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ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)
ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)
窪美澄/新潮社
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総合評価

666件)
3.8
147
242
172
37
11
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    短編です。最初の「ミクマリ」が賞を受賞した作品らしいですが、私は「世界ヲ覆う蜘蛛の巣」と「セイタカアワダチソウの空」が好きでした。世界ヲ。。は苛められてる、存在を抹消されて、その後、存在を認めてもらったら、前よりも良いことが良い。となるんだろうな。。。とかR18なんでまぁそれなりの表現がありますが、そんなに気にはならなかった。。。(最近のマンガの方が過激だと思う。)

    0
    投稿日: 2013.08.31
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    本屋大賞2位でダヴィンチなどでもいろいろな人が評価しているので かなり期待していた。 最初の短編「ミクマリ」設定がR-18なんだとわかり、最後まで踏み込んでいけるだろうかと案じて読み始めた。 しかし、それぞれの短編が登場人物の視点目線で次々と変わっていく手法によって最初の印象とは違う小説になった。 みんな誰もがふがいなく、どこかが欠落し、喪失している結果、思わぬ行動に出たり、受け入れざるを得ない状況で喘ぐしかなかったりしている。 <やっかいなもの>を<性>として抱えて<生>きていくしかない。 重松清さんの解説によって今までの小説と異なり、<やっかいなもの>=過剰そのものを映し出した点が違うというのはわかったが、小説としては 希望を見いだせたり、歯がゆく苦悩するという<生>へのこだわりが無いとても浅いものに感じられてしまった。 登場人物にあまり共感できなかったこともあり、また<いつかオセロの駒のように反転する時がある>ことを救いに生きるということだけでは読者が納得し、希望を見いだせずにすっきりと読み終えられないと感じた。 ただ、今回とはまた違うタイプの人間の<やっかいなもの>をどう表現するのか、別の作品にもチャレンジしたい。

    0
    投稿日: 2013.08.30
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    性、生きる、そして生まれることの物語。 「勝手にオプションつけるよな神様って。」っていう一行で、あ、オプションか、となんだか深く納得した。 それぞれがやっかいなオプションをつけられて生まれてきて、自分でももてあまして、それでも自分以外の誰かのためになにかしたいって思う。でもなにもできないふがいなさをかかえながら、誰かのために神様に祈る。 人のあたたかさを感じられる小説だった。他の本も読みたい。

    0
    投稿日: 2013.08.28
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    本屋大賞第2位とのことで、タイトルとジャケットに惹かれて購入。 やっかいで、かかえきれないもやもやした感情と付き合っていくこの感じ。 バカな恋愛したことある人なら、共感できるんじゃないかなぁ。

    0
    投稿日: 2013.08.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    さわやかで、快感!それぞれに重いものを抱えているのだけれど、今できることを懸命にやっているところが良かった。少年たち(含む男)の自分の気持ちへの、誠実さ(多少世間の視点から曲がっているとしても)。産む性、育てる性としての女性の迷いや描き方が素敵でした。鈴木君のお母さんの母親として、女性として、の気持ちには共感を持てる女性が多いのではないかと思う。

    4
    投稿日: 2013.08.23
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    登場人物がみな大きな欠落を抱えながら、もがいて、でも抜け出せないまま、それでも生き進める様から目が離せず、一気に読了。 生きることは苦しい。 何かのきっかけでさっと好転、突然のヒーロー登場、偶然の重なりでうまく導かれる、なんてそんなことも実はそうそう起こらない。 辛いことが辛いことを呼び寄せてしまう、悪い偶然が重なる、そんなことも多い現実の中で、それでも腐り切らないで、だましだまし何とかやって行く。 「悪い出来事もなかなか手放せないのならずっと抱えていればいいんですそうすれば、オセロの駒がひっくり返るように反転するときがきますよ。」 登場人物の誰も救われないまま終わる物語、 でもそれはただの小説の終わり、 それぞれの人生はまだ続く、辛いことも持ったまま進む、 それを思うと気持ちが強くなる、そんな読後感。 蛇足。 R18、思ったほどのえぐい表現はなかったがそれでもまぁR18。 ただ、物語の中の高校生のセックスの描写を、現実の高校生は読んじゃいけません、っていうのもなんだか妙なもんだ。

    3
    投稿日: 2013.08.14
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    生と性。切っても切れないこの2つの「せい」が、ある街の、つながりのある数名の“普通の男女”を通して、濃密に表現されていた。 「生」まれる前から「性」別は決まっていて、「生」きていく過程で自分や他人の様々な「性」質とか「性」癖に翻弄されていく。これらの面倒くささややっかいさが、いい意味で実にいやらしく描かれているように感じた。

    0
    投稿日: 2013.08.13
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    エロい描写は所々にあったが、それだけではなかった。ドロドロしてるのに、読了感が良い。そして皆、必死に生きている。 最後のお母さんの話は、温かさがいっぱいつまっていた 田岡さんが、どうか、寒さで震えていませんように。

    0
    投稿日: 2013.08.13
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    「女による女のためのR-18文学賞」の大賞を受賞しているだけあって、エロいと言えば、エロいのですが、そこはやはり、女にしか書けないし理解出来ない、性の話。 男は、まず、性欲があるけれども、女は、性と繋がって出産もあって。 各登場人物の視点から、人間の弱さや醜さや優しさが見えて。 濃くて、泣ける話でした。

    1
    投稿日: 2013.08.11
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    ふがいない。本当にやるせなくなるけど、生きていかなければならない。 悪いことはずっと悪いままではない いいことも長くは続かないから…

    0
    投稿日: 2013.08.10
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    性欲というやっかいで小さなたまごは、あたしのなかですでに孵化していて、それがたまごっちみたいに成長していきことを、あたしはそのときはぜんぜんわかっていなかった …分かる

    3
    投稿日: 2013.08.10
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    大胆な描写が多く、今読んでいるところを覗かれたらやばいとひやひやしながら読み進めた。 人はそれぞれ人生があって、みんなみんな悩んでいる。 当たり前のことを忘れていたことを思い出した。

    0
    投稿日: 2013.08.06
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    「ミクマリ」読後は正直一冊読むのは辛いと思ったが、「セイタカ」と「花粉•受粉」で自分に引くぐらいボロ泣きしてしまった。神様に勝手につけられたオプションを持て余して生きていく、だからいつも迷うし間違える。迷って間違えてもう駄目だと思っても、そんな自分の人生が愛しくて抱きしめたくなるような瞬間もたまに訪れるから、生きていけるんだろうな。

    0
    投稿日: 2013.08.05
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    久しぶりに救いようの無いドロドロの感じの本 人は色々抱えて生きているんだと 一見幸せそうな人も 普通の人も 誰もが何かを

    0
    投稿日: 2013.08.03
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    丸ごと一冊、一息で読んでしまう本に出会ったのは久しぶり。 ストーリーを読み解く脳と、頭の中で場面を想像し再現する感覚とを、同時に刺激される。ほんとに同時。それがすごい。

    0
    投稿日: 2013.07.28
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    最初は、やっぱりR18だなぁと思う始まりだった。 でも、話が進むにつれてそれだけではなくなっていった。 生きていると、どうしようもない事はたくさんある。 自分のそういう事も思い出しながら読んだ。 最後がお母さんのあの話で良かったと思った。 せつない所から、希望の見える終わり方になったのでホッとした。

    0
    投稿日: 2013.07.27
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    男子高校生斉藤卓巳が、とある主婦と不倫をしてしまうお話。 各章それぞれが、卓巳とその周りの人の視点で描かれている。 結末が気になって一気に読み進めた。 たぶん、卓巳とその周りの人の出来事は、 “オセロの駒がひっくり返るように反転する時がきますよ。いつかね。…花粉を抱えたミツバチが花に触れたくらいの” というように、珍しいことではないのだと思う。この一文は、心を軽くもするし重くもする。 人生ってきっとそんなに簡単じゃない、でも悲嘆せず笑って生きたいなと思う。

    0
    投稿日: 2013.07.26
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    本屋大賞受賞作。ぼけた祖母と2人で暮らす高校生や女手一つで息子を育てながら助産院を切り盛りする女性、不妊治療を迫られる女性など、関わりのある人々それぞれに焦点を当てた長編小説。前半が若干グロめ。

    0
    投稿日: 2013.07.24
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    家庭事情、恋愛、性(せい/さが)、過去、などに囚われ、苦悩して生きている人々の物語が、章ごとに違う人物の視点で描かれています。魅力的な本の題名だなと思って衝動買いしましたが、まさに内容とぴったりの題名でした。 この作品の特徴は、どうしようもない現状に対して不安や悲しみを抱えている登場人物が生々しく描写されている点です。巻末解説の重松清さんの言葉をお借りすると、「作者は登場人物を救いはしない。かばうわけでもない。」。 人間は個々のオプションをもって生きています。それは良いものからできれば備え付けしておきたくないものまで様々で、人によってオプション自体も、またその組み合わせも千差万別です。それが個性となり、周りからすればそれが本人の魅力となるのでしょうが、その差があるからこそ私は、人が互いを完全に理解し、感情を共有するのは困難なことなのだと感じました。そして少し悲しくなりました。自分と他人には近づいても埋められない違いが必ずあるのです。それでも同じ時間を共有するのが心地よいと思う相手に出会った時、人は無理をしてでも、時には嘘をついてでも近づきたいと思うのでしょう。 読んでいる最中は重く苦しいですが、リアルな人物描写に感情移入し、自分も一緒に前を向こうと思わせてくれる、仲間意識みたいなものが芽生えてくる不思議な作品です。自分自身を客観的に見つめる良い機会になった本でした。

    0
    投稿日: 2013.07.21
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    うーん、ちょっとどうかなこれは。 性行為を直接的表現でしか扱えない今を象徴していて、その意味では時代を上手く取り込んでいると評価できるんだろうが、何処か嘘臭い。 こういう表現手段を取ることには相応の覚悟が必要だと認識するが、この作品には時代と真摯に対峙する気迫が不足していて、狙いが過ぎる感じがする。

    0
    投稿日: 2013.07.14
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    女のためのR18文学賞。だけあって、最初から激しい性描写。読み続けていくうちに、ただのエロ小説じゃないんだなぁ~と。人は誰もが「やっかいなもの」を抱えて生まれてきたんですね。 重松清氏の解説、しっくりしました。

    0
    投稿日: 2013.07.13
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    それぞれの短編につながりがあって、最初から最後までとても上手くまとまっていた。やるせない、でも登場人物全員が愛おしくなるストーリー。

    0
    投稿日: 2013.07.07
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    ふがいないなー。みんな、ただ懸命に生きているだけなのに。どんよりとしま空気感や、登場人物の救われない感じが心地よかった。

    0
    投稿日: 2013.07.04
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    ちょっと最後が性急過ぎる気もしたけど... 性の歓び、産む責任、背負ってしまったもの、消えない傷跡。我慢出来ない。

    0
    投稿日: 2013.06.28
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    登場人物すべてふがいない。読者であるわたしも、もちろんふがいないわけで。そんなふがいなさとともに、今後もずっと生き続けていくしかない。でもそれは決してネガティブなことばかりではないはず。

    0
    投稿日: 2013.06.28
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    性なんて別に興味ないよーみたいな顔して生きていて、仲良しの女友達とも下ネタなんて話さないし、訊かないし、開けっぴろげにすること自体ないんだけど。お互いに踏み込んではいけない領域と言いますか。たまにうっかり聞かされた他人のヘビーな性事情にうへぇ、となることはありますが、この「ミクマリ」の斉藤くんの初体験ほどじゃないね。 年上の主婦と彼女の台本通りにアニメキャラのコスプレで…とか、しかもそれが隠し撮りされていて学校中にばら撒かれてしまうなんて。 「世界ヲ覆フ蜘蛛ノ糸」はその斉藤くんのお相手(仮名:あんず)、「2035年のオーガズム」は斉藤くんの彼女だった松永さん、「セイタカアワダチソウの空」は斉藤くんの友人 福田くん、「花粉・受粉」では助産師をしてる斉藤くんの母へと視点が移ります。 登場人物は全員どこか欠落したような環境に置かれていて、キワモノっぽい要素も多いんだけど、その分痛々しいほど生を意識させられます。 子宝祈願や子孫繁栄ってきっと古来から普遍的に願われてきたもので、だから全国にそういうお寺や神社は星の数ほど存在して、男女のシンボルをご神体として掲げるところもあって。(八重垣神社とか) 花も恥らう乙女としては当然赤面させられる訳ですが、まず健康な男女がその気にならなきゃ、人口なんて減る一方なんだよな…と考えれば、聖女のごとく性に無関心すぎるのも問題なのだよね。 性と生と感情と。割り切るつもりが割り切れなかったり、大好きなのに欲情しなくなったり、ともあれ皆「やっかいなもの」を抱えて生きているのだろう。

    14
    投稿日: 2013.06.24
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    「私の男」と「おやすみプンプン」を2で割った感じの 文体と空気に序盤から引き込まれました。 心の中の黒い部分とか人には言えない性癖とか 普段目を背けていることとか。私は全然抵抗ないです。 5話までの流れるようなバトンの渡し方が絶妙。 最終話、リウ先生の“手放せずにいる悪い出来事は ずっと抱えていればいい”という下り。 これがこの5編の物語をしっかりまとめています。 「こういうことあったけど大丈夫、僕がいれば未来は明るいよ」 じゃなくて、 「全てのことを受け入れて背負って歩いていくしかないんだよ」 っていう人間くささというか。大袈裟に言うと…ニヒリズム? 5人の主人公たちの言葉にならない静かな叫び声が 心にずっしり響きました。

    0
    投稿日: 2013.06.22
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    なんか、ミダラな話だなぁと思いながら、『ミクマリ』を読んで、でも、読み進めるにつれ、なんとも切なくなった。 主人公の一人である、斎藤くんの家が助産院だったことが象徴的で、どの話にも生を感じさせるところがあった。 最後の、助産師さんである斎藤くんのお母さんのお話までいくと、生の強さとかたくましさがそこにはあって、なんとも力強かった。 生きることは、そりゃあしんどいけど、でも「生まれておいで。」って迎えられた命は、なんかもう、否応なしに、大丈夫なんだろうと思った。

    0
    投稿日: 2013.06.15
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    話題になっていた本だったから読むのを躊躇していたけれど、古本屋で見つけたので買ってしまった。けれど買ってよかった。はじめは「あ、性の小説か」と思ったが、違った。うわぁと思いながら読み進めて、一章を読み終えて、いつの間にやら全て読み終わっていた。進んだようで進んでないようで、進んでいるような進んでいないような話。重松清氏が解説に「ずっと付き合うことになるだろう作家」だと書いていたけど、私もたまに読みたい。

    0
    投稿日: 2013.06.13
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    読んでいて苦しくなる展開は結構あったけど、救いがあるというか、随所に温もりを感じる部分がありかなり夢中になって読み進めた。 みんな何か欠落した部分がある、それを受容しながら生きていくしかないんだなと思った。

    0
    投稿日: 2013.06.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    生きること、性のこと、そして追いつめられた人々のことが それぞれが描かれる タイトルのつけ方がシンプルでなくて面白い。 生きていると、いろんなことに行きあたる。それぞれ短編だけどそれぞれよかった。

    0
    投稿日: 2013.05.11
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    どうせたいしたことないと思って期待せずに読み始めたけれど、いい意味で期待を裏切られた。テーマに芯がある。官能小説なんかじゃありません。そんじょそこらの大量生産的娯楽小説よりよっぽど考えさせられます。内容に関しては他の方のレビューを参照

    0
    投稿日: 2013.05.07
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    5つの物語からなる小説。 基本的に報われない終わり方だけど、5つ目の物語だけ、明るい終わり方。 みんな、悩みを抱えていて、みんな、幸せになってほしいと思う小説だった。

    0
    投稿日: 2013.05.07
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    それぞれ悩みをかかえながら、正しい答えが見つからないまま日々を過ごす。。。小説ではちょっと現実味が薄いような場面もあったけど、話に引き込まれた。

    0
    投稿日: 2013.05.06
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    顔が可愛くてにこにこ笑っていたって、何もいいことなんて起こらないよ、なーんにも。138 自然、という言葉の軽さや弱さにどうしようもない違和感を抱く 262 本当に伝えたいことはいつだってほんの少しで、しかも、大声でなくても、言葉でなくても伝わるのだ。264 不足ではなく やっかいなもの=過剰なものの描写

    0
    投稿日: 2013.04.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    連作短編集。「やっかいなもの」抱えつつ生きてる人達。 登場人物一人一人が生々しくていい。 山本周五郎賞受賞、本屋大賞2位 ひとつめの短編がR-18文学賞だっただけあって焦りますが。笑 映画版のキャストも好きだし観てみたいなあ。 重松清があとがきで絶賛してるけれど、 そういえば重松清の疾走みたいに弱者やマイノリティーを描く感じは通ずるなあと思った。 でも内容はもっと現代的というか。

    0
    投稿日: 2013.04.19
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    内容(「BOOK」データベースより) これって性欲?でも、それだけじゃないはず。高校一年、斉藤卓巳。ずっと好きだったクラスメートに告白されても、頭の中はコミケで出会った主婦、あんずのことでいっぱい。団地で暮らす同級生、助産院をいとなむお母さん…16歳のやりきれない思いは周りの人たちに波紋を広げ、彼らの生きかたまでも変えていく。第8回「女による女のためのR‐18文学賞」大賞受賞、嫉妬、感傷、愛着、僕らをゆさぶる衝動をまばゆくさらけだすデビュー作。

    0
    投稿日: 2013.04.18
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    重松清さんが激賞する意味がわからない。 ーーー 高校一年の斉藤くんは、年上の主婦と週に何度かセックスしている。やがて、彼女への気持ちが 性欲だけではなくなってきたことに気づくのだがーー。姑に不妊治療せまられる女性。ぼけた祖母と二人で暮らす高校生。助産院を営みながら、女手一つで息子を育てる母親。それぞれが抱える生きることの痛みと喜びを鮮やかに写し取った連作長編。R-18文学賞大賞、山本周五郎賞W受賞作。

    0
    投稿日: 2013.04.17
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    ふがいない私は、欠落を自ら作ることしかできなかったんだなぁ。 その結果、いまだに過剰と欠落の間をふらふらとさまよっている。 解説にもあるけれど、不幸をただ憂いていても何にもならないわけで。色々言ってみても、突き抜けた人は強い。 何だか常に泣きそうな気分で読み進めた。世の中にはこんなにも不幸があふれているのかと。でも、誰しもそれを見せないだけで、世の中のほとんどの家庭、ほとんどの人が、何らかの過剰・欠落を抱えて生きているし生きていくんだろう。

    0
    投稿日: 2013.04.11
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    こういうの結構好き。みんな何かしら抱えて生きているの。主婦と不倫と不妊治療とか。この作者さん今後も期待。

    0
    投稿日: 2013.04.08
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    ミクマリ、斉藤君とあんずの話が、1番好きだな。里美の話は、狂気。登場人物のそれぞれが追い詰められて、恐ろしい人格構造になってる。七菜は、10代の女の子感がよくわかる。福田には幸せになってほしい。

    0
    投稿日: 2013.04.05
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    多少倒錯した性向だと思うのだが、現代らしいとも思う。直接的な表現も多いが、エロを感じるというよりこういうものかなと思う。逆に浅さを感じてしまった。もっと深く掘り下げて欲しい。

    0
    投稿日: 2013.03.31
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    最初はなんじゃこりゃと思ったけど、読んでいくうちに引き込まれた。 生きていくことはなんと辛いものかと思う。それでも日々生きていかねばならず、色んな気持ちに蓋をして毎日を過ごす。 重い話のような気がするけど、ラストよかったかな

    0
    投稿日: 2013.03.26
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    ふがいない人達の連作小説。 初めての作家さん。 山本周五郎賞受賞、本屋大賞2位ということで読んでみた。 夜中に最後まで一気でした。

    0
    投稿日: 2013.03.24
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    登場人物のそれぞれの視点から、それぞれの思いを描いた短編が集まって長編になっている作品。映像化されているということですが、けっこうきわどい描写もあり。どの人物にも「なんか、わかる」と思う部分があって、なんだみんな同じかも、と安心したりする。

    0
    投稿日: 2013.03.22
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    世の中って 自分じゃどうにもならないつらいことや悲しいことで溢れかえっている それでも、生きてれば小さくても楽しいことあるしそれだけでいいんだって 言ってくれる小説は好き。 でもその、自分ではどうにもならないつらいことが、ちょっと重すぎた コスプレとか盗撮とか行きすぎた他人の悪意がね… 共感できねぇ

    0
    投稿日: 2013.03.16
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    視点が変わる連作短編、ワタシは好き。 メチャクチャなのにどこか優しいとこがある人ばかり。 どん底なのに支えあってヒカリがどこからか射し込んでて、なぜだか読後スッキリしました。 卓巳のお母さんが好きだなぁ。 福田君の話はなんかギューとなる。福田君こそこの本のタイトルだと思う。

    0
    投稿日: 2013.03.15
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    少しだけ織り込まれる食生活やからだの描写に、生きる、生き続ける人間の温度を感じ、涙があふれた。 痛々しい描写も多かったけれど、生活というものへの著者の視点が、全体をやさしく包んでいるように思う。

    0
    投稿日: 2013.03.14
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    登場人物がどうしようもなく愛おしい。 みんななにか大きなものを背に抱えて生きている。 この本での大きなものは性、生にあたる。 主人公の母が助産師、あんずの不妊治療、福田のバイト先の先輩の性癖。。。 みんな、なにかを抱えているんだ。 神様は人生に余計なオプションをつけたがる。

    0
    投稿日: 2013.03.13
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    ある一つの出来事を五人の視点から語られる話。 当事者以外の人の話を読む事で深みがさらに増すなぁと 思った。

    0
    投稿日: 2013.03.10
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    ばなさんが出てきた時の衝撃、西加奈子が出てきた時の衝撃、それに継ぐ衝撃。出す本全て読み続けてゆきたい久々の作家さん。

    0
    投稿日: 2013.03.07
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    助産師さんについて書かれている小説をもっと読みたくなった。どっかにないかな…。 確かにこの作家さんとは、長いおつきあいをしたいなと思いました>解説

    0
    投稿日: 2013.03.05
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    決してすっきりとした終わりではない。 しかし、なぜか読み終わった後の爽快感はまるで表紙の空のよう。 人との縁はシャボン玉。

    3
    投稿日: 2013.03.05
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    「セイタカアワダチソウの空」の田岡さんがひりひりきた。母性領域に興味はなかったのだけど、「花粉・受粉」で助産師素敵だなと思った。全体的な印象としては期待しすぎてしまったかもなあと……。連作で視線が変わるのは好きだな。

    0
    投稿日: 2013.03.05
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    とてもよかった。クジラを先に読んだけど、全然よかった。 というか、こっちがよかったからクジラ更に霞む。 これを大賞に選ばなかったなんて、残念なことしたね、当時の書店員さん。

    0
    投稿日: 2013.03.04
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    視点が優しい。 ダメじゃないの?って思える人たちの心情を 批判的にならずに、淡々ではなく描いている。 恋ってやっかいだけど、 悲しいことなんて経験したくないけど、 でも、なんかしょうがないよね、という 悟りの優しさと現実直視。 感情的じゃない女性性の視点。

    0
    投稿日: 2013.02.22
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    登場人物一人一人のお話。 1番初めは性描写が激しくてびっくりしました。 それぞれの葛藤などがあって深かったなと、中でも1番読み応えがあったのは痴呆のお婆ちゃんと暮らしている子のお話。読む層にもよると思うけど、購入して良かったと感じました。

    0
    投稿日: 2013.02.07
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    2013.1.13読了。 思っていたより、深い話だった。生まれること、どんなに苦しくても生き続けることの意味を考えさせられました。そして、ネット社会って、やっぱり怖いなぁと戦慄しました。

    0
    投稿日: 2013.02.03
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    素晴らしい。「生」に真正面から挑み、群像劇のように描き、その正体を捉えようとする。芥川賞を狙えるレベル。

    0
    投稿日: 2013.02.02
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    第八回女による女のためのRー18大賞を受賞された作家の作品なんで、さぞやエロ話満載の一冊かと思ってました。(笑) 前半の二作品は期待を裏切らずエロい(笑)話でしたが、後半三作品はジーンとココロに染みる良い話です。

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    投稿日: 2013.02.02
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     社会的にマイノリティと言われる人々が登場人物の物語。家庭環境、性癖、職業などそれぞれが人に後ろ指を刺される傾向にあるナニカを抱えて生きている。彼らは毎日のように苦境に立たされながらも生きることをやめようとしない。    社会的にマイノリティである人々が心地よく生きていくためには何ができるのかと考えた。「普通の人」なら誰かが救いの手を差し伸べなくても自ら勝手に幸せになっていく。しかし彼らは自ら勝手に幸せに生きる道を、生きようとする道を、神様が彼らに与えた「オプション」によって難しくなっている。どうでもいいことに悩んでいる自分が馬鹿らしく思えた。 僕のそばに彼らのような人がいたら偏見の目を捨てて接せられるだろうか。

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    投稿日: 2013.01.30
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    結構ぐいぐいくる作品。 命ってなに?的な話から恋愛まで。 こう書くと重く感じるが、全然。 そうやって空を仰ぐ時があったな としみじみしました。

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    投稿日: 2013.01.30
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    女のためのR18大賞作品は、どれも面白いのでこの作品も気になって読んでみた。とにかく滑り出しのエロ描写が素晴らしい。鬼六先生を彷彿させるような。だから大賞とったのか…。映画が本にどれくらい近づくことができたのか、ちょっと気になるところ。こういった群像劇的なシークエンシャルな流れはなんとなく新しさにかけるが、総合的には楽しめたと思う。

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    投稿日: 2013.01.28
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    ものごとがあざやかに解決することなんて、現実にはそうそうない。 なにかしらのわだかまりを心にもってみんな生きている。 高校生だって、しあわせそうに見える主婦だって、子を持つ母だって。 切実だけれど、ちいさな救いのようなものを感じる読後感。 力のある作品。好きだ。

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    投稿日: 2013.01.27
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    なかなか面白かった。 最終章は、不倫された夫視点を期待したが、本書の方がよいと思う。勧善懲悪でない、リアルなやりきれなさの表現に共感できた。

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    投稿日: 2013.01.25
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    ★★★1/3かなあ。。。 あまりに時間をかけて読んだので 最初のほうを忘れてしまったけど 最後の二編がとてもよかった。 人間が抱える悩みや苦しみが よく描かれていた。 リウ先生の言葉が胸に響いた。

    3
    投稿日: 2013.01.25
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    5篇の短編連作集。 1話め 高校生と主婦の不倫、 きわどい性描写から始まり そういう方面の小説かと思いきや 残りの4話で納得。 うまいなぁ~ 他の本も読んでみたい!

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    投稿日: 2013.01.23
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    こういう繋がりのある話し、好きです。 主人公が変わると、ぐるりんと世界が変わる。 よかった。 たまに泣いた。 ただのエロい内容の本だと敬遠してしまうともったいない。

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    投稿日: 2013.01.22
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    短編5話。 「ミクマリ」で高校生の男の子とコスプレ主婦の不倫愛というか、変態的な性行為より始まり、残り4話はそれにまつわる人物の視点に切り替わり、時間が少しずつ経過していく連作短編集。 前半の性描写ははっきりいって気持ち悪く、読むのが厭になります。そこで終わっていたとしたらただの「エロ小説」でしたが、後半の話があってこその第一話だったんだなと感じました。(R-18文学賞大賞を「ミクマリ」だけでとったというのは選考委員がどうかしてると思います。) 2話以降は、あんずのキャラ設定がどうにもこうにも受け入れ難かったのですが、その後の主人公たちの話は惹き込まれるものがありました。 不妊治療、痴呆老人の介護、貧富の差、小児性愛、いじめ、助産院の問題など閉塞的なテーマを扱っています。人の悪意や抱える問題のやりきれなさ、そういう問題にどこかで折り合いをつけて生きていく人たち。 最後の助産婦であるお母さんの話が一番よかったです。生きることを手伝う人生。性だけで終わらず、やっかいなことを抱えても生きていくことに繋がっていくように思います。

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    投稿日: 2013.01.20
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    読み始めた当初は、ちょっとこれ、どうしよう、ブクログに登録するのはちょっと恥ずかしいかも。。。と思ったりしたが、読み進める内に引き込まれていき、あっという間に読了。短編集だが、物語は繋がっている。最後の「花粉・受粉」が私は一番好き。 どうしようもなく、やるせない人生を歩んでいる人ばかりが登場する。ハッピーエンドとは程遠く、ただ「今」を受け入れて、それぞれがそれぞれの人生を歩む様が共感を覚える。 重松清さんの解説も良かった。以前読んだ重松さんの「きよしこ」と本書は、厳しい現実に背くのではなく、それを受けとめて生きていくという視点が共通に思える。 ところで、七菜のお兄ちゃんが、初めてカレーを作る場面がある。私も小学生のときに初めて作った料理は、カレーだった。美味しくできたかどうかは記憶にないが、家族で食べたことを思い出す。カレーは今や、日本の文化の一つだ。

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    投稿日: 2013.01.19
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    切ない… 世の中、幸せそうな人ばかりだけど、実際はみんな色んな悩みがあるんだな~、でもそんな風には見せないんだな~と思えたし、 辛~ぃ事ばかりでもある日突然、真逆な事が起きたり?? 映画も興味深い。

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    投稿日: 2013.01.19
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    題名に惹かれて購入。知識や先入観もなく読み始めましたが、読み終えた今は好きな作家さんだなあと感じています。人間の泥臭い部分や汚い部分がさらりと描かれていて、はっとしたり、登場人物の何気な言葉に思わず涙したり。やっかいな事をやっかいなまま、受け止める。付き合う。仕方ないんどけど、皆、そうやって淡々と行きてるんだなあと感じた本。

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    投稿日: 2013.01.18
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    誰かを求める思いは心だけじゃなく身体も。それが自然なこと。 人間を動かす力の源が性欲であるとフロイトは断じた。その圧倒的なエネルギーは高校生の若者に、不妊治療を強いられる主婦に、拒むすべを与えないまま、自分でも気付かなかった心のくぼみへ押し流す。幼いころからの痛みや、生きづらさがじわりじわりと穿ったくぼみへ。 女による女のためのR18文学賞大賞の作品だ。匂い立つような生々しい性描写がたびたび登場する。5編からなる連作は男子高校生と主婦の逢瀬を軸に、少しずつ日常が重なる主人公たちそれぞれの視点で展開する。 理性で分かっていても抗えないもの、それが性であり生であり命であると肯定する。もてあますほどの衝動を抱えなければならないあきらめが作品の背骨となっていて、それは不完全なままに生きる人への救いでもある。 テンポの良さ、女性らしい繊細な視点、真っ直ぐな若者らしさの表現が卓越した技量を示す。あえて分かりやすく表現するなら、宮本輝と石田衣良と綿矢りさを足して3で割ったような小説。これがデビュー作というのだから、汗臭さと青春感覚と心理描写をバランス良く備えるのがどれだけ難しいか。 ここに、鼻の奥をツンとさせたり、ため息を3日つき続けるような読後感が加われば、この作家はそのうち大きな賞を獲る。それくらいの力量を感じさせる作品。

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    投稿日: 2013.01.18
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    2013.1.17 読了。1話目の性の描写が少し厳しくて断念したくなったけれど山本周五郎賞だし、映画化するので読了しました(^_^;)笑 短編集ですが、助産院の院長、息子、友人たちの視点で展開されているため、話がつながっています。順序通りに読むべし(笑) 単行本だと解説がないけれど、文庫だとついているんでしょうか(^_^;)??

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    投稿日: 2013.01.17
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    友達から借りた。映画も良かったけど、原作も良い。「性」と「生」を描きながら、それぞれが満たされない思いや、欠落を抱えつつ、「やっかいなもの」を抱えながら生きていく。内容はそこそこヘビーだが、不思議に読了後はふんわりした優しい気持ちが残る。そして登場人物それぞれに愛着が沸いた。重松清さんの解説も良いです。

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    投稿日: 2013.01.10
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    最初の一編を読んだときは、「うーんそれほど・・・・」だったんだけど、読み進めるうちにどんどん面白くなった。 何とも言えず残酷で、苦しくて、でもしっかり寄り添って見つめてる感じ。 救おう、なんておこがましさじゃなくて、見つめていく感じ。

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    投稿日: 2013.01.10
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    独立した短編集かと思ったら、ちゃんと繋がっていて。 一つの事柄でも、違う人の視点で描かれるとまた違う角度の見えかたがあって面白い。 みんな大なり小なりやっかいなものを抱えて生きている。登場人物ほど深刻でなくても、その気持ち、分かるな~と共感できる部分がたくさんあった。 後味は…悪いなぁ(;>_<;)

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    投稿日: 2013.01.06
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    ヘヴィな中身をライトにしたためる。とでも、言ったらいいのか。性と生について考えさせられる部分もあるし、人間のいや~な部分を目の当たりにして、なんというか苦いものを食べてしまったような気分にもなる。でも、何があっても、ただ、まっすぐに生きるしかなくって、ただ、時が過ぎるのを待ったり、あがいてみたり。なんというか「生きる」が詰まっている物語。

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    投稿日: 2013.01.02
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    友人の評が非常に良くて、読んでみたいと思っていた本。 なぜか、『セイタカアワダチソウ空』は読んだ覚えがあるが、ただの既読感 すごく心に迫る。。。というほどまでは残念ながらいかなかったけど、じわじわくる。なんか、じわじわくる。 映画は少し脚色がつけられているっぽくて、是非みたいな、と思う。 重松清の解説がしっくりくる。 「やっかいなもの」がキー。 “「やっかいなもの」のやっかいたる所以は、うまく捨てられないところにこそあるのだから。きれいに捨てられるような「やっかいなもの」は、そもそも最初からやっかいではない。” でも、そのやっかいなものがあるからこそ、人、なのかもしれない。 と、なんて、人間って哀しいんだろう、心になにかモヤモヤを、人生を考えちゃうような優しさを含んだ苦しみを感じさせる、そんな小説でした。

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    投稿日: 2013.01.02
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    あとがきで重松清さんが書いていたけれど、この小説は、登場人物たちが失ってしまったものではなく、彼らがどうにも持て余してしまう〈やっかいなもの〉=「過剰」を描いたもの。 生きてく上で必要不可欠ではないのに、捨てきれないもの。きっと誰もが一つや二つ、抱えてあるだろうやっかいなもの。捨てきれないのに、捨てきれないからこそ、そんなやっかいなものに翻弄されてしまうのが人生。 あるよねー。捨てなきゃいけない、捨てたら、折り合いつけられたら楽になるんだろうなって頭では思うのに、どうしても捨てきれないもの、思い。 でもリウ先生の言葉に少し気持ちが楽になった。 「悪い出来事もなかなか手放せないのならずっと抱えていればいいんですそうすれば、」 個人的には良太のエピソードが一番やるせなくなったなぁ。ラスト一文を読み終えたとき、あぁ、頑張って欲しい、明るい未来が待ってて欲しい、応援したいって心から思いました。みっちゃんのキャラクターとか卓巳の優しさも好きだったな。

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    投稿日: 2013.01.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    おお、けっこうどストレートな性描写なのね。 と最初思ったけど、 それぞれの登場人物の抱えているやっかいなものと、それとどうにか折り合いをつけてもがこうとしている姿は生々しくて、リアリティあってよかった。 特に印象にのこったのは、 田岡さん(?)の「おれは本当にどうしようもない人間だから、そのほかではすごくいい人にならざるをえないんだよ」みたいなことをいってたところ。図らずも、共感してしまった。。。 あと、ななみの「いつもにこにこ笑ってさえいれば、私のまわりには何かいいことがたくさんおこるんだと信じてた。」というとこにも共感。 やっかいなものはやっかいと意識して受け入れて、ほかの部分でどう自分をカバーして生きていくか、ってことをなんか考えちゃいました。

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    投稿日: 2012.12.30
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    いたい。非常にいたい。 でもとってもリアルで、目を覆いたくなる事柄が次々と流れていく。自分の中にもある「やっかいなもの」抱えて生きていくしかないんだなあ

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    投稿日: 2012.12.30
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    過剰を描いた物語たち。 なんだか山内マリコに通ずるものを感じるのは、なぜだろう。 現状に閉塞感があるところとか、なのかな。こっちはうっすら光が見える気もするけども。

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    投稿日: 2012.12.27
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    やっかいなものを捨てられずにいるふがいない僕 あなたにとってやっかいなものとは・・・ 「女による女のためのR-18文学賞」

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    投稿日: 2012.12.26
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    2011年本屋大賞の第2位なので楽しみに本書を手に取りましたが、正直、僕とは相性が悪いようです。本屋大賞であまり相性の悪い作品と出会ったことはないのですが、本書はダメでした。。。

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    投稿日: 2012.12.24
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    すごく失礼な言い方だけど、なんでこれが山本周五郎賞?と思ってしまった。 救いようがない感が、ニガテなんです。 いや、例えば、戦争とか天災とかで救いようないのは、仕方がないのだけど、ここに出てくる人々は、そうではないですよね。 ラストから2つめの、コンビニバイト少年を除いては。 現代の日本が、こうだから。というのは、理由にはならないし。 とにもかくにも、わたしの好みではありません。

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    投稿日: 2012.12.24
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    短編集だと思ったので嬉しい誤算。 それぞれ個性ありつつも、何かしらのさみしさを抱えている登場人物たち。 期待していなかったのもあるが、面白かった。

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    投稿日: 2012.12.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    久しぶりに胸をうつ作品!! 生きている上でどうにもならないことはいっぱいあってそれを直視している

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    投稿日: 2012.12.22
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    完璧にヤラれた。スゴイ。 たくさんのレビューがあり、たくさんの人の諸々の感想があろうが、狭い世界の私の小説履歴の中では間違いなく1番かも知れない。 生易しい“小説”というフィクションの夢物語を堂々と書くのではなく、リアルに現代社会において誰しもが妄想するような、でも実際にそれを見聞きするような臨場感が場面を変え、立場を変え展開されていく。 またそれが思春期まっただ中の少年少女を軸に進むから読み手も引き込まれる要素が強いのだろう。 SEXの時だけじゃない、人間は常に生きている上においては『言葉』と『気持ち』と『カラダ』が相反することがいっぱいある。そこに男も女も、ましてや大人も子どもも関係ない。 そんなことが“助産院”という舞台のストーリー展開が教えてくれたことでもある。 素晴らしかった。

    3
    投稿日: 2012.12.21
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    確かに心に残るんだけど、その残り方がイヤな感じ。顔のない悪意が常につきまとっているというか。あまり救いがあるようにも感じられなかった。

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    投稿日: 2012.12.21
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    よ~わからんかった。みんな色々抱えてる中で、何とか折り合いつけて生きてるんだって、分かったように言えば、そんな具合な話か?陳腐な感想

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    投稿日: 2012.12.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ポルノ小説か?我慢して読み第4章でようやく良い話に。どの登場人物も「ふがいない自分」を認め、生きていく優しさに溢れています。その行為自体は難しいと思うけれど、自分を愛でることから始めようと思える作品です。

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    投稿日: 2012.12.16
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    映画化だというので、読んでみた。 本音を言えば、☆3.5。 ふーん。と思って通り過ぎることができないようなお話でした。 いたたまれないというか。どうしようもないというか。 しょーもない人間が出てきたり、世の中にうんざりしたり。 …でもそれだけで終わらないところがあって。 そこに、一筋の光がちゃんとあったりして。 それが印象的だった。 何より、最後の章がすごくよかった。 あれがあったから、この本自体の好き度が上がりました。 他の作品も、読んでみたいな。 読んでみようかな。と思える作家さんでした。

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    投稿日: 2012.12.13
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    人それぞれ心の中や家庭環境に闇を抱えてる人がたくさん登場しドロドロして生々しい話であった。 結局何を伝えたいのかはよくわからなかったが数年後、もっと読解力がついたときに再び読んでみたい。

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    投稿日: 2012.12.13
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    とてもおもしろくて一気に読んでしまった。人が抱える不条理なものを包み隠さず緻密に描いていて、これぞ文学と言える内容。ドロドロとしているのだけれど、それでいて爽快感が感じられる。言葉の選び方にもセンスを感じる。久しぶりに他の作品もぜひ読んでみたいと思わせる作家。

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    投稿日: 2012.12.12
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    『こんな気持ちのいいセックスの果てに子どもが生まれるとしたら、それはなんてしあわせなことなんだろう。』 と言うことばが、この物語のすべてを、それぞれのふがいなさを凝縮させていると思った。

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    投稿日: 2012.12.12
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    面白かった! やっかいなもの… 確かに私たち人間は今もこれからも、やっかいで自分では持て余すものを持って生きていかなければならない! ぽっかり感や、それでも小さな希望を前に前進したり後退していく様子に人の人生を感じた。 ストンと落ちて来るものや、落ちそうで落ちないもの… 数年後もう1度読んで見たい本である。

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    投稿日: 2012.12.10
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    一連の物語を、登場人物それぞれの視点で描いた短編で、長編を構成する小説。「性」をめぐる話。 本編も面白いけれど、個人的に巻末がすごいよかった。 文庫版の巻末を重松清が書いているんだけど、これによってこの小説の深みが増す。てか、重松清の文章のうまさに舌を巻いた。

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    投稿日: 2012.12.10
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    わー、この人は上手いわー。最終章が、特に良かったです。 確かにこれを映画化したら、18禁だな。

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    投稿日: 2012.12.08
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    読み終わって、 すごくふがいない気持ちになって ちょっぴり泣けて、 でもちょっぴり前向きになれた。 俗に言う「下流」「貧困層」「アブノーマル」な人たちのことを描いていて わたしとは共通点がほぼないはずなのに なぜか共感できてしまう作品でした 救いようのない展開がされているのに 最後には「よっしゃ、生きてみるか」と思える 解説の重松清さんの文章も含めて、いい作品に出会えたなあ やっかいなもの、生まれつきのオプション わたしにとってのそれを愛したいです

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    投稿日: 2012.12.07