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総合評価

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    このレビューはネタバレを含みます。

    1巻のあとがきで「矛盾も空白もある」と原作者が述べているが、現実の聖典から得たインスピレーションであろうか。 そもそもの着想は、エターナル・チャンピオンから得たものであろうか。無印は東洋寄りのごった煮、弐は和風で、赤は中東風、青には天使。現実世界の神話を織り込もうとしているが、大きいようで小さくまとまってしまった観もある。 弐のときにもあったが、対立するものと戦うだけではなく、穏やかに対話する展開がよい。 一読者として観測していた摩陀羅シリーズは途切れ途切れで、知らないところでいつの間にか作品が発表されていたという印象があった。同人界隈ではジャンルとして確立するほど人気だったとのことで、そこで命脈を保っていたらしい。 5巻に収録された作品群は、1巻あとがきで述べられていた同人版といわれているものだろうか。青として再編されたギルガメシュサーガは、青たるカオスのというよりは、その片割れである赤の聖神邪の物語と見える。同人版もそのような作りで、カオスという偶像を巡って聖神邪が物語を回している。同人版のノリを正伝に取り入れた、ということなのかな。 ミロクの禊がすんで、聖神邪の贖罪がすんで、カオスの業が裁かれんとする物語。 こういうノリは好物なので言うことはない。 モブの預言者が、山本貴嗣がパロった黒澤映画のキャラ風でほっこりするなど。

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    投稿日: 2025.11.20