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総合評価

11件)
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    Go Extreme
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    第一章: 人類と医学のあけぼの - 医療の起源と神殿の役割 - バビロニアの広場では、民衆が知恵や経験を交換し、病気治しの方法を求めた。 - 疫病が発生した際、医師たちは神殿に助力を求めたが効果はなかった。 - 医師たちの起源 - 古代エジプトやギリシャでは、医者の訓練が神殿で行われ、徒弟制度が存在した。 - アスクレピオス派のギルドが発展し、ヒポクラテスもその一員であった。 - 医学の成立条件 - 社会の安定が医学の発展を促進する一方、混乱が続くと医療は衰退することが示唆された。 第二章: ヒポクラテス医学と初期の病理学 - ヒポクラテスの貢献 - 病気を神秘的な出来事ではなく、自然の過程として理解しようとした。 - 経験医学の基礎を築き、病理学の発展に寄与した。 - 古代医学の挑戦 - 儀式の誕生、文明の発展、哲学者・医師たちの登場など、医学の進化に寄与した。 第三章: アレクサンドリアの医学 - 医学の中心地としてのアレクサンドリア - 解剖学が公認の学問として発展し、ヘロフィロスとエラシストラトスが重要な役割を果たした。 - ヘロフィロスの業績 - 解剖学の父として、人体の構造に関する初期の研究を行った。 - エラシストラトスの貢献 - 生理学の父として、物質の一部が体表面から失われる現象を推定した。 第四章: 中世の医学 - ガレノスとその影響 - ギリシャ医学がローマ時代に継承され、ガレノスの著作が中世に重要視された。 - サレルノとモンペリエの医学校 - 中世における医学教育の中心地として、医学校が設立され、多くの学者が集まった。 第五章: インドと中国の古代医学 - 中国医学の発展 - 医術の神殿が存在し、古代の名医たちが医療の基礎を築いた。 - 『黄帝内経』などの古典が医学の理論を発展させた。 - インドの医学と宗教 - 医学は宗教と深く結びついており、古代の医学書が発展した。 第六章: イスラム世界における医学 - 翻訳運動と医師の登場 - ギリシャの医学文献がアラビア語に翻訳され、アル・ラーズィーやイプン・スィーナーが著名な医師として知られるようになった。 第七章: ルネサンスと医学 - 芸術と科学の融合 - レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロが解剖学に寄与し、医学の発展を促進した。 第八章: 近代医学の進展 - 生理学と病理学の確立 - プールハーフェやハラーによる生理学の発展が、臨床医学において重要な影響を与えた。 第九章: 日本における西洋医学の導入 - 『解体新書』の影響 - 日本における西洋医学の普及に寄与し、オランダ語を通じて西洋医学が紹介された。 第十章: 現代医学と未来 - ホルモンとビタミンの研究 - 自然治癒のメカニズムが解明され、ビタミンの発見が医学に革新をもたらした。 - 遺伝子研究の進展 - DNAの構造解明が生物医学の新しい時代を切り開く。

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    投稿日: 2025.01.30
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    読み隊
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    何度となく読んだ本。医学がどのように成立してきたか、その歴史を俯瞰できる。様々な切り取り方のうち、一つの切り取り方を知るのにとても良い。

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    投稿日: 2023.04.26
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    川崎のスーパーオレンシア
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     先に読んだ、『医学生のための医学史』と、内容は似てます。ただし、この本のほうが歴史学的な見分が強い印象。  単純に医学の進歩を知りたいなら『医学生のための』だが、歴史的背景や解釈など加えるにはこの本は手厚い。 医学生諸君は、勉強が飽きたらでもいいかな、って本。

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    投稿日: 2020.12.21
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    reinou
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2003年刊行。著者は元東京女子医科大学教授。◆なぜ、科学的な発展が東洋でもイスラム圏でもなく西欧で進んだのか。こういう関心から紐解いた本書。◇そもそも医学は実践科学の典型であり、物理・化学・生物と横断する領域というばかりか、社会制度(公衆衛生・保険制度など)とも関連する。本書が西欧史を中心にしつつ、イスラム圏・中国史にも配慮・比較しつつ医学の科学的進展を検討していくのは好ましい。近代になると多くの医学関係者の名前と業績が羅列され、とても全部認識しえないが、これはいずれ何らかの折にでも再読すれば十分か。 ◆書かれないけれど…。◇①世俗権力と教会権力とが分立。社会制度が特定の権威のみ権力集中せず=盲信しないシステムであった。後にプロテスタントを産む母体。②ギリシャ思想がイスラムを通じ保存され、中世・近世期に流入。③活版印刷の普及。聖書を軸にするが、識字能力の存在。④中世修道院が病院の役割を担う。⑤大学が西欧には中世から存在。医学もテーマの一。⑥ペストの大流行。人口の相当数が減少するという社会問題。⑦プロテスタント(権威の否定・合理的発想に依拠)の流行・流入が、医学関係者の合理的思考をさらに亢進。ってところか

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    投稿日: 2017.01.24
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    bax
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    このレビューはネタバレを含みます。

    [ 内容 ] 人類の歩みは絶えざる病との格闘であった。 患者への温かい眼差しをもって治療に当たり、医療・医学の根源からの探究を志した病理学者が、人間の叡智を傾けた病気克服の道筋とそのドラマを追う。 興味深い挿話、盛り沢山の引例、縦横に飛ぶ話柄。 該博な知識と豊かな教養をもつ座談の名手が、洗練された名文で綴る人間味溢れる新鮮な医学史。 [ 目次 ] 第1章 人類と医学のあけぼの 第2章 イオニアの自然哲学とヒポクラテス 第3章 アテナイの輝きとアレクサンドリアの残光 第4章 イエス、ガレノス、そして中世 第5章 インドと中国の古代医学 第6章 シリア人とアラブ人の世界史的役割 第7章 芸術家と医師のルネサンス―中世からの「離陸」 第8章 科学革命の時代 第9章 近代と現代のはざまで 第10章 進歩の世紀の医師と民衆 第11章 西欧医学と日本人 第12章 戦争の世紀、平和の世紀 [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]

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    投稿日: 2014.11.07
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    iku
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    大きな流れを把握するのに役立つ。世界史の知識を医学という視点で眺めなおすとこうなるのか、という驚きもあり楽しい。よく知っている人名が、思いがけない文脈で現れる意外な快感。時代をさかのぼればさかのぼるほど、現代でいうところの「医学」というカテゴリに収まらず、宗教、哲学、物理学、化学、芸術等の様々な分野とリンクするところも面白い。こういった歴史を踏まえて現代の医療の状況を見ると、治療法や自分の健康について判断する基準にもなるし、理解も深まる。

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    投稿日: 2014.09.05
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    すりむ
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    医師として、具体的な病気と医療の記述に終始しながらも、医学とは社会学であり政治学であるとの気概が滲む、これは思想書と言ってもいい。 医学史は、部分と全体および治療と予防というような対立軸をいまもって揺らぎ続けている。どちらに向かうかは人々の要請ではなく権力の都合である。 安定と混乱の間の危機状態こそ医学の立ち位置であり、それは政治のアナロジーである。

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    投稿日: 2013.09.13
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    群大「学生選定図書」
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    (推薦者コメント) 医学の歴史を一般向けに述べる本では恐らく最もポピュラー。所蔵されていなかったため推薦。

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    投稿日: 2011.10.06
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    ムラカミ
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    おもしろかった! 医学って、もともとはすごく身近なものだったんだなってことがわかる 本当に歴史、ていう感じで、 難しい専門用語も全然出てこないし、すごく読みやすい ただ、解説にもあったけど、参考文献が載ってないのが本当に残念! 量がすごいから、あったらもっとよく理解できたと思う 個人的には佐渡出身の語学の天才・司馬凌海さんが気になる 生まれて育ったけどそんな人きいたことないよ

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    投稿日: 2009.09.24
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    12時
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    古代ギリシャの医学(と言っても、この頃は総合学問かな?)から現代に至るまでの医学の歴史を概説している。 中国やインドにも言及しながら、上手くまとめられていると思う。 時系列と内容別とお互いに折り合いをつけながら書き進めている。 ただ、どうしても名前が多くなる上にそれぞれの派閥の主張を混ぜると更にややこしい事になるので、さらーっと読み流した。 偉人伝にありそうな逸話は少ないから印象が強くないけど、難しすぎずいいんじゃないかな。

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    投稿日: 2009.04.18
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    旭川医科大学入学センター
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    医学を学び始めるにあたって、医学はどのようにして今日のすがたにまで進展してきたかを理解しておきたい人のために

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    投稿日: 2005.11.28