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神さまたちの遊ぶ庭
神さまたちの遊ぶ庭
宮下奈都/光文社
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総合評価

190件)
4.5
101
59
18
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    宮下奈都さん家族が1年間、北海道のトムラウシで暮らした日々を描いたエッセイ。北海道に行ってみたくなりました。特に印象的だったのは、冬はコンタクトレンズが凍るというエピソードで、そんなこともあるんだと驚いた。最後に北海道から福井に戻る時のしんみりとした雰囲気は、自分自身も寂しい気持ちにさせてくれる特別な本です。

    3
    投稿日: 2025.11.02
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    「羊と鋼の森」を読む前に先にこちらを読むのがオススメ!と聞いたので手に取ってみた。 タイトルが素敵。 宮下家の行動力、決断力の早さに驚き! トムラウシにいこう!って決められちゃう身軽さ!!すごい! トムラウシで触れる人との繋がりの温かさ、自然の豊かさと厳しさ。トムラウシでみる自然と雪と空と山はどんなに綺麗なのだろうか。見てみたいなあ なにより、宮下家の人たちが面白くて、可愛らしくてファンになってしまったよ。笑 長男も次男も長女もそれぞれいいキャラしてるなぁ。トムラウシでの1年を見届けて、子供たちの成長もみることができて、それも楽しかった。 宮下さんのツッコミも面白かった。 チャンスの神さまには髪がふさふさある という発想が面白いなぁと思った。 チャンスは以外と身近にあるのかもしれないし、それに気づけるか、掴めるかは自分次第なのかも。 チャンスなんてなくたって、自分から行動すればいい、と教えてもらった気持ち。 「僕は今まで、本気を出すことを恥ずかしがったり怖がったりしてきました。でもここトムラウシで、今日も本気の大人たちをたくさん見ました。大人の本気ってかっこいいです」 つらいときや驚いたときだけじゃなく、うれしいときにも心臓はどきどきする。体にとっては、どきどきの絶対数による影響力は、つらくてもうれしくてとおなじなのかもしれない。自分ではちゃんと適応していたつもりでも、大きな環境の変化に心臓がどきどきしてしまった。たたそれだけのことかもしれない。だとしたら、ストレスはないと言い張るよりも、そっと認めて、がんばってたんだね、と言ってやる方がいいだろう。心臓、お疲れさま。

    0
    投稿日: 2025.10.14
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    「羊と鋼の森」の宮下奈津さんのエッセイ。 エッセイのタイトルにしては小説のような物語性を感じるタイトル。 ちょっと大げさでは?と思っていたが、読後はまさに!となった。 北海道の移住先”トムラウシ”は「神々の遊ぶ庭」と呼ばれるくらい、素晴らしい景色に恵まれた土地なのだそう。ただその場所に移住した時の話だから、このタイトルというわけでなく、読み進めていくと、ここで過ごした日々、そのものが物語の中のような日々で、読後はこのタイトルに納得してしまった。 とにかく宮下さんの子どもたちが可愛い!1年間で親も子も本気で遊び生きる姿に、ハッとさせられた。

    1
    投稿日: 2025.10.11
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    気に入って何回も読み直しております。 宮下家の中の良さ、旦那さまやそれぞれのお子さんの特徴、そんな非日常的な日常が綴られていて、ホントに良い作品でした。 この作品は続編があるみたいですが、そちらも読んで見たいと思っています。

    0
    投稿日: 2025.10.01
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    星5じゃ足りないくらい私には刺さったエッセイでした! 宮下さん家族が1年間トムラウシに移住して生活するおはなし。 トムラウシの自然や地域の人の優しさに触れて素晴らしい体験をしたことが書かれていて感動しました! 宮下さん家族のユニークさにも何度も笑わされました!!息子さんのおっとりさやマイペースさ、娘さんの面白い言い間違いなど…。 エッセイを読んだことがなく、なんなら関心もなかった私ですが、この本を読んでもっとエッセイを読みたいと思いました! どんどん読み進めたいのに読み終わりたくない本に初めて出会いました♪

    0
    投稿日: 2025.09.30
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    最近トムラウシ山に登ったばかりだったからタイトルがカムイミンタラ!!と思い購入。 そしたら本当にカムイミンタラの話だった! スタバで読みながら涙が止まらず。 急ぎ足で家に帰って一晩で読み終えた。 活字からもビタミンDが摂取できるんですよ。 将来は山で暮らしたいという思いが高まった。人生を変えた一冊の本といつか紹介したいなあ。 長男、ボギー、小4の娘のワードセンスが最高。この母にしてこの子あり(逆かな) 宮下奈都先生、大ファンになりました。

    1
    投稿日: 2025.09.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    表紙が気に入って購入して、小説だと思って読み始めたらエッセイだった。自然が良いって思えるようになったのはつい最近(大人)になってからだけど、トムラウシに住んでいる子どもも大人もノビノビとしていていいなあと思った。人と関わる機会が少なくなってきているけど、人と関わって過ごしたいと思った。北海道行きたくなった。

    0
    投稿日: 2025.09.05
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    北海道に、自然の中に、集落に住みたくなる! 宮下奈都さん家族が北海道のトムラウシに1年間暮らした日々のエッセイ。 子供の成長、現地の人のあたたかさ、誰でも受け入れてくれる姿勢が、なかなか触れる機会がないのでいいなと思った。 子供の行動対する発見が、クスって笑えて好き。 現地の学校はスキーをしたり、陶芸や釣りをしたりととても自由であった。トットちゃんに続き、勉強だけではないことを改めて教えてくれる。一度社会のレールに乗ったら(?)そこから離れるのは難しいし、他のレールに気付きにくい。 他の世界にも気付ける人になりたいと思った。

    1
    投稿日: 2025.08.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2025/8/18-20 人間どこでも生きられるし、何とかなるもんだよなと思わせてくれた1冊。あまり心に余裕がない状態で読んだが、するすると途中から手が止まらなくなった。宮下奈都さんの感じかたもだけれど、宮下家、そして三兄妹のエピソードがいちいち面白い。本当に美しい景色に囲まれての生活だったのだろうな。トムラウシへ行ってみたくなる。

    1
    投稿日: 2025.08.20
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    「羊と鋼の森」から。 トムラウシという北海道の山奥に1年間山村留学する作者家族のエッセイ。 作品としては日記みたいな素朴な文章だけど、描かれている体験が極上。こんな世界が現実にあるんだなぁとつい羨ましくなってしまった。山菜を採って天ぷらにしたり獣のフンや臭いがわかるようになったり。いいなぁ あと作者が不整脈になる描写が出てきたけど、私も楽しんでいるのに新しい環境に体調崩すので共感した。

    1
    投稿日: 2025.08.17
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    「一万円選書」で出会えた本。 最後の解説で、“みんな本気で「自分」を生きている。自分を生きるー 私も神様からきらきら輝く時間をもらえる様に、本気で生きて楽しもうと思います。

    2
    投稿日: 2025.08.14
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    北海道のトムラウシに登ったときに山麓で見つけた本。山麓に家族で山村留学した一年間のエッセイ。子供の成長、ダンナさんの変化、著者の家族への思いなど淡々と語っている。私も下山後、この学校の前を訪れたがとっても静か。こどもたちたちはどこかに出かけていたのかな?前の道は20分ほど滞在して軽トラ一台しか通過しなかった。学校の向かいのTシャツ屋さんでこの本を発見。

    1
    投稿日: 2025.08.13
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    北海道の山奥へ山村留学した1年間の記録。マイペースな旦那さんとフリーダムな息子さん・娘さんへ、宮下奈都さんの的確なツッコミが冴え渡る。もはやトムラウシの自然に思いをはせる暇がないくらいの微笑ましさ。きっと文章化されていない苦労がたくさんあるのだろうけど、田舎っていいな、子育てっていいなと手放しに思わせてくれる。

    0
    投稿日: 2025.08.06
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    〆方が小説っぽく感じて読後感の良いエッセイでした。 それにしても北海道 いいところですね… 1年間のお話だとは思えないくらい色々イベントがあって読んでて楽しかったです。

    0
    投稿日: 2025.07.26
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    子どもたちが自然の中で成長していく姿や 季節の移ろい 、村の人たちとの交流が とてもあたたかく描かれています ◇ 自然に寄り添うように生きること 家族と過ごす時間を大切にすること それがどれほど豊かで幸せなことなのかを 思い出させてくれる1冊です ⸝⸝ᵕ ᵕ⸝⸝

    0
    投稿日: 2025.06.04
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    選書で選んでもらった1冊として読みました。 北海道で暮らしてみたくなる1冊でとても面白かった。 描写もすごく綺麗だったり、一緒にそこにいるような感覚を味わえて楽しかった。 本屋さんに並んでいたら手に取ることは無さそうだったので、選書で選んでもらえて読者の幅が広がった気がして本当によかった。

    1
    投稿日: 2025.06.04
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    自分がトムラウシでの生活を経験したわけではないのに、著者の家族も村の方もみんな好きになった。 父親と3人の子供たちが自由ですごくのびのびとしている中で母親の冷静なツッコミがニヤける。 本当に素敵な家族。 著者の方が素敵な視点で周りを見ているからこそ、こんなに素敵でふっと笑ってしまう微笑ましいエピソードがたくさん生まれるんだろうと思った。 個人的No.1「げしの反対だから、げせぬ(娘)」

    2
    投稿日: 2025.05.29
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     宮下奈都さんが家族と共に北海道の山奥で過ごした1年間を綴ったエッセイ。  大自然の中、住人全てがひとつの家族のように繋がっていて人と人との温もりを強く感じた。  子どもたちの天真爛漫な所作や言葉がキラキラしているのは宮下さん譲りなのだろう。  1年のほとんどが冬で、コンタクトまで凍ってしまう状況は想像しただけで凍えてしまいそうだが、心はホカホカで読了できました。

    0
    投稿日: 2025.05.08
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    宮下奈都さんってこんなに面白い人だったのか。 お子さんたちもだいぶ面白い。宮下さんと毎日過ごしてたら、そりゃユーモア受け継ぐよなと(本人の元々持ってるものももちろんある)。 ふふっと楽しく読みながらも、自分の子育てや暮らしについて考えさせられてた。 失敗や後悔を極端に恐れて、すごく神経質に暮らしているけれど、もっとのびのびと暮らせた方が、こどもにとってもいいんだろうな。 「あれだけ楽しんだのだから置いていかれても本望、と思えるくらいに楽しめばいいんじゃないか」って言葉とか、いろんなことが起きるたびの考え方とかが、なんか神経質になってしまっている自分を変えられるヒントになる気がした。 心に宮下さん置きたい。人生にユーモア大事。 北海道での暮らしの楽しさや尊さが伝わってきて、読み終わる時にすごく寂しくなった。

    5
    投稿日: 2025.04.19
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    祖母がトムラウシで育ったので気になり読みました。 少しずつ読んで、後半になるにつれ「あぁ、終わっちゃう」って。山村留学、子どもが出来たらしてみたいな〜と思う反面、お別れが悲しいなって。読んでてうるうるしてました。笑 あとがき、あまり読まないんですけど、続きが読みたい。良すぎる作品に出会えて嬉しいです。

    1
    投稿日: 2025.04.15
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    どうしても途中でやめられなくなりました。一気に読み終わりました。 なんてすばらしいんだろう…一年だけなのにこんなに濃い毎日。 そしてほんとにかわいい子供たち。 この後の子供たちを見たい・・・・ そして多分初めての作家さん。次も読みたい。

    32
    投稿日: 2025.03.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    北海道のトムラウシという村に1年間移住した話をまとめたエッセイ。なぜその村に住もうと思ったのか、どのような生活が待っているのか。個性的な家族や壮大な自然が味わえてとても楽しく、穏やかな気持ちで終始読むことができる。宮下さん独特な表現の仕方もたくさん味わえた。本屋大賞作品の『羊と鋼の森』は、この北海道の経験が作品に影響しているそう。

    0
    投稿日: 2025.03.04
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    読み終わるのがもったいなかった。この家族や周りの人たちが愛しくて、可笑しくて、時々ほろっとさせられる。これからの人生で、きっと何度も読む。

    2
    投稿日: 2025.02.23
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    図書館本 一万円選書で知りました! 読み終わりたくなった、、、最高すぎる 福井から家族で引っ越し、トムラウシに1年間の生活のエッセイです 道民として感じたのは だんだん文章の中に道民感が出てくるところです しばれる 内地=本州の事 そしてなんと!!!北海道を代表するエッセイスト 北大路公子先生が何度も出てくるじゃないですか 子供達がトムラウシ登山の間の気持ちを母親目線で書いてあり、無事に帰ってきた時、心から安心したと思います 子供達の成長と面白発言でほろっとしたり、笑ったり 素敵な家族だなと思います

    81
    投稿日: 2025.02.15
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    「羊と鋼の森」で本屋大賞を受賞した小説家、宮下奈都さんが、家族で福井県から北海道の僻地へ1年間山村留学をした経験をつづったエッセイ。 北海道の十勝は、2番目に高い山の近くにあるそうで、過疎化がすすんでいるようだ。小学校と中学校は合同で、各学年1~2人程度しかいない。宮下奈都さんの子どもは当時、中学3年と1年の男の子と小学4年の女の子だ。 今でいうところのフルリモートワークができる作家という職業だからできたアレンジだが、山間部はインターネットもろくにつながらず、テレビも映らず、最寄りのスーパーが車で40分というので、生活自体は不便だ。ただ、村や学校関係の人々がみんな温かく家族を迎えてくれたようだ。子どもたちも自然の中で素晴らしい経験ができたという。1年の半分は雪に閉ざされる地域のようだが、そういう生活も家族がいて短期間なら楽しめそうだ。 子どもがいると人生の経験が全く違うものになるのだ、と子どもがいない私は思った。もちろん大変なことだらけではあるとは思うが、大家族の楽しそうな様子が少しうらやましかった。 宮下奈都さんの小説は正直なところあまり好みではないのだが、北海道の自然や現地の人との交流を描くこのエッセイは興味深く読めた。

    1
    投稿日: 2025.02.14
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    大好きです! 家族で1年間のトムラウシ山村留学。圧倒的な大自然の中で、家族とトムラウシで暮らす人々との関わり、子どもたちとの成長、北海道が好きで手に取った本だけど、いつかトムラウシに実際に行ってみたくなった。

    1
    投稿日: 2025.02.07
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    くすっと笑えて心が暖かくなるエッセイでした。 私は北海道が第二の故郷のようなところでもあるので(トムラウシほど僻地ではないですが)、うんうんと頷きながら、ああまた行きたいなあ……と望郷の念にかられました。 トムラウシでの生活は都会とは大きく異なっていました。学校でのカリキュラムがかなり自由であったり、大自然を体いっぱいにあびたり、人と人の繋がりがとても深かったり。それはかけがえのない貴重な経験になったと思います。 宮下さん一家が皆それぞれの成長を遂げていくさまが読んでいてじんわりきました。 でも、時折都会の生活とのギャップに悩んでいる文章もありました。この本を読むとトムラウシ行きたい~!という気持ちが強くなりがちですが、どこで住むのが良くて悪くて……という簡単な話ではないのかもしれません。もちろん住み良い場所というのはあると思いますが…… 自分にとってのトムラウシを見つけられたら良いなあ、と思いました。

    1
    投稿日: 2025.01.18
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    うう…めっちゃ良かったよぅ… 会社にいきたくないという気持ちを抱えて時間に抗う日曜深夜、北海道トムラウシの豊かな自然とにぎやかな宮下三兄弟、村の人たちに救われちゃった… 表紙をめくって1ページずつ読み進めるごとに心が洗われていくのです… 滝をくぐりくけたみたいだった 癒しを浴びたというか この本はちびちび読んでも良いと思うけど、通しで読んでザーッと1年を感じたいかも 私だって綺麗な景色の中で生活したいよーって思っちゃった でっかい窓があるキッチン、そのキッチンがある家に住みたいよーって 地元のリトルフォレストじゃ足りないよ 高槻と五條に住んだことで「田舎はもういい、利便性と娯楽があるほどよいとかいなかが良い!」って思ってたけどそんなこともないかも ふりきって豊かすぎる自然の中で暮らしたら超幸せだろうな 本の中で10月あたりだったかな? 宮下さんが翌年3月で福井に戻るか葛藤するところで、トムラウシへの愛を綴るところで私にとっての高槻が宮下にとってのトムラウシなんだな…と思って胸が熱くなっちゃった 校長先生も元気で本気ですごく素敵な人 まさに校長先生絶好調ってかんじだ

    14
    投稿日: 2024.12.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    北海道に1年くらい住んでみたい。たまに(しばしば)そう思うことはあるけれど、本書で宮下家が1年山村留学するトムラウシには…さすがに住めないなと思う。 けれども、家族のなんと楽しそうなことか…家族の面白い掛け合いも、全力で楽しむトムラウシの生活も、トムラウシの人々の懐の深さも、北海道の全力の自然も、読んでいて本当に楽しかった! 読後、羊と鋼の森の映画を観ました。 主人公の外村君の名前、トムラウシがきっと由来なんですね^ ^

    7
    投稿日: 2024.11.24
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    あぁ愛おしい。 この家族が、この土地が、生き物が、住人が、空気が、この本が愛おしい。 宮下さんがトムラウシを去る日を来るな来るなと祈るように、私も本を読み終えるのをなるべく遅らせるよう、段々とスローペースになる様子が、我ながら可笑しかった(笑)。 これはたくさんの人に読んでもらいたいし、自分も何回も読みたいので、迷わずネットで探して購入しました。 誰でも楽しく読めて幸せになれる、そんな本です。

    7
    投稿日: 2024.10.19
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    時系列的に後のエッセイを先に読んでしまい、よく出てくるトムラウシ生活がどんなものか気になって読んでみたら、とても良い! 宮下家5人が、1年間北海道のトムラウシに農山村留学した時の日記のようなエッセイ。 子供たち3人の描写が特に良かった。素直で個性があって。小中学生が全部合わせて15人とか、学年に自分が一人とか、自分からすると想像もできない世界。大勢の中の一人では無いというのを子供の時に経験するのはとても良い気がした。周りの大人が一人ひとりに大切に向き合ってくれているという事実は敏感に察知するはず。 釣りとかスキーとか陶芸とか自由過ぎる授業もとても楽しそうで羨ましい。先生も素敵な方々ばかり。そんな学校が日本にもあるんだなぁ、とひたすら驚き新鮮な気持ちだった。景色や野生動物の描写もとても雄大で開放感に満ちている。 家族全員でこんな生活、本当に宝物だろうな。この決断をしたご夫婦と子供たちの思い切りと勇気に感嘆。なかなか出来ることではないと思うけど、そういうのが人生を変えたり豊かにする助けになるんだろうなぁと思った。 この場所で羊と鋼の森が書かれたと知り、羊と鋼の森も再読したくなった。

    12
    投稿日: 2024.10.03
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    宮下家の、一年間北海道山奥暮らしエッセイ。 家族5人とも、素直で、賑やかで、まっすぐで、爆笑しながら読んだ。素敵な家族だ。

    10
    投稿日: 2024.09.07
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    「羊と鋼の森」の、原点とか、背景となるエッセイだそうです。北海道本としても高レベル。宮下さんの、日常文章がとても軽快で、親しみを感じさせます。お目にかかりたいです。

    8
    投稿日: 2024.08.24
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    談話室で「笑えるエッセイを教えてください!」と投稿したところ、おススメしていただいたものです。(おススメいただいたものは順番に読んでいこうと思っています。) 宮下奈都さんは「羊と鋼の森」と「太陽のパスタ、豆のスープ」くらいしか読んだことがなく、これまで宮下さんの作品を積極的に読もうとしたことはないのですが、なんとなくリスペクトしている作家さんです。それはなぜかというと、書くということについての才能はもちろんなのですが、あるインタビュー記事が心に残っているからなのです。そのインタビューで子育てについて触れられていて、すごくうろ覚えなのですが、こんなことをおっしゃっていました。 「公園で走り出した子どもに、危ないから走らないでなどと、親が先に声をかけてしまうことが不思議。子どもが転んで自分で学ぶ機会を先に奪ってしまう。」 でも、ここまで書いてみてなんですが、このインタビューが本当に宮下さんのだったのか、そして本当にこんなことをおっしゃられていたのか、すごく自信がなくなってきました。ただ、この記憶が本当だという前提で続けさせていただきますと、私はこのインタビューを読んで、「あぁ、素晴らしい感性をお持ちの方なんだなー、だから小説なんてものを書けるんだろうなー」と思って、ひそかにリスペクトしていたのです。その、子どもに先に先に注意してしまう親たちを非難しているわけではなく、その行為に「もったいない、せっかく子ども自身が学ぶ機会なのに」とおっしゃっていた記憶が強く残っていて、その「もったいない」と思う感性に感心したのでした。 あ~、ここまで書いても本当にうろ覚えで、自信がないです。 で、やっと本書のことですが、面白かったです。おススメくださった方、ありがとうございます。 福井在住の宮下家が期間限定で北海道のトムラウシに山村留学するその記録なのですが、まぁ、三人の子どもを連れて、宮下さん夫たっての希望で北海道移住というところからぶっ飛んでるなーと思うのですが、トムラウシに行ってみてビックリ。上には上がいた。同じく山村留学で来ている家族が他にも何家族かいて、しかもトムラウシでの生活が気に入って延長して数年住み着いているという!旦那さんを千葉に残して来ている家族もいるという!はぁ、すごい。比較する必要は全然ないのだけれど、そんな人たちに比べて私たち夫婦の凝り固まった考え方よ。私たちはピシッとレールの上を歩いてるんだな~なんて、夫と話したものです。 宮下さんによる端的で鋭いツッコミには何度も笑いましたし、お子さん達が通う小・中学校の授業や行事には何度も驚かされました。学校行事も地域行事も全て地域のみんなが関わり、大人も本気になる。登山をはじめ、なかなか経験できない自然での体験もなんて貴重なんだと、読んでいてこちらまで胸熱でした。 それだけでなく、宮下さんの感性がやはり素晴らしかったです。山村留学ということで、いずれトムラウシを去ってしまうことに対する後ろめたさというか、常にこうやって外部からの人を受け入れては去っていく人を見送っていくトムラウシが地元の人、特に子どもに思いを馳せ、いいのだろうか、何かをトムラウシに返せているのだろうかと、思い悩む気持ちがありありと伝わってきました。長男さんが中学三年生という年にトムラウシに来た宮下家にとって、長男さんの進学先を慎重に考えざるをえず(福井に帰るか、トムラウシに残ったとして、親元を離れて帯広の高校に進学するかなど)、大変で難しい決断をしなければいけなったんだろうな、と・・・。 結局山村留学を延長せず、予定通り1年で福井に戻った宮下家ですが、何にも代えがたいものを得たのだろうな、と心底羨ましく思ったものです。 自分ではなかなか経験できないことをほんの少しですが、疑似体験させてもらった気がします。 大変面白かったです。おススメです。

    61
    投稿日: 2024.08.05
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    北海道に移住した作者のエッセイ本 北海道ってどの場所からも離れてるし寂しいのかなーと思う先入観がなくなった、楽しい日々の発見が集められていた!自然の中で休みたくなる一冊。

    2
    投稿日: 2024.07.05
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    北海道トムラウシ。アイヌ語でカムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)と呼ばれる場所。北海道の真ん中、本当の大自然が残る小さな集落に1年間山村留学した家族の小説風エッセイ。地元の方との密な関係の中、子供だけでなく、大人も成長していく姿が良かったです。ただ期間が短い事もあり、過疎地の厳しさ、難しさ等はあまり伝わってこなかったです。表紙の絵は可愛くて、本の内容とイメージがピッタリ

    8
    投稿日: 2024.06.24
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    北海道のトムラウシという地域への1年間の山村留学を描いたエッセイ。 苦労話はあまりなく、子供たちの成長をメインに割とコミカルに書かれているので、フィクションのようにも見える。 こういうところで暮らせるかどうか、で人生も変わってくるよなと思ったり。

    1
    投稿日: 2024.06.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ゆっくり読み進めた。 微笑ましいエッセイ。 ゲラゲラ笑ってしまう場面もあった。 エッセイってこんなに面白いんだ。 宮下奈都さんのファンになりました。 北海道の美しい景色も見たくなりました。

    7
    投稿日: 2024.05.28
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    そりゃ次はこれでしょ。 家族ビデオを遡って観ている様な。 一年の経験が一生を左右する事もあるわけで。 いーなー。北海道。

    13
    投稿日: 2024.05.12
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    いやー、面白かった。 人生観を考えさせられる。 現代の当たり前とは真逆の環境に自分も身を置いてみたい。

    4
    投稿日: 2024.05.02
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    どこから読んでも楽しい。 宮下家の日常と、子どもたちの成長を一緒に見守れるエッセイ。 トムラウシという土地を知ることができて良かった。

    5
    投稿日: 2024.03.31
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    作家さん自身が福井県から北海道 トムラウシへと1年間移住するエッセイ集のような作品。作家の宮下さんをはじめ登場する家族、先生、地域の方すべてが個性があって面白い人たちばかり。こういう環境だと田舎暮らしもいいんだろうな。…と思いつつ、田舎出身なので田舎の嫌なところもわかっているため、自分には旅行くらいでちょうどいい。そもそもある程度インフラが整っていない環境じゃないと生きていけないです自分。それでも夢のあるせいかつだ。

    2
    投稿日: 2024.03.15
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    宮下奈都さんの作品を読むのは初めてです。 とても柔らかい文章。ふんわりした感じがとても気持ち良い。本作はエッセイです。北海道のかなり奥地の山間部の方へ約一年移住された時の記録なのですが、家族を含め登場人物がとても個性的に描かれていてまるで小説のようなエッセイ。 柔らかな文章の中に、厳しく過酷な大自然が隠れています。そして時々その姿を現す。 ゆったりとした時間の流れの中で人が生きていくことの厳しさや家族の関係、子供達の成長過程、ご近所さんとのお付き合い、そういった様々なことが柔らかなタッチの文章に包み込まれている。同時に鋭い観察力からもたらされる、有無を言わせぬ宮下さんの感想(意見?)。 宮下さんの柔らかい文章には様々な思いが込められているような、そんな感じがしてきました。とてもいい味なのです。上手く表現できないのがもどかしい。 明らかに実際の生活に根ざしたエッセイ。母としての目線もおおらかですね。 宮下家の各種イベントの引き金になっている「夫」さんという人がどういう人なのか?掴みきれません。「不思議ちゃん」的な描かれ方をしているのですが、この「夫」さんがエッセイ集の、というか宮下家の主旋律になっている。 エッセイの中に「ばれる」という題名があり、「校長先生にこの連載がばれた。」とありました。少し時間差はあるけれど同時並行的にこのエッセイが雑誌に連載されていたのですね。描かれた人達が少しの時間をおいて自分達のことを読んでいる、難しかっただろうな、書くのは。

    37
    投稿日: 2024.03.02
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    題名からファンタジーな小説を想像してたけど実際はめちゃ面白いエッセイだった。いろんな風景を想像しながら読めて楽しかったし文章がおもしろすぎる。声に出して笑ってしまった。

    2
    投稿日: 2024.02.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    宮下奈都さんファミリーの北海道はトムラウシでの1年間の生活をたエッセイ。読んでいるこちらも気軽に移住してしまいたくなる。 3人兄妹のキャラがそれぞれ個性的、とくに次男さん素敵。とにかく微笑ましく笑える場面が沢山で元気を頂きました。 この移住中に大好きな作品「羊と鋼の森」が書かれたことも知れて何故か嬉しく思いました。

    2
    投稿日: 2024.01.24
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    思わず笑ってしまうようなクスッと感と北海道や自然のダイナミックさの描写がテンポ良く、波にのってスイスイ読んでいく感じ。

    3
    投稿日: 2024.01.06
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    ・福井に住んでいた頃、書店で何気なく手にとったこの本で初めて宮下奈都さんを知り、初めて「この人の本は全部好きなんだろうな」と思いながら読み進めた ・心が温かくなるような、落ち着いた、でもワクワクする表現が多い

    4
    投稿日: 2024.01.03
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    お守りになるから、本棚に置いておきたいという本がいくつかあるけれど、これもそのうちの一冊。 宮下奈都さんのありのままの文章が本当に面白くて、1年間分のエッセイをさくさく読める。 1年間の山村留学で感じた自然の美しさ、日々を生きることの尊さ、人の繋がりの温かさが、良い意味で気楽にかつ率直に書いてあるので、読み手が追体験をしたように素直に受け取れる。 非常に良い一冊に出会えました。

    7
    投稿日: 2023.11.12
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    「神様たちの遊ぶ庭」ってタイトルが素敵すぎて、エッセイだと知らずに読み始めたけど、事実は小説よりも奇なり、とはこのことかもしれない。 下手なフィクションより全然おもしろい。書き手の技量の問題ではあるかもしれないけど、やっぱり宮下さん好きです。 宮下さん一家5人が北海道のトムラウシで山村留学をした1年間のお話。 北海道の大自然と、人の温かさがほんとに素晴らしい。でも宮下チルドレンが何よりおもしろすぎる。 個人的には次男ボギー大好きです。漆黒の翼で吹いて、英国紳士で厨二病を確信したけど、なんでボギーって呼ばれてるの?そこ触れて欲しかったなぁ笑 旦那様も良く言えば常識にとらわれない、悪く言うと計画性のない感じ、、他人事だから楽しんで読めるけど、家族仲良くて何よりです笑 「羊と鋼の森」はトムラウシ産らしい。そういう気持ちでもういっかい読もうかな笑 いい場所で書くものっていいものになるんだろうなと思わざるを得ない。いや、もちろん宮下さんの力なんだけどね。

    21
    投稿日: 2023.11.10
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    トムラウシ登山旅の帰りに立ち寄った、山の交流館「とむら」で出逢った一冊。著者の代表作となった「羊と鋼鉄の森」はここで生活した一年に描かれたそうで、公私共にこの地が転機となった事が伺える。作中に登場するトムラウシ登山起点の東大雪荘、ここの温泉は確かに素晴らしかった。

    10
    投稿日: 2023.10.14
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    宮下さんの描かれる話はいつも最初、これ面白くなるの?って思う。まるで立ち上がりだけフォアボールを連発しヒットも打たれる投手のようです。でも相手のヒット性の当たりが運悪く内野手の正面に飛び、ダブルプレーでそのイニングを抜けるとあとはすいすいと完封します。途中からの加速度はやっぱりエース!という貫禄に満ちてニコニコ笑わせながら、最後を迎えます。この本をどこで読もうが勝手ですが270ページ以降は電車などで読まない方が無難です。泣き顔を見られてもいい人は別ですが……。

    5
    投稿日: 2023.09.24
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    ここ以外じゃ生きて行けない、そんな場所があることがすごく素敵だと思った。トムラウシ、いってみたいなあ。

    4
    投稿日: 2023.08.21
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    宮下奈都さん一家5人で山村留学した1年間を綴ったエッセイ。 北海道の自然の厳しい中で、 アレヤコレヤと体験しながら学ぶ学生生活。 わたしもやりたかった笑 トムラウシに出発する前の義理の親御さんとのやりとりに出てくる、 『縛られてるんだな、と思った。賢明すぎて外れるのが怖いんだろう。』 の一節。 私は賢明すぎもしないし、好き勝手に来たけど、 いわゆる大きな会社に勤めたあたりから、縛られていたと、ふと感じ、 縛られない時間を一部でもいいから持ちたいなと思った。 田舎で、雪の世界で、生きたい。 キレイな景色や四季折々の姿を噛み締めながら。 正直、読んでいて、怖がりな私は宮下さんが羨ましい。の一言。 なんか少し抜けてる部分が感じられるけど、 トムラウシを選んで山村留学へ行こうという旦那さんがいて。 雪かきや田舎暮らしのトラブルは男手も必要なこともあろう。 不安なこともあろう。 一人でそれができる気がしない、情けない。 どうしたらいいか暫し策を練らねば…!

    5
    投稿日: 2023.08.18
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    大雪山のふもと、トムラウシの集落に岡山から期限付き移住した宮下一家のハートフルエッセイ。 「羊と鋼の森」がすごく良かった宮下さん、北海道の森林や北海道の地方都市(帯広モデルと思われる)の描写がすごく的確で、その景観をとても大切に扱っていたので、宮下さんは道民にちがいない、と思っていたのだけど(結果岡山県民だった)、あの十勝愛に溢れる描写の源泉はここだったのか、と納得した本でした。 最初は気乗りのしない北海道への移住体験で、よりにもよってトムラウシのふもとという僻地中の僻地に移住した宮下さんを待っていたのは、とにかく四季を通して美しい景観で、不便だけど充実した生活の、その感動がいっぱいに表現されていました。 そう、北海道の奥の方(特に道東)は空気の色が違います。空気が透明で、だから風景はぴかぴか光って見える。それは内地からやってきて、しばらく住んでみたときに多くの人が感じる感動ではなかろうかと思うのです。それから山村留学を取り入れた学校のある集落、ということもあって、移住者が多いとよそ者を受け入れる素地もあります。だから人との豊かなつながりが強く感じられたことでしょうが、これは地域性の賜物で、排他的な集落に入らなくて良かったネ、とも正直なところ思いました。 ともあれ、北海道の過疎集落での家族の1年が濃密で喜びにあふれた生活だったことがとてもユーモラスに描かれていてうれしかったですし、この生活から「羊と鋼の森」が生まれたのだと思うと、宮下さんにとっては本当に宝物のようなひと時だったのだろうと思いました。

    6
    投稿日: 2023.08.17
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    娘の机の一番上にあった本 ふと手に取って読んでみた 娘に報告したら、その本は「私がお薦めする本を挙げるとしたらこの本かな」って言ってくれた なんとも不思議な縁 パパもっともっとたくさん本を読むねって娘と約束した 家族で何回か行った北海道の大自然が舞台で、私達には到底このような生活は思い描けなかったけど、でも憧れる お姉ちゃんも読んでくれて一度こういうことしてみたいなって 子供達の成長する姿が生き生きと描かれていて自分ごとのように読んでて楽しかった

    0
    投稿日: 2023.07.13
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    数年前に読んだけどまだ長男の言葉が残っている。 村の運動会。大人も一緒に行う。最後に中学生の長男の挨拶で「本気を出すことが恥ずかしいと思っていたけど、ここの大人はみんな本気で、それがかっこよかった」というようなことを言った(うる覚えです)。すごく胸が暖かくなり、今も思い出すと暖かくなる。 すごく好きなエッセイです。

    4
    投稿日: 2023.06.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    宮下奈都のエッセイ。寒村留学制度を利用して北海道トムラウシ地区に一家で1年移住した際の生活を日記形式で記録したもの。 日本でも有数の厳しい自然環境、1年の3/4が冬といってもいい地区、最寄りのスーパーまで数十キロ、テレビも高速ネットもなく、携帯がギリ届く(それも場所による) そんな過酷な環境でしんどい生活を送っているのかと思いきや、なんとも楽しそうで、日々がみっちり詰まっていて、自然は厳しくも美しく…幸せそうだなぁと。本当に幸せそうだなぁと。 なのに、なぜ1年で帰ってしまったんだろうか。いや読み終わった後ならわかる、本に書かれていない仕事や教育や生活のことでどうしようもない選択だったんだろう。宮下さん自身パニック障害を持っておられるようだし(本文に記載もある)、ご主人の仕事もあるだろう。 だけど、読んでいる時はもうただただ「いや、帰るなよ、みんな居たいんだったらそのまま住んでおいたらエエやん」と忸怩たる思いがこみ上げてくる。ノンフィクションだけに余計になんというか…。 登場人物たちが実に良い。悪いヤツいない(あえて書かれてないのだろうか)。特に校長先生と宮下3兄弟がとにかく面白い。長女きなこ(仮称)がずぬけて良い! 寒さが徹底的に苦手な俺なので、トムラウシは絶対無理だろうが、温かいところ、それこそ沖縄の島なんかに移住してみたくなる、そんな良質なエネルギー満載のエッセイだった。また絶対読み返そうと思った。

    3
    投稿日: 2023.06.13
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    著者が家族で北海道の辺境な所に一年間住んだエッセイ。そこには自然の厳しさと壮大さ、住人の優しさがあり、その中で奇想天外な子供や夫とのやり取りはほのぼのとした日常でありながら、心が癒されていく不思議な感覚を味わえる

    2
    投稿日: 2023.06.08
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    北海道のトムラウシに、家族で山村留学をした時のエッセイ。 読んでいる間、ずっと空気が澄んでいた。 早く読みたいけど終わってほしくない、そんな気持ちでページをめくり続けた。 本気で生きている人にしか見えない光景ってあるんやろうなぁ。

    3
    投稿日: 2023.05.23
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    一言日記みたいな。 子供達もみんな個性的でうつわがデカい、面白い! そりゃそっか、北海道に住んでみたかった!だけで1年間だけだとしても行こう!ってなる両親と子供達だもん。 絶対に住めないなーと思いつつ 今1番行ってみたい場所になった

    2
    投稿日: 2023.05.06
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    トムラウシにて1年間の山村留学の記録。 宮下3兄弟面白い。たくさん笑わせてもらって、子供たちの成長を一緒に見届け最後にはウルっと泣ける素敵な一冊でした。

    3
    投稿日: 2023.05.04
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    北海道トムラウシでの一年間の山村留学について綴ったエッセイ。豊かな自然と人情に溢れる僻地での生活に心温まり、個性的な三人の子供たちの言動にクスッと笑わされる。 私はどちらかというと僻地での生活は合わないタイプだと思う。この本にも記載があるが、たとえ一年間でも無理な人には無理である。それでもこの本を読もうと思ったのは夫がこういう暮らしに憧れているからで、読めば夫の気持ちが少しわかるかなと思ったからである。 結果、私の気持ちが変わったかと言うと、40%くらいは変わったかもしれない。一年間の期間限定なら、僻地での暮らしも悪くないかもしれない。それくらいこの本で綴られているトムラウシでの生活は毎日が生き生きとしていた。 昔、海外に留学していた時、毎日がキラキラと輝いていてことを思い出した。初めて見る景色、初めて出会う人々、その人達の生活や言動の一つ一つに驚かされ、目に映るもの全てに興味津々だった日々。この本のトムラウシでの生活はその海外留学時代に似ているような気がした。まさに、山村留学である。 また、個性的な三人の子供たちの言動にも笑わされた。特に印象に残っているのは「しんとくちょう ぐったり」だったこと。(本当はくったり)

    2
    投稿日: 2023.05.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白くて仕方なかった。笑ってしまうから公共の場では読めない。「はじめからその話をすれば良かった」「ウミガメのスープを仕込もう」とはタイプの違うエッセイ。日記みたいでもありTwitterみたいでもあり4コマみたいでもある不思議なエッセイ。次男の名前がコロコロ変わったり、長女の不思議な発見があったり。 北海道で柔軟な発想を得たからこんな素敵な文章が書けるのだなと思った。(※元々能力はあり、努力はされているという前提です)

    7
    投稿日: 2023.02.23
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    フィクションだと思って手にしたら、宮下さんのノンフィクションだった。宮下家のトムラウシでの山村留学を書いた本。空気の匂いや家族が一緒になって楽しむ様子がとても伝わってきた。 貴重な体験をとてもうらやましく思うが、今の生活を捨てることもできないので、せめて旅行に行きたい。

    4
    投稿日: 2023.02.11
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    私の住んでいる環境とトムラウシの環境が真逆と言っていい程かけ離れ過ぎていて、トムラウシで過ごした宮下家の実体験が時に空想上の物語かと錯覚を起こしてしまった。 この本にはトムラウシの魅力がこれでもかと言うくらいに詰まっていてもっと色んなことが知りたいなと思わせてくれる。また、個性豊かな宮下家の面々には何度も笑わされた。子供達の天真爛漫さや純粋な所だったりマイペースな発言に対して著者の冷静なツッコミが面白く、子供ならではの視点にハッとさせられる事もあった。 長男が「本気の大人はカッコいい」と発言したように、学校行事の際に先生や親も真剣に取り組んだり子供のいない家庭の人も観に来たりと、地域一体となって子供達を支えている姿がとても素敵だと思った。そして、受験を控えている中学3年生の長男含め家族みんなが勉強する事に固執せず、勉強は大事だけれど1番ではなくて、自然の中で学んで遊んで生きる事も大切だと考えていて、その心の余裕ってとても大事な事だと痛感した。その余裕があるからこそ見られる景色があるんだと思い知った。 今いる環境を変えるというのは相当の覚悟がいる事だと思う。ましてや家族がいるとなると学校や仕事の事、家族の理解など、より問題が山積みだろう。そんな中、宮下一家は意を決して引っ越しをする。その結果、トムラウシの壮大な大自然に触れる事ができ、トムラウシに来なければ体験できなかっただろう事を体験して、感じることが出来なかっただろう事を感じ、人生においてかけがえのない充実した1年間を過ごす事が出来た。覚悟が人を動かし人を変え、覚悟を決めた者だけが得られる特権がある。

    7
    投稿日: 2023.01.07
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    北海道の大自然の中に家族みんなで山村留学。清々しい空や広大な大地を思い浮かべながら、読者の私も一緒に住んでいる気分に。奥地に住む住民もみな優しく、温かな気持ちになれる一冊。

    2
    投稿日: 2023.01.04
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    優しい表紙に惹かれて、はじめてのエッセイ。 少しづつ、大事に読みたいと思える1冊。 最初から最後まで優しさと温かさに包まれてた。 どこにいても、きっと厳しさや温かさ、嫌なこともいいこともあるだろう。 「本気で楽しもうとしとるから楽しめる」に、ほんとだな〜としみじみ。心洗われた。

    7
    投稿日: 2022.11.18
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    エッセイではあるが、環境が非現実的なのと、クスッと笑える文章で、面白い小説を読んだような気になる。トムラウシの自然の美しさや子供達のすくすく育っていく様子、村の人々の逞しさや優しさが伝わる。寒さは厳しいし不便だし、誰もが楽しめる環境ではないだろうけど、作者は前向きで感謝の気持ちが強いから楽しめたのかな。山村留学って初めて知ったけど、良い制度だなと思った。

    5
    投稿日: 2022.11.14
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    初めてエッセイを読んだ。エッセイってこんなにおもしろいのか。 田舎暮らしもいいものだ、私もトムラウシに行ってみたい、そう思う本。心が優しくなれる本。 多くの方々におすすめしたいです。

    4
    投稿日: 2022.11.13
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    素敵すぎる!!エッセイ読むだけで心が洗われるような体験は初めてで驚き。宮下さんの作品に興味を持ち始めたきっかけの本 わたしの通ってた小中も複式学級にはならなかったけど割と小さめで、転入転校も多くてなんだか重ねてしまった〜

    2
    投稿日: 2022.11.03
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    トムラウシという、北海道の大体ど真ん中に位置する山の中へ山村留学した宮下奈都さんとそのご家族の、一年間を記録したエッセイ。 これが笑いあり涙ありでとても面白かったのです。初めて読んだ著者のエッセイで、こんなに笑ったり泣いたりさせられるとは思いませんでした。 ちょうどこの頃育てられていたお子さんたちの歳の頃が我が子に近いものだから、共感もあってなおさら。 わくわくが伝わる。暖かさが伝わる。大変でも寒くても、でも、楽しんでいる様子がとにかく伝わる。 とっても楽しい本でした。ストレスとかでわーっとなった時とか、また読み返したくなりそうです。

    20
    投稿日: 2022.10.14
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    山村留学という制度があり、北海道の富村牛(トムラウシ)地区に住んで、地元の小中学校に編入することができる。宮下さんが家族5人で福井から富村牛に移住した記録が、面白可笑しく、そして感動ストーリーも交えて描かれているエッセー。 過酷な環境の中で地元の人達と密に交流しながら、逞しく、そして優しく育っていくお子さんたちの姿が描かれ、エネルギーをもらうことができた。 私も北海道のトムラウシ登山に行ったとき、途中で富村牛集落を通過した。 最寄りのスーパーマーケットから1時間以上、隣の集落(屈足地区)からも数十キロというトンデモナイ秘境なのだが、確かに住宅・牧場・作業所がある。 ところが雰囲気が少し違う。立派な学校・カフェ・そして「道の駅」のような施設まであり、山村というより、ちょっとしたテーマパークというか、異世界だった。外部の人を受け容れるインフラは整っているようだ。 トムラウシ山のある大雪山国定公園の美しい景観は、カムイミンタラ(神様たちの遊ぶ庭)と呼ばれている。 別の意味では、神様しか遊べない(=暮らせない)ような、とんでもなく厳しい自然環境である。 宮下さんは富村牛での暮らしを軽調なトーンで綴っていらっしゃるが、想像を絶する苦労があったと思う。 地元の方々や、宮下さんのような山村留学のご家族が生活の営みを続けてくれるからこそ、山奥の集落が維持され、それが登山道や生態系の維持、電源開発、環境保全に繋がっていることを理解し、感謝の気持ちを胸に秘めて、運転させていただいた。

    19
    投稿日: 2022.10.08
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    ◎ ブクログ秋の特別対談 さて子 × さてさて(にわか読書家) & さて菜(さてさて妻) 小説を愛し小説家を愛する、ブクログきってのにわか読書家にして感想家でもある一般人・さてさて氏をお迎えして本への熱い想いを語っていただこうというこのシリーズ企画。今回は、2016年に「羊と鋼の森」が本屋大賞を受賞した宮下奈都さんが同作品の執筆の舞台とした北海道トムラウシに暮らした一年を綴った「神さまたちの遊ぶ庭」について、思いの丈を語っていただこうと思います。さらに今回はスペシャルゲストとして、さてさて氏の奥様でいらっしゃる さて菜様にもお越しいただきました。お話のお相手はブクログ編集部から、さて子が担当させていただきます!では、早速いってちょんまげ! さて子 〈さてさてさん、今日はお忙しい中、編集部までお越しいただきありがとうございます。奥様にもお越しいただいて大変光栄です。編集部を代表して御礼申し上げます〉 さてさて〈いえいえ、こちらこそ。まさか妻にまでお声がけいただけるとは思いませんでした。あっ、妻の さて菜です〉 さて菜〈さて菜でございます。いつも主人が大変お世話になっております。主人が馬鹿なことばかり言ってご迷惑をおかけしております〉 さてさて〈ば、馬鹿って、失礼な。お前が馬鹿じゃないか。何言ってんだ〉 さて菜〈あなたほどじゃないわよ。そもそもね、毎日毎日、本ばかり読んで、家の中、本だらけじゃない〉 さてさて〈この前、整理しただろう。何言ってんだ〉 さて菜〈何とは何よ〉 さて子〈ま、まあまあまあ。落ち着いてください。録音も回っていますし…〉 さてさて〈し、失礼しましたっ〉 さて菜〈すみません。慣れてなくて〉 さて子〈いえいえ。では、仕切り直して、始めさせていただきます。今日は、さてさてさんもたくさんレビューを書かれている宮下奈都さんが2017年に刊行された「神さまたちの遊ぶ庭」についてお話をお伺いしたいと思います。さて菜さんもお読みになられたとお聞きしていますが?〉 さて菜〈はい、今日お招きいただけることになったので、急いで読んできました。普段あまり読書はしないので〉 さて子〈さてさてさんは読書の虫のように読まれてらっしゃいますが、夫婦でも趣味は違うんですね〉 さて菜〈全く読まないわけじゃないですよ。この人が読みすぎなんだと思います〉 さてさて〈読みすぎってことはないだろう。普通だよ〉 さて子〈(なんだか、怪しい雲行き。この夫婦ヤバいのかも)〉 さてさて〈何かおっしゃいましたか?〉 さて子〈い、いえいえ。お、奥様ステキな方だなあと〉 さて菜〈ありがとうございます。さて子さんこそ、さすがミス・ブクログと言われるだけありますね〉 さて子〈ミス・ブクログ?ど、どこでそんなことお聞きになりました。えっ、えっ?〉 さて菜〈お世辞ですよ、お・せ・じ〉 さて子〈(失礼な人。どうしてこんな人呼んだのかしら、編集長の好みなのか…)〉 さて菜〈あのお、何か言いましたか?〉 さてさて〈こんなこと続けてたら無駄に行数かかってしまいますし、読むのをやめる方が出てきますよ〉 さて子〈し、失礼しましたっ。では、さてさてさん、この作品について気に入られた箇所などよろしくお願いします〉 さてさて〈はい。この作品は、『二〇一三年、一月』に、『せっかく北海道へ行くなら、大自然の中で暮らさないか』と、宮下さんのご主人が言い出されたところから始まります。『四月から二年間、家族で帯広へ行くことになっていた』という宮下家〉 さて菜〈それで、結局『大雪山国立公園の中に』ある『トムラウシっていう集落』に移り住むことになるのよね。『いちばん近いスーパーまで、山道を下って三十七キロ』って、私だったら絶対無理。宮下さんも『誰が晩のおかずの買い物をするのかしら』と最初思われてたようですしね〉 さてさて〈『携帯は三社とも圏外』ってところで、さて菜は絶対無理だよね』 さて菜〈何言ってるの。困るのはあなたでしょ。どうやってブクログにレビューを投稿するの?〉 さてさて〈あっ、ヤバ。そりゃ無理だわ〉 さて菜〈ほら〉 さて子〈宮下さん家はお子さんはいらっしゃらないのでしょうか?〉 さて菜〈『十四歳、十二歳、九歳の子供たち』と三人いるようなんですけど『いいね』、『おもしろそう』、『そういうところで暮らしてみたい』ととても前向きなんですよね。長男の高校入学との関係で一年だけと決めたみたいですけど、それでもうちの子たちだったら絶対大反対しそう〉 さてさて〈そうだよな。『こちらの友達と別れた上、全校生徒十人』って環境、耐えられないんじゃないかな?そもそもずっとスマホばっかりいじってるし〉 さて菜〈スマホばっかりって、あなたが言うと説得力ないんですけど〉 さてさて〈なんだと。君だってスマホなしの生活なんて無理だろう〉 さて菜〈あなたに言われたくないわ〉 さて子〈まあまあ、冷静にお願いします。一応、お手当を出させていただいていますので、そこのところご理解のほど〉 さて菜〈そうだったわ。今日いただく予定のギャラで、もう先に買っちゃったから…。ヤバイヤバイ…〉 さて子〈何かおっしゃいましたか?〉 さて菜〈いえいえ。えっと宮下さん家は本当に思い切りがいいですよね。でもビックリしたのは、他にも同じように引っ越してきた人がいることですね。『山村留学生用の住宅が四軒』もあって、実際に『千葉から来た家族が住んでいる。お母さんと子供が三人』という感じで他の家族も引っ越してこられているようなんです〉 さてさて〈やっぱり魅力があるんだろうね。宮下さんもこんな風にトムラウシのことを書かれてる。『空気がおいしい。最初に空気を「おいしい」と表現した人の気持ちがよくわかる。空気にはほんとうに味がある。おいしい水と似て、口の中でまろやかで、きめが揃っていて、音符でいうとドレミファソのソみたいな澄んだ味。ここの空気はおいしい』。宮下さんらしいとっても美しい表現だと思う一方で、こんな風に形容できる『空気』ってものすごく興味が湧きますね。行ってみたくなる〉 さて菜〈でも、長期は嫌だわ〉 さてさて〈そう、夏休みの旅行までかな〉 さて子〈珍しくご意見が一致しましたね〉 さてさて・さて菜〈なにか?〉 さて子〈い、いえ、えっと、トムラウシならではの暮らしで他にありますか?〉 さてさて〈宮下家の経済事情の本当のところはわからないんですが、ご主人、会社を辞めたようなんですよね。それで、『四月の末から週に二日、夫は山を下りて働きに行くようになった』と現地で暮らし始めてから仕事を見つけられたようなんです〉 さて子〈『週に二日』って、それだけですか?〉 さて菜〈次男に『将来はできれば大学へも行きたい』、『週に二日で、経済的にだいじょうぶ』とツッコまれてしまうんですよね〉 さてさて〈でも、ご主人大物なんだよね。『今にママの本が売れるからね』って言い返すという〉 さて菜〈でも、そんな旦那さんの言葉に『今っていつだよ。売れねーよ』と毒付く宮下さん〉 さてさて〈そう、宮下さんのイメージからは遠いオチだよね。でも、このトムラウシの一年の間に書いた「羊と鋼の森」が本屋大賞を受賞したわけだから、このご主人、予言者かもしれない(笑)』 さて子〈そうなんですね。「羊と鋼の森」は私も読みましたが、あの美しい表現に満ち溢れた世界観は、執筆環境が影響したのでしょうか〉 さてさて〈そうかもしれませんね。他にも大自然のど真ん中だなあと思える表現は多々あります。『家の前で大きなエゾシカと鉢合わせした』とか、『家から三百メートルほど離れた畑に羆が出』たなんて、すごいところだと思います〉 さて菜〈学校も凄いですよね。『小中併置校で、校舎はひとつだ』という学校は『校長先生と、教頭先生は、小中学校共通』で『小学校に三人、中学校に四人の先生』という陣容。それに対して『小学校の児童は十人。学級数三』、『中学校の生徒は五人。学級数二』と子供もこれしかいないんですよね〉 さてさて〈中三は宮下さん家の長男一人だから、いきなり『生徒会長』になるのも面白いよね。それまで住んでいた『福井の友達が聞いたら笑うだろう』と宮下さんが言うのも微笑ましい感じ〉 さて菜〈『校庭で、みんなで肉を焼いて食べる』、『集落の人たちがほとんど参加する』ハイキング、そして『親も走るし、先生も走る、町内総出の手づくり感満載』の『小中学校合同運動会』の様子が描かれていくのを読んでいるとなんだかちょっと興味が湧いてきました〉 さて子〈お二人のお話を聞いていると私もとても興味が湧いてきました。そんな素敵な暮らしに入っていくと抜け出せなくなりそうですね〉 さてさて〈はい。宮下さんも次第にこの土地に気持ちが入っていったようですね。『ここを離れても生きていけるだろうか。こんなに美しい場所を離れて、どうやって生きていくのだろう』。そんな問いかけを自身にするようになっていく宮下さんは、『離れる想像をするだけで、涙が出そうになる』とおっしゃいます〉 さて菜〈そんな思いの先にある後半の苦悩はちょっと切なかったな〉 さてさて〈そうだね。『来年度もここで山村留学を続けるかどうか』という『最終決定』に向けて『家族で話し合う。何度も話し合う』という宮下家』〉 さて子〈お子さんたちも帰りたくなかったんですか?〉 さて菜〈『通える範囲に高校はない』ので、長男は別の思いもあるんだろうけど、特に娘さんはここに残りたい思いが強かったみたい。ちょっと可哀想になっちゃった〉 さてさて〈そんな思いがなんだか読者にも強く伝わってくるんだよね。トムラウシでの生活に浸っていく前半と、帰ることが決まった後の後半では、温度感が随分違うのを感じたね〉 さて子〈この作品って実話なんですよね。私は読んでいないからはっきりとはわからないんですが、お話をお聞きしているとなんだか一つの小説のような感じがします〉 さてさて〈そうですね。私もエッセイの一種だと思っていたんですが、なんだかドラマティックで、一つの小説のような印象も受けましたね。なので、小説しか読まない!と勝手に宣言されているような人にもオススメですね〉 さて子〈あのお、それってさてさてさんご自身だと思うんですけど。自虐ネタですか?〉 さてさて〈…〉 さて菜〈そうなんですよ。この人、妙に偏屈なんですよ。小説しか読まない!って言って、電気製品の説明書なんかも読まないんです。それで、使い方を聞いてくるもんだから面倒で、面倒で…〉 さてさて〈そんなことないよ!この前、ルンバの説明書読まなかっただけじゃないか。大袈裟に言うなよ。そもそもルンバを動かすのに浴室の扉を閉めないから本体に水が入ったじゃないか〉 さて子〈勝手にタイマーをセットしたのはあなたでしょ〉 さてさて〈お前がだらしないから悪いんだよ〉 さて子〈何よ!(パチンッ)〉 さてさて〈な、殴ったね。親父にもぶたれたことないのに〉 さて菜〈殴られもせずに一人前になった奴がどこにいるものか〉 さて子〈あのお。お二人で”ガンダムネタ”で勝手に盛り上がられても困るんですが…。そもそもこのレビューを読んでくださっている皆さんの全員がガンダム知っているわけじゃないですし〉 さてさて・さて菜〈す、すみません。反省します〉 さて子〈お二人って、仲が良いのか悪いのかよくわかりませんね〉 さてさて・さて子〈…〉 さて子〈無駄に時間を使ってしまいましたので、今日のギャラは半分ということで〉 さて菜〈それは困ります。もうこのバッグ買ってしまったので〉 さて子〈はあ?そんなこと知りませんよ。さてさてさんになんとかしてもらってください〉 さてさて〈さて子さん、冷たすぎませんか?こっちだって、この長いレビューにウケを用意しないとマズイと思って頑張ってるんじゃないですか。そんなに強く出るんなら…〉 さて子〈読○メーターに乗り換えるとか言うんでしょ。そんな脅しには引っかかりませんよ。最近、レビューがさらに長くなっている さてさてさんが255文字制限の読書メー○ーになんて耐えられるわけないんですから〉 さて菜〈さて子さん、痛いところ突きますね。スッキリしちゃった。今日、来て良かったわ〉 さてさて〈ううっ。認めたくないものだな。自分自身の若さ故の過ちというものを〉 さて子〈さてさてさん!”ガンダムネタ”はやめてくださいって言ってますよね。そもそもあなたは赤い彗星というより、腹黒い彗星って感じですよ〉 さて菜〈うちの亭主になんてこと言うんですか。失礼にも程があります!流石にムッとしました。もう亭主には金輪際ブクログにレビュー投稿やめさせます。どうです。困るでしょう。この対談企画も二度とできませんよ!ファンの方から さて子さん宛にクレーム殺到しますよ〉 さて子〈あ、あああ。す、すみませんでした。言い過ぎました。さてさてさんは、ブクログの宝です。どうか今後も長〜いレビューで酔わせてください〉 さてさて〈分かればよろしい。分かっていただいたついでにブックリストの200字という意味不明な文字数制限をせめて300字に拡張するのと、コメント機能を追加してください。読書○ーターより厳しい字数制限なんて、わけわかんないです〉 さて子〈善処いたします〉 さてさて〈なにを、官僚答弁のようなこと言ってるんですか。よろしくお願いしますね〉 さて子〈前向きに検討いたします〉 さてさて〈だから、官僚みたいな…〉 さて菜〈何を二人で漫才の掛け合いをやってるんですか。さて子さん、無駄に行数使っちゃいけないんでしょ。もうかなりの読者の方がページを閉じちゃいましたよ〉 さて子〈失礼しました。可及的速やかに…〉 さてさて〈さて子さん、いい加減にしましょう。では、私がまとめに入ります。いいですね〉 さて子〈はい、調子に乗りすぎました。よろしくお願いします〉 さてさて〈この作品では、ご主人のたっての希望により北海道のトムラウシへ一年という期間限定で移り住んだ宮下奈都さん一家の新しい土地での暮らしぶりが描かれていました。『いちばん近いスーパーまで、山道を下って三十七キロ』もあり、『携帯は三社とも圏外』という、街に生きる人間には想像だにできない山村での生活。しかし、そこには、街での暮らしでは決して得られない、何ものにも変えがたい人々の生き方がありました。『まぶしくて、健やかで、神々しい場所』、そんな場所での一年を過ごした宮下さん。『私たちの暮らす場所には、人間が住んでいて、いいこともそうでないこともいろいろなことが起こるけれど、光の射す下にはきらきらと輝いた暮らしがある』と続ける宮下さんは『トムラウシでの一年間が、私たち家族にとって貴重な一年間だったのだ』とおっしゃいます。『いつかまた、必ず』というトムラウシを思う宮下さんの熱い思いがひしひしと伝わってくるのを感じるこの作品。私たちは日々の暮らしの中で知らず知らずのうちに余裕を失っているように思います。それは、便利さと引き換えに失ったものと言えるかもしれません。人が人である時間、便利さと引き換えにしない、人らしい生き方を感じながら生きる時間の素晴らしさ、そんなものをこの作品は垣間見せてくれたように思いました〉 さて菜〈パチパチパチ。あなた、良いこというのね。実の夫に感動してしまったわ。ねえ、さて子さん〉 さて子〈はい、いつも さてさてさんの最後のまとめには感激しています!今日は、”生”さてさてさんだけじゃなく、”生”さて菜さんにもお会いできて幸せです!〉 さて菜〈じゃあ、決まったわね。ギャラは元に戻しましょう。半分は取りやめね〉 さて子〈はい、もちろんそうさせていただきます。今日はありがとうございました〉 さて菜〈もの分かりがいいのね〉 さて子〈ありがとうございます。では、すみませんが、最後にお二人のサインをいただけますか〉 さて菜〈サインって芸能人じゃないわよ、私〉 さて子〈お願いします〉 さて菜〈書いたことないわよ、恥ずかしいじゃない〉 さて子〈お願いします〉 さて菜〈アイドルになろうと思った時代があったから昔練習したのよね。でも、あなた先に書いてあげたら〉 さてさて〈はいはい。ギャラの受け取りのサインだよね。これでいい?〉 さて子〈ありがとうございます。では、さて菜様も〉 さて菜〈受け取り…〉 さて子〈はい。税務署がうるさいんですよね〉 さて菜〈…〉 さてさて〈さては、お前、色紙にサインして欲しいと言われたと勝手に思ってるんだろ〉 さて菜〈…〉 さてさて〈前回、それで恥をかいたんだよね…いやあ、恥ずかしいねえ(笑)〉 さて菜 _| ̄|○ガックシ・・ さてさて〈まあ、今夜はギャラで美味しいものでも食べに行こうよ!それとも、トムラウシに移り住む?〉 さて菜〈何、調子に乗ってるのよ。トムラウシに行ったらレビューが投稿できなくて困るのあなただって言ってるでしょ〉 さてさて _| ̄|○ガックシ・・ さて子〈それでは、皆さま、今回のさてさてさんご夫妻との対談はここまでとさせていただきます。さてさてさん、引き続き熱いレビューを楽しみにしていますね!よろしくお願いします!では、皆さま、またの機会に ( 。•ᴗ• )੭⁾⁾バイバイ〉

    130
    投稿日: 2022.10.08
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    何回も繰り返して読みたくなる。そして毎回、北海道行きてぇ〜〜〜!!!ってなる。トムラウシ山、いつか登ってみたい。この本のおかげで登山が趣味になった。

    3
    投稿日: 2022.09.25
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    大雪山国立公園のトムラウシに期間限定で移住した一家のエッセイ 壮大な大自然のなかでの生活を描いていてとてもよい

    0
    投稿日: 2022.09.18
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    くすっと笑えて、時にジーンとして。 読みやすくてさらさらと一日で読み切ってしまった! トムラウシの一年を一緒に見れる気分になって素敵でした。最初にエゾシカが歓迎してくれていると教えた男の子は誰だったんだろうね。不思議。 漆黒の翼→英国紳士→ボギー の変遷がとても気に入っています。 宮下奈都さんの本は羊と鋼の森しか読んだことがないけれど、文章にひと読みぼれしてしまったのでこのエッセイも購入しました。トムラウシで過ごした日々に書いたお話が羊と鋼の森だったとは。その美しさに納得が行きました。空気の澄んだ綺麗な場所だったんだろうなートムラウシ

    1
    投稿日: 2022.09.12
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    宮下奈都の中でも大好きな本。 今回は3回目でした。 何回読んでも涙が出るし、何回読んでも自然の美しさに心が躍る。 この本を読むともっと自由に生きていいんだなと思わされる。 凝り固まって型にはまっている自分が、ちょっと柔らかくなれたような気がした。

    1
    投稿日: 2022.09.05
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    北海道の中でも山奥に位置する、トムラウシという地域に家族で暮らした日々の記録。はじめ小説かと思いきやエッセイでした。視点は宮下奈都さんでありつつ、宮下家の夫さんや3人の子どもたちがとても個性的で、そうきたか!の発想の連続。自然や家族や教育や地域との関わりなど、「暮らすこと」全般について、新しい視点で考えさせられます。

    0
    投稿日: 2022.08.15
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    大自然の中での生活。 大変さもあるけど、そこでしか体験できないものがある。 家族のあったかさを感じる本だったな。

    1
    投稿日: 2022.08.11
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    北海道トムラウシの山村留学1年のエッセイ。 作者さんを初めとした個性豊なご家族の日々が 綴られてます。 ご両親の元でお子さんがのびのびと 暮らして成長してるのが微笑ましく、 日常の1コマにクスッとさせられます。 実際に暮らすとなると なかなか大変な一面もあるのだろうなぁと思いますが、 こんな仕組みもあるんだと気づかされました。

    0
    投稿日: 2022.08.01
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    一家5人 息子2人と娘ひとりでトムラウシという 十勝の山奥の村で 一年暮らす話し みんなが楽しんで暮らす マイナス20度でも スーパーは遠くても 生協がくるのはびっくり! 北海道が大好きなご主人 週2日しか働かない 福井から引っ越す時 子供たちが 行きたい、という。 読むと楽しいけど 暮らすのは大変そう! キタキツネや熊もでる。 おおらかに生活を楽しむ。 あったかい人たち 読んでいて気持ちがよくなる話しです。

    0
    投稿日: 2022.07.30
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    初めて読んだエッセイだけど、おもしろかった。 宮下家三兄妹がおもしろい(笑) 表紙のデザイン可愛いし、タイトルが綺麗。 一年間だけだったら、私も行ってみたいな。 宮下さんの、他の作品も読んでみたい。

    1
    投稿日: 2022.07.05
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    北海道のトムラウシ。その麓から350mの集落で暮らした宮下家1年間の物語。壮大な大自然の中、個性的でおもしろい宮下三兄妹と一緒に、自分も山村留学をしているような気分になりました。こんな貴重な体験はそうそう出来るものではありませんよね。その環境を用意した宮下夫妻の勇気と決断力に感服しました。

    0
    投稿日: 2022.07.02
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    宮下奈都さんにハマったきっかけとなった一冊。 北海道の空気を感じられるような素敵な描写が多くて、読んでいると癒されます。

    0
    投稿日: 2022.06.25
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    フィクションの小説だけじゃなく、ノンフィクションのエッセイが面白いのってすごいな。 トウラムシっていう聞いたことのない北海道の村で一年間の山村留学をする宮下家。 その行動力もすごいし、村の人たちも個性あふれて面白い人たちばかりだけど、なんといっても宮下家の子供がすごい!!! のびやかにすくすくと生きていて、長男も次男も長女も素敵だ。 くすっと笑える話もあれば、ちょっとしんみりしてしまうところもあって、とても好きだった。

    4
    投稿日: 2022.06.08
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    面白かった。 エッセイは普段読まないが、好きな作家の宮下奈都さん、しかもタイトルが綺麗で装画もかわいらしいので手に取ってみた。 とにかく文章がコミカルで、子供と一緒に暮らすって心が豊かになるなぁと思える。 しかも北海道の山奥で。 共に宮下一家と暮らした様な気持ちになれる。 全身全霊で『今』に向き合って生きる。 宮下さんの作風が好きなのはそこにあるのかもしれない。 BUMP OF CHICKENが好きで、パニック障害で、自然の多い環境で暮らし、(子供達が)バドミントンが好き、、、と共通点が多くて益々好きにならざるを得ない。 明るい気持ちになれる一冊。 何度でも読み返したい。

    1
    投稿日: 2022.05.21
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    面白かった! 気温とか環境は日本じゃないようなどこか異国の話を読んでいるようで、知らない地を知れて楽しかった。そして人のあたたかいこと。みんなで守ってる。とても素敵。

    1
    投稿日: 2022.05.19
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    普段はエッセイは読まないのだが、大好きな『羊と鋼の森』の作者で、ちょっと気になったので借りてみました。 宮下さん一家が、北海道のトムラウシへ山村留学し暮らす日々が、日記のように楽しく描かれている。 山の学校、山の暮らし、子供たち、何もかもが楽しそうだ。 もちろん大変なことも沢山あったのだろうが、宮下一家がとにかく毎日を楽しんで生きているのが伝わってくる。 途中で他の小説を読んだり、仕事の昼休みに少しだけ読んだり、ゆっくりのんびり楽しめる本。たまにはエッセイもいいな…と満足の一冊です。

    14
    投稿日: 2022.05.18
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    宮下奈都 著 面白かった!ブク友さんの本棚レビューから興味が湧いて、とても読みたくなった本。 エッセイは少し苦手分野だと思っていたが、これはノンフィクションのエッセイ本なのだ!ヾ(´▽`というか、エッセイ自体ノンフィクションなのか⁉︎o(≧▽≦)o (よく分かってないじゃん(・・;)とにかく、この宮下家5名様のトムラウシ一年間、山村留学体験物語 とても良かったです♪ 日記帳のような本作、奇跡とも思えるような自然の景色の美しさ、美味しい空気を吸い込んでるような気持ちにさえなるけれど、自然の脅威とも言える過酷さ、あたたかい部屋で読んでいると実際には伝わらないであろう生活の厳しさ、なのにワクワクした楽しい気持ちを抑えられない。 ”北海道はやはり憧れの土地なのだ!” どんなにこの美しい風景に心溺れようとも、トムラウシこの地に暮らし生活するとなると、自分にはとても無理(・_・;(誰にも住めとも言われていないが…)寒さにさえ堪えることの出来ない人間だ、だからこそ余計に思いを馳せ憧れを抱いてしまうんだろうと思う。 それにしても、宮下奈都さんの本は何冊か読んだことあるけど、宮下奈都さんってこんなに面白い人だっけ?と驚かされつつ、ユーモアのセンスに親近感を感じて、時々ふきだしながら楽しい気分で読めました(⌒▽⌒) 作者の宮下さんは、少し躊躇しても…(少しの躊躇ではなかったのかもしれないが(・・;)何が良いかのセンサーが働き、苦労よりも自分の心が本当に望んでいるものに惹かれ、楽しみがそれを上回る(経験した後悔よりも経験しない後悔を生みたくないとでも言うか…)これはチャンスなんだ!と言う夫の言葉に後押しされ、しかも、一番気になる子どもたちの意見がその暮らしに目を輝かせて「そういうところで暮らしてみたい」賛成意見が一致する!あっさりと決着はついた。 なんて素晴らしい家族なんだ(^O^☆♪ この宮下家5人家族、不思議でいて面白いけど、しっかりしている!芯が強い! (でなければ、そんな暮らし出来ないか。) この家族のあたたかさには心和むが、登場する山村の人たちの優しさ温かさには本当に驚き胸を打たれるではないか( ;∀;) 宮下家の夫も言い出しっぺの割に意外と登場は少ないのだが、そのトンチンカンさが笑いを誘う(^◇^;)3人兄妹は3人ともそれぞれにいい味だしてて、面白、いい〜! 真面目にギャグを飛ばしてるかのよう…(^^) しかし…やっぱり私は一番下の妹きなこ(仮名)が断然好き╰(*´︶`*)╯♡ 本中のきなこ(仮名)の会話に何度ブハーとふきだしたことか。 いっぱいあったのでひと笑いだけ記す “「日が長くなったね」と話していたので、夏至について丁寧に説明。一定の理解を得られたようなので「じゃあ反対に一年で一番短い日は?」って試してみたら、うちのむすめが「げしの反対だから、げせぬ」と答えた。感心した” 感心する母も母だが、私も感心してしまった(^^;;笑” 他にもいくつも、笑い漏れるシーンはあるのだが(息子たちも含め)この本を読まれたら、思い思いに笑って和んでほしいと思う。 子どもたちの天真爛漫さにも笑えるが、作者宮下さんの返しと捉え方がいい! トムラウシだけじゃなく、北海道は本当に自然豊かな美しい素晴らしい土地だと思う。 話は逸れるが、私は『北の国から』というドラマが大好きだ!とは言え、リアルタイムでドラマを観てた訳ではなく何年か前、BSで再放送していたのを、きっちり録画までして(多分、全話録画したと思う?) 北海道の田舎というだけでなく時代的にも少し古くはあるけれど、どの時代を越えても引き継がれてほしいと思うこのドラマ!個人的意見と言われてもいい!私は録画してあるこのドラマを何回観ても泣いてしまう( ; ; )何が大切かを考えてしまう。 美しい自然を背景に、偉大な自然に囲まれたここでしか得ることの出来ない体験や季節の彩り、厳しさと広大過ぎる自然の土地に圧倒される、人間模様も意外と厳しい!(◎_◎;) それでも、とにかく癒されるのだ!北海道という地でのびのびと生きてゆく人の姿、そしてその背景に大自然が悠々と息づいてるのを感じる…一体となって心に沁みてくる。 本作を読んでいたら、住んでもいないくせに、妙に懐かしい香りを運んできてくれた気がして、思い出に耽ってしまった、「北の国…ドラマの⁉︎」 こんなに自然は素晴らしいけど、暮らすことは絶対出来ないと思うほど、本を読んでも、ドラマを観ても過酷である暮らし。 でも憧れは尽きない。 初めて北海道ツアー旅行に行った時、あまりの広大な自然の中の美しい景色に心奪われたのは言うまでもない。車窓から景色を飽きずにずっと眺めている私にツアーガイドさんは 「ホント、畑好きなんですね!」と笑いながら言われた。畑が好きというか…(・_・; 普段見ることの出来ない広々とした美しい景色に魅入ってしまう訳だけど…北海道って不思議だ! 北海道という地にすっぽり包まれているような感覚になる。 「北海道って本当いいよね!広大で見渡す限りの自然溢れたどこまでも続く景色がたまらない、食べ物も美味しい(*^o^*)」同じく北海道好きの友達と話してたら、もう一方の友達が唐突に言った「私は寒いのは嫌!やっぱり、私は南の島が好き。」 「えっ!あ、そう…私は北海道旅行5回目になるけど(まだ5回目かい⁉︎)寒いけど北海道いいよね〜」北海道好きって言ってた友達を振り返ったが「う…うん、でも、私も近頃寒さに弱いかなって思って、、」モジモジ(´⊙ω⊙`) 確かに…私も寒さには弱いのだ_| ̄|○ 実は沖縄だって大好きなのだ(^_^;) いやいや、本作は北海道のトムラウシが舞台の物語… トムラウシは日本名山のひとつで、大雪山国立公園に指定されている。 アイヌ語でカムイミンタラ 『神々の遊ぶ庭』と呼ばれる美しい山 それがほぼタイトルになっている。 装丁は名久井直子さん装画は布川愛子さん とても可愛くて素敵です♪タイトルとカバーだけで手に取ってしまいそうな本です(^。^) 本中から抜粋… 『しあわせって、たぶんいくつも形があるんだろう。大きかったり、丸かったり、ぴかぴか光っていたり。いびつだったり。変わった色をしていたりもするかもしれない。そういうのをそのまんまで楽しめるといいとつくづく思った。』 これはトムラウシに暮らした家族の物語りでもあった。長編作品ではないが、一年間の家族の濃密な時間が窺える。 素敵な家族に囲まれて…一年限定なら(^^;; 暮らしてみたいと思える 妄想、山村留学体験だけは出来ます。

    37
    投稿日: 2022.05.11
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    面白かった。 超短編ストーリーが次々に並んでいて著者のツッコミが小気味良い。 何より娘さんの世界観がツボだった。 長男の運動会での挨拶が印象的。 「ここトムラウシで、今日も本気の大人たちをたくさん見ました。大人の本気ってかっこいいです。」 見してやろーじゃないか大人の本気をって思えてくる。

    4
    投稿日: 2022.05.09
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    さくさく読める、心の中が軽く、心地よい読後感。自然と家族と、その地域ならではの生活。想像を越える思い。人や自然やまだ見ぬものとの出会い、それが豊かさを生む。

    89
    投稿日: 2022.05.03
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    こんな家族との生活、地域での暮らしはさぞや楽しいだろうなと思った。 もっと若い頃に出会っていたら自分の将来が変わったかもしれないが、一方で若い頃に読んでいたら心に響かなかったかもしれない。

    1
    投稿日: 2022.04.26
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    宮下さん一家が1年間北海道の富村牛で生活をしたお話。 本には良かったことしか書かれておらず、本当はもっとしんどいことや、辛いこともあるだろうと普通なら疑ってしまうが、富村牛にはそんな考えが一切出なかった。 確かに生活をしていたら辛いことはでてくると思う。 でもここにはそんな辛さも覆せるくらいの優しさが溢れていた。 1年限定の生活だったが、他のどんな年よりも濃い1年を過ごしただろうし、子供達の記憶にも残り続けるだろう。 解説にもあったように、ページを進める度に先を読みたい気持ちと、まだ終わって欲しくない気持ちがせめぎ合う。 まだまだこの家族、この村の人々のあたたかさを感じていたいと思ってしまう。 学校でのこと、富村牛のこと、北海道の大自然のこと、宮下家のこと全てをもっと知りたくなる。 読み終わったばかりだけど、直ぐにでももう一周したいと思える本に出会ったのは初めてだった。

    3
    投稿日: 2022.04.16
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    小説だと思ったらエッセイで失敗したなと思ったけど読み始めたらクスクス笑えるところがたくさんあっておもしろかった。

    1
    投稿日: 2022.04.15
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    「スコーレNo.4」の大ファンなので読んでみた。宮下奈都さんがこんなにユーモアたっぷりな方だなんて知らなかった。おもしろかった〜! 寒過ぎるとコンタクトが凍ること、スケートリンクは手作りできること、山奥ではあんなにもご近所付き合いが濃密だということ、読んでてびっくりすることがたくさんあった。カルチャーショック満載のトムラウシでの暮らしをポジティブに受け入れていく宮下家はとても強いと思った。 序盤〜中盤は笑いとワクワク感、終盤は少し切なさとじんわりした温かさを感じた。 トムラウシにいる間に執筆されたという「羊と鋼の森」をもう一度読んでみたくなった。

    1
    投稿日: 2022.04.12
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    大自然の中家族で暮らすとどうなるか。宮下さんのユーモア溢れるコメントがなんとも素敵で…近所の人、学校の先生、あらゆるものが今の私とかけ離れていて読んでてほんわかした。

    1
    投稿日: 2022.04.09
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    個性豊かな宮下家の皆さんのお陰で、たくさん笑わせてもらいました❁⃘*.゚ 今まで「生協さん」と呼んでおりましたが、これからは「生協殿」と呼ばせて頂きます!!

    2
    投稿日: 2022.04.05
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    いろいろな事に対する作者とお子様たちのほのぼのした反応、会話が楽しかった。 あちこちでクスッと笑える楽しい本だった。別の作品も読みたいと思った

    1
    投稿日: 2022.03.23
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    万人におすすめしたいエッセイ。エッセイ初心者の方にも。北海道の僻地、トムラウシに山村留学をした宮下家の一年の話。読み進めると、俄然気になる、トムラウシでの生活。スマホでトムラウシを検索しながら読むと、悠然な自然と絶景に息を呑む。特に宮下さんのお子さんたちが、学校でのびのびと過ごしている様子が微笑ましかった。授業で釣りしたり、蕎麦粉でガレットしたりしたい〜。僻地教育について知ることができたのも面白かった。宮下家の子どもたち面白くてクスッとできる。何より、宮下さんが活字で地味に笑わせてくるのがすごいのよ。また再読したい。最後に、印象に残った言葉。 しあわせって、たぶんいくつも形があるんだろう。大きかったり、丸かったり、ぴかぴか光っていたり。いびつだったり、変わった色をしていたりするかも知れない。そういうのをそのまんまで楽しめるといいとつくづく思った。

    3
    投稿日: 2022.03.21
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     てっきり小説だと思って購入したらエッセイでした。  北海道にあるトムラウシで一年間暮らした様子を描いたエッセイ。トムラウシは百名山の一つで、題名にもなっている通り、神々のあそぶ庭ともいわれているらしい。大自然もそうだが、何よりもトムラウシに暮らす人々がとても魅力的だった。一年間だけ暮らすというどう考えてもよそ者としか言いようがない作者家族をとても温かく迎えていた。 何もないけど何かあるみたいな表現をする事があるが、正にトムラウシの事だなと思った。そのトムラウシでの一年間を経て、家族それぞれがこれまでにない変化を見せていたのが印象的だった。

    0
    投稿日: 2022.03.20