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ライラと死にたがりの獣(1)
ライラと死にたがりの獣(1)
斯波浅人、斉田えじわ/KADOKAWA
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総合評価

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    マフィアの「武器」として何もわからない子供のうちに誘拐され、物扱いされて「殺戮マシーン」と化した亜人・アーロンが唯一知っている「物語」は青い瞳の天使が「死」と言う解放への世界へ導いてくれること。それが絵本の中のお話である事も、自分が虐げられた被害者で在る事も「知らない」亜人。いつもの仕事、ターゲット一家の娘ライラの青い瞳を見て、アーロンは絵本の天使が来たと錯覚し、ライラを連れて仕事を放棄する。ライラは、愛する母親を殺した(と言う設定だが、実はアーロンではないかもしれない)アーロンから、絵本の中の天使の様に自分を死へ導いてくれ「殺してくれ」と言う。アーロンには「心」や「感情」が欠如している事に気付くが、母を殺された憎しみもある。設定の妙技。 アーロンは「心」を学ぶのだろうか。ライラはアーロンに「心を教える」と言い放ったところで1巻目終了。 アーロンの境遇が什造と被るから。 身体は成獣、心は幼獣、しかも一冊の絵本をずっと胸に抱えて、しかも殺しのテクは一級品、ってキャラ的には美味し過ぎだろー!! 亜人が人間に差別されてる事にさえ疑問を持たないほどの無知が、ライラとの旅路でどうなるのか…

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    投稿日: 2018.01.24