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チェインドッグ
チェインドッグ
櫛木理宇/早川書房
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総合評価

68件)
3.7
12
26
22
2
1
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    ーどうして人は、孤独を恥ずかしいと思ってしまうんだろう。(P.12) …顔の皮膚一枚で浮かべたらわれながら薄っぺらな笑みであった。(P.180) 西の空には、橙と薄桃を刷毛で交互に滲ませたような色あいが広がっていた。細い電線と、まわりに群れ飛ぶ鴉とがくっきりと黒く浮かびあがっている。(P.250) 焦燥はなかった。かと言って解放感もなかった。ただ、ぽっかりと胸に穴があいていた。たったいまできた穴ではない。ずっと昔からあった、誰にも埋められない、そして誰も埋めてくれない穴だ。深く深く穿たれた穴だ。ふだんはそこに穴があると認識せずに暮らしている。それほどまでに見に親しみ、意識に馴染んだ穴だ。いや- 欠落だ。(P.261) とくに行くあてはなかったが、ただ歩いた。青一色だった空に桃いろが刷かれ、やがて橙が混じってまだらに染まり、西に陽が落ちて茜が群青に呑みこまれていっても、まだ歩きつづけた。 濃紺の夜空を背景に、信号の灯りが冴え冴えと浮きあがって映える頃、…(P.311) 榛村の表では人を惹きつけ、裏では残忍な犯行を繰り返す、まさにサイコパスな描写がとても上手で、自然にこんな人かなと想像できた。 雅也がどんどん榛村に乗っ取られていくのが分かり、後半からゾクゾク。後半にかけて面白くなる本ってそうそうないので、新鮮。様々な人が入り組み、複雑な人間模様でたまに頭が混乱、、、 人の弱みに漬け込み、上手く足りない、満たされないところに入り込む、これは才能なのか… 現実にこんな人、会ったことないが、いたら怖すぎる… チェインドッグ、鎖に繋がれた犬だが、誰が鎖に繋がれていたのか…雅也か、雅也の母か、それとも雅也の前に現れた謎の男か… 空の描写もとても素敵で、色を交えながら描くところが好き。

    11
    投稿日: 2022.08.07
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    あらすじはブクログで多少見ていたので分かってはいましたし、また本の表紙から受けるイメージもそんなにヘヴィーな感じでも無かったので、まあ死刑囚が自分に着せられた濡れ衣を協力者に晴らしてもらう系の話かなと思っていましたが。。。 結構ヘヴィーでした。 最後もモヤモヤが残る、と言うか背筋がゾッとするような感じが残るようなオチでした。 『チェインドッグ』というタイトルがそもそも何を意味しているのかと思っていましたが、いろんな負の連『鎖』の『鎖』にがんじがらめにされてしまっている『奴』(スラングで‘dog‘には男、とか奴、といった意味もあるようです)を意味しているのかなと最後まで読んでみて思いました。

    9
    投稿日: 2025.07.11
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     まだ映画を見ていませんが、大好きな阿部サダヲさんが犯人を演じられるということで注目をした一冊です。設定から、阿部サダヲさんではない様な気はするのですが、獄中で、動きもできない中で、表情だけで微妙な感情の動きを演じたり、圧倒的な存在感を出せたりできるのが、阿部さんくらいしかいないと、監督さんが判断しての起用なのかな?とか、勝手に想像してました。   美青年のイメージとは遠いですが、(もう一度書きますが、阿部サダヲさんは一番好きな俳優さんですが…)、サイコパスなら意外性がなく面白くないとも言えます。  この犯人の執着心と、その執着を持ち続け、行動に移せるパワーがすごいなと感心してしまいました。面倒にならないのかな、って思って。  この作家さんの、1番のことを毎回[いっとう]って書くところとか、少し言葉のクセが気になりました。情景描写などは潔いほど殆どなく、筋に集中できて、面白かったです。

    9
    投稿日: 2022.09.07
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    装丁の感じから私を魅了することはなかったのだが、今回図書館が整理期間ということで末席に参列した。 いつの時代も期待を裏切らない櫛木さん。これは2015年出版の作品。なかなか心理的に猟奇的で面白い。あの一世を風靡した「羊たちの沈黙」のレクター博士みたいな。囚人との面会を経るたび、その心は操られる。共感して殺人を犯すか、正気を取り戻すかの2択しかない終わり方を想像していた。が、そこはさすが櫛木さん。まさかそっちにも…多くは語るまい。 シリアルキラーものは個人的に好き。共感は出来ないが虐待や傷付けるシーンは秀逸。 そして他の人のレビューを見て、これがあの「死刑にいたる病」の原題だと知った。読みたいと思っていた1冊を知らぬ間に手に取っていた…まさかマインドコントロール!?

    3
    投稿日: 2023.03.01
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    怖っ。たまにこういう本も読みたくなるんだけど、いつも後悔する。 本当にこういう事ってあるんだろうか、と。 実際殺人を繰り返すような事件はあるから・・・ 映画が公開されるって事で読んでみた。 文庫化になる際に「死刑にいたる病」と改題。 榛村役は阿部サダヲでぴったりかも。目が笑ってない表情とか想像すると怖い。 死刑宣告を受けて留置所にいるのに、そこから昔親しんだ、今は大人の子供たちを操ってる。 怖い、怖い。 人を信じれなくなる。

    3
    投稿日: 2022.05.24
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    「死刑に至る病」の改題前の小説。 きっと阿部サダヲさんだったら小説とのギャップによるガッカリ感はなさそう、映画も観てみたい。 秦村にも雅也にも共感できた。人は知らないうちにあの人のようになりたい、同化したいと思い、成長してきたのだろうな。いい人ほど慕われたがり、性格や感情の隙を見つけ、無意識に相手を見て感情を揺さぶったり、意図せず相手に同化したいと思わせるように振る舞っているのかもしれない。 偏見かもだけど、少なくとも自分がそうである気がした。 いい意味で学びの多い本だった。 ただ、エピローグは予想できる流れだったので不要だった感。 124冊目読了。

    3
    投稿日: 2022.05.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    こちら改題されたのが『死刑に至る病』 獄中から人を操るとゆー映画で観たことあるよーなストーリー。 うん。確かにサイコパス って魅力的だったり引き込まれる人が多かったりするみたいだよね。 エピローグの先が読みたいねー

    2
    投稿日: 2022.09.05
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    コミュニケーション能力に欠ける大学生の雅也の元に連続殺人犯から手紙が届く。最後の一件については冤罪だと。それを証明してほしいと。 雅也は超さしていくうちに、徐々にコミュニケーション能力を取り戻していき、昔の自分に自信があった頃に戻っていく。一方で、連続殺人犯である大和に同化していくような奇妙な感情も生まれてきて。 この物語は、ただ連続殺人犯と雅也とのコミュニケーションであったり、その冤罪を晴らすとか、そういったものに留まらず、雅也の家族との関わり方であったり、大和のミステリアスな人格者であったり、とにかく引き込まれる要素が盛り沢山。 最後はまだまだこのままじゃ終わらないって感じがミステリーというより、ホラーの要素もあってゾクゾクとしてしまいます。

    2
    投稿日: 2016.04.29
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    雅也とともに冤罪の犯人を探し、榛村に共感するかのように読み進められた。 いい意味で裏切られ、面白かった。 人が話す他人の印象を信用することの恐ろしさを感じることができ、そういう面では参考にもなったかも。

    1
    投稿日: 2023.02.21
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    こういう話って、とりあえずぐんぐん読んでしまいます。好きか好きじゃないか、は別として 自分とは関係ない世界ではないなと感じました。 周りには危険な人はいない、いい人そうだと勝手に思い込むのって怖すぎますね。 犯人に魅了されて無意識にそこになろうとしてる描写、少ししかなかったけどとてもゾワっとしました。 現実にも、どこかしらにそういう人は間違いなく存在するのだと思います。 怖いですね。。 凶悪犯罪者がいると、なぜそんなことをしたのか、理解、解明しないと普通の人は不安になりますよね。理解できないこと、理由がないことってものすごく怖いですから。 でも、この話を読んで、到底理解できるものでもないし、理解しようと思うことすら危ない気がしました。 共感も理解もできないけど、とても興味深い話でした。

    1
    投稿日: 2022.07.31
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    「死刑にいたる病」原作。 映画を観てから読んで良かった。 勿論違う設定もあるが、全体の色合いは変わらず、だからこそ先に映画で良かった。 補足され肉付けされ更に深く刻まれた。 これを読んで今また映画を観たら、更なる発見や想いも生まれるだろうけど しばらくは余韻に浸っていたい。 [図書館·初読·6/9読了]

    1
    投稿日: 2022.06.09
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    映画館で10回以上も上映予告を見て映画化で知り、「映画史に残る驚愕のラスト」て聞いたら、めっちゃ気になるじゃないですか。 興味を持って、まず原作本から。 読み始めたらページをめくる手が止められずに(気持ち的には)一気読みでした。 突然届いた一通の手紙から、鬱屈した日々を送る大学生雅也の日々が変わっていく。冤罪なのかどうか再調査することにより、少しづつ明らかになっていく真実。 本当に冤罪?え?もしかして?まさか?……から二転三転する展開。 出会った人みな魅了してしまう殺人鬼に、雅也まで影響され堕ちてしまうんじゃないのか、ハラハラしながら読んでいくと……結局そこに着地するなんて。と安心(?)したのもつかの間、最後の最後でどーんと絶望させられました。 灯里ちゃんが、とてもとても心配です…… ★ 作者はシリアルキラーにとても興味関心があるらしく、扱ったサイトを持っていたと教えてもらいました。さもありなん。 ★ え?もしかしてコイツがそうなんじゃ?と思わされる一輝が終盤、いい仕事するんですよね…… 読んでる最中、人から聞いた「榛村=中村倫也」が頭にこびりついて剥がれなくてずっと中村倫也に変換してたけど、最後まで読んで、やっぱり阿部サダヲだなって腑に落ちました。 映画、見てみたいな。 予告で岩井志麻子さん、ちらり映ってましたね

    1
    投稿日: 2022.06.05
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    映画が気になり、「まずは原作派」なので読んでみた。 文庫化にあたり?改題されているが、原タイトルの方が全然いいのにな。鎖を握っているのは、誰なんだろうな、と読み終わってしみじみ考えてしまう。 本作では、児童虐待、猟奇殺人、生い立ち問題、冤罪事件.. . など重たいテーマが目白押しだが、気になるのは犯罪者の人間的魅力ってやはりあるんだろうな問題。 『羊たちの沈黙』のレクター博士しかり、知的で紳士的な犯罪者像には、一読者として惹かれるものがある。 とはいえ、本作の榛村大和の手口には胸くそが悪くなるし、なんなら作者のこともちょっと嫌いになった(笑) それでも、彼らのような存在はなぜ人を惹き付けるのか。 彼らの欠落が、ある種の超越として映るからではないか。 先天的な、あるいは後天的な欠如(もしくは余剰かもしれない)が、ヒトをヒトたらしめているタガを外させる。鎖を食いちぎる。 その魅力は、ごく普通の域を出ない者から見れば、正義のヒーローにも、レクターや榛村のような犯罪者にも通じるのではないか。 心が揺らぎ、力に憧れるのは、人間だから。その弱さや脆さこそ、人間としてまっとうに生きている証。その弱さを、食い物にされる筋合いはない。 最後の最後の最後まで、仕掛けが施されていて読みごたえあり。

    1
    投稿日: 2022.06.04
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    現実にはこんな出来すぎたサイコパスはいないよな、と思いつつも、読了後は背筋がなんとなくゾワゾワしました。自分は主人公のように洗脳されない!と息巻いている私ですが、実際はそんな心理すらサイコパスに利用されてしまうのかもしれませんね…

    1
    投稿日: 2022.01.05
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    主人公の筧井雅也(かけいまさや)は鬱屈とした日々を送る大学生。 ある日、死刑判決を受け投獄中の連続殺人犯である榛村大和(はいむらやまと)42歳から1通の手紙が届きます。 終盤に近付くに連れ明らかになる事実に驚愕したのもつかの間 再びのどんでん返し、そしてエピローグのラスト1ページで三度衝撃を受けます。 その後を想像させ、うすら寒くなる結末は秀逸です。 著者の他の作品も読みたくなる程、面白かったです。

    1
    投稿日: 2021.02.18
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    ちょっと読み進めて、何か知ってる話だな?って思って調べてみたら「死刑にいたる病」は改題されてたのか。 「死刑にいたる病」は映画をみた。 映画の記憶をなぞりながら読み進めた。 こうやって原作を読み終えると、 映画はよく出来ていなたぁと。 映画の方が気持ち悪さが勝つかな。 でも原作の方がすっきりしてて読みやすい。

    0
    投稿日: 2025.04.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    実は1年前、【死刑にいたる病】の映画を観ていた。 穏やかに話す阿部サダヲが印象的で、話の内容も面白いなあと思った記憶がある。 そして今。 やっと原作である本作品を手に取り読んでみた。 ある意味《主人公》である榛村の容姿が映画と原作で異なっている(決して悪い意味では無い)以外は映画は原作に忠実で、映画の内容をより細やかに書いてあり分かりやすい。 櫛木理宇の作品を読むのはこれが初めてだったが、癖のない文に想像力を掻き立てる描写、魅力的なキャラクターに読む手が止まらずほぼノンストップで読み終えた。 その後出た感想は、ため息だった一つである。 それは読み終えた達成感か、或いは脱力感か、失踪感か。いや、やはり榛村に対する魅力に対する物だろう。 この本を読み終えた時点で 彼の行動を雅也と共に追った時点で 私たちは彼に魅了されていたのだ。 それはもう、どうしようもなく。 「きみの手を握れたらいいのにな」 そう彼に微笑まれたら、私はその手を握れないことを残念に思うだろう。そうして鎖に繋がれた彼の《犬》になるのだ。 これからこれを読むきみへ 気をつけた方がいい。 ページを開いたその瞬間から、 彼の手はきみの方へと伸びていくのだから。

    0
    投稿日: 2024.05.04
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    これは「死刑にいたる病」です。 読み始めて何か読んだことがあるなぁと思って調べたら、文庫化される際にタイトルが「死刑にいたる病」になったらしく、内容は全く同じでした。 せっかく借りたので再読しましたが私のように間違って手にとってしまう人が出ないように記載しておきます。

    0
    投稿日: 2024.02.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    連続猟奇殺人で死刑になるであろう容疑者をめぐるミステリー。 この容疑者・榛村が根っからの人たらしで、本人もそれを自覚しているため、恐ろしい事件が次々と起こった過去が明らかになり、戦慄します。 榛村のような人の心に入り込むんで支配するのがうまい人、実際にいるよな…と思います。 そう思って、自分は雅也側の人間なんだろうな…と思い、ゾッとしました。 これからも、榛村のような人に出会わないことを祈ります。 雅也は榛村の手から逃れたように思われましたが、エピローグの記述からまだ悪夢は続きそうなことがありありと伝わり、ただただ震え上がるばかりです…。 映画化の情報を見聞きして興味を持った作品ですが、こんな猟奇的な展開、エログロが苦手なのでとても見られやしない…!と思いました。 どこまで原作に忠実に実写化したのかは、ほんの少し気になりますが…。

    0
    投稿日: 2024.01.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これ、改題されて死刑にいたる病になったのか… しかし誰も救われないね。みんな洗脳されている。私も読んでて入り込みそうになった

    0
    投稿日: 2023.11.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    結局全ては榛村の掌の上で転がされていたのか、、 ぐいぐい読み進められた。 誰も救われない話だし、自分まで榛村に洗脳される気分だった。

    0
    投稿日: 2022.11.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「死刑に至る病」を読みたかったが、タイトルが違うだけで中身は同じようだったので、こっちを読んだ。 数十年経っても、当たり前のように金山の情報を収集していた泰村にゾッとした。 とても静かにサラッと書かれていたが、ここが1番怖かった。 雅也は泰村の呪縛から逃れられたが、灯里は、、、 たとえ逃げることができても、逃げた場所はすでに泰村の支配下かもしれない。 鎖が伸びただけで、鎖自体には繋がれた状態を想像した。 ひとつ気になったのは、面会をしている時に会話のメモを取る係の人は「なにやってるんだこいつら?」とはならないのだろうか? 連続殺人鬼として有名になった泰村が大量に手紙を出したり、差出人たちが次々にやってきて話し込んでたりすれば、少しは怪しむ気持ちも生まれそうだが、、、 さすがに野暮か。

    0
    投稿日: 2022.09.30
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    サイコパスによるマインドコントロールもの。面白くて一気読み。阿部サダヲより坂口健太郎とか妻夫木聡のイメージ!?

    0
    投稿日: 2022.08.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「死刑に至る病」に改題された本。 確かに、改題タイトルのほうが本書のテーマに近い・伝わるな、と思いながら読んだ。 物語の冒頭、雅也と榛原が対話を始めたあたりから、ずっと、この依頼は、どうして雅也に送られたのか、そして、雅也は何人目(初めて)なのか? が疑問だった。どうして、それを質問しないんだろう、と。 終盤近くになって、ああ、だからなのかな(父親だから)と思わされるが、最後には、また転回があり、この依頼が一人だけではなく、多数にバラまかれていると明かされて、やはり…と納得する。 いずれにせよ、細かな事件の検証・証言がリアルで、一気に読んでいる途中で、これは現実にあった事件だったっけ? と思わされた。 昨今、子どもが殺されたり、無差別殺人だったり、自殺願望のある事件などが多く発生して、その多くが理由が明確でなかったり、ひきこもり・家庭の事情だったりして、現実味があるからかもしれない。 現実世界では、その理由が知りたい。可能であれば、その発生を止めたい。事件・殺傷が起こらないようにうするためには、どうすれば良いのか。考えながら読んだ。 榛原は不運が連鎖していたのかもしれない。きっかけがあれば抜け出せたのかもしれない。 いや、本当にそうか? 答えは、出ないけれど。

    0
    投稿日: 2022.06.27
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    映画見てないけど評判がいいようなので、何でと思って原作を読んでみる。いや、見なくて良かったわとは思ったが、これを実写にしたんだって驚く。阿部サダヲ、ピッタシ過ぎるじゃないか。ああ、怖~ 著者の作品って夢見屋シリーズしか読んだことないんだけど、こういう話を得意にしてたんだ。私は苦手やな。まあ、最後まで読ませる筆力はある。あと、表紙の女の子、可愛い過ぎ

    0
    投稿日: 2022.06.22
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    とりあえず原作読みしようと借りた本。 凄く面白かった!最後の匂わせは分かりやす過ぎて要らなかった気もするけどでも面白かった。 榛木のイメージは阿部サダヲさんじゃないんだけど、きっと面白い映画になってるんだろうなと思う。

    0
    投稿日: 2022.05.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    雅也のラストがハッピーエンドでよかった。 でも、実はそれもその後の雅也の人生を語る"フリ“で、結局雅也は…って続編を期待しちゃったりする。 って彼に影響されてちゃった?(笑)

    0
    投稿日: 2021.09.10
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    かつて神童と呼ばれた冴えない大学生のもとに、連続殺人犯から手紙が届く。最後の殺害は冤罪であり、無実の証明のため調査してほしいという内容だった。引き受けるつもりは無かったが…。 連続殺人犯の犯行の中に冤罪が含まれていて、その調査のために昔の知り合いの大学生に調査依頼をする。その設定だけで興味をそそられ読んでみた。 導入の部分で、ただの大学生が殺人犯の冤罪事件を調査する動機について丁寧に描かれる。読んでいて、この状況だったら引き受けるよなと納得。難しいパートだと思うが個人的には破綻なく上手く描かれている思う。 連続殺人犯の過去を複数の関係者の証言で立体的に描く中盤も面白く、物語に引き込まれた。 しかし、終盤で違和感を感じる部分がいくつかあり、気持ちが離れてしまった。ネタバレになるので書きづらいが、驚きの真実を期待していたので少し残念。 文章も上手く、物語に引き込まれるドライブ感もあったので期待が大きすぎたのかもしれない。

    0
    投稿日: 2021.09.07
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    教訓:君子危うしに近寄らず。日々をつまらなく生きる大学生の雅也の元に1通の手紙が届く。それは収監中の連続殺人犯、大和から。自身の1件だけの冤罪を晴らしてほしいというものだった。人心掌握術に非常に長けた大和。次第に雅也はその冤罪調査に心動く。なかなかのエグイ話をグイグイ読ませる読み易さは凄い。でも終盤はちょっと失速したかなぁ。自分が思っていたよりはどんでん返しが弱く感じられた。とはいえ読後ジワリジワリと怖くなってくる。洗脳やマインドコントロールの事件は実在に多数存在するから余計に。題名のチェインが効いてる。

    0
    投稿日: 2021.03.21
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    連続殺人鬼から手紙が届く。なんで? なぜなんだ? でも、興味あると会いに行ってしまう気持ちもわからなくはない。なんか自分が選ばれた特別な存在っぽいもん。 それが、間違いのもとなんだろうけどなぁ。そんなことは後にならないとわからんし。

    0
    投稿日: 2020.09.30
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    「虎を追う」に続き櫛木さん2冊目。改題後「死刑にいたる病」より改題前「チェインドッグ」の方がしっくりくる感があるな。 猟奇的な大量連続殺人犯の榛村大和から一通の手紙が届き、大学生の筧井雅也がただ1件だけは冤罪だという事件を追う。何となく先が読めるようでもあるが微妙に気持ち悪くそれてゆく。最後の最後に「あの人」の名前が出てきた事に驚いた。面白かったです。

    0
    投稿日: 2020.07.28
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    Parent and child.... I actually really enjoyed reading it. He is a psycho!!

    0
    投稿日: 2020.05.13
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    櫛木理宇さんの作品にようやく慣れてきたのか 最後まで、ある程度の覚悟をもって読み終えることができた。 最初は物語の残忍性で全然ストーリーが入ってこなかったが、それを越えたところにサイコパスの凄みが隠されているように感じた。比較的感情移入して読むスタイルをとっていたが、それでは心がボロボロになってしまいそうで。客観的にとか俯瞰的にとらえる醍醐味をまざまざと感じた一冊。 読み返すほどの余力はないけれど。

    0
    投稿日: 2019.09.09
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    鬱屈した日々を送る大学生、筧井雅也に届いた一通の手紙。それは稀代の連続殺人犯(主に16~18歳の高校生を男女問わず監禁・拷問のち殺害)、榛村大和からのものだった。驚きの手紙の内容とは…? なんて恐ろしい、けれどどうしようもなく惹きつけられる小説なんだろう。現実にも凄惨な事件は溢れているのだから、せめて小説はハートウォーミングを読みたいと常々思っているのに、櫛木作品は読み始めたら最後。どっぷりと人間の毒と闇に取り込まれてしまう。 この本の持つ引力は、榛村大和というシリアルキラーの人物像そのものだと思った。

    0
    投稿日: 2019.04.28
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    日本版レクター博士爆誕! - 櫛木理宇「チェインドッグ」 ★★★★☆ 日本版レクター博士爆誕です。 ありがりな血縁的な話に見せかけて、狂っているぞ。詳しく書けないのが残念ですが、見事です。 個人的には、エピローグが好きじゃない。 とにかく読みやすい。グイグイ進みます。 9件目も榛村が犯人だとした、警察・検察の立証がないのがもったいない。そこがないので、「明らかに違うジャン」ってなっちゃっう。せめて被害者の年齢だけでも合わせればいいのに。

    0
    投稿日: 2019.03.25
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    胸糞だが、おもしろかった。 最後まで楽しませてくれた。 筆者は男性なのか女性なのか? なんとなく女性だと思って本書を手に取った。 私と同じ新潟出身ということも、読む前には親近感を持っていた。 が、しかし。 こんな怖い話を書ける人には全く親近感を持てない(褒め言葉)。 榛村(はいむら)大和(やまと)という名前は、ジキルとハイドのハイド(=悪意)を意識した名前なのだろうか。 表紙の少女は、私は加納灯里だと思ったのだが、ネット検索しても定かでなかった。

    0
    投稿日: 2018.12.09
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    大学生の雅也のもとに、稀代の連続殺人犯 榛村から届いた手紙。起訴された9件の殺人のうち、1件は冤罪だと訴える彼に頼まれ、雅也は事件の詳細や榛村の過去を探り始める。 現状に不満をもつ者や自分に自信がない者、そんな人間の自尊心や心の弱さをくすぐり、懐にするりと入り込み、思うままに操る。 10代の少年少女を残虐な手口で殺したことよりも、他人を支配するその手腕にゾッとする。 この作品、文庫化にあたって『死刑にいたる病』と改題されたそう。個人的には『チェインドッグ』のほうがジワジワと怖い感じがしてしっくり来る。

    0
    投稿日: 2018.09.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    サイコパスがうまく表現されてるな〜。賢いサイコパスは囚われたままでも意のままに人を動かせる…。まさにレクターハンニバル!

    0
    投稿日: 2018.08.18
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    現実に嫌気がさしている大学生のもとに、実家の近所のパン屋さんから手紙が届いた。彼は稀代のシリアルキラー。「連続殺人は認めるが、最後の1件は冤罪だ。それを証明してくれないか?」 あらすじだけでかなり面白そう。ちょこちょこグロくてそこは読み飛ばしたけど実際面白くて半日でさくっと読了。 サイコパス、という言葉は最近よく聞くようになったけど、これほどまでかと衝撃。怖すぎる。 人の心を掴めるのは共感することができるからでは?というのは、違う。掴んでいるのではなく誘導している。高い知能で他人のコンプレックスを見抜いて、うまく仕組んでいく。 ネタバレ怖いからあれだけど、ラストはなんとなく分かっていてもぞわっとしますね。久々のイヤミス。 しかし、彼がなぜあんなことをするのか解せない。意味がないというか。 他人を使って遊ぶのが楽しいだけなのか、もっと他に意味があるのか。 そんなことして何がしたいの?というところにこだわってしか生きられない彼が、かわいそうだとも思った。 これ、「彼女」主人公で続編というかスピンオフがあったらぜひ読んでみたい…。さらなるイヤミスになってしまう予感がするけども。

    0
    投稿日: 2018.08.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    たまたま手に取った本だけど、面白かった!当たりだったなと思いました。 最後に灯里が『ある人に言われたの……』のとこでまさか!?と思ったけどやっぱり!だった。

    0
    投稿日: 2018.04.19
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    つまらなくはないけれどまったく惹きこまれることはなく・・・。浦沢直樹『Monster』というコミック(力作!)あり。

    0
    投稿日: 2018.02.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    図書館本。 櫛木理宇にしてはそこまで胸クソ悪くはない。 むしろなんというか清々しいくらい。 見事にやられたという感じか。 櫛木理宇は胸クソ悪さを求めて読むので期待外れというかそういう気持ちでもあるのだが、コレはこれでかなり面白かった。 マインドコントロール系では寄居虫女が胸クソ悪くてよかったし、これは晴れ晴れしい感じでよかった。 結末まで読んでなるほどこうきたかと。 榛村の清々しいまでのクズっぷり。 雅也の見事なコントロールされっぷり。 読んでる僕も見事に榛村に騙されてしまった。 いやあ面白かった。

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    投稿日: 2017.05.01
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    初読作家。カバーの帯に「優しかったのは、ひとりの連続殺人犯だけだった。」「抜群のリーダビリティ。巧妙にして悪魔的なプロット!綾辻行人、戦慄。」んーぐいぐい来ますな。早く読みたい衝動に駆られ、結局一気読み。読後の気持ち悪さは何とも表現しがたい。でもこの終わり方嫌いじゃないな。主人公がどんどん変わっていってしまうようで怖かった。ぞくぞくした。読みながら「ダメだ。そっちにいったらダメだ」と心の中で呟く自分がいた。常人には理解し難い、サイコパスの本質を垣間見た。

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    投稿日: 2016.12.24
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    「なんかー筧井くん、変わったね」 「昔の筧井くんに戻った気がする」 「選んでいいよ」 虐待や親に抑圧されて強いストレスを感じながら育った子は総じて自尊心が低い。そこをくすぐれば簡単に言いなりになる。 嘘をつくときは、9割がた真実を話すのがいい。残り1割だけで嘘をつくのがコツ。 何が正しいかわからない。

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    投稿日: 2016.09.05
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     幼い時によく行っていたパン屋の店主・榛村大和(はいむらやまと)から突然の手紙を受け取った大学生の筧井雅也。彼に会いに行った雅也は異常に緊張していた。なぜなら彼は24件の殺人容疑(うち9件が立件された)により逮捕されたシリアルキラーであり、一審で死刑を先刻され、現在控訴中の未決囚だったのだ。面会室で会った榛村は昔と同じく穏やかな笑顔で優しく語りかけてくる。そして彼はあっさりと8件の犯行は自分であると話すものの、23歳の女性が絞殺された事件だけは自分の犯行ではない、冤罪だと訴えたのだ。  なぜ榛村が何年も会っていなかった雅也にコンタクトをとってきたのか。最大のミソはやはりそこなんだろうと思って読んでいたら、完全に騙される。しかし真相を聞いて、これ以上ないくらいに納得してしまったり。いろんなことが二転三転するため、途中、誰を信じて誰が悪者なのか、雅也の印象すら信じられなくなる画面もあり、最後まで息をつかせぬ展開にひきこまれる。そしてこれ以上ないくらいのブラックな終わり方。おもしろかったし、着地点も無理のないもので、満足。榛村大和みたいな人間が実際には存在しないことを切に願う。

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    投稿日: 2016.07.31
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    装丁はまるでラノベ。 しかし、内容はハード。 あるシリアルキラーに狙いをつけられ、拘置所へ面会に通うようになった主人公は、孤独な大学生。 巧妙に仕掛けられた殺人者の罠に、徐々に堕ちていく。 連続殺人者は、大学生の身の回りに巧妙に罠を張り巡らせており、彼は謎を解きながら徐々に殺人者に取り込まれていく。 過去に発生した内外の連続殺人と、その事件が起きた背景などを丹念に取材し、小説に取り込むその知性は、本書で取り上げられているサイコパスの冷酷な分析に通じるものがあるように思える。 そして、最後の一ページまで織り込まれた猟奇的な殺人者の視点。 これは、特捜部Qが出動しなければ、恐らく解決することはできないだろう。

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    投稿日: 2016.07.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【ネタバレ】「世界が赫に染まる日に」が面白かったので読んでみたのですが、これまたどえらい傑作ミステリーでした。二転三転するストーリーは一気呵成だし、最後のページでは背筋が凍ります。ラノベ然とした表紙が持ったいなさすぎ。

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    投稿日: 2016.07.05
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    「避雷針の夏」「寄居虫女」などの櫛木理宇さんの「チェインドッグ」、2015.7発行です。面白いと言っていいのか、わるいのか・・・、よくわからないけど、読者をひきつける作家(作品)だと思います! ラストもドキッとさせられます。余韻が残ります。。。

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    投稿日: 2016.02.25
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    何とも嫌な読後感。でもスゴイ話し。どんどん引き込まれ一気読み。榛村、なんてヤツ。それも虐待によって生まれたバケモノって事なのか

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    投稿日: 2016.02.17
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    よく練られたミステリーだと思った。 しかし、この物語の核である「連続殺人者」の男の存在の、怖さそして魅力が、私にはもう一つ伝わってこなかったことが残念。 私自身が彼に惹かれることができていたら・・・大きな衝撃を受けながら読めたと思う。

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    投稿日: 2015.12.26
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    鬱屈した日々を送る大学生、筧井雅也に届いた一通の手紙。それは稀代の連続殺人犯榛村大和からのものだった。「罪は認めるが、最後の一件だけは冤罪だ。それを証明してくれないか?」そう訴える大和のため、事件の再調査を決めた雅也。大和の人生に潜む負の連鎖を知るうち、雅也は大和に魅せられ始める。一つ一つの選択が明らかにしていく残酷な真実とは? 綺麗な寄生女……ミステリーっていうよりややホラーだわ。雅也早く逃げてー!

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    投稿日: 2015.12.18
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    表紙の可愛い女の子じーと見てたらホントに女の子に見詰められてる様で怖い 読み終わってあーフィクションでよかったって思ったけど

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    投稿日: 2015.12.18
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    高校時代の挫折から立ち上がれずに鬱鬱とした日々を送る大学生のもとに手紙が届く。送り主は世間を戦慄させた連続殺人犯。彼は言う、ひとつの事件だけは冤罪だからその真犯人を探してほしい、と。 …という導入部から、真犯人探しと大量殺人者との面会をが描写されていく、というどこか「羊たちの沈黙」を思い起こさせる展開は速やかに流れるように進みます。えぐい描写も少なからずありつつも、先へ先へと読まされてしまいます。 物語は、理解できない「殺人者」に親しみを感じそうになるのが背中がざわざわとした感覚になり、とても気持ち悪く感じます。けれど、随所にサプライズも盛り込まれているので、気持ち悪くとも先を知りたくなるという二律相反に取り込まれてしまうのです。 そうして結末は…やっぱり気持ち悪い、のですが。こういった心理的なホラーな側面のある物語では、ある意味定番な展開ともいえましょうか。当然スッキリとはしませんが、「ああ嫌な物語だった…物語で良かった…」というお腹いっぱいな感覚にはなりました。やや胃もたれ気味になるかも。 …と、けなしてるようですが、面白かったのは確かです。ただ人を選ぶのもまた、確かですね。

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    投稿日: 2015.12.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    榛村の高い知能にしてみたら、人の心を操るなんて、チョロいことなんだろうな。塀の中のいい暇つぶしになっているというか、彼の「お遊び」か「実験」なんだろうか。 榛村はやがて死刑になるだろうけど、彼のような能力(?)を持った人は外部の人と接見させてはいけないと思う。今度は自分の手を汚さずに閉ざされた塀の中にいても人を操れる。世の中を混乱させることができる。ある意味、無敵ではないか! 実は私、最後まで気付けなかった。騙されてしまった。この手のマインドコントロールにも気を付けなくちゃ・・・と自分に対しての注意喚起。(でも何に気を付ければいいの?同情心を煽るような話とかかな?)

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    投稿日: 2015.11.14
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    サイコ、とか、シリアルキラーって、自分が犯す罪自体よりも、そこにいたるまでの相手の心や感情をコントロールすることに快感を感じるモノなのかも。 敵意、恐怖、同情、憧憬、そして、共感、そんないろいろな感情を手の上で転がすことが目的なのかも、と思ったり。 そして、表紙の少女。セーラー服の血痕と無表情さのギャップに鳥肌。

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    投稿日: 2015.11.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    一行目:信号が変わり、いっせいに人波が動いた。 著者はホーンテッドキャンパスのイメージがあったので、軽め萌えミステリかなと思っていたが、重厚感もあり結構良かった。 イノセントデイズと同時期に読むとこちらに軍配。早川書房だと思うと少し違和感がある。 人生の挫折を味わい、大学でも浮いている主人公雅也。ある日、自宅に届いた手紙で呼ばれたのは刑務所ー24件の少年少女殺害容疑の死刑囚、榛村ーだった。 幼いころ、彼の営むパン屋で顔見知りだった2人。立証された9件の殺人事件のうち1件は冤罪だ、と訴える。雅也は調査するうち、榛村の色々なカオが見えてくる。さらにはなぜか雅也の母に辿りつくー と思いきや、榛村は雅也だけではなく、多数の人間に声をかけていたことがわかる。 壁の中からも、まだ昔逃した獲物を支配しようとしていたのだ。 思わずマインドコントロールされそうになる、なかなかの作品。

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    投稿日: 2015.11.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    鬱屈した日々を送る大学生、筧井雅也に届いた一通の手紙。それは稀代の連続殺人犯・榛村大和からのものだった。世界のシリアルキラーの名前がひたすら、書き連ねられており、そちらにばかり目がいってしまい、作品になかなか集中が出来ず。シリアルキラーをテーマにした作品なので、仕方ないのかもしれないがもうちょっと抑え気味にしてほしかったかもしれない。他作品が好きなだけに今作品は非常に残念だった。

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    投稿日: 2015.10.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

     義務教育は優秀だったものの、高校時代に落ちこぼれ、今ではFラン大に通い周りを軽蔑しながらも自嘲する学生、筧井雅也のもとに一通の手紙が届いた。  差出人は榛村大和、5年前に9人の殺人により逮捕された連続殺人犯だ。そんな男からの手紙に乗り雅也は拘置所のアクリル板越しに榛村に会う。  連続殺人犯が口にしたのは、8人の殺人は認める。好みだった男女の高校生を拷問の末に惨殺して庭に埋め、その上に植えた木を眺めるのが癒しだったという。  しかし、9件目の成人女性に対する殺人は自分ではないと主張した。曰く、好みではない。自分が殺してもいない9件目まで自分のせいにされるのには納得がいかないと、榛村は主張した。  雅也はそれまでのやる気の無さから一変し、熱に浮かされたように調査を始めた。  知能犯はある種の美学を持つ。一定の決められたルールに従い罪を重ねる。  何故このような人物が生まれたのか。育ったのか。虐待されて育った過去だけが原因ではない。  気味が悪い。不気味。  櫛木理宇はそんな犯人を描くのが上手い。  関係者に話を聞いてまわり、真実に近づくにつれて雅也もまた、危険に近付いていく。

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    投稿日: 2015.10.09
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    チェインはわかるけど、ドッグ?というのが読み終わったときのいちばんの感想。いい感じの気持ちの悪さだが、暴行・拷問描写がみっちりしっかりしているので好みは分かれそう。結構きつかった。 ラストがいまいちしっくりこなくて、確かにそうなんだけどじゃああの人物を出してる意味はなんなんだろう変わった感じを覚えなかったけど、となってしまった。読み落としたところがあっても二度は読まなくていいやという程度。 犯罪者の言うことは信じちゃだめだ。

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    投稿日: 2015.10.01
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    連続殺人犯なのに、なぜか魅力的で、彼だけが自分に優しくしてくれた、と錯覚させられる。 途中、意外と引き込まれてる自分にゾッとした。 縛られて、繋がれている。 あのオチはストーリー的にはありだけど、かなりつらいな。

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    投稿日: 2015.09.27
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     シリアルキラーである榛村から、主人公に1通の手紙が届く。「罪は認めるが、最後の一件だけは冤罪だ。それを証明してくれないか?」というもの。  主人公はかつて神童と呼ばれていたが、今は三流大学に属している。コミュ障で友人もおらず、他の学生を見下している。なんというか、本当にダメで、弱くて誰の敵にもなれない存在である。それと対比するように榛村は綺麗な顔をした穏やかな話し方をするイケメンで、徐々に人を破滅に追い込む毒を持つシリアルキラーだ。その悪魔的なカリスマにうっとりとなる。  主人公は榛村の事件を調べていく。そして榛村の過去、榛村に関わることで人生を変えられた人を見ていく。そしてだんだんと事件の真相、彼の行動の真意が見えてくる。実に怖くてぞくぞくする。  この本は最初の1ページから「嫌な予感のする」物語だ。そしてそれは最後の1ページまで油断が出来ない。  あまりにも不穏で、面白いと言っていいのか分からないけれども、面白い。

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    投稿日: 2015.09.26
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    「落ちぶれた優等生」であるひねくれた主人公が、なぜか連続殺人犯に自分の汚名を晴らすことを依頼される、というミステリ。この連続殺人犯が奇妙に魅力的なキャラクターで、彼の周りの人々の反応も実に奇妙。そして事件の解明に関わることで主人公が立派に成長していく物語……かと思いきや。 ……うわ。そういう流れに行きますか。たしかに某作品にも代表されるように、魅力的な犯罪者は他者に強く影響し取り込んでしまうものですが。いったいどうなっちゃうの、とはらはらどきどき。 一見爽やかな青春ミステリのようで、芯はサイコサスペンスのようでもある。恐ろしくも魅力的な一作でした。

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    投稿日: 2015.09.20
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    櫛木理宇さんらしい。指には育ちが、爪には生き方があらわれるんだ。嘘をつくときは、九割方真実を話すのがいい。残りの一割だけで嘘をつくのがこつだよ。雅也くん、幸せになってほしい。装幀可愛いと思ったら下の方に血。

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    投稿日: 2015.09.13
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    「肝心かなめの部分だけが、嘘なんですよね」 心優しい紳士の仮面を被った、残忍な連続殺人犯・榛村。 ただの大学生に過ぎなかった主人公・雅也が、彼から届いた一通の手紙をきっかけに、関わり合いを持つ事に。 そして彼に影響を受けながら、大きな渦へと巻き込まれていく。 人を惹き付けるあらがえない魅力を持った殺人犯。 その完璧なまでに作り上げられた外面から、彼の得体の知れない不気味さを感じた。 榛村を含め、作中に登場する実在の連続殺人犯の幼少時の話は、とても興味深かった。 幼い頃にまともに愛されず、虐待を受けて歪んでしまった心。多くのシリアルキラーが劣悪な家庭環境で育った事を考えると、その悲しみと痛みで形成された孤独な存在がひどく悲しいものに思えてくる。 平凡な家庭で良い、ただ普通に愛されていたのなら、彼らには違う未来があったのかな。 そんな榛村にいつの間にかマインドコントロールされ、性格や言動まで変化していく雅也。 拘置所の中にいながらにして人を支配してしまう、圧倒的な存在感と影響力。 榛村という人物の底知れない異様さが、ただ怖い。 彼にとっては全ての人間が、彼の望むとおりに動く操り人形なのかもしれない。

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    投稿日: 2015.09.03
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    「寄居虫女」と同じくマインドコントロール物。 「寄居虫女」はゾクッとくる怖さがあったがこちらはそれほどでもなかった。 ラストまできて、そこまで繋がっていたのかとおどろいた。

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    投稿日: 2015.08.22
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    主人公の家族関係、生い立ち、連続殺人鬼・榛村大和の人間関係などが明らかになっていくミステリー的な興味と、主人公が榛村大和にコントロールされていく恐怖で読者を引っ張ります。 実際にあった複数の凶悪事件を参考にした感じでストーリーに真新しさはなく、どんでん返しの連発は予想の範疇を超えるものではないものの、榛村大和の底知れない不気味さが魅力的で、読後は何とも言えない余韻に浸れる一冊だと思います。

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    投稿日: 2015.08.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ホラーではない。わりときっちりミステリ。ラストを踏まえた上で読み直すと、叙述トリックの部分や「ああこれアシストだったのか」という部分がより理解できる。残酷な描写があるが、淡々とした筆でグロさはさほど感じない。主人公を魅力ない人物に設定した分、シリアルキラー榛村大和を余計魅力的に感じる。自分も榛村の面会に行ってみたくなった。取り込まれるかもしれないが…

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    投稿日: 2015.08.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    星5つと4つで悩んだけど5つで。 他の方のレビュー、他サイトでも拝見しましたが皆さんが絶賛されているエピローグ、あれは個人的には好きではなかったかな。どうせやるならもっとぞぞぞとわかりやすく、思いっきり鳥肌立たせて欲しかった。 鬱屈した大学生活を送る筧井雅也のもとに、かつて通いつめていたパン屋の主人であると同時に戦後最大のシリアルキラー・榛村から手紙が届く。24件、もしくはそれ以上の殺人の中で立件されたのはうち9件。死刑が決まっている榛村だが最後の9件目は冤罪であり、君にその冤罪を証明してほしいという内容。雅也は個々で調査を進めるなか次第に榛村に魅せられていく。一つ一つの選択が導く真実たち、とは。。。 読んでる間はものすごく楽しめました。ページをめくる手が止まらない。そう、榛村というシリアルキラーに読者も魅せられるのです。ただ読後はあまり好きじゃなかったな。悪い意味でのもやっと感。流行りのイヤミスではなく、やるならとことんやってほしかったよ。 以下ネタバレ含みます。 例えば榛村の雅也への接近を狙う手紙、あれらを他の過去に逃がした、捕獲し損ねた獲物たちに送ってたとする。加納灯里にも。それらが獲物たちによって多少違いはあるのかもしれないが、雅也のように独自に調査を促している榛村の獲物もいるのだろう。その流れはあまりにも不自然ではないだろうか、とか。雅也が聞き込みしたひとたちも不信がるのが普通な気がするけどね。 弁護士の佐村までもが榛村に魅せられ、捕虜のようになってしまっているだけで十分だったような気がしますけどね。 でも読んでて面白かったので個人的には大満足。赤と白が一番好きですが、次回の厭な作品楽しみです。

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    投稿日: 2015.08.12