
総合評価
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powered by ブクログ深夜ラジオのマニアックなネタも多いですが若者たちの抱える悩みや葛藤を描きつつ、全体的に明るく読みやすい作品でした。 少し恋愛に転ぶかなと思ったのですがその辺は踏み込むこともなくふんわりとした感じだったのでその辺も読んでみたかったなとも思いました。
0投稿日: 2025.08.13
powered by ブクログ全くだめだった その昔、「一瞬の風になれ」を一気に読んだんだけどな・・・ 俺も歳をとったかな。話になれなかった。 とても自分に残念。
1投稿日: 2025.07.20
powered by ブクログ著者が、本屋大賞をとった作品(『一瞬の風になれ』)が読みたくなり、図書館や古書店をうろうろしていたところ、一部〜三部まであることを知り、長いなぁと思い、読むのを断念。代わりに、古書店で売っていた同著者の本作を読みました。 ラジオのマニアックな話もあり、何度か「?!」となる箇所もあったのですが、しっかりフォローもされており、全体を通すと、爽やかな青春ものに仕上がっていたと思います。 驚いたのは、出版時、著者が53歳であったこと。10代20代の若者の言葉遣いや内面の描写を見事に表現し切っていたと思います。構想自体はもっと前から、あったのかもしれないですが、著者の感性や観察力には凄まじいものがあるのだろうなと思いました。 著者のアルピー愛、ラジオ愛をひしひしと感じ、私も久々にオールナイトニッポンを聴きたくなりました(深夜ラジオの職人って、たまに腹ちぎれるほど、オモロい人いますよね)。
11投稿日: 2025.06.16
powered by ブクログ大学を休学してコンビニのバイトをしている富山のちょっと青春ぽい話。キャラも特に佐古田ちゃんが魅力的。歌い手の鹿沢も。アルコ&ピースのラジオが本編中にも登場するしラジオ愛がいっぱいつまってて、ラジオリスナーにはぜひ読んでもらいたい作品!
0投稿日: 2025.05.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初はなかなかマニアックな内容で展開も少なくて、このままゆるーく進むのかなぁと期待してなかったけど 一見合わなさそうな4人が影響し合う関係性、ネットで傷つきながらネットとかSNSに助けられるってゆー現代ならではのシーン、自分のご機嫌を取れる好きなものがあるってゆー強さ、みたいな描かれ方がすきやったなぁ
0投稿日: 2025.05.07
powered by ブクログ暗く澱んだ心に、じんわり暖かい光が広がってゆくのを感じた本。 人生や生き方の示唆に富んでおり、心に響く表現が非常に多い。その中で共感が生まれる、励まされる、1人じゃないと思える人もいると思う。 逃げるように一人暮らしを始めた主人公と、共に描かれる3人の登場人物たち。それぞれが自分の蟠りを抱えながらも、出会い、共に過ごす時間を経て、繋がりが強まり、気持ちが豊かになってゆく。 インターネットやラジオのように遠くで繋がっている感覚とコンビニや学園祭などの現実世界とを登場人物たちが行き来する中で、大切なことに気づいてゆく、わかっていく、新しい感情に出会ってゆく。 巻末解説にもある通り、物語構造の構築や、作品の主題と取り上げる題材とを結びつける著者の技術には卓越した技術がある。 孤独であることと居場所があることとの絶妙な距離感をインターネットの普及した現代社会に照らし合わせながら、自分の好きなことで繋がりあえる喜びを読者が再認識できるよう試みる至高の一冊。 主人公にとってのラジオのように、自分は本で人との繋がりを求めているのだろう。 だから私はブクログに書評を書き綴る。 また、「独りぼっちじゃない」と思える。
2投稿日: 2025.02.24
powered by ブクログ山本周五郎賞受賞作品です。 接触恐怖症でいわゆるコミュ障の二十歳の男性。彼が、主人公の富山(とみやま)で、とあるトラブルのために東京の大学を休学していて、実家も東京なのだけれど神奈川県の金沢八景に木造アパートの一室を借りている。 富山はコンビニで深夜バイトとして働き、趣味は深夜ラジオを聴くこと。そのなかでも、アルコ&ピースのオールナイトニッポンにハマっている。トラブルの影響でやめていたハガキ職人も、ラジオネームを新しくし、細々と再開もしている。 そんな彼と、同じコンビニで深夜バイトをする年上の歌い手・鹿沢や、奇しくも出合うことになったアルコ&ピースのANNヘビーリスナーで実力派ハガキ職人の女子高生・佐古田、そして、富山と高校時代の同級生で、この地の居住先を紹介してくれた永川の四人が駆け抜けるドラマが、本小説です。ラジオ番組の解説部分に熱が入っていて、著者はかなりのラジオ好きなんだろうな、と圧され気味になるところもありましたが、おもしろかったです。 エンタメ小説の見本になるようなしっかりとした出来映えだと思いました。そのしっかりさ加減を表に匂わせないような黒子としての仕事ぶりがされていて、探りに探るような読みをすると「たぶん、こうだからこうなんだよな」というように、痕跡から論理的に辿っていけるというようになんとなくわかるのですが、これも、本書の内容に夢中になることでわからなくもなっていってしまいました。 さきほど名前を出しましたが、佐古田というおもしろい女子高生が第二章から登場します。作中、サイコなんて呼ばれ方もしてるのだけれど、キャラクターのアクが強くて、それでいて嫌われることなく読み手に好まれそうなんです、僕もすぐに好きになったキャラでした。そして、こういったキャラの登場で、また一段深く、物語に引き込まれます。どういうキャラをどのタイミングで登場させて、何を担わせるか。物語がうまくいったのは構成の段階での仕事が生きているということなのでしょう。 「明るい夜に出かけて」という、本書のタイトルになっている言葉は、二重にも三重にも意味を成すようになっています。物語内での具体的な部分はさておき、次のような解釈も可能だろうと思いますので、ちょっと書いていきます。 主人公の人生に夜がやってきている。人間関係のトラブルのためメンタルに傷を負い、大学を休学して人生のエアポケットにはまったみたいな状態が「夜」にあたる。そして主人公は、コンビニの深夜バイトをやっている。人生の夜を暗喩するかのような深夜バイト。でも、主人公をとりまく仲間たちが思いがけず彼の人生の「夜」を明るくしてくれてもいるし、主人公を含めた仲間たちそれぞれがそれぞれの夜を明るくしてもいる。自身の内にこもっていただけで終わるはずだった休学期間が、仲間たちとともに外へと開いて、でかけていくようになる。 では、引用をいくつか。 __________ 思ったほどひどくなかったけど、思った以上に気持ち悪かった。俺、カラオケに連れていかれても、人の歌聴いてると、けっこう気持ち悪くなる。うまい、へた関係なく。歌唱ってさ、なんか、そいつの中味、出るよな。(p157) __________ →素人が歌うのを聞いて、たしかに、その人自身が出るなあとは僕も思っていましたけど、「中味がでる」という言い方の言い得ている感じがとても気に入りました。それに、そういった他者の「中味」に食あたりするかのように、「けっこう気持ち悪くなる」というところに、この主人公の「浮ついて無さ(≒ノリの悪さ)」が感じ取れます。主人公はラジオにネタを投稿するハガキ職人として名うてだった過去がありますが、感性で感じ取ったものを他者に先駆けて言語化する人ならではの情動だと思いました。 __________ 「金曜のことですけど」 俺は休憩に入る前、店内に客がいないのを見計らって、鹿沢に話しかけた。 「大事な仕事のときは休んでください。俺、入りますから」 (中略) 「そんな優しいこと言ってると、君の人生は簡単に侵略されちゃうよ」 鹿沢は言った。 なんだよ。人がせっかく思いきって親切に申し出たのに、感謝もしないで。(p159) __________ →けっこう僕は、同じ職場の人たちに気を遣ってしまうタイプですし、職場に限らず他人に対してもどうも優しすぎるところがあり、負担を引き受けてしまったり犠牲になったりしてしまうことは珍しくありません。だから、「君の人生は簡単に侵略されちゃうよ」が骨身に響く思いがしました。もっと断ることができることと、自分を優先できるようになることと。それが喫緊の課題です。 __________ わかんねえな。特別におせっかいでも、面倒見がいいわけでも、救世主タイプでも、兄貴タイプでも、何かしてやることで自分の存在価値を見出すタイプでもなさそうなのに。 何か抱えてる、精神に傷があるようなヤツのことが気になるんだ、あいつ。面白がってるのと手を差し伸べるのと、あんまり違わないのかもしれない。だとしたら、すげーやばいヤツだ。悪気がないぶん、もっと始末が悪いや。女にいろいろされるの、当たり前だよ。偽善者のほうがまだマシ。(p199-200) __________ →メンタルがまいっている人が大好物で、しれっと近づいている人って、いるかもしれません。この引用箇所は、主人公が脇役の鹿沢の性向を勘ぐっているところで、実際はそんなことはなさそうなのですが、世の中にはこの勘繰りの通りの人がいないわけでもないので、思い違いや疑い過ぎであったとしても、構えることは必要だよなあ、と僕は考えていたりしますねえ。 __________ 自分が正しいなんて意味がねえんだなって、つくづく思ったよ。通用しない相手がいる。だけど、自分の心を守る最後の砦は、やっぱり、そこだ。俺は俺が正しいと思ったことをやる。その信念。その意地。(p292) __________ →年上の後輩で、でもコンビニバイト経験は主人公よりもある男がサボり魔であることに困っているところ。掃除してください、といっても、簡単に「やだよ」で返される。主人公は店長や店長の兄にチクることも考えるが、それはやりたくない、と耐える。こういう人って、そんなに珍しいわけでもないですよね、現実に。僕も、それなりの人数で働く場所に何か所か居たことがありますが、必ず一人はいましたね。そういう人はそういう人なりに、自分を守っているのだと思いますけれども、たぶん余裕がないからあまりに不格好な守り方だし迷惑になっている。 といったところです。優れていると思ったのは、20歳や17歳の登場人物を等身大に描けているなあと思えるところです。精神年齢がぴたっとはまっている感じがあります。キャラクター作りが成功しているし、ふだんからいろいろな人を観察しているのかもしれないし、洞察力もあるんだろうなあ、と思えました。
22投稿日: 2025.02.09
powered by ブクログなんだか初めから終わりまでさっぱりというかじめじめしてない文章で好きだった、かっこつけようてしない?終わり方もすごく良かった 一瞬の風になれの人だったのかおそらく小学生か中学生の時に夢中で読んだ本だからもう一回読もうと思う アルコ&ピースの見え方が全く別物になった笑 ラジオの空気感わかる人になりたいなーここまで好きになれるってすごい 登場人物たちの空気感が目に見える様で、なんか良いな〜〜良かったな〜〜と心から思えて前向きになれる本 遊びに行った下北の本屋さんで買ったという点と内容が私的にぴったり◎
0投稿日: 2025.01.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2025/01/19 最初は主人公に痛さを感じてしまって、読み進めるのが辛かった。しかし、佐古田や鹿沢、永川との交流で、少しずつ前に進むことができるようになっていく姿に、ほっとしたし、読んでよかったと思った。みんな何かしら抱えているけど逞しい。 『明るさを求める気持ちは、すでに、きっと暗い。でも、その暗さを心に抱える人を俺は少し信じる。』 浅井リョウさんの解説もよかった。
0投稿日: 2025.01.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
鹿沢大介 一七三、四センチくらいの細マッチョ、短い銀髪にシルバーのリングピアスのチャラ男。富山と同じコンビニでアルバイトをしている。ニコ動で「だいちゃ」という名前で「歌い手」をしている。 富山一志 コンビニでアルバイトをしている。接触恐怖症。子供の頃から人に触られるのが嫌い。大学を一年で休学。「ジャンピング・ビーン」というラジオネームで様々な番組にネタを投稿していた有名ハガキ職人だった。『アルコ&ピースのオールナイトニッポン』を聞き始めてから「トーキング・マン」というラジオネームで職人に復帰した。 ミミさん 富山が働くコンビニの客。一番、容赦なく富山に話しかける。 アニさん コンビニの副店長。双子の兄。 大賀 コンビニの店長。双子の弟。 永川正光 富山の高校時代の友人。彼女いない歴二十年。 蓑田義夫 永川の叔父。富山が借りてるアパートのオーナー。 宮本 コンビニの深夜要員の一人。ソフトテニス同好会に入っている小柄な男。副店長に怒鳴られ辞めた。 須山 コンビニのパート。パート歴二十年、五十代。 たかぎ コンビニの女子大生バイト。 佐古田愛 中高一貫の私立女子校に通う高校二年生。「虹色ギャランドゥ」というラジオネームで『アルコ&ピースのオールナイトニッポン』にネタを投稿している。 カズキ ヘア・スタイリスト。 エリカ ヘア・スタイリストのアシスタントの女の子。 荒井 コンビニの夜勤に入ったフリーター。二十六歳。 梅田 荒井が辞めた後のバイト。富山とタメの男子学生。
1投稿日: 2025.01.13
powered by ブクログ悩める若者の日記を読んだような読後感 アルコピースのラジオは聴いたことなかったし、主人公と年齢もだいぶ違ったけど、かつて深夜ラジオを聴いて夜な夜な笑ったことや生活を色々考えて悶々とした日々を思い出し、あぁ、20代てこんなだったなと遠くなってしまったかつてに思いを馳せました。登場人物がみな愛しかった。
0投稿日: 2024.12.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
再読。 主人公富山は、アルコ&ピースのオールナイトニッポンのヘビーリスナー。 とある事情で大学を休学して、コンビニで深夜アルバイトをしている。 バイトの先輩の鹿沢、バイト先によく現れる女子高生の佐古田、高校の友人永川は何かと富山を気にかけてくれ、ラジオを共通の話題として仲を深めていくうちに少しずつ富山の心境に変化が生まれていく。 実在した伝説のラジオ番組を軸とした、深夜に「明るい夜」を探して出かける若者たちの交流の話。 私自身、富山たちほどではないし投稿はしないけれど、いくつかのラジオのリスナーなので、実際の放送をイメージしながら読めて楽しかった。 深夜ラジオはリアルタイムではなく日中に聴くことが多いけれど、たまに眠れなかったり落ち込んだりした夜にイヤフォンで聴くと、「色々あるけれど世界はちゃんと回ってるなぁ」と思うことができて安心する。その内容がくだらなければくだらないほどありがたい。 と、話は逸れたけれど、猛烈にラジオが聴きたくなる小説。
0投稿日: 2024.12.04
powered by ブクログ主人公大学生だし、コンビニバイトだし、ラジオ好きだし、舞台がほんとに身近だし、共通点がこんなに多い小説はこれ以上ないくらいだった。共通点がこれだけ多いと、自分を照らし合わせて考えざるを得なかった。
0投稿日: 2024.11.30
powered by ブクログ一気に読み終える。コンビニと深夜ラジオの世界。ベイスターズの歴史を描いた「いつの空にも星が出ていた」同様にリアル。番組名もパーソナリティも実名。その分、物語の臨場感が半端なく畳み掛けるような描きっぷりは最高だ。
0投稿日: 2024.10.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
何年か前に読んだ『一瞬の風になれ』のインパクトを思い出し、手に取った一冊。 主人公の富山は、深夜ラジオのハガキ職人であるが、接触恐怖症に苦しみ心に大きな傷をかかえていた。 大学を休学し、深夜のコンビニでアルバイト生活を送る。そのコンビニを舞台に、鹿沢、佐古田、永川との交流を通じて、少しずつ困難を乗り越えていく、青春ストーリー。 私自身、深夜ラジオは聞かないが、富澤や佐古田の、そして筆者のラジオ愛が伝わってくる。 特に印象的なのは、p261の佐古田の言葉。「中学の頃、夜中にずっと眠れなくて、電気つけて本読んでると怒られるから、イヤホンでラジオ聞いてたんだ。お笑いの深夜ラジオが好きで、ジャンピングビーンって名前、よく聞いた。(中略)夜中にいつ起きてても、ジャンピング・ビーンが一緒にいてくれる気がして。ジャンピング・ビーンもどっかで起きてて、この番組聴いてて、つながってる気がしてた。」夜の中で、ラジオでつながる感覚って、とても素敵だなと思った。 青春を生きていた頃、誰もが感じたことのある生きづらさ、もやもや、葛藤。お互いがそれを埋め合わせるように、進んでいくストーリー。 読者である私まで、この4人と一緒に生きる仲間の1人だと思えてきて、「まだ読み終わりたくない」と久しぶりに思えた、とても良い作品でした!
4投稿日: 2024.10.06
powered by ブクログ心が暖かくなる話 主人公が人と関わりを覚えていく。 明確な出来事があるわけでもキッカケがあるわけでもないからこの話がよくわからなくなったりつまらなく感じる時があったが、読み終わった時はなんとなく読んでよかったと思えるし、前向きになれる。
0投稿日: 2024.09.29
powered by ブクログこれがANNの話だと知らずに手に取ったけど、わたしはANNリスナーなので、楽しんで読みました。 アルピーのANNをいまはリアルタイムで聞くことができない、ってことだけがいまの心残り。 ラジオを通して描かれる、ある青年の成長物語。 ある壁にぶちあたっていた青年が、ハガキ職人との出会いや、コンビニでのアルバイトを通して、ちょっとずつ、前向きになっていく。 舞台化もしていて、ニッポン放送でCM流れてるなあと思ったら、ラジオの話だったのね。知らなかった〜。 これを読んで、ラジオを聞く人が増えたら嬉しい。
5投稿日: 2024.08.25
powered by ブクログ主人公の俺、という一人称で進められる小説。久々な感じで新鮮だった。そのせいかテンポもよく、他の登場人物たちもキャラが良い。はがき職人を題材にしていて、芸人のオールナイトニッポンの話などが細かく描写されている。私自身は聞いたことがないけれど、聞いているかのように感じるリアル感が、なせる技だと思った。同じ著者で、落語をテーマにした「しゃべれどもしゃべれども」という小説もあるが、同じように、題材がリアルだった。一つの題材に対して、すごく愛を持って取材されて、本にされてるのが伝わる感じがした。それは恩田陸さんもそういう感じがするけれど、佐藤多佳子さんはまた違ったテイストだと感じる。 また登場人物たちに会いたい、と思う小説だった。 個人的には佐古田が大好きになった。
1投稿日: 2024.08.18
powered by ブクログ深夜ラジオを聴く人なら入り込みやすい作品。周囲との関係やネットに振り回されながら生きていく若者の、悶々とした気持ちがしっかり描写されている青春小説。 一昔前のネット知識を持っていないといまいちピンとこない描写が多く、人を選ぶかもしれない。
0投稿日: 2024.08.14
powered by ブクログ最初は主人公による青すぎる地の文が鼻についてなかなか読み進められなかったが、佐古田が出てきてから面白くなっていった。強がりつつも受け入れてくれる誰かを喜ばしく思う主人公にはどこか応援したくなるところがある。よく考えると最後の盛り上がりはラジオ番組の存続であって、特に(第三者にとって)大きな出来事ではない。それなのに、何か変わっていく雰囲気が出ているところがまた面白い。
2投稿日: 2024.07.15
powered by ブクログ大人になってからラジオをほとんど聞かないせいか、序盤のラジオの説明はあまり頭に入らず、読み進めるのに時間がかかりそうだなと思いましたが、佐古田ちゃんが出てきてから主人公がぐんぐん前に進んでいくようになって、一気に読み進められました。学校や家以外の大切な仲間やコミュニティ(本作ではバイトや、ラジオリスナーのつながり)があるって大切なことだなあと思いました。主人公の人生で最も大切な一年だろうなと、それを読むことができて温かい気持ちになりました。4人がこのあとも時々会って、ずっと仲間でいられるといいなあ。あと佐古田ちゃんの先輩がとても素敵な人でした。
1投稿日: 2024.07.06
powered by ブクログ息子文庫より拝借。この著者の作品初めてだけど、もっと読みたいと思った!ラジオとは無縁だけど、なのにそれを愛する人達を大切な隣人の様に温かい気持ちで寄り添いたくさせる本作は秀逸!
1投稿日: 2024.06.19
powered by ブクログ佐藤多佳子『明るい夜に出かけて』 2019年 新潮文庫 第30回山本周五郎賞受賞作。 深夜ラジオ、深夜のコンビニがベースにある10代、20代の青春群像。 この2つのテーマだけでもう青春を感じ、胸がキュンとなります。 リアルにアルコ&ピースのオールナイトニッポンやリスナー職人、実況ツイートなどリアルな描写とともに、若者たちが心の悩みに立ち向かい、解きほぐしていく。 夜のコンビニや夜独特の湿度や匂いも立ち上る物語でした。 年代はかなり違うけど、僕も特に85年くらいから95年くらいの間は深夜ラジオにはまっていました。途中で寝落ちしても大丈夫なようにラジカセで録音しながらオールナイトニッポンも聞いていました。 年代や形は違えど、若者たちの今をもがく姿や未来がリアルに映像とともに描かれています。 そして朝井リョウさんの解説も秀逸。 自分の青春時代にタイムトリップできた素敵な作品でした。 今夜は久しぶりに深夜ラジオを聞いてみたくなりました。 #佐藤多佳子 #明るい夜に出かけて #新潮文庫 #読了
6投稿日: 2024.05.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
めっちゃアルピーANN。聴いたことないし面白いって言うから聴いてみようかな。たぶん本棚にあったのもANN好きな友達の勧め。 主人公の自分でどうにもならないやるせない感じや自意識過剰な感じ、ちょっと痛々しい感じは、ぶっきらぼうな口調が文章そのままに少し分かる気もする。
0投稿日: 2024.05.06
powered by ブクログ大学を休学しコンビニでバイトする深夜ラジオのヘビーリスナーである富山、同じコンビニでバイトリーダーとして働きネットの歌い手という顔もある鹿沢、コンビニで偶然出会った同じラジオ番組のヘビーリスナーである女子高生の佐古田、富山の旧知の仲の永川の4人が主要人物の青春小説。終始主人公である富山の独白調の一人称視点で語られる。 読後感のよいまさに青春小説。登場人物たち(ひいては著者)のラジオ愛がすごく伝わってきて、自分は深夜ラジオは全く聞かないが、なかなか奥深い世界があるものだと感心した。 「自意識過剰でひねくれてるし、臆病でほっといてほしいくせに、評価はされたいんだよな。目立ちたくない、目立ちたいって、まったく相反する二つの気持ちがあるよ。弱っちいくせにプライド高かったりね。」という主人公の独白は、自分の奥深い気持ちにかなり近いものがあり、シンパシーを感じた。
1投稿日: 2024.04.11
powered by ブクログ大好きな作家、佐藤多佳子の作品。期待以上の傑作だ! まず、具体的な芸人や番組を取り上げてくれている。著者は私と同年代だから、すごい取材をしたんだろう。私たち世代なら谷村新司「セイヤング」鶴光「オールナイトニッポン」などになるが、アルコ&ピースを綿密に描写していて頭が下がる。風景描写も素晴らしく、後半の平潟湾の富山と佐古田の夜の散歩?は風景が目の前に鮮明に現れた。そして、佐古田、つまりは虹色ギャランドゥがめちゃくちゃ魅力的なキャラで、富山との不器用な恋路の行き先が気になってしまう。今を生きる若者の成長を綴った本作は「サマータイム」「一瞬の風になれ」と並ぶ、著者の代表作だと感じた。
64投稿日: 2024.03.10
powered by ブクログ本との出会いってすごく運命的 適当に手にとったこの小説でそんなことを改めて感じた なぜなら私は中学高校の頃から二十数年ぶりに、今まさに、ラジオ(正確にはポッドキャスト)にハマっているから!こんな偶然! 佐藤多佳子先生はいいイメージ 2-3作品?読んだことある それだけで裏表紙のあらすじも見ずに読みはじめた コミュ障のコンビニバイト話かと思ったらまさかこんな素敵4人のストーリーとは!鹿沢はかっこいいし佐古田は天才でかわいい 年もいい感じな距離感 ラジオだけじゃなく歌い手にアメーバピグ 後半のアルピーANN実況の熱量!これこれ佐藤先生の文章 主人公頭の中の言葉がどばーと溢れてくる感じ 止まらない ラジオ描写はアツいけど全体的には落ち着いた夜 深夜のコンビニ 金沢八景 国道と海 いい青春小説 成長あるし繋がりあるし辛さもある いいな成長って バイト辞めること伝えた時の副店長もいい! カレー屋で佐古田にはたかれた後の「いつか、ぶち返す」が周りの反応含めて最高だった 「夜」という言葉の持つ深さと、「明るい」という言葉の持つ強さ。十人いれば、きっと十通りの「明るい夜」のイメージがある。
36投稿日: 2024.02.05
powered by ブクログインターネットの時代に生きる若者はその世界の出来事がリアルな人間関係よりも重かったりする。ということを、ラジオ番組を舞台にして描いた青春ドラマの小説かな。自分と同世代の作者がこの若者言葉で綴るストーリーはどうなんだろう、いやそんなのマジ関係ねぇ。コンビニの深夜バイトも女子校の文化祭も知らないけどすごくリアルな感じで、舞台にした横須賀のコンビニなど架空のものとはやっぱり佐藤多佳子すげー、神だわ。なんて無理しても書けないが、楽しめたよ、ほんと。
10投稿日: 2024.02.03
powered by ブクログアルピーリスナーの人間関係とか、関わりの話で、自分も深夜ラジオが好きなので興味深かった。 主人公と世代も性別も異なるため、親近感はわきにくかったが、葛藤や人間関係の変化などを遠くから見守っているつもりで、こんな夜がたくさんあるんだろうな、と思うと悪くないなと思う
2投稿日: 2024.02.03
powered by ブクログ久々に引き込まれた本に会えた 実在する登場人物が出てくることで 実際あった話のように感じられたところが 夢中になれた理由のひとつだろうか 誰でも何かしらの人とは違ったところを持っていて それを個性と呼ぶのだろうが 主たる登場人物の4人は 普通よりもより個性的で それ故に生きづらさも抱えていて その部分を補い合うわけでも認めるわけでもなく ただそのままでいいから 一緒にいられるようになっていった そのままの4人が お互いに影響し合って それぞれが変化していく そんな関係が 「いい」関係というのだろうなと思わせてくれた 読み終えるのに年をまたいでしまったけれど よい年末年始だった
15投稿日: 2024.01.07
powered by ブクログラジオのことはよくわからないですが、新たな人との出会いを通して過去のトラウマを乗り越えていく主人公に元気をもらいました。
0投稿日: 2024.01.01
powered by ブクログ深夜のコンビニバイトをしている富山(とみやま)は、ある理由で大学に通えなくなり、実家を離れて一人暮らしをしている。 バイト先の先輩鹿沢(かざわ)、店にお客としてやってくる一風変わった女子高生佐古田(さこだ)、高校の同級生だった永川(ながかわ)との交流が始まり、孤独だった富山が少しずつ変わり始める。 実在する深夜ラジオ番組をふんだんに織り込みながら、夜の闇を明るく照らすコンビニを舞台に、主人公の独白のような形で物語が進んでゆく。 夜を彷徨う若者たちに、ほのかに光が射していく感じがして、心が震える。 これもまた青春の一ページなのだなぁと思う。 朝井リョウさんの解説がとてもよかったです。
45投稿日: 2023.12.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ラジオの話が多いです。アルピーのANN。深夜ラジオを聞かない身としては知らないこともありましたがしっかりと世界観に没入できました。しかし、結局のところ主人公の女性恐怖はなんだったんだろうとい消化不良感が残りエンドでした。女性を突き飛ばす位だったのにあの過程を経て治るものなのかな?
1投稿日: 2023.12.14
powered by ブクログ深夜ラジオが好きなので読んでみました。 文体の癖や、軸となっているアルピーのラジオを聞いていなかったことから、 3分の1ほど読んだあたりでしんどくなり、 やめようと思いました。 が、諦めずに読み進めていくと、 登場人物に魅力を感じ始め、 だんだんとストーリーに入り込み、 気づいたら読了していました。 深夜ラジオやコンビニバイト、 東京、神奈川の土地や、SNSなど かなり具体的な表現が多いので、 馴染みがないと入り込みにくそうです。 私は楽しめました。
0投稿日: 2023.11.30
powered by ブクログラジオとアルコ&ピース(芸人)に興味が湧いた作品。 「俺は、一人でも結構平気だ。 ただ、世の中の、一人はいけないという空気に負ける。ダメなヤツたと、ミジメだと思わされる。どうでもいいといくら意地を張っても、どこかで頭を垂れてしまう。 孤独でもいいのにね。」
0投稿日: 2023.10.29
powered by ブクログわたしの好きなこと、熱中することは、なんだろう。 この本を読んで、まずその問いにずっと向き合っている。 『みんな』とか『効率』とか『意味』とか『収入』とか関係なく、自分の好きなことを磨き続けたいと思った。 誰とでも気軽にコミュニケーションがとれて、気の利いたことを言えて、愛嬌がある人が魅力的だと思っていた。だから、わたしもそんな人になれたらと思って頑張っていた節がある。自分の声より、周りの声を優先してきたことが多かったと思う。 でも、主人公のように心の中に言葉や声がたくさんあって、表に出すのが苦手な人も、とても魅力的だと思った。そのような人しか出せない魅力、世界観、言葉があると感じた。自分の言葉を大切にしてきた人しか出せない言葉があると感じた。 今のわたしは、どれほど、自分の本当の気持ちや言葉を持ち、相手に伝えることができているだろう。相手にうまく伝わらないかもしれない。誤解をそれるかもしれない。でも、自分の言葉や声を、心から大切にしていきたいと、そう思った。
1投稿日: 2023.10.14
powered by ブクログマジでおすすめ。 主人公は女性と関わるのが苦手な ラジオリスナーの大学一年生。 だんだん成長していく姿とか コンビニの夜勤の描写とか最高だから とりあえず読んで欲しい。
1投稿日: 2023.10.02
powered by ブクログ私も芸人さんのラジオに助けられている身です。 そしてまたこの小説にも、この4人にも、孤独な夜を支えてもらった気がします。
0投稿日: 2023.09.24
powered by ブクログ主人公のちょっとふらふらしているところに共感した、、 ラジオのリスナーとパーソナリティの目には見えないけど近い距離感をすごく感じた
0投稿日: 2023.09.21
powered by ブクログ富山、トーキング・マン、ジャンピング・ビーン。 物語の要になる4人はそれぞれインターネット上、ラジオ上での別の名前があるのが特徴的な本作。 少しとはいえラジオをかじり歌い手も人並みに聴くためはがき職人とパーソナリティとの掛け合いや独特な関係性の理解もスムーズでつっかかりなく読めた。 はじめて鹿沢の”だいちゃ”という歌い手の姿をみた主人公は「だいちゃより鹿沢さんのほうが面白い」と評し、コンビニ店員としての裏、歌い手としての表の姿の乖離や違いにある種の共感性羞恥のようなものを感じる、どこか冷めた俯瞰的な人間に思えた。 読み進めていくうちに富山のラジオ愛、職人としてのプライドや挫折、佐古田を美容院に連れ回したことを謝罪する素直さや荒井さんとの衝突を諦めずに立ち向かう前向きな姿勢、永川の過去を責めずに許す大らかさなど、彼が本当はめちゃくちゃ熱い奴なんじゃないか?と気付かされる。 「明るさを求める気持ちは、すでに、きっと暗い。でも、その暗さを心に抱える人を俺は少し信じる。そんな蛾のようなヤツらなら、通じる言葉がある気がする。」 ラジオ・ニコ生配信という夜行性の共通言語をもとにバラバラの4人が交わる本作は、1年を通して富山が成長していく、眩しいコンビニの光に照らされた明るい夜の散歩を垣間見たような優しい気持ちになった。
0投稿日: 2023.09.20
powered by ブクログラジオリスナーの主人公と佐古田と永川。歌い手の鹿沢。 この作品は自分が深夜ラジオを聴くこと、配信紛いな事をしてたこと、歌うのが好きなことなど、共感できるかはともかく趣味的な共通点が多かったので、すんなり受け入れられた。 特に深夜ラジオをあまり聴いたことがない人は、なんだこれ?ってなりそう。 富山と佐古田のその後が気になる。 ギラギラはしてないけど、しっかり青春してた。良くも悪くも。 ある作品に影響されて、他の作品が生まれるってィィよね◎
0投稿日: 2023.09.13
powered by ブクログ「ラジオじゃないと届かない」を読み、作中に出てきたので気になり読んだ。 トミヤマに長年の理解者がいたことが分かり、また新たな理解者が加わり、本人が快方に向かう流れがいい。いわゆる世間では生きづらい人達はいる。 佐古田の存在がいい。ワタシ改造計画からのトミヤマの巻き込まれ具合がいい
6投稿日: 2023.08.18
powered by ブクログ人に触れられるのがダメな富山は大学を休学をしてコンビニでバイトをしている。彼の趣味はラジオ。コンビニで同じラジオのリスナーと出会い輪が広がっていく。そこで繰り広げられる人との関わり。 ちょっとコアなラジオネタが多い?ちょっとラジオわかんないからついていけないところがあったけど面白かった!!
1投稿日: 2023.08.16
powered by ブクログラジオとお笑いの熱量が凄すぎて、それ以外あまり印象に残らなかった… たぶん登場人物に好感持てなかったのも大きい
1投稿日: 2023.07.23
powered by ブクログすごく良かったです。 大学生と高校生、フリーターの4人の物語。 第一印象はそれぞれ悪かったけど、 だんだんと関係が良くなる濃くなる4人。 そして、それぞれ何かを乗り越えていく。 普段全くラジオを聴かない私にとって深夜ラジオは未知の世界の話でしたが、とても面白そう!聴いてみたい!という欲求が高まりました。 伊坂幸太郎さんの「砂漠」といい、 仲良しメンツの青春群像劇?みたいな話が好きなのだと改めて実感できた話でした。 たまに出会える自分好みの本でした。
8投稿日: 2023.07.01
powered by ブクログ深夜ラジオってこんなに面白そうで、奥が深そうな世界なんだと思った。 身の回りにラジオリスナーがそんなにいないっていうのもあるのかな。ハガキ職人とか知らなかったし。 悩む主人公ではあるけど、主人公を含めて登場人物のキャラの違いがいいなって思った。 最近はTwitterとかに変わっちゃってるのかもだけど、リスナーが一緒に番組を作れるっていうのはラジオの魅力のひとつなんだろうな。今度聴いてみよ。
1投稿日: 2023.06.24
powered by ブクログ繊細でひねくれ者な主人公、心の言葉を全てダダ漏れさせたような文章に、なかなか慣れませんでした。ところが、読み進めていくと、心の浮き沈みに若き日の眩しさを覚えたり、付かず離れずで深まっていく絆を感じたり…終盤のアニさんとのやりとりには、グッと心を掴まれたり。ラジオ熱が熱すぎて時々抜き読みしながらも、行く末を見守りたくなって、最後までなんとか読めました。
2投稿日: 2023.06.10
powered by ブクログアルコ&ピースとラジオ魅力が垣間見れる。読み進めるとアルコ&ピースのオールナイトニッポンを聴けないことを後悔した。さぞかし面白かったと思う。何か違法な方法で聴けないもんかな?某有名動画のとこにないかな?とか色々と思ってしまう。 何処までがフィクションなの?上戸彩の「愛のために」3回フルで流したってのは事実なんですよね? あと、あれですよ。コンビニの立ち読み防止に付いてるゴム、あれを外したらダメですよ。
4投稿日: 2023.05.19
powered by ブクログ過去の事件のトラウマを背負った主人公、それが何かというのは物語を読んでいくにつれ分かっていくのですが、何かがあるという気配は最初から立ち昇っていて、それが独特の雰囲気を形作っています。仕事はコンビニの店員。若者らしく、深夜勤務のその職場に現れた変な人物。同じラジオのリスナーであるという共通点から接触が始まり、同じバイトの先輩や、主人公の古くからの友人も絡めて物語が回転していきます。若者らしい先の読めなさと、感性の無茶苦茶さ、視聴しているラジオ番組の馬鹿馬鹿しい無秩序とが相俟って独特の心地よい世界観を造り上げられています。対して、コンビニの仕事や住んでる地域の地理など非常に具体的に描かれており、まるでその地に足のついた生活感を感じることができます。主人公たちと同じ世界に生きるという読書体験の中で、欠点を持ちながらも一緒に何かを成し遂げようとする主人公たちを応援しようとする気持ちが、とてつもない臨場感をもって沸き上がってきます。まるでラジオをリアルタイムで聞いているような。そんな著者のラジオに対する愛と、そこから生まれてくる物語の面白さを一緒になって楽しむことが出来ます。
4投稿日: 2023.04.30
powered by ブクログ主人公の葛藤もストーリー展開も何もかも中途半端に思えた 進めなさは実際はそんなもんなのかもしれないが、本で読むならもう一歩気持ちか行動が踏み込む要素がほしかった 私と本との向き合い方の問題なのかも
2投稿日: 2023.04.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ラジオが好きだと読んでいてテンションが上がると思う。お笑い芸人のラジオを聴きまくっていた私は結構テンションが上がった。
6投稿日: 2023.04.23
powered by ブクログ人との付き合いによって傷ついた主人公が、人との付き合いで動き出す物語 ありきたりなようだけど、snsやハガキ職人という顔が見えない環境で自分を表現する4人はこの時代ならではの物語だと思う
3投稿日: 2023.04.23
powered by ブクログ『 勝手に「ラジオ」特集 #2 』 ー佐藤多佳子さん『明るい夜に出かけて』ー いやー、ヘビーな印象ですねー。内容の重苦しさという意味ではありません。深夜ラジオのヘビーリスナー、SNSのヘビーユーザーという(いかにも若者的な)意味で、です。 情報機器に精通しながらも、実在の人との関係性に不器用な若者の、多面的なリアルを実に巧みに炙り出している物語だと感じました。 実在の深夜放送のラジオ番組と芸人さんを中心としたパーソナリティが色濃く登場し、取り巻くリスナーたちの心理・感情表現は、著者自身のラジオ愛・パーソナリティ愛の経験値に裏打ちされているからこその描写と思えます。時々、ドキュメンタリーを読んでいると錯覚するほどのリアル感です。 深夜ラジオやSNSに自分の居場所を見い出し、拠り所としている人にとっては、見知らぬ誰かとの繋がりや連帯感をもてるのでしょう。 ここに感じる〝明るさ〟は、深夜のコンビニに相通じるところがあり、光と影の鮮やかさ、明暗さの具合が物語に落とし込まれ、絶妙に描かれている気がしました。 若者たちが抱える疎外感や孤立感が、深夜のコンビニバイト・深夜ラジオやネット配信を通して、少しずつ実際に繋がるうちに、心の中に明るさを見い出し、希望へと結びついていく物語でした。 著者のあとがきと朝井リョウさんの解説、これがまたとってもいいですね。
57投稿日: 2023.04.11
powered by ブクログ富山くんの心情が怒涛のように伝わってくる文体に引き込まれるように読み進めた。 好きなものを語るときのあの情熱が未来につながるといいなと応援してしまう。 アルピーだけじゃなくて石井ちゃんやヨシキ、福田とかスタッフさんにも愛があるところがラジオリスナーだよね。 あんなに盛り上がっていたのにトータル3年だったのか…
3投稿日: 2023.04.04
powered by ブクログラジオリスナーとコミュニケーションのお話。 語り口が喋り言葉風でもあって好き嫌いは分かれそうだけど、主人公の価値観みたいなものが垣間見えて良いんじゃなかろうか。 ラジオを聞いてみようという気にはなった。
1投稿日: 2023.03.16
powered by ブクログ今を生きること。そして、無理に明るくしないこと。その大切さを教えてくれる、優しい絆と熱い情熱のお話し。著者のまなざしに底なしの温かさを感じました。
1投稿日: 2023.03.07
powered by ブクログゆっくり読むつもりが、佐古田が登場した辺りから止まらなくなり、一息に読了。まだ趣味の世界での二つの名前と現実の自分が分別されていた時の、それぞれの世界を混合させたくない富山の心情には共感。と思っていたら、どんどん混ざりあって相互に作用していく。続きが読みたいのに読んだら終わってしまう。良い青春小説だった。 自分は深夜ラジオや出てくる地名に明るく、登場人物と同じ年代のため固有名詞に馴染みがあるのも、読み易かった一因であったかもしれない。
3投稿日: 2023.03.07
powered by ブクログこの本の軸となるのは僕自身大好きである「アルコアンドピースのオールナイトニッポン」だ。 このラジオを聴くことが好きな主人公が、人間関係を築くことにトラウマを持ちながらも日々バイトに明け暮れている中で、ずっと仲の良い幼馴染のA、バイト先(コンビニ)の同僚でライブ配信をやっている男B、そしてそのコンビニのお客さんとしてやってきた女子高校生Cとの繋がりを描いた作品である。 まず自分がなぜこの本にのめり込めたかというとふんだんにアルピーannの内容が使われているからである。 どんな回だったか、ラジオ内での言葉などがたくさん出てきて「あーこんな回あったなー」と思い出しながら読めことができた。 そして3人の登場人物と関わることで主人公が徐々に成長していく過程も微笑ましい。
1投稿日: 2023.02.25
powered by ブクログめちゃくちゃ良かった。登場人物それぞれが無駄がなく、愛すべきキャラにまで昇華されている。 心にバチバチと熱いものが送られた。
1投稿日: 2023.02.17
powered by ブクログ「自意識過剰でひねくれてるし、臆病でそっとしといてほしいくせに評価はされたい」 もろに自分で刺さりまくった 推しが舞台の主演をやるので読みましたが早く見たいな!
1投稿日: 2022.12.18
powered by ブクログ良い小説だったな… 主人公の繊細さと物語を覆う物憂げな空気が、今の気分にぴったりでした。 アンニュイな夜の半身浴に最適でした。 HSPの心の動きの丁寧な描写に驚愕するとともに、なぜだか嬉しい気持ちに。 目に見えないものを、見える形にしてくれて、ありがとう。 深夜ラジオのディープな楽しみ方を知りました。 過去の事件が最後まで生々しくは語られなかったのにもホッとしました。 何かが解決したわけではないけれど、人との交流が、主人公の内面に確かに小さな変化をもたらした。 読後感が最高です。
1投稿日: 2022.11.25
powered by ブクログ深夜ラジオの世界が新鮮でおもしろい。ちょっと説明が長く感じるとこもあったけど。 佐古田がいいなぁ変人やけど純粋で。
2投稿日: 2022.11.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
アルピーのラジオは聴いたことないけど、もよこちゃんも好きだと言ってたしちょっと聴いてみたくなりました。 問題の解決だけが前に進むための手段じゃないよね、という点が良かったな。解決しなくても、理解者がいるだけで生きやすくなることは大いにあると思う。タイトルだけに、ほんのり明るいエンドという印象を受けた。
1投稿日: 2022.11.15
powered by ブクログ深夜ラジオの世界新鮮だった! トミヤマの過去が明らかになりすぎないのも優しさを感じて、少しずつ感情が表現できるようになっていって良かった‥ 繊細な人が心を開いていく瞬間が見られた気がする。
1投稿日: 2022.10.26
powered by ブクログ深夜ラジオってこういう楽しみ方があるんだなぁと思いながら読んだ。何か一つでも好きなものや夢中になれるものがある人が羨ましい。
1投稿日: 2022.10.19
powered by ブクログ良かった。ここ数年深夜ラジオをたくさん聴くようになり、アルピーのラジオは今は変わってるが変わらず好きだから偶然書店で見つけた本でこんなに好きなものを語っていて嬉しい気持ちになった。読んでて恥ずかしい気持ちにもなったけど
1投稿日: 2022.10.01
powered by ブクログちょっとだけ読みにくく、作者の嗜好がズブズブに入っているので同じ熱量にもっていくことができず少しおいとけぼりになる。尚且つ、主人公の接触恐怖症は最初こそ強く描いていたのに後半はかなり薄い、かなり取ってつけたように最後の方は描かれる。それでも星4なのは全体的な雰囲気がまさにコンビニ、表で目立たず、裏でこそ輝く登場人物たちがまさに”明るい夜に出かけて"そのもの。表紙ともすごく合う。それぞれ表との付き合い方を模索してる感がこれまでに読んだことがなく、かつリアルな人間模様を感じた。
2投稿日: 2022.08.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
重い読み心地の作品が続いたので、軽やかなタッチの青春小説が読みたくなり、この本を選んだ。 私はラジオをほとんど聞いたことがないが、主人公・富山の熱は私にも分かる気がした。 きっと何かに・誰かに夢中になったことがある人は、この熱を知っていると思う。 晒されて傷ついたこと、人に触れられないこと、将来への不安……。 色んなことが富山の心に積もっていたが、それが少しずつ変化していく様子を見るのはとても嬉しかった。 しかもその変化は、人とのコミュニケーションで生まれたのだ。 「コミュニケーションに難がある」と思っていた彼にとって、「小さな変化」は「大きな変化」となっていった。 永川、鹿沢、佐古田の三人との関わりによって、彼は成長していく。 そういう富山を見守っているような心地になった。 佐古田が書いた演劇『明るい夜に出かけて』をきっかけに、富山と鹿沢はひとつの曲を作る。 演劇のシーンから、鹿沢が配信で歌うシーンまでが、私の一番お気に入りの場面だ。 何かを見たり聞いたりして、「伝染」していく感覚はとても分かる。 心の奥で熱いものが消えなくて、色んな感情が混ざり合っていく感じ。 それを形にした二人に、とても熱いものを感じた。 作中では、ネット上での配信についてや、ツイッターでの「実況」についても詳しく書かれている。 自分に馴染みのあるツールがこのように小説で書かれているのは新鮮で、くすぐったいような感じがした。 ネットを使った交流が、リアルで良かったと思う。 以下、好きだった箇所を引用します。 「明るい夜に出かけて」 このフレーズがずっと引っかかってる。 タイトルとして見て、パッと感じたこと。芝居を観て思ったこと。日々俺の心にあったこと。切ないような、悲しいような、愛しいような、楽しいような、いくつもの異なる感情、つかみどころのない思いが重なってくる、こみあげてくる、突き刺さってくる。(P281) 「おまえの作った芝居、俺も鹿沢も、すげー残ったんだ。主人公じゃないけど、俺もずっと考えてたんだ、明るい夜って何だろうって。で、頭に浮かんだ言葉を携帯にメモしてたら、鹿沢に見つかって。あいつも、おまえの芝居にインスパイアされて何か作ろうとしてて、タイミング合っちまって」(P332) 「考えたことなかった。私が何か作る。他の人が、そこから、また何か作る。パクるんじゃなくて、ぜんぜん新しいものを作る」(P333)
3投稿日: 2022.08.08
powered by ブクログ"若者"じゃない人が描いた"若者"という感じが、 作中のさまざまな部分から感じて寒かった。 主人公のキャラクターも特殊すぎるように感じ、 最後までほとんど共感できず… ちなみに学生の時に読んでいたとしても、 同じ感想を持つと思う。
1投稿日: 2022.08.02
powered by ブクログ主人公は学校に行けてない元ラジオリスナーの大学生。深夜のコンビニでバイトしながら、リアルな人間関係に右往左往しつつ自らの傷に向き合い成長する青春物語。登場人物たちのセリフや表現が瑞々しい。主人公たちを応援しながら、いつのまにか共に作中を駆け抜けていく。知らなかったラジオの魅力にも出会えて良かった。
3投稿日: 2022.07.14
powered by ブクログ深夜ラジオへの愛、素晴らしいオタクっぷり。わかる人にしかわからないものが偶然"わかってしまった"瞬間から始まる静かで物凄く熱い興奮が良い。
1投稿日: 2022.07.08
powered by ブクログ主人公が好きになれなかった。 コミュ症気味で口悪いのが無理だった。 1.2ページ読んでは寝落ちを繰り返した。 眠れない夜にまた読もう。
1投稿日: 2022.06.14
powered by ブクログある事件のせいで世界から色を失った富山が、コンビニバイトを通じて"歌い手"の鹿沢、ハガキ職人の佐古田、旧友の永川と交流していく中で少しずつ成長していく様を描いた青春小説──というのが、この物語の主軸。 なのだけれど、本作の中で大きく取り上げられている深夜ラジオのことがさっぱり分からないので、なんだか置いてきぼりを食らった感覚になり、ストーリーに入り込めなかった。 さらには主人公・富山の独白(話し言葉)で描かれているのが違和感で、読むのがつらくなり、珍しく読み終わるまでに一週間近くかかってしまった。 随分前に読んだ「一瞬の風になれ」は楽しく読んだ覚えがあるのだけれど…歳をとったのかなぁ、なんて。笑 でも、富山の、何かをがんばりたいけど何をがんばればいいのかが分からずに、努力の方法について悩む様子なんかは、話し言葉だからこそ共感しやすいのかもしれない。そう思うと、学生にこそ読んでほしい作品だと思った。 『別にスペシャルじゃなくていい。人より秀でてなくてもいい。人と同じでありたいとも思わない。枠の中にいなくてもいいけど、わざわざはみだしたいわけでもない。何かをがんばりたいけど、何がやりたいのか、わからない。』 『メンヘラだって自覚してて、治したいとはやっぱり思ってて、でも、そのためにどういう努力をするって前向きな意識はなかった。』 『心が暗い時ほど、逆に光がまぶしく見えることもある。あこがれにも似た切ない気持ちで。』
4投稿日: 2022.05.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
佐藤多佳子を忘れていた! 「しゃべれどもしゃべれども」がムッサ面白くて、要チェックと心に刻んだはずが、そこから何年ほったらかしてるねん!って、自己突っ込みキツめに入れときました。 とある事情で、活動縮小中の深夜ラジオの投稿職人が主人公。大学も休学してコンビニでバイトしつつ、お気に入りの深夜ラジオは録音してでも聞く、RADICOではなく、出来れば電波を拾ってでも聞く、マニア。 ある日コンビニ訪れた女子高生のカバンにつけられた缶バッチに目が行く、アルコ&ピースのオールナイトニッポンで投稿が採用され大うけされたときにしかもらえないレアノベルティグッズが2つ! この出会いが、主人公の停滞した日常に大きな揺さぶりをかけ始める。停滞からの復活、挫折からの再生、小説の中でも一番好きなテーマ。 俺が現役で聞いていたころの深夜放送とは、時代が完全にかけ離れている(鶴光、つぼいのりお、谷山浩子、浜村淳、谷村新司…昭和だもんなぁ)ので、アルピーANNのノリは全く知らないのだが、深夜のハイテンションにも味付けされた、あの独特に盛り上がるノリが思い出される!そうそう、深夜ラジオは面白いのだ、SNSとは同じ風味を感じつつ、またまったく違った文化。懐かしいなぁ。 青春小説として絶品、そして誰の番組でもどの曲のでもいい、深夜ラジオにはまったことがある人にはたまらなく愛おしい作品。 佐藤多佳子、もう忘れないぞ。忘れないうちに「一瞬の風になれ」を読むぞ…って、それもまだだったのか俺!
1投稿日: 2022.04.28
powered by ブクログ人と体を触れ合う事が出来ない接触恐怖症の富山は、有る事件をきっかけに大学を休学した。嵌りこんだ深夜ラジオを軽減するため、夜間のコンビニでバイトで一人暮らし。周りに集まるのはバイトの先輩で歌い手で力の上手く抜けた鹿沢、学校の友人で人の良い永川、そして深夜ラジオのヘビーリスナーで奇矯な女子高生の佐古田。 メインの登場人物4人はかなり極端な人物設定です。普通なら"キャラ"という言葉を使うけど、佐藤さんが描くと、なんとなく"人物造形"という言葉が相応しい気がします。"キャラ"でストーリーが作られて行くのではなく、ストーリーの中で"人物"が生きて行くからなのでしょうね。 特に後半は深夜ラジオ~実在の漫才コンビ・アルコ&ピースのオールナイトニッポン~をネタにグイグイと話が進みます。佐藤さん自身、深夜ラジオが大好きらしく、ものすごい熱量で次々とディープな深夜ラジオネタが書き込まれます。で、ここいらで脱落。勿論、学生時代(遠い目;笑)には深夜ラジオを聞いた事は有るのですが、どうも自分の性格上、嵌る事は無く。なにせ典型的ともいえる朝型人間の私には、ちょっと、というか、かなり、荷が重く、ついて行けず。 深夜ラジオに嵌った事がある人なら、面白い話なのだと思います。
1投稿日: 2022.03.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
トラウマから人とのコミニケーションを捨て、ただ生きているだけ。となった主人公の成長物語。 コンビニでの出会いや佐古田のキャラがよかった。 「明るい夜」人それぞれ思うことはあると思うが仲間とくだらない話をするそんな夜は間違いなく明るい夜だろう。 P307 俺は1人でも結構平気だ。ただ、世の中の、1人はいけなきという空気に負ける。 P369 明るさを求める気持ちは、すでに、きっと暗い。
1投稿日: 2022.03.17
powered by ブクログ読み終わった瞬間「アニメやドラマにしたら面白そう!」と思って調べたら、なんと2018年に菅田将暉主演でラジオドラマになっていた! 永川役は竈門炭治郎役で有名な花江夏樹さん。 佐古田役は上白石萌音さん。 ラジオドラマにとどめておくのはもったいない。
3投稿日: 2022.03.08
powered by ブクログ青春小説 ラジオ好き大学生 コンビニ夜勤 アルコアンドピース 前半は終始主人公の一人語りが気持ち悪かったけど後半は慣れました。 ラジオネタに文字数割きすぎてるきぎする。 なんと言っても物語の舞台が金沢八景ということで、金沢八景のアシーネ(本屋)のポップにノせられて購入しました。
1投稿日: 2022.03.07
powered by ブクログ2017年山本周五郎賞 接触恐怖症に悩む主人公・富山は、インターネット上のトラブルをきっかけに、大学を休学。一年間の一人暮らしを、始める。生活の糧は、コンビニバイト。 深夜ラジオのヘビーリスナーであり、ちょっとしたハガキ職人だった。 深夜ラジオの生放送シーンが、実名で頻繁に登場する。この作品の主要部分でもある。臨場感あり。ラジオ愛満載。(私は、深夜ラジオもニコニコもアメーバピグも、加えてお笑い番組に至るまで、未経験。雰囲気は、頂きました。) モラトリアムにしては、ちょっとキツ目の一年だけど、富山は、この期間に出会ったコンビニ仲間やハガキ職人仲間に恵まれて、徐々に未来を見出し始める。 明るい夜の象徴は、コンビニと深夜ラジオ。 富山の活動地域も全て実名で、たぶん表現通りなんだろうな。作者の文体も若め設定(申し訳ない)で、青春小説として、面白く読んだ。
25投稿日: 2022.03.05
powered by ブクログこの作品を読んでからしばらく後に偶然深夜ラジオにハマり、なるほど、明るい夜だ、と思いました。 深夜ラジオは国道沿いのコンビニに似ている。どこに行っても同じ形で迎えてくれる夜道を照らす白い光の頼もしさたるや。夜に浮かぶ有楽町の明るいラジオブース。すべてが目に浮かぶようになりました。
1投稿日: 2022.02.19
powered by ブクログ久しぶりにこの物語がおわらなければいいのに…と思った作品でした。 だんだんと変わっていく主人公富山の心の内。 それを変えていく「夜」に出会った仲間。 アルピーANNという実在の番組とともに話が 進んでいく作品です。
1投稿日: 2022.02.16
powered by ブクログラジオ好きな大学を休学中の青年が主人公。 アルコ&ピースのANNがキーとなっている作品。自分も深夜ラジオが大好きなので購入しました。やっぱりアルピーはラジオの帝王なんだよなぁ。そして作家の福田さんの頑張りが強いですよね。 内容としては青春モノ。この頃はよくあるよなぁ、って感じですね。むしろ充実してる気がするけど。良いモラトリアム。何が変わったわけでもないけど、少し前向きになっていく。 この本とは関係ないけど自分探しにインドとかオーストラリアとか北海道とか行く系の人、ようわからんよね
1投稿日: 2022.01.28
powered by ブクログ実際にあるラジオ番組の件が面白い。コンビニでバイトしている所も親近感が湧いて良い。 ちょっと冷めてるけど、人間味のある主人公や登場人物が描かれている。 富山くん、もうちょっと何事にも積極的になれたら良いのにと思う。
2投稿日: 2022.01.25
powered by ブクログこの人の本を初めて読んだので、少し普段読んでる本と違って読みにくい部分はあった けれどそれを凌駕するほどの面白さがあった。ラジオ好きにはたまらなかった 私はハガキもメールも送らないが、ラジオで曜日を把握するしほぼ毎日ずっと流している。けれど富山の気持ちはわかる、きっとラジオに救われている人たくさんいるんだろうなと思う
3投稿日: 2022.01.17
powered by ブクログ深夜ラジオに人生かけてる感じは、めちゃくちゃ共感。私も、radiko聴きながらTLみてたら、TLでネタバレ食らうのが嫌でラジオを購入したタイプの人間なので…。この作品の頃は今よりももっと日本的なネットサービスが盛んで、今みたいに収益がいちばんではなくて趣味でやってる感じが強かったりして、面白い時代だったなぁと感じる。
1投稿日: 2022.01.05
powered by ブクログ主人公が徐々に打ち解けていく様にはとても感動した。 色んな要素が詰まっていて、情景が浮かんでくる。 アルピーのラジオ、聴いたことないなぁ。聴いてみよう。
3投稿日: 2022.01.04
powered by ブクログ中盤からスラスラと読めた ラジオリスナーの主人公語りで物語が進んでいく、心情の変化に心を打たれた 終盤の情景描写(2人の散歩)がとても印象的
1投稿日: 2021.12.03
powered by ブクログ一瞬の風になれで有名な佐藤多佳子さんの作品。 青春小説のうまさを改めて感じました。 ある事件を機に生きづらさを自覚してコンビニ深夜バイトを始めた主人公。 周りを取り囲む一癖も二癖もある仲間たち。でも彼らもそれぞれの生きづらさを抱えている。 それを繋ぐのが深夜ラジオというディープな世界でした。 ラジオをどっぷり聴いた経験がないため完全な感情移入はできませんでしたが、総じて面白い作品でした。
1投稿日: 2021.11.28
powered by ブクログ私もannのリスナーだから物語が入ってきやすくすごく面白かった。若者が抱える葛藤とかが言語化されていてちくちく刺さった
1投稿日: 2021.11.18
powered by ブクログ【読み終わって感じたこと】 本に書かれた場所の1つに住んでいるから、なんだか登場人物達みんなが身近かつ魅力的なキャラクターに感じられた。世界の隅で、こんなさりげない青春がきっと今も起こっているんだろうなあ。 【印象に残ったシーン】 鹿沢が『明るい夜に出かけて』を生配信で歌う場面。その後、すぐに富山と佐古田が夜の街を歩きながら話す。感動の余韻が感じられて、気づくと私も深く感情移入していた。 【好きなセリフ】 「考えたことなかった。私が何か作る。他の人が、そこから、また何か作る」 孤独な人々が出会い、繋がり、新しいものが生まれる。その過程は素敵なものなんだなと思った。 【こういう人におすすめ】 ・ラジオが好きな人 ・青春小説が好きな人 ・心がじんわりと暖かくなる本が好きな人
1投稿日: 2021.11.16
powered by ブクログ「聴いていないラジオの生放送は、言葉がなくても音がなくても、俺の中ではしっかりと響いている」 この富山くんの言葉がすごく好きだった。酷く悲しい夜でも、どこかのラジオ局で誰かが喋る、それを聴く人がいる。繋がっている。決して孤独な夜はない。 主人公の富山くんが徐々に周りの人と心を通わせていく姿に感動した。 私も、久々にタイムフリーじゃなくて生でラジオ聴こう。
1投稿日: 2021.11.15
powered by ブクログ主人公の小さいけれど、大きな変化が、心を震わせるあたたかい小説でした。読んでいて、心が軽くなりました。 深夜ラジオが物語の主核となっていて、自分は深夜ラジオはあまり聞かないけれど、主人公が熱弁するおかげで、とても聞いてみたくなりました。 このお話の中の魅力的な部分は、主人公の周りを取り巻く人達です。鹿沢さん、佐古田ちゃん、永川くん、アニさん、大好きです。 主人公の富山くんは、いかにもな小説の主人公で、色々なことに気づき、言葉にできることも出来ないことを感じとることのできる繊細な男の子で、この繊細さが、彼のウィークポイントであり、いい所であるんだなと思いました。 このお話は、自分に劣等感を感じてる、繊細な人達に読んで欲しいなと思いました。
5投稿日: 2021.11.07
powered by ブクログラジオに集まる人たちの繋がり方が面白かった。 背景は違えど同じ話題・共感できる世界観をもとに人が集まると言うこと。集まった人たちが世界観を作り出していく楽しさ。
1投稿日: 2021.10.27
powered by ブクログなぜだか最近、自然とお笑いに関連する本を読んでいる。。 ↓メモ みんなふたつの顔を持っている 現実と非現実を行き来している つくる、表現することが好きな人にとって共感できる言葉がたくさんあった。特に、「明るい夜に出かけて」の脚本が心に残った。感性が似ているきがする。 伊坂幸太郎の「砂漠」を彷彿とさせる。大学生が登場人物の小説は、義務教育と就労の間にいる、自由で不安な空気感、多感で繊細な感じがたまらない。 読者に話しているような、日記のような文体が違和感だったが、途中から慣れた。
3投稿日: 2021.10.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ラジオをあまり聴かないので、どちらかというと鹿沢くんの気持ちで読んでいました。こういう世界もあるんだと新しい世界を見せてもらえた感です。 この4人はずっと友達で繋がっていてほしいなと思います。 ラジオをアプリなどで聴いてみたくなりました。
1投稿日: 2021.09.21
powered by ブクログ感想を言語化するのがなかなか難しい。おもしろかったと一言では言い表せない。若い頃特有のモヤモヤとかをうまく表現しててここがいい!って箇所があるわけではないけど、すごく響いた。
1投稿日: 2021.09.07
powered by ブクログ終盤に出てくる、夜の散歩のシーンの描写が秀逸です。 みなさんも、何故か分からないけど心に残っている、そんな夜があると思います。 それを思い出させてくれる作品です。
1投稿日: 2021.09.03
powered by ブクログ作者の溢れるラジオ愛が現実と架空を深く交錯させる稀有な作品。ここまで現実のラジオや芸人の発言をまんま引用した文芸作品て他にあるのかな? 30代の私は10代20代の主人公達4人に切実な共感を覚えることはできなかったけど、番組を心から愛するリスナー達に見守られながら、番組存続の危機に苦悩するアルコ&ピースの思いは、小説の向こうからノンフィクションとして胸に迫りました。 朝井リョウさんも解説で書いていましたが、作者の描く登場人物達は、たとえ厭世的な気持ちになってもその原因を他人や周囲の環境に求めない健全さがあります。この健全さが「そんなに素直に生きていけるわけないよ」と、世間擦れした煤けた感性にはリアルさを欠いているように写りますが(私です…)、人間の健全さを信じている大人がいてその作品が世の中で評価されているというのはとても希望があることのように思えました。
3投稿日: 2021.08.17
powered by ブクログうーん、主人公の語りがかったるげで好かない、合わなかった。 ストーリー自体は希望を感じさせる青春色で、中核となる分野も深夜ラジオという個人的にも好きな領域。そのおかげで最後まで読めたけど、主人公の自分がいちばん苦しんでるんだ感にちょっとイライラしてしまったな。。
1投稿日: 2021.08.15
powered by ブクログ主人公の心の声が印象に残ることが多かった。自分の苦手なことがある人、自分は人よりどこか欠けている部分があるんじゃないかと思っている人、に刺さる言葉が多かった気がした。 私が心に残った文章は、そもそも前向きって普通に思われてるほど、絶対的にいいことかな?っていう一文でした。
1投稿日: 2021.07.31
