとりの意見表明がとてもよかった。 そう、意見を持つためには、出来る限り知識を得る努力もセットにしないとならぬのだ。
2投稿日: 2019.09.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
私がこの夏に学んだもの。 公開討論会で原爆投下の是非を話し合うことになった日系アメリカ人のメイ。否定派に入った彼女は、肯定派・否定派の友人たちの主張を聞き、両親の話を聞き、そして考える。原爆投下の意味を、そして、自分の道を。 思っていたのと違った。討論会に向けての準備過程や、討論会そのものでの主張、両親をはじめとする大人との関わりが濃く書かれていくのかと思ったが、どちらかといえば、4回にわたる討論会でのそれぞれの主張が順に書かれていて、あまりメイの感情の振れ幅であったり、主張のぶつかり合いによる人間関係の混乱だったりが描かれているのではなかった。原爆投下について、それぞれの主張やその元になるデータ、背景などが淡々と述べられている印象。課題図書であるが、メイの心情に寄り添って書くというより、原爆投下に対する賛否を書くのを求められている課題図書なのだろうか。 ただ、舞台がアメリカであること、作中でも述べられていたように、友情と個人の主張は異なることを思えば、主張の違いが人間関係を書き乱す要素にならなくて当然なのかもしれない。討論会のメンバーは、それぞれの背景を持っているが、学力的にかなり上位層と思われる。学力と言うより、知識に基づいて主張をすることに難がないレベルと言った方がよいかもしれない。感情に訴えた作戦を取ったようにメイが感じた人物もいたが、それも作戦としてであれば、ちゃんと成り立っている討論がメインの物語として受けとめられる。あまり感情は揺さぶられなかったが。 「過ちは繰り返しませんから」という碑文を、英語にしたとき、主語はどうなるのか。これに関して、主人公(というかその母)の解釈に、そうか、と思った。あまりに日本語的な文章だと思った。主語は「私たち」であり、それは「当時の日本人」でも「(時代を限定しない)日本人」でも「戦争にかかわった人すべて」でも「未来永劫の世界のすべての人」でもあるのだ。それは読む「私」がどう解釈するかでしかない。 文科省の言っている「主体的・対話的で深い学び」の理想のあり方だとも感じた。唯一絶対の答えがなくて簡単に解決できない課題を設定し、調べ、考え、他者と協働しながら、自分の考えをまとめ、発表する。そして、それは自分の将来をよく生きるための、社会につながる学びとなる。自主的な活動でありながら、参加することで単位が与えられるところもなんだか理想的だ。
2投稿日: 2019.08.21
powered by ブクログまさに、感想文指定図書!感想文書きまくれるような、そんな作品。 書かれていること、大概は知っている。でも、主人公達がそれを自力で調べ、自分達なりに理解し、結論を出していく。ディベートという形で自分たちの考えを戦わせる、という中で、文字通り「戦い」の果てに「相互理解」に行き着く。その過程が面白かった。 出来れば、その過程、内面の葛藤など、もっと丹念に描いてくれたら、という気がしないでもないが、それは「感想文」で思い切り書く余地を残しているのかな? ディベート、真剣にやったことが無いんだけど、これもまたスポーツ?全力で戦ったあとの爽快感が心地よい。 原爆投下に対しては、自分も否定派。日本人だからなのかも知れないが、やはり肯定する意見には強烈な違和感を感じる。 真珠湾攻撃へのリベンジ!?、南京大虐殺との比較!?、どれについても本書にあるように、本質的な肯定理由にはなり得ないと思う。戦争はもっと高度に政治的であって、善悪の問題ではない。 原爆は、誰に対する罪というのではなく、人類全体に対する罪。人類がかつて持ちえなかった力を、無軌道に使用してしまったことに対して、否定する。 主人公のお母さんが、原爆の碑文を実に鮮やかに解説してくれた。その事を、日本人が語れることを誇りに思う。
2投稿日: 2019.08.16
powered by ブクログ平和を求めることを大前提としたうえでの広島・長崎への原爆投下の是非について、アメリカの高校生が公開討論会を行う、という小説。 内容は良いしこうやって考える子もいるんだ(あるいはこういう学び方をするんだ)という驚きはある。ほぼこのディベートの場面が描かれているので変わったスタイルではある。あまり物語を読んだという気がしない。
2投稿日: 2019.07.15
powered by ブクログ2019年度 中学校の部 課題図書。 原爆と太平洋戦争に関する事実を 凄惨な具体的表現を使わずに描いている。 だからこそ最後まで読んで考えることのできる良書。
3投稿日: 2019.07.01
powered by ブクログアメリカ軍が、広島と長崎に原爆を落としたことについてどう思うか。賛成派と否定派に分かれて討論会が開かれる。
3投稿日: 2019.06.27
