
帰らざる復讐者
西村寿行/KADOKAWA
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総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
1977年の西村寿行作品。 父親と妹を謎の組織に殺され、婚約者も拐われた青年医師・原田が、医師の地位を捨てて父親の死の謎に迫る、前半社会派ミステリー、後半復讐サスペンス。 序盤から、原田の父親が太平洋戦争時代に従軍していた、ということに秘密があることは読者に示されていましたが、中盤過ぎに読者に明かされる秘密が、『アレ』だとは! 1981年のベストセラー、森村誠一先生の『悪魔の飽食』よりも4年も早く、それもエンタメ作品として、『アレ』を扱っていたことに衝撃を感じましたね。 読者に謎が明かされてからは、復讐サスペンスになりますが、壮絶なのはラスト40ページ。 舞台はアラスカの山岳地帯になり、巨大な敵が日本国家やCIAから大自然になる、つまりは冒険小説の要素が強くなります。 こうなってしまうと、前半のミステリー要素がどうでもよくなってしまいますが、このラストが作品中で一番熱い気持ちにさせられました。 このラスト40ページを元に、後の西村寿行作品『狼のユーコン河』が生まれたのかな、とも思います。
0投稿日: 2022.07.03
