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亜ノ国ヘ 水と竜の娘たち
亜ノ国ヘ 水と竜の娘たち
柏葉幸子/KADOKAWA
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総合評価

15件)
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    割とスケール大きいSFだと思ったんだけど、コンパクトにわかりやすくまとめてるのがさすが!柏葉幸子の世界観そのままに、大人が主人公なんですね。ちょっと重たいから、もう少しふわふわっと読めるものも書いて欲しいなー。とおもった。 でも、霧のむこうの不思議な街もすこし複雑な設定あったような気がするから、これが柏葉ワールドなのかな〜 霧の向こうの不思議な街とかドードーどりとか、読み返したくなった。異世界転生より、日常に紛れる不思議なお話が好きかも。

    0
    投稿日: 2025.04.23
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    読みたい本に児童書も一般書もないと考えている。ただ児童書の体を取るとどうしても易しい内容にはなると思う。 著者が児童書の作家と承知して読み始め、一瞬でそれを忘れてぶっ飛んだ。この感覚を言葉にするのが難しいのだけど、とにかく文章のうまさに唸ってはため息の連続。そしてそれがファンタジーにリアルさをもたらしてる。最後は「日記」で全部かたをつけちゃうのはやや惜しいけど、すっきりとさせるためには致し方ないかしら。 主人公と一緒に旅をしたこの一冊。面白かった!

    0
    投稿日: 2025.01.20
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    個人的には結構面白かったですよ! 理解するのに少し頭を使いましたが(^_^;) ファンタジー×現代物って話ぶれるし好きではないんですが、これは面白かった。 最後も綺麗に終わっててスッキリ。続編は無さそうですが、この1巻で終わらせたからこそ良かったのかなと思います

    1
    投稿日: 2024.11.10
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    児童書扱いになっていたけどこれは児童書ではなく母親ないしは母性の物語/子どもが生まれず浮気され離婚し実家に戻っていた塔子はなぜか異世界転移し、自分が乳母として付くことになった少女ムリュの愛らしさに母性本能丸出しとなる/亜の国はすべて魔力優先で愛の概念がない世界だった。 ■簡単なメモ ひらめちゃん/子を産めず浮気され離婚した塔子/異世界転移/チートではない/言葉は通じる/六祝の儀に参加する少女ムリュに夢中になる塔子/魔力優先の世界/愛という概念はなく(好き嫌いはある)塔子は愛について考えたりする/塔子は自分の世界の価値観にとらわれており亜の国の価値観は間違っていると思っている/スズエとリフェ。 全編通してなんとなく盛り上がらない感じなのは主人公が大人であるとと自分の世界の価値観にとらわれすぎているからだと思われる。子どもならもっと順応できるだろうし冒険に夢中になれるだろう。 ■簡単な単語集 【亜の国】都は巨大なクリスマスツリーのような円錐形をしている。 【亜の民】亜の国の住人。魔法を使うが不思議を嫌う。 【オボロ】風花の一人。陽気なクレオパトラというイメージ。 【風花】亜の城には十二人の風花がおり、亜の国のトップとなる。六祝の儀で選ばれた女は儀式では風花と並ぶ位置となる。 【烏】城からの使い。警察のようなもの。怖れられている。男女ともいる。 【キン】ドリが選んだペット。黄金の猿。 【シカリ】風花の一人。ドリが「おば様」と呼んだ。動物にまつわる魔法をよく使う。親に捨てられた動物を拾ってのずにはおられず家には動物がいっぱいいる。命を大事にする。六祝の儀で候補者たちにプレゼントされた動物たちはシカリが集めてきたと思われる。 【城守り】白い竜。水竜。少なくともムリュに対しては優しげな雰囲気。不思議な声。 【スズエ】元々亜の民ではなかったようだが有名らしい。風花の相談役のような立場。今回の六祝の儀に娘のドリを出場させる。外見は平凡だが目が大きく印象深い。清廉潔白な人柄だと言われている。塔子も信頼できると思った。リフェとは旧知らしい。どちらかといえば好意的な印象。 【塔子】朴木塔子。「まれ石」として亜の国に転移する。アラフォーのようだ。リフェによりムリュの乳母として選ばれ、ムリュのかわいらしさに魅了された。自分の世界の価値観にとらわれており亜の国の価値観は間違っていると思っている。 【ドリ】スズエの娘。すでに城に住んでいるが六祝の儀に出場する。父親が誰かは不明だが六祝に出るのだから亜の民ではないだろうと思われる。 【涙】亜の国では涙を嫌う。 【ナライ】 【ハマナ】ムリュの部屋付きの侍女。小鬼。 【ハリ】→塔子 【火鳥/ひどり】城からの使い。空を飛ぶ。諜報員のようなものかもしれない。 【ひらめちゃん】塔子の母の従姉。山田スガ。百歳で亡くなった。二回結婚して二回離婚し驫木という不倫相手がいた。塔子は亜の国で若いひらめちゃんとそっくりな人物、ホシと出会う。ホシはスターサファイアを身につけていた。 【芙蓉屋敷】六祝様。 【フラム】リフェの父。 【朴木妙子/ほおのき・たえこ】ひらめちゃんの若い頃を知っている人物。いまは高級な老人ホームにいる。 【朴木塔子/ほおのき・とうこ】→塔子 【ホシ】→ひらめちゃん 【魔力】亜の国では何にせよ魔力が優先される。女から生まれた女はかならず同じ魔法を受け継ぐが男の持つ魔法は必ずしも受け継がれない。ただし、魔力のない女との子なら受け継ぐので亜の国に必要な魔法は六祝の儀で選ばれた女と子をなして受け継がせる。 【まれ石】異世界転移してくる者たちのことらしい。邪険に扱ってはいけないようだ。必ず石を持っている。塔子の場合は金紅石(ルチル)の帯留め。亜の国では「針水晶」と呼ぶ。 【ミカゲ】不思議な男。ごく並な外見だが存在感がある。水に関する魔法が得意。城を水に沈めることすらできると思われる。城守と同じようなとろりとした声を持つ。 【水蜘蛛】城からの使い。水の上を歩ける。 【ミズモ】ムリュが六祝の儀でもらった竜の子。与える餌によって育つ種類が異なるがムリュは城守とおなじ水竜に育てることに決めた。 【村】住人の数は決まっているらしい。 【ムリュ】リフェの娘。可愛らしくかつ他者への配慮も忘れず正々堂々としておりカリスマ性がある。塔子は。すぐに夢中になってしまった。 【家守/やもり】巨大なヤモリ。柳屋敷の家守。人語を使う。転移の魔法を使える。 【ラド】転移直後いきなり遭遇した男。 【リフェ】奥方様と呼ばれていた。ラドの恋人。亜の国の先触れを殺した。鉱山の村での生活を嫌がり都に行きたがってる。どうやらかつて都にいたらしいがそれは秘密のようだ。 【リフェの夫】娘のムリュを取り戻そうとしたが火鳥の女一人に一蹴された。 【六祝の儀/ろくいわいのぎ】都で行われる六十年に一度の祝い。六歳の娘がいると参加可能。大人になれば重要な魔法を持つ男の子どもを産む。特に結婚はせず複数の男の子どもを産んでいくこともある。塔子は娼婦のようだと怒ったが地位は高く、烏を使え、式典では風花に並ぶ。いわば亜の国に嫁入りするという感じ。ただし命がけの儀式で簡単に消滅させられてしまう。

    0
    投稿日: 2024.07.19
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    何十年か振りに柏葉幸子さんの本を読みました。 まさに大人向けのファンタジーでした。 親族関係が少し難しかったのですが、亜の国へと連れてってくれました。 最後は、そうきたのね〜っと心を掴まれました。

    0
    投稿日: 2023.10.30
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    ファンタジー好きの私が期待して手に取った一冊。 なんだろう。思ったようなファンタジーではなかったけど、それはそれです。 魔法とかがもっと派手に展開すると心躍ったのかもだけど、人と人との関わり、心の揺らぎがえがかれる。

    0
    投稿日: 2022.11.05
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    大人向けのファンタジー、との触れ込み通り、本当に大人向けのファンタジー。 柏葉ファンの大人にぜひ読んでもらいたい。 子供を授かるということ、子供を育てるということが、異世界を通じて語られる。

    0
    投稿日: 2022.11.03
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    児童文学で名を馳せる柏葉さんの、最初の大人向けファンタジー。テーマには重さもあるものの、丁寧で愛のある描写に引き込まれてサラッと読んだ。ひらめちゃんの過去の日記を見つけてからの塔子の高揚感、はやる気持ちは特に胸に迫るものがあった。 家族・親戚関係を理解するのにやや苦労。

    0
    投稿日: 2022.08.15
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    結婚したものの子どもができずに離婚して実家に戻った塔子は、相続した親戚の家を片付けている時に異世界に飛ばされる。火鳥、水蜘蛛、小鬼などの共存する世界で、60年に一度、6歳の娘を集めて行われる、六祝様を選ぶ儀式に、世話係として関わることになる。魔法が存在する世界を単なるファンタジーと思っていると足元を掬われる。素敵だけど、残酷なところもあるこの世界の話、もっと読んでみたい。

    0
    投稿日: 2022.06.19
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    大人向けのファンタジー小説は新鮮。現実味もあって面白かった。最後の方は、結末が気になり多少理解が追いつかないままに読み進めてしまった。

    0
    投稿日: 2022.01.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    強すぎる感情が破滅のトリガーとなりかねない魔法世界において、執着と表裏一体の愛は必ずしも賛美されない。 それでも、様々な女たちの葛藤と決着が、めぐりめぐって塔子の背中を押すラストシーンに溢れるものは。

    1
    投稿日: 2021.11.07
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    『時空を超えて亜の国へ、明かされた秘密』 子供向けファンタジーかと読み始めると、不妊治療やら離婚やら、子供に読ませたくない言葉が連なる。読み進めていくと、これは立派な大人向けファンタジー。『亜の国』での出来事は、子供の心で読むと楽しい!

    2
    投稿日: 2021.10.29
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    装幀から児童ファンタジーと思いきや、主人公は不妊治療の末に夫の浮気が原因で離婚した女性。 そんな背景があるから、亜の国で出会った子どもか愛おしくて仕方ない。 祖父は別人の成りすましなのか?なぜひらめちゃんが亜の国に?選考の行方は? と気になるポイントが散りばめられており、楽しく読めた。

    2
    投稿日: 2021.08.21
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    子供ができなくて不倫された主人公が突如異世界へ飛ばされる話です。 最初に家族の話が私のひいおばあちゃんやらお母さんの叔母やらいろんな家系図が出てきて わかりづらいですが、とりあえずそこをサクッと読んでも話がわかるので読めました。 全体的に面白いというか、続きが気になる~っと読んでたら読み終わっていました。 話の展開は面白かったのですが、サブタイトルの水はそんなに関係してたかな?と思いました。

    2
    投稿日: 2021.08.07
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    不妊治療したにも関わらず、夫が浮気相手と子供を作ったことにより、離婚した塔子。故郷に帰って、母の従姉が遺した家を訪ねる。遺言書により、塔子に引き継ぐということで、中を見ていると、何かをきっかけに異世界へ飛ばされた。そこは「亜ノ国」というところだった。どうすれば元の世界に戻れるのか?その鍵となるものはあるのか?塔子の物語が始まる。 元々柏葉さんは児童文学を中心に活躍されている作家で、今作が初の一般向け小説だそうです。 異世界ファンタジーですが、どこか児童文学で読んだようなワクワク感や優しさの雰囲気を保ちつつ、不倫や愛憎劇といった大人な要素もあるので、その中間をいっているいんしょうでした。 軸となるのは、どうすれば元の世界へ戻れるのか?という要素なのですが、翻弄されるまま、その国でのやり方に従順していくので、出口のない暗いトンネルを歩いているかのような間延び感があった印象でした。 途中から、鍵を握る人物は登場するのですが、なかなか物語が進まない印象だったので、気持ちを持続するのにちょっと苦労しました。 後半から、亜ノ国だけでなく、塔子の家族にも注目されます。段々と明らかになっていく2つの関係にほぉーと驚いてしまいました。 ただ、いかんせんと登場人物表はあるのですが、亜ノ国だけなので、塔子の家族構成も書いていただきたかったなと思いました。頭の中で整理しなければならない事が登場するので、ちょっと一苦労ありました。 結果的に複雑な人間関係で紡いでいく物語でしたが、様々な「愛」の形が描かれていました。「親」と「子」、「男」と「女」。それぞれの背景は違えども、人を愛することには真剣なのが垣間見れました。 後半にいくにつれて、児童文学にはないような残酷な展開や愛憎劇が繰り広げられていきますが、そこには感動の要素もあって、良かったです。 どんでん返しかわかりませんが、意外な事実や人物が現れたりと意表をつく異世界ファンタジーでした。

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    投稿日: 2021.07.28