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絵ときデザイン史
絵ときデザイン史
石川マサル、フレア/エムディエヌコーポレーション
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総合評価

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    お堅くなりがちな「デザイン史」を、可愛らしいイラストと簡潔な文章で紹介したもの。本文2色刷り。年代順に、興った美術様式やデザイン運動などが見開きでまとめられていて、やわらかな雰囲気でとても読みやすい。 インターネットがなかったり、今より気軽に海外に行けなかった時代は「万博」が本当に重要なイベントで、一つのデザイン様式を世界に広める格好のチャンスだったということがわかった。 1800年代までは色々な様式があっても、受ける印象は皆クラシカルで壮麗な似通った感じだったのに、1900年代になってから「キュビズム」「未来派」「ロシア・アヴァンギャルド」「ダダイズム」など自由な発想で本当に様々な方向性のスタイルが生まれている。「騒音芸術」や既成の便器などを作品として発表するのは、今でさえ奇抜な感じがするのに、100年以上前の当時としたらどれだけ大衆は度肝を抜かれたことだろうと思った。 1964年の東京オリンピックがピクトグラムが導入された初の国際イベントだったというのは知らなかった。亀倉雄策がデザインしたシンボルマークとポスターはやはり今見てもめちゃくちゃかっこいい。2021年の成果物は果たしてこの時のように後世に残っていくだろうか... 大学でデザインを専攻していたけど、そういえば「デザイン史」という授業はなかったな。何かに絡めて軽く説明があったくらいで、正直な所ここに載っているものも全ては把握しきれていなかった。学び直しに良い。手元に置いておきたい本。

    12
    投稿日: 2020.11.08
  • morinokazedayoriのアイコン
    morinokazedayori
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    12世紀のゴシックから現代に至るまで、特徴を捉えた分かりやすいイラストと、簡潔かつ凝縮された説明で、デザインの歴史を俯瞰できる。装飾的なもの、シンプルなもの、自然に根差したものなど、デザインのコンセプトが歴史の流れの影響を大きく受けていることが興味深い。

    4
    投稿日: 2016.05.19
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    radio24km
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    デザイン史がシンプルにまとめられていて面白かった。本のレイアウトがずっと変わらないところも読みやすくて好きだった。

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    投稿日: 2016.02.28
  • mikiyabuchiのアイコン
    mikiyabuchi
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    デザイン史の重要項目を、1項目2ページ以下で端的に解説した本です。 紹介内容は計60項目。 12世紀の「ゴシック」から21世紀の「パーソナルファブリケーション」まで。 基本は1項目2ページ。 1ページの解説に、代表的なデザインのイラスト(「アールヌーヴォー」ならミュシャなど)が併記される形で構成されており、簡単にイメージを結び付けられる親切なつくりになっています。 時系列に沿って並べてあるため流行の変遷が理解しやすく、1つの項目が短いため、すらすら気軽に読むことができます。 辞書のように使うこともでき「名前は知っているけど説明できない」デザイン用語について知識を補完する際にも有用です。 「デザインの入門書として」「現場で使える背景知識として」使用してほしいという目的を、確実に達成している本だと思います。 難点は、 ・フルカラーの本ではないこと ・写真が少ないこと です。 フルカラー写真で解説されているのが口絵のみのため、デザインの配色を確認したり、常に写真を使って特徴を把握することはできません。 有名な項目は容易に理解できる一方、聞き慣れぬ項目の要旨をつかむのは難しい側面もありました。 知っている項目の基本事項を押さえたり、知らない項目への興味を広げることに適した本です。 まずはこの本で概要を学びながら、他の文献も利用してさらに理解を深める。 そういった読み方がお勧めです。

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    投稿日: 2016.01.10
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    狐舞
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     デザインで使われるキーワードを年代順に並べた解説。誰が関係していたか、どんな影響を与えたかについてもざっくりと書かれている。解説は、「○○派の××が□□派の△△と……」のような美術の教科書にありがちな書き方ではなく、「○○は××である」という辞書的な書き方なので、美術、デザインに詳しくなくても、そのキーワードが意味するところがどういうものかが分かるように書かれている。歴史を順に追っていくと段々とシンプルな方向へ向かっているのが面白い。さらに近代に至ってはデザインの表現が形ではなく考え方を表わすようになってきている。なぜ近代のデザインがわかりづらいのか分かったように思う。

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    投稿日: 2015.10.25