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暗幕のゲルニカ(新潮文庫)
暗幕のゲルニカ(新潮文庫)
原田マハ/新潮社
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総合評価

673件)
4.2
256
272
99
15
0
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    スペイン内線禍、恋人・ドラの目線でピカソを描く過去パートと、MoMAで働くヨーコがゲルニカの展示に奔走する現在パートが、交互に進む。 過去ではあるものの現実を基にしたピカソと、 現在だが架空の存在であるヨーコに起こる出来事たちのアンバランスさがクセになった。 大塚国際美術館でいつか見た陶板のゲルニカには大きさも含め圧倒されたけど、今度は本物を。

    9
    投稿日: 2025.10.26
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    びっくりした。退屈で。 きっとマハさんはキュレーターの経験から 美術作品の波瀾万丈な背景と 取り巻く利権争いと思惑にドラマを見出して、 アートを絡めた作品を生み出しているんだろう。 アートに興味をもってほしい、という願いも込められているのかもしれない。 何作か読ませていただいて、膨大な取材とマハさんのアートを愛する気持ちは十二分に伝わる。 けど、謎の資産家、評価が高い日本人研究者、新書でいいやんの史実の羅列。 なんか似た構造の作品が多くて正直飽き飽きしてしまった。 あと一般人にはこの交渉がどれほどのことなのか、ていうのが単純に分かりずらいような。 また、心震えた時(アートとの対峙?)の表現がなんか一辺倒だし、登場人物の心酔に置いてけぼり感。 マハさんが愛を語れば語るほど、心が冷めていく気がした。 私自身かなりアートに興味がある部類なのにこんな感じになってしまって、他の人たちはどんな感じになるんだろう、とか考えたりした。 ビッグネームに頼ると史実を大きく曲げることは難しいから、創作として奥行きが出ない気がする。

    1
    投稿日: 2025.10.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    スペイン内戦〜終戦までのピカソパートと9.11〜2003年までの現代のパートを虚実織り交ぜながら描いたもの。国連安保理のロビーにゲルニカがあったことも知らないし、イラク空爆の会見時にゲルニカに暗幕が張られた話など全く知らなかった。美術については全く知識も興味もないが惹き込まれた。

    1
    投稿日: 2025.10.15
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    ゲルニカを見に行きたくなった。人類はいつまで戦争続けるのか。原田マハの作品面白い、こういう本を読んでからマドリッド行きたかった。マドリット旅行で行って確かゲルニカ見たんだけど、なんも感動しなかった気がするわ。歴史的背景を知るって大事よね。

    3
    投稿日: 2025.09.27
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     一枚の絵からよくここまで壮大なストーリーが作れるなとびっくりする。史実とフィクションが上手く絡まって凄く面白い作品だなと思います。

    12
    投稿日: 2025.09.23
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    自分の無知さ加減に嫌気を感じながら読み進めた。ピカソは有名だし奇抜な絵も知っている。もちろんこの作品はフィクションなのは分かっているが、1つの絵にこんなにもバックグラウンドがあるのかと興奮しながら読んだ。ゴッホの時もそうだが、著者原田マハさんから学ぶアート作品背景は私にとって膨大である。歴史も学べる。『絵』だけ見るだけなんて勿体無い!歴史的背景、人物的背景、なぜ名画と言われるか、もっと学ばなくてはならないこと、勉強しなくてはならないことが、たくさんあるなと感じた作品だった。 ピカソが生きた時代と米国同時多発テロ事件、2つの時代が対になって進むストーリー。ピカソの強さが印象に残った。

    18
    投稿日: 2025.09.22
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    忙しい毎日に なかなか本を開くことすらできない日々 だったけど、3ヶ月かけて読み終えた。 読めない日が続いても 開けた時にはその瞬間から ちゃんと没入させてくれる。 ゆっくり読書も悪くない。 美術作品の意味やメッセージ性を 物語を通じて伝える。 作品を知るだけでなく、作者の意図や背景まで知ると、見方も変わる。 原田マハさんのアート作品は、 本当に美術館に行きたくなる。

    5
    投稿日: 2025.09.20
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    ゴッホの時もそうだったけど、どこからがフィクションなのかと笑。 あーーー、それにしてもMoMA行きた過ぎる。。。

    3
    投稿日: 2025.09.15
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    原田マハさんの作品はいつも“実物を見たい!”と思わせてくれる。 今回のテーマは、パブロ・ピカソ作《ゲルニカ》。 ピカソの絵画はいままで興味をもてず、知識もなかった。そんな私でも、ピカソの代表作として思い浮かべるゲルニカ。恥ずかしながら、漠然とした絵画のイメージは浮かぶものの何がどのように描かれているのか全く知らなかった。ゲルニカの描かれた背景、時代、込められた想い、発するメッセージ。戦争やテロの愚かさを絵画で訴える勇気のある行動。なかなかできるものではない。ピカソに対する興味が湧いた。 いつもながらマハさんの作品はフィクションが含まれているとは思えないようなその時代への没入感がある。1人でも多くの人がこの本を読み、ピカソの想いを受け止め、いつか争いのない世界になってほしい。

    17
    投稿日: 2025.09.14
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    ゲルニカ制作の裏にあったピカソとその愛人、彼らを取り巻く人々の激しい感情のぶつかり合いや複雑で密度の濃い人間模様が描かれていて、とても興味深く、一気に読みました。もちろん、フィクションなのですが、誰もが知るあの有名な絵画制作は、きっとこのような背景があって完成したのかもしれないと思うと歴史の一幕を盗み見たような気持ちがします。私にとっての読書の醍醐味です。 2025.8/

    4
    投稿日: 2025.09.11
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    初めてのアート小説 私にとって原田マハさんの著書は「本日は、お日柄も良く」に読き2冊目でした。 原田さんを調べるとアート小説が真骨頂のようでしたので楽園のカンバスからと思いましたがたまたま図書館でこちらを発見したため即借りしました。 アートに興味はあるものの、教養もなく無知な私ですが、大変面白かったです。  見ている最中から、ピカソをめぐる芸術まわりのことから、ヒトラー政権、ナチ党、ユダヤ人、スペイン内戦、第一次世界大戦、色んなことが知りたくなり調べてみたり、純粋にもっと世界史を知りたくなりました。 史実とフィクションを織り交ぜるというのは、歴史を間違えて学ぶことにもつながるというビビる大木さんの意見の通りではありますが、そのテーマの初心者にとっては、興味を持つきっかけとして有用なのではないかと思います。 やはり人が偉人に魅せられらのは、そのバックグラウンドやストーリーありきなのかとしみじみ感じました。同時に、これは何事にも通じるとも思いました。ビジネスにおいての営業シーン、恋愛で自分をアピールするとき、どんな時でも通じるはずです。人はストーリーがあるからこそ心に響き興味をもつのだと。大層ですが何か人生のヒントを得ました。

    5
    投稿日: 2025.09.08
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    正直、これまでピカソの作品にそこまで強い関心を持ったことはなかった。けれども原田マハさんの『暗幕のゲルニカ』を読んでから、いつか本物の《ゲルニカ》を自分の目で見てみたいと思うようになったし、ピカソの他の作品にも自然と興味が湧いてきた。 作品の核には「戦争」という重く避けられないテーマがある。それでも物語を通して伝わってくるのは、戦争の悲惨さを超えて「平和を願う気持ち」だった。ピカソが芸術を通じて訴えかけるメッセージは、時代を超えて今を生きる私たちにも深く響き、共感できる部分が数多くあった。 また、今回もマハさんの文章は本当に美しく、心に残る表現が随所に散りばめられていた。読みながら思わず書き留めた言葉がいくつもあり、芸術作品に対する新しい見方や、自分自身の生き方を考えさせられる時間となった。

    3
    投稿日: 2025.09.01
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    原田マハさんの作品を通じて、今まで通りすぎていた西洋絵画の世界に触れられたこと、興味を持てたこと、とても嬉しく思います。 他の作品と同様に史実とフィクションが入り交じっているのがとても面白く、原田さんにしか書けないストーリーだと思います。

    2
    投稿日: 2025.09.01
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    ピカソの「ゲルニカ」の来歴がわかる話だった。 途中までは話がどう動き出すのかわからず、少々退屈だった。 最後にかけてどんどん動いていく感じ。 史実を元にフィクションが展開されてはいるけれど、 ピカソの歴史を知れるのは面白く、芸術に対して並々ならぬ熱量を注ぐ人たちの姿は、見ているこちらも心を打たれた。

    2
    投稿日: 2025.08.30
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    9.11や第二次世界大戦、そしてゲルニカが結びついて描かれていて興味深かった。 ピカソの情熱と才能が改めてすごいと感じた。 「泣く女」は知っていたけれど、この小説を読んで見方が変わった。 ほかのピカソ作品も調べたくなったし、ゲルニカは一度でいいから実物を見たい。

    5
    投稿日: 2025.08.28
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    戦争、テロ、ヒトラーなどテーマが重かったけれどこの本を通して平和とは…色々考えました。かなり、読みごたえがありました。作品としては、素晴らしいと思いますが、同じ内容の繰り返しも多かったり、じらされたりで、ラストはやっと読み終わったという感じでした。 個人的には、楽園のカンヴァスの方が好きです。

    2
    投稿日: 2025.08.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    世界情勢が不安定な現在において考えさせられるテーマ。 最後の方の展開は「楽園のカンヴァス」を彷彿とさせる。

    1
    投稿日: 2025.08.13
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    ピカソはクソ男だけど、ゲルニカもこれを生み出した経緯もすごい。一度、観たことがあるけど、たしかに、ものすごく迫力がある。フィクションが混じっているとはいえ、ゲルニカを保存して、私たちがみられるようにされた過程に尽力された人たちの志に感動した。

    1
    投稿日: 2025.08.12
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    これまで美術館でピカソの絵画や複製画を見たことはあれど、ピカソについて知る機会がなく、良さもイマイチわかっていなかった自分だったけれどこの作品を通して少しピカソの生い立ちを知ることができて面白い一冊でした。 フィクションでもあるので後から史実を調べて答え合わせをするのも一興かもしれない。 個人的には前作の人物が登場してきてとても嬉しかった。 序盤のみ展開が長く感じたが中盤以降はページを捲る手が止まらなくなるような感じ。 リボルバーや楽園のカンヴァスなど読了しているが、他の作品も読みたくなった。 西洋絵画がすきな人に嬉しいミステリーは多くないのでその点もポイント高め

    7
    投稿日: 2025.08.01
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    これは二人の女性の物語だ。 パブロ・ピカソが「ゲルニカ」に込めたメッセージを、今伝えるべきだと展示に奔走する八神瑤子。 ピカソの恋人で、ゲルニカの作成過程を写真に納めた写真家のドラ・マール。 自分を持ち、自立した女性は本当に美しい。 自分の弱い部分を認めながら、ピカソの残した思いに自分が何をなすべきなのか考え動く強さに、心が奮い立った。 アートを愛し守ろうと瑤子とドラを支える、ルース・ロックフェラーとパルド・イグナシオ。 大切なものを守る力を持った二人のようになりたいと思った。

    1
    投稿日: 2025.07.26
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    読みやすかったけど、この人の作品は何か劇場的でクサさを感じてしまうのと、同じ内容を何度もクドく書くのが気に入らない。 評価が高いのは分からなくはないけど、個人的にはあまり好きな作家さんではないですね。

    8
    投稿日: 2025.07.20
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    慄きたくなる装丁、書道の達人ってくらい力強い文章、敬意が溢れ伝わってくる そしてゲルニカを初めて見た瑤子のエピソード、自分も同じ印象を受けてた 読んでる最中にはなかった読後の壮大なストーリーだったなと深い溜め息 どこの箇所が史実なのかは不明ではあるけどピカソとドラとイケ男パルドが目の前にいるかのように物語が進む、わざとらしく何度も繰り返されるエピソードに意識を持っていかれ、時に焦ったく時に印象強く受けた 生涯ピカソは7万点以上もの絵画を生み出した…な、7万点?そんなに? 時折でてくる鳩の絵画、どんなものかと調べたら可愛い絵がたくさん出てきたw その名を知らない人はいない創造主を登場させ、参考文献の数々をまとめ?物語として作り出された暗幕のゲルニカ、圧巻だった 好きなフレーズ引用 いいや この絵の作者は あんたたちだ 幾千万の銃よりも一本の絵筆のほうがはるかに強いと証明された記念碑的な作品 ひまわりが咲き誇る真夏はとうに過ぎ去った 遠ざかる太陽をどれほど求めたとて 一輪の花ごときに日没を止める力などない

    25
    投稿日: 2025.07.10
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    ピカソのゲルニカを巡る物語。 ドラ、ピカソ、パルド、ルース、瑶子それぞれの思いと覚悟。 ゲルニカとはなんなのか。 芸術と戦争。 史実とフェイクが入り混じる構成だけど、違和感なく読みやすい物語。 拉致からの流れがなんとなくえっ?ってなってしまう気がしたけど、全体的にとても面白かった。 楽園のカンヴァス に続いてだったので、あっ、ティムだ!wっと嬉しくなる場面も^_^

    2
    投稿日: 2025.07.09
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    とても綺麗な話だった。 ピカソは奇を衒った芸術家のイメージがあったけど、感性豊かでそれでいて強い信念や深い思考を持った人だったのかな。 原田マハらしく、事実とフィクション、過去と現在の交錯の瞬間が気持ちよかった。 あの人たちがまた登場してちょっとほっこり。 最後の方のドラが鳩の絵の写真を撮る描写が綺麗で美しい。 自由、開放感、平和で穏やかな空間を感じた。 マドリードでゲルニカを観て圧倒された記憶が蘇ってきた。 また行きたいな

    2
    投稿日: 2025.07.06
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    ピカソが「ゲルニカ」に託した想い。その想いを受け止め、できることから行動すること。そして未来の世代にも伝えていくこと。それらが、現代を生きる我々の使命なんだと思った。「ゲルニカ」は、私たちのものなのだから。

    1
    投稿日: 2025.06.22
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    楽園のカンヴァスの次に読んだので、暗幕のゲルニカは読んでいて辛くなることが多かった。 ゲルニカ、生で見たいなあ

    1
    投稿日: 2025.06.16
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    刊行当時、かなり話題になっていた小説で、今さらながら読んでみた。 9.11のテロ後、アメリカがイラク攻撃を発表した国連本部で、背景の「ゲルニカ」のタペストリーに暗幕が掛けられていたことから、自身の夫をテロで失ったMoMAのキュレーターがマドリードの美術館に所蔵展示されている「ゲルニカ」をニューヨークで再び平和を訴えるために展示しようと奮闘する、という内容。 マドリードで、時間がなかったが「ゲルニカ」だけは見ようと「ソフィア王妃芸術センター」に行ったことを思い出した。そのときはこんな背景は知らなかった。 そしてバルセロナで「ピカソ美術館」にも行ったが、何となく観覧していた。 MoMAにも行ったことがあるので、その雰囲気も思い出した。 20世紀パートはほぼ史実に基づいているようで、ピカソは人を引き付ける魅力があり、多くの人に支えられていたと知った。そして、一時期恋人だったドラの切なさも感じた。 心から平和を願ったピカソの思いは今も届かず、紛争、戦争が起こっていることは本当に残念である。

    1
    投稿日: 2025.06.15
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    ピカソの生きていた時代と現代のMoMAの世界をつなぐ物語に没頭できる。どこまでが史実で実在者なのか、どこから誰がフィクションでできているのか、美術に明るくない自分にとってはもはやそれは問題ではない。生き生きとしたピカソとその周囲の人物、時代の空気にどっぷり浸ることができた。

    1
    投稿日: 2025.06.13
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    主人公が好き。 最後、わりとびっくりする展開になったけど読み応えのある一冊で好みだった。 とにかくこのゲルニカにハマって、どうしても見たくて調べたら群馬にタペストリーの一つがあるとわかって、この本を読んだ兄と一緒の行ったのがいい思い出。 本で知ったからゲルニカに対してもはや愛情もあって長い時間見てた。 主人公は強くてカッコよくて、こういう人になりたいなって思った

    1
    投稿日: 2025.06.13
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    2つの話が同時進行する 1つは、1937年スペイン内戦中 ゲルニカを描くピカソと 恋人の写真家ドラ.マールの時代。 もう一つは、2001年アメリカ同時多発テロ事件 で夫を亡くした、八神瑤子の生きる現代。 ニューヨーク近代美術館(MOMA)のキュレーター であり、『ピカソの戦争』展を企画する。 この2つのストーリーが交錯していく後半は イッキ読みだった。 どこまでが史実で、どこからフィクションなのか 境い目が全くわからない。 本当の出来事で、本当にそんなやり取りが あったのでは…?   いや、あったと思いたくなるマハさんの 読みごたえがすごい文章。 時々、Google検索しながら読む。 ピカソの時代にもタイムスリップした感覚で、 マハさんの凄さを、まざまざ実感させられた。 『ピカソいわく、芸術は決して飾りではない。 戦争やテロリズムや暴力と闘う武器なのだ』 『スペインの民衆に真の平和が訪れるまで ゲルニカをスペインに返還しない』 と遺言したピカソ。 『ゲルニカ』を描いた背景を知り、 ピカソの反戦のメッセージを感じ 改めて携帯画面でゲルニカの画像を見ると 終わらない負の連鎖に 悲しくて泣けてきた。

    1
    投稿日: 2025.06.12
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    芸術に疎い私は、ピカソが第二次世界大戦の時の人だということにまず驚きました。もっと前の年代の人だと思っていたので… ピカソの抽象的な絵は素人の私には全く分からず、ゲルニカも描かれた背景など知ることでやっと意味が分かる…という具合です。 意味が分かって見る絵画は面白いですね! 作中に出てくる鳩の絵も気になります。見てみたいなぁ… 第二次世界大戦の空襲と同時多発テロ後のイラクの空爆の対比をしながら、過去と現在を行き来しながら進むストーリーは面白かったです。 どちらも結局、一般市民が犠牲となっている悲しい現実があり、今もウクライナやガサでの戦争があり、人間は同じことを繰り返しているなぁと悲しくなります。そしてどれにもアメリカが関与しているということに嫌悪感すら感じます。

    1
    投稿日: 2025.06.08
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    話も構成も良い感じだった。最後はちょっとイメージしてたのと違ったなぁ。ぜひ、本物のゲルニカを見てみたい。

    1
    投稿日: 2025.06.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    アートのもつ力や可能性を感じられる1冊だった。 ピカソのゲルニカを巡るお話。 現代のパートとピカソの生きていた第二次世界大戦中の時代のパートに分かれる。 現代を生きる瑤子はMoMAのキュレーターである。2001年にあった9.11によって配偶者を亡くしている。アメリカが戦争に向かっていく中で、彼女はMoMAで平和をうったえるために「ピカソの戦争」という題名で展覧会を企画することを決意。そこにゲルニカを展示しようとするが、、、 ピカソがゲルニカを描いていたころ、彼の傍には写真家のドラ・マールという恋人がいた。ピカソに心から惹かれていたドラ・マールはピカソによるゲルニカの制作過程の一部始終を傍で見ることになる。ピカソのゲルニカ制作を1番近くで見ていた彼女は何を感じたのか、、、 ゲルニカ(スペインの都市)が空爆されたことをきっかけにピカソが描いたゲルニカに影響される2人の物語でした。時代をこえて、ゲルニカのもつパワーやメッセージが伝わっていることを否応なしに感じることができました。 アートは平和を訴えるための武器になる。その強烈なメッセージを鋭い感性でピカソが表現し、それを瑤子やドラ・マールたちが守り、伝えることで広く知れ渡ることができるというのがよいというか、キュレーターのような仲介者のような人達は重要な役割を担っているんだと思いました。 そして、絵はメッセージであると感じました。 最後のシーンで、MoMAにはゲルニカが展示されず、一時は隠された国連のロビーに飾られることになります。そこにはゲルニカのもつ芸術性というより、その絵のもつメッセージに重点が置かれた結果だと思いました。この本の中で何度も「この絵は私たちのもの」だという言葉が出てきます。みんながこの絵を自分だけのものにせず、ピカソから世界へのメッセージだと受け取ったのかもしれないなと思いました。 この1枚の絵を通した強烈なメッセージを私たちは受け継いで、さらに後世へ伝えていけたらいいなと思いました。

    4
    投稿日: 2025.06.04
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    著者の作品はいくつか拝読したが、いつも同じ気持ちになる。登場人物が完璧というかいろいろな意味で優れていて、妬みみたいな感情を持つ。小説なのだから、当然あらゆる作品に偉人や超人などすごい人はごまんと登場するが、なぜか著者の作品だけいつも同じ気持ちになる。でも、美術作品が好きなこともあり、作品が嫌いというわけではない。。。 物語は史実に基づく部分と、フィクション部分がうまく交差してフィクション部分もリアリティがあって引き込まれる。なんとなく物語の流れとしては楽園のカンヴァスと似ているなぁと感じた。

    1
    投稿日: 2025.06.03
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    読み終わったあと、無性に原寸大のゲルニカを見たくなり、大塚国際美術館へ足を運んでしまった。ゲルニカは知っていたが、どのように書かれたかを知ってしまったあとでは、見方が変わり、細部まで細かく見れば見れほど重みも伝わってきた。ホンモノではないが(笑)

    2
    投稿日: 2025.05.31
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    ストーリーはとても良い。 ただ、楽園のカンヴァスを読んでからだと構成が似ているので少し物足りなさあり。 けれども、戦争の続く今日において、また、万博が開催されていると言うことも相まって、決してフィクションと割り切れない内容だった。そんな中、国連に飾られているゲルニカが普遍的な反戦を訴え続けるものとしてあることは微かな希望に思えた。

    1
    投稿日: 2025.05.24
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    ゲルニカへの愛がめちゃくちゃ伝わってきたしピカソの絵たち久しぶりにちゃんと見たいな〜となりましたドラ・マールがどこまでが事実か分からないけどいいキャラで「泣く女」ももちろんゲルニカも見にバルセロナ行きたくなりました!読了したその日にスペイン料理食べに行った! 楽園のカンヴァスもよむ!

    2
    投稿日: 2025.05.23
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    ピカソが戦争に対する戦いとして、アートを武器に戦いを挑む。ピカソがどうやって戦争と闘ったのか、ピカソが生きていた時代パートと、現代パートの、アメリカ貿易トレードセンタービルへのテロ後のパートを行き来しながら物語が進んでいく。戦争は常に悲しみしかもたらさないことを、人類は歴史から学んでいるはずなのに、戦争がなくならない世の中が悲しいものだ。自分は以前にスペインのマドリッドにゲルニカを見に行ったことがあるが、休館日で見れなかった悲しみを思い出した。

    1
    投稿日: 2025.05.22
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    作者のピカソに対する情熱がとても伝わってくる作品だった。 しかし、それがあまりにも前のめりすぎて「お、おぅ‥」となってしまった。 「〜なのだ、いや、〜。」「〜なのだ、そう、〜である」みたいな表現が多様されていて、ちょっと気になった。 最後スピーチして、バーンみたいな展開(?)はアノニムと同じであらーと言う感じだった。

    1
    投稿日: 2025.05.16
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    著者、原田マハさん(1962~)の作品、ブクログ登録は3冊目。 本作の内容は、BOOKデータベースによると、次のとおり。 ---引用開始 ニューヨーク、国連本部。イラク攻撃を宣言する米国務長官の背後から、「ゲルニカ」のタペストリーが消えた。MoMAのキュレーター八神瑶子はピカソの名画を巡る陰謀に巻き込まれていく。故国スペイン内戦下に創造した衝撃作に、世紀の画家は何を託したか。ピカソの恋人で写真家のドラ・マールが生きた過去と、瑶子が生きる現代との交錯の中で辿り着く一つの真実。怒涛のアートサスペンス! ---引用終了 気になったところは、 p6に登場する画家、ルソー。 ルソーというと、ジャン=ジャック・ルソー(1712~1778)が思い浮かびますが、本書に登場する画家、ルソーは、アンリ・ルソー。 ウィキペディアによると、アンリ・ルソーは、次のような方です。 ---引用開始 アンリ・ジュリアン・フェリックス・ルソー(Henri Julien Félix Rousseau、1844年5月21日 - 1910年9月2日)は、19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍したフランスの素朴派(ナイーヴ・アート)の画家。伝統的な美術教育を受けず独学で絵を描いたため、下手な画家と揶揄されることがあるが、色彩感覚や繊細な表現に優れ、独特の幻想的な雰囲気やユニークな視点、および伝統的技法とは異なる独自の芸術表現などが評価されている。 ---引用終了

    58
    投稿日: 2025.05.10
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     2016(平成28)年、単行本として刊行。  前作 「楽園のキャンバス」に続いて、MOMA( ニューオーク近代美術館)のキュレーターを主人公としたサスペンス小説。前作のキュレーター、ティウ・ブラウンもちょいと登場して懐かしい。  本作はタイトルどおり、ピカソの「ゲルニカ」を主題としている。いつもは政治的メッセージを発言するような人物でなかった、その意味では寡黙なパブロ・ピカソが、祖国スペインの内戦状況において1937年、フランコ将軍側に協力したナチス・ドイツ空軍が地方の町(村?)ゲルニカを無差別に空爆し破壊したという事件に衝撃を受け、怒り狂いつつ、折りしもパリ万博でのスペイン館に依頼に答える形で描いた巨大な絵画作品をめぐってのものである。  自己中心的な芸術家気質のピカソが、どれほど普遍的な「平和へのメッセージ」を意志的に発したかということには疑問が無いではないが、本書で「戦争に対する闘い」を強調する原田マハさんの感動的な筆致には素直に感動できる。  単純に見れば、結局のところピカソは全然政治的発言をする人間ではなかった。が、それでも、かつて非ガス日本大震災の甚大な被害のニュースに接し沈黙し通せなかった私と同じように、当時のピカソが「黙って折れない気持ちにナリ」絵画的に発信するに至ったことは想像できる。  そうして生まれた作品自体に見出されるという「メッセージ」についての言説ははいかほどに真実であるか? 難しいところだ。  が、小説作品として、本作が優れていることは確かだ。良いことに、本書の巻末にはどこからどこまでが史実でフィクションであるか、はっきり書いてある。

    1
    投稿日: 2025.05.06
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    原田マハさん、 読みたいなーと思いながらもズルズルきてやっと。 読みやすくて一気に読了。他の作品も読みたくなった。

    1
    投稿日: 2025.04.21
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    あああああああ面白かった 何度もタイムリープも繰り返して 時代を超えてピカソを愛する2人の強い女性の視点から見たピカソ、、はあすごい これは自分が女だからこそ楽しめた作品でもあるかなと思った^^ この作品を読んでいる時間、とっても楽しかった、私はパリにもアメリカにもいる気分だった。 原田マハ作品を私はまだまだ知らないなと感じた。 本当にすごい方だ。

    1
    投稿日: 2025.04.20
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    ピカソの代表作『ゲルニカ』を巡る反戦の物語 『ゲルニカ』は1937年、パリ万博スペイン館に展示するために製作されたもので、バスク地方の小都市ゲルニカの空爆に心を痛めたピカソが、反戦の思いを込めて描いた大作だ。 物語は過去と現在、二つの時代が交互に描かれていく。 過去は『ゲルニカ』製作の1937年から1945年、ピカソの恋人ドラ・マールの視点で。 現在は2001年9月11日から2003年、「ピカソの戦争」展を企画するニューヨーク近代美術館・MoMAのキュレーター八神瑤子の視点で。 地獄を描いたこの一枚の絵を必死で守ろうとする人々の姿が、ものすごい熱量で描かれていく。 圧倒されながらも振り落とされないように喰らいつき読み進めた。 どこまでが史実で、どこからがフィクションなのか? その境目は私には分からない。 その分想像が膨らみ、何倍にも面白く感じる。 ─【もっとも美しく、もっとも賢い、神の被造物であるはずの人類が繰り返してきた、もっとも醜い行為。ピカソは〈ゲルニカ〉を創り出すことによって警鐘を鳴らした。人間たちよ、己が為したかくも醜い行為を見よ、決して目を逸らすな】─ 2025年の現在も繰り返される戦争。 人間の愚かさがとても悲しい。 『ゲルニカ』はスペイン・マドリード市にあるソフィア王妃芸術センターが所蔵している。 なかなか本物を観ることは叶わないが、群馬県立近代美術館にピカソ監修のタペストリーがあるという。 毎年7〜8月に展示されるらしいので、今年もあるのなら絶対に観に行きたいと思う。

    75
    投稿日: 2025.04.15
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    2025.4.13 読了 『楽園のカンヴァス』に続くアートサスペンス作品 物語としては『楽園のカンヴァス』の方が面白かったし自分の読解力の無さ故か消化不良な部分がいくつかあったけどピカソが『ゲルニカ』を製作した経緯や反戦の象徴とされる『ゲルニカ』が背負う宿命がドラマチックに描かれていて実物を間近で見てみたい欲求に駆られる表現力はさすがでした。

    3
    投稿日: 2025.04.13
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    読後の余韻が凄まじい作品。 フィクションとノンフィクションを交互に書き、作品に引きずり込む手腕に脱帽です。原田マハさんを私は知らな過ぎたんだな。 作品を読んでいる最中に表紙を何度見に行ったことか。作中の主人公ヨーコさんと同じく、モノクロームの奇妙な絵が脳裏に焼きつき、怖いもの見たさに似た感覚で何度も覗いてしまう魅惑の世界的絵画。読後は実物を生きているうちに一度は観ておかなければと強く思う。それだけ【ゲルニカ】には強い念が込められている。 本題のストーリー部分については【泣く女】のモデルとなったドラ・マールとピカソの繋がりなど、この作品のノンフィクションとなる部分で細部を知ることができ、勉強にもなる。ピカソってしょーもない人物だったって教わってきたけれど、芸術家としては超一流だから何も言えないよね。ピカソはエゴイストですわ。

    145
    投稿日: 2025.04.11
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    だいぶ前だけどとってもよかったということだけは覚えている。ゲルニカを見たいと、それをみるために旅をしたいと思った。

    0
    投稿日: 2025.04.05
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    前〜に読んて登録もしていた原田マハさん。 星付けてなかったので改めました。 過去と現在が行き来して話が進む中、実在した(するであろう)人物もいるので、これ、どこまでが事実なんだろう?と美術関係全く無知な私には引っかかる事も多かったです。 原田マハさんを読み始めて最初の絵画中心の物語。重厚で、その熱意と知識量に圧倒されっぱなしで読み終えました。 これからも絵画中心の作品は手にとりますが、(実際に積読書有り)ついていけるかな、と少し不安になるくらい圧倒された作品でした。

    5
    投稿日: 2025.04.03
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    ヨーコととドラ、2人の生きる時間軸で描かれたピカソとその作品「ゲルニカ」のお話でした。 2つの時間軸を交互に行き来しながら、「ゲルニカ」が制作され、そしてその後作品に込められた想いが語り継がれていく様を追い、とても楽しく読ませていただきました。 そしてその想いは読んだ私にも受け継がれていくのだと、実感させられました。 「ゲルニカ」から戦争の無惨さと愚かさは、作品からだけでなく、この一冊の本を通してより重く私の心にのしかかりました。 お話を楽しませていただくだけでなく、私たちにとって大事なことを教えてくれる一冊でした。

    0
    投稿日: 2025.04.02
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    原田マハさんの作品の中でも特に気になっていたアートミステリー作品‼︎ 以前読んだ「楽園のカンヴァス」と同様に現在と過去が交互に描かれている構成となっていたが、どちらもうまくリンクしていて物語の本筋を見失うことなく読むことができた。むしろ「ゲルニカ」に暗幕をかけられた謎とピカソの人生を交互に追っていくことで、より先に先に読み進めたいと感じるような構成が私は好きなのかもしれない。 虚構と史実が入り乱れていて、どれが史実なのかと色々と調べてみることも含めて楽しい作品でした。 文庫本の解説では、原田マハさんがこちらの作品を書くことになったきっかけなども書いていて、珍しく解説まで読み切りました。

    22
    投稿日: 2025.03.31
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    ピカソが生きた時代の事実と現代部分をフィクションで繋いだ話。 戦争やテロに屈しない。ピカソとその作品に魅せられた者が、芸術で敵に立ち向かう。 芸術は音痴だけど、ゲルニカ 見たくなりました。

    35
    投稿日: 2025.03.29
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    最高だった 後半の怒涛の追い上げに涙腺が間に合わなかった 原田先生はアートと戦争のテーマを描くのが本当に上手 ピカソもヨーコもマイテも、頑張ってくれてありがとう 最後の最後に最高の皮肉がいいパンチだった ゲルニカ、見に行きたいなあ 「この絵の作者はあんたたちだ」

    1
    投稿日: 2025.03.26
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    絵画に興味のない人間も含めて誰もが知る名画『ゲルニカ』を巡る物語。 ピカソと彼を取り巻く人間がゲルニカを生み出し守り抜いた時代と、ゲルニカに魅了された日本人キュレーターを軸に展開される現代、異なる時代なのに最後は自然と交差する展開に痺れる。 反戦の意味を持つことは分かっていたがこんなにも重いテーマが込められているのか、いつか本物を目にしたいと思わされる。 「芸術は飾りではない。敵に立ち向かうための武器なのだ。」 今まさに世界はゲルニカを、武器となる芸術を求めているのではないだろうか。

    0
    投稿日: 2025.03.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この絵の製作者はあんた達だよはパンチラインでした。プーチンにもトランプにもゲルニカを見せてあげたくなりました。ただ、ストーリー的には無理やり詰め込んだ感も。特に終盤のテロリストの件やドラの妊娠の件、あとドラの心情にイマイチ移入できない部分もあったかなと。

    0
    投稿日: 2025.03.19
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    小説を読んでるというよりも評論を読んでる気分にさせられる一冊。 ゲルニカは小学生の時に教科書に載っていて、なんとなくそんな絵があるんだと言う具合だったけれど、ピカソの思想や決意がそこはかとなく詰め込まれた作品である事には驚かされた。 何も考えずに絵を見る事もあるけれど、どんな作品にもバックボーンがあって、その説明を理解するからこそその作品の輝きがより一層深まるんだと最近感じられる事が多い。 ピカソ含め、その周辺の歴史や人物をもっと知りたいと思わされました。 そして、芸術は戦争を終られられるのか言う答えに自分自身も加担していきたい。

    0
    投稿日: 2025.03.17
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    壮大で美しくて、読後衝撃で放心状態に近かった。 2つの時間軸で進んでいく。片方が気になるところでもう片方に移っていくので、読む手が止まらなかった。 パルドとドラ、マイテそれぞれの人生も見てみたい。 楽園のカンヴァスのティムが出てきたのがうれしかった。 ゲルニカ絶対に見に行く。

    1
    投稿日: 2025.03.05
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    美術にあまり詳しくない私でもピカソのゲルニカは知っていた。社会の資料集にのっている絵が、あまりにも衝撃的だったから。その時は、広島の原爆投下についての授業を受けていた。幼い私は、ゲルニカを、広島の原爆投下後の惨状を描いた絵だと勘違いしていた。でも、今この本を読んだ後に、その考えは間違っていなかったのだと思った。ピカソはゲルニカの惨状を描いたのではなく、戦争を描いたと知ったから。わたしたちのゲルニカ、という言葉を読んで、幼い私にもその言葉が絵から伝わっていたのだなと思うと、感激した。池上彰の解説も、心に残った。

    5
    投稿日: 2025.02.23
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    絶対にゲルニカ見たい!と思ってしまいます。 何も知らずに絵を見て、背景を想像するのもいい。一枚の絵のストーリーや想いをこんなふうに深く知るのもいい。そうしたら絵画ってもっと面白くなるなあ〜 ゲルニカから第二次世界大戦、テロ、いまロシアとウクライナで起きている戦争… ピカソの時代から平和を願えど、なんで戦争になるのかと改めて思います。

    1
    投稿日: 2025.02.15
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    ピカソがゲルニカを描いた前後のお話と20世紀末にMOMAで「ピカソの戦争展」が開催されるまでのお話。ピカソの恋人ドラとMOMAのキュレーターヨーコが魅力的です。ゲルニカを巡る物語は感動的で原画を観たいと思いました。原田マハさんの美術関係の小説は最高です!

    0
    投稿日: 2025.02.08
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    アートの裏にある時代背景とか芸術家の出立ちや想いは何だったのか...ということに興味を持たされるし、知ることでもっと芸術を楽しめるんだろうなあと思った。ゲルニカは戦争やテロを否定し抗う力を持った絵。生で見てみたい。 ピカソがゲルニカを書いた当時のストーリー側が個人的にすごく好きで、史実と創作がキレイに融合していて、風景が頭に浮かんできて、それがとても非日常的で美しくて心地よかった。

    1
    投稿日: 2025.02.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ピカソが「ゲルニカ」を描いていく過程がかっこいい。爆発したように描き始め、色紙を貼ったり、どんどん絵が変わっていったり、ピカソの奇才っぷりが伝わってワクワクした。 物語は不可解なところがあり、原田マハさんのアート小説の中ではわかりにくい方に感じた。 まずルースが言うパルドを説得できるとっておきのアイディアは、本物を国連本部のロビーに飾ることなの? 「ゲルニカ」がニューヨークに帰還を果たすことで、それを狙っていたテロリストの脅威に屈しなかった証になると言っているので、美術館ではなく世界に発信できる場所に飾ることで納得させた? しかしルースは、暗幕では隠すことのできないピカソの真実の叫びを、MOMAから世界に向かって放つ、とパルドにはっきり言っている。 MOMAから放ってないけど、とっておきのアイディアは別のこと?? また、なぜスペイン政府の許可がおりたのか? スペイン政府が極秘裡に「ゲルニカ」をアメリカに向けて貸し出すことが表沙汰になればスペインの国民の怒りを買う。 だから無事ニューヨークに到着するまではなんとしても極秘にすることが唯一の条件だったはず。なのに、瑤子がETAに拉致されて表沙汰になっても普通に輸送できたの? パルドができる男だから政府の許可がおりたようにサラッと書かれているけど、パルドがOKを出せば政府の方は厳しくなかったの? また、パルドがマイテの所有する「鳩」の絵を持ってきた場面。マイテしか場所を知らない絵を持ってきたのだから、マイテは生きてるってことなのだと思うけど、なんでわざわざ瑤子に母の形見の絵を渡したのか? アートの力で戦争の悲惨さを訴えるピカソの生き方や、ドラが見てきたピカソについての語りはおもしろかった。 瑤子の最後のスピーチも良かったけど、疑問が残ったままなので感動しそびれた感じがする。 ETAの拉致も突然エンタメ性を足した感じがして原田マハさんっぽくないなと残念に思った。 『楽園のキャンバス』のティム・ブラウンが登場したのは嬉しかった。

    29
    投稿日: 2025.02.01
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    ゲルニカは美術の教科書で見たことがある。 芸術に疎くとも、なぜか素通りできない力がそこにあった。 世界大戦の中、ピカソはこの問題作を世に残した。あれからかなりの年月が過ぎたが、戦争やテロは無くならならない。 アメリカのイラク攻撃の際、国連安保理のロビーのゲルニカに暗幕がかけられた。このことはこの作品が持つ力を象徴した事件だ。 たった一枚の絵が、これから先もずっと、人類の進む道に対して一石を投じ続ける。 そんな力を信じ、この絵を未来に残そうとした人々の想いを受け取り、自分の目で確かめてみたいと思った。

    0
    投稿日: 2025.01.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    かっこいいラスト締めくくりではあるけど、、 伏線回収を色々繋げているのも分かるけど、、 ストーリーとして面白いのかと言われると、、 原田マハの他作品の方が好きだな。 現代パートよりも過去ピカソ編の方が面白い。 今作もティムブラウンが出てくるサービス。 序盤から戦争テーマで重いかなとも思ったが、 鳩といい、今作のモチーフ「ゲルニカ」もまた、 みんなの平和への祈りが込められている。

    0
    投稿日: 2025.01.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    新年が明けてから約3週間にして、今年の最も良かった本に出会ってしまったかも。 自分も異性と付き合ういち女性として、ピカソとの関係についてのドラの苦悩もすごくよくわかるし、感情をぶつけられればぶつけられるほど気持ちが離れてしまうピカソの気持ちも理解できて(とはいえ最低ではある)、複雑だった。ドラは強い。 正直に言うと、芸術的センスに乏しい自分にとって、ピカソの作品は「なんか子どもが描いた絵みたい。」という感想しかなかった。これから先、そう思うことは一切無い。それほどピカソの作品、それのみかアートというものに対する印象が大きく変わるほど衝撃を受けた一冊だった。 最後の瑤子の記者会見では、こちらが感極まってしまった。解説も切り込んだ終わり方で良かった。

    0
    投稿日: 2025.01.17
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    simple noteを見ても読了記録がなかったので2024年10月以降に読み終えた感じ。 原田マハはこれで何冊めだろうか。読みやすくて感動できるのでそういうのが欲しい時に読んでる。エンタメ小説はアニメや漫画と比べて落ち着いて読めるのが良い。そういうときに読むことにしている。 さて、あらすじはというと、 9.11後、イラク攻撃を宣言するアメリカ国務長官の背後から「ゲルニカ」のタペストリーが消えたことを発端に、主人公のMoMAキュレーター八神遥子がピカソの名画を巡る陰謀に巻き込まれていく。 といったもので、八神遥子がピカソ展にゲルニカを展示できるかどうかの駆け引きが展開される現在と、ピカソがゲルニカを描いた当時の様子とが入れ替わりに語られていく。 こういう、現在と過去を行ったり来たりして最終的につながる構造が自分は好物なのでやっぱり楽しめた。『異邦人』の時のようなイライラするキャラクターもいなかったしそこも良かったな。とはいえ、ピカソの女性関係は控えめに言って最低だとは思うけど。 今回は夢中になって読んだので付箋を貼れた場所が一箇所しかないのだけれどそこを引用して終わる。 "ホワイトハウスに火の粉がかからないようにでっちあげの情報を流すのを仕事にしている連中が、この国にはいるんだよ、ヨーコ" p.123 →このメモを書いている2025.1.15時点でトランプ大統領周辺のゴタゴタを見ていると、本当にそうなんだろうなあ、と思える。

    3
    投稿日: 2025.01.15
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    学生時代、美術部の仲間とゲルニカを描いた。 それ以来ゲルニカは想い入れのある絵になった。 「暗黙のゲルニカ」はフィクションだが、芸術はどんな武器にも勝つというマハさんの力強いメッセージに何度も目頭が熱くなった。 芸術が存在する意味を深く感じる作品であり、天才ピカソの放つ強烈な輝きに触れられる作品。 いつか本物のゲルニカを観たいと思った。

    0
    投稿日: 2025.01.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この作品を読むと同時に幾つかピカソに関する事を調べた結果、定説とされているピカソの行動にそぐわないシーンが複数あった。定説によると若き芸術家ドラは親子ほど歳の差もあるピカソと自傷行為をしている時に出会い恋人となった。ピカソはドラをモデルに「泣く女」を描いた。もはや人間なのかわからない原型を留めていない醜く歪んだドラの顔。ピカソはドラはよく泣いた女だったと言ったという。ピカソの数多くの愛人への嫉妬に燃え自分だけの物にしたいという愛に飢えた姿。それこそが「泣く女」の正体なのだと。 しかし作中でのドラ・マールは違った。ピカソに会う前は数多くの愛欲に身を走らせていたが、彼に出会ってから変わった。愛人への嫉妬に燃え自分だけを愛してほしいと強く願い、この男となら地獄までついていけると思った。そして彼の描いたゲルニカ空爆、いや世界平和へのメッセージを今ナチスに脅かされたフランスのパリから世界に届けなければと陰ながら支え続けた、誰よりも強い女性だったのだ。でもドラにはピカソの心にもう自分はいないとわかっていた。だからピカソに別れを告げて自らに宿した彼との子どもを友人であるパルドにピカソの絵画と共に託した。 そのドラの子供の娘が主人公であるピカソの研究者である八神瑤子をゲルニカと引き換えにするために拉致したバスクの独立を叫ぶテロ集団のリーダーの妻だった。彼女はゲルニカが個人に属するものではない、世界平和を訴えかける全ての人へのメッセージだと理解していた。そしてゲルニカを守るために瑤子を救い出した矢先、銃弾に倒れた。画面左で死んだ子供を抱きかかえて泣き叫ぶ母親(ピカソの愛人マリーとその子?)、その様子を見つめる雄牛はこの世の終わりを見たかの様な何とも言えない表情をしている。下には死にかけた兵士(左手には殉死を示すキリストの刻印と、右手には折れた剣と一輪の花)、中央の馬は驚き嘶きみだらな部分があらわに描かれ、上の不気味な電球は爆撃を連想させる。対照的に横に描かれた灯りは希望の象徴であり、それを持った女性は窓から首を伸ばし何があったのかと確かめるように不安そうだ。右の女性(ドラがモデルとされる)は両手を上に伸ばして絶望する様な表情をしていて右手はどことなく飛行機に似ていることからゲルニカに爆撃を与えた戦闘機。そして一番右の微かに開いた扉がピカソが戦時中に見た愚かな争いの終結、未来への希望なのではないか。 この絵を見た時私は恥ずかしながらピカソの才能に改めて気付かされた。これだけ人々を戦慄させるものはピカソでないと描けない。一瞬何が描かれているかわからない絵画だがこれ程までに人々に血の争いの愚かさを伝える作品はあっただろうか、こんなにも繊細で心に訴えかけてくるゲルニカの凄さを思い知らされた。9.11事件を境にイラク爆撃を開始したアメリカを始めとする連合国軍。彼らは「正当な報復」だと言うが最愛の夫を9.11事件で失くした瑤子はその言葉に不信感を抱いていた。戦争という言葉を決して出すことなくイラク攻撃を押し進めるアメリカ政府。実行を発表する会見が行われた国連では、ゲルニカのタペストリーが大きな黒い暗幕で覆われていた。その陰謀は誰の思惑なのか、消されたことにどうやって報復するのか、最後の一行で明かされる全貌は圧巻だった。

    0
    投稿日: 2025.01.14
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    ピカソに興味はなかったけど、最後は感動して泣けた。 この作品は、アートの持つ力や歴史的背景、そして現代社会における表現の自由を問いかける内容が深く心に響きました。 この作品の素晴らしい点は、フィクションでありながらも、実在の絵画や歴史的な事実を巧みに取り入れているところです。そのため、美術館やピカソの背景を知らない読者でも、スリリングな展開と豊かな描写を通じて作品に引き込まれるでしょう。 特に印象的なのは、「ゲルニカ」という作品がもつ象徴性です。戦争や暴力の悲惨さを描いたこの絵画が、現代においてもいかに重要なメッセージを持ち続けているのかが強調されています。また、芸術が単なる美的なものではなく、社会や政治に対しても影響力を持つという点が読後に深い余韻を残しました。 この物語は、芸術を愛する人はもちろん、現代社会の問題に関心を持つすべての人にとって考えさせられる一冊です。

    2
    投稿日: 2025.01.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2025年1冊目の読書は『暗幕のゲルニカ』だった。原田マハ先生の『楽園のカンヴァス』を読み終えて次に読む本として選んだ。ノリで選んだけど、大正解だった。この作品も史実をもとに描かれるが、1冊目よりも時系列が進んだ世界が対象である。大人のピカソが見られるのが嬉しいし、『楽園のカンヴァス』のメンバーがサプライズ出演してくれるのは何よりもテンションが上がる。 そして、今回は戦争がテーマであるため、物語的な感動は控えめだった。戦争に屈しない芸術について、それに絡む人たちの情熱に焦点を当てている。芸術の力で「ゲルニカ」を描いたピカソ、「ゲルニカ」を守るために奮闘したパルド、自国の空爆に反対し、もう一度「ゲルニカ」の力で平和を呼びかけようと、行動を続ける瑤子など、信念を貫いて行動する人たちの姿がかっこいい。戦時下のヨーロッパを生きる人たちの描写がリアル過ぎて、自分がこの時代に生きたらどうするのか、と考える良い機会になった。 そして、どんな時代にも恋愛はある。ドラ・マールなんかは本当にすごくて、ピカソと一緒に空襲で死ねるなら本望といった力強さがある。戦時下でも人は恋をするし、残酷な結末になろうとも立ち向かう人たちがそこにいた。人は強いのだと改めて感じた。 *同じ説明が繰り返されて読み進めるのが億劫になってしまったこと、最後に鳩の絵を受け取ったことに疑問を抱いたことが理由で星4にしています。

    0
    投稿日: 2025.01.09
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    読み応えがあり、読後に検索して現実と虚構の境目を確認してしまうほどにリアリティもあった。 第二次世界大戦はすっかり歴史の教科書の出来事、という感覚だったが、そこから記憶に新しい9.11に繋がり、さらに読書の合間にテレビをつけるとイスラエルとガザ、ロシアとウクライナの話が流れ……。あぁ、この小説は今この瞬間とも無意味ではないんだな、と思った。 ピカソがゲルニカに込めた気持ちを全世界の人間が理解できればいいのに。 そして、ゲルニカなどのアートや小説、すべての芸術がきちんと守られて、そこに込められた思いが次世代につながってほしいと感じた。

    2
    投稿日: 2025.01.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ゲルニカをめぐる2つの物語 それぞれ一つの作品でも良いくらい濃厚で素晴らしかった 思いもよらぬドラマチックなラストだった

    0
    投稿日: 2025.01.05
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    魅せられた人々の物語 「アート」といえば聞こえはいいが 実際はほとんどの「アート」は彼らの「叫び」なのだろう

    0
    投稿日: 2024.12.26
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    やっと読み終わった、、、 アート小説というジャンルで敬遠していて、 思い切って手を出してみたけど、やっぱり読むのに時間が掛かりました。(1ヶ月以上笑) ゲルニカの存在や反戦の絵画であることは何となく知っていたけど、 アートに明るくない私は描かれた時代背景もよく理解できてなくて、改めて勉強になりました。 今でもどこかで起こっている戦争。 ピカソがゲルニカに込めた「いかなる暴力に屈しない」というメッセージを、暴力は良くないよねとシンプルに受け止められれば戦争は無くなるのかもしれないけど、人によって正義は違う(後半のETA然り)から、この世から争いを根絶するのが難しい、、 だけどやっぱり自分とは見る世界や立場の人を暴力で抑圧することは解決方法として違うよね、という気持ちを根底に持っていたいです。 ゲルニカ、直接見に行きたいなあ、、、

    0
    投稿日: 2024.12.26
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    アートの持つ影響力の強さをひしひしと感じた。一度で良いからゲルニカをこの目で見てみたい。戦争があり続ける以上、この絵の持つ影響力は消えないし、消えてはならないのだと思う。

    0
    投稿日: 2024.12.21
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    ピカソのゲルニカ。ピカソの作品はそれしか知らない。そんなゲルニカに関わる人たちの話し、過去と現在を行き来する。 最初は人やら町やらの名前がカタカナだらけで、なんかいけすかない感じ?だったけど、読み進めるとグイグイ引き込まれた。 ちょっと残念なことに、一番最後、ん?んでどっちなん?ってなった。私の読解力のなさか。 暗幕かけた本当の理由も分からなくて、ちょっとモヤモヤしてる。

    0
    投稿日: 2024.12.13
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    ゲルニカ。ピカソがゲルニカ空襲をテーマに描いた傑作。絵を通して戦争、テロ、暴力、それらを生み出す人間の愚かさを訴える。反戦のシンボルを巡る物語。9.11に揺れる2000年代のニューヨークと第一から第二次次世界大戦時代のパリ。MOMAのキュレーター、ロックフェラー、イグナシオ、ピカソ、ドラ。2つの時代が交錯する。最後、ゲルニカが置かれた場所はタペストリーに暗幕がかけられた国連安保理会議のロビー。ゲルニカはみんなの反戦のシンボルであり願いであるとの痛烈なメッセージ

    1
    投稿日: 2024.12.05
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    マハさんのアート小説で特に好きな作品になった。 昔ゲルニカを観て抱いた「大きくてなんか怖い絵」という感想を覆してもらえた。ゲルニカが描かれた背景、そして今も残り続ける影響力を知ることが出来てよかったと思う。 自分の不勉強さにも気付いたので、史実も勉強しよう…それにしてもマハさんのアート小説は魔法のようだな 目の前で作品が生まれる様子が容易に想像できる。

    0
    投稿日: 2024.11.28
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    ピカソとドラが生きたパリの景色がありありと感じられる。現在のパリでは味わえないのだろう。 ジタンやパリ占領期のドイツの煙草。ドラと煙草の描写にも注目だ。ドイツの煙草は紫色の煙になってドラの口から細く吐き出ていく。色の消えたパリの街でのワンシーンだ。教会の入り口で市民を睨みつけるドイツ兵が、ドラのいるピカソのアトリエからよく見える。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー <ゲルニカ爆撃> バスク地方最古の町が1937.4.28 午後4:30から3時間15分爆撃された。ユンカースJu52とハインケルの爆撃機、ハインケル戦闘機のドイツ製3種の航空隊からなる編隊は、たえまなく、最大250キロ級の爆弾と3000発以上のアルミ製1キロ弱の焼夷弾を投下。市民が逃げ出して集まった野原には、戦闘機が機銃弾を浴びせた。ゲルニカは木材建築の町だった。1/3の市民が死傷した。 <テルエルの戦い> 政府軍は極寒に苦しむ。 10000の政府軍と兵器のほぼ全てを失う。 この戦いで政府軍の命運は尽きた。

    3
    投稿日: 2024.11.27
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    とにかく、面白かったです! 原田マハさんのアートの世界にぐっと引き込まれました。先が気になって、気になって、あっという間に読み終えてしまいました。 最初に書かれているピカソの言葉「芸術は、飾りではない。敵に立ち向かうための武器なのだ」。 読み終わった後に見ると、改めて心に刺さります。

    0
    投稿日: 2024.11.22
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    ピカソの出身地 スペインの小さな街ゲルニカが爆撃を受け ピカソが怒り悲しみを表した絵「ゲルニカ」 この絵をなんとしてでも展覧会に出展しなければ!というキュレーターの熱い思いが伝わってくる。 今まさにこの絵を世界の人は観て感じなければいけないと思う。

    1
    投稿日: 2024.11.18
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    読んでみたかった原田マハさんの本をやっと読み始めることができました。 知らなかったようなゲルニカのこと、ピカソのことを知ることができました。 いくつかの文章で、留めておきたいものがありました。 ノンフィクションと思えてしまい、境目をしらべてしまいました。 いつか見てみたいけども、自ら行かないと見れないようで残念。

    9
    投稿日: 2024.11.18
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    興味無いジャンルかと思いきやの、割と序盤から面白くて、一気に読み進めて1日で読了。アートの世界のことは全く知らないけど、この本を読んでピカソにかなり興味を持ったし、ゲルニカや鳩の絵を生で見てみたくなった。読みながらピカソのことやドラのことを調べると割と本当にあった話がベースになっていて、余計に面白かった。所々でしっかり伏線回収もされてて、カタカナが多い割に読みやすかった。

    0
    投稿日: 2024.11.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    MOMAのキュレーターである八神瑤子とピカソの愛人であるドラ・マール。違う時代を生きている2人の女性の視点で物語は展開される。2人の主人公がどのようにピカソのゲルニカと関わっていくのかが読み応えのある作品。 ゲルニカの貸出を巡るやり取りから少し中弛みしていたし終盤の瑤子が誘拐される下りがかなり駆け足に感じた。

    0
    投稿日: 2024.11.10
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    重いテーマでした。私たちはあの大戦を忘れてはいけないし、今だって、戦争は続いてしまっている。絵筆一つで闘ったピカソ、その精神は受け継がれていかなければならない。

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    投稿日: 2024.11.08
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    楽園のカンヴァスを読んで面白かったので、今回本作を読みました。相変わらず絵に惹きつけられる内容でますますアートに興味が持てるようになりました。ただ、楽園のカンヴァスを先に読んで期待値が上がっていたこともあり、話の展開が少し遅く感じて、読み終わるのに時間がかかってしまいました。個人的には300ページくらいだと読みやすかったかもです。

    1
    投稿日: 2024.11.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ピカソの「この絵の作者はあんたたちだ」、瑤子の「私たちのものよ」というセリフ、そしてラストの「ゲルニカ」を国連本部に展示するという展開には痺れた。 終盤のETAが絡んでくるあたりはドラマチックすぎるし、最初からルースとパルドで話つけとけよとも思ったが、それ以上に登場人物の魅力、作者の文章力、そして「ゲルニカ」の熱量にやられました。

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    投稿日: 2024.10.27
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    物語の面白さ、そして現代、そして未来にも受け継がれていくゲルニカに吹き込まれたメッセージ、「反戦」を強く何度も訴えかける物語でした。ピカソ、ドラマールはこう言う人だったんだろうなと言う描写。そして、故郷をこよなく愛する人間らしさもあり、ピカソと言う人物を知るにも良い本でした。鳥肌が何度も立ち、どうなるんだと、ドンドン読み進めたくなる本です。繰り返し読みたいの本の一冊になりました。

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    投稿日: 2024.10.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最後2〜3章の疾走感素晴らしかった。長かったが中弛みしない素晴らしい本でした。楽園のカンヴァスも買いました。

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    投稿日: 2024.10.23
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    相変わらず面白かったです! 終盤の謎解きはお約束な感じですが、その予定調和も良かったです。個人的には終盤のドタバタは要らなかったのではないか、と思いました。 原田マハさんの物語は複数の史実とフィクションが混ざり合っていて、そんなことがあったとかなかったとか…みたいな感じで大好きです。実在の人物のキャラクターは確固としていて、そういう人だったんだ、と納得させられてしまいます。 私からするとピカソは謎だし、近づきたくない人物。奥さん、愛人、恋人と三者三様の女性を愛する人物。そして、女性側も皆ピカソに惹かれてしまうんですね。危険すぎる。 芸術家としてはピカソの足元にも及ばないドラですが、本物が何かは分かる。そんな人と一緒にいるときにゲルニカが誕生したことが奇跡だなと思いました。 一つの芸術作品が持つ大きな影響力に驚かされました。マハさんの本を読むと、芸術作品が持つ力みたいなものを受け取れる人でありたいなといつも思います。

    5
    投稿日: 2024.10.21
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    平和に慣れてしまって海外で起きている侵略や破壊が人ごとだと感じでいましたが、この本を読んで改めて平和のために自分ができることはあるのかと考えさせられた。 今、この素晴らしい本を読んでゆっくり感想をかけていることが当たり前じゃないんやなって感じたし世界から戦争もテロも破壊も侵略も無くなってほしい。 カタカナの名前の登場人物を追うのに苦労する場面もありましたが、怒涛の展開で特に後半は一気に読みました 好きになりすぎると泣く女になっちゃうよなー、分かるー! でも、ドラの強くて前向きで一途で誇り高い性格がかっこいい! 過去と現代のつながりや、ピカソや芸術に人生を賭ける人々の情熱に感動しました。 今まであまり興味を持てなかった分野だったが、俄然興味が湧きました。 実際にピカソの作品が見たい!

    0
    投稿日: 2024.10.19
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    国連のゲルニカの幕が下ろされた 第二次大戦中 ゲルニカをモマに飾るための学芸員と、ピカソとその恋人の話が連続で続く マハさんのアート系はやっぱ面白い

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    投稿日: 2024.10.10
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    まだ読んでる途中 でも言いたい! ゲルニカが見たい! 年末にバルセロナに行く予定 どうにかしてマドリードに行くか…。 とりあえず大塚国際美術館(徳島)に行くしかない。 追加 ほほほう、そうきましたかー。 登場人物が熱いですよね〜。 ただ一枚の絵が 物語を読む前と読んだ後では 全く別物に見えて来る。 これもアートの楽しみでしょう☺️ え?群馬にゲルニカのタペストリーがあるの!? 来年の予定まで決まってしまいました。

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    投稿日: 2024.10.06
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    暗幕のゲルニカの題を読み本屋へすっ飛んで行った。そしてあまり時間をかけずに読み終えた。現在と過去、それぞれもう少し語って欲しいところで途切れるので読む手が止まらなかった。 時折美術展に行くくらいアートや美術が好きな僕は、以前東京で行われたピカソ展にも伺った。当然、ゲルニカはなかったがいくつかの作品はキュビスムの片鱗を見せてくれた。 僕は戦う人が好きだ。なにかの使命を持ち逆境の中戦い続ける、そんな強さに憧れを持つ。僕はそこまで強い人間では無い。 彼女、ヨーコは自分が正しいと思う道を様々な美術界の偉人たちに後押しされ突き進んで行った。それがあったから使命を全う出来た?否、その偉人と出会うために彼女はピカソを研究し続けた。それは彼女自身では努力とは思ってないであろう。 好きこそ物の上手なれという言葉がある、僕も好きな物に真摯に取り組まねばと思う。

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    投稿日: 2024.10.01
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    ピカソの時代と現代とうまく重なって綺麗な伏線回収。実在した人物の生涯を調べながら読んだ為だいぶ読むのに時間がかかってしまったが、とてもわかりやすく読みやすかった。美術に詳しくない自分でも実物のゲルニカを見たくなった。平和な世界を願う。

    2
    投稿日: 2024.09.23
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    どんどん引き込まれて先へ先へと読んでいった。点と点が線になって図形ができていくのが手に取るようにわかる。歴史的背景や美術史も織り込まれていて、作品の厚みを増している。マチネの終わりにと何か通じる部分があった。

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    投稿日: 2024.09.17
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    「芸術は、飾りではない。敵に立ち向かうための武器なのだ。」作品全体を通して伝えたかっただろうこのメッセージがただただ真っ直ぐ心に刺さった。芸術は不要不急と謳われたコロナ禍、昨今勃発している某国同士の戦争を経て、9.11を明日に控える今日という日にこの本を読めて本当に良かった。岡本太郎の明日の神話、ピカソのゲルニカ、芸術という武器を持って激動の時代を戦い抜いた彼らの想いを受け取り、次の世代に受け継ぐ責任が私達にはある。

    0
    投稿日: 2024.09.10
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    アートも歴史も戦争も全然詳しくないから、ちょっと難しいと感じる場面もあった。 芸術は、飾りじゃなくて戦争やテロリズムや暴力と闘う武器。人間が自らの愚かな過ちを自省し、平和への願いを記録する装置。 戦争は良くないよ、ってたくさんの方法で語り継がれているけど、アートにもそんなメッセージが込められていることを知って、アートを詳しく知りたいと感じた。本を読みながら出てくる作品について調べながら、読み進めた。 楽園のカンヴァスに続き、勉強になり、芸術への興味を引き出してくれ、心がじんわりする、素敵な作品。

    0
    投稿日: 2024.08.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    全体的に悪くなかったな、という感想。戦争や正義、そしてアートについて考えさせられる作品だった。 過去パートは面白かったが、現代パートは途中で失速した感じがする。 個人的にはルースがパルドに「提案」を持ちかけた辺りが現代パートのピークだったと思う。 その後出てきたテロリストたちに関してはどうしても舞台装置という印象がぬぐえなかったし、最後の結末に関してもだからどうなんだ?と感じてしまった。 ただ、これに関しては私に戦争やテロ、アートに対する思い入れがそんなにないのも原因かもしれない。 ただ、過去パートでのピカソやドラ、パルド達それぞれの情熱や、戦争が否応なく近づいてくる中での息詰まるような空気感の描写は見事だった。 前作の『楽園のカンヴァス』はもう少しエンタメ寄りだと聞いたので、いつかそちらも読んでみたい。

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    投稿日: 2024.08.21
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    楽園のカンヴァスに引き続きのアートミステリー。 …というよりは、反戦に向けてのメッセージ性の方が強く感じる作品。 ゲルニカが何たるかもわからない状態で読み始めたので、ある意味世界史や美術史の勉強にもなったし、興味をもつきっかけにもなったので、アートに抵抗がある人にもぜひお勧めしたい一冊。 戦時中×9.11直後の情勢ということもあり、かなり展開はスピーディーかつ予想を上回る展開で楽しめました。 もう原田マハ全制覇したいくらい!

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    投稿日: 2024.08.20
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    ピカソのこと好きになりかけた。 そして泣けた。 ゲルニカが世界を動かせるほど写真的でメッセージ性が強いんだからみんな戦争なんてやめようね。 楽園のカンヴァスを先に読んでいてよかった〜ティム…!嬉しい

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    投稿日: 2024.08.19