
総合評価
(825件)| 407 | ||
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powered by ブクログたくさんの登場人物の心情が丁寧に描写されていてどの人物の気持ちも理解できたし、文章を読んでるのにピアノの音が聴こえてきそうでさすがだなと思った。
3投稿日: 2024.02.14
powered by ブクログ下巻は主にコンクールの内容が進行していくので、もっとコンテスタント達の関係を掘り下げて欲しかった気もする。 でも、この一冊でコンクールを見てきたような臨場感。 劇的な事は起こらないけど、面白かった! マー君との出会いをもっと運命的に描いてほしかったな。
8投稿日: 2024.02.12
powered by ブクログ上巻をじっくり味わったからか、下巻後半から少し読むのに疲れてしまった…。下巻は、クラシック音楽の奥深さが伝わってきて、ピアノ曲で有名な作曲家達の偉大さを改めて実感できるものだった。登場人物の音楽家としての決意も見どころだと思う。
26投稿日: 2024.02.05
powered by ブクログ音楽家たちが互いの音楽に刺激を受けて化学反応を起こしていくのを見届けてきたー! 音楽と共に生きる天才たち同士だから通じ合えるものがあって、でもそれぞれ違う人間だから、みせる風景や表現の仕方は異なる。登場人物たちがそれぞれの音楽を否定したりしないので、そういう意味でも読みやすかった。 独りよがりにならない、世界に耳を傾ける、と言うのは音楽以外でも大事なことかも。自分の「外」から受けとったものを、自分を通してまた外に、それが誰かの世界を揺らす。良い方面にばかり作用するわけではないけど。 明石さんが好きだったなあ。明石さんのこれからがみたかった。
5投稿日: 2024.02.04
powered by ブクログ大きな事件があるわけでもないのに、読み進めたくなるこの感じは、やっぱり恩田陸さんの文章の力なのかなぁ 心地よくて本当に大好き。 読破できて、大変満足。
2投稿日: 2024.02.04
powered by ブクログ【2024年17冊目】 連載作品だったということをあとがきを読んで知りました。7年もの連載期間を経て完成された作品だったということで、著者はもちろんのこと、編集者さんの魂がこもりまくった一作ということで、「そりゃこれだけの熱量が伝わってくるわけやで」と変に納得したりしました。 天才が天才を覚醒させていく構図や、自分は凡人だと思い込んでいたキャラクターが、ちゃんと評価られたりなど、それぞれのキャラクターが愛されていることがすごく伝わってくるストーリーでした。キャラクター同士の仲も良くて、微笑ましい。天才ゆえの無邪気さなのかもしれませんが、音楽に愛され、音楽を愛しているからなのかとしれない。 何よりも、上巻読んだ時にも書きましたが、音楽を聴かせるような小説って本当にすごい。読んでる間中ずっとクラシック流してましたが、そんなことしたのは本当に初めての体験でした。仕事中とかにもクラシック流そうかな。 実際のコンクールにも取材されたとのことですが、恩田さんの音楽に対しての造詣の深さもすごいですね。いいお話を読ませて頂きました。
2投稿日: 2024.02.04
powered by ブクログ下巻は続きが気になりすぎてすぐに読み終わった。 審査結果も納得。無理のない設定で、読んでいて没入できる。変なミラクルが無くて心地が良い。 個人的には、チャンがしれっと報われていて良かったです。 あとがき読んでみてびっくり。恩田先生のこだわりの強さに勇気づけられました。仕事を納得いくまで突き詰めると、こんなにも素晴らしい作品ができるのかと。(しかし、担当者からしてみると本当にスリリングだったろうなぁ笑) 本選はコンテスタントのそれぞれの想いや、これからやりたいことを丁寧に表現していて、敢えて演奏のシーンはほとんど無く、それがまた良い。 明石が社会人でありながらもコンクールに出て、アヤや審査員に認められていて、心が温かくなりました。 夜のピクニックも読まないとなぁ笑
11投稿日: 2024.01.28
powered by ブクログ子供のピアノ発表会に行くと間違ってても一生懸命に弾いてるのが好きで、上手い人になると逆に眠くなってしまうんだけど次回から上手い人の演奏も楽しめそうです。
2投稿日: 2024.01.20
powered by ブクログピアノコンクールを題材にした話。 とにかく内容、表紙、描き方何もかも大好きだった!上と下合わせて1000ページくらいあったけど、一次予選、二次予選、三次予選、そして本選と、誰が選ばれるのか気になり引き込まれて一気読みしてしまった。 クラシックの繊細で煌びやかな描写が印象的で、実際にコンクールを体感しているような臨場感と高揚感が凄い。音楽の世界に没入した。 コンクールの出場者、聴衆、審査員、色んな人の視点から描かれていて、クラシックの世界を少しだけ知れたような気がして興味深かったなあ。 主にコンクール出場者の4人の視点から描かれていて、コンクールにかける想い、出場までの経緯から、孤高の存在ならでは抱える苦悩だったり周囲からのプレッシャーに感情移入して、何度もグッときた。 クラシック音楽やっぱり大好きだと再認識したし、趣味としてピアノ再開したいと思えた本。
4投稿日: 2024.01.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
一つの大きなコンクールを通して、それぞれの登場人物がそれぞれに成長していく物語。カザマジンという少年を媒介にして栄伝亜夜、マサル・カルロスを含めた演奏者が自分にとっての音楽を見つけていく過程が緻密に表現されていて素晴らしい。 明石みたいに普通の仕事をしながらコンクールに向けて努力しているところや奏がカザマジンや亜夜のような天才に嫉妬に似た羨望を抱いていて、その感覚が自分にはかなり共感できた。 この小説の凄いところは、繰り返される演奏の表現の仕方に似たようなものがなく、演奏者の心情が手に取るように読者にわかるところだと思う。 そしてカザマジンという異風な天才の少年がいることで飽きずに読み進めることができる。 直木賞と本屋大賞をダブル受賞するのも頷ける傑作でした。
3投稿日: 2024.01.14
powered by ブクログ変わらない部分もありつつ、3回とも違う読み方した。今までで1番自己投影しながら読んだから、大小問わずあらゆる場面がすとんって腑に落ちた。 物語の中の愛しい人たちが、私の大好きな物や事を大好き!!って表現していくお話だから、読みながらこんなに愛に、多幸感に溢れるんだろうな。 慈愛 もはやこの本自体が楽器みたいだ。 あとがき
3投稿日: 2024.01.07
powered by ブクログ音ってこんなに言葉で表せるものかとただただ感心。聴いたことがない曲でも本から音が溢れてくるような感覚。だから音楽に詳しい人でもそうでない人もそれぞれに楽しめる本だと思う。上下巻分厚かったけれど、あっという間に読み終えてしまった。スピンオフも楽しみ!
13投稿日: 2024.01.06
powered by ブクログ500ページという厚さを感じさせない、とても充実した時間を過ごすことができる、オススメ青春音楽小説❗誰が本選に残るのか?ドキドキわくわくしながら、文字で奏でる音楽コンクールを楽しみました♫ 個人的に、この作品の醍醐味は、三次まで丁寧に描かれた予選での描写で、本選は想像以上にあっさりしていて、少し残念な気がしました。 また、最後の『愛の挨拶』の章では、栄伝 亜夜やマサル・カルロス・レヴィ・アナトールが登場しなかったのが、ちょっぴり残念でした❗読み終えて暫くは、『蜂蜜と遠雷』ロスになりそうな、素敵な作品でした♫
17投稿日: 2024.01.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
4人のピアニストを風林火山になぞらえてみた。 疾風が巻き起こす嵐、名実ともに風間塵。 林のごとく閑かなる高島明石。 迸る情熱の火マサルカルロスレヴィアナトール。 時が満ち鳴動する孤高の山たる栄伝亜夜。 …いかがでしょう? ピアノコンクール期間中、数日間の物語が濃密に描かれていた。なかなか難しかったんですけどね。音楽や楽曲への知識があれば、もっと理解も深まるだろう…と思っていた矢先、『蜜蜂と遠雷 ピアノ全集』という8枚組のCDアルバムの存在を知りました。後日談のおまけまで付いて。最寄りのタワーレコードに店頭在庫があり無事に入手。発売時期を考えても、店頭在庫が残っていたというのは奇跡かと思いました。いまは初回入荷後、余程でないと再入荷しないらしいので。これは良かった。聴きながら読むことで、言い過ぎかもしれないけど、もう一本、別な『蜜蜂と遠雷』という映画を観ているかのように錯覚しました。 徐々に覚醒してゆく“原作の彼女”。最終盤の盛り上がりには息を呑む思いがしましたが、いざ演奏を、とページをめくると、あろうことかコンクールは終了していました。読者に委ねる、ということなのでしょうか。 うーむ。クライマックスなのに…。“原作の彼女”は、宿題を、音楽の約束を、果たすことができたのかな。それらしいシーンの描写も、あることはあったわけですが、望み過ぎるのも違うのかな。僕の頼りない想像力を補うために、映画版の栄伝さんの演奏シーンを繋げて辻褄を整えることにしました。プロコの3番は圧巻だったぜ‼︎ (ちなみに原作ではプロコの2番) 栄伝さんの、やはり笑顔の説得力が真のエンディングではなかったのかな、と思いました。
2投稿日: 2023.12.30
powered by ブクログ「ねこふんじゃった」も弾けないくせにピアノに触れたくなった。気分的には自分もコンクール用の素敵なドレス着てた。
6投稿日: 2023.12.27
powered by ブクログ面白くて一気に読んだ。でも恩田陸作品で努力型の天才や非凡な才を描いた作品だとチョコレートコスモスが一番好き
2投稿日: 2023.12.26
powered by ブクログ決着には納得。でもこれ絶対に「その後」があるよね。 その後を読みたいような、他愛のない恋バナだとちょっとな…… とか要らぬお節介しておりました。 ここに紹介されてる曲を今、youtubeでひとつずつ聴いてます。
14投稿日: 2023.12.25
powered by ブクログ上巻に続く心震わされる作品。コンテストに出る人は、ストイックで神経質な印象がありますが、実は、すごく身近なんだなと思い、たくさん共感した。演奏の描写が詩的で豊かな語彙力に圧倒された。コンテストの曲をBGMにして読んだので、読み終えた時は、自分自身一つの演奏会に参加した後のような気分になった。終わり方も静かで余韻が残り、すごく良かった。
14投稿日: 2023.12.24
powered by ブクログ評判だったので読んでみた。長編だったものの続きが気になりスルスルと読めてしまった。 ピアニストの世界を垣間見ることができたのは面白かったものの、天才ピアニストの感じる世界というのがスケールが大きすぎて、今の擦れた私の感性では捉えきれなかった。
2投稿日: 2023.12.17
powered by ブクログ複数感を並行に読む(今はこれくらいか?)。 コンクールの一次予選が終わり、いよいよ苛烈な二次予選に突入。課題曲『春と修羅』を各コンテスタントがいかに表現するかに注目が集まる。緊張で本調子の出せないものがいる中、優勝候補のマサルの演奏で、風間塵と栄伝亜夜はインスパイアされ、新しいスタイルを獲得していく…。 上巻に引き続き、良く言えばとても読みやすい文章で、悪く言えば浅い話である。人間関係のあれこれや、各人物の苦悩など何一つ無く、スポーツ作品のように、淡々と試合(演奏)について述べられていく。 その演奏についても上巻同様、とくに取り立てて素晴らしい表現もなく、何なら演奏が始まって2行で終わってしまうし、演奏側の気持ちを描くこと無く、むしろ聞いている側が勝手に宇宙や森を想像するという、漫画の原作プロットのような表現である。 唯一、マサルが城を想像しながら演奏したところだけは評価できるか。「アフリカの」でアフリカの情景が見えるとか、ちょっとはひねったらいかがか? きつい書き方のように見えるかもしれないが、本作のダメなところって本当にそこなんですよ。だったら演奏と演奏の間の人間関係をこじらせるとか、もうちょっと引き込む作業も有っても良かったのではないか。 直木賞を取ったらしいが、そこまで面白いかあ?という佳作程度の評価しかできないな。読みやすい、以上。 また、解説がイエスマンのヨイショという感じでひどかったね。恩田陸の解説っていつもひどいね。まあ、そこは減点対象にしないけど。
3投稿日: 2023.12.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
素晴らしかった。ずっと彼らを追いたいと思った。 音楽系の作品は映像に限ると思っていたけど、文章で体験するのもなかなか良い。特にこの作品は音楽と世界や自然の関係についての描写が多いので、想像しながら読むと壮大な世界観に心打たれる。 そして、私は小学生の金管バンドくらいしか経験がないので、音楽を自身の哲学的なものにまで昇華して、魂レベルでつながっている彼らを羨ましくも感じた。 特に風間塵が弾き、それに呼応するように亜夜は弾くという関係性に胸が熱くなる。 風間塵のカリスマ性やばいな、、。 続編お願いします。
2投稿日: 2023.12.02
powered by ブクログ私は子供の頃から、音楽や美術をはじめとする芸術作品は難しいと感じていました。 密かに本書を読んでそれが覆ることを期待していましたが、やはり芸術ってよくわからないなと言う感想でした。 一言で言うと、「置いてけぼり」を食らった感覚?あんまし楽しめませんでした。 ただ、コンテストという世界観は、新鮮で出場者や周りのスタッフの心情を、作品を通して知れたのは良かったです。 音楽という一瞬だけど、永遠を紡ぎ出せる存在の尊さを作者さんは表現しているのだろうと感じましたが、その中身の表現が、難しくて理解するのが大変であるという印象でした。 自分自身の理解力が無さすぎて、分かったような気にしかなれない感じ… そして、亜夜の演奏は、予選でこれ以上ない表現をしていて、本戦でどう表現するんだ?!…まさかダイジェスト形式なんてオチはないよな?!と思っていたのもあり、スラムダンクの最終回のようになっていたことも残念でした。 総じて、イマイチだったなぁという感想でした。
20投稿日: 2023.11.25
powered by ブクログ本を読んで音楽を感じられる経験をしたのは初めて。 曲もどんなメロディーなのかわからないけど 確かに音楽を感じられて、涙が出たり、いろんな感情が湧き出てくる。 2冊読み終えて、本当に素晴らしいピアノのコンクールを鑑賞し終えた気分。
3投稿日: 2023.11.22
powered by ブクログ上巻の緊張した雰囲気に1秒も待てずに徹夜して読んでしまいました。 文字で表現してあるのに音楽が鳴り止まない。てか、耳鳴りかも あぁ、神に愛されるまでの圧倒的な才能の前では言葉なんていらないですね。非凡な者たちはただただ仰ぎ見るだけ余韻が心地よいです。 三味線覗き込んでるスリーショットは絶対将来価値上がりますね。
86投稿日: 2023.11.19
powered by ブクログ文字でここまで音楽を表現できるのが凄い 天才にも色々な種類があってそれぞれの才能を疑似体験させてもらった。 世界は音で溢れているし、この本を読んだあとは日常の何気ない時にも周りの音に耳を傾けるようになった
3投稿日: 2023.11.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
恩田陸さん、色々なタイプの小説を描かれているのに本当に素晴らしかったです。登場人物がキラキラしていて、青春だなぁと…!出てくる人は天才ばかりなんですが。 『リバーサルオーケストラ』という、家族の病気になってしまい大切なコンサートをすっぽかすバイオリンソリストの女の子のドラマがあったのですが、オマージュかな?と思って読んでいました。 以下の引用の「家の掃除」の部分はとっても素敵な考えだなと思いました。ピアノ弾きはぜひ読んでほしい名作です!! 以下は本文より引用しています。 「母の不在を認めた瞬間から、彼女は改めて自分の人生を生き始めたのである。」 「曲を仕上げていく作業は、なんとなく家の掃除に似ている。(略)目立たない場所だけど、念入りに掃除をしておきたい箇所も分かってくる。」 「審査員たちも薄々気付いている。ホフマンの罠の狡猾さと恐ろしさに。風間塵を本選に残せるか否かが、自分の音楽家としての立ち位置を示すことになるのだということを。」 「恐ろしい。あたしは、今、ステージに出ていくことがとてつもなく恐ろしい。(略)だけどーー恐ろしいけれど、あたしはわくわくしている。亜夜はそう認めた。あそこで何ができるのか、何を生み出せるのか、あたしは自分にわくわくしている。」
3投稿日: 2023.11.13
powered by ブクログピアノの音が聞こえてくる。明石が、亜夜が、マサルが、風間塵が、音楽家たちが、今、どんな表情で、どんな音楽を奏でているかが分かってしまう、視覚だけなはずなのに、五感を全て使わせられているような気がする不思議でとても素敵な作品。 物語の結末が気になる、というよりは、登場人物たちの表現者としての生き様が観たくなって、ページを捲る手が止まらなかった。読み終えた時は、お気に入りの音楽たちを手に入れたような気持ちになった。この作品は、きっと、何度も読み返してしまうと思う、またその音楽たちが聴きたくなって。
19投稿日: 2023.11.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
祝祭と予感を読むために再読したが、やっぱり良かった!今回は実際にコンクールで演奏する曲を流しながら読んでみた。どれも聞いたことのない曲だったけど、やっぱり風間くんと栄伝あやちゃんが最高すぎる!二人で音楽を世界に連れ出してほしい! 奏ちゃんのストーリーもスピンオフとかで読みたいな、 風間塵くんと栄伝あやちゃんの今後を追い続けたい。映画も観てみようと思う。
4投稿日: 2023.10.31
powered by ブクログ長女も音楽をやっているので、娘の仕事のことを勉強できるかなと思って読み始めた。 コンテストの緊張感と、ピアニストたちの個性とドラマが楽しかった。演奏の描写が詩的かつリアルで、読んでいると自分もピアノが弾けるようになったような錯覚に陥る。クラシックやピアノが好きでもないという人でも楽しめるのではないだろうか。 ただ、安易に涙を狙ってくるところは好きではない。そういうのが好きだという人の方が多いと思うけど。
2投稿日: 2023.10.31
powered by ブクログピアノコンクールを通して描かれるヒューマンドラマ。 懸命に生きる時、人は美しい。 「怒り」と「嫉妬」の感情は魔が入り、人にも利用されやすい。 懸命に生きる時、その瞬間に魔は入らない。 人の表情はどんな感情を自分が採用するかで決まると思う。 映画は見てないが、ピアノコンクールの演奏者の表情は素晴らしかったのでは。 私は明石に惹かれた。
20投稿日: 2023.10.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
単行本で読みました。 ピアノコンクールの出場者達には当然それぞれの人生があって、それは全てにおいて(ダンスでも吹奏楽でも、舞台を作る人達も他の仕事でも)言えることだと、目の前に突きつけられるような思いでした。そういうのって子どもの頃よりは理解できているつもりでいたけど、特にエンタメを見る立場だとつい意識が希薄になりがち この話での四人は、いろいろありながらもやり切った上でそれぞれの結果になった人達だけど、コンクール一番の子の三次みたいにステージ上で不本意なことになってしまった子もいて、その視点も想像してお腹がギュッとなりました。
2投稿日: 2023.10.24
powered by ブクログこの中で弾いているピアノの曲はどんな曲なんだろう?と思い音楽を聴きながら読み進めた。ピアノコンクールには詳しくないけど、雰囲気などが伝わってきた。
2投稿日: 2023.10.18
powered by ブクログ大変面白かったです。4人のピアニストがコンクールにエントリーした時、これからどんな物語が展開されていくのだろうかという期待とワクワクが高まりすぎて、その時点で既に読んでよかったなと思いました。第一次予選から最終選考まで胸の高まりは落ちることがなく、とてもいい気持ちで読み進められました。 私は音楽の世界は全くわからないのですが、それでもピアノを弾いているときの感情や胸に描く情景がダイレクトに伝わってきて、筆者の表現力の凄さに驚かされました。 色んな人に勧めたい本だなと思いました。
24投稿日: 2023.10.17
powered by ブクログクラッシック音楽、それもピアノコンクールに焦点を絞ったストーリー。 コンテストたちの演奏を表すのは聞き手を通した、衝撃、見えた景色、受けた空気感。 音楽用語はできるだけ抑えられていて(と思った)、さらに風間塵や奏といった存在が、音楽素人の自分をぐっと話に引き寄せる。 楽団内のすったもんだがあるわけでもないモチーフ。それがほぼ人々の心の動きとその時々の演奏だけでこんなふうにまとめあげられるとは。 審査員、本当に疲れそう。
2投稿日: 2023.10.16
powered by ブクログ途中で映画を観てしまった。 映画は音楽が素晴らしく、夫が何度も観たいと言って、本を読み返したり、音楽を落として聴いたりしていた。 映画は、、なんかちょっと違う仕上がり。 栄伝さんが主役のような感じだが、ほんとは風間塵が何者なのかの方が気になる。また鹿賀丈史さんの指揮者のところも小説にはなく、あそこはもっと忠実に描いて欲しかった。 栄伝さんを支えた人々や、明石の少年時代からのこと、庶民の音楽のことなどもっと描かれて良かったのでは!?と。これは映画の感想になるけれども。 それぞれの人が色々な事情を抱えて芸術を披露する。それは華々しい1面もあるが苦悩しかないような気もした。誰のための、なんのための音楽なのかと、コンクールのことを奇妙に感じた。 時を見て、また音楽を聴きながら読み返したい。
11投稿日: 2023.10.04
powered by ブクログ実際のピアノの演奏が、リアルに聞こえてくるような素敵な表現がたくさんあった。ピアノコンクールってこんなにも厳しい世界なのか、知らなかった。そして、コンテスタントの感性が強いことにびっくり。ピアノまたやりたくなった。
3投稿日: 2023.09.26
powered by ブクログ一気に「斜め」読み。 長編だけど全然はまらなかった。 コンテストの様子を4人の若者に焦点をあてて描いているのだかあまりピンと来ず(明石さんは応援していた)。 ショパンコンクールのときの反田さんと角野隼斗さんのドキュメンタリーの方が数倍興味深かった。 フィクションなのなら「のだめ」のように多少おもしろい要素もないと、私のような凡人には伝わらないのかもしれない。 コンテスタントたちがコンテスト中に仲良くなってしまうのもなんかお気楽で。 コンテストの結果は、まぁ妥当かな。 冒頭で風間塵の演奏にあれだけ衝撃を受けた三枝子の感想も聞きたかったし、失格騒動のときの塵の演奏について審査員としての感想も聞きたかった。 だいたい審査結果について何も触れないのも物足りない。 まるで映画化ありきの小説のように感じた(実際は違うようだが)。
4投稿日: 2023.09.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
高島明石の第二次予選と英伝亜夜の本選がとても好きだった。どちらも集合的無意識、普遍的無意識を彷彿とさせる音楽で、経験していないことに対して懐かしさを覚えた経験を思い出した。 上巻を読み終えたときにも感じたけど、物語の舞台はなるべくシンプルにして、広々としたスペースで音楽の美しさを語っているような物語。
4投稿日: 2023.09.20
powered by ブクログクラシックは分からないが、自分がコンサートホールにいて実際に音楽を聴いている様な感覚を味わえる。また、それぞれのコンテスタントや審査員達が魅力的であり、上巻に続き一気に読んでしまった。もっと音楽に浸っていたいと思った。
4投稿日: 2023.09.12
powered by ブクログ上巻に引き続き、演奏中の描写に引き込まれながら個性的な演者たちの人となりを想像して応援したりファンになったりと、とにかく忙しい笑 残念ながら曲の知識が皆無なので勝手な想像の域を出ないのですが、クラシック音楽に明るい方ならもっと楽しめるんだろうなと。 いや、むしろ知らない分野にもかかわらずここまで読者の想像力を駆り立て楽しませてくれるこの作品がやはり素晴らしいのか。
4投稿日: 2023.09.11
powered by ブクログ読むのは2回目で結末も知っているにも関わらずハラハラドキドキしながら読み進めた。 やっぱり亜夜に幸せな気持ちになってほしいという思いが強かったと思う。 記憶よりマサルの出番が少なくて驚いた。 前回読んだときは結果にそりゃそうだと思った記憶があるが、今回はマサルの出番が少なく思えたので少し驚きがあった。
7投稿日: 2023.09.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
自分自身が読者というより観客だったように思えた。 芳ヶ江国際ピアノコンクールのコンテスタント(風間くん、亜夜ちゃん、マサルくん、明石さん)や審査員などの目線から繰り広げられるエントリーから本選までを綴った長編音楽小説。 今演奏されている曲を聴きながら読書するのはとても贅沢な時間だった..!!! 風間くんは唯一心理描写が少なく掴みどころのないオリジナリティあふれる存在として描かれていた。風間くんはどんなピアノを弾くんだろう?と毎回楽しみだった。予想のはるか上をいく演奏は風間くんならでは。 亜夜ちゃんは逆に心理描写がいちばん多く、物語が進むごとに音楽の楽しさに気がつき音楽に恩返ししたいと思うまでに進化したところがグッときた。コンテスタント同士がこんなにも影響しあってお互いを高めていくのに感動した。 マサルくんは地頭が良くてエリート系。どこか冷静に分析をしつつ、音楽のあり方や自分のしたい事を考えている姿に感激した。本当に19歳!?と笑 解釈の内容が豊かで、私も音楽を聴いて自分なりの解釈を考えてみようと思えた。 明石さんはこのコンクールが最後の挑戦ではなく、はじまりだと確信したところにジーンときた。生活者の音楽は音楽家の音楽とは違うのかといういわば劣等感を感じている描写が多かった分、菱沼賞と奨励賞で報われてよかった!!! 音は一瞬で消えてしまうけれど、音楽は永遠だということ。どんなに天才や恵まれた人に見えても血の滲むような努力をしてきたこと。本当に感動しました。
13投稿日: 2023.08.31
powered by ブクログ「音楽。それはたぶん、人間を他の生き物とを隔てる魔法のオプション」後半のこの部分にとても共感を覚えました。はらはら、ドキドキ、しながら、一気に読みました。読み終わってこんなに清清しい気持ちになった作品は久しぶりでした。人間は何と素晴らしい生き物なのか❗️音楽が世界を平和にしてくれると信じたいです。
4投稿日: 2023.08.29
powered by ブクログ音楽は好きだけど、ピアノやクラシックには興味がなかった。でもこの本を読んで興味を持ちオーケストラの演奏を聴きに行くことにした。興味の幅が拡がってとても嬉しい。 音楽の素晴らしさを言葉だけでこんなに豊かに表現できる作家は素晴らしい。 昔は世界中が音楽で満ちていた。とても面白い本でした! 泣けた
4投稿日: 2023.08.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
上下巻の感想。 上巻の50ページ程で止めようかと思った。 不思議な雰囲気を持つ風間塵がパリの予選で圧倒的で型破りな演奏で観客を魅了してしまうからである。これは漫画やアニメでよくある普通に見える少年が実はすごい力を発揮し、周囲を驚かす「ヒーローもの」と思えたからだ。それならば絵のある漫画の方が良いかと。 しかし映画にもなってるくらいだからと少し我慢して読み進めていくと・・・引き止まれたw それぞれが演奏する前後で自分の感覚が異なっているところなどは恩田陸さん自身がこういう経験を幾度となくしているのだろうと思えた。 とにかく栄伝亜夜と高島明石がいい。 彼らの演奏前の心の葛藤の描写は読んでいて心が苦しくなるほど。そして自分の演奏に納得し、心が何かから解放され、新しい自分を感じていくところなどは、こちらも心躍る。とにかく描写がすごい。 物語後半、高島と亜矢が初めて会話するシーン。 同じ世界を共有したものしか分からない感情。 上下巻を通して1番のシーンだったと思う。 一緒に号泣。 それぞれがコンクールを通じ、自分を見つけ、この先も自分を信じて進んでいけることが想像できる。 久々に大きな感動をもらった。
8投稿日: 2023.08.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
風間じんが1位じゃない終わりが良すぎる。 マサルにはやっぱりかなわないのかーって読者まで思わせるところ、努力を怠らなかった最後まで頑張った明石が報われる感じ、、めちゃくちゃ好きです。
2投稿日: 2023.08.20
powered by ブクログ主要登場人物にそれぞれの魅力があって引き込まれました。 自分が音楽に明るくないので、クラシックに詳しい人ならこの本をもっと楽しめるんだろうなと思い、少し悔しい。
8投稿日: 2023.08.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
三次予選や本選が書かれていました、登場人物たちが風間に影響を受けて新たな感覚を得ていて、成長が窺えてピアノは分かりませんが読んでいて分かりやすかったです。明石の二次予選も印象に残りました。
4投稿日: 2023.08.10
powered by ブクログ音楽を文字で立体的に表現できるんだ、、 音楽の神様に愛された天才たちのお話。 音楽を生業としている人の息づかいや熱量に圧倒された、、、 『ミュージック』って言葉の語源も知らなかったな〜
16投稿日: 2023.07.30
powered by ブクログクラッシックやピアノの知識が無い私でもとてもとても面白くサクサク読めた✴︎✴︎✴︎天才も努力してて何かに一心で野望もあったりして感心したり共感したり。コンクール見に行ってる人の世界に浸れた。 ふとした瞬間に耳にするクラッシックで、あぁークラッシックっていいなぁーってたまに思う程度。曲名も作者も殆どわからない。それでもクラッシックは嫌いじゃ無い部類。 この本の登場人物の様に音楽の中に風景を見たり、妄想出来たらクラッシック聞くのがどんなに楽しい事だろう。聞いてるうちにそうゆう風になってきたりするのかなぁー。それともそうゆう演奏家の音楽を聞けば私でもそんな風景が見れるのだろうか。。。見てみたくなった。
7投稿日: 2023.07.30
powered by ブクログイヤホンでピアノの演奏聴きながら本読んだ。めっちゃ良かった。長編小説で、内容はピアノのコンクール予選から本選。自分もピアノの演奏を聴いてるくらいに、聴いてる人の感覚を受け取って鳥肌が立った。 映画化されたのも見たい。
2投稿日: 2023.07.24
powered by ブクログ最後の解説まで読んで、この物語はこんなに長い時間かけて作られたということに驚きを隠せませんでした! そして、再読ではありますが、読めば読むほど音楽の魅力に取りつかれる表現がとても好きです! 下巻では結果はと焦る自分の気持ちと、もっとコンテスタント達の音楽に対する思い、文章という中で演奏される音楽を聴きたいという思いが心の中で葛藤します。 音楽って本当に素敵、音楽が好きという思いが強く現れる最高作だと思います! この本の中で演奏される音楽たちをいつか生で聞いてみたいなと思いつつも、YouTubeなどで音源を探し聞きながら読みました!多分、時間を置いて再読するだろうな……。また、会う日まで!
6投稿日: 2023.07.23
powered by ブクログ天才たちによる苦悩や、ミュージシャンとしての生き方、人に影響されて変わっていく登場人物など長編だけに読み応えがあり面白かった。
4投稿日: 2023.07.18
powered by ブクログ本を読んでいるのに、音楽が流れてくる。私はピアノ、クラシックは詳しくないけれど、それなのに音楽が頭の中に流れてきた。 作者の表現力に脱帽。
3投稿日: 2023.07.17
powered by ブクログ上下巻、合わせて1000ページほどのこの小説を読む中で、何度鳥肌がたったことでしょうか。 言ってしまえば、一つのコンサートが始まって終わるまでを描いただけのこの小説ですが、登場人物たちの演奏シーンに毎回心が震わされたのは一体どうしてでしょうか。 小説の題材は音楽ですが、大なり小なりどこかステージに立った経験がある全ての人は、琴線に触れること間違い無しと思います。 著書の恩田陸さんには、感無量です。
3投稿日: 2023.07.14
powered by ブクログピアノを習っていた、何かの楽器のコンクールに出たことがある、という人は、自身の体験をもとに彼ら全員の素晴らしい演奏に想いを馳せることができると思う。 上記に該当しない人でも、音楽コンクールの世界や、演奏の世界観を新鮮な気持ちで楽しめると思う。 「文字」だけで表現されているのに、壮大な演奏会を体験したような気持ちになる。 お気に入りの一冊。
3投稿日: 2023.07.13
powered by ブクログクラシック音楽がたくさん登場してきて、何がなんだかよく分からなかったが、ここにある曲リストをとりあえず全部聴いてみようかな これもまた世界を広げることになるな
3投稿日: 2023.07.13
powered by ブクログ2回目読了。 国際ピアノコンクールに参加する様々な人にフォーカスしたストーリー。 表舞台から姿を消した元天才少女ピアニスト、注目の若手ピアニスト、自宅にピアノを持たない破天荒な少年ピアニスト、働きながらコンクールに挑戦するピアニスト、コンクールの取材クルー、元天才少女を支える友人、コンクールの審査員など色々な立場の視点で展開され本当に面白い。 推しメンは高島明石。
4投稿日: 2023.07.04
powered by ブクログ文章から音楽が消えこる。だが、今読んでいる曲を私は知らない。 本選が始まる前から何度も鳥肌が立ったし涙が出そうになった。 ラストも最高だった。 いつか、本書の曲を自然に頭で流しながら再読したい。
6投稿日: 2023.06.24
powered by ブクログ図書館で借りて一気に読んで 手元に残したくて文庫本を購入 コロナ前のマレーシア旅行のお供にし 今回仕事を辞めて時間ができたので再読 クラッシックは全然わからないけど 音楽を文字で表現できるんだなぁと感心する やっぱり毎回新鮮に感じて楽しめる大好きな本 次はどんな時に手にするかそれも楽しみ
3投稿日: 2023.06.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
音楽家も小説家もすごいなぁ 曲を通して、こんな風にその時代の歴史や生き方、人物像をイメージして感じ取っていける、曲から景色が見えてくるなんて 読みながら、じわじわと感動が込み上げてきて、胸に広がる感じ。 登場人物たちが、本当にこの世界のどこかに生きていて、いつか会えるような気がしてくる、亜夜ちゃんが、塵くんが、マサルが、明石さんが、この物語が終わった後の、それぞれの道を生きる姿、成長してる姿を見かけられるような気持ちになる。 身の回りに、生活に溢れている音の中に音楽を聴きだす。音楽から与えてもらっていたことに気づき、音楽に返す…音楽を外に連れ出したい、閉じ込められていた音たちを解放したい、人の心も… 自分の音楽を奏でたい、個性を、オリジナリティを持ちたい、と思うけれど、独創的で前代未聞だと受け入れられなかったり…
8投稿日: 2023.06.13
powered by ブクログ本選の描写にもう少し厚みがあればなお読みごたえが増したかなと思いましたが、まるで音色が聴こえてくるような、コンクールの緊張感が伝わってくるような、恩田さんの紡ぎ出す言葉たちは見事…!! 読了後すぐ映画を鑑賞したところ、大衆向けの?よくある日本映画(冴えない主人公が思い悩みながら輝き出す)風に、設定が変わっており、小説とは別物として楽しんだ方がよさそうだと思いました。 ただ、文章で想像を膨らませていた演奏が聴けて「なるほど!こんな音を奏でていたのか!!」という観点ではとても楽しめました!
9投稿日: 2023.06.12
powered by ブクログ上巻読了後から時間が経っていたけれど、思いのほかすっと作品の世界に入っていけたのは、登場人物が個性的で魅力的に描かれていたからなのだろう。クラッシック音楽、ピアノ演奏に疎い私が、最後まで登場人物の緊張感や場面の緊迫感とともに、作品全体に流れている安らぎを感じながら読み進められた。また、コンテストという設定自体が今まで経験したことがない作品であったこともあり、わくわく感を感じつつ、想像が広がる不思議な感覚で読み進めることができた。 下巻では、コンテストの2次予選、3次予選、そして本選が舞台であり、独特のピリっとした空気感と個性溢れる登場人物の進化がずっと続いていく。コンテストに参加し重要な人物である風間塵、栄伝亜夜、マサル・カルロス・レヴィ・アナトール、高島明石の個性と背景と人柄が、作者の丁寧な描写により、ピアノ演奏の音となって表現される。読み進めるにつれ、応援したい気持ちとともに登場人物の言動に心が揺れ動かされる。最後の舞台本選は、オーケストラとの演奏場面であった。ピアノ以外の楽器の音色の重なりや、指揮者や演奏者の息づかいや気持ちまで細かく伝わってきて、コンテスト会場にいるかのような臨場感を味わえた。また、音楽を生業としている人の歩んでいる道、そこには個人の情熱だけではなく、影響を受けることとなる様々な人との出会いが不可欠なのだろうと想像が膨らんだ。 作者の作品づくりにかける熱量が伝わってくる作品に出会えて嬉しかったし、次の展開を期待しながら読み進める楽しさを味わった。音楽が描く世界を味わうことができることが、ホールでのピアノやオーケストラによるクラッシックの生演奏の醍醐味なのだろうと想像する。私にとって今まで身近になかったクラッシック音楽やピアノ演奏を、ホールで時間をかけて味わいたいという思いが膨らむ作品であった。
378投稿日: 2023.06.05
powered by ブクログ少し流し読みしてしまった感は否めないけど、それでも文字で音楽を伝える表現力が素晴らしい!! 少し甘い青春物語など、人間ドラマを交えたとても面白い、読後感が最高な本です。 やはり恩田陸はいいなあ。
7投稿日: 2023.06.04
powered by ブクログピアノ天才少女の主人公が身の回りのことを含めマネージャだった母親を亡くし、その表舞台から姿を消した数年後、母校の恩師から出場を懇願されたコンテストで復活する過程におこる模様を描いた物語。主人公を取り巻く人々の視点を交差しながら物語が進む。それはコンテストで再会を果たした幼馴染のイケメン。ずっと主人公に寄り添ってきた件の教授の娘。ナチュラルボーン無邪気な天才少年、そしてコンテスト参加者では高齢(といっても28歳くらい!)の部類に入る苗字が名前のようなひと。 このサラリーマンとピアニスト二足のわらじで挑む苗字が下の名前、みたいな高島明石の視点で語られる部分がすごく好きで読むたびにグッときた。好きなものは好きなだけでは生活ができないけれど、好きなものがあるから日々を頑張れるみたいな。 物語全編を通して様々な表現でピアノの音色が表現されていて、聴こえないはずの音色が文字から流れ出してくるような感覚だった。すごく良かった。
4投稿日: 2023.06.04
powered by ブクログ演奏の描写がいい。先に映画を見て感動して小説を読んだけど、文章でも音楽って伝わるんだ、と感動。登場人物がみんな魅力的で、読んでいてとても爽快な気持ちになった。もちろんこんな天才たちのようにはできないけれど、いつでも頑張り直していいんだよと励まされた気分。
6投稿日: 2023.06.03
powered by ブクログ【短評】 第156回直木賞及び第14回本屋大賞ダブル受賞作。 いやぁ、桁違いの傑作だった。これまで幾つかの作品に5点満点を付けたが、その中でも図抜けた出来だと思う。「ノスタルジアの魔術師」の異名に違わず、イメージを言葉にするのが上手な作者だと思っていたが、音楽が人の心を動かす様をこれ程までに瑞々しく表現できるとは。脱帽である。「この演奏はどうだった?」という問いに文章で答えるのは、口で言う程簡単な作業ではない筈だ。次々と立ち現れるイメージの奔流に心地良く浸る。嗚呼、なんと幸せな読書体験か。 ピアノコンクール×群像劇という構成も見事だった。予選に始まり本選に終わる。無駄な描写は極力省き、コンクールにフォーカスすることで、まるでそこに居るような臨場感を得ることが出来た。また、様々な登場人物の視点を借りて演奏を描写することで、何度も繰り返される「ピアノを弾く」という行為を飽きさせることが無い。同一の課題曲を4人が演奏して、それが毎回感動体験ってのは素直に凄いと思った。 筆が乗りすぎて最早短評ですら無い。だが、それほどまでに凄かった。 【気に入った点】 ●帰ってきた天才少女・栄伝亜夜や純正の天才・マサルも好きだが、やはり音楽会へのギフトにして厄災な”風間塵”が好きだなぁ。異彩を放つ特異な演奏スタイル。ガラスの仮面ではないが、演奏の度に誰かが「ゾッとする」のは小気味よくすらあった ●ライブ感というか、高揚感というか、まるで実際に演奏を聴いているかに思える音の描写が本当に素敵だった。言葉をここまで自在に操れる恩田陸の力量に圧倒された。卑近な表現だが、ピアノが弾かれる度に脳内にイメージがブワァァァァって広がる ●ピアノに興味が湧いた。読み終わってすぐ、作中に登場した楽曲を調べてしまう程には没頭した 【気になった点】 ●無し 着地を完璧に決めた恩田陸は傑作しかあり得ないという自説に対する確信を深めた次第。続編も楽しみである。
7投稿日: 2023.05.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
マサル、亜夜、塵、明石、みんなそれぞれの音楽を持っていて、その音楽と共にどうしたい?私はどういう音楽を奏でたい?と自問自答を繰り返し、成長していく過程が見られてとても感動した。クラシックには疎いので、曲を調べて聴きながら本を読むと、更に想像が膨らんだ。風間塵が起爆剤となり、周りの天才がどんどん爆発していくところ、、、ホフマン先生喜んでるだろうな。長編だったけれどあっという間に読み終えてしまった。スピンオフ作品の「祝祭と予感」買ってこよう。
5投稿日: 2023.05.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
下巻も瞬く間に読んでしまった。 再読だから、もっとじっくり読もうと思いつつも、「ページをめくる手がとまらない」とはこのことだと思った。 隙間時間で読むことが多いのだけれど、そのほんの隙間時間に読んでも、物語の中にどっぷりと入り込めて、さらにその物語の中の音楽に浸っていける、本当に心地の良い読書だった。 三次予選のマサルの演奏、リストのピアノ・ソナタロ短調に対する壮大な物語がすごすぎて、一瞬今私何読んでるの?となって、少しここだけボリュームがあり過ぎた感はあるけれど、一方で、ひとつの曲が(ここではリストのピアノ・ソナタロ短調)、ここまで壮大な物語を弾き手から引き出すという事実を初めて知った、見てしまった、という感じ。後世に残る有名クラシックとなる所以はこういうところなのかと。本選ではさらに、それぞれの演奏の聞き手がファンタジーのように異空間に行く描写が多く、このことを強く感じた。 亜夜とマサルの昔の出会いと、今回の再会や、亜夜と塵の練習中のセッション、亜夜と明石のつかの間の交流なんかは、あまりにも出来すぎ、キレイすぎ、と思うけれど、それでいい、小説だもの(みつを)と思う。 ん?ということはやはりこの物語の主人公は亜夜なんだな、亜夜が軸となって物語が広がってるんだな。マサルは「やっぱりアーちゃんはすごい」と思うし、明石にとってはアイドルであり、ファンだったわけだし、塵は「一緒に音楽を外に連れ出せるのはこのお姉さん」と思っている。 上巻のレビューで明石推しということを書いたけれど、ステージマネージャーの田久保さんも素敵。ちょこちょこっとしか登場してこないのに、「あ、田久保さん出てきた!」とホッとできるし、田久保さんの人となりがこんなにも伝わってくるってすごい。 審査員の三枝子やナサニエルなどの個性も本当によく設定されている。脇役とは思えない。あ、作者にとっては、脇役じゃないのかも・・・ そして、あらためて音楽を言葉で表現することの大変さ、それをしてしまった作者の力量に驚愕する。音楽を形容する言葉の羅列に圧倒され、「これって、どんなピアノなのよーーーーー!!」と大変じれったい気持ちになる。これがたまらない。(変態) 全体を通して、視点がコロコロと変わるところが、なんとなくドキュメンタリーのようで面白いし、これだけの長編でも、間延びしないというか、パキパキと切り替えて読んでいける秘訣なのかなと思った。 得点がはっきりとわかるスポーツと違って芸術の才能って何なんだろう。コンクールで順位をつけていくことの意義を示しながらも、常にこういう疑念がたくさんの人の中にあるのだろうと思った。明石やジェニファー・チャンと、本選まで進んだマサル、塵や亜夜を隔てるものは何なんだろうか。それについての答えはないけれど、結局私たちは好きなように音楽を聴けば良いのだと思う。例えば、上位入賞者のピアノより、先に敗退したコンテスタントのピアノが心に残ることがあれば、そのコンテスタントにも才能があるんだと、弾けない側からしたら、そう思う。
59投稿日: 2023.05.14
powered by ブクログ音楽って、音って、言葉にできるんだ! 曲って物語なんだ! それが、まず最初の感想。 形に現れないものを言葉で表現するって、素晴らしいなと思う。 まるでその曲が、そのコンテスタントが弾いている曲が、聞こえてくるかのような言葉の嵐。 次々に曲が頭の中を追いかけてくる感じ。 言葉の表現って無限だなって思う。 素晴らしい。 読み終わった時には、美しい曲のシャワーにすっかり癒されて、まるで自然の中にいるような清々しい気分になった。 マサル、亜矢、塵、3人の今後もとても楽しみだ。 彼らの演奏が聴けるのなら、聴いてみたい!
13投稿日: 2023.05.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最高に面白かった。直木賞と本屋大賞は納得した… 本選の最後の表現の仕方、本当にこれが作家だなぁ…天才だなぁ…と思った。亜夜の演奏の開始と同時に審査員のアフタートークが始まる。そして最後に結果の表だけを見せる。天才だと思う。 本読んでて、読者任せにされてこんなに満足したのは初めてだと思う。亜夜の演奏中の心の動き、知りたいとも思うけど、読んでてもうすでに知っているかのようにも思う。不思議な感覚。 続編も読みます。
7投稿日: 2023.05.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
下巻を読み終わってしまうのがもったいないような気がして、上巻から寝かしていたこの下巻。 上巻に引き続き、色々なタイプの天才を存分に味わえる作品。マサルも塵も亜矢も圧倒的な才能と素朴な人柄が本当に好ましく全員のことを応援したくなる。もちろん明石も。 そんな天才達が自分の音楽を追求し人間的にも成長していく姿が輝いていた。 演奏シーンの表現力は圧巻で、立体的に音が聞こえたり音楽のイメージが目に浮かびVRを見ているような感覚に。全体的に透明感がある物語で読了感がものすごく良い! 嫌味なところがなく気持ちよい物語なのでまた読みたい!今度は作品中にでてきたクラシックを聴きながら読み進めたい。
3投稿日: 2023.05.10
powered by ブクログ本の楽しさを思い出させてくれた作品。 音楽という言葉になかなかできない素晴らしさを、綺麗に、様々な表現で伝えてくれる作品。
4投稿日: 2023.05.08
powered by ブクログ最高だった。 登場人物それぞれにドラマがあり、コンクールを通して成長を遂げていく姿に感動した。 過酷だが抗えない魅力を持った音楽というものに、携わるみんなが素敵だった。 今年のナンバーワン候補。
7投稿日: 2023.05.08
powered by ブクログ後半になってもおもしろさは止まらず、一気に最後まで読みとおしてしまった。蛇足的だが、解説が担当編集者というのが珍しい。この作品の生みの苦しさが伝わってくる。
4投稿日: 2023.05.07
powered by ブクログいったい誰が一番なのか?っていう本選での順位より、三次予選までのストーリーのほうが盛り上がる感じでした。実際、順位は最後のページに載せてあるだけだし。 ただ、マサルの塵の亜夜の演奏を聴いてみたいと言うか、ピアノのコンクールに行ってみたいと思いました。実際に客席で聴いて緊張感を味わってみたい。 解説も興味深く、この作品がいかに難産だったかが伝わってきました。小説家は大変なお仕事なんだなと。 総じて、本を読んでピアノの曲を聴いた感じにさせてくれる不思議な感じがすごく楽しかったです。
7投稿日: 2023.05.04
powered by ブクログこの下巻、三次予選のところは、正直ちょっと間延び感がありました。特にマサルの演奏の表現シーンは、正直よくわかりませんでした。でも最後のトリの亜夜の演奏は文字ですが、すごかった。こんな演奏を聴いてみたいと思わず、思いました。でも残念なのは本選の章。三次予選に比べ、すごく尻すぼみに感じました。これがいいという人もいるかもしれませんが、亜夜の曲シーンも読みたいと思いましたし、何よりも結果発表や受賞のシーンとかもあった方が良かったと思い、最後はすごく残念でした。とは言いながらも、満足できました^_^
5投稿日: 2023.05.01
powered by ブクログピアノ弾きたくなった。音楽と小説の掛け合わせで、出てくる音楽を聴きながら読んで楽しかった。新しいエンターテイメント。
2投稿日: 2023.05.01
powered by ブクログ上下巻を読み終えて感動、解説を読んでまた感動 天才とは何か、音楽を愛する者たちの戦いはとても美しくて…決して少なくはない文量に最初は若干怯みながらもいつの間にかこの時がずっと続けばいいなぁなんて思ったり笑 まるでその場にいるかのような臨場感を味わえる演奏シーン、演奏曲について深く研究し熟考しているのがひしひしと伝わる解説、登場人物一人一人の背景が魅力たっぷりに書き上げられた文章、この作品を書き上げて読者に届けてくれた恩田さん含め出版社の方々に感謝 それぞれ様々なバックグラウンドを抱えながらピアノに全力で向き合っている姿とても良きでした。 何かに真っ直ぐ夢中になれるっていいなぁ
2投稿日: 2023.04.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2冊に亘ってピアノコンクールの様子を描いていて、冗長になりそうなのに、独特のテンポ感で読み切れた。作家の語彙力、表現力凄い。 天才達の考えていることが少し分かった気になった。 終盤ちょっとだけだれたな、と感じた。 亜夜の演奏についてはほぼ触れないラストがかっこいい。
3投稿日: 2023.04.23
powered by ブクログ分け登る麓の道は多けれど 同じ高嶺の月を見るかな というように、あらゆる表現は、その麓が音楽でも小説でも、演劇でも絵画でも、同じ頂きに至るのではないかと思いました。その頂とは、普遍であることではなかろうかとも。 タイプの違うピアニスト達の姿を克明に描くことで、必然的に音楽のことだけではなく、身体や精神、歴史や自然にも、この本は手を伸ばしています。 それは、風間塵が「音楽を連れ出そう」としたように、恩田陸という作家がまた「小説で普遍に触れよう」と試みているようにも感じられました。そして、それは成功していたように思います。それほどに素敵な作品でした。 当たり前のようですが、小説の醍醐味ってやっぱり地の文だなと、再認識しました。作中で扱われる曲たちと同じように、言葉にも旋律があり、調がある。 音楽は営みだと、作中にあったように。 読むこともまた営みだと、そう思わせてくれる本作に心から拍手を送りたいです。
4投稿日: 2023.04.18
powered by ブクログ先が気になり一気読み。 音楽が聴こえるような文体は圧巻。 コンクールの順位よりも、各出場者の奏でる音楽を実際に楽しめたら!と切に思った。
5投稿日: 2023.04.16
powered by ブクログちびちびと長い時間をかけて読んでいたので最初の方は記憶が曖昧だが… 音楽の物語を文字だけで描いているのに、こんなコンクール絶対に聴いてみたいと思うような描写でとても楽しく読めた。 over30の自分としては明石に共感しながら読みました。若き天才達の物語もいいけど、人とは違う戦い方で自分の道を拓くのもいいよね。
4投稿日: 2023.04.16
powered by ブクログ第156回直木賞受賞作品。 ピアノコンクールでの4人の物語。 音楽が生み出す世界観が言葉で描かれています。 音楽家の人たちは、そんな風に音をとらえているのかしら。 いよいよ下巻です。 二次予選、三次予選、本選が描かれます。 やはり、ここでは亜夜です。 音楽に対する自分自身を取り戻すところが熱くなりました。 真の主人公は彼女だと思っています。 そして、本選。 しかし、ここは、ちょっと不満。 ページ数残り少ないなぁって思っていたら、多分、これ以上語る必要がないっていうことなんでしょうね。 あっという間に結果になっちゃった。 そして、結果は... 上下巻を通して、漫画の「ピアノの森」を思い出しました。 さらに、演奏シーンは中山七里の岬洋介シリーズを思い出します。 これは、ぜひ映像も見てみたい! お勧めです。
84投稿日: 2023.04.15
powered by ブクログ「体験した」という感覚だった。 数年前に読んだ時はもう少し傍観的だった気がする。本を読むのがちょっと上手になったのか、単に年月を重ねて大人になったのか。それにしても音楽をこんなに立体的に文章にできるのすごい。圧巻だった。続編も読みたい…!
6投稿日: 2023.04.11
powered by ブクログ高石明石、カルロス、風間塵そして栄伝亜夜がピアノの鍵盤を使って観客に想いを伝える。本を読んでるのに、多様な言葉の使いにより曲の流れがみえる。栄伝亜夜の弾いている部分の表現が少なく、夢中になった読者としては残念な部分はあるが、それを余韻、読者自身が想像する部分と理解する。満足の一冊だ。 2017直木賞、本屋大賞受賞作品。
7投稿日: 2023.04.05
powered by ブクログ話題作あってやっぱり面白い! ただ、実写化する前に読みたかった。。 キャスト陣わかってるからどうしても読んでてちらつく。実写みてないわたしは、マサルがどうしてもMattになっちゃうのよ。なぜだろう…笑 コンクールの緊張感とか、それぞれの心理描写とか凄くりあるで本当に音が聞こえてくる感じがたまらん! 最高でした!
9投稿日: 2023.04.02
powered by ブクログ長編だけどさらっと読めた。クラシック音楽もっと知りたいと思える話。コンクールの大変さや出会いの楽しさ共鳴が素晴らしい。
6投稿日: 2023.03.31
powered by ブクログ上巻に比べると、一つ精神的に奥の部分に触れるような構成。 自分の居場所とか、誰かと競って自分の表現を見つけるのが気持ちいい。登場人物一人一人が自らの落とし所を見つけカタルシスを得る様を見るのはこちらも気持ちが良かった。
5投稿日: 2023.03.26
powered by ブクログ恩田陸が2016年に発表した作品の文庫版。第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞をダブル受賞した作品です。2019年には実写映画化もされました。芳ヶ江国際ピアノコンクールを舞台に、参加者たちの戦いを本コンクールへの出場をかけた予選会から本選まで描いた作品です。かなりの長期連載で2009年4月から2016年5月にかけて雑誌に連載されました。少し後半で中だるみしてしまいましたが、なんとか読み終わりました。登場する作品を聴きながらの方がイマジネーションが拡がる。
5投稿日: 2023.03.20
powered by ブクログ解説で本が出るまでに3年ごとに開催される浜松ピアノコンクールに4度も足を運び、7年の連載を経て、10年越しに出版されたと読んで驚いた。。 3人の天才ピアニストがあそこで出会えて共鳴しあえて本当によかった 二次予選のそれぞれのカデンツァ、よかったな〜 風間塵の天然な感じとひょこひょこ感が好き! 世界は音楽に溢れてるし、自然界の音楽にももっと耳を傾けようと思った
8投稿日: 2023.03.20
powered by ブクログ次が気になって気になって、速攻で読めましたね。 途中で、登場人物が弾いてる曲を聴きながら読んだらもっと良いのではと思ってYouTubeで聴きながら読みましたが、これは失敗でした。 どちらも集中できず……ww 楽しい本でしたよ!
64投稿日: 2023.03.14
powered by ブクログ音楽というものにはてんで疎いが、音楽の描写が巧みで、逆に変な先入観を持たないまっさらな状態でこの本を読むことが出来たのは幸運かもしれないと思った。 天才達によるコンペティション。最初このあらすじを見た時は勝利に対し貪欲で日々血のにじむような鍛錬をした天才たちによる熾烈な争いがテーマかと思ったが、実際は全然違った。練習という練習をあまりしてこず、純粋にコンクールを、音楽を楽しむ天才が主要な登場人物として居る。本当の天才とは、このような人物を指すのかと考えた。 しかし、平凡とまではいかないが天才とまではいかない明石が、三次には進めなかったものの特別賞を受賞したことが嬉しかった。彼は恐らく、コンクール参加者の中では1番読者が感情移入しやすいキャラなのではないか。天才ではなく、秀才。彼なりの勉強を重ね考えに考え抜いた結果の解釈を、思いを、「春と修羅」に注ぎ込み、その努力が評価され、天才にも「また聴きたい」と言われるほどになった。物語が終わったあとも、音楽家として始まった彼の話は続いていくのだろう。 後日談の話もあるようなので、近々読んでみたいと思う。
3投稿日: 2023.03.01
powered by ブクログ自分がまるでコンサートホールの観客になったかのような気分にどっぷりと浸かって読みました。 映画ももう一度見たくなりました。
2投稿日: 2023.02.28
powered by ブクログ予選が進むにつれて、変貌していくコンテスタント。一人の天才少年の演奏が、他の異なる才能を覚醒させていく。 異世界のようで、異空間のようで、そこは、才能とそれを継続できる意思と環境を持った、コンテスタント達の表現の場。 小説の舞台をコンクール期間に絞り込むことで、緊張感が高まり、コンテスタントそれぞれの個性がより際立ったように思えました。 東京オペラシティへ、絵画系のイベントで初訪問。コンサートホールは見学できませんでしたが、これから開催される、ピアノやヴァイオリンコンサートのポスターが貼られていました。彼らも、コンクールを勝ち残った一握りなんだろうな、と意識が変わったような気がします。
75投稿日: 2023.02.26
powered by ブクログピアノに生きる人達の考え方、姿勢、上手く言えないが、ピアニストとして生きてきた人、これから生きていく人達の想いが詰まっている本です!
4投稿日: 2023.02.23
powered by ブクログ音楽の知識があまりなくても楽しめるおしゃれ小説でした。天才ピアニストたちが共鳴していく描写がとてもよかったし、一緒にコンクール参加者になって審査員に実力を見せつけてる気分になりました。最終順位も読者納得のものだと思うし、読後感爽快です。曲の描写が多いので冗長に感じる人もいそうだなと思ったけど、私は好きでした。
3投稿日: 2023.02.20
powered by ブクログ2023/2/17 あっという間に読み終わってしまった。爽快感がすごい。クラシックもピアノのことも何も分からないけど、音楽を文章でここまで表現してしまうのはすごいな。
4投稿日: 2023.02.17
powered by ブクログ上下巻を通して、本当にピアノコンクールの初めから終わりだけを描いており、一度の演奏ごとに演者の努力や生きてきた時間の背景が詰まっているのだと感じた。 さらに、努力をしてきた人たちが容赦なく、ふるいにかけられていくことは残酷だと思う。しかし、脱落者によって商社がより引き立てられるのは、なんとも皮肉だが、それが勝負の世界なのである。 風間塵の「音楽を外に連れ出す」とはどういう意味だったのだろうか。聴衆や自然、世界に自分の持てる最大限の表現力で音楽を演奏することなのではないだろうか。風間塵が養蜂家の息子で、生け花に興味をもつなど自然環境と関りが深いので、このように考えた。 恩田陸さんは、人物の心情や場面などを表すことが多く、人物の視点を変えて文章を書くことは少ないのかなと 思った。
3投稿日: 2023.02.17
powered by ブクログ大きな山がないまま終わった感じ。 あのメンバーで揉めたりするかと思いきや、仲良しで終わる。 最後は塵が優勝ではなかったけど、思う範囲の着地。 ピアノをやってる人やオーケストラとかを好きな人には読み応えがあるが、そこまで詳しく知らない私にはちんぷんかんぷんのまま読んでいました。 ただ、ちゃんと感動したので星三つ
4投稿日: 2023.02.14
