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よろこびの歌
よろこびの歌
宮下奈都/実業之日本社
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総合評価

119件)
4.0
32
43
32
1
1
  • no-chindayoのアイコン
    no-chindayo
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    読み損なっていた一冊 ようやく読めた 高校時代の、自分の居場所があるようなないような、ちいさなプライドや、意味のない苛立ちなさや、僻み、妬み、いろんな感情に蓋をして、フツーに笑ってそこにいることに心を砕いていたなぁと思い出す。 ただ、それが嫌な思い出という訳ではなく、やっぱり愛しい日々だったのだ。 行間からよろこびの歌が聴こえるような本

    1
    投稿日: 2025.06.27
  • keikoのアイコン
    keiko
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    女子高生が何を思って生きているのか、わからない。 でも。この小説には納得力がある。きっとこんな感じなんだろうと。 もちろん、これがすべてではない。ないけれど、笑顔の裏で、それぞれがそれぞれの、その時特有の、悩みをかかえている。悩みに、大小はない。 ばらばらだったクラスメイトがひとつになる。合唱をきっかけに。いかにもって感じで描かれていないのがよい。さらりとした肌ざわり。 あらためて、合唱はよいなぁと思った。

    0
    投稿日: 2025.05.08
  • らすくのアイコン
    らすく
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    続編から読んでしまうという痛恨のミスを犯してしまい、慌ててこちらも読了。 最終目標として合唱があるけど、内容としては登場人物達が、それぞれ抱えた葛藤や停滞を乗り越えていく物語。多分みんな、この年齢くらいに近いものを抱えいたのではないかと思う。そのせいか別段大きなトラブルがあるわけではないのに登場人物達に共感するし、ジワジワっと心に沁みてきます。 登場人物達と同じくらいの年齢の時に読みたかったなぁと思いますし、そういう年齢層の人に是非読んでほしい小説です。

    25
    投稿日: 2025.02.24
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    本には素敵な出逢いがある♪
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    涙を流しながら笑顔になっている♪読みながらそんな感情にさせられてしまう。女子高生の心の葛藤と成長を見事に描き切っている。 「いい?未来の自分を思い浮かべるの。あたしたちの歌を聴いてくれてくれてるのは未来の自分だって。今のあたしたちはこんな『麗しのマドンナ』だよって見てもらおう」(本文より) 宮下奈都の作品は『羊と鋼の森』に続いて2作品目。 静かな立ち上がりのストーリーなのに、いつの間にか引き込まれていた。またまた良い作品にめぐり逢えた。次はどの作品を読もうか?宮下奈都への熱が当分冷めそうにない♪

    0
    投稿日: 2025.01.18
  • うたえながのアイコン
    うたえなが
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    この「よろこびの歌」は6人の語り手が繋いでいく7つの物語です。その中で1番中心となった人物が御木本玲です。玲は有名なヴァイオリニストの娘で音大附属高校を受験しますが失敗してしまいます。そんな中、入学したのは数年前に出来たばかりの普通科の女子高。玲は挫折感から同級生たちとの関わりを拒んできました。ですが合唱コンクールをきっかけに心を通わせていきます。 音楽は正直難しくて好きにはなれなかったのですがこの本を読んで音楽は楽しむためにあって人との心を通わせることで楽しくなるということに気が付きました。そして、来年の合唱コンクールがとても楽しみになりました︎^_^

    101
    投稿日: 2025.01.14
  • riddeleのアイコン
    riddele
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     女子高の2年、バラバラだったクラスの彼女たちが、合唱をきっかけに前に進んでいく物語です。  この話は、オムニバス形式で一篇ずつ視点の主人公が変わっていく形で描かれていきます。メインの主人公は音楽家の母を持ち、自分も音大附属高校に受かることを疑いもしなかった玲。高校受験で失敗し、仕方なく進んだ先の高校では何もやる気にならず、けれど母に対するコンプレックスは深まるばかり。今までやってきたことすべてに裏切られたと思い、硬く凍って頑なになってしまった玲の心を揺さぶったのは、やはり音楽だった。クラスの合唱祭の指揮者に推薦されたところから、段々と何かが変わっていく。そして、一人の変化はクラスの他の女子生徒たちにも少しずつ影響を与え、やがてひとつの『合唱』になる。  舞台は合唱部でも、音楽に真剣に向き合う人たちの成長物語でもなく、とある私立高校の2年生のクラス。大抵は2年生にもなれば、そこそこ仲のいい友達ができたりして空気が緩むものを、友達もいない、ほとんど話もしない、自分から輪に入ろうともせず孤独を貫く一人の生徒。そんな彼女がメインの主人公として話が進んでいきます。  けれど、主視点が一人ではなくクラスの他の女生徒にどんどん移り変わっていくため、彼女たちが一様とは言えない悩みをそれぞれ抱えていることが見えてきます。さまざまな事情があり、いろいろなことで思い悩み、誰かのささいな言動で傷つくかと思えば、同じ人だったり他の人だったりのこれまたささいな一言で視界が開けたりして。  人間らしい彼女たちのそれら全てが、読んでいるうちになんだか愛しく思えて、ああ、生きてるなあと感じました。  生きていくって、きっとこういうことなんだよなあ、と思ったりしました。  私も、好きでずっと音楽に触れていた人間です。社会人になって、あまり触れる機会がなくなったと言えばそれまでですが、あの音楽に包まれている時の感覚は忘れられません。  舞台に上がって、眩しいライトを浴びて、緊張で高鳴る鼓動を押さえながら、入ってきた指揮者の腕が、指が、タクトが上がる瞬間を見る時の、張り詰めた空気。自分たちの出す音が、声が、指揮者の指やタクトに絡め取られて、自分の出したものだけでは到底届かないところに広がって響いていく楽しさと感動と泣きたくなるような心揺さぶられる何か。  それらは、多分適当にただなぞるだけでは味わえないものだと思います。それをみんなに知って欲しい、味わってほしい、そう願う主人公の玲は本人が思う以上に純粋で、音楽に対して真っすぐで。ああ、そうだったなあ、私もそうだった、と懐かしい何かを久しぶりに見せてもらったような心地になりました。  最後、素晴らしい唱を披露しただろう彼女たちが得たものはすべて、一片の無駄もなく彼女たちの糧になっていくのだろうなと思うと、眩しい気持ちです。  読後、また歌をやりたくなるような、あたたかで爽やかなお話でした。

    1
    投稿日: 2024.11.04
  •                             c  h  i  n  a  t  s  uのアイコン
           c h i n a t s u
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本以外でこんなに心情に触れることはない。 胸に秘めた想いの多さに驚き、表面的に見た世界はあくまでも表面なんだなと思った。  だからそっくりな経験をすることはできないけど、私自身も周りも大体「割り切れない何か」を持って生活してるなと思う。 この物語は高校だから結構想いや境遇を胸に秘めてる。 でも私は大学に行ってからこの手の話(自分ではどうにもできない境遇)をいくらでも聞いてるなぁと思う。 胸のうちに秘めるけど分かち合いたい気持ちもどっかにあるのは思春期独特の価値観なのかも。 特に玲と千夏の話が好き。 音楽家の娘とうどん屋の娘ってとこだけ切り取ると階級?の違いみたいになっちゃうけどそういうのは特に書いてない。 玲は高貴なわけでもないし、千夏を馬鹿にするわけでもない。 千夏もれいのことを素敵だなと思ったり、であいを「僥倖」だと言っているけど、玲になれないとか、玲の境遇を妬んだりはしてないのが良い。 ただ何度読んでもカコの章だけは消化不良なんだよな

    1
    投稿日: 2024.10.20
  • u saitoのアイコン
    u saito
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    印象に残る表現があったり、優しい感じの文体が好きな感じはありましたが、割と現実的にある風景なのにうまく話が繋がっていないような印象を持ってしまいました。 最後は合唱が上手くいったり、玲が向かうべき道を見つける結末を期待してしまった自分がいけないのかもしれない。

    2
    投稿日: 2024.09.18
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    オミー・ランバード
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    大好きな「羊と鋼の森」の作者。 合唱コンクールに出るまでの女子高生たちのそれぞれの気持ちを描いた群像劇。 宮下さんの爽やかさを目指した小説は今回も健在だが、ちょっと説教くさいような気がした。 あと、ハイロウズは自分も好きだけど、この小説に関していうとちょっといらないのかな。クラシックのアルバム聞きたいのに、たまにJロック混じってるみたいな。 今回はバランス良くない作品だったけど、とにかく作者の目指してるところが好きなので、これからも見かけたら読んでみようと思ってます。

    0
    投稿日: 2024.09.16
  • ちゃちゃのアイコン
    ちゃちゃ
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    必ずしも、第一志望ではなかった女子高に集まった仲間たち。手を取り合って、校内合唱コンクールに挑戦する。感動の、若人の成長の物語。

    1
    投稿日: 2024.09.03
  • まいけるのアイコン
    まいける
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    「自分だけが間違ったカゴに放り込まれた洗濯物のように感じる」 それが青春時代だという気がする。自分が悲劇の主人公で、自分のことしか見えな時間に支配されて。 でも、一人一人がみんな「嬉しいとか、楽しいとか、悲しいとか、さびしいとか、色んな気持ちをみんなが抱えて」生きていると気づいた時、人は成長していく。 背中を押してくれたのは自分を大切に育んでくれた人かもしれない。 でも、進むことを決めたのは自分自身だし、決めた時点でもう進んでいるのだ。 この小説を読んで、玲に感情移入しながらも、自分の青春時代を思い出していた。 歌を通して、みんな何かを共有している。自分のために誰かのために歌っている。 随分昔になるけど、中学校の合唱コンクールで最優秀賞を逃して、悔しくてみんなで階段で歌った。「流浪の民」。みんな目に涙を浮かべていた。あれ以上に心に残る合唱はない。そんな思い出が鮮やかによみがえってきた。

    63
    投稿日: 2024.08.09
  • すよのアイコン
    すよ
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    私的にちょっとあいしょうの悪い作家かもしれない。前も読んだんだけど頭の中に全く入ってこないというか、感情移入ができない。

    0
    投稿日: 2024.08.02
  • そばのアイコン
    そば
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    今どきの女子高生の冷めた感じと 時々熱くなる感じが 表現されていた 読みやすく読後感も悪くないが 残るものもあまりない

    14
    投稿日: 2024.07.01
  • Sintolaのアイコン
    Sintola
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    主人公は、高校受験に失敗して不本意ながら滑り止めの高校に入学。積極的に友人を作らず、学校生活に馴染めない日々が続く中、合唱コンクールの指揮者に選ばれてしまう。当然、合唱コンクールは消化不良に終わるのだが、その先に待っている展開は感動的。主人公を含め、クラスメート1人1人の成長が描かれ、立場・家庭環境・趣味も交友関係も全く異なる少女たちが、1つの歌を通して繋がっていく。 終盤で「何のためにみんなで歌うのか?」という問いが投げかけられる。これは読者1人1人に対しての問いかけでもある。 この問いに対して、私は「1人1人の異なる人生が、あの時に確かに繋がっていたことを思い出すため」と答えたい。 学校行事の中でも、人によって好き嫌いが分かれるものは、クラス対抗の「合唱コンクール」ではないだろうか?私自身も指揮者をしたことがあるのだが、ほろ苦い思い出がある。高校1年生の時に、残りの学校生活に多大な影響を及ぼすくらいの恥をかいた。実際はそこまで気にする必要は無いのだが、自分の中で相当打ちのめされ、長期間ウジウジしてしまった。 ただし、今でも合唱コンクールのことを思い出すとき、1人1人の表情が蘇る。当時プレッシャーを感じずのびのびと楽しく歌えたのであれば、一生の宝物。そして、数年後に思い出して、クラスメートが幸せに暮らしているのかどうか思いを馳せることも、幸せなことである。 「仲間を信じること」「(指揮者である)自分1人だけの力では何も成しえないこと」「結果を周囲のせいにしてはいけないこと」を身をもって味わい、高校時代初めての挫折経験となった合唱コンクール。時々思い出して、自分の「弱い心」にシンミリと向き合いたい。宮下さん、素晴らしい小説をありがとう。

    15
    投稿日: 2024.04.07
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    みたらしだんご
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    人はそれぞれ悩みを抱えている。人の数だけ悩みがあるし、考え方も違う。高2の女子高生たちがクラスメイトと「合唱」を通じて、悩みながらも前を向いていく成長の物語。 彼女たちは自分の現状を悲観し、クラスメイトとは本気でぶつからない。ぶつかっても理解してもらえないという不安と、内側を見せる怖さを感じている。揃って大人たちに当たるのも、若さを感じる。 こういう時期あったよなぁと思う。宮下さんは登場人物それぞれの心情の書き分けがとてもうまい。 悩める10代の子たちはもちろん、大人の背中もそっと押してくれるすてきな作品。

    18
    投稿日: 2024.04.05
  • kasumi-souのアイコン
    kasumi-sou
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    声楽科の受験に失敗し、女子校へ進学した玲。 同級生とも距離をとり高校生活を送っていた彼女だが、合唱コンクールをきっかけに音楽にも同級生たちとも関わっていく。 物語はクラスメイトそれぞれの視点で1章ずつ進んでいく連作短編集。 それぞれ、家の事や家族、友人、進学や将来について悩みもがく。その姿は青春そのものかもしれないけれど、その時その時を誰もが必死にもがいている。 合唱コンクールのリベンジに向かい、このメンバーで歌える最後の機会。悩みやもやもやを抱えながらも練習を重ねることで、苦しみからも成長していく姿がとても良かった。 大人が読んでも励まされる物語。

    7
    投稿日: 2024.01.30
  • Anonyのアイコン
    Anony
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    感想 誰しもうまく行ってない。だけどそれに気がつけない。自分だけが特別だって思いたいから。でも他人に目を向けられたら。もっと優しくなれる。

    0
    投稿日: 2024.01.27
  • sachiiroのアイコン
    sachiiro
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    高校生活が遠い昔のことになってしまったのと、主人公達に共感する所があまりなかったので私にははまらなかった。 合唱は聴いてとても感動するし、私自身学生時代の合唱コンクールは好きで一生懸命歌うことが楽しかった。 だからグダグダの仕上がらないまま合唱発表に挑む人達がいる事に驚いた。 最後に届けたい相手を思い浮かべて歌う、それは未来の自分に、というのは良かった。

    2
    投稿日: 2023.12.31
  • ほげのアイコン
    ほげ
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    私が中高生の時に感じていた同級生の暖かさがそこにあるような物語でした。部活や行事などを通して仲間と想いが通じ合うということは懐かしいもので、社会人になった今はそれが当たり前のことじゃないんだなってしみじみ思います。忘れてきた気持ちが思い出されるようで、読んで良かったと思いました。

    0
    投稿日: 2023.11.27
  • ひろきーのアイコン
    ひろきー
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    新設の明泉女子高校にそれぞれの思いや挫折を抱えて入学した、数名の 視点で、クラスでの構内合唱コンクールよって変わっていく青春音楽ストーリー。 端的に感想を言うとすれば、涙腺が弱い人は泣けます。 自分としては2度泣く場面がありますした。 どことは言いませんが、決して順風満帆な人生を歩めていない わだかまりを持って、新設校に集った生徒が思いを払しょくしていく と言う物語と音楽と言うコラボレーション。 ありがちなストーリー展開とも言えますが、 それでも読んでよかったと思わせる展開に、涙してしまう場面もあって、 すっきりします。 泣くって、実は良いことだったりもするので、 読んだことない人はぜひ読んでみてはどうでしょうか。 著者の代表作は、本屋大賞を受賞した羊と鋼の森 音楽経験がほとんどない男子高校生が、体育館で見たピアノ調律師に魅了され 夢を実現させ、苦労しながら働く、音楽お仕事小説と言った感じの作品。 こちらもまだ読んでない人はぜひ。

    0
    投稿日: 2023.11.17
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    読書とラジオと
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    このレビューはネタバレを含みます。

    御木本玲 希望していた音大の附属高校に不合格となり、私立明泉女子高等学校に進学する。バイオリニスト御木元響の娘。 原千夏 合唱コンクールでピアノを担当。嵐でも片道一時間かけて自転車で登校している。 中溝早希 中学はソフトボール部で四番でエース。肩を壊し、ソフトボールの強豪校を辞退して明泉女子高校に入学。 牧野史香 他の人には見えないものが見える。 三谷 私鉄のターミナル駅で史香と知り合う。 里中佳子 南 佳子とクリスマス前からつきあいはじめた。 柴崎理絵子 コリエと呼ばれている。 佐々木ひかり クラス委員。 亮太郎 ひかりと同じ中学。

    1
    投稿日: 2023.10.27
  • Ryogaのアイコン
    Ryoga
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    よろこびの歌 / 宮下奈都 The青春 怜が「これぐらい」って思って皆に振った練習が みんなからしたら「厳しすぎる」って言ってたところに 今まで育ってきた環境と実力の違いが滲み出ててゾクッとした。 でもそんな遠くにいる怜を応援するためにクラスのみんなが歌った歌が例を奮い立たせた。 さすがにあのシーンはグッときた 続編の終わりの歌もめっちゃ気になる

    1
    投稿日: 2023.07.21
  • koringoのアイコン
    koringo
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    バイオリニストの母のもと、声楽家を目指して音大附属高校を受験したが失敗し普通校に通いだした怜。 怜は喪失感に自らを閉ざしていたが、学校の合唱コンクールで指揮をすることになったことで変わっていく。 怜の変化が波紋となり広がりクラスの他の子にも影響を与え、少し変化してゆく。各章6人の少女を通して描かれている。 と紹介するとよくある話なのだけど。宮下奈都さんが描くと 少女たちの繊細で複雑な心の描写で一人一人が立ち上がってくる。 みんな明るく高校生活を楽しんでいるかに思えるけれど、それぞれ事情を抱え、未来へ漠然とした不安を抱いている。あの頃の気持ちを思い出す。 お互い響き合い方が合唱の響きと重なり余韻が残る。

    17
    投稿日: 2023.01.24
  • G. S.のアイコン
    G. S.
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    『羊と鋼の森』を読んだ時にも思ったことなのだけれど、登場人物たちの口には出さないけれど、心の中でモヤモヤしたり、たぎる感情があったり、一言言っておきたいことがあったり、そういった「うまく言葉に処理しきれない感情の起伏」を見事に地の文で表現しているというか、言葉が尽くされている…という感じがして読むたびに「ああ、素晴らしい文章だなぁ」と思うのです。 本作は最初の一編を読んだ時点では「ちょっと変化球気味の青春もの」という印象でしたが、2編目以降で「あ、これ群像劇だ」となり、読み進めるたびに「なんていい本なんだ!」と感動も一入で、すっかり作者のファンになってしまいました。 少女たちの屈折(からの立ち直り)と、ハイロウズの真っ直ぐさの取り合わせも最高でした。

    2
    投稿日: 2023.01.16
  • のんびり読書家のアイコン
    のんびり読書家
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    音楽高校をめざして落ちてしまった女の子の新学期からスタートする。同じ高校の生徒をそれぞれ主人公にしたオムニバス型式。 それぞれの葛藤、青春が最後歌で一つになるのが良い。

    2
    投稿日: 2023.01.03
  • ののかのアイコン
    ののか
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    ふわっとそこに佇む野の花みたいな作品。できたばかりの女子校に通う生徒たちが、それぞれ大きなものを抱えつつも、それを決して表に出すことはなく、ゆるやかに折り合いをつけていく。そんな彼女達の歌声が「ひとつの束になりリボンのようにくるくると回りながら空へ上っていく」という表現がすごく綺麗だなと思った。また、自分が音楽をやっているときに、なんとなく感覚として持っていた部分が、ばしっと文章化されている箇所がいくつもあって、ああこれと感心させられた。気持ちをほぐしたい時に読みたい一冊。

    6
    投稿日: 2022.12.31
  • ajiro080775のアイコン
    ajiro080775
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    ぼちぼちですね。 読みやすかったし、構成も嫌いではなかったですが、年齢的なものなのか、あまり感情移入ができずに流してしまった感じでしたね。 読みやすいのではまる人には良い作品だと思います。

    2
    投稿日: 2022.11.30
  • ぽーのアイコン
    ぽー
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    音楽家の娘の御木元玲が主人公。 音楽の高校の受験に失敗し、新設の高校に入学。音楽や周りの人との関わりを拒んでいたのに、合唱でクラスの指揮を任されてしまうお話。 ハイロウズの曲名がタイトルで、御木元玲やクラスメイトたちの視点が描かれる短編集。ハイロウズ聴きたくなっちゃう。 挫折したときって、自分だけが挫折したとか、扉が閉まって閉じ込められたように思うし、 なんとなく、自分は全てを知ったうえで諦めている、みたいな気になる。 でも、クラスのみんなもそれぞれ何かを抱えていたのを知ったし、 合唱によってみんなに変化があったりするのを見て、扉はひとつじゃないんだなと思えた! 劇的な変化があったわけでも、何か急に良いことが起きたわけでもないけど、 じわじわゆっくりと、登場人物の気持ちの持ち方が変わって行くのが、とてもよかった。

    2
    投稿日: 2022.09.23
  • araretyanのアイコン
    araretyan
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    私立の女子校に入った女の子たち みんないろんな事情を抱えている ヴァイオリンニストのむすめの御木元玲を中心に 合唱をやることになる。 最初はうまくいかず その後 マラソン大会で御木元玲が 一番最後をよれよれになって走るのを見て  一緒に合唱をやった子たちが 励ますために 声を合わせて歌う。 その声が 素敵で みんなでもう一度 歌うことになる。 私も長い間 下手くそなコーラスの端くれをやっているので 共感できました。 みんなで声を合わせ ひどいに届け!と歌うのは 幸せなことです。 コーラスを歌う子たちが いろんなものを乗り越えて 一緒に歌う。 いい話しです。

    0
    投稿日: 2022.08.06
  • hocksonのアイコン
    hockson
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    う〜ん。良き青春小説。 ちなみに「まなの本棚」で芦田愛菜さんが紹介していた一冊。面白そうだったので読んでみた。 ザ・ハイロウズの曲聴いてみようかな

    0
    投稿日: 2022.03.29
  • nyan0620のアイコン
    nyan0620
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    新設女子高に通う少女たちの物語。 と聞くと、きゃぴきゃぴと賑やかそうなのを思い浮かべるけど、ぐっと静かで平凡で当たり障りなく楽し気に過ごすけど、それぞれ屈託を抱えている。 人という字は支えあって・・・というやつは、私も好きじゃない。 平行線のようなものというたとえの方が腑に落ちる。決して交わらないかも知れないけど、いろんなものを抱えながら、まっすぐに進もうとしている誰かがそこにいるってことに勇気をもらい、自分も自分なりに進もうとする。 すると、「二」か。二人ってことか。 二を見つける物語かな。

    2
    投稿日: 2022.03.05
  • のりぴーのアイコン
    のりぴー
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    読みやすい! 読みやすいけど、思春期独特の凸凹さがうまく調合されていて、(女子校出身ではないけど、)あーこんな時あったわとある種の懐かしさを感じながら読んでいた 個人的には、サンダーロードがすごく好き!

    3
    投稿日: 2022.03.03
  • momoのアイコン
    momo
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    どうして、大人になっても、女子高生のこんなにみずみずしくて真っ直ぐな気持ちを書けるんだろう 忘れてたたくさんの気持ちを思い出して泣けた

    2
    投稿日: 2022.02.12
  • ぐっちのアイコン
    ぐっち
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    優しい話でした。 みんな何か問題や悩みを抱えて苦しんでいる。 歌を通してみんなが少しずつ心を開いていって。 進め!って感じが青春だなーいいなーと思いました。

    0
    投稿日: 2021.12.25
  • 43℃のアイコン
    43℃
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    女子高生だからって、みんなキラキラしてるわけじゃない。 それぞれに、色々を抱えてて… でも、何かをきっかけに成長していく。 その前に進んでいく姿が、すごく良かった。

    2
    投稿日: 2021.11.13
  • mayasmrのアイコン
    mayasmr
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    キラキラと輝いていて涙が出るほど素敵な小説でした。羊と鋼も素晴らしかったけど、これも本当に素敵な青春小説でした。

    0
    投稿日: 2021.09.28
  • サクラサクのアイコン
    サクラサク
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    (2021.09) カレーうどんもいいけど、ソフトの早希もいいなぁ~。高校生に読んで欲しい本。 大人が呼んでも、響く響く! 自分には何もないと思っていても、秘めた想いを大切にして、時には行動をすることで、よりよい明日になるのかも、と思わせてくれる本デシタ。

    0
    投稿日: 2021.09.09
  • 佐保のアイコン
    佐保
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     私は中学のとき、部活で合唱をやっていたが、学生時代の自意識はあまりに肥大だった。  周りと馴染めないことを気にしながらも、自分を特別だとどこかで思っていた。  おそらく表面的には仲良くしていた部員たちも、一緒だったのだろう。自分が嫌いで、でもどこかで自分を特別だと思っている。心のうちがどうしようもなく、春だったのだろう。  この小説は、高校生女子たちそれぞれの心の葛藤を描く。みんな事情があり、悩んでいることがあり、面倒な自意識がある。  青春小説によくある、それぞれのモヤモヤをぶつけ合い、分かり合うというわけではない。合唱をしながら、やがて一致団結はしていくけれど、お互いに事情は知らないままだ。  わかりあえないが、相手を尊重できる。そして自分の気持ちも変わっていって、成長していく。  それこそがリアルで、とても良かった。  なにより久しぶりに歌いたくなった。ザ・ハイロウズの曲、聴いてみよう。

    1
    投稿日: 2021.08.09
  • 和也のアイコン
    和也
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    歌ってやっぱり素敵✨「誰かに届けたい想いを調べにのせる」という文章にグッときた。素人なので、今までそんなこと考えたことなかった。その時の感情の高鳴りを表現するのが歌か。心が洗われた(*´∀`)

    0
    投稿日: 2021.07.29
  • mashleeのアイコン
    mashlee
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    自分も女子校だったので懐かしく思い出しながら読みました。 思い返してみたら、私もクラスの一人一人のことを知らなかったなと。 今もう一度あの頃を過ごせたらどうするだろう、何をするだろう。 むしろ、今、何をしよう。と思いました。 玲についてはもう少し直接的に心の変化を知りたかったなと感じました。 そこがこの本の面白いところなのかもしれませんが。

    0
    投稿日: 2021.07.05
  • kaiのアイコン
    kai
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    宮下奈都さんの本がおもしろかったので ほかの本も読む。 もやもやを抱えたそれぞれの少女が 関わり合い、根本的解決はしないけど、少し光のある方向で終わる。好きなタイプの小説だった。 テーマが音楽であり、すべてブルーハーツの曲タイトルになっているのも粋。 ■一難好きな箇所 私の歌がすごいんじゃない 私の歌で誰かのどこかを揺さぶる つまり誰かのどこかに揺さぶられるものがある、ということに希望を感じる 胸が震える。 嬉しいとか、楽しいとか、悲しいとか、さびしいとか、色んな気持ちをみんなが抱えている。歌によって共有することができる" ・・・・・・・ 好きな箇所引用 ・・・・・・・ "多くを望まななければ、 はみ出すこともこぼれることもない 自分だけが間違ったカゴに放り込まれた洗濯物のように感じる 周りはみんな真っ白に洗い上げられたシャツで、自分だけが着古されたまま洗い直されていないシャツみたいだ 退屈な日常でも、喧騒よりはいい 結果を残すために歌うんじゃない、結果の前に原因がある、あるいは過程 しらっとした空気が流れた 少ししか望まないつもりで すごく大きなものを望んできた そのときに、ぱりんと割れてしまった 私が密かに抱いていた期待も、のぞみも、砕けて跡形もない 義務をこなすかのように バラバラに解体して弄んでいるような感じがした 自分で自分の気持ちが掴めない 興味も熱意もないふりを続けながら あやの付いたあの歌を、もう歌うこともないだろう。 今日のこともぼんやりの膜にくるんで忘れてしまおうと思った 聴かせよう、感動させようと歌う歌でもない ちっぽけなありか薄羽蜉蝣か何かそんなようなものにならなくてはいけない気がした すでに幼体からの変態を終えたように見える子もいれば これから脱皮しようときている子もいる ローファーの先で小石を蹴りながらつぶやく 飛び上がるほど嬉しいことも、心臓が張り裂けそうなことも、目の前が真っ暗になるようなことも、これから先に待っているのだろう どろどろ、もしくは、がつがつ、そういうものを綺麗にラップして、人前ではサラサラだけを見せている。私も同じだ。 色んな人を恨んで、泣いて、怒って、一生分の嫌な感情を使い果たしたと思う ともかくそういう負の感情を全て取り払うことにした 負を持たないためには、強い正も持たないようにする。 正が強すぎると、振り子のように大きく触れて負に飛び込んでしまう 級友たちが何も見なかったみたいなさざめきながら歩いていく いけすかないやつではあるけれど 余生では無い、本道を生きている人に嫉妬していたことを。 音楽は目的じゃなくて手段だった →楽しく生きること、そのために、音楽があるんだ 誰かの真剣をちゃんと受け止めるのはものすごく大変なことだ 試合はますますわからなくなってきました 取り戻したいと思い続けるなら、やっぱり私は余生のままだ 私たちはあちこちで折れたり曲がったりしながら生きていく。 余生だと思っていた人生は、もしかしたら、本編がまだはじまたまたばかりなのかもしれない。 切実に願った。鳩尾のあたりがシクシクと痛むほどに。 これでいい、私は鍵を手渡す役なのだと思う、その鍵を使って彼女が何かを開けるだろう →★いい考え方!教育も同じ 無関係で無害な、、、についきをゆるしただけだ 一向に進んでいない油絵をイーゼルに載せ どんな表情を描きたいのか 何色を塗りたいのか 気持ちが定まらない 何も湧いてくるものがない 核シェルター 助け合うけど、寄りかかるな。 つまり、寄りかからず、助け合え。 好きか嫌いかということと いいか悪いかということは別だ 鳥は飛べる形 空を飛べる形 僕らは空を飛べない形 ダラダラ歩く形 ダビンチのひらめきと ライト兄弟の勇気で 僕らは空を飛ばないかわり 月にロケットを飛ばす たとえでっち上げたような夢も 口から出まかせでもいい 現実に変えていく 僕らはそんな形 プラモデルのジオラマで 兵隊にパンを渡す 翼を持って生まれるよりも 僕はこの両手が好き たとえでっち上げたような夢も 口から出まかせでもいい 現実に変えていく 僕らはそんな形 僕はこんな形 ダラダラ歩く形 オートバイに乗る形 コーヒーを飲む形 バームクーヘン食べよう れいのかたちが例えば 厳選された上等の粉と卵とクリームとで作られたショートケーキだとしたら 私たちの合唱は、サンジのおやつのバームクーヘンみたいなものかもしれない 素朴だけどいくそうにも重なって意外と食べ応えのある形 いつか落とされるのが怖くて、秋や冬が来るのを恐れ、春を嫌っている 歌は良いものだけど、良いものがよく歌われてこそ生きて伝わるんじゃないか 音楽家って幸せな職業だ 人生に一つも無駄なところがない 辛かったことも、悲しかったり寂しかったことも、人を恨んだことさえも、みんな血肉になる いいところも、悪いところも、私は私で、私から生まれる音楽はどう転んでも私の音楽だ。立派なところだけじゃなく、ダメなところも含めて、どう生きてきたか、どういきていくか きっとお互いに知らないのだ 知らない間に、私たちは交わった ぶつかって、混じり合って、私たちは変わった 歌を歌うのは私のやり方でしかない。 目指すのは何かと言われれば、つまり、よく生きること、なのだと思う 私の歌がすごいんじゃない 私の歌で誰かのどこかを揺さぶる つまり誰かのどこかに揺さぶられるものがある、ということに希望を感じる 胸が震える。 嬉しいとか、楽しいとか、悲しいとか、さびしいとか、色んな気持ちをみんなが抱えている。歌によって共有することができる"

    2
    投稿日: 2021.06.21
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    mayugeco
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    ここではないどこか。居場所のない不安定さ。殻の中で固まっていた高校生の女の子たちが歌をきっかけに少しずつ殻を破って周りと触れ合いはじめる。歌の結果やどんな道を進むのははっきりとはわからないが、内面の葛藤や凝りがほぐれて柔らかくなっていく感じが伝わってきた。女子高生。私もそうだった。

    0
    投稿日: 2021.05.03
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    chiko2bk
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    THE・青春小説。女子高のクラスメイト6人をひとりずつ主人公にした連作短編集。女子高生たちの心情を丁寧に描いていると思います。 でも私には登場人物たちのキャラクターが掴みづらかった~。

    1
    投稿日: 2021.03.11
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    art_you
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    繊細で危ういけどいろんな想いの詰まった歌が聴こえてくるようでとにかく良かった。 ムスメに絶対読ませたい物語♪

    0
    投稿日: 2020.10.02
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    mayの本棚
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    『羊と鋼の森』がとても良かったので、2冊目の宮下奈都さん。 著名なヴァイオリニストの娘・御木元玲とそのクラスメイトたち、女子高校生6人の思春期真っ只中のいろんな「ぐるぐる」なお話。 合唱コンクールの話かと思いきや…本当にまったくと言っていいほど派手さがない!だからこそ、じんわりと染み込んでくる感じ。たとえ自分にとって不本意な場所であっても、そこでしか出会えない人、今しか経験できないことがある。 恩田陸さんの『夜のピクニック』を読んだ時に感じたように、主人公たちと同年代の頃に初読みしたかったです。 「人生にひとつも無駄なところがない。つらかったことも、悲しかったりさびしかったりしたことも、人を恨んだことさえも、みんな血肉になる。」(250頁) 続編があるようなので、ぜひそちらも読みたいです。

    0
    投稿日: 2020.09.20
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    浦島くん
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    いまの自分が自分でない感じ、そんな時は充実感が無いもの。 何か目標があってそれに向かって一心不乱になっているときは充実感があるもの。 そういう人生のコントラストを鮮やかに描いた作品。 いい話なんだけどなんか物足りない、、、と思ったのは 私にとって真面目な話すぎるからですね。 NHKがドラマ化でもしそうな真面目さ。 或いは夏休みの推薦図書になってそうな感じとか。 そんな作品です。でも続きもそのうち読もうっと(笑)

    4
    投稿日: 2020.07.12
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    alpine310
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    宮下奈都さんの物語には、いつも清潔な静けさが満ちていると思う。 この小説は女子高が舞台でクラス合唱が要だというのに、不思議なほどに静謐さが横溢していて、ドラマでいえば普通の学園ものを観たというよりはスローモーションやスナップショットを多用したノーナレーションのドキュメンタリーをじっくり楽しんでいるような感覚で読み進めた。 だからといって感動が薄いわけではなく、心の深い井戸にまっすぐ石を投げ込まれたような読後感の本。波紋が長く消えずに残っている。 女子中高生の頃に読みたかったなあ。

    0
    投稿日: 2020.05.09
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    kamitako
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    女子高生6人の視点からモラトリアム期の心情を丁寧に描いた作品。鬱屈した何かをそれぞれに抱えながらも、合唱というイベントによってクラスが一つになるプロセスが清々しい。ただ、キレイ過ぎるように思えるのは受け手の問題だろう...。 「まだ自分がどんな特別な形をしているのかつかまえられないけれど、ダラダラ歩いてたってオートバイに乗ったってコーヒーを飲んだっていい形なんだ。形を探して進めなくなるよりは、とりあえずダラダラと歩き出してみよう。そうだ、バームクーヘンを食べてたっていいんだ。自由な形だなあ」

    1
    投稿日: 2020.03.15
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    さてさて
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    世の中には色々な職業がある。何十、何百、何千という人が注目する舞台、その舞台に注目する人たちに背を向けて、舞台の中心で黙々と自分の世界を作っていく人、指揮者。そんな指揮者に一度だけなったことがある。中学三年生の時だった。文化祭か何かの機会にクラスの合唱を指揮するのに選ばれた。くじ引きだったかそんなことは記憶にかけらも残っていない。でも、その時の光景は今でも薄っすらと覚えている。ピアノを弾く子と目ではじまりの合図をした。緊張で震える手を振り下ろして歌が始まる瞬間。みんなが自分のほう見ている、数十の眼差しに見つめられ、自然と気持ちが高揚していく瞬間。練習でふざけていたあいつが、普段余り仲の良くないあいつが、みんなの声がひとつになってこの上ない時間を作ってゆく。 『名の知れたヴァイオリニスト』を母に持つ玲。声楽を学びたいと音大附属高校を目指すもまさかの不合格となり、聞いたこともなかった私立の新設校に入学する挫折の第一歩から物語は始まります。 いつまでも不合格の呪縛から逃れられない玲。『自分だけが間違った籠に放り込まれた洗濯物のように感じる。』と考え、自分の居場所がここでないことを常に意識した後ろ向きの高校生活。『友達はできなかった。私はいつも一人だった。けれど、孤独でもなかった。ひとりと孤独は全然違う。』クラスメイトとの関わりも拒んで孤立を深めていく玲。 そんな時に校内で開かれる合唱コンクールの指揮者に選ばれた玲。その彼女と、そのことをきっかけとして周囲にクラスメイトがいたことを知る玲。『合唱コンクールで何かが変わった。指揮に指名されて彼女は初めてこちらを振り返った。同じクラスになって半年余り経ったあのときになってようやくその目にクラスメイトの顔が映ったみたいだった。』家業を蔑みそこから逃れようとする千夏。中学のソフトボールで肩を壊し『余生を送る』早希。みんな何かに悩んでいる、何かと闘っている。そんなみんなと紡ぐ合唱コンクール、『歌わせよう、歌わせようとした。技巧を重視して、歌う動機も気持ちも置き去りにした。』一方で結果がそう簡単にはついてこない現実もそこにある。 でもそんな玲のことを見ていた人たちがいた。支えたいと思った人たちがいた。『マラソン大会で走る御木元さんの応援歌として歌った。そのときに思いがけず見た彼女の一粒の涙が私たちの胸を濡らした。彼女を固めていた雪が溶けかけているのがわかった。』 失敗を糧にして、クラスの最後を美しい思い出に変えようとみんなの心がまとまっていきます。『ある日、指揮をする私の指の先にクラス全員の意識が集中し、彼女らの喉からほとばしった歌がひとつの束になりリボンのようにくるくると回りながら空へ上っていくのを見た。』こんな日本語の表現があるのでしょうか。宮下さんならではのハッとするような表現の数々によって本からみんなの歌が聞こえてくる気がします。そう、みんな色んなことで躓いて、色んな悩みを抱えて、それでも前を向く彼女たちの前にきっと道はある。 『世界は六十八億の人数分あって、それと同時にひとつしかない。』お互いを尊重しあい支え合っていく。みんなでひとつになって、何かを成し遂げる瞬間に気づくことがある。やがて過去になっても糧になって未来の自分を支えてくれるきっかけとなるものがある。そして、それぞれの未来へ。 宮下さんの作品は最後の数ページを読むのに物凄く時間がかかります。言葉の紡ぎ方が、もうこんな日本語の表現があるのかと思わせるように素晴らしい表現に満ちあふれています。それを一言も逃さないように、この作品でも圧倒的にスローモーションな読書となりました。いつまでもこの作品世界に浸っていたい、離れたくない、美しい言葉に包まれていたいと願う。 とても幸せな読書を楽ませていただきました。

    34
    投稿日: 2020.03.11
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    ネモ
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    「合唱」と聞くと学生時代のどこか面倒くさかった記憶が思い起こされました。途中で読むのが疲れてしまうかと心配でしたが良い意味で裏切られました! 合唱が中心だけど焦点は合唱ではなく、歌の持つ独特な力が女子高校生の心を動かしていく。 そして、自然と読者も音楽にまた触れたくなる。 そんな素敵な本でした。

    0
    投稿日: 2020.02.16
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    kakane
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    昨年の年末に「スコーレNO4」を読んで、心が暖かくなったと書いたら、今年も知らずに宮下奈都を年末に読んでいた。年末に引きつけるものが彼女の小説にはあるのかな? 過去は忘れるものでも、乗り越えるものでもなく、そのまま受け止めて前に進んで行こう。彼女達の未来は明るい!

    8
    投稿日: 2019.12.23
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    wake
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    この手の青春ものにも免疫ができたようで、すんなり素直な気持ちで読めた。合唱を題材としているが、決して大上段に「歌う」ことを語るわけではなく、歌うことによって不安定な青春ど真ん中の女子高生の揺れ動く気持ちが一歩前進する、その様を抜群の構成力で鮮やかに描き切っている。「夜中のピクニック」に負けない傑作。

    3
    投稿日: 2019.11.15
  • tmk178のアイコン
    tmk178
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読後感が爽快。 これぞ、青春小説! 題名から「くちびるに歌を」みたいな話かと思っていたけれど、似て非なるものだった。 合唱、というテーマは同じ。 それにかかるそれぞれの事情という群像劇っぽいところも同じ。 でも、これ本当におもしろいし。名言ばかり。 なにより、生々しい青春小説なのに、なぜか綺麗事なんよね。そのバランス感覚が作者すげーとなります。 お気に入りは「夏なんだな」と「サンダーロード」かな。 何よりハイロウズ聴きながら読みたいー。 麗しのマドンナもどんな曲か検索してみたい。 面白かったです!

    3
    投稿日: 2019.11.02
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    hoshisato3
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    新設の女子校の合唱コンクールをきっかけに、それぞれの事情を抱えていながらお互いを知ることがなかったクラスメートの少女たちが、悩みながらも挫折を超え、閉ざしていた心を開き、心を通い合わせるようになる青春群像ストーリーでした。単純にみんなで頑張って優勝したみたいなサクセスストーリーではなく、純粋に歌うことのよろこびこそががすなわち生きるよろこびなのだということに気づいていく過程を丁寧に描いてる所がとても良かったです。

    0
    投稿日: 2019.08.27
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    さなえ
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    音楽家ってしあわせな職業だ。人生にひとつも無駄なところがない。つらかったことも、悲しかったりさびしかったりしたことも、人を恨んだことさえと、みんな地肉になる。いいところも、悪いところも、私は私で、私から生まれる音楽はどう転んでも私の音楽だ。立派なところだけじゃなく、駄目なところも含めて、どう生きてきたか、どう生きていくか。 音楽家が主語になっていますが、いろいろなものが主語になりそうな文章です。 様々な葛藤を内面にもちながら、過ごしている少女達一人一人の輪郭が、本の後半になるにつれ明確になっていきました。 それぞれが影響しあって、少しずつお日さまに向かって伸びていく、瑞々しさを感じます。 春の日の暖かさを感じるこの日に、この本を読めたこと、幸せに感じます。

    3
    投稿日: 2019.04.11
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    jinma46
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    初読みの作家さん。なかなか清々しい。歌は上手に唄えませんが、私もよく生きたいものです。新春に良い作品を楽しめました。やはり芸事を扱うものには安定感があるな

    0
    投稿日: 2019.03.28
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    imapo
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    一緒の時間を生きている数人の女子高生の各々の生き方や考え方を自分たちの視点で描かれていて、誰もが自分の人生の主人公だと思わさせる。時には隣の芝が青く見え、時には自分足りないもの、持ちすぎていることを恨む。そうやって自分だけの人生を築いていくんだなぁ。

    1
    投稿日: 2018.12.16
  • いつじのアイコン
    いつじ
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    浮ついた青春モノにはない「確かな生活」がある。どうしてその高校を選んだのか、どうやって高校に通うのかという「確かな生活」があって、それが全体を貫く「合唱」というテーマを支えている。宮下奈都の作品は、読んで少しも嫌な気分にならないのがいい。

    0
    投稿日: 2018.10.09
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    はる
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    このレビューはネタバレを含みます。

    私は合唱が好き。みんなでハーモニーを考えながら、練習し、気持ちが一つになって声が重なり合うと、とても心地よく感じるからだ。合唱の美しさに震えたり、涙が出そうになったりするのも、合唱の良さだと思う。しかし、ここまで到達するのはとても難しい。気持ちを一つにすることはかなり難しい。集団の中にはやる気がない人、興味がない人がだいたいいるものだ。それでも、何かのきっかけで心がひとつになることがある。きっかけは本当に些細なことかもしれない。誰かの努力かもしれないし、偶然かもしれない。そのきっかけによって、ものすごい力を得て、驚くような歌声になる。当たった人の人生を変えるような。意図して作れるような簡単なものではないけれど、難しいからこそ挑戦したい。

    0
    投稿日: 2018.09.11
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    iyoharuka13
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    各々が抱く挫折感、そして見えない未来に惑う少女たちが、歌をきっかけに心を通わせ、成長する姿を美しく紡ぐ青春音楽小説。 自分がまだ何者なのか判らない十代の頃。性格が形成されていく、この年代の色んな出会いはとても大切な財産だ。クラスの太陽的存在は玲だが、彼女たちみんなが輝く星である。春の先には夏がある。人生まだまだこれからだ。

    0
    投稿日: 2018.08.04
  • yuka33のアイコン
    yuka33
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    音楽の小説は苦手だったのですが・・ 「羊と鋼の森」がとてもよかったので、この本も。 みんなで歌った合唱、聴きたかったなあ 続編も楽しみです

    0
    投稿日: 2018.07.29
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    seasideparadise
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    以前に「あさイチ」で紹介されていたので気になっていたら、買ってみたら帯に「あさイチで紹介!」みたいになっていた。女子高校生たちが合唱のクラス対抗イベントを通じて人間関係を変えていく模様。それぞれの立場から合唱後の様子も。あの頃ってみんないろいろ考えて悩んでいて。そんな様子がよく描かれている。

    0
    投稿日: 2018.07.12
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    黒い☆安息日
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    このレビューはネタバレを含みます。

    スコーレ№4を読んでずいぶん経つので、すっかり忘れていたけど、そうそう、宮下奈都ってこういう小説を書くんやったなぁ。過去作掘り起こししてよかった、久々に正統派王道の少女小説を読んだ気がする。 ハイロウズの曲名に由来する7つの短編。それぞれの主人公は新設校ゆえ若干冴えない女子高の生徒たち。冒頭の1編を読んだとき「なにこれ?いくら青春系とはいえ、校内マラソン大会でこんな白々しい応援するか?演出下手すぎへんか?」と思わせる、正直ここで読み終わりそうになった。「こっから今も宮下さんになるんかぁ、遠いなぁ」とかエラそうに思ったりした。 が、このベタベタな演出自体がこの本全体を覆う伏線であり波紋である。2篇目以降、主人公が1篇目に戻ってくる7篇目までの展開の見事さ。構成ってすごい。普通に語ればどこにでも転がってそうな思春期のお悩み葛藤モノが、こういう重層的な展開になろうとは。 生活の中で意図して音楽を聴かなくなってずいぶん経つ。自分でもよくわからないけど、一所懸命音楽を聴かなくても、負担なく毎日が過ごせるようになった。新しい流行は追いかけず、古くても好きだった曲もせいぜい眠気覚ましとして運転中にかけてるくらい。 この本を読んで、音楽がある生活をまた過ごしてエエんかな?と思えた。積極的に浸ろうとは思わないが。とりあえずFMでもかけてみようかな。

    0
    投稿日: 2018.06.14
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    ひたき
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    高校受験で挫折を経験した有名バイオリニストの娘『玲』から始まって、それぞれ順風満帆ではない想いをもって集まった娘たちの心が、合唱によって通じるまでの物語。

    0
    投稿日: 2018.03.14
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    osananazimi
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    このレビューはネタバレを含みます。

    御木元玲が主人公であるが、同級生それぞれの視点で進んでいく。今から振り返ると、もったいない高校生を過ごしたと思う。もっと全力でぶつかっていけばよかったと思える作品。

    0
    投稿日: 2018.03.03
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    yakopii
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    「終わらない歌」の方を先に読んでしまい、あとから本書を読みました。 なので、あぁ・・あの子は、こういう高校時代を過ごしたんだーと思い返しながら読みましたが、 やっぱり「よろこびの歌」「終わらない歌」の順で読む方がお勧め。 高校生たちが主人公。 自分や他人の個性や境遇の違いに、初めは悩みや妬みなど鬱々した感情があっても、だんだんと、認め合い、引き出し合い、交わっていく。 本当に十人十色で、それがいい・・と思わせてくれる。 本書は、音楽と青春を感じることができる一冊。 高校生、もしくは高校生の親に読んでほしい一冊。

    0
    投稿日: 2018.02.22
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    三根早苗
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    本屋大賞を受賞された宮下奈都さんの小説初挑戦です。 「女子高生が合唱を通して心を通わせていく青春小説」という内容に、40代の私はあまり期待せずに読み始めました。 子供ではないと自分で思っている、大人になりかけの高校生。 コンプレックスや挫折もあって、世の中を悟ったように思ってみたり。 そんな何かを抱えている女子高生それぞれの視点でストーリーが進んでいきます。 世の中を悟ったように感じて、ちょっと距離を置いてしまったり、諦めそうになったり。 変に気取ってしまったり、不安を隠すために分かった振りをしたり。 高校生に限らず、40代でも、それ以降でも同じなのかもしれません。 デコボコしながらも、それぞれが自分の幸せを見つけていく様子には思わず涙してしまいました。

    0
    投稿日: 2017.06.10
  • もちこのアイコン
    もちこ
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    著名なバイオリニストの娘で、声楽を志す御木元玲(みきもとれい)は、音大付属高校の受験に失敗、新設女子校の普通科に進む。 挫折感から同級生との交わりを拒み、母親へのコンプレックスからも抜け出せない玲。 校内合唱コンクールで指揮を任されたが、やる気のない同級生たちをまとめきれず、その結果は散々なもの。しかし、マラソン大会でビリでゴールする玲を応援するために、同級生たちが合唱したことを機に、頑なだった玲の心に変化が生まれる…。 2Bクラスの女の子たちがそれぞれ語り手となる短編集。 玲にとっては、悩みもなく女子校生活を楽しんでいるように見えていた同級生たちも、心の中ではモヤモヤした不安や悩み、抑えきれない不満や怒りなど、様々な負の感情を抱えている。 それでも、前に進むしかない。合唱をきっかけに、クラスの子たちと心の内を話すようになり、それぞれが前を向く勇気を得て行く物語。 同じクラスなのに何も知らなかった同級生の過去や、今の事情。 私も高校生だった頃は意識もしていなかったけど、同級生たちのこと、何も知らずに終わってしまったんだなあと今更ながら思う。 たとえやり直せたとして、あえて詮索しようとは思わないけど、お気楽に見えたあの子も、少し苦手だったあの子も、私には見えない一面があることを、この小説から教えてもらった。 そして、きっと今の職場の同僚や上司にも、同じことが言えると思う。 だからといって接し方が変わるわけではないけれど、みんながみんな、同じじゃないということ、でもどこかで分かり合える部分も持ち合わせているということを、改めて考える。

    0
    投稿日: 2017.05.04
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    Kazuko Ohta
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    著名なヴァイオリニストを母親に持ち、声楽家を志す御木元玲は、音大附属高校の受験にまさかの失敗、新設女子高の普通科へ。挫折感を見せたくなくて、同級生とのつきあいを徹底的に避けますが、彼女の名字から家系が知られるところとなり、校内合唱コンクールの指揮を引き受けることになってしまいます。同級生のレベルの低さに愕然とし、やる気のなさに憤る玲。そんな玲に反感を持つ同級生もいて、合唱コンクールは悲惨な結果に。けれども、ある場面で玲を励ますために同級生から自然とわきあがる歌声。 玲と同級生、それぞれの視点による7編で構成されています。人と繋がることの大切さをテーマにしていますが、ベタベタしていないところがとても良かった。

    0
    投稿日: 2017.04.24
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    蝸牛文庫
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    宮下奈都さんの文章は、いつも水彩絵の具を重ねるように、淡い肯定の言葉の数々で紡がれている。この小説も高校生の「歌うこと」への純粋な気持ちを、素敵な群像劇として描ききった。いつにも増してさらさらした読後感。 【いちぶん】 春が苦手だ。風がやわらかくなって、たくさんの花が咲き、いつのまにかうきうきと浮かれてしまうような季節は、ひとときの幻だと思う。

    0
    投稿日: 2017.02.18
  • Hisayoのアイコン
    Hisayo
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    女子校の合唱のお話。章タイトルがハイロウズの曲になってる。カレーうどんと、三谷くんと、先生がとくに好き。

    0
    投稿日: 2017.01.20
  • 進め

    音楽家の娘で、音大附属高校に行くのが当たり前と思っていた御木元玲。 しかし、受験に失敗し、音楽とは縁もゆかりもない女子高に進学します。 その事に納得がいかず、誰からも距離を置き、何もかもしらけきった生活を送ります。 しかし、2年の合唱コンクールで、指揮者に指名されてから、少しずつ変化が生まれます。 その変化を起こさせてくれたのは、音楽と何のゆかりもないけれども、何かに挫折したり、 希望を見いだしたりしている今まで交わることのなかった周りのクラスメート達だったのでした。 同級生の1人1人に物語があり、その人生に白黒つけることだけを求めるのではなく、お互いを認め合いながら、 未来に進んでいく姿に感動と清々しさを感じます。 人生は、良い時もあれば悪い時もあり、いつも自分の思い通りになるものではありません。 それは何も青春時代だけのことではありません。いつだってそうなのです。 だからこそ、一歩一歩前に進む気概が大事なのだと感じさせてくれる一冊です。

    1
    投稿日: 2017.01.07
  • todaanのアイコン
    todaan
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    続編の「終わらない歌」を先に読んでしまい、やっとこちらを読めました。いやぁ、こちらもいいですね。心にすぅっと入ってくる文章は、本当に響きます。「未来の私に誇れるような歌を。」

    0
    投稿日: 2016.09.20
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    ひかる
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    美しくて清らかな物語。彼女たちそれぞれがままならない思いを抱えながら、合唱によってその思いがだんだん溶けていく、そんな姿にウルウルしながら読みました。やっぱり音楽っていいな〜。

    0
    投稿日: 2016.09.09
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    emiko
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    とある新設の女子高校。 一見して気がつかないけれど、みんなそれぞれの事情を抱えて、入学した。 もちろんポジティブな事情であるわけもなく。 そんな高校生活に、「よろこびの歌」が響いた。 青春小説だけど、今の環境や状況が自分にとって望んだものではないとき、大人でもこんな風に悩んだりするんじゃないかなぁ。 大人は、そんなときに同い年の仲間に囲まれてるかどうかって違いはあるかもしれないけど。

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    投稿日: 2016.07.12
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    柏葉
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    新設の私立女子高校に進学した女子高生のオムニバス小説。有名音大付属高校の受験に失敗し音楽から離れて過ごしてきた御木元玲がクラス合唱の指揮者をやることになり、少しずつ少女達が関わり出してゆるやかに前へ進んでいく。大きな起伏も目立つような衝突も確執もなく、それでも少女達は自己の中にあるわだかまりを消化してクラスメイトのことを知らないことに気付いて、合唱を通して己の固執していたものから解き放たれたり向き合うようになったり、溶けていったりする。

    0
    投稿日: 2016.07.09
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    inutools
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「こころのこり」の一言が頭に浮かびました。そこから目を逸らそうとしても心から引きはがすことができず、結局正面から向き合って合理化する…そんな話? 細かいところは分からないけど、全編に漂う爽やかさと清らかさを感じられるだけでも、本作は良いな作品だなーと思います。 実は続編にあたる「終わらない歌」を先に読んでしまっていたのですが、本作を読んで再度「終わらない歌」を読んでみたくなりました。

    0
    投稿日: 2016.05.30
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    としなが
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     校内での合唱コンクールを機に、変わっていく女子高校生たちの姿を描いた連作。  まず第一話。合唱コンクールで指揮を執ることになる玲は、有名なバイオリニストの娘。音大付属高校を受験したものの不合格となり、普通の公立高校に通うことになります。  クラスメートと交わってこなかった玲ですが、音楽の指揮に関しては本気で取り組み、クラスメートたちにも積極的に指導していきます。しかし、クラスメートたちにとって、学校の合唱コンクールは、そこまでやる気の入るものではなく…  学校行事に対しての温度差の描写は、自分にも思い当たるものがありました。自分はどちらかというとやる気のないほう。かと言って、玲のクラスのように練習に全く参加しない、というほどではありませんでしたが。  そして、玲はまたしても挫折を経験してしまうのです。しかし、そうした失意に落ち込む玲を救ったのも、この合唱で歌った歌でありクラスメートたちなのです。そして、その歌は玲以外のクラスメートの心情を変えていきます。  日常に対する閉塞感や諦め、未来への迷い、そうしたもろもろに対し、直接的な解決策を示すわけではありません。でも、合唱をただ単に楽しむだけで、そうした諦めや不安に対しての彼女たちの見方はぐるりと変わります。  こうして読んでいると、音楽が人類が生まれてから今の時代までずっと残り続けているのは、不安なことがあっても、簡単に楽しい気分になれるもっとも簡単な手段が”音楽”というものだったからなのではないか、と思います。合唱コンクールに向けて、クラスメートたちにテクニックを求めていた玲が、本当の歌の素晴らしさに気づいていく過程は、そうした音楽の根源にあるものに触れたからのような気がします。  自分自身、歌うのが特別好きというわけではありませんが、歌をきっかけに、青春時代の何かを吹っ切る彼女たちの姿は、自分にはなかった輝きをまとっているように思いました。

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    投稿日: 2016.05.17
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    moerl
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    高校生 合唱コンクールのお話。 こんなの探してた。生徒に薦めたい。 印象に残った言葉は から回りは、回らないよりもずっとまし。

    0
    投稿日: 2016.04.29
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    megu
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    今年の本屋大賞受賞作家(作品名 羊と鋼の森)ということで興味を持ち、初めて宮下奈都さんの本を読んでみた。 初宮下作品は何にしようと迷い、ここのレビューを見て、ちょうど合唱がテーマのものを見つけて即決。 女子高のあるクラスの短編連作。一章一章主人公が変わりながら繋がっていくのが良かった。 ちょっと燃焼不足感は否めないけど、歌の良さは伝わり、合唱をやっている身として、やっぱり歌うことは楽しいし幸せだ!と思わせてくれた。 続編の終わらない歌も読んでみたいと思った。

    0
    投稿日: 2016.04.19
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    黄昏のジェダイ
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    このレビューはネタバレを含みます。

    宮下奈都さんの物語を手にとるのは初めてでしたけど、カレーうどんをすすりたくなったり、「千年メダル」をDLして聴いたりとすっかり影響されてしまい、読後感も良かったんのですが、女子高生は経験していないせいか感情移入が難しかったかなと。

    0
    投稿日: 2016.04.18
  • westtribeのアイコン
    westtribe
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    女子高を舞台にした連作短編×群像劇。 部活ではなくクラス合唱がストーリーの核になるのが新鮮。 音楽は、人によっては生きがいであったり呪いであったり、またあるいは全く興味のないものであったりするもの。 だから熱心に伝えようとしても全く響かないこともあるし、ちょっとしたきっかけで心を動かしたりもする。 きっと音楽だけではなく、人生はそういうモノであふれている。誰もが既視感を感じられそうな物語。

    0
    投稿日: 2016.04.14
  • 惰性で過ごしていた高校で何かが変わった

     あるきっかけから,惰性の高校生活が変わった。女子高2年のあるクラスのメンバーの各視点から,抱えていた問題が少し動き始める瞬間が描かれています。 この続編にあたる「終わらない歌」がおすすめですが,それの前にこれを読んでおきましょう。

    1
    投稿日: 2016.03.06
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    dekuno-bouzu
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    少女たちの青春音楽小説。 初めて宮下さんの作品を読んだ。文章が美しかった。物語が美しかった。登場人物が美しかった。 ただ美しいだけでない。それぞれの視点で描かれる群像小説だが、どの少女も内なる強さ、いや柔らかさ、女性特有のしなやかさ、そんなものを秘めていた。賑やかないわゆる女子高生は登場しないのだが、合唱を通して、どんどん熱量が高まっていって、最終章に一気に爆発。いや爆発一歩手前か。とにかくわくわくは最高潮に。 いろいろ青春小説読んできたが、清く正しい、ある意味王道の青春小説なのかな。読後のすっきり感はすごい。

    0
    投稿日: 2016.01.15
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    ykeiko
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    良かった〜♪ 挫折を乗り越える ‘歌’ にめぐり合ったそれぞれの物語が温かい。 何を求めて生きるのか、高校生が考え成長していく様が清々しい。 みんなで一緒に歌うっていいなって思わせる話の数々。

    1
    投稿日: 2015.11.19
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    pokopoko0713
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    女子高生の連作短編。 若くて瑞々しいなぁ。物語自体はわりとたんたんと柔らかく進んで行く。それぞれの気持ちの変化もスムーズに進んでいくせいかあんまり印象に残らない

    0
    投稿日: 2015.11.12
  • 悩める乙女達の物語です。

    自分が高校生だった頃、こんなにいろいろ考えてたかなぁ?と思いました。 皆が様々な事情を抱えて押し隠して何事もないようにさらっと過ごそうとしている姿が苦しくて切ないです。合唱に関わることで、本当は変わりたいと思っているはずの自分を見つけて、葛藤していく彼女たちを応援せずにはいられませんでした。後半は涙で本が見えなくなっちゃいました。 彼女たちの『麗しのマドンナ』に心がふるえる瞬間を味わってみたいです。

    12
    投稿日: 2015.10.07
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    teshigawara
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なぜだか不意に涙が込み上げる。辛い状況に置かれた人間に声援や救いの手が差し伸べられるだけで感動するのかな?

    0
    投稿日: 2015.04.27
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    siomizu
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    爽やかな青春小説だった。 自分の学生時代を思い出したりして、懐かしかった。でも、ただそれだけという感じ。もう大人だからなのかもしれない。中学生の時に読んでたら、もっと違う感想が出たのかな。続編があるみたいなので読んでみたい。

    0
    投稿日: 2014.12.22
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    quatorze
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    歌を歌えば、見えてくる姿。 合唱とは、一筋縄ではいかない。なかなか心を一つになんてできない。心を一つにしたらいい合唱になるのか、いい合唱ができたら心が一つになるのか。学校行事で、クラス単位で取り組む合唱は結構経験者が多いと思うが、あれを成功させられるかどうかは、やはりある程度のクラスのまとまりが先だと思う。だから、最初のコンクールでの失敗、そしてその後、玲を応援するために歌った河原の合唱、リベンジへの流れがよくわかる。 合唱は、自分の声に気付き、相手の声を聴くことで変わる。それは、人間関係とも共通するところがある。合唱は、学校行事として、ひとつ、取り組む意味があるんじゃないかと、私はそう思っている。

    0
    投稿日: 2014.11.30
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    Ritty
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    思春期真っ只中の高校生の心は、花の蕾が徐々に開いていくような感じなのだと思います。 自分に精一杯で、蕾であることにも気づかず、それでいて上に伸びていこうと躍起になったり。 それでもちょっとした刺激が開くきっかけにもなる。そのちょっとした刺激にたくさん出会えるのが思春期だと思います。 「歌を歌うのは私のやり方でしかない」 自分の内側に向いていたベクトルが蕾が開くことによって見えてくる外側に向くことで、今まで気づけなかったことに気づけるようになったり、変化を受け入れられるようになったり。 人生という名の花が少しずつ咲いていく緩やかな時間の穏やかさがどんなときに読んでも心地よい作品でした。

    0
    投稿日: 2014.08.27
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    himawari-himawari
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    第1章の主人公の御木元玲ちゃんが、だんだんクラスになじんでいって自分らしさを取り戻せて嬉しい。 それぞれの章の主人公たちも、悩みながら合唱をがんばっていて、すがすがしい。 ハイロウズの曲に詳しかったらもっと楽しめただろうな。

    0
    投稿日: 2014.07.14
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    8mina
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    3月に入り、受験生の皆さんも長い努力からほっと息ついている時期かもしれません。志望校に入れた方も、そうでなかった方も、新しい生活に自分の道を見つけられると良いですね。 本書に登場する玲も声楽家を目指し音大の付属高校を受験しましたが失敗。普通科高校で自分の行くべき道を見つけられず、著名な音楽家の母とも上手くいかず、クラスの中でも自ら孤立していました。 7音階のお話しの中に登場する学生たちも皆、思春期の中それぞれの心の悩みを抱えて過ごしています。純粋に歌う事のよろこび、合唱を通じて響き合う歌声の魅力、やがて皆、自分の殻から外に出て繋がっていきます。そして玲は本来の目指すべき道へ。 合唱コンクール「手紙 十五の君へ」をアンジェラアキと合唱部の子供たちが泣きながら歌っていたシーンを思い出します。皆の歌がつながった時、いろいろなこころの中の感情が吐露されるのでしょうか。素晴らしい経験だと思います。 仕事を早めに切り上げて図書館に寄ると、受験生の皆さんが机で一生けん命頑張っている姿をいつも見かけす。閉館時間ぎりぎりまで、赤本と格闘する姿、ちゃんと見てましたよ。

    5
    投稿日: 2014.03.01
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    うさぎの
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    このレビューはネタバレを含みます。

    停滞した青春ものとして、現代をきれいに描き出していると思う。ラノベに相対するというか、才能がなくて、でも進んでいく不安がよく描かれている。また連作短編として主人公を変えていくことで、他者との必要以上の関係性を描かなくて済むことから、その主人公のアイデンティティを掘り下げられるので、方法としても素晴らしいと思った。最初に御木元玲が出てくることで、あとあとみんなが憧れたりねたんだりする相手のことをわかって読めるので、敵がいないとも思った。流れをつかむまではそれぞれの内面がつかめないけど、つかんでしまうと一気に青春に戻れるような小説だった。

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    投稿日: 2014.02.23
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    SOHO
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    このレビューはネタバレを含みます。

    著名なヴァイオリニストの娘で声楽家を目指していたが高校受験に失敗。新設の女子校の普通科に進んだ。誰ともかかわらずに毎日をただ過ごしていたが、校内合唱コンクールでの失敗を機に、少女達がそれぞれ心を通わせ、前へ進むようになっていく。 短編それぞれ、一人ずつのクラスメートの女子生徒の物語なんだけど、それが最終章の卒業生へ贈る合唱へとつながる。いろいろなことに悩んで、自意識過剰で、あの時期特有の多感な年頃で。それがとても愛おしく感じる。

    0
    投稿日: 2014.01.31
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    spc270c
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    自分に悩み、友達と触れ合いながら自分を見つけて、自分の何気ない言葉もまた誰かの助けになっていくという多視点から徐々に進んでいくお話です。 この本を読んで高校生の頃を思い出し、当時は分かっていて今はすっかり忘れてしまっていたことを思い出したような気がします。 大人になった今この本に出会えて本当に良かったと思います。

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    投稿日: 2014.01.11
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    キャサリン♪
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    このレビューはネタバレを含みます。

    さまざまな心の葛藤を持つ、 私立女子高校に通う少女たちの物語 タイトル通り、合唱するんやけど、 それぞれに感動の涙がある、 心洗われる内容

    0
    投稿日: 2013.12.25
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    sana
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    「終わらない歌」を先に読んでしまい、その前作のこちらをやっと読めました。 この本の一章めにあたる短編の「よろこびの歌」は読んでいたのですが。 あの女の子達の高校時代の話。 とてもいい感じです! 御木元玲は受かると思い込んでいた音大付属高校に落ちて、新設の明泉女子高校に行くことになった。 母親は有名なヴァイオリニストで、高校受験に特別な準備は要らないと言っていたため、どこか軽く見ていたのだろうと考える。 母親へのコンプレックスと葛藤、つまらない毎日。 目的を見失い、高校とは別に声楽の勉強をする予定だったのが、そんな気にもなれなくなる。 孤立する玲をクラスメートは遠巻きにしていた。 校内声楽コンクールで、御木元玲に指揮をやってもらおうという声が上がる。 玲の才能はちょっとした指導にも現れるが、専門的に過ぎるやり方についていけないという生徒も。 だが、マラソンに苦戦する玲を見ていた彼女らは、一人二人とあの歌を歌って声をそろえ、玲を応援する。 その声を聞いた玲は‥ どこか他と違う玲へ向ける級友のまなざし。 小柄で元気な原千夏は、うどん屋の娘。音楽をやりたかったがピアノを買ってはもらえない環境だった。 音楽室で玲に歌を教わるようになり、父の自慢のカレーうどんを玲に食べてもらいたいと思う。 中溝早希は、十六にして余生と感じている。 中学ではソフトボースのエースだったが、肩を壊したからだ。 牧野史香は、人には見えないものが見え、それを伝えようか迷う。 思い切って伝えたとき‥? 里中佳子は、南君に初めて家に呼ばれた後、ふったのかふられたのか‥ いきなり地下の核シェルターを見せられて驚き、引いてしまったのだ。 自分には取り得がないと感じている佳子だが‥ 周りを見ていなかった玲も、少しずつそれぞれの事情や気持ちに気づいていく。 教師の浅原は、もう一度、玲を送り出すために合唱しようと皆に声をかけるのだった。 それぞれの事情がわかりやすく、悩む様子もはっきり描かれ、切なさとさわやかさと共に、情景がすっと入ってきます。 極端な不幸というわけではないのだけれど、当人にとっては人生が変わるような大問題というのがよくわかります。 互いにすべてを知るわけではないけれど、刺激し合い、交差し、時に寄り添う。 こんな時期を過ごせたら、幸せですね。 また音楽を聴きながら~再読したい小説でした。

    13
    投稿日: 2013.11.30
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    葉明
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    『終わらない歌』の前作、ようやく読了。 彼女たちにもこんな高校時代があったのか。 一見のどかに見える高校生活の裏では、一人ひとりがもがいてる 。 自分のことしか見えず、力をもてあましている。 そんな中、ようやく周囲の世界が見える。 あんな顔やこんな顔。 一緒にいたはずなのに、知らなかった顔に気づく。 ただ、その時にはもうゴールが迫っているわけで。 それが高校時代の魅力なんだろうな。 ゴールがあるから、飛躍的に成長できるんだ。 さて、うちもそろそろ文化祭が迫ってきた。 どんな成長を見せてくれるのかな?

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    投稿日: 2013.08.25
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    mamepia
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    自分らしさとは何かを模索している女子高生たちの、合唱をめぐる物語。友人たちと関わる中で、自分に足りないものや、将来の不安などさまざま悩みながら、合唱をきっかけに自分自身と向き合ったり、他者を認めたりしながらそれぞれが成長していく。 進路や挫折など私自身も悩んでいたのがよみがえってきた。自分らしさや個性について悩むことは、今でもある。自分らしさの捉え方はいろいろあって良いんだと再認識した。

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    投稿日: 2013.07.27