
総合評価
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時代かな
「六三四の剣」でこの作者の画力は十分わかっていて、それを知った上でもこの作品での画は素晴らしいと感じます。ストーリーとしてはどうでしょう。短編集であり、シェルパ族などヒマラヤ周囲の人々を描いている話、欧州の登山家の話などが含まれています。話によっては冒頭に「この作品はフィクションです」と書かれています。では、それが書かれていない話はノンフィクションかというと、そうでもないようです。シェルパの人々はこの話の上だけの人たちとはわかるが、ヨーロッパの人々の話は、あたかも実在のような印象を受けるのに、探してもそのような人物は見つかりません(モデルらしき人はいましたが)。そう、全部フィクションと考えて良いです。私自身はフィクションかどうかで作品の評価をするつもりはありませんが。 ただ、死体を頂上まで担ぎ上げるとか、崖で遭難した兄弟の回収を試みるとか、妊娠中に未踏峰に挑戦して流産するとか、(そんな心の動きはあるのかもしれないけど)あまりに現実離れした設定に引いてしまって、のめり込むことができませんでした。「叙情傑作選」も出ているように、作者は細かい心の襞を描いた作品を多く出していますが、山をテーマにして、「そりゃないでしょう」的な設定になったのは、作品が作られた時代を反映しているのでしょうか。古さを感じてしまいました。
1投稿日: 2017.02.25岳
という別の作品があるが、岳は様々な話を18巻に渡って山に関わる全ての人達の事を描いたのに対して 本作は山に登る人だけに焦点を当て1巻完結の謂わばオムニバス作品の様。山好きな方なら是非読んで下さい。
0投稿日: 2017.01.26圧倒的画力で迫る山岳漫画
村上もとかの連作短編漫画で当初は「少年ビックコミック」で読み切り連載されていました。短編なのでサクッと読める長さなのですが内容・絵ともにぎっちりと詰まっているのでじっくりと味わいながら読んで欲しい。どれも人間の極限状態での生死の話が多いので後味スッキリ的な話は少ないのですが、人は何故山に登るのか?生きている事とは何か?という根源的なテーマが背景にありどれも印象的で感動的な話ばかり。私的には父子3人の運命のいたずらを描く第三話の「北壁」が好きです。 とにかく山岳小説ばりの内容とそれを支える作者の圧倒的画力が感動を呼ぶ山岳漫画の傑作。本作は2冊分が合本されているのでお得でかなり読み応えがあります。
6投稿日: 2014.09.17
powered by ブクログヒマラヤや日本、ヨーロッパアルプスなど、山を舞台にした短編集です。いづれも短編ながら読み応えがある作品が沢山。
0投稿日: 2011.06.26
