
総合評価
(998件)| 407 | ||
| 394 | ||
| 134 | ||
| 14 | ||
| 2 |
powered by ブクログ生きるということを考える1冊だった。 なんで恋人を置いて自殺したのかとか、愛しているのに一緒に住めないのとか、『なんで』と思うことが多かった。だけど、それは私にとっての普通の感覚がそうさせるのてあつてきっと他の人にはその人にしか分からない生き方があるんだろうなあって思った。 生き方に正解があったら、誰も悩まないしね。でも正解なんてないからみーんな悩んで苦しんで生きてるんだよね。 短編だけど、お話が繋がっててすごくスルスルと読めた。ずっと気になってる作者だったから、この作品を最初に読めて良かったなと思う。
1投稿日: 2025.10.19
powered by ブクログ圧倒的に引き込まれる文章力とサラッとしているのに深い読後感に感動した、、今年一かも どの短編も良かったけれど個人的にはカメルーンの青い魚が1番好き。構成力というか、文体ならではの仕掛けが組み込まれていて最後は本当に切ない 一匹死んでしまったことがこの先りゅうちゃんとは共生できないことを比喩しているみたいで本当に苦しくなった
4投稿日: 2025.10.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
町田さんが描かれる人々の、不器用さと優しさが好きです。 短編集だと、のめり込み感が少ないかな?って思ったけど、それぞれの話がちょこっとずつ繋がっていく感じが好きでした◎ また再読して、もっと深めたいと思う1冊です。 ベスト1節 p96 「この水槽の中で哀しい思いをしないように、辛い思いをしないように、私が守ってあげる。焦らなくっていいんだよ。あんたのペースでいい。いつか自分で旅立てると思えるその日まで、私の中にいたらいいんだよ」
2投稿日: 2025.10.18
powered by ブクログ文体が不思議で優しくて、海が好きなわたしにとってはとっても心地よい作品だった 「波間に浮かぶイエロー」の環さんが人間らしくて一番好きな短編 わたし自身も最期は海に散骨してもらいたい、とふと誰かに言ったことを思い出した あまり好きではない母親と同じ思考で笑ってしまったし、やっぱり最期はみんな海に帰るんだなぁ
2投稿日: 2025.10.17
powered by ブクログ面白かった。 なんだか不思議な読後感が味わえました。 爽快な余韻ではなく、微妙読み終わり。 後書きにも書いてありましたが、書き出しの 引き込まれ具合がよい。でもどこにつながるの? と期待しながら読む空気感がよかったのですかね。 「波間に浮かぶイエロー」が好きでしたね。
2投稿日: 2025.10.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
★★★☆☆星3【生きる】 本の感想は読んでいる時の自分の状態に大きく左右されている。この本を読んでいた時は非日常で忙しい間に隙間を縫って途切れ途切れに読んでいた。普段より疲れていて集中できなかった。 なんでこうなってしまったんだろう。人生において、その時の小さな選択が、のちの大きな結果に繋がり、気づいたら取り返しのつかないことになっていた。でも、不器用だけど必死に生きる人たちがここにいました。暴力、いじめ、ジェンダー、DV、浮気、衝動。みんな何かを抱えて生きている。
0投稿日: 2025.10.13
powered by ブクログ短編だけれど、この1冊を通して映画以上の物語の深みを感じられた。 どの話にも傷ついたり、苦しむ人々が出てくる。でも、必ず寄り添ってくれる人がいて本当に救われる。生きる強さを押し付けられた訳じゃないのに、自然と前向きになれる世界観だった。苦しんでいた誰かが他の人に救われ、その救われた人もまた他の誰かを救っている。世の中必ずしもきれいに循環しないとは思うけど、その優しさがとても温かく感じられた。 個人的に同じ場所が違う短編の場面に共通して出てきたところが、好きだなーと思った。
12投稿日: 2025.10.13
powered by ブクログ連作短編なんですけど、どのお話も語彙なくなるぐらい良かった。 生きていくのに必要なものってなんだろうって時々考えるんですけど、多分割と些細なことだったりするんですよね。昔の約束とか誰かのくれた言葉とか、そんなもので息ができる日はある。 個人的には「波間に浮かぶイエロー」が一番好き。仕掛けが素晴らしい。
0投稿日: 2025.10.12
powered by ブクログ人間は脆くて弱い生き物だと思う だけど同時に強さを持っている 私たちには生きていく力があるんだ 【カメルーンの青い魚】 【夜空に泳ぐチョコレートグラミー】 【波間に浮かぶイエロー】 【溺れるスイミー】 【海になる】 5編が収録された連作短編集 どの話の登場人物たちも苦しさや辛さを抱えながら生きている。 でも誰かに打ち明けることで気持ちが楽になり、前に進む勇気が出る。 「溜まっていた重石を吐き出すように、半年ほど前からの話をした。どんどん楽になっていく心に、俺は誰かに聞いて欲しかったんだなと思う」 ──【夜空に浮かぶチョコレートグラミー】 私たちは一人じゃない きっと分かり合える誰かがいる 私が好きなのは【溺れるスイミー】 小さな町の菓子工場で働く唯子。 唯子の父は〝離れたくなる衝動をどうしようもできない〟人だった。 何度も何度もふらりと消えては、なかなか帰ってこない。 唯子もまた父と同じ衝動に駆られるのだ。 「俺と一緒に行こう、唯。このトラックに乗って、移動して暮らすんだ。お互いが息ができる場所を探そう」 宇崎くんに誘われた唯子。 「私、行く。行きたい」 言葉にすると心臓が弾けそうなくらい高まった。 なのに、なのに… 唯子は踏みとどまる決心をする。 「楽な場所を求めて彷徨うことよりも、あの町での呼吸の仕方を覚えなきゃいけない」 もう読んでいて苦しくて、苦しくて、涙が止まらなかった。 唯子が自分で選んだ未来。 どうか、どうか、幸せが待っていますように… あぁ〜 すごく良かった きっと繰り返し読む事になるだろう一冊
83投稿日: 2025.10.09
powered by ブクログ読めば読むほど大好きになっていく、町田そのこさんの作品達 5編の連作短編が絶妙な塩梅で絡み合っていて、文章ならではの仕掛けも衝撃で、え、デビュー作から天才? みんな溺れかけながら必死で生き方を探してるんだよな…心がギュッとなる
3投稿日: 2025.10.05
powered by ブクログ思わぬところで関係が繋がっていることを知ったとき心が温かくなりました。 短編小説なので読みやすく、困難な状況にいるけれども、それぞれが前を向き力強く生きていこうとするところにグッときました。 自分もほんの少しでもいいから前に進んでいこうと思わせてくれるそっと背中を押してくれる本でした。
18投稿日: 2025.10.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
二日連続で、町田そのこさんの作品読了! あーやっぱり、素敵な作品。 生と死が、物語の中心にあることが多いように感じる。 りゅうちゃんとサキコの関係性と、啓太と春子、唯と宇崎の関係性が良すぎる。 「溺れるスイミー」の特に唯と宇崎の話は今日出勤前の道中にも思い出したくらいなんか印象に残ってる。 結はなんで宇崎と一緒の道に行かなかったのか、明白だけど一読者としては、そっち選ぶか〜。と 確かに幼少期どこかに行ってしまいがちな父が死んだ後に地獄へ落ちるのは本当に免れたいんだなと、 でも唯や、お父さんはどっかフラフラ行ったあとは結局どうなりたいんだろう。唯は、お母さんと2人、立野さんと2人、宇崎さんと2人っていう関係性にも窮屈さを感じて逃げたくなってしまうんだよなあ。 結局立野さんとも、上手くいかなくて、唯は一人で生きていくのが1番いいのかなと思った。 宇崎も、なんかここじゃないと思った先に、ここだって思えるところが見つかる保証なんてないのに。 自分が生きてるところを、多少努力して居心地のいいところにするっていうのはなかなかハードルが高いのかな。 なんて読み終わってから色々ぐるぐる考えられる話しですごく良かった。 「波間に浮かぶイエロー」傑作だね、まさか最後こんな結末とは。芙美さん、大女優だなあ。 みんないいキャラクターだった。環さんも強いな。わがままも言えて、しっかり周りも見れる女性って本当にかっこいいね。 沙世の恋人が亡くなった描写がかなりきつかった。 沙世が思い出す度辛くなった、、、。こんな別れしたくないよね、、1人で寝れなくなるよな。 芙美さんと環さんという心強い女性がそばに居てくれて良かった。
1投稿日: 2025.09.29
powered by ブクログ「海になる」が好きでした。特に痛々しい話だったので、読み進めるのが辛かった。最後は涙が止まらなかったです。
1投稿日: 2025.09.28
powered by ブクログ町田そのこさんが好きだから読んだけど、 長編小説の方が好きだなって思った。 田舎暮らしの経験がある人には刺さりそうな内容かも
4投稿日: 2025.09.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
思いがけずたくさん泣いて、でもとっても好きな本。また何回でも読みたいと思った。りょうちゃんと啓太の流れは見事騙された笑
0投稿日: 2025.09.27
powered by ブクログ儚くて、美しくてでも不格好で重たい、そんなお話が絶妙なバランスで繋がっていてとても面白かった。 まだ一度しか読んでいないけれど、もう一度読めばまた新しく気づけることもある気がする。とても雰囲気が好きな作品だった。
6投稿日: 2025.09.24
powered by ブクログ与えられた空間での息苦しさと共にそれでも前を向いて生きていくという選択をしたこの5作品の主人公みんなに拍手を送りたい。 どの作品も、なんていうか淋しいよりも儚いって言葉がぴったりだった。純粋に恋って、こんなに人を強くするんだなって感じた。私もそんな人にはやく巡り会いたい。 この作品全員が決して両思いになったわけでも、ハッピーエンドになったわけでもないけど、物語の最後は必ず主人公が強くなっていた。 なによりも言葉の表現とか、短編集なのに登場人物の繋がりも上手く表現されていて、まるで一つの物語を読んだ気分になった。特に「カメルーンの青い魚」は、はじめて本読んでて、え、そういうこと!?って驚かされた。すごい。 じっくり時間かけてこの本を読んだけど、どの物語もすぐ思い浮かぶし、すごく記憶に残るものだらけだった。 また少し大人になった時に読み返したい。
4投稿日: 2025.09.22
powered by ブクログ初読の作家だが、非常に良かった。 特別な感情、環境を持った者たちが、優しさを持ち寄りながら、変わろうと今を飛び出す者、今と戦おうとする者に別れて、未来を追い求めていく。 登場人物がリンクする連作短編なのだが、どうしても「溺れるスイミー」の人物リンクが、わからなかった。読み返してみて、なるほど!スッキリ!の人物がちゃんといましたよ!
60投稿日: 2025.09.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
町田そのこさんの短編連作。 これがデビュー作というから驚く。 冒頭と末尾の文の見事なくくり。 子どもが産めなかった女性の波瀾万丈な人生が、一番胸にグッと来ました。 子を産むというそれは、奇跡なんだと知っているから。私も紙一重のところにいました。 親になってもならなくても、悔いなき人生なんてありません。そして大人は、子どもが思っているよりも大人じゃない。強くないってことをたくさん教えてもらいました。 以下はお気に入りの文の引用です。 「連れて行ってくれないんだなあと思った。この街に、一人きりの私を置いていくんだなあと思った。」 「この世界のどこかにわたしのことを想って生きているひとがいるんだから、胸張って生きなくちゃって。」 「しないくせに、気持ちいいところだけ貰おうとしているんですよね。それはとても、とても狡い。」 「ああ、おとうさんは地獄に行くんだ、幼心にそう思った。ーー共生できないひとには、これでいいのよ。」 「ねえ、私は、どこが壊れているのでしょうか。」 「男とは、私の人生が落ちるときに必ず出会うようだ。」 「子が産めないなら、じゃあ私はどうして女に生まれて来たの。」 「親になれた喜びを忘れ去ってしまうひとは、哀しいけれどいる。」
2投稿日: 2025.09.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「波間で浮かぶイエロー」が1番好きかな? 重史と芙美が別人だったのは驚いた。 環は自己中だと思うのに、共感してしまうところもあり憎めない。
12投稿日: 2025.09.18
powered by ブクログ「わたしのことを好きだって言ってくれるひとがいるだけで、頑張れる」 短編集で、どの作品も良かったけど、波間に浮かぶイエローと、海になる、が特に好きでした! 町田さんの短編は初読みでしたが、構成力の高さと、デビュー作だという衝撃がすごかったです!
1投稿日: 2025.09.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
何回読んでも大好きな本。 短編だけど全部繋がってて、私が大好きなタイプの一冊。 チョコレートグラミーっていう魚の名前がまず可愛いけど、飼育は結構難しいんだってね。 熱帯魚って狭い水槽の中で泳いでて何考えてるかわからないけど、人がそれぞれ必死に生きてるようにお魚ちゃんもヒレ動かして生きようともがいてて、なんだか人も魚も愛おしくなっちゃった。 人の居場所と生き方って難しいなぁ、1人で生きてるわけじゃないもんね。 あと他の作品で「死は恋を盛り上げる」的な文があってそれを思い出した。なんとなくサキコとリュウちゃんのお話は、おばあちゃんの死によってより一層生を際立たせているなと思った。啓太の誕生しかり。
1投稿日: 2025.09.13
powered by ブクログタイトルと装丁が好き、52ヘルツのクジラたちが良かったので読んでみました 1個1個の話は全体的に重たくてちょっと暗いけど少し救いがあるようなお話、どこかふわふわしていて大人のお伽話のような作品でした 面白い、とかではなくどこか不思議な話であまり刺さりはしなかったかな、、。ストーリーというより雰囲気や綺麗な文章を楽しむ本かな。
0投稿日: 2025.09.12
powered by ブクログ思いがけないきっかけでよみがえる一生に一度の恋 に惹かれて手に取った本ですが、最初に仕掛けられた伏線が最後に回収される時、こんなに心が温かくなんなんて。 人から見たら、特別すごい大恋愛って訳ではないけれど、不器用で歯がゆいくらいの恋なのに、一生に一度といえる、うらやましいくらいの恋だと思いました。
2投稿日: 2025.09.11
powered by ブクログ書評等でも散々言わせているが、1話の中での構成力も全編を通しての構成力が半端ない。毎話、十数ページが数十ページか戻した。
0投稿日: 2025.08.31
powered by ブクログ5作の連作短編集 町田さんらしく悲しくて儚い話が多いが面白くて止まらない。 登場人物の重なり具合も面白かった。
0投稿日: 2025.08.29
powered by ブクログそれぞれ異なる短編小説だけど、話中の人物同士が繋がってて面白い。 辛い背景を抱えた人たちの話だけど、どこかに希望や光があり、それが周りの人々に与えられるものだったりするので、読み切ると少し温かい気持ちになる。
0投稿日: 2025.08.29
powered by ブクログ連作短編形式で綴られる町田そのこさんのデビュー作。 解説にもあるように、各章の冒頭一文で物語に引き込まれる力があり、短編でありながらも一貫した温度とテーマが全編を通して流れています。 登場人物たちはそれぞれに傷や孤独を抱え、居場所を求めて懸命に生きています。 読み進める中で胸が締めつけられるような描写もありますが、ただ苦しいだけではなく、その底にある微かな優しさや救いが静かに心に染み入ってきます。 「52ヘルツのクジラたち」でも感じたことですが、町田さんの作品には、声にならない想いや、人知れず生きづらさを抱えた人々へのまなざしが丁寧に描かれており、そこに一貫した誠実さがあります。 デビュー作とは思えない深さと優しさに満ちた一冊でした。
0投稿日: 2025.08.24
powered by ブクログ最近、お気に入りの町田そのこ先生の短編集。 短編でもやっぱり面白かった。 そしてちょっとびっくりする仕掛けも施されています。
0投稿日: 2025.08.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この作者の作品は初めて。 5編からなる短編集。 5編間で登場人物や描写に多少の繋がりはあるが単体で読んでも特に問題は無いと思う。 ▼カメルーンの青い魚 読み終わった瞬間、この作品から少し目を逸らしたくなった。 少し現実感のないストーリー展開、なのにグロテスクで精密な描写がそれに実体感を持たせる。 節々の言動からサキコの常識や人生経験の無さを感じさせてくる。 最後に一匹だけ死ぬアフリカン・ランプアイがりゅうちゃんの行く先を想像させてくる。 社会から取り残された2人のあり方に丁寧に向き合っているがゆえの、なんとも言えない気持ち悪さの残る作品。 ▼
0投稿日: 2025.08.23
powered by ブクログ5編の短編からなる一冊、どれも読み始めで掴まれます。 登場人物はみんなそれぞれ事情があって、思うようにいかなくて、 だから一歩引いてるというか諦めてるというか、希望に満ち満ちている感じではないんだけど でも救いはあって、少しだけど光は見えて 「なんとか生きていくしかないよね」って思える。 自分の周りにもあるかもしれない、実はみんな踏ん張ってるのかもしれない、なんて思ったり。 「波間に浮かぶイエロー」はちょっとびっくり。
0投稿日: 2025.08.20
powered by ブクログ初めて全部しっかり読めた短編集だった。 それぞれの物語が、重い話もあれば心温まるような愛のお話もあって、とても面白かった。 また読みたいと思う。
0投稿日: 2025.08.20
powered by ブクログ「波間に浮かぶイエロー」が印象に残った。なんでかなぁと考えると理由が見当たらない。この短編集のなかで「波間に浮かぶイエロー」がいちばん安心して読めたからだと思う。ほかの物語は読んでいてちょっと心が重くなって苦手だ。沙世と芙美と環の不思議な関係の物語も決して明るいわけではないけど、芙美のおかげで全体的にユーモラスに感じられた。 解説で吉田信子が「冒頭の一文」に触れていたけど、これは大きく納得。
3投稿日: 2025.08.10
powered by ブクログ再読。 5編の短編小説。それぞれは独立した物語だけど、人物や地域が少し繋がっている短編集。 何でかわかんないけど、いい本だったなっていう記憶があって、今回もそんな感じ。 どの短編も切ない物語で、“仕掛け”があるものはそれを加速させる。どこにでもいそうで、でも身近にはいない人たちの話。 「溺れるスイミー」 どうしても別の何かを選びたくて、その衝動はあるのに、根っこに縛られる。突き抜けられたら楽なのに、と思いながら、いま手にあるものを手放すのも苦しい。 今回は最後の「海になる」が良かった。 唯一、実を結んだストーリーだったからだろうか。 それまでの4編を見通して、後味を良くしてくれた。その立ち位置を前回読んだ時は、気づけていなかったのかな。 魚なら、何がいいかな。しまほっけが食べたい。 金魚が綺麗。おじいちゃんの飼ってた鯉が懐かしい。
1投稿日: 2025.08.05
powered by ブクログどの短編もせつないのに、文章や表現が綺麗で美しくて最高の一冊。力強く生きている登場人物たちも印象的な一冊。
7投稿日: 2025.08.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「この水槽の中で悲しい思いをしないように、辛い思いをしないように、私が守ってあげる。焦らなくっていいんだよ、あんたのペースでいい。いつか自分で旅立てると思えるその日まで、私の中にいたらいいんだよ」 /どこかで繋がりのある登場人物達の短編小説。ああこの人はこの時の…となる瞬間の爽快感と、ゆっくり自分のペースで泳いで良いのだという安心感。夜空に泳ぐチョコレートグラミーが1番好みだった。
0投稿日: 2025.07.29
powered by ブクログ8年ほど前、書店で見かけたのをキッカケに『読んでみたいな…』と思っていた作品。タイトルの美しさに惹かれ、けれど何故か『まだ読む時ではない』と考え直し、長い間ずっと温めていた作品でした。 そして今日ようやく読み切ることが出来ました。本当に素晴らしい作品でした。出会えたことに感謝します。あの時、読んでも今のような感動はしなかったと思います。不思議と、自分にこれまであった出来事と何処かリンクする物語。このタイミングで読みなさいと誰かがあの時自分に言ってくれたのでは?とすら考えてしまうほど、今の自分にドンピシャの本でした。ありがとうございました。
2投稿日: 2025.07.27
powered by ブクログ短編でたくさんの物語が入っていて 読みやすかった。 それぞれの主人公たちのエピーソードがおもしろかった
0投稿日: 2025.07.25
powered by ブクログものすごくせつない! 好きだなと思うけど叶わない、せつないような苦いような気持ちを表現するのが上手すぎんか、、52ヘルツのクジラも好きだったけれどこっちもかなりすき トラックの運転手さんの話が好きだったな、あまりにもせつなすぎて
2投稿日: 2025.07.24
powered by ブクログ町田そのこさんのデビュー作。なのだそうだけど、この作家さんをはじめて読んだ。目次も登場人物表もない。それはそうだ、短編集だから。 物語は、女の人が団子を食べていたら差し歯が抜けるところから始まる。男の人と一緒に食べている。仲の良さそうな二人は、どうやら一緒に住んでいるらしい。 内容をあらすじすら読まずに、ぼくの知人が最も好きな小説だというので、信じて読み始めていた。 短編が五篇ある。どれもなにか海に繋がっているようなタイトルが付いていて、ちょっとおしゃれだ。 読み始めのエピソードから、ちょっとした日常系の話が続くのかと思ったけど、違った。 人と人はすぐに離れるし、すぐに信じるし、すぐにダメになる。 心の拠り所が、地方都市では、なんとなく浮ついて、知り合いたちの目線を避けられなくて、なくなっていく。身近な人は死に、裏切り、逃げていく。 そういった、寂しい人生を乗り切っていこうとする人たちにあるかもしれないし、ないかもしれない、うっすらと、疑いたいくらいにうっすらと見える希望を物語にして、海の出口まで繋げた、そういう作品だったな、とぼくは思った。 知人はどの話が好きなのか、話してみたくなった。
12投稿日: 2025.07.23
powered by ブクログここ最近読んだ本でいちばんよかった! 町田さんのデビュー作なんですね、、、 個人的には『52ヘルツのクジラたち』よりこっちのほうが好き。 とにかく読者を引き込む力が強い。 短編集だけど、登場人物がそれぞれ繋がっていて、その繋げ方がまたすごい。 1作目の「カメルーンの青い魚」を読んで、これはめちゃめちゃ好きだ!と思ったら、その次もまた次も、最後まで素晴らしい作品しか出てこない。 辛いこと、悲しいことがあったとき、立ち止まって周りを見れば助けてくれる人がいる。 しんどいときは人を頼っていいし、しんどそうな人がいたら手を差し伸べたい。 強さと優しさを持った人になりたいと思った。
23投稿日: 2025.07.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
バイオレンスと静けさと美しさ。人間として生きていくことの痛み、苦しみ、幸せと温かみ。映画を観ているような感覚だった。北野ブルーとか。そんな雰囲気の映画に仕上がりそうなイメージが、頭の中に広がった。 構成がうまい。してやられたと思うような仕掛けがあり。特に「カメルーンの青い魚」の展開には驚き、読後はしばらく余韻に浸った。唸る程にうまい。 町田その子さんの作品は初めてだった。また他の作品も読みたい。
7投稿日: 2025.07.20
powered by ブクログタイトルを見たときはそんなに面白そうに思えないな〜(←すみません(¯―¯٥))と思っていたがやっぱり町田そのこってスゴイ!!と思う作品だった! 別々の話のようでしっかり繋がっていて驚き&感動する物語でした!海や魚、泳ぐをこんなにうまく表現して繋げている作品は他にはないのではないだろうか。
0投稿日: 2025.07.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
1番好きだったのは 夜空に泳ぐチョコレートグラミー 小さな町の中で生きる生きづらさ。 1人で生きる難しさ。 波間に浮かぶイエロー は特に切なすぎた。 私も誰かの中で生き続けたい。 全体的に切ない。 もがきながら生きる人間のいじらしさ… いろんな思いがいっぱい詰まった作品だと思う
0投稿日: 2025.07.16
powered by ブクログすごいものを読んでしまった。 これがデビュー作だなんて。 個人的に、短編小説はなかなか深いところまで入っていけない気がして、苦手意識がありました。 が、今回の短編集は各話の最初の一文が秀逸で、そこからあれよあれよという間に引き込まれていました。 本当にすごいものを読んでしまった。そうとしか言えない作品でした。
13投稿日: 2025.07.15
powered by ブクログ町田そのこ独特の群衆の解像度の高さがすごい これがデビュー作とは、、 短編集がそれぞれ絡み合うのがとても面白い 特に止まっていられない2人の話が自分にも共通するところがあって、絶望する観点を言語化してくれてとても納得した 波間に浮かぶイエローは切なすぎて、その独特の切なさが町田その子らしくて大好きだと思った 最後の海になるは希望を繋いでいくストーリー 最後はやっぱり後味がいいお話がいい
2投稿日: 2025.07.13
powered by ブクログ普通に良かったけど、短編だって思ってなくて(笑) 後半、最初の人たちはいつまた出てくるんだろう?とか思ってた これは自分が悪い
0投稿日: 2025.07.12
powered by ブクログ4.4 文章が、表現が柔らかくて、苦しくて、切なくて、あたたかくなる。 物語の中に出てくる人たちのような出来事は私には起こっていないけど、日々の生活のなかでなんとなく息苦しさやもどかしさを感じている人すべてに響く物語だと思った。その様子を水槽や魚に例える描写のおかげで、切ないけど綺麗みたいな不思議な現象がおこっている。
0投稿日: 2025.07.09
powered by ブクログ1冊を読み終わった後、タイトルの意味を理解する事ができた。相変わらずおしゃれだな〜という印象を受けた。 内容は短編がいくつかでまとめられていて、どの作品も登場人物が優しく愛おしい存在です。 読み進めるうちに自然と穏やかな気持ちになれる1冊だと思います。
0投稿日: 2025.07.07
powered by ブクログ不安定な海の中にぽつりぽつりと光が差してくれて、 そのたまに出会える光だけを頼りに生きているような、人たちがたくさんいた。 忙しない日々で忘れがちな感性を取り戻すためにはこういう読書はとても必要だと思った。
1投稿日: 2025.07.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『宙ごはん』を読んで大変感動したのでこちらも読んでみました。 どの話も少し暗くて重い。けれど最後には少し希望の光が見えるので最後まで読んでいられる気がする。 特に好きなのは『波間に浮かぶイエロー』 誰かが自分のことを好きでいてくれる その事実だけでなんだか強くなれる気がするという部分は共感してしまった。 もう一度読み直してそれぞれの短編集のつながりを見つけ出したい。
1投稿日: 2025.07.06
powered by ブクログ町田そのこさんを読み出して、デビュー作も気になり手に取った。 驚いた。デビュー作にしてこの完成度なのかと。 言葉が綺麗で素敵で美しく、心にスッと入ってくる。 ひとつひとつの内容に自分の今までを感じさせる部分があった。 逃げ出してしまいたい、現実を見たくない、未来が分からない そんなマイナスな気持ちになることがあった日にはもう一度読み返したい。 私も魚のように、海の生き物のように、狭い視野じゃなくて大きな広くて美しい海、世界で生きていきたいなあ 切ない中にもすごく優しい小説だった。
2投稿日: 2025.07.06
powered by ブクログ「カメルーンの青い魚」 取れた歯と団子。 自分の拳で大切な人を傷つけてしまったからこそ、距離を置いて絶対に手が届かないようにしたのだろうな。 「夜空に浮かぶチョコレートグラミー」 変わった理由は。 どれだけ怖い思いをしたからといって、その時に言うのではなく安泰が確保されてから言うのはずるいだろ。 「波間に浮かぶイエロー」 見た目も違うが。 話し合いすらしてもいないのに、逃げ出してきてしまう時点で負けを認めているようなものだが闘えるのか。 「溺れるスイミー」 生きるのに必死。 苦しさを知っているから心配するのは分かるが、そうやって縛ることによって余計に息がし辛くなりそうだ。 「海になる」 殺した命の数は。 どれだけ安静に過ごしていたとしても、こればかりは100%なんてないのだから運が悪かったしかないよな。
0投稿日: 2025.07.03
powered by ブクログ読んでると自分の人生の痛みが全肯定されてるような気持ちになれる。溺れるスイミーの主人公の気持ちに共感した。
10投稿日: 2025.07.03
powered by ブクログ町田そのこさんデビュー作の連作短編集 泣かせにかかる話は好きじゃないのに、町田そのこさんの話にはいつも泣かされる 出てくる人たちがみんな優しい 自分より相手のことを考えてしまいがちで、ずっとうっすら淋しくて切ない 好きなのはチョコレートグラミーだけど、印象に残ったのは、スイミーの場所だけじゃなくて愛しい相手と群れることじたいが苦しいって気づく場面 震えた
0投稿日: 2025.07.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
何人かの登場人物が重なって登場する連作短編集。 とても繊細で雑に扱うと壊れそうな登場人物たち。 一人一人の未来が気になり、ページをめくる手が止まらなかった。 とりわけ1番好きなキャラクターはやっぱり1番最初のカメルーンの青い魚の主人公さっちゃん。 さっちゃんの息子くんの啓太もとっても素敵な男の子。 登場人物のひとりひとりがみんなキラキラした海の中を泳いで幸せになれますように。
8投稿日: 2025.07.01
powered by ブクログ最初の「カメルーンの青い魚」が秀逸!これがデビュー作だなんて!その他の4編はオマケ程度に感じるくらい、デビュー作が唸るほど素晴らしい!
0投稿日: 2025.06.28
powered by ブクログそこでしか生きられない、もしくは そこだと生きられない人々とその家族を描いた話。 これがデビュー作とは思えない、、 読みやすい世界観ではないのに、 ほぼ1日で読み終わってしまった!
1投稿日: 2025.06.24
powered by ブクログ心の中の埃や汚れみたいなものを、掃除された気分で読み終えた。自分では左右できない運命に悲しみ苦しみ、そこからどうやって向き合っていくのかによって、人生の味が変わってゆくのだなと感じた。夢や希望みたいなキラキラしたものではないが、心に明かりが灯る物語でした。
25投稿日: 2025.06.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
思いがけないきっかけでよみがえる一生に一度の恋。 そしてともには生きられなかったあの人のこと――。 大胆な仕掛けを選考委員の三浦しをん氏辻村深月氏両名に絶賛されたR-18文学賞大賞受 賞のデビュー作「カメルーンの青い魚」。 すり鉢状の小さな街で、理不尽の中でも懸命に成長する少年少女を瑞々しく描いた表題作。その他3編を収録した、どんな場所でも生きると決めた人々の強さをしなやかに描き出す5編の連作短編集。
2投稿日: 2025.06.14
powered by ブクログ吉田伸子さんの解説にも書かれていたけれど、5作の冒頭が秀逸すぎて一瞬で引き込まれる。 生きづらさを感じる中でも、ここでなら生きていける、生きなくてはいけないと奮闘する人たち。その強さが伝わってくる5作だった。
1投稿日: 2025.06.06
powered by ブクログ連作短編とは思えない内容の濃さであり、登場人物の心情描写が圧巻だった。切なさがありながらも、あたたかい涙がほろりと流れる素敵なお話に満ちている。
0投稿日: 2025.06.03
powered by ブクログとても大事な本になった。 お守りのような一冊に。 人それぞれの選択肢とか愛とかがあって、それでいいんだって思えた。
1投稿日: 2025.06.01
powered by ブクログ町田そのこさんの作品は初めて読んだ。 不器用だけど懸命に生きている人々の物語だ。 とても良かった! 「カメルーンの青い魚」はサキコとりゅうちゃんの恋物語。 抜けてしまった差し歯をきっかけに、サキコはりゅうちゃんを思い出す。 殴り合いの喧嘩ばかりしていたりゅうちゃん。 フルーツガムがサキコの匂いだと言っていたりゅうちゃん。 サキコを置いて行ってしまったりゅうちゃん。 そんなりゅうちゃんが、突然戻ってきた。 38ページで、ああそうだったのかと胸がぎゅっとなった。 「りゅうちゃんは、ここで必死にヒレを動かして、生きてくれた。私の為に、苦しいのに一生懸命ヒレを動かしてた。この拳は、りゅうちゃんのヒレだったんだよね」 この物語、どう幕を閉じるのかと思いきや、ラストに再び胸がぎゅっとなる。 こんなに短いお話なのに、りゅうちゃんを想うサキコの気持ちが私の中にも忍び込んできて、切なくなった。 一匹だけになってしまったランプアイが、どうか、何かの暗示ではありませんようにと願った。 続く「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」は、「カメルーンの青い魚」にも登場した啓太の章だ。 この町は水槽だと言った晴子のおばあちゃん。 晴子が啓太にその話をする展望公園のシーンは印象的だ。 そして二人は口にする。 “生きていくのって、難しい”。 けれど、この水槽の中で、ちゃんと泳いでみせる。 中学生二人の、悲しくも美しい決意のシーンだった。 本書は、他3編を収録。 短編集のようでいて、視点と時間軸を変えながら物語はちゃんと繋がっている。 好きだったのは「カメルーンの青い魚」と「波間に浮かぶイエロー」と「溺れるスイミー」。 それぞれの短編には小さな仕掛けがあるものもあって、それもまた良かった。 生きづらいこの町の閉塞感を水槽にたとえているのも、その水槽で懸命に踠く彼ら彼女らを魚にたとえているのも良かったし、最終章がそれらすべてをもってして「海になる」というタイトルだったのも美しい幕引きだった。 そして、この町で生きていくと決めた人々の強さみたいなものも感じ、登場人物それぞれが深く心に残った。
46投稿日: 2025.05.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白い! 解説の最後に書かれてた、冒頭の1文が話に引き込ませるっていうのがたしかに!って感じ。 私が好きな苦しくて生々しいストーリーが多かった。 若干ズレてるとすると、リアリティがなさすぎて話に共感ができなかったかな…? 表題作が1番好きだった。 やばいおばあちゃんと住んでるって言われてたけど、その子の心の支えだし、おばあちゃんが1番その子を思っていたんだなと思うと泣けた。、 最後の「海になる」の女性がこのおばあちゃんだったのかな?引っ越した後のおばあちゃんだったのかな?
1投稿日: 2025.05.31
powered by ブクログ短編が5作、どれも最初の数行のつかみが凄い 表題作が一番好みだったが、全体的に私よりもっと若い10代、20代に向けた作品だと感じた
0投稿日: 2025.05.30
powered by ブクログ単純に町田先生の綴る文章が好きすぎる。少しの絶望と諦めからくる落ち着きと、言葉の豊かさは私に一筋の光をくれる。
0投稿日: 2025.05.30
powered by ブクログ色々な話が収録された短編集かと思いきや、連作短編集だった。 "ここ"で生きるのが適している人と、生きるのに"ここではないどこか"を求めている人と。 「カメルーンの青い魚」は仕掛けがわかったあとびっくり。「波間に浮かぶイエロー」が好きかな。
0投稿日: 2025.05.28
powered by ブクログ連鎖短編集でした。 どの作品も出てくる人たちは、裕福ではありません。どちらかと言えば、目に見えないところが裕福ではなくて色んな想いを抱えています。 そういう登場人物たちが紆余曲折しながらも自分の人生の歩みを進んでいく様子が描かれていました。 けっして、明るく幸せそうな設定ではなくて、気持ちが沈むような描写もあったのですが、覚悟を持って自分の選んだ道を行く様子は、ホッと安堵する気持ちと少しの勇気を貰って応援したくなりました。
38投稿日: 2025.05.28
powered by ブクログずごくよかったです! 文章も読みやすくて 物語にどんどん惹き込まれます。 じんわり心に響く言葉たちに感動しました。
10投稿日: 2025.05.23
powered by ブクログ◯ でも、啓太くんは行くつもりだったんでしょう(86p) ◯ だから俺は、彼女が生きてる限り、生きていられる。(200p) ◯ ああ、この人は死なないひとなんだと思った。(313p) ★波間に浮かぶイエローが好き。 ★どの話も切ない。どの話も書き出しにドキリとさせられた。 ★5本の短編が、同じ世界線で、別の作品の人が登場する楽しさがある。だが、それが無くても、それぞれの作品が十分に面白いと思えた。一つの作品の中に、そういうことだったのか、という仕掛けがある。
3投稿日: 2025.05.21
powered by ブクログ力を尽くして得たものだけが、新しい力をくれるんだよ。 この水槽の向こうにはもっとたくさんの水槽があるんだよね。水槽どころか、池も川も、海だってある。いちいち怖がってたら、生きていけない。あたしたちはこの広い世界を泳がなきゃいけない。
0投稿日: 2025.05.20
powered by ブクログ短編集だが、「こことここが繋がるんだ .. !」と気づく瞬間がいくつかあり面白かった。カメルーンの青い魚、波間に浮かぶイエローが好き。
0投稿日: 2025.05.19
powered by ブクログ夜空に泳ぐチョコレートグラミー、なんて清々しくて甘い匂いに誘われて町田そのこの町を再び覗いた。これを東京の町田で書いていたら中々洒落が効いているけど、残念今は立川のカフェにいてアップルパイを食べた。 「ここ」と「ここではないどこか」 僕らの今は「ここ」で行われているが、未来は「ここではないどこか」で営まれている。ないものねだりの本質だなぁなんて思ってそういえば確かに昨日は「明日は立川でアップルパイを食べるんだい」なんて考えてもいなかった。 どこかに行きたい、人がいない広葉樹の森の中の静かなバンガロー。鳥と小動物と葉がささめき合う音と、包丁の音が響くようなところ。 その一方で目の前の人々がなんの混じりっけもない歓声をあげているところ。相反しているな。けどどっちもほんと。 書きながら思い出した歌詞があるので、残しておく。アップルパイに着いてた生クリームは半分残した。 もう一度遠くへ行け遠くへ行けと僕の中で誰かが歌う どうしようもないほど熱烈に
4投稿日: 2025.05.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
それぞれの人物が自身の性質と置かれる環境との狭間で葛藤しながらも正解、楽に呼吸のできる生き方を求める姿にぐっときた 溺れるスイミーの宇崎くんが特に幸せになってくれるといいなと思った、強面のから発せられる、「顔が無傷だと嬉しいよな」とサブレに対しての言葉がかわいく感じられた
0投稿日: 2025.05.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
それぞれの繋がりが、奥深くて、側からみるといわゆる可哀想な状況にいる人たちが、出会う人たちによって、また頑張ろうとしていく話といえばそうだけど、その中のつながりに、びっくりした。 とても面白い本で、一気に読み上げました。 啓太君しっかりしている。
1投稿日: 2025.05.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
分からないなあ、というのが今の正直な感想。 「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」の登場人物の気持ちは理解できた。 でもその話以外の登場人物の気持ちが分からない、というか包み隠さず言えば不快感を感じることもあった。 「親なのに、親になるのに」「結婚するのに、してるのに」と思う自分がいる。多分これは自分の人生経験の薄さが原因だとは思う。結婚して親になってからこの作品を読んだらまた違う感想を抱くと思う。 その不快感も含めたやりきれなさがこの作品の良さなのかもしれない。 水、海、魚に纏わる描写をはじめとした文章は綺麗で、時には切なくて、そこが好かれ評価される所以なのだろうと感じた。
0投稿日: 2025.05.15
powered by ブクログ好きじゃなかった。 死ぬ死ぬ五月蝿い。 生きたくてしょうがないのに死んでしまった人だっているのに みんな死にたいうるさい。 勝手にすればいいし、嫌なことあるなら全部捨てて 早く逃げればいいのに 言い訳ばっかで殴られ続けて悲劇のヒロイン演じて ロマンチックでしょ?みたいな感じで言われても 知らねえわってなった。 ただあ、文章うまい。 すげえ。 どんどん読める。 なんだかんだ町田そのこさんの本めっちゃ読んでる。 価値観合わへんし、色が違うというか、匂いというか、町田さんが好きなのを好きになれない気がするけど、小説は面白いです。 自分の好みに合ってはないけど読み物として楽しめました。 最後は自分が馬鹿で、登場人物把握できなくて誰が誰?ってなりました。
2投稿日: 2025.05.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
・カメルーンと青い魚 恵まれない生い立ちで苦悩と葛藤を抱えて暴力に昇華するりゅうちゃん 一途に思い続けたさっちゃん ・夜空に泳ぐチョコレートグラミー さっちゃんの息子の啓太と近松晴子 1人で生きていく決心と不安を胸にする晴子 ・波間に浮かぶイエロー オカマのまみとさよの家に転がり込んできた環 ・溺れるスイミー ドライバーの宇崎くんと唯子 ・海になる 堕胎した桜子と清音
1投稿日: 2025.05.12
powered by ブクログ〝今日は私の誕生日で、とてもいいお天気の日曜日だから、死ぬにはぴったりの日だなと思ったんです〟 わたし、桜子さんの気持ちが、痛いほど分かるよ 〝海になる〟の、冒頭にも同じような文章が出てくるのだけれど、読み進めていくうちに再び出てきた、このフレーズを見た時に目に涙が浮かんできた 冒頭の同じフレーズを見た時は、何とも思わなかったのに なぜ涙が浮かんだかは、よく分からない 電車の中で読んでいて、目的地に着くのと同時くらいにこのフレーズが目に飛び込んできたから、本を閉じて急いで乗り換えに向かう 歩いている最中も目は潤み、本の余韻を感じていた このフレーズをどの場面で、どこで、いつ見たのか、わたしはきっと一生忘れないと思う 助産師っていう自分の仕事を、色々な絡み合わせで少し嫌になって、今は看護師をしているわたしに、今のタイミングで偶然出逢わせてくれたのかも また助産師を頑張ってみても良いのかな、と思えた本でもありました 海になる、以外の他の短編も、心にぐんぐん沁み入ってくる、自分に寄り添ってくれるような、お話だった
2投稿日: 2025.05.11
powered by ブクログだいぶ間があいての再読。 前に読んだ時より、じっくりと読めた気がする。 様々な想いが少しずつ、すーっとこちらに滲んでくるような気がした。読んでいると悲しいけどそれだけじゃない、なんか言葉にしにくいんだけど明るさも感じられて、久しぶりに読んで良かったなぁと思った。
20投稿日: 2025.05.07
powered by ブクログ良い環境とはいえない場所で生きている登場人物たちが、自分なりの泳ぎ方を探している。前を向いてがんばっていこうというよりは、ただ挫けずにいたいなあと思った。それがとても難しいことなんだけど、でもそうじゃないとやっていけないよな。 町田そのこ、はじめて読んだけれどめちゃめちゃ読みやすかった。〈カメルーンの青い魚〉〈夜空に泳ぐチョコレートグラミー〉が特にすきだった。
1投稿日: 2025.05.04
powered by ブクログとても良かったです。5話の連作短編です。それぞれの話しがちょっとした所や人物で繋がっていて短編としても楽しめますが、一冊を通しての物語としても楽しめます。人は人の数だけ様々な状況があり、人との関わりで悩みや辛い状況は生まれる。ただ、その解決への糸口も人との関わりがとても重要ということ。せつないシーンも数多くありますが、その苦難を乗り越えていく過程や感情が丁寧に描かれていてとても良い作品だと感じました。そして町田さん作品は読みやすいです。魚に例える表現も新鮮で楽しめましたし勉強になりました。
59投稿日: 2025.04.30
powered by ブクログ生きづらさを抱えた人々が 最後に少しだけ前を向く姿を描いた 連作短編集 とても読みやすい文章で とにかく「綺麗」という印象だけど 最初から最後まで苦しかった 過去から逃げても どこかで向き合わなきゃならない時期が くるんだなぁと
1投稿日: 2025.04.18
powered by ブクログ本書に収録されている5作に通じているのは、「ここではないどこか」と「ここ」だ。そう、人には「ここではないどこか」のほうが息がしやすかったり、生きやすい人がいるのだ。そういう人たちは 、彼らにしっくりと来るところへと足を踏み出す。そして、それと同じように、「ここで」生きることを選ぶ人もいる。 自分は本当にこの場所でいいのか、ふと悩んでしまうときもあるけれど、言葉にぬくもりがあってどんな選択をしても前を向ける小説だった。
0投稿日: 2025.04.16
powered by ブクログ一つ一つの章で色んなことを思わせてくれる。ものすごく感動した!と言うわけでないのに、この本は今後も定期的に読みたくなるだろうなあ、って思える作品。
1投稿日: 2025.04.16
powered by ブクログ町田そのこさんのほわっと暖かい世界観好きだなぁ。一般的には恵まれているとは言えない生活の中でも、そういう暖かさがある。 短編集なのかと思ったら、どの話もどこかが繋がっていて、でも短編集としても成り立っている。 ここではない、どこかでしか生きていけない人がたくさん出てきて、それはいつも「今」に満足していない自分を見ているように感じた。 ここではないどこかを探し続けているのは、自分のことだと気付いてしまった。
12投稿日: 2025.04.14
powered by ブクログ短編がどこかで少しずつ繋がって、一つの物語のようになっている。 全て魚がキーワードとして登場し、最後の話は海と関連し締めくくられる。 とても引き込まれるキャラクター設定や過去の話。時々感極まる場面もありとても良かった。
18投稿日: 2025.04.14
powered by ブクログ5つの話からなる短編集。 少しずつ登場人物が重なり合う。またそれが絶妙。 どの話も優しく温かみのある。生きていくことへの力強さをどの話からも感じる。それとどうしようもない悲しさや切なさ。 じわっと何度か泣きそうになりながら読みました。 「溺れるスイミー」の唯子。 場所だけでなく私は群れも無理なのです。群れの中で生きたいと、はぐれたくないと思っているくせに、どうしてそれができないのでしょうか、、、、、 この気持ち、このことば胸に響きました。 ほんとにいい話でした。
29投稿日: 2025.04.13
powered by ブクログ読み終わってから数日経っているけれども、いまだに新鮮な感動とじんわり感に包まれた浮遊感が心地良い。 作品随所に見られるモチーフが‘魚’というのも、より一層のゆらゆら感を掻き立てることに繋がっているのかな。 どんな場所にも人の営みがある以上は生活があり、物語がある。それは必ずしも綺麗でキラキラして大掛かりなことばかりではないが、たとえ小さくとも、それがまるで魚と魚がチョン、とつつき合うくらいの些細なことでも、やっぱりそこには何らかの物語があるのではなかろうか。 連作5篇収録。 どの話もそれぞれ良かった。 《カメルーンの青い魚》…どこかちょっと夢見がちというか、地に足がついていないところが散見する〈幸喜子〉と、幸喜子の元恋人でいわゆるド不良の〈りゅうちゃん〉。ふたりはそれこそ「小さな街の小さな水槽」(p34)のなかで暮らす魚のように「小さな小さなヒレを動かしながら、泳いでいる。」(p35)。互いを求めて近づいてはふいっと離れ、ずっと一緒に過ごしている訳ではないけれどもそこには確かな想う気持ちがあって。フルーツガムとみたらし団子、全然違うようでいてどことなく記憶をくすぐる甘やかな香り。さし歯がこんなに素敵な舞台装置になるなんて。 《夜空に泳ぐチョコレートグラミー》…傑作。「よくやった。頑張った」(p107)。これ以上の感想はないや。中学生で新聞配達のバイトに勤しむヤングケアラー的側面がある〈啓太〉と家族にあまりにも大きな問題を抱えている〈晴子〉。このふたりの夏の間の交流と成長と変化を描いた好編。 「教わるもんじゃなくて、体で覚えてくもんだよ、そんなの。ひとから叩かれたら痛い。だけど同じことができる手のひらを、自分も持ってる。こういう気付きの繰り返しだろ」(p83) フレーズそのまま我が子へ伝えたい名言。 《波間に浮かぶイエロー》…「自分がどこのどんな人間から生まれたのか分からないって、寂しいのよ。」(p186)。軽食堂のオーナー〈芙美〉が語るこの言葉。私自身がこの環境に近い出生ということもあり深く刺さりました。魚ってたくさん卵を産んで、たくさんの稚魚が孵るけど親と一緒に過ごす種っているのだろうか。飼育下ならそういうこともあるのかもしれないが。不勉強なのでちょっとわからないが、魚ってすごく孤独な生涯を送るのではなかろうか。けど、やがて似た種同士で寄り集まって暮らすうちに、こうやって理解し合えるものが出てきたりさ。 《溺れるスイミー》…この話も好き。タイトル通りに息苦しさはあるし手放しにハッピーなストーリーではないしおとうさんの真相はかなり衝撃的だったけども、ほっとする救いというか、いや、ようやく息が出来たような安堵感で視界が開けるような心持ち。「息をする場所を探さなければ生きていけない衝動を、抑えることができなかっただけだ。苦しんでいただけだ。」(p241)。この感じ、ちょっとわかるな。誰かと暮らすのに自分は不適格なんじゃないのか、という自己嫌悪とか覚える瞬間はあるかも。 《海になる》…ああそっか、そう繋がるのか!という構成の上手さと爽やかさを漂わせる読後感。「そのとき私たちの間に存在していたものの名」(p297)とはなにか。‘生’とか‘慈悲’とか‘愛’とか、色々考えてはみるがどれでもあるようでどれとも違うような。 三度の流産と、念願の末やっと育ったと思った子の死産というあまりに深い悲しみ、豹変してしまった夫からの理不尽かつ壮絶なDVに命を投げだそうとした女性はある「死神」と出会うことで生まれ変わったのだ。「ひとは海になれるんだわ。この世界を巡る海に。」(p314)。 じーんと来るよ。 日々の暮らしの流れの中で沈んだり浮かんだり、時には澱みにはまってしまったりするのが人生。 読み終わったあと、ちょっと呼吸がスーッと楽になったような、そんな読書。 『52ヘルツ』はちょっと合わなくて…なんて思ってたけど、作品と出会うタイミングって大事なんだな、なんて。 10刷 2025.4.12
25投稿日: 2025.04.12
powered by ブクログ様々な人の生き方を描いた連作短編集 彼らの生きている世界が魚や海に喩えられているのが素敵だった。 最後まで読んで、構成力の高さに唸る。 傷を持つ者同士が出会い心を交わす時間は、心地よく、愛おしく、普段泳いでいる窮屈な水槽の中を忘れてしまうような居心地の良さを感じた。 『52ヘルツのクジラたち』でも、性別も年齢も異なる2人の間の絆が描かれていたが、著者の本からは、人との繋がりを通して、心の柔らかいところが癒されたような気持ちになる。 『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』で特に好きな短編は、「波間浮かぶイエロー」の仕掛け。 各短編ではぶっきらぼうな人が出てくるのが多いと感じたが、著者はそういう人物が好みなのかな。 読後、じんわりと広がる余韻も愛おしい本。 解説も面白かった! 選考委員の辻村深月さんと三浦しをんさんの作品も好きなので嬉しくなった。 氷室冴子さんの本も読んでみたい。 桜庭一樹さんの『私の男』の書き出しに惹かれて、全ての文章をタイプしたという町田さんのエピソードは衝撃だった。(作品をそっくりそのまま書き写すのは文章訓練としては知られているらしい。浅田次郎さんもエッセイで書かれているとか)
3投稿日: 2025.04.08
powered by ブクログ「コンビニ兄弟」と出会ってから、町田そのこさんの本は、生きているうちにできる限りたくさん読みたい、と思い、既に何冊か積読している。 この「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」もその中の一冊。 第一話「カメルーンの青い魚」からもう泣きそうになってしまう。 短いお話の中にせつなさがぎゅっと詰まっている。 けれど、それほどまで大切に想える相手と出会えたことは、とても幸福なことだとも思うのだ。 つづく第二話は表題作。 第一話にも登場した啓太が主人公。 第一話よりも明るいトーンで読めるけれど、シビアな場面も多く、お腹にぐっと力を入れながら読んだ。 「教わるもんじゃなくて、体で覚えてくもんだよ、そんなの。ひとから叩かれたら痛い。だけど同じことができる手のひらを、自分も持ってる。こういう気付きの繰り返しだろ」 聡明に育ったなぁ、と感じ入ってしまう。 「そして初めての世界があの魚にとって優しいものでありますように。」 私も祈らずにはいられなかった。 (そして、その行き着く先も、後にきちんと示されるのだった) どのお話も濃密で、繋がりあっている。 素晴らしい連作短編集。 胸苦しいけれど、出会えて良かった一冊となった。
2投稿日: 2025.04.08
powered by ブクログそれぞれが置かれた境遇で精一杯頑張る人たちの短編連作集。 いろいろな事情を抱えながら、それぞれの登場人物たちが最後にはしっかり前を見据えて一歩一歩歩いていく様子が描かれていました。書き出しから引き込まれるような、でもたまに読み進めるのが苦しくなるような生々しさもある文章に引き込まれてばかりの1冊でした。 少しずつ重なっている各話の登場人物がみんな魅力的。読み進めていくと少しずつ重なるその世界と同じように私も自分の物語を生きているし、誰かの物語の主要な登場人物だったりちょい役だったりするんだよなぁと思ったり。 みんなそれぞれの優しさを持っている人たちのお話しだったけど、いちばん切なくて温かい優しさを感じたのが『波間に浮かぶイエロー』かな。 町田その子さん、他の作品も読んでみたいと思います。
3投稿日: 2025.04.05
powered by ブクログ5編からなる連作短編集。 連作短編集なので、それぞれの話は独立しているものの、登場人物に少しの繋がりがある。読み込みが足りなかったせいか、あれっこれって繋がってるのかなぁ?っていう感じでした。 個人的には波間に浮かぶイエローが一番好きな作品かな。
40投稿日: 2025.04.01
powered by ブクログどんなに理不尽なことがあっても生きていく決意をする女性、少年、少女たち。そこには必ず救いの手が差し伸べられる。苦しみ抜いたその先に温かい人が必ず待っている。人生は苦しいことがあった分、それを認めてくれる人がいる。窮地に立たされた女性たちへ寄り添うさまざまな男性の形。男性だけでなく、マイノリティにも理解を示している本作はどんな人にもお勧めできると思いました。苦しい描写も多いですがそれを凌駕する優しさに包みこまれる。苦しんだ人にこそ響く一冊だと思います。本当に出会えてよかった。
12投稿日: 2025.03.29
powered by ブクログこれはすごいぞ…読む手が止まらないんだもの… 過去一共感できた作品だったかもしれない。5話が収録された連作短編集。毎話泣いていたような気がする。連作短編集が大好きなのよぅ いちばん共感できたのはタイトル作「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」。あなたなら許してくれると思った、というセリフに聞き覚えしかなかった。自分も苦しいけどみんな苦しいって現実に、果敢に立ち向かう少年少女の勇気よ。 カメルーンの青い魚もよかったし、波間に浮かぶイエローもよかったし、溺れるスイミーもよかったし、海になるもよかった、、、全部か。 町田さんの作品は「52ヘルツのくじらたち」しか読んだことがなく2作目。52ヘルツの方もかなり泣いたし、今回も超素敵な作品だったから、今度から意識して沢山読みたい。 私この人の作品好きだ!って思える。最高。 読んでよかった!!
23投稿日: 2025.03.27
powered by ブクログはじめての町田そのこさん。 記憶をなくしてもう一度読み直したいくらい、好きになった。 短編集だと思い読み始め、登場人物が少しずつ重なる連作の短編集だと気付く。構成と文体の良さにどっぷりと引き込まれた。各タイトルも秀逸。 あたたかくて、切なくて、じんわりと沁みる。 「溺れるスイミー」から「海になる」で涙腺が崩壊した。 他の作品も読んでみたい。
2投稿日: 2025.03.26
powered by ブクログ屈指のお気に入り本になった それぞれの短編ごとに主人公が違うけど、どこかの短編のサブキャラが他の短編の主人公だったりして趣があって、色々な視点が繋がっていくのが見ていて気持ちいい。
3投稿日: 2025.03.24
powered by ブクログ初読みの作家さん 今までずっと合わないと思い込んでいたが一気にファンに。 今いるこの場所「ここ」で生きるのか、「ここではないどこか」へ行き人生を歩むのか。様々な環境に置かれている人たちを描いていた連作短編集 置かれた場所がすべてではなく、あくまで自分がどうするのか。 自分の意志で選択する場合も、置かれた立場からそうせざるをえない場合も、自分のいる場所を足場をどこにするのかどう生きるのか。 生きづらい日常を少しでも呼吸しやすいように、一歩を踏み出せるように寄り添う優しい物語。
3投稿日: 2025.03.20
powered by ブクログずっと息がしづらいんだ でも生きなきゃいけないんだ 一瞬の煌めきに縋って 息をし続けなきゃいけないんだ
1投稿日: 2025.03.19
