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ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)
ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)
宮口幸治/新潮社
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総合評価

1261件)
3.8
256
534
334
39
11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    非行少年の中には認知機能に何らかの欠如を持った子がいる。IQ85以下は全体の16%にのぼるという話は驚いた。あまり他人事でないらしい。場合によってはその子たちは障害者としては扱われず、そうであるがために周囲からの理解を得られない。その子たちに対して、その欠点を無視し他の面を見出そうとすることは、問題の先送りであり、害悪とすら言える。悲惨な現状と言えるだろう。褒めることも、話を聞くことも大切ではあるがそれだけでは解決しない。自尊感情を無理に高める必要もなく、その身丈にあったものを身につける必要がある。 更生には自身の認識と自己評価の向上が必要である。これは叱責によって無理やり子供たちにやらせることではなく、私たちができるのは自ずからするように促すことだけである。自身からやるからこそそこに意義が生まれる。 この困難を如何に乗りこえるか。筆者なりの具体的な方法論が載せられている。

    2
    投稿日: 2021.07.25
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    久々に夢中になって読めた本。 この本が提示している課題をきちんと解決すれば、日本はかなりいい国になると思うんだよな。

    2
    投稿日: 2021.07.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読みたいと思っていてようやっと手に取った一冊 私の中で渦巻いていた「犯罪者は環境が作る」という説がより一層固まった。 思った以上に犯罪者は元被害者なのだという事実に怯えた。 いじめと一言で言うけれど、いじめの被害者が幼い子へいじめで負ったストレスを発散させているという話に持っていきようのない怒りが生じた 性被害も殺人と同じだと思っている。いじめという恫喝や窃盗をすることで新たな犯罪を生んでいることを周知すればいくらか現状は変わらないかなと思った。 何があったとしても犯罪を起こした時点でその人に対して不快感がある。 ただ、その犯罪を犯すまでに手を差し伸べてこなかった人にも罪はあり、加害者でもあるんだなと苦しくなった。 犯罪が起こると加害者に対して上から目線で評価をしさも自分は加害者ではありません加害者になることもありませんと優越感に浸っている人を見るが、果たして本当に加害者ではないのだろうか? 私自身、今までいろんな人を傷つけているはずでその中から大きな犯罪を起こした人はいないようだが、だからと言って罪がないとは言い切れないなとすごく暗澹たる気持ちになった。 勉強が苦手、運動が苦手というのは小中学校時代の小さい箱庭の中では生死に関わる問題で 他の人たちと歩幅を合わせていないと異端と思われ避けられ孤立する 孤立した先で何か救いになる物や人がいればいいがそんなことはほとんどない(最近はインターネットや娯楽が増えたので前ほど孤立しないで済むのかな?そうだといいけど) 子供の異変に気付いていても、今の学校の仕組みだと先生方もどう時間を捻出すればいいかわからないのではないかと思ってしまう。 紹介されていた朝の会の5分でコグトレを行う方法だけでも実践してくれる教師の方が増えればいいと思うが、時間の余裕はあるのだろうか… 教師にばかり問題を押し付けるのではなく、親側もと思うがこの世の中で子供に十分目を掛けられる金銭的余裕や時間的余裕があるのかと言われるとそれもまたどうなのかと思う そしてコグトレを導入しても、そこで優位性をつけてしまうと全く効果がなさそうだなと思ったりした。 「感情のペットボトル」、小さい頃に知りたかったなと思った。 怒りの感情の重さを実感することでそれをぶつけてしまうことによる被害を幼い頃に知っていればもう少し人間関係がうまくいったのではないかと思ってしまった 「記号探し」でブレーキを鍛える方法が載っていたが、以前犯罪を起こす人の中にはブレーキがないと何かの記事で読んだことがあるので、これはとても有効なのではないかと思い、年々ブレーキが緩んでいる気がするのでやってみたいと思った。 年を召された人が怒りっぽくなるのもブレーキが緩むからではないだろうか?と勝手に想像してしまった。 全く知らない少年犯罪の事情が少しだけ理解できたので読んでよかった 紹介されていた下記の本も読んでみたいと思う。 ・反省させると犯罪者になります ・獄窓記

    2
    投稿日: 2021.07.23
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    非行の背景に何があるのかを考えていかなければいけない。教員として、児童の実態を踏まえ、適切な声かけ、行動をして行かなければと改めて思った。自分への気づき、自分の成長を知ることが、どれだけ子供たちを救うのか。気づかざるは怠惰の気持ちを持ち、これからも仕事をしていきたい。

    2
    投稿日: 2021.07.23
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    知的障害や認知機能の偏り、歪みが少年院の少年には多い、と言う話。 勉強も苦手、運動も苦手、対人関係も苦手、家庭環境も恵まれていない、と生きづらくなり非行に及んでしまうのではないか、と言う話。 確かに、それは生きづらいだろうなあ…と思うし、 今の体制で学校の先生が担うのは大変だろうし、 矯正施設にかける費用を、学校での学習の援助や社会性の訓練に使えれば良いんだろうけど、一朝一夕には行かないのかもね。少しづつでも進んで行って、生きづらい人や、被害者が減っていく社会になって欲しいです。

    6
    投稿日: 2021.07.22
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    非行や犯罪をした子どもたちを診断したり助けたりする役割を果たしてきた児童精神科医による本。少年院とかに勤務していた。 その経験から、多くの事例に接することになり、見えてきたら共通点や、子どもたちを反省とともに生き直すよう促す方法について書いている。 基本的には、見る力、聞く力が弱いとか、認知能力が未発達でいるから、そこから鍛え直さないと、認知行動療法や反省を促すことには意味がないよという話。そのためのトレーニング方法は、著者既刊を参照のこと。

    2
    投稿日: 2021.07.21
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    やっとこの本読んだ。問題を起こして鑑別書や少年院に入ってしまうような少年達には、実は認知機能に問題がある場合が多いとのこと。 読んでて思ったが、同じ問題を持ちながら、犯罪を冒すこともなく、大人になってそのまま社会に出ている人って結構多いのではないか。そういう人たちがやがて煽り運転とか、子供虐待とかそういう事件を引き起こしているのではないかと思うと怖くなる。少年院等で矯正を受けられた子供達は逆に運がいいのかもしれない。

    2
    投稿日: 2021.07.19
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    私は法務教官という職業に興味を持っている高校生だが、図を用いり少年達の歪みを頭の弱い私でも分かりやすく示してくれた素晴らしい本だと思った。 貴重な勉強になった。この本を通して、犯罪者を増やさないために、学校社会の欠けた部分を教師が、知的障害等を早いうちに知って教育で補う必要性があるという筆者の熱意が伝わった。

    2
    投稿日: 2021.07.18
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    想像以上に専門的な内容だった。 非行少年の実態を世間に周知したという点では評価できる。 しかし、現在の問題を解決する策としては、著者が提唱するアプローチ一辺倒な印象。 一日5分で日本が変わる…果たしてそんなに単純なものなのか。

    2
    投稿日: 2021.07.18
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    宮口先生の着目点がすごい、眼からウロコ。 宮口先生と同じ精神科医のS先生と結びつけると、 何か良い反応が起こりそう。 お二方が話し合う機会があれば、必ず話しを伺いたい。

    2
    投稿日: 2021.07.16
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    非行と見逃されがちな障害の関係を経験に基づいて解説した本。特に認知機能が低い少年たちが9歳にならないような少女に関心を持つのは、発達段階の類似性が関係している可能性があり、逸脱した性的欲求とは限らないという指摘が新鮮だった。

    2
    投稿日: 2021.07.14
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    かなり話題になっていたし、タイトルから内容が気になっていたので読んでみた。 凶悪な犯罪を犯す非行少年たちは認知機能に問題があり、発達障害や知的障害がある場合が多く、それを治療しないと更生しないという内容。 少年に限らないが、残忍な犯罪を犯す人は人間の心を持っていないとか理解できないとか言われる。それはその通りなのだけど、自分とは違う異常な人と切り捨てて、自分とは関わりのない人でよかったと思って済ませてはいけないのだなと思った。 障害という病気が原因なのならば、悲惨な被害者を出さないためにも、早期に治療をして治せるものならば治すべきであると思う。しかし自分の子供に治療が必要であると親が認めなかったり、家庭環境が恵まれなかったり、適切な治療の機会が与えられるかは難しく、関わる大人たちが適切に手を差し伸べないと放置されたままになってしまう。その役割は学校が果たすことになるが、今はかなり少人数学級になっているので、児童に目が行き届くようになることを期待する。

    3
    投稿日: 2021.07.12
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    子供に知的障害があり、と言ってもIQ75のボーダーでこれは非常に困る。通常級に行っても支援学級に行っても中途半端で、お友達もできにくい。この春から働き始めたが、学校を出て私の困ったを誰が助けてくれるのか、そう言う子を持った親子の支援が少なすぎる、と読んで感じた。 子供ってくじ引きみたいなもので、親が選べないのと同じく、親も子供を選べない。小さいうちは愛情でなんとかなるが、育つとねー、かわいくはない。こっちの言うことを理解しない成人ほど頭にくる人はいない。会社の新入社員と同じ。犯罪を犯した子の親は、背負い切れずに手放したのでは。 とりあえず、どこにも居場所がなく、休みのたびに稼いだお金を持ってゲーセン行くしかないうちの子の話をもっと聞いてみようと思った。 昔から行き場のない子はクラスにいたけど、そういえば彼らは何をしているのだろう。無関心だったし、そんなのその家の問題だと、問題起こしたら育て方が悪い、と言えば済んでた。全人口の16%だもんね。いつ被害者、加害者の立場が入れ替わるか分からんね。 孤独になりやすいと言う彼らの働く場所を作れば、穏やかになっていくのかな? この本は学校の今後に期待するだけで、すでに卒業した発達、知的障害者と暮らす人への解答は出ていない。社会の認識がまだ「家庭の問題」といえば皆納得するから深く考える人や公的機関はないのでしょうね。 ないなら、作ればいい。

    3
    投稿日: 2021.07.12
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    1時間程で十分読み切れる本であった。 非行少年たちの中には知的にハンディを持った少年がたくさんおり、彼らに彼らの罪を反省させるためには、そもそも彼らが罪を理解しているかどう認知しているかについて知る必要がある。 簡単な足し算や引き算の計算すらできず、認知が歪んでいる少年たちが自分の犯した罪について長々と説教くらったところで右から左に聞き流しているようなものであり、話の一部を理解できているかすら怪しい。 表現の幅が狭く自らの感情を思い通りに表現できずすべてを「イライラする」でまとめてしまうあたりにリアリティーを感じた。 これらの現状を打破するためには幼年期からの支援、つまり学校教育での支援が欠かせないことが明らかである。 現在の学校教育では、カリキュラムのほとんどが勉強のことであり社会に出てから必要とされる「社会性」を身に付けるための授業はほとんどない。 それでは本当に支援を必要とする子供たちは社会性を身に付けることもできずいじめにあったり、上手くコミュニケーションができないことで困るのは自明である。 筆者の著作であるコグトレや認知機能を向上させるトレーニングを積むことによって非行少年を減らすことができるかもしれない。 また、現在、刑務所に入る受刑者を1人養うのに年間約3,000,000円かかると言う試算があるらしい。 もしその受刑者の中の1人でも健全な納税者に変えられたなら、大きな経済効果がある事は明らかであると言うことだ。 平均的な勤労者の場合は消費税なども考慮しておおざっぱに計算すると、一人当たり年間約1,000,000円程度の納税が行われていると言うことらしく、1人の受刑者を納税者に変えれば、およそ4,000,000円の経済効果になると言うことである。 日本の国力を回復させるためにも、受刑者を納税者に変え、必要とする人たちへの早期の支援を充実させることがこれから必要になると考えられる。 多くの人が興味を持つようなトピックを選んでいるように感じられたので普段新書は読まないと言う人でも気軽に読めると思います。

    3
    投稿日: 2021.07.09
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    なかなかインパクトのあるタイトルに惹かれて読んでみた。①IQが低い人が犯罪を犯しやすい事について②コグトレと言う認知機能強化トレーニングについて③脳に障害や腫瘍やキズがある人の行動変化について。が書いてあった。『褒める、話を聞いてあげる、と言うのはその場を取り繕うには良いが根本的な解決策では無く、問題を先送りにしているだけ』というのが心に残った。

    2
    投稿日: 2021.07.09
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    この本を読んで、中学時代の同級生のことを思い出した。彼女は大人しく優しい性格だったが、特定の異性に付き纏ってトラブルを起こすことが度々あった。後で知ったのだが、彼女には軽度の知的障害があったらしい。 当時、中学生だった私は「こんなに穏やかな人が、なぜあんな事をするのだろう」と疑問に思った記憶がある。 それから時間が経ち、この一件はすっかり忘れていたのだが、この本を読んで記憶が蘇った。彼女を思い出すとともに、当時の疑問が解消されていった。 軽度の知的障害、あるいは境界知能を持っている子は、健常者と見分けがつきにくく、適切な支援が受けにくいこと。学校の勉強についていけないどころか、対人関係でもトラブルを起こしやすいということ。 きっと彼女は生きづらかったんだろう。人との距離感が分からないだけで、悪気は無かったんだろう。 そう頭では理解しながらも、彼女のやったことを「気持ち悪い」と思う気持ちは消えない。 加害者になってしまった被害者にも支援の手を差し伸べるーーこれは当事者だけでなく、社会全体の為にも良いことだ。しかし被害に遭った側の友人としては、複雑な思いがある。

    2
    投稿日: 2021.07.06
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    図書館で半年待ち。なぜそんな待たされたのかよくわかんなかった。非行に走る原因には認知機能や前頭葉の障害の可能性があるとか。ふざけているのではなく、本当にできない人間が、数%いる。そりゃ、自分だけ勉強できなかったら非行に走りたくなるわな。適切な治療が必要。ほめて伸ばしても話を聞いても根本的な解決にはならない。 刑務所で1人生かすのに年間300万かかる。犯罪者を1人減らして納税者にするだけで年間700万くらいの効果、これは説得力ある。 社会性、認知機能、身体能力、バランスよく鍛えるのが大切。学校では社会性は系統だてて教えてない。 複雑な問題は原因を分解していって適切な治療やトレーニングをすることが大事。辛抱つよくないと治らない。 自分に対して意識が向くと犯罪が減る。つまり、万引きは悪いことだという概念があれば、それと自分を結びつけたくないから、しない。自殺者の多い駅に鏡を置いたら自殺が減った。 集団生活は自己への気づきを促す。相手の立場に立つこともできる。 少年院で先生なく生徒が教える役をやったら皆聞くようになった。みんな、教えたい、役に立ちたい、という欲求持ってる。ドラゴン桜みたい。子供に勉強教えるんじゃなくて、今日習ったことママに教えて、ってやらせてみればいいかも。

    2
    投稿日: 2021.07.05
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    自分が変わる動機付けには、 自分に注意を向け、見つめ直す事がひつやう。 失敗し続けた少年たちは、集団生活の中で、自己への気づきがあること=自己評価が向上すること。 どうしても周りと比べ、自分なんて、、と考えがちになるが、自分の成長、どん底にいると考えないで、周囲には見てくれている人がいる安心感をもち、前向きに行動するべき。 著者は、子どもの心に扉があるとすれば、その取手は内側にしかついていない、とっと述べられている。 結局自ら考え、発見し、成長するには、 自ら内側の扉を開け、外の世界に飛び出すしかないのだ!!またその周囲が様々な気づきという名の、ノックをし、子供達が自ら取手に手を伸ばす事を応援する。

    2
    投稿日: 2021.07.05
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    日本の社会は、犯罪の背景になにがあるかを知ろうとせず、犯罪者=悪の構造が出来上がってしまっている。しかし、犯罪者一人にフォーカスしてみると、私たちには想像もつかないような壮絶な人生を送っていたりする。犯罪者という意味では加害者だが、一人の人間として見た時には被害者とも言えるのではないか。少年に限らず、成人もそう。 厳罰化傾向が叫ばれる中で、刑罰として必要なものが「罰すること」なのかもう一度改めて考えてみてほしい。彼らが本当に必要とすることは「支援すること」なのではないか。社会や人への不信感から犯罪へ走ってしまう者たちを、その考えのまま放置してしまい、さらに長年社会から隔離してしまってはその不信感は深まり、さらには社会へ戻ることの不安までも生み出してしまう。私なら絶対不安。社会の暖かさ、人の暖かさ、生きることの楽しさ、自分や他者を尊重することの大切さを学ばせることが、再犯予防には必要不可欠ではないか。ノルウェーの刑務所を見習ってほしい。休暇とって外にまで行ける。自分の部屋もある。テレビもあるから社会の状況もわかる。人とも話せる。技術も身につけられる。絶対こっちの方が更生できる。人は一人では自分を見つめ直せない。他者との交流が必要不可欠。日本の刑事政策は被害者感情に寄り添いすぎなのではないかと感じる。被害者感情それ自体はもちろん尊重されるべきものだが、刑罰とは切り離して考えるべきであり、そもそも新たな被害者を生み出さないためには彼らの更生がなにより重要である。日本、このままじゃ絶対よくない。そもそも刑罰の目的をよく考えてほしい、加害者に必要なのは「罰」ではなく「支援」だよ!!!

    0
    投稿日: 2021.07.05
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    人を知るにはその人の背景まで知る必要があると思う。 決めつけるのではなく、背景まで知った上で考えていくことが重要だと思う。

    0
    投稿日: 2021.07.04
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    頑張れない子供がいるという事実、それにどう対応するか。 まずは自己認識をして、それと理想のギャップを理解して、埋めることが大切。

    0
    投稿日: 2021.07.01
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    本人は大変生きにくいことだろう。そして、本人が自覚のないまま仕事をしている職場の人はさぞ困っていることだろう。自分自身も、IQは普通だと思うけど、対人関係と丸暗記が苦手・弱いところがあるなぁと。子供の頃忘れ物が多くてよく親に持ってきて貰ってたなぁ。なんか、いつのまにかそつなく生きていけるようになってるけど、ひょっとしたら自分もそうかも?と思うし、同じ職場のあの人も怪しいよなーと思ったり。

    0
    投稿日: 2021.06.30
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    障害のある子どもが通う療育施設で勤めています。 うちに来ている子たちは、親が子の発達課題に気付き、支援を望んで通っている。きっと、うちのような施設と縁がなく、親も気づかず(または認められない)、生きづらさを抱えたまま生きづらい環境で育ってしまった子たちが、ケーキの切れない非行少年になってしまうのだ、と感じた。 ケーキが切れなくても、非行少年にならなくて済む方法はあったはず。 社会、大人、福祉の不足を感じた一冊でした。

    1
    投稿日: 2021.06.28
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    犯罪と障害・脳の仕組みの関係については中野信子さんの本でいくらか読んでたので多少免疫はあったが中々しんどい内容だった。 その時代・その地域において「幸せになりにくい生まれ方」というのは確実にあって 全てを捕捉する事はどの時代・どの地域でも難しい。 そもそも支援が必要なのは分かっていても 社会にそれだけの言わば福祉に当てられる体力がなければ必要な支援はままならないし。 結局、著者のするように なるべく感情論ではなくデータに基づいて判断していくしかないのであろう。 そしてこのような本を読んだ我々が、 こういう人がいて、目の前の人がこうかもしれない という想像力を普段持てるようになることとか。

    0
    投稿日: 2021.06.27
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    どうして犯罪を犯してしまうのか、の理屈がわかりやすく、いかに教育や家庭での過ごし方が重要かが痛いほどわかった。 ニュースで見る犯罪者(特に殺人)への見方が、この人やばい→どういう教育を受けてきたのだろうか、居場所はあったのだろうか、理解してくれる人はいたのだろうか、に変わった。 また、犯罪を犯す理由にとどまらず、どうしたら犯罪を犯さないかまで、トレーニング内容や理論が書かれていて大変参考になった。

    0
    投稿日: 2021.06.25
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    教育や子どもに携わる方にぜひ読んでもらいたい一冊 現場で関わる方々は読んでいるうちに具体的な顔がどんどん浮かんできてしまうのではないかと思います。なぜならクラスの5人程は認知機能に問題がある可能性があると本書で語られています。彼らは毎日「できない」「わからない」がたくさんの学校や社会の中で苦しさを抱えています。このような少年は感情や欲望を制御する方法が病的にわからず犯罪に手を染めてしまうという現実を知ることができました。彼らが特別な苦しみを抱えているのはわかりましたが再犯防止のために支援できる場所が塀の外にあるのかということに不安を感じました。学校や教師にこの役割を任せられるのか、外部から専門家の支援をするための専門家の育成が必要ではないかそんなことを考えさせられました。 ●犯人が罪について理解できているか怪しいってこんなツライことない 娘をもつ親だったら「性犯罪には絶対に被害にあってほしくない」「加害者は二度と社会にでてほしくない」と思うことがあると思います。でもその犯人が人の話が病的にわからなかったら? 被害者の苦しみや恐怖が病的に通じないから支援がなければ被害者を増やしてしまう。こんな被害者側が損することってありますか?わたしは恐怖しか感じませんでした。 ●犯罪に発展する前に支援につなげることの大切さ 認知機能に問題があると小学2,3年から学校での生活に支障がでてくることが多いそうです。少年院に在院する少年の家庭では認知機能が弱いことに気が付かないような環境であることが多いため、周囲の大人が支援につなげることが加害者を作らないためにとても大切です。病院につれていかないまでも本書で紹介されている1日5分のトレーニングで効果をあげられるそうです。詳細は著者の別の著書参照とのこと。

    7
    投稿日: 2021.06.22
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    とても簡単に読めて、ためになる本。 職業柄、勉強になった。 特別支援のニーズは高まり、それぞれに応えていかなければならない。しかし、その反面、親子共に声をあげてくれていない子は見落としてしまいがちだ。 クラスで下から5番目の子たちには注意が必要とあったが正にその通りだと思う。 犯罪者になるとは思っていないが、自身で考える力が弱く、いい悪いをすぐに判断出来ない子がいることは確かだ。そんな子たちが悪い人に利用されてしたうのは、あり得なくない話だと思った。 それぞれにあった教育や訓練が必要なのは大いにわかる。しかし、教員側の時間や労力にも限界があるのも確か。 もちろん上の子も伸ばしてあげなければならない中で、どこまで引き上げてあげられるか。 今の私に出来る事は愛情を存分にかけてあげる事。 必要であれば特別支援が受けられるところへつなげる事。私たち大人が、どこまで子供をみてあげられるか。 犯罪者ではなく、納税者を増やすためにも。いや、子供たち一人一人の幸せのために。

    2
    投稿日: 2021.06.22
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    ◆子どもたちから非行につながり得るサインが発されても、問題の先送りにしかならない「褒める教育」でしか対応できない教育現場の現状。 ◆自分の不適切なところをなんとか直したいと考えるときには「適切な自己評価」がスタート。 ◆受刑者を健全な納税者に変えることができたら、一人当たり400万円の経済効果。

    0
    投稿日: 2021.06.20
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    少年犯罪を犯してしまう背景や理由は理解できたが、それ以上でも以下でもない。彼ら、彼女らを取り巻く現状は結局のところ変わりそうにもないと感じた。

    0
    投稿日: 2021.06.20
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    なるほど、と思うことが多かった。 自分の見ている世界が他の人と違うなんて、自分で気づくのは難しい。そういうもんだと思って生きてるんだから。 見過ごされてしまう側にしてみれば、そこに気づいてもらえるかもらえないかって、ものすごく大きな差だ。 その気づきに焦点を当てられたのは、きっと画期的な事だったに違いない。 このことが更生の希望になったり、子どもたちの生きやすさに繋がったりするとよいなぁ。

    0
    投稿日: 2021.06.19
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     「反省させると犯罪者になります」の著者が亡くなり後任として赴任したのがこの著者である。  反省すらできないレベルの非行少年たちが居る、ということに衝撃を受けた。そしてこの非行少年を含め、私や誰もが救われる社会であってほしいと思うのだが、ではどうしたらというと悩む。  ただ。この事実を知ることができたのはよかった。

    0
    投稿日: 2021.06.19
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    タイトルが衝撃的だったので購入したが、筆者が伝えたいことはシンプルで、日本の教育システムだと、知的障害と判定されない人の中にも、日常生活が困難な人がいると言うこと。その内容自体を知れて読んでよかったが、同じ内容を何度も繰り返しているような気がして、もう少しコンパクトにまとまるのではと思う。

    2
    投稿日: 2021.06.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『ケーキの切れない非行少年たち』。 このタイトルの通り、非行を繰り返す少年、少女は、 ケーキを三等分にすることができない割合が高いという。〝普通の感覚〟と言ったら、差別的だけれど、イライラして、人に暴力を振るったり、殺めることは、悪いという認識がある。でも、非行をしてしまう人達は、そのような認知機能が低いらしい。〝何で人を殺めることが出来るのだろう?〟と、ニュースで事件を知る度に思っていたけれど、脳の機能が鈍かったりすると知ると、犯罪者に対する見方が変わるなと自分で感じた。 犯罪者を生まない支援をもっと強化するべきだと感じた。

    0
    投稿日: 2021.06.16
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    非行は一日にしてならず。最初から悪い人間なわけではない、ただ積み重ねるものが違ってしまった。 周りの大人がそれに気付くことができなかった(または、気づける環境になかった)ことが何とも言えない気分になりました。 ケーキの切り方に関しては、帯に使ったのは正解で、初見でかなりの衝撃を受けました。この本は、あの図に集約されている気がします。 犯罪を犯してしまった子供達が、その子にあった方法で立ち直れるといいな、と思います。

    0
    投稿日: 2021.06.15
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    非行に走る子供たちが簡単な図を書けなかったり、色んなことを理解することが困難な状態だということは初めて知りました。 育った環境もそうですが、集団生活で周りについて行けない劣等感から、非行に走るケースが多く、そういう子供たちは自己肯定感も低く、どんどん悪い方にハマって行くというスパイラルがあること。 そういう現状は世間では知られていないことの方が圧倒的に多く、筆者はこの現実を多くの人に知って欲しいというところからこの本を執筆されたことのこと。 色々衝撃的な内容ではありますが、一部似たり寄ったりの内容があり、何度かそういう文章にで会うと、読む気が失せてしまいまして、星3にしました。

    0
    投稿日: 2021.06.12
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    2.8 やや偏った個人的見解であると思えてしまい低評価。 ただ、ケーキをあんな風に切ってしまう事には衝撃をうけた。

    1
    投稿日: 2021.06.08
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    素質要因を敢えて強調した、非行少年への支援を探る本のように感じられた。あまりフォーカスされなかった視点から、支援の切り口を示してくれている。 愛着障害などと複層的に絡んだ場合の実態の考察、コグトレ活用の射程についても、筆者の見解を伺ってみたい。

    0
    投稿日: 2021.06.08
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    ベストセラーだけあって読みやすい。 自分にASD気質があるので、自分の子育てについていいtipsが入っていたため、あまり他人事ではない内容であった。 ◎認知能力という概念が言語化されていて頭に入った ◎子供の犯罪についても詳しく記載がある

    0
    投稿日: 2021.06.05
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    私にもこどもにも夫にも当てはあることがたくさんあった。 グレーの色が濃いのか薄いのかの違いでしかない。 だけど、そのわずかな濃淡の違いが大きな違いを生み出している。

    0
    投稿日: 2021.06.04
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    内容は知的障害のある子どもたちに適切な支援をしていこう、というもの。非行少年は自分と無縁の存在か。自分の周り、同僚や友だち、子どもはたまた自分自身。

    0
    投稿日: 2021.06.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読みやすくなかなか面白かったが、同じようなことを繰り返し言っていて改善策があっさりしてると感じた。 内容の要約。 少年院に入る人たちの多くは、発達障害か軽度の知的障害に近いことが多いが見逃されている。 学校の勉強以前に読みや聞く能力に欠けていて、社会や学校に馴染めず犯罪に繋がる。そこでコグトレという脳トレに近い認知機能トレーニングが有効である。 自己の正しい認知と自己肯定感の低さも重要。自信がありすぎても無さすぎても問題で、自分自身の能力などがどれくらいかを正しく理解するのが必要。それには社会や集団行動を通して自分を知ることが大事。 授業中聞く耳を持たない生徒たちに自分で問題をみんなに教えろ、と任せたらイキイキと学ぶ姿勢を見せたというエピソードが意外だった。 最近出た続編も読みたくなった。

    0
    投稿日: 2021.06.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ケーキの切れない非行少年たち ★★★★★   『“反省しなさい”という言葉は、そもそも“反省する能力”がある少年にしか響かない。根本的な認知機能が欠けている少年に対しては、見る/聞く/想像する学習から始めないと、自己への気付きは生まれず再犯を繰り返す。そうなる前に、生きづらくて困っている子供を早期発見し、真摯に向き合おう。』    普段あまり触れることがないテーマだったので、知らなかったことばかりでとても勉強になりました。TVやメディアでは、犯罪の原因が非行少年の過去(虐待やイジメなど)に受けた心の傷と語られることが多く、私も何の気なしにきっとそうなのだろうなと思っていましたが、根本の原因はそれ以前の問題(少年の知能、認知機能などの低さ)だという事が書かれており、非常に納得しました。  最近、『見えない障害や大人の発達障害”を理解しよう』という言葉をよく耳にしますが、“障害”という診断が下されないために理解や支援の対象にならず、単なる“厄介な人”としてレッテルを貼られ、生きづらい生活を送っている人がたくさんいることを知りました。  “少年に対する怒りを同情へ” 問題児扱いで終わらせず、根本的な認知機能が備わっているか周りの大人が、両親が、先生が気付いてあげることが大切なのですね。   【アクションプラン】 ・軽度の発達障害、知的障害についてどんな症状があるのか調べ、障害を持つ人がどんな風に生きづらさを感じているのかを知る。   ●障害に気づかれない少年たち 罪を犯した少年に障害があった場合、少年院に入って初めてその事に気付かれる場合がある。(少年院でさえ気付かれないこともある。) もともと発達/知的障害があったとしても、学校や家庭ではただ単に“勉強が出来ず不真面目でやる気のない手のかかる子供”と思われ、生きづらく挫折を繰り返したことで非行に走るケースが多い。   ●認知機能の低さ 人間は五感を通して感情を生み、その感情をもとに行動を計画し実行する。しかし、認知機能の低い人は、そもそもの見る/聞くといった五感の情報を歪んで捉えてしまうが故に、そこから生まれる感情/行動も歪んだものになってしまう。 EX)見る機能が歪んでいると、目が合った相手を『ジロジロこちらを見てきた』と捉え怒りが湧き、聞く機能が歪んでいると、他人のヒソヒソ話を自分の悪口だと思い込みまた怒りが湧く。 また認知機能の低い少年は想像力(時間概念)も弱い。それにより後先考えず行動したり、目標や成功体験が無いため自己評価が下がり、他人の努力も理解することができない。   ●更生への第一歩は、“自分を知ること” しかし、適切な自己評価は適切な対人関係の中でしか生まれない。認知機能の低い少年は相手とのコミュニケーションを歪んで捉えてしまい、それ故自己へのフィードバックも歪んだものになる。   ●軽度の知的障害者の生きづらさ 障害という診断が下らないが、軽度の知的障害を持つ子供はクラスに5人ほどいる。(※全体の14%ほど) 診断が下らないため、支援も治療も施されず単なる“問題児”として扱われ続ける。知能に問題はないとされ、検査を受けたばかりに逆に適切な支援が受けられない人がいる。もともと障害者は自己評価が低いため大切に扱われるべき存在だが、軽度の障害者は逆に腫れものとして扱われ、馬鹿にされ、生きづらさとストレスを抱え続けている。   ●学校教育でできること 小学2年生くらいで勉強に追いつけなくなり、そのまま中学で落ちこぼれ非行に走る子供が多い。小学校の時点で困っている子供に気が付き、その子の苦手なことを理解し、どう改善していけるかを考える。“褒めて伸ばす教育”だけでは、子供の根本的な能力改善には繋がらない。

    1
    投稿日: 2021.06.01
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    境界知能の人たち。 思った以上に身近にいると分かり、衝撃だった。 そんな人たちの言動に、うまく働きかけができるような世間への周知が必要だと思った。

    0
    投稿日: 2021.05.31
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    目的 認知について理解を深める メモ 非行少年も教育により認知を歪めないことも可能 行動 自分の行動をメタ認知する

    0
    投稿日: 2021.05.31
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    もっと難しいかと思ってたらするする読めた。35人のクラスに5人、小学生時代を思い出すと何人か当てはまる顔が思い浮かぶ。もともと子どもは欲しくないと思ってたけど、更に子育てしたくないなと思った。普通に暮らしていくうえでの能力が普通の基準に届かない確率が結構あって、こわい。支援が必要なのに、十分な支援ができない可能性、自分の子どもが犯罪者になる可能性。

    4
    投稿日: 2021.05.31
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    題名にひかれて、すごく楽しみにしてた本。普段目を当てないようなところに注目しているのでなるほどなと思った。どこかで聞いたことがある気がしなくもなくはないが。続編どうしようかな。

    10
    投稿日: 2021.05.30
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    本屋ではセンセーショナルに取り上げられていましたが、内容はしっかり社会問題と向き合った問題提起と熱い思いが伺える内容でした。特に著者の特殊な経験から見えてきたことは、誰でも書ける内容ではなかったと思います。 しかしせっかく社会的に大変意義のある問題提起や現状の分析、解決策の提案などがされているのに文章の構成が非常に読みづらいと言いますか、つまらないです。一因には、章分けがあまり意味を為しておらず特に中ほどは同じような内容が続くからだと思います。ギュッとして3章くらいでいいんじゃないでしょうか。 しかもこの内容なら、タイトルの付け方も良くありません。ケーキが切れないことは問題が顕在化しているほんの一側面であり、そこだけに注目してしまうのは著者が一番やって欲しくないことなのではないですか?問題提起をどう一般化していくか、それはセンセーショナルなタイトルではなく分かりやすい文章構成によって実現して欲しかったと少しばかり残念な気持ちです。

    0
    投稿日: 2021.05.30
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    おもしろい/おもしろくないとかではなく、知識として読ませていただきました。 知識として読むには、治療法とか細かい説明まではいらんかったかな…ちと読むの疲れました。 日本では紹介されているような事実がほとんど知られてないようなので、この本をきっかけに多くの人に知ってもらい、未然に対策がとられて少しでも犯罪抑止に繋がれば、と思います。 作中にもあるように、少年院や受刑者に年間300万/人ほどの税金が使われているとのことですので、未然に防止できれば被害者も減り税金コストダウンにもなっていいことだらけですね。 と、言いつつ今までこのような人達とは接点なく生きてきたので、他人事感が拭えない自分はまだまだ未熟だな…。 ミスチルのタガタメ思い出しました。子供らを被害者や加害者にせずに生きていける世界、来るといいな。

    4
    投稿日: 2021.05.28
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    いじめの被害者が、新たな被害者を生む。 経済的な損失も計り知れない。 非行への予兆(サイン)は小2くらいから出ている。 それを改善するには、境界知能の子たちへの理解とサポート、そして認知機能向上トレーニングが必要。 このトレーニングは幼児教育にも生かせそう。 今は非認知能力がとても話題になっているが、基本的な認知能力はとても大事だということが分かった。

    0
    投稿日: 2021.05.27
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    なんでダメなのかに対して、理性や善意で説明しても納得が足りない時に生産性という観点から物事を見る指標を貰った

    0
    投稿日: 2021.05.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かった。 自分の親も認知機能に問題があり文章が読めず感情を正しく把握したり抑えることが苦手である。 しかもそれに自覚していない。 数人の兄弟もそれに当てはまるし、私はIQは高いがWAISでの検査項目では20程度の差を持っている。 認知機能の歪みに自覚的な部分が自分にはあるのでしていることを以下に書く。 誰かに攻撃されていると感じた時はまず疲れを疑う癖を付ける その場合人との交流を遮断して回復を待つ そもそもその認知を受け取る全体としてのメリットなどを考えることなどが具体的に少しでも当てはまる当事者側ができるトレーニングかなと思う。 余談だがうちの兄弟も幼児期に脳腫瘍が見つかり小学二年生で勉強についていけなくなり成人してからも社会に出る事ができないでいる。認知の歪みも大きいので会話が難しく家族側もまあまあつらい。 家を出たので私は知らないが頑張って生きて欲しい。

    0
    投稿日: 2021.05.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    少年犯罪の多くが家庭環境に問題があるのが多い事は知ってたが、知的障害も原因の一つとは知らなかった。新たな発見! イジメがさらなる被害者を作るのって納得。 学校が重要なのも、かなり分かる。 けど、昨今言われてるように先生って仕事が膨大過ぎて一人一人に合わせた丁寧な教育や見れる余裕がないような気がする。 犯罪者を減らすのは、経済的にもそうやし、被害者や犯罪者の人生も大きく変わる。 多くの人が幸せになれるような社会になって欲しいなー

    0
    投稿日: 2021.05.23
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    認知の歪みが非行を生むという内容。ホームに鏡を設置することで自殺者が減ったこと(自己状態理論、自己規範)、教えられる存在から頼られる存在に変えることでやる気を出すことが特に興味深かった。

    0
    投稿日: 2021.05.23
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    なるほどと思う部分も多かったが、途中からは同じことをひたすら繰り返して述べている印象だった。 発売時から話題となっていた割に衝撃的な内容は特になく、本当に納得の事実が並んでいたため拍子抜けしてしまった感じ。 ただ知覚障害に特化して非行の原因を探るという視点自体はとても興味深く、教育者を初めとした大人には特に読んでもらいたい。

    1
    投稿日: 2021.05.22
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    以前から何かしらの犯罪を犯してしまうのは、それほど追い込まれてしまっていて、心が病気になっているからとは思っていました。 やはりそのような場合も多くあり、 同時に発達障害や知的障害も非行少年たちに共通する特徴だと知りました。 もし彼らが適切な環境で育っていれば、犯罪者にならず、被害者も作らなかったとすれば、それはすぐに改善すべきだと思いました。 学校の朝の会などの5分を使って、紹介されていたトレーニングを行って欲しいし、 もし困っているのに見過ごされている子どもがいるなら、早めに見つけて欲しい。 わたし自身も娘の状態を把握したい。困っていることはないか気づけるようにしたい。 娘がもし加害者、もしくは被害者になったら…と恐怖を感じながら読んでいました。 本来人間はみんな「良い人」なのに、外的要因のせいで「悪い人」になってしまっていると思います。 そして、イジメや虐待などが負の連鎖を生むので、断ち切らないといけない。 この本を読んで、絶対に非行少年は減らせると思うし、教育現場に対応してもらうことも大切だけど、 自分自身が自分の子どもや、周りによく気付けるようでありたいと思いました。

    0
    投稿日: 2021.05.21
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    犯罪をしてはいけない、赤信号は止まらければいけないということを守れるのは自分に認知する力があるから。 でも自分が非行に走ってしまう可能性は0じゃないのかもしれない、非行について新たな側面から考えさせられました。

    1
    投稿日: 2021.05.20
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    非行少年は、認知機能が弱い人が多く、後先考えず行動してしまうため、不適切な行動を起こす。いじめを受けたり、勉強についていけないといったことを、周りに気づいてもらえずに、孤立してしまって、そのストレスから非行に走るケースが多いため、教師や親などは、その子どもが出す助けのサインに気づいて、適切な処置を施すのが重要だとわかった。とても良い本だった。

    1
    投稿日: 2021.05.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最後の、喜怒哀楽をペットボトルに入れて量的に感じられるようにすることが印象的だった。 なかなか目に見えないものを実感することって難しいもんね。 将来自分の子ができたら、やってみたい!

    1
    投稿日: 2021.05.19
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    人間は理解不能な人間を人間ではない、悪魔だということがあるけれど、自分にとって当たり前に出来ることが出来ない人がいて、見ている世界が違うということを心に留めて生きていかねばならない。 そして、自分に出来ることが出来ない人がいた時に、その人の怠惰や能力の低さを責めるのではなく、それっぽい理由で判断するのではなく、根本的な原因を突き止め支援することが必要なのかもしれない。

    1
    投稿日: 2021.05.18
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    発売当初から書店で注目されていたけど 続編のタイトルが気になったので 予習のつもりで購入。 結論から言うと、 本書の内容は全ての大人が 知っておかなければならない内容、 ということだ。 見たり聞いたり想像する力が弱いことが 原因で非行に走ってしまうなんて 思いもしなかったし そこに対しての支援が少なすぎるのは 社会的な問題だ。 IQの値が知的障害レベルでなくとも 限りなく近い境界知能の子どもたちが 見過ごされないようにしなければならない。 認知機能のトレーニングで犯罪者を減らし 納税者を増やせれば国益につながるのは もちろん、被害者も加害者も少なくする ことができるのであれば それに越したことはない。

    1
    投稿日: 2021.05.18
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    割合でいくと、クラスのうち下位5人ほどは境界知能のラインに属し特別支援学級のような、個別の支援を必要とする、それが出来ず挫折だらけの受け入れて貰えない時間を積み重ね、安易な犯罪に手を染めてしまう、という論旨。 重たい。けれど実感するところもある。 教育こそ全て、というのは心から賛成。コストでなく投資の仕組みになってもらいたい。

    0
    投稿日: 2021.05.17
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    発達障害や知的障害があるから、犯罪を犯してしまう、ということではない。ただ、犯罪を犯す心理や、そこに至ってしまった経緯、加害者の為人を紐解くことで見えてきた障害の課題を乗り越えることはとても重要だと思った。 障害をもつ人、気付かれてこなかった人、気付かれているのに適切に支援されなかった人、グレーゾーンと呼ばれる子どもたち。 いかに子どもを理解し、適切な対応をしてあげられるかが教育現場で働く上で大切かを改めて痛感した。 自己への気づき、自己評価の向上 ありのままの自分を受け止める力の大切さ 考える力や社会面の教育を強化していくこと 褒めるだけではなく、課題となる部分をどのように乗り越えるかを教えていく

    4
    投稿日: 2021.05.17
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    題名を一目みて、とても興味が湧いた。 IQが高くても認知機能が極端に弱い非行少年。 自分のことを優しい人間だという殺人少年。 驚くべき事実の連続だった。 非行少年たちが犯してしまった罪は、その多くが防ぐことができたのではないか…。 見逃されている知的障害の子供達が多くいること、それによって罪を犯す少年が生まれてしまっていることをもっと多くの人が知るべきだと感じた。

    1
    投稿日: 2021.05.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    認知力が弱く、反省以前の少年たちの実態と改善の端緒についてのレポ。 ・衝撃だった点 「小学校のクラスの下から5人くらいは軽度知的障害の可能性がある」。漠然と思ってたよりずっと多い!っていうか特異な子供のケースじゃなくてけっこう身近にいる計算になるんだなーと。予備軍といったら失礼だけど、犯罪に傾きやすい素地をもった層が厚いと知ると、首をかしげるような事件がなくならないのも妙に納得した。 ・ちょっと物足りなかった点 子供の認知障害は支援とトレーニングである程度向上するらしい。ただどの程度まで改善するのかが詳しく書いてなかったので「コグトレ万能!」と言われてもそれってそんなすごいんですか??と懐疑的にならなくもない。 活動が始まったばかりでデータがまだ十分ではないのかもしれないけど、できたら数字も示してくれれば信憑性が増したのになあと。あと子供全員にトレーニングさせると平均値が上がって「普通にできる」のハードル上がらないかどうかも知りたかったかも。 総評 何度怒られても反省しない、日本語は通じるのに話が通じない、途方に暮れる人が会社にいて、一緒に働くの堪らなかったことがある。本書を読みながら「あーあれってそうだったのかぁぁ!」と膝を打つ点が多々あったので今更ながら為になった。 ただ早期発見、早期支援が大切!と王道力説されてもまぁ大人になっちゃった元少年(犯罪者でもない)に対しては赤の他人じゃどうしようもない、という事実も突き付けられてちょっと切ない。 コグトレが初等教育に導入される日は来るのだろうか。始めるのは簡単だし日本の明るい未来のために是非取り入れてほしいなあと思うことは思うけど、毎クラス15%近くも炙り出される要支援児童の面倒を根気よく見る人材はどっから都合するのか、何でも学校任せでいいのかどうか、悩みの深いところ。 SDGsとか見栄えのいいこと言ってるより、こっちの方が切実かつ寄付なり予算なり欲しいところだなあと、オトモダチ利権にお金を垂れ流す報道を見ながら思ってしまった。 あ、あと続編が出るらしいのでまたチェックします。

    0
    投稿日: 2021.05.15
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    知的な問題から生じた生きづらさが問題行動へ繋がるのを未然に防ぐには教育というものが大切な役割を果たす事が分かった。 しかし、現在の教育現場では正直その様な子たちをフォローアップする余力はあまりないのではないか。 教師に丸投げではなく、教育に周りが協力し合える構図ができればいいと思う。

    0
    投稿日: 2021.05.11
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    P.91-92に羅列された、学校コンサルテーションの際によく挙がってくる子どもの特徴は、リアルに公立の学校(小学校〜高校)でよく見かけます。 私は教諭ではないのでたまにしか学校に行くことはできませんが、授業として定期的に対話の時間を実施することで、こうした状態が改善されていく事例も見てきました。 教科中心の学校教育の中で、もともとは障害のない子どもの認知力が養われないまま、社会に出て困るケースが少なからずあると実感しています。 学校に、もっと教諭以外の専門家を入れ、「きちんと賃金をお支払いする形で」協同していく必要があると切に思います。 教諭だけに負担させるのは荷が重すぎるのです。

    0
    投稿日: 2021.05.10
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    2020新書大賞第2位受賞作。 犯罪者に反省求めても無意味なことがあるのか。反省以前の問題あることがある知る。 発達障害、知的障害の他に境界知能という類型があることを初めて知る。そういった個性をもつ子供たちを早期に把握し特別な教育プログラムを実践出来れば、悲惨な犯罪を減少させることにつながるのではなかろうか。

    5
    投稿日: 2021.05.08
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    話題作だったので、タイミングを外して図書館で順番待ちしてました。それでもだいぶ待ったな。 非行少年は、IQが境界知能と呼ばれる低めの子供の割合が非常に多いそうです。 それは認知機能や感情抑制等の弱さにあらわれ、社会的スキル(対人関係など)も学べず、身体的不器用さも相まって社会からいじめられ疎外され、結果非行に走るしか道がないという悲しい悪循環を生みだしているそうです。 境界知能の子供は、普通クラスの下から5番くらいまでを指すそうで、その数の多さは衝撃的でした。 認知機能が低いと状況を理解する能力が低いので歪んだ理解をしたり、想像力や先の見通しが立てられないので、万引きや殺人をしたらそのあとどうなるかが分かっていなかったり、すべての犯罪者がそうだとは思いませんが、凶悪犯罪もこの弱点を矯正するトレーニングが足りなかったために起こった悲劇かもしれないと思うようになりました。 考え方を変えることでより好ましい行動につなげてゆく認知行動療法は一定の成果をあげているそうですから、境界知能の人々の存在の認知と同時に、著者が開発したコグトレも社会に広まって欲しいです。 適切なトレーニングによって想像力を鍛え、正しい自己評価を持ち、社会的スキルをあげていければ犯罪加害者でなくても生きづらさを感じている人の救いになります。 繰り返しになりますが、そんな社会の実現のためまずは境界知能の人の認知、ですね。 本書を広めるところからはじめてみたいと思います。

    3
    投稿日: 2021.05.07
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    ・9歳の壁:想像力が急速に発達して口達者になること ・想像力が弱ければ努力できない ・自己に注意を向けることで自己洞察や自己内省が生じる背景に、自覚状態理論というものがあります。 2021.5.7

    0
    投稿日: 2021.05.07
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    ADHDを抱える自分としては、今まで非行に走らずに生きてこれたことを感謝したくなるような内容。 「認知する」という言うことは、誰にとっても当たり前ではなく周りの助けが必要。 将来、自分に子供ができたりしたときにもう一度読みたい。

    1
    投稿日: 2021.05.01
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    子どもが問題行動を起こす前には何らかのサインがある。学校も家庭もまずはそれに気付いてあげること、そして、根気よくその子に寄り添ってあげることが大事なんだと再認識した。 社会全体が精神面でもう少し余裕のある世の中だといいのに。

    2
    投稿日: 2021.05.01
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    犯罪の原因をとことん調べる、基本が難しいのだと分かる。精神科医、医療少年院での経験をもとに社会に衝撃を伝えてくれた一冊。 反省なんかできない、だって話を理解してないから… それでも押さえつけられ、薬漬けにされ…挙句犯罪を繰り返す…辛い… 確かに犯罪者は許せないが、彼らも多少なり社会の犠牲者、被害者、見つけてもらえなかったグレーゾーンの子ども時代を過ごした、と思うととても残念な世の中。 子どもの心に扉があるとすれば、その取手は内側にしかついていない。p. 153 子どもが、ハッとする気づきの体験が最も大切。

    1
    投稿日: 2021.04.29
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    やったことに対して「反省しなさい」と一方的に押し付けるのではなく、やってしまった個人の背景に目を向けて、今の教育の問題点を訴えかけている。学校でちょっと躓いているそのちょっとが、大人になる過程でどれほど苦労の種になるのか。すごく考えさせられた。

    0
    投稿日: 2021.04.28
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    教育の大切さを学んだ。 一人一人と向き合うことは大切だけど、それと同じくらい一人一人の教育の土台を作る事が大切。土台があれば生きていく上での困難を乗り越えられたり、先を計画して何をしてはいけないか判断できるから、とても必要になる。

    1
    投稿日: 2021.04.28
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    障害が原因だと気づいて対応することの大切さがよくわかった。子供の頃の体験ってがその人の人格を形成するということに改めて気付かされた。

    0
    投稿日: 2021.04.27
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    気づかれない障害を持って生きづらさ故に非行に走るってそりゃそうよな〜〜 自分はなにかできるんだ、って認めたいよな〜 感情ペットボトルすごい、わかりやすすぎる

    1
    投稿日: 2021.04.21
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    ノートを写せない子、授業を聞いていられない子、授業に遅れてくる子…自分が小学生の頃もそんな子はいた。 当時は不真面目と片付けられていた子にも、病気の名前がついた。病気だなんてこれっぽっちも考えたことはなかった。 その時はただ不真面目、学校が嫌いなのかと思っていたが、実はそれだけではなかったのかもしれない。 支援や治療法はまだまだ完璧には程遠いかもしれないが、少しずつでもそういう子達にも過ごしやすい、学びたいと思える環境になればいいな。

    4
    投稿日: 2021.04.20
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    学校ってやっぱり勉強だけをする所じゃないんだと思った。勉強したり人と関わったりする中で適切な自己評価ができるようになったり、他者とのコミュニケーションが取れるようになったりすることが重要なんだね。そして先生の役割とは勉強を教えることではなく、子どもが上記のことをできるようになる機会をできるだけ多く提供すること。そして上手くできない子にはほかの子どもと同じように扱って怒鳴ったり難しい問題を解かせたりするのではなく、まずは保護すべき存在だと意識しそれを周囲にも伝え、その子に合った対応をすること。ほかの子どもにいじめられたり自己評価が低くなったり、そしてそれが原因で非行に走ったりすることから守ること。それが先生の役割だ。それを分かって先生をやっている人はさて、一体どのくらいいるのだろう? 教育の敗北だ。 元々被害者であり守られるべき存在である発達障害や知的障害を持った子ども達が守られずに、その結果犯罪を犯し加害者になり更なる被害を産んでいることを知って、私は悲しくなった。 昔はIQ85以下が知的障害とされていたが、それだと人数が多すぎて支援できないという理由で知的障害はIQ70以下ということになった。ではIQ70~84の境界知能の子どもたちへの支援は?分かりづらいからこそ、1番支援を必要としているのではないか? 普通になれない。普通のことができない。しかし、分かりやすい障害を持っている訳ではないし、診断を受けてもIQは問題なしと言われてしまう。だから自分のことは「普通なのに普通のことができない無能」だと思ってしまうし、周りもそう思って馬鹿にしてしまう。そんな微妙なラインにいる子どもたちが1番生きづらいだろうと思った。 筆者曰く、こういった発達障害や知的障害の特徴は小学2年生から徐々に表出する。周りの大人はその子どもができないことをただ怒るのではなく、あらゆる可能性を考え適切な対応をしていくことが求められる。

    1
    投稿日: 2021.04.20
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    非行少年にも無条件に非難できない事情があるということがわかった。著者の言うことが事実なら、将棋が強い子は非行に走らないという法則がありそうだ。自分への気づきと自己評価向上がカギ。

    5
    投稿日: 2021.04.17
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    多くの非行少年たちの中には、反省以前の子どもが沢山います。 そういった少年は認知力が弱く、ケーキを等分に切ることすら出来ません。 人口の十数%いるとされる「境界知能」の人々に焦点を当て、彼らを学校や社会生活で困らないように導くための実践的なメソッドを公開しています。

    1
    投稿日: 2021.04.15
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    興味深かった!! 色んな人がいるってこと。 犯罪をしてしまってから、加害者が発達障害や、グレーであることが分かるのは、本当に被害者がやりきれないよなーと。 その人その人に適切な教育や、更生があればいいけど。 こう言う本が出て、売れるってことは、まだまだ知られていないことな訳で、 そう上手いこと行かないんやろうなーとも。。。

    3
    投稿日: 2021.04.14
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    当たり障りのないことを書いてるような気もしなくもない……看護師の母親は進めたら絶賛してた。職場の図書館にも申請して色んな人に読ませてるらしい

    1
    投稿日: 2021.04.14
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    なんぜそんなことをするのだろうと思っていたことが脳や認知機能のズレによって起きていたのかもしれないということを知りました。 だからといって、その凶悪犯罪を起こした人を放っておいてはダメで複雑な問題だと思いました。

    0
    投稿日: 2021.04.12
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    データが少なく主観で書かれている印象が強すぎて頭に入ってきづらかった。 「非行少年は軽度の知的障害者が多い」以外の内容はあまり頭に残っていない。 自分が普段そういう子供と接する機会が少ないせいかもしれないが。

    2
    投稿日: 2021.04.10
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    なぜだか気になって手に取ってみた本。 久々の新書だったけれど、わかりやすい内容だった。 非行少年なんて、ろくでもないとしか思わなかったけれど、ガラッと変わった。 見ること、聞くこと、感じることや過去が自分と全く違うのだから、以前の考えは恥ずべきものかもしれないと思った。

    0
    投稿日: 2021.04.09
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    少年院に入っている多くの子供たちに、知的能力に問題がある。その改善に取り組む事が非常に重要である。 そして、そうなる前に学校で知的能力の問題をケアされずに問題行動を起こしており、そこから犯罪行動に繋がっている。学校でのこの問題への取り組みが更に重要だと思う。

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    投稿日: 2021.04.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    題名に惹かれて購入した。 タイトルに負けない濃い内容となっている。 子供達が非行によって少年院に入った際、やはり更生するためのプログラムが用意されている。 しかし、少年たちは発達障害や知的障害を患っているケースが多く、そもそもプログラムを理解できないことが多いという。 結果、ケーキの最適な分け方が分からなかったり、図を書き写したりすることができなかったりするようである。 これら少年の発するSOSに気づくことのできない大人たちが多く、知的障害に対する策も充実していないことから、再犯の率が向上、非行少年が後を立たないという。 我々大人が、子供達の発するSOSに気づいてあげることや、教育機関が「褒める」だけの教育ではなく、子供たちに「気づく」ことの大切さを理解させるなど、対策を少しずつ行動で表していくことが大切である。 犯罪を犯す人が「何が悪いかを理解していない」ということは、この本の中でも最も衝撃的なことであり、再犯率をなかなか低くすることができない理由であると繋げることができた。

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    投稿日: 2021.04.04
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    面白かったです。性犯罪者はいじめ被害者でもある比率が高い。こぐま会でやってるような点つなぎ、記憶、同図形発見、回転図形など効果ありそう。感情のペットボトル、自己肯定が高すぎるのも低すぎるのも問題、褒める教育が必ずしも効果があるわけではない、教えたり頼られる経験。

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    投稿日: 2021.03.30
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    少年院の中でも発達障害や知的障害をもち非行を行った少年・少女たちが集められる矯正施設「医療少年院」。 見る・聞く・見えないものを想像する力が弱いため世界が歪んで見えたり聞こえたりするのでは? そもそも言っていることが理解できていないのでは? というところから見えてくる要因。 軽度の障害は支援から零れ落ちやすく、そもそも保護者が疑わなければ検査もできず、本人は生きづらさを抱え、落ちこぼれと認識されて自己肯定感が低く中学生くらいで脱落してしまう。 本人が自分の特性を理解し対処法を学べばできることも広がる。 犯罪者を納税者にできる、というのが印象に残った。 実は私の兄も当てはまる項目がいくつかあり、本当は支援が必要だったのかもしれない。 説教をしても理解していないなと気づいてからは、短く簡単な言葉で感情的にならずに話すようにしている。 兄がトラブルを起こしても犯罪者にならず家庭を築き普通に暮らしているのは、凶暴性のない本人の気質もあるかもしれないが、幼少期に親戚中から可愛がられたからかもしれない(兄は父の世代の最初の子の上男の子だったので、別格の可愛がられ方をしていた)。自己肯定感は驚くほど高いし。それは周りの人々に感謝したい。

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    投稿日: 2021.03.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    軽度知的障害の人は、見る力、聞く力、想像する力が健常者より備わっていないから、歪んだ認知からの犯罪、衝動的な犯罪を起こしてしまう。何故、IQの平均値が低い軽度知的障害に薬はなくて、IQにばらつきがある発達障害(ADHD)に薬があるのか疑問に思った。

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    投稿日: 2021.03.27
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    わかりやすい。 このような理解が社会に浸透するのはとても大切。非行、の裏に生まれつきの能力的な生きづらさがある。非行少年という枠組みだけで片付けられることではない。早くからの発見、教育、支援が必要。 仕事柄出会う、支援を必要とする人の多くに見られる状態。納得…。

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    投稿日: 2021.03.25
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    非行少年の中には、そもそもの認知の歪み(障害による)によって、見えている世界が我々の想像とは異なる。よって、反省しろと言われても反省の仕方を知らない、反省したフリをしているというのは衝撃だった。お金を稼ぐためのお金がない、服を買いに行くための服がない、という類のことはよく言われることだが、その1つ手前の次元の話だと思った。 犯行に及べてしまうほどの力や知識、欲(性欲)を身につけてしまう前の小学校卒業までに、その認知の歪みに気づいて教育が必要だと述べられていたが、ただでさえ人手不足が叫ばれる教育現場に、果たしてそれは可能なのだろうか…?

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    投稿日: 2021.03.24
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    【信州大学附属図書館の所蔵はこちらです】 https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB28553379

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    投稿日: 2021.03.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2021.03.21 『正しい理解と支援があれば、被害者は減らせる』 いわゆる「非行少年」の話。 再犯防止のためには、反省が必要。でも、これは反省する能力があることが前提。 精神科医として少年院等で多くの少年たちを見てきた筆者は、「反省以前の問題」を抱える少年たちが多いことを訴えている。ただ、それは少年たちが悪いのではない。認知機能の弱さや、知的障害。ある意味彼らは、正しい理解と支援の環境がない社会の被害者であり、その結果、コントロールできなくなって加害者となり、新たな被害者が生まれている。 印象に残ったのは、 ・『子どもの心に扉があるとすれば、その取手は内側にしかついていない』 ・刑務所にいる受刑者を一人養うのに年間300万円程度かかるとの試算。さらに被害者を作っている。一般的な納税者の平均納税額は年間100万円程度。受刑者→納税者に変える事ができれば、年間400万円の経済効果が生まれる。 普段はあまり読まないジャンルだけど、帯の非行少年が"3分割"した円の図がインパクトがあって、気になってたのよね。 なかなかショッキングな内容で、色々考えさせられました。これが全てでは無いし、色々な意見が他にもあるんだろうけれど、教育の現場にもっとこの手の専門家や整った支援体制があれば少しは社会が変わるのかな、なんて。

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    投稿日: 2021.03.22
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    「悪いことをしたら反省させる」というのは、当たり前のことのように思いますが、犯罪者には、それが難しいという根本的な問題があるのだとよくわかりました。  自分の感覚や考え方を、他の人も持っていると考えがちですが、みんな違って当たり前なんですね。  教育等の現場で苦労されてきた著者の経験を踏まえた見解が書かれており、とても勉強になりました。 ぜひぜひ読んでみてください

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    投稿日: 2021.03.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    境界知能の人々は生きづらさを感じてはいるものの、世間から知的障害とは認知されず、また自身は健常であるという自負がある故に病院には出向かない。出向いても障害か健常かの二択においては障害とは言い切れないため「知的障害ではない」というラベルを貼られ何の療法も受けない。 境界知能の犯罪者は、境界知能であることを犯罪を犯した後に初めて知るというパターンが多いそう。 知的障害かどうかを知る手段として、IQを計測するなどがあるが、障害と健常の二択になっているのが問題だと感じた。自閉症などでもそうであるように症状はスペクトラムであるため、各グレードにおけるアプローチが必要であると感じた。 境界知能の人々は認知機能などが健常者よりも低い場合が多いため、「反省」をすることすら難しい(というよりも何が悪かったのかもわからない)。つまり反省を促し社会復帰を試みる前に、認知機能や健常者が基本的に持つ能力をまず獲得する必要がある。過去の療法では、土台(認知機能等)がぐらついているのにも関わらず、一般論をぶつけていたため上滑りしてしまい、当の本人は何も得られない分からないという状況を生み出していたという。 ニュースで伝えられる重犯罪において、なぜするのか理解できないような事件が多々あります。 この本を読んで、そのような「理解できない世界」が存在するというのを改めて知ることができました。

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    投稿日: 2021.03.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    良書。 今まで知らなかった、誤解していた。少年犯罪者について。 病気、障害なら仕方ない。本人が悪いわけではない。 世の中には、子供に限らず本人が悪いわけではないのに問題行動を起こす事があるのだろう。こうあるべきで思い込みで対応しないことだ。

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    投稿日: 2021.03.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    認知の歪みが非行に繋がるのは予想外でした。 けど、読めば読むほどに納得…たしかに、と思えることの連続でした。 彼らの困りに気付き、問題の根本的解決を考えることの大切さを改めて確認することができました。

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    投稿日: 2021.03.19
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    もともと、犯罪者の心理や行動に関して興味を持っていたのでこの本を手にとった。精神科医の先生だからこその視点で見抜けた非行少年らの抱える問題。IQが70以下でなくてもどこかの脳機能分野で劣っている場合で、知的障害の可能性があったり、脳腫瘍疾患者は犯罪を起こしやすいデータなど、一般的には知らない様な事も経験を通じてディテールが書かれており、知って良かった。犯罪を起こす事は絶対に許し難いけど、そんな知的障害をもつ犯罪者に少し同情した。脳の機能は自分ではコントロールできないし、それに気づくまたは気づかれるのはまた難しい話。自分が子供をもった時少しでもそういった知的障害が見えたり可能性を感じたら、この事を思い出して丁寧に対処しようと思えた。

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    投稿日: 2021.03.17
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    普段全く本を読まない私でもすんなり読める本でした。 多少難しい言葉が出ますが、かなり分かりやすく書かれていました。 中々減らない少年達の非行行為に対して新たな視点で考えることができ、小学校時代あまり勉強が得意ではなかった私も作中に出でくる少年達の心情に少なからず共感できる部分もありました。 原因のほとんどを知能低さや障害と判断してしまうのは極端すぎるかなぁと思う部分も少々ありましたが、充分に少年達を救う新たな認識を広めてくれる本だと思いました。 ありがとうございました。

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    投稿日: 2021.03.14
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