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数学の大統一に挑む
数学の大統一に挑む
エドワード・フレンケル、青木 薫・訳/文藝春秋
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総合評価

17件)
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ソ連の時代のユダヤ人は悲惨だったんだ。 天才的数学者の自伝的物語にからめて大統一について(著者からすれば)易しく教えてくれる。 ラングランズプログラムを初めて知った。 数学で発展していた分野が物理学的実体を持っているということも。 とあるSNSで知って図書館から借用

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    投稿日: 2023.07.13
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    ロシア出身の数学者の自叙伝。 ラングランズ対応などの数学的側面もさることながら、ロシアでのユダヤ人としての迫害のエピソードに驚く。ログノフがユダヤ人迫害の急先鋒だったとは。

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    投稿日: 2021.11.14
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    ***** 何もかもが容易に理解できてしまう世界なんて,つまらないじゃないか! 数学をやることの面白さは,その混乱を克服し,理解し,謎を覆い隠しているヴェールを少しばかり引き上げたいという,われわれ自身の燃えるような情熱にある。そしてそれができたとき,すべての苦しみは報われる。(p.8) 「数学のみごとな指導原理を,多少とも理解できるぐらいに勉強しておかなかったことを,わたしは深く悔いている。なぜなら数学の素養のある人たちは,あたかも第六感のようなものを身につけているかに見えるからである」(p.14, ダーウィンの言葉) 数学はわれわれに,この世界を正確に分析し,その結果を吟味し,そうして明らかになった事実が指し示すところへ,どこまでも進むという態度を身につけさせてくれる。そしてドグマと偏見からわれわれを解放し,新しい道を切り開く力を与えてくれる。そうすることで数学は,数学という分野それ自体をさえ乗り越えるための道具になるのである。(p.17)  わたしはそれまで数学の論文を書いたことがなかった。実際にやってみると,論文を書くという作業は,研究そのものよりも辛いことが多く,楽しいことは少なかった。知識の最先端に立ち,そこに何か新しいパターンを見つけだそうという作業は魅力的で胸躍る経験だったが,机に向かって頭を整理し,それを紙に書いていくのは,それとはまったく別の作業だった。誰かが言っていたように,論文を書くというのは,新しい数学を発見するというスリルを味わってしまったがゆえに受けなければならない罰なのだ。これほど厳しい罰を受けたのは,これが初めてだった。(p.111)

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    投稿日: 2020.07.25
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    旧ソビエトでのユダヤ人数学者の迫害とラングランス・プログラムの発展が本人の手によって描かれている。著者の波乱万丈の人生は面白いが、肝心の数学部分は途中からさっぱり手に負えないものになってしまった。もう少し基礎から勉強します。

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    投稿日: 2020.01.19
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    フレンケル氏が余儀なくされた旧ソ連での制約された数学活動の記録には心が痛んだ。 そして何より、数学的内容が過度に易しく説明されなくとも要点がわかりやすく感動した。 文中の数学の内容を抜き出すと自分が知りたい表現論とその周辺の地図が作れそう。必ずやる! ---- 引用元:https://twitter.com/wed7931/status/1085914346746654721

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    投稿日: 2019.01.18
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    うーん、あまり楽しめず。「ここのところは難解なので理解できなくてもいい」という記述が至る所に顔を出すが、その度に靴の上から足を掻くようなフラストレーションが溜まって行く。僕のように、読書に「理解できた」という喜びを求める向きには向かないのかも。「数式がほとんど出てこない数学の本」というコンセプトにはいつも馴染むことができないでいる。

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    投稿日: 2017.09.10
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    数学の様々な最先端分野の知見を橋渡しして研究しようとするラングランズプログラムに関わっている著者が、自分の研究者としての生い立ちと、そのプロジェクトの概要を伝える本。正直なところ、数学の先端分野を理解するには専門書を何冊も読んでも一般読者には厳しいです。著者もそこは割り切っていて、相当かみ砕いて解説していますが、それでも何のことかチンプンカンプンなページはいっぱいありました。ただ全く異なる分野を突き詰めると、何故か共通する概念に辿り着くという体験を何とか伝えようとする著者の熱意や、「もしかしたら数学のすべての分野を律する概念があるんじゃないか。細分化された先端分野を統一して記述できるのではないか」という著者が研究に賭けるモチベーションは伝わってきます。 ユダヤ人をルーツに持つ著者が旧ソ連で酷い差別を受けて研究の道を絶たれようとした体験の記述は生々しく、当時の旧ソ連の人権意識の低さを物語っています。 理解できない部分は割り切って読み飛ばしても結構なボリュームの本でした。

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    投稿日: 2017.02.10
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    ロシア出身の数学者が、ラングランズ・プログラムという現代数学(量子論や超弦理論にかんけいするらしい)に取り組む、自伝的な話。

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    投稿日: 2016.09.18
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    数論から量子物理学にまで及ぶ領域に現れるラングランズ・プログラムの研究者による自伝と信仰告白. 数学は正直よくわからない.易しい部分は比喩が単純すぎだし,難しい部分は比喩を使ってもわかった気にならない.自分の研究を語っていて,専門的な領域に話が入り込んでいくので仕方ないのだろうな.というわけで数学の部分は満足度が低い. 自伝の部分はマーシャ・ガッセン「完全なる証明」でも描かれていた旧ソ連でのユダヤ人差別についての記述が長い.最後の愛の数式を女体に刺青する映画は???

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    投稿日: 2016.04.09
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    我々が学校で学んだ数学は千年前には体系的に確立したもので、現在最先端の数学は専門分野か高度に発達している。 しかし近年異なる分野の研究を組み合わせることで長年の問題が解決する事例が増えているらしい。 その代表的ないくつかの事例を紹介しているが、フェルマーの最終定理は自分が数学系の物語にはまったきっかけなので楽しみしていたが、かなり内容が薄くて正直がっかりした。 また文章も淡々としすぎていたので、その辺も面白く感じない理由かと思った。

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    投稿日: 2016.01.16
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    数学の系統を統一するラングランス・プログラムを牽引してきた数学者の半自伝のような数学本。 全問正解したのにMGUに入学させてもらえない(口頭試問で数時間に渡り拷問に近い質問を繰り返され、入学願いの取り下げを余儀なくされる。)旧ソ連でユダヤ人が受けていた迫害のひとつ。15,6で数学への夢を一度粉々にされた少年がバークレー大の教授になるまでのノンフィクションがひとつの軸。数学の系統を統一するラングランスプログラムと物理学への架け橋がもうひとつの軸。 数1で挫折したわたしには後者はほとんどSFだったけど、「難しいけどがまんして」とか「専門家でもわかっている人は少ないから安心して」など、笑える章題のおかけで最後まで読み終えた。 最終章の「数式はそれ自体として存在し、独自の知能を持つ」「数学者は数式を発明するのではなく発見する」って下りが面白かった。この世界は「物質」「意識」そして「数式」でできているそう。ペンローズの心の影をもっかいよんでみようかな。 フレンケルは三島由紀夫に触発されて「愛と数式の儀式」という映画をとっており、その映画では「愛の数式」を女性の体(その名は「真理」子)に刺青するそう。 うーん、イカれてる。見てみたいけどDVDはないみたい。残念!

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    投稿日: 2015.11.09
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    数学を勉強していた頃の「ワクワク」感を思い出しました。 本書の中では、難しい数学が記述されています。しかし、それを理解する必要はありません。そのような数学に魅せられ、真理を追い求める数学者の人生を感じ取ってください。 数学と量子物理学の関係、さらには数学と宇宙の関係。こんなにもワクワクさせてくれるものは、数学以外には存在しないように思います。

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    投稿日: 2015.10.24
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    これは久々刺激的な書。 もともと読者には理解的ないことを前提に イメージを伝えることに専念しているのが良かった。 突如として「愛の方程式」の映画の話になるところも おもろい。 いろいろな勉強意欲をそそられる良書でした。

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    投稿日: 2015.10.23
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    現代数学は現在、多岐にわたり同じ分野の専門家同士でさえ、互いの研究内容を理解することが困難であることが多々あるという。 数学の本質はその自由性にある、という言葉は有名であるがその自由性とはどこから来るのであろうか。 実は、この問題亜は数学だけの問題ではない、正確にいうならば数学だけの問題ではなかった。 20世紀の物理学も同様の問題に直面していた。 この世界を記述できそうなモデルがたくさんあるように見えたからだ。 ある物理現象を記述する方程式は、うまくその現象を予測したが、まったく別のように見える方程式もまた、その現象を正確に予想することができた。ただし、どちらも正しくないことは明らかだった。なぜならば、ある方程式はある場合(例えば、高エネルギー場)では方程式が破たんし、別の式では高エネルギー場はうまく記述できるが、別のある場合では同様に破たんが生じる。 全体として、この場合ではこの方程式、この場合ではこの方程式とその場その場で適合しそうな方程式を選ぶ必要があった。 当時の物理学者はこの問題にかなり頭を悩ませたらしい。 自然は、このようにたくさんの方式からその都度形を変えて成り立っているのだろうか? Einsteinが主張したように、重力を支配する方程式はただ一つで、それはどのような状況にも成り立つべきだ、というのが本来あるべき姿のように思えた。 (ここらへんの詳しい話はBrian Greenのエレガントな宇宙を読むとよくわかる) が、一人の天才がこの状況を解決した。 名はEdward Witten。 彼はその別々の理論が実は、まったく同じ数式でかかれて、各々の方程式が違って見えたのは、そのMaster Equationを違った方法で近似していたためであるということを証明した。 衝撃だった。 今までまったく違って見えた物が、急に見方を変えるとだた一つの式に還元できたのだ! (余談であるが、この方程式は重力場を組み込んでいないので究極の理論とまではいかないのだ・・・。 これらの統合理論がいわゆる超ひも理論) 前置きが長くなったが、実は本書の主題は上もストーリと似ている。 数学も代数学、幾何学、群論、数論、集合論etc.たくさんの分野に分かれているが、実はそれらは言葉は違うけれども、(数学で書かれた)辞書さえあれば、翻訳できるというのだ。 これのどこが素晴らしいかというと、たとえば代数学の言葉で書かれた難問は難攻不落で、いままでのアイデアではどうにも解けない、しかし上記の事象を使って違う分野の数学に翻訳する。するとその分野ではおなじみの問題として知られて、すでに解法が見つかっているということが起こり得るのだ。 このように、ある理論とある理論がまるで鏡に映したように一方が他方と同じ関係になることを「双対性」と呼ぶ。 この双対性を調べる研究分野が、本書のテーマであるLanglandsプログラムである。 内容は少し専門的なところも出てくるが、理解できなくとも話の流れはつかむことができる。実際、何を言っているのかわからないところを多々あった。。。 本書の最後の数章の愛の方程式は蛇足。これ、いるか?笑 数学者が映画を創るという試みは興味あるし、ぜひ観てみたいような気がするが。。。 あと、著者がかなりイケメン。

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    投稿日: 2015.09.18
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    数学好きに言わせると数式とはとてもエレガントで美しいものらしい。そんな筋金入りの数学好き、エドワード・フレンケル氏の著書、数学界の一大事業といわれるラングランズ・プログラムにおいて、中心的な役割を果たしているメンバーの一人である。 もともと物理に興味があった少年時代のフレンケル氏が、数学者を目指すようになったきっかけや、大学入試の際に受けた人種差別、ソ連からアメリカに移り住むこととなった経緯、そして現在取り組んでいるラングランズ・プログラムについてなど、特に数学に興味がある人には盛りだくさんな内容となっている。 今まで何冊か数学に関するノンフィクションは読んだが、それらに比べて本作は現役の数学者が執筆しているだけあって、数学の概念や数式が随所に描かれている。残念ながらその辺の記述はサッパリ理解できなったが、もし少しでも理解することが出来れば、フレンケル氏が言うように人生が豊かになるのかもしれないと思った。

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    投稿日: 2015.09.13
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    古くは朝永振一郎の「物理学とは何だろうか」等、第一線の研究者が記した一般向けの学術解説書は数多あるが、物体を対象としない純粋抽象的理論の体系である数学の現在進行中の研究内容をかみ砕いた言葉でわかりやすく説明したものは、そう多くはないだろう。 量子論や超ひも理論といった物理学の理論が、元を質せば数学における成果(のある意味簡略版)であることは余り知られていないと思われる。 純粋理論を突き詰めた数学と宇宙の成り立ちを示す物理学とが同じ理論に行き着くことは、大きな驚異でもあるが、至極納得的でもある。我々が暮らす宇宙は、極めて合理的な存在基盤に立つということだ。加えて、人間の思考が(極く選ばれた人々に限るのかも知れないが)論理的である、ということでもある。 数学と物理学の間、または数学内の分野間での垣根をまたいだ統合作業も興味深いが、著者の自伝ともいうべき内容も本書の大きな魅力である。最終章の「愛の数式」は「?」だが。

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    投稿日: 2015.08.27
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    青木薫さん翻訳による先端数学に関するサイエンス・ノンフィクション。青木さんは、ワイルズによるフェルマーの最終定理の証明を描いたサイモン・シン『フェルマーの最終定理』、ペレルマンによるポアンカレ予想の証明を描いたマーシャ・ガッセン『完全なる証明』といった最先端の数学者の物語を描いたサイエンス・ノンフィクションの名著を訳してきた。今回も期待大である。 今回の主人公はエドワード・フレンケル、著者でもある。といってもほんとんどの人はその人が誰だか知らないだろう。自分も知らなかった。フレンケル氏は、十分すぎる数学能力がありながら、ペレストロイカ前のソ連においてユダヤ人であるがゆえにモスクワ大学の入学を許されなかった。しかしながら、その理不尽な事態にもあきらめずに数学の世界に踏みとどまり、自ら動いて道を切り開き、周りの人の目に止まることで、その能力を伸ばすことができた。ついに大学卒業時には、それまでの仕事に目を付けたハーバード大学から客員教授として招かれることになった。 ここまでの経緯を読んで、その道において本当に頭角を現すことができる人というのは、自身が持つ能力に対してものすごく心血を注いでいるし、注ぐことに躊躇がないし、また導きの師を見つける能力とその発揮において秀でているものだと感じ入った。そして、それでいても常に自分のやっていることが無為に終わることの恐怖も感じていることもわかる。特に先端数学という分野ではそうだと思う。 著者の来歴をひとつの軸として、もうひとつの本書の軸が著者も深く関わる「ラングランズ・プログラム」と呼ばれる、数学の調和解析と数論分野の統合である。さらにはそのプロジェクトは量子力学や量子宇宙論と数学理論の統合まで含まれていくこととなる。その内容は、同じ数学関連の書籍でも、先の『フェルマーの最終定理』や『完全なる証明』と比べて万人に向けて面白いというものではない。ただ、このテーマが青木さんの興味のツボにがっつり嵌っているのはわかる。 ガロア群、ブレイド群、多様体、層、圏、ブレーン、リーマン面、はもちろんのこと、カッツ-ムーディ代数、ヒッチン・モジュライ空間、ミラー対称性、保型層、などもはや呪文のような言葉が容赦なく出てくる。著者自身も書いておきながら、「これらすべての名前を覚えようとするだけでも、頭が痛くなってくるかもしれない。しかし信じてほしいが、ここで話した構成法を隅々まで理解している人は、専門家の中にさえ、まずめったにいないのだ」と言う。これを受けてか、青木さんが解説で「たとえ数学者のように理解することはできなくても、数学の魅力はきっと感じ取ってもらえる。そう、彼は確信しているのである」と言う。そうなら先に言ってくれればそういうふうに読むのに。 原題は”Love and Math - The Heart of Hidden Reality” - 愛と数学。著者がなんと「愛の数式」という映画を撮ったというと何なんだそれは、と思うのだけれども、少なくとも数学への偏愛は感じられる。副題にあるように、それをHidden Realityと著者が呼ぶのは、数学の奥深さを端的に示している。それは、著者にとっては、「Love」としか表現できないことなのかもしれない。 「志村-谷村-ヴェイユ予想」の谷山氏や志村氏、脇本氏また広中平祐氏など日本人数学者もちょくちょく出てきて、少しうれしい。出てくる数学理論の中身を理解することはとても難しいを超えて不可能に近いレベルだが、素粒子理論、対称性の破れ、超ひも理論、などと何となくつながっているのだろうなという雰囲気はわかる。誰にでもおすすめというものではないかもしれないが、最新宇宙論にも興味があるという人なら十分に楽しめる。またそんなことよりも、著者の数学者としての人生物語を楽しむべき本なのかもしれない。 いずれにせよ、個人的には青木さん翻訳の本はもう迷いなく購入すべし、と心得ている。その翻訳の上手さ安定感もさることながら、確立された翻訳者としての評価から科学分野の著作の翻訳依頼は、まずは青木さんに持ち込まれ、その中から彼女が面白いと思うものを選ぶような立場になっているのではないのかと想像している。もちろん、青木さんの選択眼も信頼しているので、もうこれは買うしかない。もう、I can't miss it.という感じ。次も期待して待つ。

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    投稿日: 2015.08.01