
総合評価
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powered by ブクログピアニスト4名を中心に1つのコンテストを描ききった小説。 音楽家の人生の葛藤、栄枯、希望、、、 本から音楽か流れでていると錯覚させるほど緻密に構成された文章の数々でした。 感想を書いている自分にも作者のような人の心を動かせる文章を書けたらと思うのですが、、 追伸 漫画ピアノの森を読んだことがある方は少し被って感じることがあるかもしれません。
2投稿日: 2025.01.13
powered by ブクログまさか明石さんが最後まで残らないとは。上巻下巻にわたってとても長い文書だったがするすると読むことが出来た。特にアクションがある訳でもなく淡々とただコンクールの初めから終わりを書いているだけなのに何故こんなにも惹き付けられるのか。素晴らしい作品だった。
8投稿日: 2025.01.10
powered by ブクログコンクールをただ最初から最後までを追った作品。曲は知らなくても、音が聴こえる。ピアノが見える。会場にいる1人になれる。豊かな表現力、言葉の持つ創造力に圧倒される
3投稿日: 2025.01.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
凄い世界。技術があるのは当然。その中でも興味の無い者たちの足を止める何かがある者。天才と呼ばれる者達の中でも、それぞれの苦悩があって。4人それぞれの個性が際立ち、演奏している時は音楽の世界に引き込まれ、結果発表の時には胸が高鳴る。凄く面白かったし、風間塵のファンになった。マサルも亜夜も明石も最高だった。明石さんも菱沼賞もらえてほんと良かった! ホフマン先生と風間塵との出会いから別れまで、それと、4人のコンクール後の物語がスピンオフ作品で出たら絶対読みたいと思ったので、これ見てたらよろしくお願いします。
12投稿日: 2025.01.01
powered by ブクログ2021.12.12 さすが恩田隆の作品。 1次予選から本戦までの長いコンクールを飽きさせず、むしろもっと見たい、聴きたいと思わせるほどの面白さがあった。 クラシックの名曲が数多く登場したが、どれもを実際に聴いてみたいと思ったし、欲を言えば"登場人物が弾く"その名曲を聴いてみたかった。音楽知識が全くないのにもかかわらず、最後まで楽しめる最高の作品だった。 あわよくば栄伝亜夜の本戦をもっと描いて欲しかった。
2投稿日: 2024.12.31
powered by ブクログ第二次予選が始まる。 読んでいても緊張感が伝わってくる。 マサル、亜夜、塵それぞれの世界観があり、自分の頭の中にも広がってくるような気がした。 いったい彼らの弾くピアノは、どのような音がするのだろうか。 そして全ての登場人物が魅力的。 調律師の浅野、田久保の存在もいい。 長いコンクールの話だが、飽きるどころか先が気になり一気に読んでしまった。 音楽ってすごいな。人の心を掴んで揺さぶって。 ピアノやクラッシックには縁がないが、とても興味を持ったのでいろいろ見たり聴いたりしたい。 本当に読んで良かった。
25投稿日: 2024.12.31
powered by ブクログひとつの作品を読み終わるまでに、こんなに何度も泣いたことがあっただろうか。 亜夜もマサルも塵も明石も天才で、自分を重ね合わせられるキャラクターはどこにもいないのに、なぜこんなに涙が溢れるのだろう。 僕は吹奏楽をやっていたけれど、この作品に描かれているようには、音楽を聴くことのできる耳を持っていない。同級生の中には、いわゆる「耳のいい」奴がいて、ああ、才能ってホントにあるんだなと、痛みと共に学んだ。 同じ音を聞いても、解像度があまりに違う場合、もはやそれは同じ音を聞いたとは言えない。コンクールで金賞を取るためにと、同じ目標に向かって練習してはいたけれど、そして同じ曲を合奏してはいたけれだ、彼らと本当の意味で同じ曲を聴き、同じ感動をシェアすることは、僕にはできないのだなと、申し訳ない気持ちになった。 三月のライオンでも描かれていた(と思う)けれど、才能って、本当にあるのだ。努力とか気持ちではどうにもならないものが。 いや、そんな暗い感想を書きたかった訳ではないのだ。 僕が流した涙は、純粋に悦びの涙だった。特に、二次の明石の演奏シーン、三次の亜夜の演奏シーンは、通勤電車で読んでいたので、涙が出て大変だった。 こんな風に音楽を体験できたら、こんな風に全身で音楽を感じられたら、どんなに素敵なことだろうと思う。 読後感は、満足感と、爽快で心地よい疲れがあった。それこそ、まるで壮大なコンチェルトを聞いた後みたいに。
8投稿日: 2024.12.22
powered by ブクログとにかくヤバい 上下巻とだいぶボリューミーだったけど それ以上に壮大な描写と惹きつけられるストーリー、魅力的な登場人物達のおかげでサラッと読めてしまった。 実際の曲を聴きながら読んだのは良かった。 一個一個の描写がより鮮明に想像出来た。 主人公は風間塵かなと思ってたけど 読んでみたら栄伝亜夜なのかなとも思えた 地獄からの天国、復活からの超速進化 進化のさせ合い、音楽を愛する者達の中の音楽 普段見ることの無い天才の視点 現実と理想のリアルと苦悩 自分も考えさせられる部分が何個もあったし 何度も心打たれる場面があって見ててめっちゃくちゃ面白かった、ガチでヤバスンギ、ありがとう
4投稿日: 2024.12.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
蜜蜂と遠雷(下)(著:恩田陸)読了 以下ネタバレ含みます。 上巻は二次予選の途中まで。 下巻はそれから決勝までのお話です。 風間塵、栄伝亜夜、高島明石、マサル。 彼らは主要なメンバーなので揃って本選に出場するものと思い込んでいました。 ですが一人脱落者が出てしまいます。 ですが彼はそのことを残念なことではなく未来への希望に替えたようです。 なんともたくましいことです。 その他3人の本選での活躍も実に見事に描写されています。 読んでいる間中ピアノの音が心の中に響いていました。 本編も素晴らしいのですが、この本は解説も素晴らしいです。 かなり異例なことだと思いますが、担当された編集者の方が書いています。 原稿をもらう苦労はもちろん、一緒に行ったコンクールや直木賞、本屋大賞受賞の受賞の瞬間のことまで書かれています。 私が特に印象的だったのは、この作品は作者と編集者が初めて国内コンクールの取材してからしばらく時間をおいてから書き始められていることです。 名作を書くのはなにか余韻を熟成させる特別な期間が必要なのではないかと思いました。 いい作品でした。
3投稿日: 2024.12.11
powered by ブクログ蜂蜜と遠雷今更ながらに読了。 話題になってた時期に面白そ〜て思ってたけど手には取らず、最近になって図書館であ〜そういや読んでなかったなと思い迷わず借りた。 文庫本(上下)を約ひと月ばかしで読み切ったが久しぶりにのめり込むように読んだ作品だった。 登場人物が個性に溢れ、感情移入してしまった。(高島さんいいキャラ) 久々にクラシックを聴くきっかけにもなり良い巡り合わせやったと思う。
3投稿日: 2024.12.09
powered by ブクログシューベルト、ショパン、有名な名前が次々に出ながら、私は何も知らなかったのだと気付かされる。音楽とは、壮大な景色であり、わらべ歌であり、土着であり、お屋敷であり、開放であり、幸福、。 あらゆる言葉で、音楽を表現する恩田さんの、音楽への愛が、なだれ込んでくるような文章だった。どれだけ、聴き込まないと書けない文章なのだろうと、思う。 彼らのピアノを聴いている気になり、同時に本当に聴きたくなる。私も語れる仲間になりたい。そんな気にさせてもらった。
3投稿日: 2024.12.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最後、風間塵が走り出す瞬間、 音が生まれるような感じがあって、 「音楽を外に連れ出す。」 それをまさに体現しているんだなぁって、 ラストで感動した。 すごい長いお話だったけど、 最後まで駆け抜けてました。
3投稿日: 2024.12.04
powered by ブクログ下巻、2日で読み切った。ページをめくる手が止まらない、そんな小説。 天才と呼ばれるピアニストたちにとって音楽とはどのように見えているのか、そういう者たちの奏でる音色は観客にどう届くのか、音楽界におけるコンクールの意義とは何か、そういうものを考えさせられる話だった。 クラシックまったく興味がないけれど聴きたくなる。先人たちが紡いだ素晴らしい音楽を享受できる感受性のある人間関係でありたい。
3投稿日: 2024.12.03
powered by ブクログ押し寄せる文字の波に圧倒され、飲みこまれ、引きずり回されるがままになっていた。 自分が知らない分野、小説で直接感じられるわけではない音や情景が現実よりもより現実感を伴って感じられる最高の一冊でした。 そして解説を読み、思わずクスッとしてしまいました。
13投稿日: 2024.11.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
こんなに視点が切り替わる群像劇を読んだのは初めてかも。しかも同じシーンを多視点的に見る訳ではなく、その時に視点となる人物と私だけが共有できる一瞬に、文字を追う側にも自然と力が入った。 音楽という壮麗な歴史、コンテスタントの過去、多様な思惑がコンサートホールの中にぎゅっと詰め込まれていて、とても充実した読後感だった。
4投稿日: 2024.11.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読み終わった後、「生のピアノ演奏を聴いてみたい!」そんな想いにさせる本だった。下巻はピアノ演奏が延々と続く。音楽知識の無い私は全ての曲がどんな曲なのか分からずYouTubeで検索して聴きながら読んでいた。個人的に明石さんを応援していたので二次予選で落ちてしまった事がショックだった。マサルくんもだけど風間塵くんと栄伝亜夜さんの演奏を聴いてみたい! そして結局ホフマン先生の意図が最後まで私には分からなかった。 本編とは関係無いけど担当編集者(志儀保博さん)の解説が面白かった。編集者は本当に大変だなと思った。
2投稿日: 2024.11.14
powered by ブクログ初の上下巻。読み切れるか不安だったけれど、序盤でその心配は杞憂だと気が付く。音を表現する言葉の力強さに惹き込まれ楽譜のようにすらすら読めた。互いに影響を与え合い音楽家として成長していくコンテスタントたちの姿が本当に魅力的で、読み終えてしまったことが惜しいほど。コンクールの貴さ全てが詰まっているこの作品にずっと浸っていたかった。
6投稿日: 2024.11.10
powered by ブクログ音を言葉になり、音楽が小説になる。その表現力に素晴らしい。やはり映画では表現できないことが小説にはある。小説を読んではじめて蜜蜂と遠雷を知る。
3投稿日: 2024.11.09
powered by ブクログ文字だけで音楽をあらわしていて 曲名から頭の中で流せる音楽も流せない音楽も まるで聴いているみたいに読めていて、 更に、音楽を聴いて感動している感覚になっていて不思議な体験をした。 曲の解釈も豊富な表現で描かれていて、そんな風に音楽を言語化したことがなかったから 改めて何でもいいからクラシックを聴きたいと思った。 コンクールやコンサートでも聴きたい。 世界中にたった一人でも そこにピアノがあれば弾きたい 音楽ってそういうもの そんな風に思えるものに人生の時間をかけたい。 いつかまたピアノも弾きたい。 何か楽器やりたい。合奏もしたい。
2投稿日: 2024.11.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
上巻同様、物語に引き込まれ一気に読み進めてしまいました。音楽は元々自然にあり、それを演奏によって曲から還元しようとする、そのような考え方は我々の生活で忘れてしまっている部分かもしれません。何かするときにはイヤホンで外界を遮断してしまう自分も、時には自然に耳を澄ませ、日時に溢れる音楽を感じ取りたい、そういう気持ちになりました。 ミュージックの語源にも感銘を受けました。曲から音楽を解放せんとする、風間の演奏は、まさしく神からの祝福なのではないでしょうか。
3投稿日: 2024.10.27
powered by ブクログ臨場感がすごかった!長く続けてたことが終わるときって、思ったよりも呆気ないんだよな〜、そんな感覚を思い出した! ただ、本戦の演奏後がもう少し見たかったかな〜
12投稿日: 2024.10.26
powered by ブクログ登場人物の内面描写が細やかでこちらが当事者に没入している。それぞれの楽曲に対する感想は別としてイメージさせるには充分な表現です。
2投稿日: 2024.10.12
powered by ブクログ夢中になって読んだ。 電車で読むのが好きだった。変わる景色と速度感が、この本にあってる感じがした。 少し間を空けて、祝祭へいきたい。
2投稿日: 2024.10.11
powered by ブクログピアノコンクールの話。 コンテスタントのそれぞれの背景と曲を弾く時の情景を想像すると音楽が聴こえてくるようでした。 楽器もの、音楽ものの小説や漫画は「聴く」という感覚を使わさせずに聴かせるのが難しいと思う。 この小説内の曲は一つも聞いたことがなかったけど、見事に音が鳴っており、とても楽しめました。
27投稿日: 2024.10.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
それぞれが色んな想いを胸に挑むコンクール。その中での出逢いが人を成長させる。ピアノを弾く意味、奏でたい音の輪郭が見えてきて、ピアノに没頭する姿には高揚した。音楽の描写も美しく、ピアノを弾いている姿、奏者が想い描いている風景までもが鮮明に浮かび上がってきた。自分も何かに没頭して、表現できたらいいな。 好きな言葉 耳を澄ませば、こんなにも世界は音楽に満ちている。 命の気配、命の予感。これを人は音楽と呼んできたのではなかろうか。恐らくこれこそが、音楽というものの真の姿ではなかろうか。 いつも聞いていたあの羽音は、世界を祝福する音なのだ。せっせと命の輝きを集める音。まさに命の営みそのものの音。
2投稿日: 2024.09.30
powered by ブクログ上に比べるとくどく感じたかもしれないが、その疲労感はそれこそ長丁場なコンクールを観ている感じがしてよかった。 「音を外へ連れ出す」のが風間少年の使命だったわけだが、結果それが「成功した」などという安直な言葉では表現されていないのがよかった。 本作品はいろんな天才たちが出て来て、彼らが風間少年の演奏を聴いた時のそのfeelingは詳しく、抽象的に描写されている。各々の感じ方は違うが、各々が外へ連れ出されているような、開放的な何かを感じていることがわかる描写だった。 それを読んで私は、彼は音を外へ連れ出したのだと行間から読むことができる。 天才というのはいろんな在り方がある。 自分はそうでないだけに、天才たちを観るのをとても楽しませてもらえた。
2投稿日: 2024.09.30
powered by ブクログ本当にピアニストの人たちの息遣いが感じられる描写であっという間に読み終わってしまった。一箇所くどいなぁという場面もありましたが、おそらく自分の感性と合わない、もしくは堅苦し過ぎる箇所だったかも。 なぜか塵のお花のお師匠とのやり取りが好きでした。
10投稿日: 2024.09.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった素直に面白かった クラシックやピアノ、ピアニストには詳しくないですが、そんな私がこの作品を読んでも十分に面白い作品でした。 その昔、音楽の授業で曲を聴いて何か思い浮かべてみましょうという事が有ったようにがおぼえていますが、確かそこでは大した事を思ってもいなかったはずです。 そのあたりの素養は育たなかったみたいで、今も大して変わりません。 作中の曲名を見ても、それだけでは何も分からないのですが、そこは親切に風景や自然現象などのガイドをしっかり提示してありそれを頼りにスッと腑に落ちます。 そして、何よりその音楽・コンテストに携わる人物の描写がとても魅力的でグイグイ作品に引き込まれます。各人にとって音楽とはなんなのか、どこにたどり着こうとしているのか。コンテスタント同士の相乗効果やその周囲の人々の関わりなどなど、どの登場人物に注目しても本当に楽しい。 メインの3人の絡みは音楽とは何なのかどこに向かうのかなんて提示されたものを感じたりさらに考えさせられたり本当に楽しい。 そしてそれを支える人たちの心情もしっかり描かれていて、あぁ楽しい。 なんか取り留めもなく色々と書きましたが言いたいことが溢れてきてしまう、そんな事になってしまうほどいい作品でした。 亜夜は音楽を取り戻せてよかったし、明石さんは報われてよかったな〜 あぁ、明石さんダメだったか…ってなったけど、電話が掛かってきたシーンでお?何だ?ってなったら受賞の連絡で『やった!』と心のなかで喜んでガッツポーズ。本当に良かったよ… はぁ…いいもの読んだな。 解説というか、編集の方の裏話も興味深く読んだ。本を作るのにあんなにお金がかかるのね。そして直木賞や本屋大賞の話も面白い。 あれで直木賞受賞作なのも知りました… 何はともあれ良作でした!
4投稿日: 2024.09.29
powered by ブクログやばかった! 本をめくる手がとまらないっ! 表現力もすごくて、ピアノの音が聞こえてきそう!再読決定! 大好きっ!
13投稿日: 2024.09.26
powered by ブクログ臨場感が味わえる贅沢な作品。 上はワクワクしたけど、下は少し文がくどく感じ入り込みにくかった。 4人の異なる天才の葛藤があり、どう乗り越えるのか楽しみながら読んだ。 クラシックの知識があればもっと理解できたかもしれない。 本選があっけなく終わったのが残念だった。
2投稿日: 2024.09.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
上巻がとても面白く下巻も一気に読めました。 三次予選はいくつか楽曲を聴きながら楽しみました。 クラシックに明るくないにも関わらず、ずっと夢中になり幸せな時間でした。 おぎやはぎの矢作さんがラジオで本作に触れていたので手に取りましたが、彼が話していたように文章が心地良くて素晴らしい作品でした。 4人の未来、特に明石のこれからがとても気になります。 ラストのコンクールの結果表を見るだけで幸せな気持ちになりました。
4投稿日: 2024.08.27
powered by ブクログ住之江で開催される世界有数のピアノコンクール。 そのコンクールに臨む4人のコンチェルタント。 誰もが認める天才、かつて天才だった少女、そんな天才に憧れるサラリーマン奏者、そして、誰も知らない無名の少年。彼らが演奏を通して繰り広げられる壮大な成長物語。 ここまで定期的に身震いする本も珍しい。 まるで一本のドラマを見ているような、 ページを捲るのがここまで楽しみだったことはあまりないのでは。 展開が気になるが読んだらショックを受けるのでは、、、と思う自分がいた。 本は状況を文字だけで想像させることが醍醐味であるが、まさに一人一人の演奏が絵となって聞こえてくるような表現方法の中で、それぞれのキャラクターが主人公であることがよくわかる本だった。それとともに、自分も何か闘いの中に身を置きたいと、切実に思える本だった。
2投稿日: 2024.08.26
powered by ブクログとても冗長的な表現が多かった。 音楽を感じさせる、とも言えるけれど、私には少し表現がくどすぎたかな 天才しか出てこない
2投稿日: 2024.08.18
powered by ブクログあー、面白かった•••いや、素晴らしかった! この本を読んでいる間、私はこの芳ヶ江国際ピアノコンクールの予選から本選までをずっと聴いている観客で、コンテスタント達の裏側までも知る裏方でもあった。 この下巻は2次予選の途中から、3次予選、そして最後は入賞者6人が残る本選と進む。 それぞれに思い入れもあり、どの人にも優勝してほしかった。 もちろん文字だけの本であり、演奏される曲の細かな情景描写などそんなにないのだが、作曲家の説明や演者の気持ちを語っている間も音楽が聴こえている。すごく不思議な体験だった。そして気持ちと共に曲も高まり、高揚感を味わう。あーほんとすごかったー。 あとがきは編集者の方だった。私は編集者さんの話を聞くのがすごく好きなので嬉しかった。でも苦しんで作品を産み落とされたあとも「大丈夫かな?」と不安がる恩田先生に、本の中の1人と重なりまた不思議な気持ちになった。 あまり書きすぎも良くないのでこの辺にしよう。 映画を見て、もう一度また読んでみたい。
7投稿日: 2024.08.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
※辛口注意※ アートを他のアートで表現すると言うのはとても難しい事だ。 何故ならアート作品とはそれでしか表現出来ないものを表現しているからだ。 っと、僕は思う。 恩田陸の作品を読むは2作目で、前回の「夜のピクニック」が変に青臭く感じてしまったので、今回ももしかしたら、、、 っと少々警戒しながら読んでいたのだが、途中「あれ?怪しいな?」っと思ったものの、しっかりと音楽の魅力、素晴らしさ、感動を文字で表現していて読む手が止まらなかった。 が、ナニカが鼻をついてくる。 途中から小説ではなく絵コンテを読んでいる気分になって興醒めしてしまった。 あっ、この作者映像化狙っているな。 昨今、良い作品がどんどん映像化され、一つのブームとして猫も杓子も映像化されているのはアナログなカルチャーに新たなファンを呼び込む入り口になるのは良いとして、作者がそれに寄せて行くのは本末転倒だと思う。 明石さんの「生活者の音楽」、まーくんの「新たなクラシック」、塵の「ピアノ」、亜夜の「音楽」とは何だったのか?田久保さんの「優秀さ」とはクラッシック音楽への溢れる愛と希望では無かったのか? 恩田陸の「小説」が映像化への道具でないことを願う。 とボロクソに書いたのだが、星4つの評価はこの作品が上下巻通して楽しく読めたのと、第三次予選が素晴らしかったからである。 恩田さんには是非小さな箱に閉じ込められている物語を外へ連れ出して欲しいものである。 映像化おめでとう。 映画からこの本を手に取った方、長編初めての方、どうか本選辺りからは一気に読む環境を整えて欲しい。 長編小説の楽しさ、素晴らしさを噛み締めて欲しい。 全ての文が最後の感動へと流れてくる怒涛の様な大津波を、そしてその後の余韻をゆったりと感じて欲しい。 映像では味わえない小説ならではの素晴らしさがあるから。
1投稿日: 2024.08.10
powered by ブクログピアノの国際コンクールのお話 以下、公式のあらすじ ---------------------- 俺はまだ、神に愛されているだろうか? ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説。 著者渾身、文句なしの最高傑作! 3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」ジンクスがあり近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。養蜂家の父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年・風間塵15歳。かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇しCDデビューもしながら13歳のときの母の突然の死去以来、長らくピアノが弾けなかった栄伝亜夜20歳。音大出身だが今は楽器店勤務のサラリーマンでコンクール年齢制限ギリギリの高島明石28歳。完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門ジュリアード音楽院のマサル・C・レヴィ=アナトール19歳。彼ら以外にも数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。第1次から3次予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか? ---------------------- 読書会でも何度か紹介を聞いた事があって 「読んでいて音が聞こえる」「頭の中で曲が流れる」とか言ってる人の何と多い事でしょう 残念ながら私には音は聞こえてこなかったし曲も流れなかった 多分、音楽的教養が元々あった人か、もしくは文章から情景を思い浮かべる能力に優れた人なのでしょうねぇ そして、本屋大賞に選ばれたくらいなので、世の中にはそんな書店員さんが結構いて 私はそんな素養はまったくないという証明ですね 映画は観てたけど、ストーリーはほぼ同じなのに全く違う作品のように感じる 音や動きを読者が想像するしかない小説と 曲をそのまま再現して提供できるけど心情描写については削らざるを得ない映画というメディアの違いもあるだろうし 何より、演出の意図がまったく違う 映画は栄伝亜夜をメインに据えている 小説だと最初に4人の曲のリストが載ってるわけだけれども 映画を先に見てたので、「ん?」とは思ったけど あれは提出したリストであって、実際に弾いたというリストではないってことですかね ホフマンのし掛けた爆弾 風間塵というギフトが祝福なのか災厄なのか? 映画だとギフトの意味が伝わってこない 塵が噛ませ犬ポジションになっている気がする あと、マサルもより一層の噛ませ犬感が強い でも何故か優勝するというね 人物たちの描写が映画では弱く、かなりの部分が省かれているからなぁ その辺は表現するメディアの特性なのでしょうがないのかな 私としては、風間塵がどんな存在なのかを期にしながら読んでいたわけだけれども 審査員は審査する側でもあり、実はは審査されている存在でもある 風間塵をどう捉えるかでその人の審査員としての存在意義や立場が変わる 間違えずにちゃんと弾くことを前提にしつつ個性を出すのが求められている現在の評価基準 その基準で、風間塵はどう評価されるのか? ---------------- 才能は、当然のことながら富と権力が集まるところに引き寄せられる。 豊かなアメリカが巨大な音楽市場となってから、良くも悪くもクラシック音楽界は大衆化されていった。 より分かり易くショーアップされたものが求められるようになったのだ。 それは、例えばオーケストラならピッタリと揃った曲の入りであるとか、 ピアノならばかっちりと粒の揃った明快な超絶技巧であるとか、 かつて特権的な観客の前で演奏されていたサロンとは異なり、 より多くの観客を収容するため桁違いに大きくなったホールの隅々まで聞こえるような、大きくて華やかな音を出すことを意味していた。 当然、音楽家もマーケットの期待に応えるべく、 そういう需要を満たす方向に演奏を発展させるようになる。 もはや演奏家に即興性は求められず、観客は自分が知っている有名な曲を聴きに行く。 難解な曲や新曲には興味を持たず、癖のある演奏も敬遠する。 p.362 ---------------- ホフマンの言っていた、音楽を連れ出すという意味がなんとなくわかるようでわからない 作中でも言及されている通り、屋外で演奏するといった単純なものではない 一部の専門家や愛好家による評価だけでなく、一般大衆にもわかるような音楽にするという意味にも思えるけど でも、そもそも大衆化したからこそ現在の評価基準になったとも言える うーん、やはりよくわからん…… 風間塵は庶民ウケするだろうし 明石さんもその立ち位置からして庶民にもウケそう 栄伝亜夜は過去の経歴と復活劇を含めてそんなストーリーが世間にウケそう マサルはそのままで普通に人気になりそう でも、純粋に音楽として見た場合 人の心を揺さぶる曲を弾くのは風間塵なんだろうなぁ ホフマンは風間塵を、そんな音楽業界の風穴を空ける爆弾として捉えていたのか それとも、他のコンテスタントに良い影響を与えあって、既存の概念を新たにする祝福としたのか 解釈は人それぞれなのでしょうねぇ あと、出版背景なんかにも面白い点がある 長期連載による原稿料と、度重なる取材という名のコンクール聴取で、単行本を出版した辞典で1千万円以上の赤字だったらしい その理由を聞いてサラッと流せる社長や出版社は強いなぁと思う でも、一部の作家さんが莫大な利益をもたらしてくれているから、新人や然程売れていない作家さんも本を出すことができるわけで こんな階層構造も音楽クラシック業界と出版業界の共通点があるかもと思った そして作者の恩田さんも、風間塵を予選で落とすとか言いつつ結局落とさずに最後までいったあたり 審査員たちと同じような葛藤があったのだろうなぁと邪推する
7投稿日: 2024.08.06
powered by ブクログ春と修羅は、余白で宇宙を表現したり、一番はなしが壮大で何回も読み返さなきゃ意味がわからなっかたけど、何回も読んだら意味がわかって面白かった。
1投稿日: 2024.07.27
powered by ブクログ下巻も期待を裏切らない展開、臨場感溢れる描写で素晴らしかった!小説本という音のない文字だけの媒体で、これだけの表現ができるなんて凄すぎ。 国際ピアノコンクールの予選から本戦までの数日間を、たっぷり味わったかのような満足感でいっぱいになった。 4人のピアニスト達も最後まで良かった。成長にワクワクしたり、葛藤に共感したり。ピアノに対する真摯な想いも伝わってくる。何かに全力で取り組んでいる人達の姿は眩しくて清々しい。 音楽は美しい。本当にその通りだと思う。この本があらためて気付かせてくれた。 音楽と小説がある世界で良かったと思う。ささやかかもしれないけど、救い。 こりゃ、いくしかないな。スピンオフ『祝祭と予感』。 今度本屋さんで探してみよう。
58投稿日: 2024.07.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
コンクールの結果もさることながら、ギフトである風間塵の影響力の作用に心を動かされた。例えば、亜夜の音楽に対する向き合い方の変化は、まさに彼女にとってはギフトだったと思う。そしてそれは、高島明石に音楽家としての決意を与えたり。マサルはより自己を確立させていって。 文章を通して音が降ってくる。この不思議な感覚が楽しくて、あっという間に読んでしまった。
8投稿日: 2024.07.23
powered by ブクログクラシック聴くと眠くなる自分には芸術を感じ取る素養が無いなと改めて思った。ほんとにピアノ聴いてて映像が浮かんできたりするのかな。なんか寂しい感じ、とか楽しげな感じ、くらいしかわかんないから、この小説での心の描写が本当に起こりうることなのか半信半疑で読み進めた。なので、ちょっと入りこめず星3つ。
1投稿日: 2024.07.21
powered by ブクログ上巻は一気に読めたが、観客の様子や演奏者の心理描写がどうしても同じようなことの繰り返しになってしまうので、下巻は第三次予選のあたりでやや飽き気味に。クラシック音楽のコンクールで活躍するのは10代の若者が中心だと思うので、登場人物が子どもばかりになってしまい、心理描写に深みが出ないのは仕方がないかもしれない。高島明石というサラリーマン音楽家のキャラクターが魅力的で、だいぶ救われていると感じた。
1投稿日: 2024.07.20
powered by ブクログピアノの国際コンクールを巡る大作。 4人のメイン人物が個性的で、全員の虜になった。 その中でも、家庭を持ち普段は別の仕事をして生活している高島明石には、共感する部分も多く、大ファンになった。 『BLUE GIANT』というマンガで感じたような、紙の中から音が聞こえてくるような錯覚に陥り、没頭して読むことができた。 これまで全くクラシックの音楽など聞いていなかったが、本作に出てくる曲は全てyoutubeで調べて聴いてしまいました。
2投稿日: 2024.07.18
powered by ブクログコンクールだけでこのボリューム!改行が多いとはいえ飽きずに読めたのはすごい!作者の技量です。ストーリー全体は、王道ですが演奏中の表現が詩的ですごく素敵でした。自分も昔ピアノを習ってましたが、こんなことできるんだろうか!今すぐにでももう一回ピアノに触りたい!
11投稿日: 2024.07.17
powered by ブクログ音をこんな風に文字で表現できるって、凄すぎです。その表現力は圧巻です。 上巻では、4人のコンテスタントが天才肌だけど天然過ぎて、そこに物足りなさを感じていましたが、下巻では、その鬼才たちがお互いの能力に反応しあい、大きく変化していきます。天才、鬼才が、更に花開く様子も、描写が秀逸で引き込まれます。 トリッキーな塵が、本戦に残れるのか落ちるのか、もうドキドキでした。 今回、単行本ではなく、文庫版を購入したのは、解説を担当編集者が書いていて、それを読みたかったから。いや〜、書き上げるのは本当に大変だったんだなぁということが、よく分かります。この解説は絶対読んで欲しい〜。再読したくなりますよ。
4投稿日: 2024.07.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
上巻は無我夢中で読了。 下巻は本戦が決まった時点で、なんとなく飽きてしまった。。 ただ、恩田さんの表現力の幅には脱帽。
1投稿日: 2024.07.13
powered by ブクログ上巻はスルスル〜っと読み進められたが、下巻で失速。飽きてしまった。 物語の展開も登場人物の心理描写もそれほど惹きつけられず。
0投稿日: 2024.07.10
powered by ブクログ文字を読んでいるだけなのに音が聞こえてくるのがすごい。音楽を読んで楽しむという初めての体験をしました。
2投稿日: 2024.07.08
powered by ブクログ音が聞こえる、こんなに鮮やかな作品は初めてでした。 上下巻かつ4人の主人公を丁寧に描いているのに、決してテンポの遅さや飽きを感じさせることなく場面が展開されていく。 文章力、構成力、すべてがすばらしく、もっと読みたい、先が気になる、そう思わされた作品でした。
7投稿日: 2024.07.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
話が進むに連れて爽快な気分になっていきました!! 自分自身、「クラシック音楽」にあまり触れて来ない人生でしたが、演奏シーンの情景を思い描くための文章がとても綺麗でイメージするのが楽しかったです。また、思い描いた風景につい恍惚としながら魅入ってしまうような雰囲気を醸し出してしまう「恩田陸さん」の文章と、物語の題材である「音楽」が持つ魅力に感動しまくりでした。 1番心に残ったのは、「亜夜」と「塵」の連弾する シーンです!!! それ以外にも幻想的なシーンが沢山あって、 本当に魅入っちゃったなぁ〜…。 審査員と演者達は天才ばっかりで、途中共感出来なかった部分とかあったけど、人間的に古来から備わった「音楽が好き」って部分は共通で、それぞれの人間が何かを感じて感動したり、喜んだりできる「音楽」はやっぱりスゴいんだ!!! 音楽を読んで楽しんだあとは、是非実際の演奏を 聴いていただきたい!!
3投稿日: 2024.07.06
powered by ブクログ子どもの頃ピアノを習っていた時、その曲のストーリーを考えさせられたことを思い出しました。 コンテスタントがそれぞれの解釈でピアノを弾き、それが文章を通してこちらにも伝わってきて、実際にホールでピアノを聴いている気分になりました。 次は作中に出てくる曲を聴きながら読み返したいと思います。
7投稿日: 2024.07.02
powered by ブクログあっという間に下巻まで終了。 ひとつのコンクールにそれぞれのドラマ。 私は特に明石さんの境遇に感動。 飛び抜けた天才はもちろんだけど、諦めずに挑戦した心意気と明石さんもある種天才なのだろうけれど、所謂、音楽目指してそれなりには活躍してたけど埋もれていくような音楽家が努力を積み上げていく姿はとても共感しました。
8投稿日: 2024.07.02
powered by ブクログ文庫本の解説について朝井リョウがBSテレビ東京で熱く語っていたので、解説だけ読んだ。この傑作が、幻冬舎の無料PR誌の連載で10年に亘る格闘の末に完成した経緯が担当編集者によって紹介されている。連載中は全く注目されなかったため恩田陸本人は全く自信がなかったこと、単行本発行時点で1000万円の赤字が想定されていたこと等々、編集者だからこその内容となっている。
2投稿日: 2024.07.01
powered by ブクログ圧巻のフィナーレ! コンクールならではの緊張感と紙の上から音が飛び出てくるような臨場感。登場人物同士が支え合い、高め合っていく青春映画のような心地よさ。 ピアノに縁のない自分でも最後まで楽しめた作品です。これからコンクールを見る機会があったら見てみたいです。
5投稿日: 2024.06.29
powered by ブクログ音楽に携わる事の素晴らしさと恐ろしさ、どちらも味合わせてくれる作品でした。 恩田陸さんの作品では夜のピクニックを読んだ事があり、そこでも様々な登場人物に視点が変わって展開されていく物語がとても面白くそして読みやすいなと思っていたのですがこの「蜜蜂と遠雷」でも亜夜とマサルと塵と明石を中心にコンクールを通してピアノに携わる様々な心情を抱えた登場人物たちの物語が描かれていて本当に素晴らしかったです。 また実際にある浜松国際ピアノコンクールがモデルになっているとの事でリアリティある内容となっておりこの物語に登場するクラシック音楽を読むのと同時に視聴しながら進めていくとより一層物語が詳細に感じられました。 恩田陸さんならではの爽やかで温かいロマンスもあってとても素敵でした
2投稿日: 2024.06.27
powered by ブクログ音楽の神様に愛されてるんだ。あたしは?__天才たちの戦いは最終局面へ。下巻になり会場全体の空気が変わるのをひしひしと感じました。音楽に疎い私が聞こえないはずの音に感動し、涙が出るなんて...不思議な読書体験に興奮しました!!
4投稿日: 2024.06.24
powered by ブクログドキドキした。審査結果の雰囲気とか、まるで自分がその場所にいて、同じ空気感で結果発表を待っているみたいでとても緊張した。そして結果に対しても、自分が知っている人の結果みたいに嬉しかった。
1投稿日: 2024.06.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
栄伝亜夜、マサル、風間塵、奏の4人の会話によって亜夜がピアノをする理由を思い出したことが個人的にはとても良かった。 音楽とは何なのか、という本質の答えの導き出し方がとても綺麗だと感じた。 p.s高島明石が奨励賞、菱沼賞を獲得したことが嬉しかった!
2投稿日: 2024.06.20
powered by ブクログどれくらい昔からある言葉か分からないけれど、音を楽しむと書いて音楽、その意味を再確認できた本 久しぶりにピアノ弾きたいな
1投稿日: 2024.06.20
powered by ブクログ(上)よりも細かい描写が多く少し読むのに苦労した。個人的には(上)の方が好きだな〜という感じ。それでも後半はオーケストラとともに演奏したりとスケールが大きくなって壮大な世界観を感じることが出来た。
12投稿日: 2024.06.14
powered by ブクログ不思議な少年、風間塵によるピアノで音楽とは何かを考えさせられる。もともと音楽は自然の中にあったはずなのにそれを譜面化して語り継がれると音楽という枠ができ、その中に閉じ込められてしまうという捉え方が面白かった。 個人的には本選の栄伝亜夜のピアノをもう少し小説の中で堪能したかった。最後があっさりしすぎてる感じ。
1投稿日: 2024.06.13
powered by ブクログキャラクター設定 : 5点 ストーリー•展開 : 5点 読後感 : 5点 大変楽しめました!読了後に映画を鑑賞しましたが、世界感を崩されることはありませんでした。
5投稿日: 2024.06.09
powered by ブクログとても良い作品でした。 クラシックに対する考証もとてもよくされていて 大満足です! 日本人は虫の羽音などを音楽として捉えることができる唯一の人類であると言われているようですが、読むにつれてそのことを思い出しました。 自身も音楽を齧った人間の端くれとして 音楽に対して真摯に向き合おう、日常の あらゆるところから、音楽を感じたい そう思わせてくれる一冊でした!
1投稿日: 2024.06.06
powered by ブクログ読み応え、疾走感、文章の読みやすさ、どれをとっても良かった! いい意味で事件が起こらなくて(突然事故に遭うとか、攫われるとか、虐められて怪我するとか、不幸のどん底に落とされるとか、絶不調とかとか) コンテスタントたちがひたすらにコンテストにのめり込んで、内省して、互いをぐんぐん高め合っていく様は読んでいて気持ちよかった。 争い事ではあるけど、それは限りなく音楽に近い神聖で綺麗な世界での出来事だった。 結末も妥当というか。これもいい意味で。 題材はピアノコンクールという珍しいものだけど、物語の展開は王道で安心。これを待ってたって感じで好きだったなー。 こんなに先が気になって急いで読んだのは今年だと「神に愛されていた」以来かも。
1投稿日: 2024.05.30
powered by ブクログ凄い!素晴らしい!!最高過ぎた!!!(語彙力低…) 読み終わるのが惜しかった〜!! ストーリーのあしを引っ張る嫉妬深い人などがおらず(それはそれで物語の面白みなんだけど)、透明感高い美しいクラシック音楽の世界に浸れた。 クラシック音楽は無知だけど、これを読んで色々聴いてみたくなりました。 映画も気になるけど、観るの怖いなぁ。 あとがきで作者さんの産みの苦しみも垣間見えて興味深かった。サラッと流れるように美しい小説なので、作者さんもサラッと流れるように書いていそうだけど、そんなことはなく、そんなところに親しみを覚えました。
11投稿日: 2024.05.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ピアノの演奏という内容を本で表現するとこんな感じなのかと思った作品。 音楽に疎いから有名な曲なのだろうが全然知らない曲ばかりだった。作曲家の名前をかろうじて聞いたことあるくらい… それでも恩田陸の表現でどんな曲なのか想像することが出来てそれを感じられて読んでいて気持ちのいい作品だった。 音楽センスが全くないため楽譜も読めないリズム音痴の私はコンクールなんて遠い世界の話のようだが、発表会独特の緊張感やワクワク感は知っているので読んでいて場や人のピリピリ感を久しぶりに感じられて良かった。 明石さんが人柄的に主人に似ているというかそんな風に感じて応援していたので結果が実ったシーンは嬉しかった。
1投稿日: 2024.05.28
powered by ブクログ残りのページを読み終わるのが惜しいほど面白かったです、 音楽が素晴らしいものに見えました。 続編、早く読みたい!
1投稿日: 2024.05.23
powered by ブクログクラシック音楽については全く知識がなくても、登場人物の魅力や、情景的な演奏描写に惹き込まれてさくさく読むことできました。 音楽を題材にしたエンタメ作品というと、のだめなど漫画のイメージを持っていましたが、小説はいくらでも想像できるという点で、相性がいいんだなと思いました。 あと、小説の利点だな思ったのは、映像化されたものを見てしまうと、その演奏に描写されてるほど感動できてない自分みたいな、自分の音楽的な感受性の限界にぶち当たることが多いので、それがないのがいいです。音楽のことホントは何もわからないけど、音楽を楽しんだ気分にさせてもらえました。
9投稿日: 2024.05.20
powered by ブクログ下巻に入ってから細かい描写が多くなり、読み進めるスピードが落ちてしまったけど、後半に向けてワクワクした気持ちで読むのが止まらなくなり、一気に読み進めている自分がいました。 いろんな人が今一度自分を振り返り前を向こうと思える作品で、読み終わった時に心が開放されたような気分でした。
2投稿日: 2024.05.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
長編作だからか。ちょっと読み怠みがあったか。 心理的な描写に追いつけない部分はあったけど、それでも上巻に続いてドラマ感はたっぷり。 最終の順位・奏者評価の描写はなくて、それでも納得して終われるのは物語の筋がしっかりしていたからだと思う。 個人的に、自由・解放された部分には自分の背中も押されたような描写で印象的だった。 またつぎの作品も読んでみたい。 恩田さんの書く小説の物語性にはすごく惹かれる。 つぎ、つぎ、つぎ、ワクワクする感触!
2投稿日: 2024.05.19
powered by ブクログ2024/5/13 そりゃ直木賞取るよなぁ。 始めからそれはそれは熱く、情熱的でどんどん読み進められた。 登場人物たちもとても魅力的で、私が特に好きだったのは明石。 自分の年齢や境遇も影響したのかもしれない。 作品の最後。 とても静かで、とても優しい。 それはまるで一つの曲がそっと終わる瞬間のような幕切れ。 素晴らしい作品でした!
2投稿日: 2024.05.13
powered by ブクログ2017本屋大賞 どう感想を書けばいいのか分からないが本音 たぶん初めて音楽を体験?したのだと思う クラシックもとより音楽のことを知らなくても読み続けてた、ほんの少しの間のレッスンを毎回涙流しながらやらされ音楽を嫌いにさせられたこんな自分でさえ読み続けてた 恐らく恩田陸氏は偉大な音楽家なのだと思われる(違う) 物語は切れる事ない緊張の糸が常にあり演奏する側聴く側 共に19世紀、外国の景色、宇宙、ロマンス、などを感じる音楽で満たしていた そして現代音楽じゃなく耳を澄ませ自然の生きた音楽を聴いてみろよとメッセージが込められてると感じた 映画は見てないが調べると演奏した曲が小説と違うらしい…通りでコメントが変だと 印象的だったのは第3次予選のマサルの演奏、こんなイメージでピアノを聴いた事がなかったしクラシックとはこんな物語の世界なのかと思わせてくれた 好きなフレーズ引用 明るい野山を群れ飛ぶ無数の蜜蜂は世界を祝福する音符であると。そして、世界とはいつもなんという至上の音楽に満たされていたことだろう まるで雨のしずくがおのれの重みに耐えかねて一粒一粒垂れているような 世界中にたった1人しかいなくなっても野原にピアノが転がっていたら、いつまでも弾き続けていたいくらい好きだなあ 人生の最期にはすっと息を引き取る。最期には吸うのだ 世界は音楽に満ちている
18投稿日: 2024.05.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
上巻を読んで流れでそのまま読み耽った下巻。 上下巻を通じて、クラシック音楽の魅力が伝わるとても良い物語だった。 私はクラシックは正直興味がない、現代音楽ばかり聴いている典型的なミーハーだが、そんな私にもクラシックの魅力が伝わる話だった。 是非一度コンクールや演奏会に顔を出してみたいと思った。このような小説を書くには大変な取材と知識が必要であると思い、感服する。 今回は課題曲「春と修羅」のカデンツァが重要視されており、それぞれの登場人物の個性が出ていて非常に面白かった。言葉の表現がとても巧みで、曲を知らないのに頭の中でその曲が再生されるようだった。 上巻を通じても各人物の特徴はすでに認識しており、その特徴がはっきり出ている場面だったと思う。 この話は誰か1人に焦点を当てるわけではなく、それぞれの人物の良さをしっかり出しているところがとても良かった。 個人的に少し残念だったのは、優勝までの流れである。 瑛伝亜矢か風間塵が優勝すると想像していたが、才能がないと自分で言っていたマサルが優勝するのは意外だった。勿論素晴らしい演奏であることは描写から伝わってきたが。 この優勝した人物にとやかく言うことは無いが、最後の亜矢ちゃんの演奏に関する描写がなかったことが少し残念に感じた。 また、マサルが亜矢ちゃんに恋心を抱いているという描写があったものの、コンクール後のことは描かれていなかった。 その後については読者の想像次第ということもあるだろうが、個人的にはその後の活躍も見てみたかったと思った。
2投稿日: 2024.05.07
powered by ブクログ「蜜蜂と遠雷」 蜜蜂はこの世界に満ち溢れている音、生命の音楽、遠雷はなんだろうか。調べてみると、遠雷は遠くで鳴る雷、夏の季語。作中で「遠雷」っぽい表現は少なかったよね。個人的な解釈だけど、ホフマン先生の空からの天啓というか、このコンクールをきっかけにそれぞれの音楽を見つけるキャラクターたちのスタートを表してるのかなって。(ああ自分に表現力がなくて悲しいね、、、笑) ラストは意外にあっさりだったから、何か物足りなくて早く「祝祭と予感」も読みたい!
8投稿日: 2024.05.07
powered by ブクログ芳ヶ江国際ピアノコンクール2次予選に進んだ塵・亜夜・明石・マサルの4人。明石とマサルに引き続き、下巻では塵と亜夜の2次予選からが描かれる。 2次予選では課題曲を演目に入れる必要があり、同曲のカデンツァ(自由に即興的な演奏をする部分)をどう演奏するのかが命運を分ける。課題曲「春と修羅」への解釈が登場人物ごとに異なり、各々の演奏描写に如実に現れていて楽しめた。 2次予選の予想外の結果を作中の言葉を借りて表現するのであれば、「なんて残酷で、なんて面白い、なんて魅力的なイベントなんだろう」といったところか。 誰しもがスターになれるわけではない。そんな当たり前で残酷な現実を突きつけられたあの人物だったが、その結末は救いのあるもので、心の底からよかったと安堵した。 この作品で私が最も好きになった登場人物は、『ジュリアードの王子様』マサル・カルロス・レヴィ・アナトールだ。 完璧な演奏技術と端正なルックスにフランス人の貴族の父を持つ彼は、天才であると同時に素晴らしい人格者で、非常に気持ちのいい性格をしていた。 上巻の彼のとあるセリフは私の人生観を変えるであろうほどのインパクトを残していった。芳ヶ江国際ピアノコンクール後の彼の人生も気になるところである。 音楽という真の世界言語を通じ、互いの才能を誘爆し開花させていく天才たちの物語は、最高に華々しく、切なく、爽やかな読後感を残していった。 一方、続きが気になってすぐに下巻を手に取ってしまったが、あえてしばらく読まずに上巻の余韻に浸ればよかったとも感じた。 また、個人的には風間塵が内包する特別な力について、もっと掘り下げて欲しかったかなと思う。
24投稿日: 2024.05.04
powered by ブクログ実際に曲を聴きたいと思わせる文章。すごいなー。クラシック全然わからないけど、憧れはある。 とりあえず出てきた曲を聴いてみようと思う。 あとがきもおもしろかった。
3投稿日: 2024.05.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
上巻の勢いからすぐに下巻へ、、、 ピアノの曲が上巻だとイメージだったのに対して 下巻だと、まるで短編小説のよう。 細かいストーリーや描写、読んでいてこの曲にはどんな歴史があるのだろうか?と曲名を書き留めて後で調べてみた。 クラシックは聞いたこと無いに等しい。 それでもとても聞いてみたい、本物のコンクールの客席に座りたいと思わせてくれた。 登場人物達のこれからのピアノに対する目標がそれぞれあって、この人達はこのコンクールだけで終わらない。 またそれぞれの場所で輝いているんだ。 そう考えた時、「蜜蜂と遠雷」の"遠雷"はコンテスタント達の遠い場所でも雷のように'光'と'音'を発して活躍している様からなんだと自分の中で解釈した。 ⭐︎をひとつ減らしたのは、 最後のおわりがあっさりしすぎてたと私は思った。 これまで細かく精密に書かれていたのに、 最後は「あれ?もう終わり?」と思ってしまった。 どんどん盛り上がっていって、いよいよクライマックスだ!さいごはどうなる?!ってときに締まりがない。 でもすごく面白くて、読み応え満載 ジェットコースターのような小説でした。
2投稿日: 2024.05.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
すごく良かった。 曲を知らなくても想像できるというか、学とはこういうことなんだと思った。3人お互いが影響を受けていくところが素敵だった。 ただ優勝は、風間塵の影響を一番強く受けた栄伝亜矢だと思っていたので、そこだけが意外。
2投稿日: 2024.04.28
powered by ブクログ自分も会場で聴いている感覚になりました。上下巻たっぷりだったけど引き込まれて一瞬で読みました。読んだ後の清々しさが最高です。表紙もとても可愛くてお気に入り。
4投稿日: 2024.04.27
powered by ブクログ上下巻終始頭の中で音楽が鳴りっぱなしになる面白い作品。 今までクラシックコンサートをテレビで見たり聞いたりしたことはあったけど、その楽しみ方や味わい方を知らなかったので、ただ漫然と眺めているだけだった。 この作品を読んで、ピアニストがコンクールに挑む心持ちや、演奏に対する評価の視点を知れて、音楽に対する理解が少し進んだような気がする。 この小説を通じて聞こえてくる音や、想起する情景がとても印象に残りました。
5投稿日: 2024.04.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本から音楽が流れてくるような、まるでコンクールの会場に自分もいるような気持で読めました。文章だけとは思えない。とても濃い一冊でした。音楽は少しかじっただけなので、知っている作曲家や知らない名前もたくさんあって、ピアノを聴いてみたくなりました。長編だったけど最後まで飽きずに楽しめました!!
2投稿日: 2024.04.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
カンデンツァの場面が一番好きだなぁ…。どこをとっても音楽を肌で感じられる表現力、上下巻を読む間一時も欠かすことなく夢中になれた。でもその中でも多分、私は特に「春と修羅」の各々のカンデンツァが一番興奮しながら読んでたかも。鳥肌止まないくらいだった。亜矢の物語性も含め、音楽の奥深さ、神秘性、それでいて描かれる自然の柔らかく暖かく、けど命を削り取るような残酷さ。どれも大好きだ。 でも最後の結果はちょっと意外だったな。私の予想は優勝が亜矢ちゃんだったから。 これまであらゆる人の演奏を色彩豊かに鮮明に描いてきてて、私はそれに夢中になって楽しんでいたから、本選の演奏もどんなものだったか読みたかったな。でもここでそうやって詳細に語ると野暮ったくなる気もするしなぁ。楽しみだったぶんちょっと残念だったけど、しょうがないとこかも。 あと個人的には解説もすごく面白かった! こんだけ音楽コンクールのことをとことん掘り下げて緻密に描いてってするにはやっぱり途方もないくらいの取材と体験と勉強とってあるのは分かってたけど。実際にそれを乗り越えてきた人の体験記は読んでてめちゃくちゃ興味深い。 あと恩田さんが終始自信なくて可笑しかったな。大丈夫だよ!読んでてすっごく面白いよ!!コンクールなんて全然知らなかった私が、ずっとずっと夢中で読んでたんだから!!って笑いかけたくなっちゃうような自信のなさ。風間塵が予選で尽く落とされかけてるのとか、本屋大賞2回目に「ありなんだ…」って呆然としてるの、読みながら本当に笑っちゃった。 そういう終わりの終わりまで、物語の外まで胸が震えて弾んで躍って熱くなる、堪らない小説だった!音楽っていいね!物語って最高だねぇ!
2投稿日: 2024.04.15
powered by ブクログ続きが気になって気になって、、 私としてはかなりはやく読み終えてしまった。 主要人物のバランスが良くて、ドラマチック。 風間塵と栄伝亜夜のお互いに高めあうような関係、マサルとの邂逅など、本当に小説だからこその展開がドラマチックで。とても興奮した。 そして高島明石の『春と修羅』、実際に聴いてみたいなぁ、、と悶々とした。
117投稿日: 2024.04.10
powered by ブクログひとことでまとめると、ピアノ小説。 ピアノの、音の、表現がかなり多い。 ピアノを弾いている人なら、よりおもしろく読めるかも。 ちょっとピアノ習ってみたいと思った。
13投稿日: 2024.04.08
powered by ブクログ直木賞と本屋大賞をダブル受賞した作品。4人のピアニストが、それぞれの想いを胸にコンクールに挑む物語。音楽に興味がない自分でもスラスラ読めるほど読みやすかったです。 音楽という、まさに『音』が大切な芸術分野をここまで鮮明に美しく、『文字』で表現することができるとは思ってもいなかった。 また、結果発表のたびに、読んでいる自分までドキドキする演出がすごいと感じました。 あと個人的にコンクールの結果がかなりしっくりきました。特にこれと言って根拠はないのですが、最終順位はあの順番だと感じていました。
14投稿日: 2024.04.07
powered by ブクログ上編と変わらず面白いけど、個人的には少し間延びしてるかなあ。 栄伝、風間の2人の世界観が演奏によって創られていくのが描かれていてすごい。
3投稿日: 2024.03.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
一つのコンクールのエントリーから本選までの演奏者・大会に携わる人たちの心境を中心に描かれていて一曲一曲に対しての各登場人物が考える情景描写はすごく素敵でした。特に四人の演奏者はそれぞれ音楽に携わっているものの環境・才能・音楽への関わり方が相違しており立場上憧れ・焦燥等を抱えていますが各演奏者の演奏を聴いて自分自身と向き合う場面については音楽に一切関わった事のない自分でも共感できました。「才能とは続けること」と作者の恩田様を始め、各分野のトップにいる人達が口にします。音楽で生きていくには修羅の道と分かりながら精進・成長していく登場人物達。その言葉を具現化しているキャラクター達のその後も見届けたくなりました。 幸い、地元が舞台にもなった浜松なので今年開催される浜コンにはチケットが取れれば聞きに行きたいと思います!
2投稿日: 2024.03.30
powered by ブクログ・相変わらず美しい ・登場人物みんな好き ・ピアニストだけじゃなく裏方の人も良い ・でも少しくどく感じるときがある ・ピアノ協奏曲を聴きに行きたい ・むしろ浜コンを聴きに行きたい ・今、読めてよかった
3投稿日: 2024.03.27
powered by ブクログ何かに必死にのめり込もうとしたことがない自分には、眩し過ぎる登場人物たち。 天才は努力もあるけど本当に天才なんだよな。 迫力はすごいし、キャラもいい。
10投稿日: 2024.03.26
powered by ブクログすごい、ほんとに気づいたら読み終わってた。 爽やかで気持ちがいい作品。 音楽の言語化がすごい。自分もコンテスタントの演奏をその場で聴いてるような、それくらいいろんな映像が目の前に浮かんだ。天才の話っていいよなあ、好きだな。 マサル、あや、風間塵、明石。それぞれのピアノの天才たちがみんな本当に魅力的で、とにかく読んでいて気持ちが良かった。純粋に音楽を愛して、楽しみ、悩みながらも自分の答えを見つけていく様子が、スーッと入ってくる。嫌な奴がいない。きらきらした世界でひたむきに頑張りたいって希望を持てる優しさがある。 映画化されるのわかる。 とにかく読みやすさと気持ちよさナンバワーワンでした。
3投稿日: 2024.03.22
powered by ブクログ音楽はここまで言語化できるのか、と思った。 天才の考える世界を垣間見えた気がした。 4人がどんな演奏するのか?と気になって一気に読んだ。 コンクールの終わりが物語の終わりだけど、これからの希望とか、それぞれ生きる道がほんのり見えて前向きな気分になった。 音楽もそうだけど景色が浮かんでくる文章がいいなあと思った。 弾いていた曲をじっくり聞いてみて比べてみたい。
6投稿日: 2024.03.21
powered by ブクログ音楽が本の紙上から溢れ出て来る一つのピアノコンクールの予選から本戦までのお話。 「音楽というのは人間性なのだ。」コンスタント毎に、音の違い、音楽の解釈の違うピアノ曲が、聞こえるはずがないのに聞こえてくる。 ピアノコンクールというと、日本人が入賞した時の映像しか見たことがなかったが、こんなにもドラマが見え、音楽の違いを体験できるとは、面白い。 風間塵、マサル、亜夜の三人は、このコンクールで出会うべくして出会った。お互いのために。影響しあい、高め合い、認め合い、素晴らしい関係だ。人の出会いは、意味のないものはないのではと思う。 この三人のピアノを実際に聞いてみたいですね♪
7投稿日: 2024.03.18
powered by ブクログピアノコンクールやクラシックについて、何も知らない上に、 上下巻に分かれた長い物語なので、 最後まで読めるか不安でしたが、 読み始めたらあっという間に話に引き込まれ、そんな心配は無用でした。 キャラクターがみんな生き生きとしていて 主要なキャラはもちろん 審査員や舞台袖の人たちにもスポットが当たっているのが魅力的。 出てきた曲をYouTubeで聴いたりしながら どっぷりとこの世界に浸り、楽しめました。 また担当編集者さんのあとがきも良かったです。 これだけの壮大な物語、生み出す大変さも知れました。
10投稿日: 2024.03.16
powered by ブクログ上下巻の感想です。 何名かのピアニストがコンクールに出場し、予選を戦い本選を目指す。 本の内容はそれだけと言えば、そうなんですけど、ピアノを弾く人それぞれの曲の解釈や、演奏している時の感情の入れ方などがとても豊かに表現されていて、その会場にいるかのような気持ちになれました。 また、コンクールまでの準備の大変さや、気持ちの入れようも詳細に描かれ、感情移入して感動もしましたね。 私は凡人で、音楽家なんて別次元の存在くらいに考えてましたが、音楽って奥が深いなと。そして、ピアノのコンクール、行ってみたいと思いましたね。因みに私は右手と左手がそれぞれ別の動きをさせるなんて一生できません。
20投稿日: 2024.03.08
powered by ブクログ音楽コンクールの世界に引き込まれる素晴らしい作品でした。 登場人物ひとりひとりのピアノ・音楽に対する想いに心動かされます。 「蜜蜂と遠雷」にでてくる曲がストーリー順にでてくるYouTubeの演奏動画を聴きながら読むと臨場感がすごい! 私もコンクール会場にいた気分です。 私は幼稚園から高校卒業までお稽古程度でピアノを習っていたけど、今までクラシック音楽を聴いて楽しいと思う経験があまりなくて。そんな私にピアノを、クラシック音楽を聴く楽しさと感動を与えてくれて本当に嬉しい。 実際のコンクール動画も見たりして、音楽の神様に愛された音楽家たちを、たゆまぬ努力をし続けている音楽家たちを心から応援します。
5投稿日: 2024.03.04
powered by ブクログ本選結果は「あぁ、こうなったか」と言う感じ。三次予選が一番の読みどころでした。文庫版では担当編集者さんによる解説があり10年かけて作られた作品であることが分かり面白かった。
7投稿日: 2024.03.03
powered by ブクログ凄かった。 音楽の世界にどっぷりと浸かり、 それこそ文章なのに音が鳴っている。 音楽の神様に愛された者と、愛されたかった者たちの、 成長と苦悩と挫折と、そして喜びを。 ピアノのコンクールという場で、存分に味あわせてもらった。 音楽を生業とする、これは人間たらしめる業である だからこそ、魅了されるんだろうなぁと。 これだけの物を文字で書き記という、 作者の文章力に天晴。
3投稿日: 2024.03.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
風間塵への回答が良かった。 どんどん先が気になりページをめくり続けたけれど、本選の6人が決まった時点で小説内でもそうだったようにこちらまで気が緩んでしまった。一息ついたというか。そのくらい一緒にコンクールを見ているような心地になってのめり込んでいた。 だからなのか分からないけれど、本選での演奏部分は長くなくサラッとしていてそれぞれの答えが見つかっていくような感じが良かった。 何かが確実に動き出すような雰囲気で終わっていく。若者の未来をあえて描かない形の終わり方。予感…というのかな。 好きでした。
6投稿日: 2024.03.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
一節をお借りするならば、胸が泡立つ物語でした。2日かけて一気に読んでしまったし、仕事の合間と仕事終わりに読み進めたものだから、仕事中も頭の中に音楽が鳴り続けることに。明石が作曲家賞を獲るであろうことは二次の時から確信めいたものがあったからやっぱりね、と気持ちがよかったし、誰かと共鳴することって実際にどこかではあるんだろうなと思った。生きて来て「ゾーンに入った」的感覚を覚えたことは2回くらいしかなく、そのどちらもローティーンのことだったから、自分にはもう訪れない瞬間なのかもしれない。 知らない言葉がたくさんあった…睥睨、毀誉褒貶、趨勢、驟雨、洒脱、という言葉を覚えました。 あと読めない熟語が一個あったから調べなきゃ。
3投稿日: 2024.02.29
powered by ブクログ上下同じ内容でUPしてます。 Kindleで読んだので上下があるはわかっておらず...本の厚さもストーリーも知らなくて、当時流行っていたので読んでみようかな?と軽い気持ちで笑 こんなにも音楽が聞こえてきてその雰囲気が伝わる本は中々出会えないと思います。 クラッシックが詳しくない私ですら音楽が聞こえてくるのですから、分かる方はもっとハッキリ聞こえてきっと楽しめるはず。 爽やかで、でも音楽にかける愛や悔しさやさまざまな感情もよく伝わり素晴らしかったです!! ※本の概要※ 俺はまだ、神に愛されているだろうか? ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説。 著者渾身、文句なしの最高傑作! 3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」ジンクスがあり近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。養蜂家の父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年・風間塵15歳。かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇しCDデビューもしながら13歳のときの母の突然の死去以来、長らくピアノが弾けなかった栄伝亜夜20歳。音大出身だが今は楽器店勤務のサラリーマンでコンクール年齢制限ギリギリの高島明石28歳。完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門ジュリアード音楽院のマサル・C・レヴィ=アナトール19歳。彼ら以外にも数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。第1次から3次予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?
12投稿日: 2024.02.29
powered by ブクログ編集者のあとがきが面白かった。 本編は音楽表現に途中で飽きてしまい、かなり読み飛ばしてしまいました。ごめんなさい。
3投稿日: 2024.02.21
