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カムイの剣 1巻+2巻 合本版
カムイの剣 1巻+2巻 合本版
矢野徹/KADOKAWA
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総合評価

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  • サンタ・カタリナ島の「おゆき」の碑

    スティーブンソンの「宝島」やポーの「黄金虫」をはじめ、伝説の大海賊キャプテン・キッドの財宝をめぐる物語って古今東西たくさんあるんだろうけど、日本人ならこのお話「カムイの剣」は読んでおきたい。私はアニメ映画化で話題になっていた当時にこの小説を夢中で読みました。映画化と同時期に3巻以降の明治維新後の次郎(ジローム・カムイ)を描いた続編も発表され当時はそれも読みましたが、手元に本は残っておらずこの物語をまた読みたいとずっと思っていました。そしてついに電子書籍で2巻合本版が刊行。やっぱり一気に読みました。 元々は2巻まで上下巻のお話でしたしエンターテイメントとしてはこの合本版が最高ですね。時は幕末、蝦夷地でキッドの財宝の鍵となる日月螺細飾の短刀「カムイの剣」を手に入れた忍者太郎左、その太郎左とアイヌの娘オヤルルとの間に生まれた次郎は赤子の時に両親から引き離され、自身も忍者となり数奇な運命をたどります。主人公次郎も、宿敵天海も、超人的な忍者で凄すぎます。舞台は知床から国後島へ、船でカムチャッカ半島へ、極寒のベーリング海峡を歩いて渡りアメリカ大陸へ…。そしてその次郎の後を追う黒人の親友サムと追手のくノ一お雪、お雪になついた狼ペトロ。 「余の財宝を継ぐべき者に求むる資格は、秀れた頭脳の持ち主にして、大胆かつ冒険心に富み、七つの海をわが庭のごとく駆けまわる若者であることのみ。子孫であることも、イギリス人であることも要しない。」キッドはこう書き残していたとされています。それは人の死の悲しみを誰よりも知る若者、次郎のことだったのでしょうか。そして次郎は自らの役割をどう果たしていくのでしょうか。 この電子書籍は1巻+2巻合本版となっていますが、厳密には分冊される前の全1巻の書籍が底本と思われます。アニメ映画のほうは機会がなくて私は未だに見ていないんですが、こちらも傑作といわれています。

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    投稿日: 2016.03.03