
総合評価
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powered by ブクログ伊与原新さんの科学サスペンスミステリーですね。 実はこのミステリーは、江戸川乱歩賞に投稿して、惜しくも受賞を逃した作品を加筆訂正して、デビュー前から温めていた作品との事です。ですから、伊与原新さんの科学ミステリーの『原点』の作品ですね。 「帝都工科大学アストロバイオロジー研究センター」のセンター長の笠見教授が、実験室で死亡した。 どうやら有毒ガスを吸った為と思われるが、死因に不審な点がみられる。同時に同センターが、研究中の火星の隕石に「FFP(捏造・改ざん・盗用)」の疑いが有るとメールが、科学雑誌社と大学の関係者に送られてきていた? 帝都工科大学の大学本部の研究公正委員会が開かれて、真相解明の予備調査委員会を立ち上げることになる。そして、その委員長に天才科学者の百地教授が任命される。補助として、火星の隕石の取材をしていて、笠見教授の遺体を発見した科学雑誌『プリズム』の記者の小日向が加わることになるが…………? 素敵に面白いミステリーです。 百地教授のユニークさが、硬質な物語をユーモアを込めて和らげてくれるのが良いですね。探偵は、この百地教授、ワトスン役が小日向記者。 「火星の隕石が涙滴型磁鉄鉱、すなわち生物の痕跡があると認められる」というコンセプトで、地球の生命誕生のロマンが語られて、それがミステリーのキーワードになっています。 伊与原新さんの登場人物は、個性がしっかりしていて、物語をそれぞれもり立てるので、飽きがこないですね。それに、別の次元の科学的興味を引き当てるので、好奇心をくすぐられます。 とにかく、読み出すと止まらなくなるのが嬉しくなるのが、伊与原新さんです。 他の作品が気になって仕方がなくなる愉しい作家さんです(=゚ω゚=) (メメさん、『ルカの方舟』夢中で読んでしまいました。これは、ますます病みつきになりますね。次に読む本が楽しみです♪)
50投稿日: 2025.10.04
powered by ブクログ科学系は苦手だが、著者の作品は知的好奇心を刺激され、読み進めるのが楽しい。専門外の一般人向けにわかりやすく且つ面白く書かれており、その手腕はお見事。今作は火星の隕石に纏わる物語。ミステリーなのでもちろん人が死ぬのだが、舞台が大学研究室が多く、主人公が刑事ではないので牧歌的な雰囲気。犯行予告やら大事な隕石が方舟の形に変形させられるやら、なかなか一昔前のミステリーっぽいことをする犯人が好き。ロマンを感じることはほぼない私が、珍しく心動かされワクワクした。
2投稿日: 2025.08.12
powered by ブクログ伊与原新さんの原点と言われる本作、愉しみました!!(理系ワードはよく理解りませんがf^_^;)一気読みでした!!面白さは皆さんの感想にある通りですね。(笑) 帯より、 「この理系ミステリがすごい‼︎ キーワードは「火星」「隕石」「地球外生命体」、 そして「論文捏造」ー」 伊与原新さんは、どの作品を読んでも真摯に向き合ってらっしゃると感じられて、それぞれに深みがあり、読了後にまた他の作品を手に取りたくなってしまいます。 本作は帰省の時間を利用して一気に愉しむことができました。(下の子と二人、田舎の夏休みを楽しんできました(笑))色々読みたい本が溜まっていますが、まだまだ伊与原作品も読みたいです♪
38投稿日: 2025.08.11
powered by ブクログ地球惑星科学の知識とアカデミアを取り巻く環境を明瞭に描写しながらも伏線が紛れ込んでおり、読み進める度に物語の進行に意外性を感じることができる。巧妙なトリックの数々を駆使するミステリも良いが、読者に高度な情報を与えつつ奥行きのある物語を味わえる物語も良いなと感じた。
2投稿日: 2025.06.28
powered by ブクログいわゆる人類の成り立ちを巡るロマンと現実に起こる事件が絡みあいながら二転三転しながらいろいろなミステリの仕掛けもありながら解けていく様は美しいと思いました。 2893冊 今年121冊目
1投稿日: 2025.05.02
powered by ブクログ初、伊与原新。 隕石と火星と40億年前のお話(違うか?) 同じ理系の人として、研究者になるほど一つの事にのめり込める事が羨ましくもあり、同時に仕事にする事の難しさと、独特の閉塞感を感じる。 少しワクワクする終わり方がイイね。
1投稿日: 2025.04.08
powered by ブクログ地球の生命起源が火星からの隕石かもっていう説。壮大なテーマがわくわくさせてくれた。教授が言ってたセリフ「宇宙は渡れない海ではないですから。」はロマンがあって素敵だな。
1投稿日: 2025.04.04
powered by ブクログ専門的な言葉のオンパレードでめっちゃ読むのが疲れる。最後の伏線が繋がっていく所は面白かったし、百地のキャラも好きだった。でも、そこまでがダルすぎる。 この本、梅田三番街のでかい本屋の小説コーナーでかなり目立つ場所で売り出してた。有名なのかなって思って買ったけど、ブクログの登録数も少ないし、評価も高くないから、ただ本屋の店長が好きなだけだったのかも。
1投稿日: 2025.03.28
powered by ブクログ面白かった。百地先生の飄々とした感じが良かった。研究者として身を立てていく事の大変さがよく分かった。
1投稿日: 2025.03.17
powered by ブクログ2読目。大学の論文に携わる仕事に転職したので、前回はさらっと読み流していた(著書の得意分野だと思われる)研究者目線のリアルさがとても面白く感じた。
1投稿日: 2023.06.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
伊予原新の未読作品 作者18番の理系エンタメ小説で、本筋は殺人事件の半便探しだが、語られる舞台は壮大。地球生物起源説に話が及び、ことがことならSF作品としての展開もできただろうに。 日本の研究機関に対する予算配分の少なさ等に触れており、少々語るすそ野を広げすぎたか…。探偵役の天才教授百地の天才っぷりも、とってつけたような感じがするし。粗削りさは否めないかな。 それにしても、日本の教育研究分野への資本投下の少なさはなんとかならんもんかなぁ、と思う。消費税も上がり、他の税金も結構持ってかれてると思うのに、年金も足らん、保育予算も足らん、ライフラインの維持費用も足らん、文化への投資も足らん…。ほんならどこに金使ってるんよ?と思うなぁ。
3投稿日: 2022.08.23
powered by ブクログ鉱物のことも宇宙のこともわからない私もおいてきぼりにされることもなく読み進められました。 研究者って本当に好きな仕事を出来て羨ましく思っていたのですが、けっこう大変な仕事なんですね そして悲しかった。
1投稿日: 2021.10.30走磁性バクテリアはすごい!
宇宙というワードで連想するものは? ①北斗七星がわかる。②最近のプラネタリウムは素晴らしい!心地よすぎて5分も爆睡してしまった。 ③水金地火木土天海冥と木土海天冥地金火水(覚えた当時のままで暗礁できる。現在はちょっと違うらしい) この程度です。でもでもこれからは違います。 『僕たちは火星生命の子孫』めっちゃ興味がわきますよね。 そして少女のたった一言ですべてがつながった! これは火星と地球の35億年という時空を越えた再会。パンスペルミアかあ!これは浪漫、ロマンですよ。 最後に来てもまたまた興味深い事柄が。『謝辞』にて「科学界のインディージョーンズ」長沼毅さんの名前がありました。 百地先生たちが真相を追求していくことが、私にとっての未知なる世界の様々な幕開けでした。 ひょっとして難しいかもと思って読み始めましたが、なんのなんのバクテリアさんまでもがWelcomeしてくれました。
6投稿日: 2016.02.06
powered by ブクログ理系の修士課程を修了しているため、大学の雰囲気や風変わりな先生など、容易に想像でき面白かった。生命の起源などの話も興味深い。ただ、謎解きがすこしわかりにくい。
1投稿日: 2015.12.20
powered by ブクログ火星隕石に生命の痕跡が見つかった。世紀の発見を取材する記者・小日向に“ルカの末裔”から隕石論文の偽装告発メールが届く。研究室には、教授の遺体と方舟形に加工された隕石が残されていた。小日向は“天才”百地教授と謎の解明に乗り出す。東大院卒作家が研究の栄光と暗部を描く、傑作理系ミステリ!
1投稿日: 2015.10.15
