Reader Store
人工知能のための哲学塾 東洋哲学篇
人工知能のための哲学塾 東洋哲学篇
三宅陽一郎/ビー・エヌ・エヌ
作品詳細ページへ戻る

総合評価

6件)
3.7
0
2
1
0
0
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人工知能のための哲学塾 東洋哲学篇 AIに「基礎」がない:境界のない分野 科学・哲学・工学のクロスポイントとしてのAI 螺旋状に中心へと向かう探求 東洋と西洋を恣意的に対比する思考実験 西洋の機能論 vs 東洋の存在論 西洋:知識を詰め込む構成主義的アプローチ 東洋:大きな混沌(渾沌)からの分節化 フレーム問題・記号接地問題への東洋的視点 井筒俊彦の思想をAIの内面モデルへ 唯識論:心(識)が世界を色づける 阿頼耶識:意識の像が浮かび上がる源泉 存在のゼロ:真空妙有、無極即太極 ホメオスクシス:自己生成と世界への投げ出しの共創 荘子:知識を詰め込むAIへのアンチテーゼ 胡蝶の夢:自己と世界の境界の揺らぎ 仏教:縁起(関係性こそが存在、無自性) 仏教:空(実体はないが仮に存在する) 龍樹の中道:存在する/しないの二項対立を超える 道元:存在すること、事が起こることが時間 禅:AIにおける体験と悟りの可能性 日常生活そのものが修行 自己構造を根本からリセットする「悟り」 十牛図:悟りから日常への回帰プロセス AIに身体は必要か?(世界を切り取る枠) AIに体験は可能か?(デカルト的閉場の超越) AIが内部に固有の時間を生成する必要性 「煩悩を持つ人工知能」の構築を目指す 煩悩:苦しみだが、世界への動機付けにも 知能は多様な部分知能の集まり 知能は環境と絡み合った存在 記憶は静的データではなく「生きている過去」 西洋機能論と東洋存在論を統合する新AIアーキテクチャ 認識論と存在論にまたがるAI構築 AIに欠ける「説明以前の経験に根ざした知」 経験と共に忘却・変容する知識の不在 自己完結しない、学習・認識が生まれるシステム 知能とは何か? 存在とは何か? 東洋哲学からAIの未来を照らす

    1
    投稿日: 2025.04.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    p9 〜少なくとも現在の人口知能には問題を作る力がありません。#人工知能はそれ自身で困らないから? p10 〜その人工知能に〜この世界に〜執着するように〜作り変えていくことです。 #「存在」として確立させること?それによって、妬んだり、奪ったり、殺したりするようになることを容認すべき?人工知能に「有限」を設定することに等しい?筆者が目指すのは、知能ではなく、知性がふさわしいのでは? p27 〜意識だけでは世界をとらえきれないのです。むしろ、世界のすべてを知っているのは無意識となります。

    0
    投稿日: 2023.03.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人工知能についてではなく、あくまで人工知能のための"哲学"について書かれている。 人工知能について調べるにあたり、哲学の分野を知りたい方にはおすすめの書籍。

    0
    投稿日: 2020.04.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「哲学塾」が西洋哲学中心だったことから,今回はインド以東で発達した哲学・思想を骨にして,人工知能の発展を考える内容.全体として,汎用人工知能を考えるにあたっての思想としては,西洋のものよりも親和性が高いように思え,内容としても前巻より分かりやすかった.ただ,これを実際にコンピュータに使おうと考えると,人工知能そのものだけでなく,ソフトウェア,ひいてはハードウェアも含めた開発の進め方・やり方全体に対して,全く異なるアプローチが必要なのではないか,と推察されるが,それはそれで非常に考え甲斐のある問題だと思う.

    0
    投稿日: 2019.02.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ゲームAIに「強いAI」を実装するにはどうすればよいか、哲学の知見から考察する内容で本書は特に東洋哲学からのアプローチについて書かれています。本書の前に刊行された西洋哲学篇と対比して東洋哲学の特徴を浮き彫りにしています。西洋と東洋で考え方が真逆なのがとても興味深い。読み物として大変面白かったです。

    0
    投稿日: 2018.07.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    東洋編は、よかったねえ。縁起とか、東洋的な時間とか。最後の方はどちらかというと思いが強くなりすぎちゃってわかりにくい上に東洋だからいいのかもしれないけど「大事なことだから二度言います」方式になっちゃうけど、それも含めてかなり面白いです。そして、最後の方の補足説明も非常にわかりやすくて、体験ってのと分節化ってのが、結局なんなんだ?ってのが上っ面でわかるような気分がします。まあこれ、禅的にはだめなんだろうけどね!

    0
    投稿日: 2018.06.13