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漫画貧乏
漫画貧乏
佐藤秀峰/佐藤漫画製作所
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総合評価

35件)
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    unlimitedにて。 ブラックジャックによろしくの佐藤秀峰さんが、出版業界の慣習に疑問を持ち、また出版の将来性に危機意識を持って、2000年代に電子コミック販売にチャレンジした話。 危機意識と正義感と行動力がすごい。 システムエンジニアとしては、サイト構築費用をケチったあたりは悪印象。 暗黙の決まり事にもいちいち口を出すし、たぶん身近な仕事相手としてやりとりすると嫌になりそう。無関係な立場から成し得た成果だけ見ると正当だしすごい、ってなる人なのだろう。

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    投稿日: 2022.05.26
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    これはいい。しかも0円。一人の漫画家の苦悩と努力。「笑ってくれて構わないのですが、僕は世界を変えようと思っています。」こんなことを考えながら日々仕事に向かいたくなる。

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    投稿日: 2019.01.01
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    ・ブラックジャックによろしく。で無断でセリフが4箇所変更。連載1話。名前変更、第5話。 →もっと漫画家の意志が入るもんだと思った。 ・編集者が行った取材内容を元に書いたら、抗議をうける。編集者は代行してるだけで責任取れないという。その翌年には、担当編集者の氏名を明記し、責任を取らせられるように。 →自分で取材は忙しくて行けないからのジレンマ。でも最終的に編集者をまけさせてるから、漫画が売れてるからこそできる技。 ・お金の話はわからない。ヒットしてるんだからいいじゃんと編集部。原稿料の定義がなされてないまま話がこれまですすんでた。覚書を交わしてようやく収穫。 →力のある漫画家じゃないとできないだろーな。 ・新人漫画家に原稿料の交渉ができる人は一人もいない。 →載せてもらえるだけでありがたい所に足元見られるよね。 ・小学館とは良い契約ができて感謝している。ただ、同時に出版社を通じてしか読者に届けられない挫折感。 →もうすぐ電子書籍とクチコミで圧倒できる漫画がひとつくらいあってもいい気がする。 ・漫画は出版社の商品。漫画家は協力してるだけ。 →媒体が限られれば、強気にできるよね。 ・電子書籍のウェブサイトで世界を変えたい! →ここが肝ですね。ただ、作者の漫画にどこまでの魅力があるか不明確。 出版社の汚いところをぶちまけた本。想像はしてましたが、実際に漫画を書いてかつある程度の成功を積み上げた人だからこそ批判できるんでしょうか。この人もこの人でうがってる感じはあるので全部の言い分を真実とは思いがたいですが、業界に風穴を開けようとする姿勢に応援したいと思いむす。

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    投稿日: 2018.09.14
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    マンガ界は金鉱の様なイメージがあり、金を発掘するのは途方もない労力や運が必要だが、ヒット作を描けば莫大な金が入って来る、そんな風に思っていた。 だが、ことはそれほど単純ではなく映画と同様に様々な困難だあるのだと認識した。セリフが勝手に直されることがこれほど多いことも知らなかった。脚本の場合は、現場でどんどん変わっていくのが常だ。だが漫画家の場合、作品として完成した原稿に手を加えられるのだから我慢ならないだろう。 時代は変わっていく。漫画家として生きていくことも脚本家として生きていくことも厳しいことに変わりない。作家にはそこに立ち向かう知恵と勇気が求められると感じた。

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    投稿日: 2016.05.24
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    安価にいいものを提供して儲けるって大変だろうし、そこに人のプライドとかも入ってきて泥沼化していたんだろうか。漫画を読むのは好きなので、良い着地点が見つかるといいな

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    投稿日: 2016.02.07
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    2012年現在の「海猿」「ブラックジャックによろしく」漫画家の状況あれこれ。前半は連載赤字に憤る話。後半は雑誌衰退に対し、個人で稼ぐための試行錯誤色々。 何かよく言えば冒険的、悪く言えばモメごとの多い作家さんなのは知ってた。確かに台詞や人物の無断変更は酷い(っていうか打合せ何やってたの?)。連載作家になりたきゃまず100万貯めろって現実も苦い(マンガ家志望の専門学校や塾では教わるのかな?)。我の強い個人的な主張を鵜呑みにするのは危険だけど、作者が憤るのも分からなくもないと思う。 反面、収入-経費=所得が原則なので税金計算違わん?とか、効率を考えて取材費のかからないテーマや作画のデジタル化、人件費の最適化など、努力はしてるのかなーとその辺書かれてないことに対して疑問に思ったりもした。週刊連載がいかほど激務か分からないし理屈屋というか職人肌ぽいので妥協は嫌そうだけど。 あと後半の交渉の不味さを読んでて、タイトル通りお金に飢えた印象、というかお金もそうだけど信用できる人が周りにほぼいなくて、フリーで不安定な人生だからこんな感じの突っかかった人なのかな~と思ったり思わなかったり。でもそこがこの人のマンガの強みと言うか根幹なんだよなと思ったり。新しい試み:漫画on webも見てみたけど、うーんー別にここで買い物しないといけない感じはなさそう。協賛企業なんかついてボチボチはやれてるのかな。 面白いかと言われると微妙。マンガ家の格差構造というより佐藤秀峰という作家のノンフィクションどっぷりという感じだった。果敢な先駆者か偏屈な道化師か。でも本当、紙の本が急落してるのは本当なので彼の七転八起ぶりには敬意を表したいと思って星3つ。

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    投稿日: 2016.01.16
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    漫画家の苦労。 漫画で全部書いているのかと思ったら 途中から文章。 最初にあった漫画は、Webに使った分、だそうで。 漫画家と小説家、といえば、印税で左うちわ、だと 思っていましたが、まさかの赤字だとは。 確かにひとりで書けば、時間はかかるけど丸儲け。 人が入ってしまえば、それだけお金がなくなりますし。 読んでいて、かなり漫画家ってしょっぱいんだな、と。 原稿料は貰えるけれど、自分の本なのに 自分の本ではないとは。 そういえば、前に勝手に使った、というニュースを 見た事があります。 それがあれだったようです。 今はそうではないらしいですが、某社は原稿命で 作者の命はうすっぺら、だったと聞いた事があります。 漫画家って、まったくもって対等ではない現実。 新人の本をカバーするために、と聞いた事がありますが それでも…これは、きつい。 となると、小説家ってどうなのでしょう? 一人でしているとはいえ、取材とか資料とか 色々ありますよね??

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    投稿日: 2015.11.25
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    出版社が、取材や監修の責任を取らないくだりに苛立ちました。お金の問題もあるけれど、作者が編集者にビジネスパーソンとして扱われず軽視される立場に疑問です。

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    投稿日: 2015.05.23
  • 漫画家が儲かるのかどうかがよくわかる。

    漫画家って儲かるイメージしかなかった、私。 原稿料に加えて、単行本の印税につぐ、印税。家も大豪邸で、まさに大富豪のような生活・・・ この本を読んでイメージが変わりました。 漫画家になるための苦しみ、なった後の苦しみ。富豪のような人も一握り。 原稿料や印税の仕組みから、単行本ができるまでの経費、果ては『ブラックジャックによろしく』での トラブルの実態まで・・・ 非常にわかりやすかったです。 これを読んでから、流し読みしていた漫画を少しじっくり読むようになりました。

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    投稿日: 2015.05.12
  • ブラックジャックはなぜ無料なのか

    ブラックジャックによろしくはなぜ無料なのか、佐藤氏のマンガの値段設定が他のマンガと違うのか等がわかります。

    2
    投稿日: 2015.04.04
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    震えた。この作者の方を応援したい。出版社の酷い部分もあるけど、理解できる部分もあり。あと、いくら安くてもショボい開発会社に発注するのはお金を捨てるのと一緒。

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    投稿日: 2015.03.03
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    Kindle storeで無料だったので息抜きに読んだ本です。とはいえ、漫画家佐藤秀峰の挑戦が描かれた良書なので、Kindle持ってる人は無料だしぜひ読んでみてください。んで、なぜ本書が無料なのかも考えさせられます。 話の構造はマンガのビジネス構造に囚われた出版社と漫画家の関係と、その苦悩。ビックビジネスになるためには、たくさんのステークホルダーがきちんと利益を分配できる構造を作らないといけないということが身につまされます。 翻って自分は自分の属するビジネス界にきちんと価値を提供し、その貢献に寄与できているのか。明日も頑張らなきゃと思う一冊でした(2015.2.10ごろ読了)

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    投稿日: 2015.02.22
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    漫画家が生活していくことの厳しさが非常によくわかる。連載作家でもアシスタントに給料を払うと赤字。連載期間の2年半、全く休みなし、私生活というものが存在せず、それでも原稿料だけでは赤字という事実に愕然とした。 そもそも漫画雑誌自体がビジネスとして赤字。紙媒体での漫画ビジネスは衰退の一途。 著者は漫画家の未来のため、オンラインコミックのサイトを立ち上げる。 実体験に基づいた豊富なエピソードが漫画でも綴られる。面白い。

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    投稿日: 2014.11.30
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    漫画家になることがどれほど大変なことか、これまで全く知らなかった。 読んでみて大変とかいう言葉では表現できないほど過酷な世界であることがわかる。 漫画家と編集者は本来対等な関係でありながら、実際は編集者の立場が絶大で、自分が書いた漫画でさえ、自分のものにならない理不尽さも感じることができた。

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    投稿日: 2014.10.12
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    「ブラよろ」が何故無料で読めたのか、これで全貌が理解できた。彼ほどの才能、ヒット作の数々を持っていても、個人の看板一つで食っていくのはかくも厳しい。メディアの電子化はフリーランスの重要な活路だと思っていたが、一概にそうとも言い切れないようだ。

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    投稿日: 2014.09.23
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    漫画家の金銭的な実情が生々しく書かれているのは興味深い。 佐藤さんの作ったサイトにより、細々とでも食っていける漫画家さんが増えることを祈ってやまない。今後、「この人、漫画onWeb出身だったんだ」と言われる人が出てくるかどうか。 アシスタントの人件費が圧倒的にネックな様に思える。クラウドソーシングとか活用しやすい枠組み作るのはどうだろうか。 愚痴っぽいところはご愛嬌。編集も随分酷いことしてる。無許可で許諾はダメだろ。

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    投稿日: 2014.07.11
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    佐藤秀峰のデビューから漫画 on Web開設に至るまでの半生記。 山崎まりもブチ切れているけど、大手出版社の屑っぷりが素晴らしい。出版不況といったところで正社員の雇用と給与はそのままで、不況のシワ寄せは漫画家さん達にいく。同じ正社員として編集側の立場はよく分かるし、編集が自分で給与決めてる訳でも無いので、しょうがないと言えばしょうがないのだが、腕一本で勝負している漫画家からしたら我慢ならんでしょうな。 私も漫画は漫画喫茶、本は図書館とKindle少々と作者に還元しないフリーリーダーですので(この本はKindle)、何らとやかく言える立場でも無いのですが、リスクを取らない人達が一番利益を取る日本の現状はどう考えても不健全。 編集者も「自分が作品作りに貢献してる」と言いたいなら編集プロ作って勝負するべきなんでしょうね。社員編集者が作品への貢献を語るとかいうおこがましさが、佐藤さんの怒りの根っこにあるような気がします。 メーカーで営業が「売ってやった」とか語るいかがわしさに近いかも。そういう奴に限って売れないと製品のせいにするんだよね。

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    投稿日: 2014.06.13
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    「ブラックジャックによろしく」の著者が 出版業界から離脱し、オンライン出版へ、そして この漫画の無料公開へ踏み切った経緯が書かれています。 いかに世の中の漫画家が不遇な立場になっているか、 出版業界の問題点やこの先の展望なども書かれています。 未だにこんな古い体質がまかり通っているのかという 驚きもありました。 ただ、この著者もビジネスというものが全く分かっておらず 結構なワガママ発言を連発。 アイデアと熱意があっても売上はたてれない、という現実に苦しむ。 世間知らずな面を自ら露呈してしまっているような。。。 目線が漫画家目線に絞られているので、 出版業界目線のこの手の本があれば比較してみると面白そう。 また、オンライン出版が今後どれだけ発展していくのかも 楽しみになってくる本でした。

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    投稿日: 2014.06.11
  • とりあえず読んで見るべし!

    佐藤さんの生き方は好き嫌いが分かれるところだと思うけど、とりあえず無料だから読んで見るべし! 「ブラよろ騒動」の概要は知っていたけどこんなに奥が深い話だったとは思いもよらなかったな。個人的には新ブラ買ってちょっくら応援するかという気持ちになっちゃいました。(ちゃんと新ブラ1巻買いました)

    6
    投稿日: 2014.06.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ブラよろの主人公よろしく、闘う闘う。 ちょっと癖の強い人。 ドンキホーテ感もちょっと漂う 基本は連載貧乏の話+出版社の横暴→ネット配信に活路を探る システム開発、メンテナンスの負担がタイヘン。 ぺージビューが落ちてきたので、ぶらよろ無料公開 58 90%以上の雑誌が深刻な赤字 80 10万部を超える作品は10%、100万部は1% 86 単行本1冊の単価は150円くらい@1万部 149 ヤングサンデー廃刊。人員はスピリッツと少年サンデーへ 人件費削らなかったのでこの2つは小学館で最も赤字を抱える雑誌に モーニング、原稿料3万1680円、平均

    1
    投稿日: 2013.08.10
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    代表作「ブラックジャックによろしく」をはじめとするリアルなストーリーと描写でヒット作、問題作を連発するマンガ家による、リアルなマンガ家の内幕。 語られるマンガ家像は、夢の印税生活による文化人ではなく、収入以上に費やされる必要経費に押しつぶされ、頼りとする出版社・編集者にも搾取され続けるプロレタリアートだった。 労働時間の割に報われることのないマンガ家の現状を、主に金銭面からクローズアップ。結果、このままではマンガに将来がないと悟った著者は出版社・編集者、そして一部のマンガ家たちにも背を向け、ネットの世界に飛び込んだ。そんな未決着の闘いの記録。

    3
    投稿日: 2013.02.05
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    ドラマ化もされた「海猿」「ブラックジャックによろしく」の作者が、漫画界を憂い自分の描きたいマンガを世に送り出すためにWEBサイトを立ち上げた過程を書いたもの。 作品へのこだわりを主張し、漫画家としての権利を訴えるために戦っているなぁという印象を受けた。 編集により作品のセリフが改ざんされたり、勝手に作品の二次使用が許可されていたりといった問題点や、経費を差し引くと赤字になってしまう原稿料の話などが興味深かった。

    0
    投稿日: 2012.11.22
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    ブラックジャックによろしくの作者である佐藤秀峰氏が、自信の漫画人生を振り返り、「漫画家は儲からない仕事」と説く本。 著作権は漫画家にあるにも関わらず、編集部にやりたい放題やられ、原稿料も十分にもらえないという状況に我慢できず、今は、自信でWEBによる漫画販売を行っている佐藤氏。 漫画は日本の文化、と言われながらも、作成している人たちの扱いはひどくなる一方。漫画文化を守っていくためには、佐藤氏のように、新たな取り組みをしていける人が必要なのかもしれない。

    1
    投稿日: 2012.11.11
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    既存のスキームを打ち壊そうと思ったら、こんなにも障壁があったよ、という話。 よい出版社、よい編集者、というのはいるのだと思う。しかし、ここに登場するそれらはほぼ皆、悪として描かれている。運が悪かったのか、著者がわがまななのか、実はやっぱり悪い人しかいないのか。 著者のことは、もめてWEBで漫画公開している人だ、ぐらいしか知らなかったのだけど、思ったよりも骨太ではなかった。むしろ、弱い人だとも思った。弱いけれど、転びながら強くなっていかざるを得なかったのか。 漫画業界を舞台にしているけど、ことは漫画に限ったことではない。生産者と消費者の間にいろんなものが挟まってきた近代、そして挟まっているところにいる自分はどうあるべきか。どんよりした気分が抜けない。

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    投稿日: 2012.10.13
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    漫画家の感情を読みたくて購入した一冊。 結論から言うと、ウェブサイトの宣伝のための著書。 だが漫画家の現状に肉薄した挑戦的な内容は、漫画家を目指す者は読んでおいた方がいい。 原稿料と連載貧乏、コミック売り上げと印税。 実は、赤字運営の漫画雑誌。 この辺りは、竹熊健太郎 「マンガ原稿料はなぜ安いのか?」も合わせて読みたい。 著者は「海猿」や「ブラックジャックによろしく」で有名な、佐藤秀峰。 無断二次使用やセリフ変更など、編集部への不信感を募らせるところから彼の心は動く。 原稿料アップ・印税率アップを要求するも叶わず、出版社を移籍。 最終的に自分で本を流通させられないか悩み、一つの結論まで結ぶ。 その行程は起業そのものなので、ビジネス書コーナーに積んであったのも頷ける。 起業の為の準備、下調べ、相見積りなど、異業種でも発想の基本として参考になるだろう。

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    投稿日: 2012.10.02
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    本の内容的に、私も共感した部分もあれば、ちょっと違うんじゃないかと思った部分もあります。 若干、客観性というか意見の多様性というかが少ない気がします。 少人数で企画・編集・出版した本、良くも悪くも若干独白気味という気がしました。 論理的に書いてはいるのですが、こう、なんか、そんな印象を受けてしまいました。 しかしながら、漫画家の実態が少しわかった気がします。 連載ものでは赤字。 コミックの印税が入るようになれば生計が立つ。 アシスタントは徒弟。 編集部は高飛車。 といった感じ。 編集力というのは非常に曖昧だが、一つ言える事は 会社に属している編集員はリスクをほとんど負わないということ。 自分が担当した本が売れなくても給料は貰える。 しかも相当高給らしい。 本書で紹介されているサイト:漫画 on Web 払ってもいい金額:900円

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    投稿日: 2012.08.26
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    漫画家と出版社のリアルなお付き合いがよくわかる一冊。 詳しくは http://kazlog.blog.so-net.ne.jp/2012-08-02

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    投稿日: 2012.08.14
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    小さな頃から漫画が大好きで「いつか絶対漫画になってやる」と心に決め、23歳ぐらいで初めて原稿に描いた漫画を集英社に持ち込んだ。ボロクソに言われるかと思いきや「何か才能的なものは感じる」風なことを言われ、普通なら喜んで更に漫画家になろうと決意を固めるのでしょうが、私の場合は満足してそこで試合終了した。それでも心のどこかで「あの時、漫画家を本気で目指していたらどうなっていたのだろう…」とノスタルジックな気持ちになることも多々あったのですが、この本を読んで、やはり漫画家にならなくて正解だったと確信しました。 それほど現実は厳しい。生半可な私の決意では簡単に折れて路頭に迷っていたでしょう。あの誰もが知ってる映画の原作者である著者がこれほどの苦労を強いられていたとは露程にも思わなんだ。 漫画家を目指している人にこそ読んで欲しい一冊。 あなたはこれを読んでもまだ漫画家目指しますか?

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    投稿日: 2012.08.01
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    出版社には出版社なりの言い分があるのだろうが、出版社が漫画家を”搾取”している構図であることは間違いない。 Win-Winの関係でない限り発展はないにも関わらず、出版社が優先的地位の濫用を続けている限り、現在のジリ貧状態はむべなるかなである。

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    投稿日: 2012.06.06
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    現役漫画家の出版システムへの挑戦。 タイトルにあるように、漫画家は一般的に儲からないらしい。斜陽産業である出版業界の中でどうやって漫画文化を守り育てて行くかと筆者の奮闘が、既得権益者との軋轢や時代の潮流を背景に、綴られている。 クールジャパンの筆頭である漫画が、古臭く無駄・無理がまかり通るシステムで成り立っているのに、それを世界にアピールとか言ってる厚顔ぷりに落胆してしまう。 この本も筆者のサイトで電子媒体で購入したが、筆者の筋を通す姿勢に好感を持ち、今後も応援したくなった。

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    投稿日: 2012.05.28
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    どこまで本当のことなのか、という問題はあるにしても面白かった。 『海猿』『ブラックジャックによろしく』などで知られる佐藤秀峰さんによるエッセイ。内容自体はツイッターやWebで語られていることを、再度まとめたような感じ。語り口は面白いし、リアルな「バクマン」漫画も読めるし、なかなか価値のある本だと思う。 帯には「10年後も漫画はあるのだろうか?」とあるように、赤字体質の漫画雑誌の状況、出版社との契約(おもに原稿料)の不備、Web漫画立ち上げのあれこれの理想と現実……などなどが切々と語られている。特に、原稿料については大手出版社であっても口約束と搾取の構造で成り立っているようで、これは漫画という出版社の主力商品に対する姿勢としても恐ろしいことだと思った。ぺーぺーの三流漫画家ならともかく、それなりに名のあるタイトルを持つ漫画家であるなら、原稿一枚にかかる原価を計算して原稿料を出してあげるべきだよねぇ。それがなっていなかったという不思議。 要するに、ここに書かれていることは「破綻したビジネスモデルの物語」なわけで、今は例えばワンピースが大人気とかで表面上は豊かに見えても、実は空洞化が広がっているのだということが良く分かる。でも、じゃあ新しいビジネスモデルを構築しようとしても、それを一から作り上げるには漫画家一人の力量では如何ともしがたい部分があるみたいだ。新しいビジネスモデル、というのは死屍累々の上に立つ一本の棒のようなものだから、現状がダメでも誰かが新しいアイデアを生み出すかもしれない。というわけで、進んで人柱になろうという佐藤秀峰さんという奇特な人を、私たちはみんなで応援してあげないといけないと思うんだよねぇ。 将来的にはオタキングこと岡田斗司夫がやっているような、個人の企業化みたいな形態が漫画家を支えていくような気がする。ファンが毎年千円でも1万円でも払って、その金で活動するような感じ。そうなるともはや漫画家ではいられないかもしれないけれど、一つの在り方だとは思う。とにかく日本の今の状況は、漫画業界に限らず「焼き畑」的な手法が罷り通っている。今が売れればいい、今が利益でていればいい、将来のことは知らない、というような状況。これも一種のバブルではないだろうか。もっと持続可能なシステムを作ることこそ求められているのに、誰もそこに手をつけたがらない。 この本を読んでみると、日本のクリエイターが置かれている立場がいかに過酷かが良く分かる。大手でさえ売れっ子漫画家にこういう態度に出るのだから、pixivに投稿している絵師なんて十把一絡げで使い潰そうとするのも当たり前のような気がする。これまでは市場そのものが右肩上がりで問題を叩き潰すことができたけれど、市場が右肩下がりになると問題を放置することもできなくなるだろう。でも、今のシステムに乗るのなら搾取の構図から逃れられないだろうけれど、もっと広い視野に立てば、別にこのシステムに乗らなくても自由に活動できるし、それなりに稼げるようになるとは思う。

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    投稿日: 2012.05.10
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    出版社と漫画家の関係性を漫画家からの視点で赤裸々に告白。漫画に賭ける凄まじい執念というか、脱帽。 ただ、漫画が好きじゃだめなんだよな。 読んで改めて漫画出版と漫画家のあり方を見直すきっかけになりました。てか、出版業界衰退につくづく肌で感じる。

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    投稿日: 2012.05.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    漫画かと思ったら大半漫画じゃなかった。漫画コーナーに置くなよ! でも内容は面白かったです。 もっとも佐藤さんの一方的な言い分とも読めるので、どこまで同情するか複雑なところですが。 という感想とは別にして、クリエイティブな仕事でありながら締切に追われるって確かに大変だなぁ。山下和美さんの「数寄です」と合わせて読むと、つくづく漫画家って大変。

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    投稿日: 2012.04.30
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    映像化された作品は見たことがあるが、原作の漫画は読んだことがなかった。店頭で見つけて、何となく読んでみた。 漫画の現場は予想以上に過酷なのですね。

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    投稿日: 2012.04.21
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    漫画家は原稿料では生活ができない。 それどころか、連載を続けるほどに赤字となり、打ち切られたあとに残るのは借金のみ。それを「連載貧乏」と言うらしい。 バカげているけど、悲しいことに、なぜか耳慣れたような話でもある。 疑問を感じた著者は、システムを変えるために行動を開始。出版社とかけ合って行くうちに、虚ろで不条理な実態が続々と出てくる。 たとえば、原稿料の「定義」も、印税が固定である「根拠」も、「ない」のだという。んなアホな……。 これからも面白い漫画が読める人生を望む人は、ぜひご一読を。 著者が立ち上げた「漫画 on Web」で、ガッツリと試し読みもできます。 【漫画 on Web】 http://mangaonweb.com/

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    投稿日: 2012.04.20