
総合評価
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powered by ブクログ第46回「群像新人文学賞(小説部門・優秀作)」受賞作品。そしてこの作品が、村田沙耶香さんのデビュー作です。 ♡ブログにて詳しいレビューしています♡ https://happy-books.hateblo.jp/entry/books-junyu
2投稿日: 2025.10.01
powered by ブクログすごい気持ち悪くて尊敬します村田沙耶香は自分の女性性が嫌いなのか? 介護の本で満たされるっていう設定がめちゃくちゃ良いと思った
0投稿日: 2025.09.28
powered by ブクログ沙耶香さんの作品は何作か読んで好きな作家さんですが、タイトル作の「授乳」はグロいというより気持ち悪さを感じてしまいました。 収録された3作の中では「御伽の部屋」が好きです。後の沙耶香ワールドを少し薄めた感じではありますが、3作の中では今の作風に繋がっているように思います。
2投稿日: 2025.09.20
powered by ブクログ「授乳」 なるほど、それで授乳か。28歳の大学院生。まあ、そこには何かがある。この家庭教師の先生は、女子中学生に殺されてしまっただろうな。身体的にはどうかわからないが、精神的には確実に死んだだろう。潔癖症の母、同級生だったらいじめたくなるような母。父親のタンスの中の白いパンツが目に浮かぶ。これはいつの時代の話なのか。飲んだくれて会社の後輩を家に連れてくることなどあったのか。さやかが中学生の頃は世の中は平成だよな。バブルがはじけた後ではないのか。体重が40kgの同級生、まだ元気は残っているのか。あと5kgやせれば、身体を支えることができなくなるだろう。 「コイビト」 ぬいぐるみとそういう関係になることもあるのだろう。マネキンと結婚式を挙げた人もいることだし。最近もそういう話があった。何だったか忘れたが。結局、小学生のときと同じように助けようとはしなかったのだ。しかし、それは咎められるようなことなのだろうか。ラブホテルに前に入ったときもオレンジジュースを飲んだという。誰とだ?またしても塾の先生。どうしてまたそういう存在なのか。やり切れない。クレイジーさやかにとって塾の先生とはそういう存在なのか。 「御伽の部屋」 後の「地球星人」に登場する少女につながるような雰囲気がある。さやかの作品は常識の範囲を越えている。毎日訪れてくれば管理人はどう思うのかとかそういうことはどうでもいい。友だちからもらったプリクラを貼った名刺を駅の掲示板に貼り付けるとか、犯罪行為ではないかとも思うがそれもどうでもいい。お姉さんの白いブリーフの中に手を入れる、それでもそれは石のようにかちんこちんにはならないという。夜中のお姉さんとの密会も誰に咎められることもない。母親は何も疑うことを知らない。友だちの兄であるお姉さん。バイトはどうしたのだろう。大学生になったいまも実家で暮らしているのだろうか。一人暮らしだから毎日のように出かけていても何も言われないのだろうか。とにかく、そういう現実的なことはどうでもいい。この世界の中だけで生きている。 三作とも突拍子もない実験的な設定ではないけれど、現実と非現実、正気と狂気の境界線上を彷徨っている。あと半歩踏み外せば狂気の世界へと転がり落ちていく。もう少し、見た目至って誠実そうなクレイジーさやかの変貌ぶりを楽しむことにしよう。いくら読んでもおもしろい。
2投稿日: 2025.09.14
powered by ブクログ解説を読んでて知ったのだが、村田沙耶香さんのデビュー作だったらしい。こわ。これがデビュー作…?すごすぎんだろ。
0投稿日: 2025.09.12
powered by ブクログ人間の醜い部分とか嫌悪感を描写するのが天才的に上手だなあと思う。ここまで詳細に言葉を尽くして、目の前にある醜さや心の内側から湧き出てくる嫌悪を描写することになんだか執念みたいなものを感じて、謎の感動が生まれる。あと、作中に出てくる奇妙なエピソードになぜか説得力があって、実在する記憶を辿って書いてるんじゃないかという気がしてくるのも不思議(「授乳」の母親のおにぎりの作り方、「コイビト」のぬいぐるみとの関係、「御伽の部屋」の正男お姉ちゃんとの思い出、など) 解説の言葉を借りると、自分だけの王国を築いている三人の女性の物語。私には、村田沙耶香さんこそが初期から完成された自分だけの王国を持っている人に思える。 作品同士が繋がっていたりはしないのに、どの物語もパラレルワールドみたいに分岐した世界で根っこは同じ場所にあるような感覚がずっとある。その根っこにあるのが彼女の王国なのかなあと。
1投稿日: 2025.09.09
powered by ブクログ村田沙耶香ワールド…性が性の域を超えてもはや芸術的に描かれてた。けど理解の域も超えてて、私にはその美的要素がよくわかりませんが笑笑
1投稿日: 2025.09.06
powered by ブクログ私の身体を生きるというエッセイ集で著者の言っていることが理解出来なかったけれど、この短編三作品を読んで少しだけ分かったような気がしなくもない。 エッセイではあくまで性の話としていたが、世界との接点が本題なのだろうか。
0投稿日: 2025.09.05
powered by ブクログなんとなく読了。 膿のように膨れ上がった思春期特有の不安定さが潰れて溢れ出してきたみたいなドロドロとした感覚が読んでいる途中で感じられた。 「拗らせた」といえば簡単ではあるが、その拗らせがこうも青臭いグロテスクな羽化に失敗した蛹のようなものに形をなすのかと驚いた。 冷静に傍観するだけなら子どもじみた残酷さと意味不明さが際立つ作品だが、内部にまで我々読者を潜り込ませることによって少し気持ち悪いが目をそらせられない何かを体験させてくれていて面白かった。
0投稿日: 2025.09.02
powered by ブクログ表題作『授乳』と 『コイビト』 『御伽の部屋』の三編。 何か全部内に内にっていう自分の世界に閉じこもって外の世界と断絶してるような主人公たちでどれも読み進めるのがつまんなく感じてしんどかったんだけど、全員「女性性」を捨てたがっているっていう最後の解説を読んでなるほどな〜!と腑に落ちた。 みんなうっすら自分の女性的な部分を捨てたい願望あるよな? 別にだからといって男性になりたいわけじゃ絶対にないんだけど。 性を捨て去ったなにものでもないものになりたい。 それって子どものままでいたいってことなのかな。
0投稿日: 2025.08.24
powered by ブクログデビュー作ではまだテーマが表に出てこない。固まっていなかったのか,意図的に伏せているのか。最新作から読んだので,文章の生硬さが目につく。それが成長の幅でもある。これを見出した選考委員は先見の明があったと思う。
0投稿日: 2025.08.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
試し読みで、パラパラめくってみた時の一文からもう心惹かれ、読みたくなった。 解説を読んでやっと理解できたところがある。彼女たちは、彼女たちの作る世界の頂点にいる。彼女たちの作る世界のなかで、彼女たち以外の主要人物はみんな、表情のないマネキンのよう。最初に言ったように、文章ひとつとってみても、その表現、観点から、すでに彼女ら独自の世界が型作られていて、引き寄せられる。 これで、この方の作品は読むのが2冊目。今の所、村田沙耶香さんの世界が一ミリも理解できない。できたと思うと、すぐに遠ざかるような感覚。理解できないから、理解したいと思う。
3投稿日: 2025.07.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「授乳」 誰が授乳するのかと思ったら、中学生の少女だった・・・。自分も中学生であったからわかるが、まあ普通はこういうことはない。が、体の中から自分の意思とは関係なく湧き出る欲求のようなもの、名前をつければ性欲というのかもしれないがが、それが支配したい気持ちと慈しみたい気持ち、そして自分はちゃんと慈しまれていなかったという怒りも合わせて、すべてがごちゃ混ぜになって、自分の体を操る。そんなぐちゃぐちゃなことってあるじゃないかと思った。変わりつつある身体から発せられるエネルギーそのものは、いろんな形をもって発現するのである。もちろんこういう極端な形をとることは少ないのだろうけど。だから、発現の仕方に私たちは気をつけなきゃいけない。なにか破壊的な形だったり、自分や人を傷つけるような形だったりするとき、やっぱりそれは修正できなくても、どこかで癒しが必要なんじゃないかと思う。 「コイビト」最後のぞっとするような現実はいささかショックである。依存は人それぞれ。家族であり恋人であり友人である「もふもふ」したものは実は自分自身の延長で、他人など必要ない完結した自分を持つことも可能なんだなと思った。いまはやりのAIキャラと恋をする感じに似ているのかも。不気味であることに気がついても、そんなに簡単に逃れられないでしょ?これがあなたの生き方なんでしょ?と追いつめる小学生の女の子が怖い。というか、なんだか彼女が正しいような気もするのである。 「御伽の部屋」 若い大学生要二の部屋に通い続ける女の話。「わたし」は芝居小屋の主役で、相手は要二。肉体的な性行為はしないが、その演技そのものが官能的に2人を結びつけている・・・はずだったのだが、ほかの男と肉体関係を持ってみる試みから軌道が狂っていく。合間に改装される小学生時代のお友達マリちゃんのお兄ちゃん、女の子になりたい、別の場所で生きていきたい正男お姉ちゃんの思い出が切ない。御伽話を生きるから、私たちは現実世界をやるすごすことができる。要二が役を降りた時、「わたし」は自分が「僕」の役を引き受けることにした。これで芝居も完結する。それでいいじゃないかと思わせるところが、ホラーストーリーじゃないところなのだね。設定だけ見たらかなりホラーなんだけど。
1投稿日: 2025.07.13
powered by ブクログぬぉぅグロテスクだ表現が。グロテスクといってもスプラッター的なグロテスクではなくて、こうなんか心の闇の部分を引っ張り出されるようなうぅぅってなるグロテスク。 女の作家さんでこういう感覚になったの初めてです。 短編3作。 この子達はこの後どーなっていくんだろう。 自分の世界が内に内に向かう主人公ばかり。 共感は出来るものでもないが、誰しも少しは自分の中の奥の奥のずっと深いところに少しはなにかドロドロしたものがあって、普段は気付かない忘れているというかいつの間にか蓋をしていたところに石を投げられ、ホラここだよと言われている感じがしました。なんか怖いわ(笑)
1投稿日: 2025.07.13
powered by ブクログなんかよくわからないけどすごかったな。 授乳 思春期 中学生 が容姿、内面共にこの世で一番中途半端で気持ち悪い時期だと思っているから、この主人公はとても気持ち悪くてよかった。 自尊心、自意識が異常に高くて自分は間違いなくて周りがおかしい。 他社への支配欲、両親への嫌悪、憎しみ、加虐心の暴走。 自分が周りと違うということに、殊更にプライドを持っている気すらする。 コイビト 同族嫌悪。 自分自身が隠しているナニか。 脳みそがカッとなるような感覚があった。 私自身にある幼少期のコンプレックスみたいなものが湧き出てきた気がした。 そして、おんなのこはこわいよ。 御伽の部屋 3作の中で一番わからなかった話。 まとまらない。
1投稿日: 2025.07.11
powered by ブクログ気持ち悪いキモチワルイ!(好き!褒めてる!) デビュー作からこんなにねっとりとじんわりと狂気に魅せられてしまう作品?作家?はそうそういないと思う。 個人的に蛾の部分と嘔吐シーンがお気に入り。
13投稿日: 2025.06.03
powered by ブクログ正直気持ちがあまり良くない作品ではありました。 村田沙耶香先生の作品はコンビニ人間で知りすごく好きな作家さんでデビュー作をすごく読んでみたかったんですよね。 話に聞くとコンビニ人間はマイルドと聞いてたので。 とりあえずコンビニ人間は全然マイルドでした。
0投稿日: 2025.05.23
powered by ブクログ【禁じられた遊び】 恋とも愛とも呼べないなんとも形容しがたい歪な関係性が描かれた3つの短編集。村田沙耶香さんに思春期の女の子を書かせるのは危険だ。表題作『授乳』の多感な中学生女子が家庭教師の年上男性に仕掛けた不埒なゲームとは?その引き金は好奇心か?母性か?性に対する嫌悪感か?それとも?デビュー作から人道に悖る行為や発言をここまでイノセント且つグロテスクに描写するとは、さすが村田さんは表現の仕方に容赦がない。加減というものを知らないのか?ただそこに私はとてつもなく惹かれ虜になっているのも事実なのだ。
17投稿日: 2025.05.19
powered by ブクログ群像新人文学賞受賞作のこの書は、芥川賞受賞作の『コンビニ人間』より、ずっと面白いぞ?? 狂気の女性を表現させたら天下一品だな。村田沙耶香さんは。 狂気ではあるんだけど、我々にも理解できる一般性もあって、非常によい!星⭐︎5、文句なし。
1投稿日: 2025.05.18
powered by ブクログ装画がよい味を出してる この作品が単行本として出たときは、 もう20年も昔のよう 最新の世界99に繋がるであろうものを 節々に感じることができた 何かと戦ってたり、抗ってたり、 憎悪したりを感じた デビュー作を含む 3つの短編集
24投稿日: 2025.05.14
powered by ブクログ通常はグロテスクな場面ではないんだけれども 細かく拡大して書くことで気持ち悪さを表現しているのがすごいと感じた。登場人物がロボットのような描写で表している点は心が失われた人間的な要素をうまく排除しているのも秀逸
0投稿日: 2025.05.04
powered by ブクログ村田沙耶香さんにハマりつつあるので、とりあえずデビュー作は読んでおこう。 おぉ。初めからテーマは一貫しているのですね。他作品に通ずるものがたくさん。私自身は女性性であることは嫌いじゃないし、有効的に活用できているつもりだが、村田沙耶香さんの作品に登場する女性達の生きづらさはとても理解できる。理解できない感情もたくさん登場するが、それも含めて読まずにはいられない。 なんだかザワザワした気持ちで読了したので、あとがきがかなり的確にまとめてくれていて良かった。 「自分が女であることに喜びしか感じたことがないという人は幸運だ。しかし女である肉体を厭わしく思い、汚されたように思い、だけれども清潔に生きたいと願う魂は、どうやったら満たされるというのだろうか。汚濁だと感じる何かを内包したまま、人は清らかに、幸福に生きることができるのだろうか?今の社会の中にモデルケースのない自分の作り方は、かくも困難なもの。自分だけの世界をなんとか築こうと、それを守ろうとする彼女たちの絶叫が、各ページから響いてきて仕方がない。生きづらさというものを煮詰めて煮詰めて煮詰めきって描かれたもの、それが本書なのだろう。もしかすると、作家は煮詰めて吐き出すことで、私たちはそれを読んで心の奥のドロドロを解き放つことによって、壮絶なデトックスをしているのかもしれない。その解毒作用を感じるからこそ、冒頭のように、逃げたくないという気持ちになるのかもしれない。だったらもう、素直にノックアウトされてしまおうではないか。」
25投稿日: 2025.04.24
powered by ブクログ女と言う性への違和感をこれでもかと煮込みに煮込んで、焦げる寸前のドロドロこってり濃いめのえげつない作品(笑) 超濃厚な佃煮は何とも狂気でグロテスク。 人間の皮膚感とか、様々な感触の表現の仕方がやたら細かくてめっちゃキモい←尊敬の意 これがデビュー作かぁ… 語彙力無さすぎて申し訳ないけど 『マジすげぇ』です。
28投稿日: 2025.04.20
powered by ブクログ村田沙耶香さんのデビュー作 表題作含め3編が収録されていました 授乳 コイビト 御伽の部屋 村田さんの作品をいくつか読んできたけど、1番濃くてくらってしまった笑 でも、性がテーマになっていたり、読者の価値観を揺さぶる作品であったりすることはデビューの頃から変わっていないんだなと感じました! 『コイビト』の自分と同じぬいぐるみを愛でる小学生(美佐子)に出会うことで、自分の姿を俯瞰でみるようになり、美佐子に対して嫌悪感を抱き自分のホシオの関係の異常性に気がつく話は面白さがありました! こんなに村田さんの作品を読んでいるけど、やっぱり性的な描写は苦手…。 解説を読んで、作品のテーマについて理解できた気がします
3投稿日: 2025.04.14
powered by ブクログ本屋でジャケ買いした一冊。 この作家の著書は初めて読んだが、女という性が相当嫌いなんだろうなと感じた。 見たくない女の一面を集めて煮出して絞って濃縮還元したような作品で、作中で描かれる女性達は皆どこか狂っているように思えるが、その実非常に現実的だ。 面白いというより興味深い作品だった。 「好きな小説は?」と聞かれて意気揚々とこの作品を出してくる人とは関わりたくない。
2投稿日: 2025.03.28
powered by ブクログ久しぶりに1冊をすぐに読み終えた。最近、読みたい内容がミステリーでも恋愛でもほっこりしたものでもないんだよ…と感じていて、途中で読むのをお休みしている作品が多いわたしにはぴったりな内容でした。自分の中にありそうでないような、でもあるんだろうなと思う感情や考えに目が離せなくなりました。新作も読みたいな。
2投稿日: 2025.03.24
powered by ブクログ表題作含めて3編全てに、人が無意識に真顔になったり微笑んだりする時ような影を感じる。ホラーとは違う怖さでぞっとするほど。村田作品3作目にして処女作に辿り着いたが、自分の中にある(かもしれない)異物感とでもいうべき感情、対外的な自分と「自分だけの」自分とのギャップ、大き過ぎる自意識など、著者の他作品にも通じるものを感じた。こんなに突拍子もない展開で、よく分からない行動をする登場人物にもかかわらず、どうしてこんなに揺さぶられるんだろう。この人の本を読むと、やっぱり自分は繊細な人が好きなんだと再確認できる。
2投稿日: 2025.03.03
powered by ブクログ4.2/5.0 表題作含め3篇収録。 どのお話も主人公の内面は一般的にみれば異常で狂人的。 だけどそれを周りと比べたり、他者と比較したりはせず基本的には自分の中で完結しているのが印象的だった。他人や世間には興味を示さずそこにコンプレックスを感じたりはしない。それは強さでもあり弱さでもあり幸せでもあり不幸でもあるような気がした。 そして主人公が女性であるということを拒絶しているように感じることもまた印象的だった。
1投稿日: 2025.02.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読んだことないと思ってたけど既読本だった。 デビュー作の授乳 衝撃的なラスト、蟻を踏み潰すシーン 突然終わってしまうラストに置いてけぼりにされた感じ 女性性への嫌悪感がすごい コイビト 他者を通して自分の行為を不快に感じる様が目の前で起きているようで、実体験のようで面白かった ラスト怖かったなぁ それなしでは生きられない、本当にその通りでまた同じ対象物を求めてしまうんだろう 御伽の部屋 正男お姉ちゃん元気かなぁ 妹の様子を見るに、告白したけど親兄弟に拒絶され、家を出たか諦めたか ユキも同様に男性のようになりたかったんだろうか?正男お姉ちゃんのことは特に気持ち悪いとは思ってなかったけど、外では普通の女の子らしく振る舞えているけど ずっとおままごとの延長線で本当の自分は違うものだとやっと気付いたのか? 感想が難しいけど解説で語られていることが全て なるほどーと納得して、分かりやすい簡潔な言葉で説明されていて面白い! なるほど村田沙耶香さんは凄いのだな デビュー作でこれだから最近の著書は凄いのだろう 読み進めたい
2投稿日: 2025.01.25
powered by ブクログいきなり言うことじゃないと思うけど、こういう題材に出てくる男の人って絶対に雄々しくないよねえと思った。正男姉ちゃんの話は切なかったな。 読んでいて、村田さんは「子宮なんか取っちまいてえよ!」と思ってんのかなという気持ちを感じた。まあ、わかる。自分は「いつまで女の腹の中で子育てさせるつもりやねん、試験管ベイビーはよ!」と常々思っている。生理がド重い人とかもっとそんな感じだろう。 とはいえ、自分は村田さんほど女体も女性性も疎んでないなーと思ったけど、でももっと芯の部分で理解できるような、でもゾワゾワともするような、不思議な作品群だった。 女の人が自分の性別や肉体について考えた時、肯定的に受け止めても否定的に受け止めてもうまくいかない部分みたいなものがある気がする。なんかそういうことを考えた。 たぶんどの作品も好きだけど、劇薬なので一気にたくさん読んだら変になると思う。用法容量を守って楽しく触れたい。肉体の触れ合いだけがセックスではないって感覚、高校生の時に読んでもわからなかった気がするから、それはわかるようになったことがなんとなくうれしいなと思った。
7投稿日: 2025.01.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
やっとデビュー作を読めた…。強烈でした。収録されている3編とも総じてグロテスクで生々しいけど、村田沙耶香の原点という感じがしてわたしはけっこう好き。特に食べる行為を異様に詳細に書いている部分が印象的だった。どの作品にも共通しているのが主人公の好きという感情の激しさだと思う。ただその対象が外(恋人とか、他人とか)に向かっていなくて、内に内にと入っていっている。オートセクシュアルとか、オブジェクトセクシュアルとかが近いのかな。このへんのセクシュアリティについてももっとよく知ってみたいなあ。
2投稿日: 2024.12.28
powered by ブクログ村田沙耶香さんの作品で1番好き。 他のみんなに話してもきっとわかってもらえないだろうな。と、日々押し留めて無かったことにしているマニアックでダークな秘めたる志向を残らず言語化してくれた。
5投稿日: 2024.12.24
powered by ブクログまだ未完成の荒々しい生々しさがあった。村田さんがたくさん小学生の頃から生きづらさを感じていたことがわかる。
0投稿日: 2024.12.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
どの話も、読んでいて心がざわつくのに、妙に惹き付けられる。 主人公である彼女たちは皆かなりアクが強く、感情移入が出来ない部分や好感を持てない部分も多かったのだけど、でもそんな彼女たちのことが何だか気になって、ズルズルと読んでしまう。そして俯瞰して見ているつもりだったのに、気付いたら彼女たちが語る言葉に没入してしまっていた。 村田さんが綴った文章を読んでいると、やけに人間のことが生々しく気持ち悪く感じられてしまい、自分の心の底にある"ヒト"という生き物への嫌悪感や不快感を否が応でも引きずり出される。 私自身も性というものに対して嫌悪感を覚えることがあるからか、自分とは似ても似つかない主人公たちの感情に不思議と同調出来てしまう箇所もあり、読みながらひどく暴力的な、冷徹な気持ちになりました。 本書の解説にある、「心の奥のドロドロを解き放つことによって、壮絶なデトックスをしているのかもしれない」という言葉がすごく腑に落ちる。 『地球星人』を読んだ時も強烈でしたが、今回も個人的には衝撃的な、得がたい読書体験でした。 読んでいて決して気分は良くならないし、何なら「早く終わってくれ」と願いながら読み進めている節もある。それでもつい読んでしまう、独特で強い魅力がある。 これはなるほど、クセになるかもしれない……。 と、村田沙耶香さんの作品を読むこと二冊目にして、しみじみと感じました。 人を選ぶような尖った本だと思いますが、個人的にとても面白い読書が出来たので、自分なりにお気に入りの一冊です。
3投稿日: 2024.11.14
powered by ブクログ村田沙耶香さんのデビュー作品。 デビュー作品から村田沙耶香ワールド感じれた 本間にやっぱり 村田沙耶香さん凄い。 生々しくてグロテスクな描写に 目を背けたくなる所もあるけど それがなんか中毒性あるんよなー 沼や。全作品読みたい…
3投稿日: 2024.10.27
powered by ブクログすごく攻めた内容だけどどこか共感出来る部分もあって夢中で読み終わった。 村田沙耶香さんが凝縮された作品。何回でも読みたい。
3投稿日: 2024.10.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この本や他の本を読んで、村田さんはやっぱり普通じゃない世界をあたかも普通で当たり前のように書くのが上手いなぁと思う。おかしいと思う自分の方が実はおかしいんじゃないかって感じてくるくらい。あと人間が生きてる描写があまりにもリアルで、食欲が無くなるとかいうかわいいものじゃなくて自分が生きてるのが気持ち悪くなってくる。 この本も最初は普通じゃない世界観を楽しんでたんだけど、瀧井さんの解説を読んで、なんでこの共通点に気づけなかったんだって悔しかった。「〜自分の中の女性性を汚らわしく思ったことがあるならば、彼女たちは決して遠い存在では無い」って部分で、自分がなんでこの本に惹かれるのか、読み返すのか納得がいった。私は自分に女らしさを感じた時、もしくは他人から女らしさを見出された時ひどく気持ち悪く感じるから。そういう理由もあって、3作品の中でも「授乳」が一番強く印象に残った。
2投稿日: 2024.10.08
powered by ブクログコンビニ人間が面白かったので、純文学への抵抗が薄まり著者の他作品も読んでみようと思いました。 女性性に嫌悪を示し、狂気と捉えられるほど独自の世界を己の中に創っている女性たちが主人公の3遍からなる短編集でした。 授乳がデビュー作ってすごいですね。衝撃すぎてまだ理解できていないです。 彼女たちに共感はできないし、現実に彼女たちの内面を知ってしまったら絶対に避けてしまいそうだけど、あまりにもむき出しで訴えかけてくるためなにか考えさせられるものがあり、読み進めてしまう。村田沙耶香作品やっぱり面白かったです。早く他のも読みたい。 これが純文学の魅力なのでしょうか。中毒になりそうです。
0投稿日: 2024.10.05
powered by ブクログ女性性の醜さ、汚さを嫌いながら自分を守ろうとしてる。ここまで極端ではないけど気持ちが1ミリもわからないわけではない 私より他者と自分に向き合ってると思う
0投稿日: 2024.09.29
powered by ブクログ今図書館にある村田沙耶香さんを片っ端から読んでいるところです。これがデビュー作なんですか…どえらい新人ですね。標題の「授乳」を含む3編の短編集ですが私が1番好きなのはラストの「御伽の部屋」でした。 それにしても、このところ連続で村田さんの作品を読みすぎたせいか「性」「生」の情報量が脳味噌の中で飽和状態。村田さん、刺激が強くて中毒性があって夢中で求めてしまうけど気をつけないとオーバードーズ?一度違う作家さん挟んできます!
2投稿日: 2024.09.19
powered by ブクログ2024.9.1 読了 村田沙耶香さん、デビュー作から攻め攻めのキレッキレ。面白かったんだけど、なんだかわからないが頭に入って来ず…。言葉がぽろぽろ溢れてしまうというか。あんまり響かなかった。村田沙耶香さん大好きなのに!コイビトが1番好みでした。
5投稿日: 2024.09.01
powered by ブクログ『コンビニ人間』でお馴染み、村田沙耶香さんのデビュー作。デビュー作でこの濃度ってどんだけ…?!と思うような3つの短編集。3編とも「女性性」というものについて疑問ないし憎んでいる女の子たちの物語かなと。「気持ちはわかるけども、ここまでするんか…?」という気持ちになりながら読了。「コイビト」が特に印象的でした。
0投稿日: 2024.08.02
powered by ブクログ初のKindle読書体験は村田沙耶香のデビュー作で。村田沙耶香マニアなのに実はデビュー作が怖くて読めていなかったので、この機会に思い切って購入。直感大正解で、読んでる最中に何度も嫌悪感を催してしまった....。村田作品の最大の魅力は、口にしてはいけない、へたしたら頭の中で考えることでさえ罪になるのではないかといった「タブー」をひたすら紡いでいくところなんだけれど、やはりデビュー作とあってか、そこら辺がまだ村田沙耶香自身も定まっていなくて、それが余計に剥き出しの暴力になっていて恐ろしかった。村田沙耶香の一貫した「ルールへ疑問を持ちながらもそこから外れることの恐怖」と「人間は社会や地球という大きな工場で作られた製品」という姿勢はこのときからあるのが確認出来たのは良かった。正直収録作全て好みではなかったが、村田沙耶香の世界を楽しむための大きなスパイスになってくれたと思う。
4投稿日: 2024.07.24
powered by ブクログ『授乳』 村田作品で最も悪意のある主人公。音を立てない家庭教師を支配する少女。 『コイビト』 ハムスターのぬいぐるみホシオだけで世界が完結していた主人公。同じようにぬいぐるみを愛している少女を強い嫌悪感を覚える。最後の「そんなことしても無駄だよ」怖すぎか。 『御伽の部屋』 私が大好きな、新たな啓示を与えてくれる村田沙耶香作品。 自分の理想に動いてくれる要二とおままごとを続けるゆき。やがて自分の中に本当の要二を見つける。 正男お姉ちゃんがどうなったのかだけ気になる。
0投稿日: 2024.07.17
powered by ブクログ表題作「授乳」を含む、3作から成る短編集。 各々に登場する主人公の女性は、傍から見れば「歪んでいる」ように思える行動を起こす。 女性であることに嫌悪感や不自由さを感じたことがある人ならば、この作品のどこかに共感する部分があると思う。 本著者、村田沙耶香氏の作品は「殺人出産」を読了済みだが、彼女の女性"性"の描き方は、独特という表現では勿体無いくらい、とても惹かれるものがある。
0投稿日: 2024.05.13
powered by ブクログ許されたかった すごく共感してしまってその後がずっと苦しかった。 他人の理想郷は気持ちの悪いものだ。
8投稿日: 2024.04.26
powered by ブクログこの小説の描写には驚かせられるものがあった。人の所作を無機質にまるで人間ではないロボット、無生物であるかのような描きかたをし、さりながらどこかグロデスクさや官能さも秘めている。あまりの気持ち悪さに思わず何度も本を閉じてしまった。
3投稿日: 2024.03.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この本は社会的な禁忌(あってはならぬマイノリティ)を描写していると思う。ぬいぐるみと共に生活する女性や許されることに快感を持つ女性も禁忌として書かれているが、特に先生とゲームをする女の子の描写が秀逸で、受賞も納得の出来だった。先生に乳房を吸わせるシーンは読んでいる側も歪んだ興奮を感じさせてくれた。まるで、ミロのヴィーナスに性欲を感じるような、社会的には禁忌で甘美で歪曲した興奮であった。このような体験は本書でしか味わえないと強く考える。
0投稿日: 2024.02.23
powered by ブクログ不気味でホラーな感じの世界観で好き。この世界観たまに浸りたくなる、くせになる。どゆこと?という点もあるけど。
1投稿日: 2024.02.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ぬいぐるみを恋愛対象とする話は良かったし全部面白くて読んでよかったとは思うけど今の自分には読み進めるのちょいしんどいときあった!
1投稿日: 2024.02.21
powered by ブクログ不気味で官能的なところが、なんとなく谷崎潤一郎を想起させる気がする。表紙も相まって。 御伽の部屋は???ってなりながら読んだ。まだ彼女の世界に私の理解が追いついてない。
0投稿日: 2024.02.13
powered by ブクログふと読みたくなるクレイジー沙耶香 コンビニ人間 地球星人のような 変態(褒め言葉)を期待したが今一つ まぁデビュー作で3短編だからね‥ 皆様のレビューと評価が物語ってます まぁぶっ飛んだ特異な感性が強烈で、理解が難しく 純文学でなくホラーに感じる節がある 徒然とどこか冷たい文書で表現できてしまう 流石! そこに惹かれる憧れる
53投稿日: 2023.11.26
powered by ブクログコンビニ人間以来の村田沙耶香さん。3つの短編が入った1番最初の著作。 表題作の「授乳」がデビュー作で賞を取ったらしいですが、これデビュー作って尖りすぎだろ…。 コンビニ人間もなんか気持ち悪い女の話だなぁと思っていたのですが今作は色んな気持ち悪い女が出てきます。 なんでこんなお話が思いつけるのか…顔を顰めてしまうほど残酷だったりエグかったりするお話好きな私でも、エッジがありすぎてドン引きしてしまうレベルのお話3作品かけるってすごいなとなんかクセになりはじめてる自分もいる。
3投稿日: 2023.10.04
powered by ブクログ小説の中みたいに 無機質な部屋をじっくり観察して見たいし、 空気の温度や動き、人の肌の質感、内臓までも 想像力を働かせて観察できたら 感覚が鋭くなって刺激的な場面も もっと堪能できるのかな。 村田沙耶香さんの本を読んでる間だけしか この気持ちを味わえないのか… なんだか寂しいぜ。
4投稿日: 2023.09.23
powered by ブクログ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 受験を控えた私の元にやってきた家庭教師の「先生」。授業は週に2回。火曜に数学、金曜に英語。私を苛立たせる母と思春期の女の子を逆上させる要素を少しだけ持つ父。その家の中で私と先生は何かを共有し、この部屋だけの特別な空気を閉じ込めたはずだった。「――ねえ、ゲームしようよ」。表題作他2編。(講談社文庫)
1投稿日: 2023.09.21
powered by ブクログ村田沙耶香のデビュー作。村田沙耶香って最初から「村田沙耶香」だったんだな……と感じさせられるような三編だった。
3投稿日: 2023.09.04
powered by ブクログ4.0 コンビニ人間を読んだ時は、それほど文章力に惹かれず、粗が取れてより伝わりやすく、まとまった文章が書けるようになったからだと本作を読んで理解に至った。でも個人的にはこっちの方が好き 描写の正確性とか表現の意外性は女性作家らしくも唯一性があって飽きさせない 文体が素晴らしいとかでは特にないけど、扱うテーマは一様なのに200ページ以上読んでいてもういいとか十分とかそういう感情が湧いてこないのは村田沙耶香のすごさだとおもう
1投稿日: 2023.08.24
powered by ブクログとっても荒廃してた。でも自分のほうが時間に破綻してしまっているから、2週間で読み終えることができなくてごめんなさい。
2投稿日: 2023.07.23
powered by ブクログ読みたい本が届くまでの間、とりあえず家にあったので、読んだ本。 生理的な感覚で大胆な描写をする作者であることは、わかっていたので、そのつもりで読み進めたが、やはり、理解不能、読後得られる満足感は全くなかった。 3編から成る短編集で、表題作は受験を控えた「私」が、家にやってくる無抵抗な家庭教師に対し体を餌にしたりして、サディスティックに隷属化させる話 「コイビト」は、女子大生で、幼い頃の体験を機に小さなハムスターのぬいぐるみとの世界に閉じこもっている主人公と、これも、おおかみのぬいぐるみを恋人とする小学生の女の子が不思議な交流をする話 「御伽の部屋」は、偶然知りあった大学生の男女が奇妙なゲームを始め、それが崩壊して主人公がまた新たな世界を築き上げる話
1投稿日: 2023.07.21
powered by ブクログ村田沙耶香さんは割と最近の著作から読み始めたせいか、本作はかなり新鮮だった。 授乳や怪我の手当て等、慈悲的な行為と対照的に、自己に従属させることで満足感を得るサディスティックさは一見矛盾しているように見えるが、母性と支配欲が同時に存在するようなものなのかもしれない。ジェンダーやセクシャリティを排除し、無機質な自己の世界を築き籠城する。主人公は総じて強く、彼女らの生命力に励まされる思いがした。
4投稿日: 2023.07.12
powered by ブクログ「授乳」はデビュー作らしい瑞々しさに溢れていた。家庭教師の先生を知り合いの姿で脳内再生させてたら、リアルな描写におっと、ってなった。「コイビト」は読んで朝井リョウさんの「正欲」を思い出した。性の対象がぬいぐるみに向かっている。面白いのは、主人公が美佐子のムータへの行動を見た時、引いてしまうところ。でも美佐子の言うように、それからは逃れられないのかもしれない。「御伽の部屋」はまだ解釈しきれていない
1投稿日: 2023.07.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
表題作の授乳だけ読んだ。 思春期独特の目線から思春期の悩みとエゴを表現していて、純文学でしか味わえない感覚を味わえた。
3投稿日: 2023.06.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
性に関する近未来の世界の話で、そもそもの発想が自分の想像や常識を超えていて驚愕だった。 文章が引き込まれやすく物語の情景も浮かびやすく、性という主題にも本能的に興味をそそられる小説になっていた。
1投稿日: 2023.04.23
powered by ブクログ授乳 母の顔の奥から、愛想笑いがうじ虫みたいに湧いてくる。 顔の奥の落とし穴に表情を落っことしてしまったような、 美津子は好きな男の子の話をしているみたいだ。私はその男の子がとなりのクラスの女の子ととっくにつきあっていることを知っているが、泣き虫の美津子のヒステリーをなぐさめるのはとても面倒くさいので、言わないでいる。それに、どうせこの年でできた好きな子のことなんて、高校にいったらさっさと忘れてしまうんだから、このまま知らないほうが美津子も幸せだろう。 美津子は好きな男の子の話をしているみたいだ。私はその男の子がとなりのクラスの女の子ととっくにつきあっていることを知っているが、泣き虫の美津子のヒステリーをなぐさめるのはとても面倒くさいので、言わないでいる。それに、どうせこの年でできた好きな子のことなんて、高校にいったらさっさと忘れてしまうんだから、このまま知らないほうが美津子も幸せだろう。 私は小さい頃母に子守歌を歌ってもらった記憶などない。だが私の喉から聞いたことのない子守歌が何曲もうじゃうじゃ湧いて出た。 小学生の顔の表面ってこんなに綺麗なもんだったっけ、とあたしは思った。そこにナイフで切込みをいれたように目のところで皮膚がすっぱり裂けていて、中から湿った眼球が覗いている。美佐子の黒目は最初に会ったときからずっとぎとぎと濡れて光っていた。皮膚の隙間から内臓が覗いてる感じだ。 美佐子の中に映し出されているあたし自身に対して、あたしは吐きそうになったのかもしれなかった。 美佐子のスカートが風にまいあがり、思っていたよりもずっとギスギスに瘦せた足が丸見えになり、夜の街並みをハサミで切りぬいたみたいに、そこだけまっしろな穴が空いたようだった。 御伽の部屋 あたしの体の中で血管や臓器がひしめきあい、淡々と機能している。 ペンキをミネラルウォーターでうすくうすく溶いて流したような空の下 誰もいない町は墓場のようだった。 ず、空気に墨汁を流したような夜
1投稿日: 2023.04.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
よく分からない・・ 子どものようなおかしなお母さん、愛菜ちゃん 愛菜ちゃん中心の父 ビジイテチンノンヨチイクンという呪文が聞こえる主人公 誉 ニュータウンに住む、すごく奇妙な家族 家族? ??
1投稿日: 2023.03.05
powered by ブクログ女性という性に対抗しているのか 常識という規範を無視して自分だけの世界を強く持っているなという印象(村田沙耶香の作品は割とどれもそんな感じ) この、人の気持ちが分からないサイコみが好きなのよ
5投稿日: 2023.02.26
powered by ブクログ『きれいなシワの作り方』以来の村田沙耶香san。 受験を控えた私の元にやってきた家庭教師の「先生」。その家の中で私と先生は何かを共有し、この部屋だけの特別な空気を閉じ込めるはずだった。「ーねえ、ゲームしようよ。」。表題作の他に「コイビト」、「御伽の部屋」の2編収録。 遂にデビュー作の本作とご縁がありました。 冒頭で、家に初めて来た先生の印象を「青白い裸足」と表現。これが村田sanの角度!と一気に引き込まれ、ひと言ずつ大切に、噛みしめて読みました。「私」を苛立たせる母に対しても常に冷静で、「母は時折、顔の奥の落とし穴に表情を落っことしてしまったような、がらんどうの顔をする。」と。大好きな形容です。 解説で瀧井朝世sanも書かれていましたが、3編の共通点は三人の女性がそれぞれ、自分独自の世界、自分だけの王国を築いていること だと私も思います。セクシャリティを持たない、無機質さと無抵抗さ。 村田sanの王国がどんどん広がりますように! 【第46回群像新人文学賞優秀賞】
1投稿日: 2023.02.18
powered by ブクログ解説を読んで腑に落ちる感じだった 蛾が潰れたり、嘔吐だったり、気持ち悪かった それだけ表現が上手いということなのかもしれないが。 この作品だけでみるとこの作者とは合わないと思った 23歳のときの作品だからそれ以降の作品がどうなっているのかは興味がある
1投稿日: 2023.02.14
powered by ブクログ靄のかかった様な朧気な「幻」と、彩度の高い鮮明な「現実」の対比が素晴らしく、描写力に惹き込まれた。幻の美しいこと、現実の穢らしいこと。 どの物語の女性も自分の内面に新しい世界を築き上げていた。今まで自分が言語化できなかった感情を灼然と突き付けられたような感覚。
3投稿日: 2023.01.20
powered by ブクログ理解できる感情が少ない分、中々主人公達の気持ちがよく分からなかったが、自分自身が見ている世界とは全く異なる為、自然と話に引き込まれた。 面白いというよりも不思議という感覚が強い。
3投稿日: 2023.01.12
powered by ブクログ村田さやかさんの世界に私はついていけなかったです。。 なんて気持ちの悪い描写なんだと思って作者を調べたところ、コンビニ人間の作者、、数年前私が途中でギブした小説だった、 艶かしく無駄に鮮明な気持ち悪い世界観で、でもこんなに鮮やかに描けるさやかさんは天才なんだと思います!
1投稿日: 2022.12.26
powered by ブクログ「確かにその時、母からにょきにょき「母」が生えてきたのだ。」 表題作「授乳」「コイビト」「御伽の部屋」の3遍集 身体の奥底にある塊が溢れ出てしまった女たちの話 男と女の区別が曖昧になってるいま、この塊があるかないかが男と女の違いなんじゃないかと思うくらい、「きっとこれは私にはあって男にはない」と明確に感じた 読んだ後に一瞬感覚が鋭くなるのがわかる 自分に1番フィットする拠り所が1番必要な時にすっと現れるってことなのかな 全然関係ないけど、いやらしいことをいやらしくなく、かつ生々しく書けるって結構大きなポイントなんだろうな 「電車の中でも読めるいやらしさ」は表現力を測る上で大事なのかもしれないと思いました
1投稿日: 2022.12.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
3つの作品で構成されている短編集。村田沙也加さんのデビュー作授乳は、中学生の女の子と家庭教師の先生の話。さすが村田沙也加さんなので、よくある先生と生徒の話ではなく、性へのモヤモヤ、母親への嫌悪感、先生への気持ちなどを自分中心に考え、悩む。他の2編は、ぬいぐるみを愛する女性の話と自分に都合のいい男性を見つけ、その部屋で現実とはかけはなれた生活を送ろうとする女性の話。最後の作品では、自分のことなのか、都合のいい男性のことなのか、それともこの女性の主人公はもしかして存在しない男性と生活していたのかと思わせておいて、もう都合の悪くなった男性を自分の中で完璧な状態で復元して自分の中の男性に甘えるという。題名が御伽の部屋のに納得。 現実の女性のモヤモヤを見事にというよりは、荒々しく描いてると感じた短編集だった。
1投稿日: 2022.11.23
powered by ブクログ村田ワールド全開。登場人物全員変な人。変な人の思考のもと理路整然とストーリーが展開していくから、ゾワゾワ。
4投稿日: 2022.11.21
powered by ブクログぞわぞわした。 自分が女であることを拒絶したくなった。 村田沙耶香さんを読んで後悔することは一つ。 「人間を嫌いになること」 これは一時的トリップで、あーもうやだ、私は私以外の全てを否定したい。あいつの息はなんだかいつも生臭いし、あの子の髪は朝から作ったって自慢してたお弁当の油の匂いがこびり付いていて嫌い。町ですれ違ったミニスカートの女のそれで男に媚びってるだろっていう歩き方とかトークアプリで一言目に下ネタを送るのが当たり前みたいテンションで絡んでくる男なんて去勢されればいいのにとか体から離れた体毛とか人間から離れた全てが、拒絶対象になる。 まるでずっと生理前の様。 まだきてないのに子宮が重く鈍痛がする気がする。 こんな臓器なかったら、そもそも男にアレがなかったら。生殖行動しない生物同士だったら。なんていいのだろうか。 でもそれは、ただの無機質な物体と変わらないのにね。
4投稿日: 2022.11.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
それぞれの話の中心となる少女たちの、繊細かつ狂気的な心理描写がとてもうまく描かれていて、だからこそ、私には読み進めるのがとてもきつかった。 主人公たちは生きるのが下手で、ものすごく寂しがり屋だからこそ、強烈に自分だけの世界を作り、その世界とそこに軸を置く自分を正当化するために、まわりや異性を下に見てる感じがした。 ところどころ、両親に対しては敬いの気持ちがあるような箇所があったが、そういう風に思うことで『自分は何もおかしくない。正常だ。』、と一般的な人間としての立ち位置や思考をあえて自分の中に作って、“普通”を装ってるように思えた。 女性の厨二病ぽい感じだった。
2投稿日: 2022.10.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とにかくなんだか、不思議な気持ちになった。 コンビニ人間を読んでから、授乳を読んだけど、取り上げている内容はだいぶ異なる。 自分の中で、現時点でそこまで共感できる部分はない、というか、共感できてしまうことを、自分が恐れている気もする。目を背けている気はする。 「授乳」については、主人公が母親に対して強い嫌悪感を覚えていて、それに対し、塾講師が求めるかたちでの女性性を生み出すことで、母親へ優越感を覚えているのかと思ってたけど… 最後に母親の中に自分が演じていた、女性らしさ、母親らしさを超えるものを見て、動揺し、最後の最後でその母親の女性らしさ、母親らしさの象徴である、乳を踏みつける…と。 読むタイミングで捉え方もきっと変わるはずだけど、村田さんの作品は胸に突き刺さるものもありながら、今じっくり読み考えることを、少しこわいと思っている自分がいます。
0投稿日: 2022.10.10
powered by ブクログ村田沙耶香さんのデビュー作「授乳」が収録されている短編集。他に「コイビト」「御伽の部屋」も含まれています。個人的には「コイビト」が特に面白かったです。 デビュー時の作品は普通とは何かを問いかけてくるというよりも、思春期の性の複雑さを描いた作品が多いんだなと感じました。ただ、どこか奇妙な独特の世界観は初期の頃から健在していて驚きました。 著者の作品は読んでいてパラレルワールドのようなどこか違う世界にとばされた感覚になり、いつも圧倒されます。
4投稿日: 2022.09.23
powered by ブクログ短編集 タイトルの授乳が合わないようで読み進める速度が極端に落ちてしまう。が、2作目からはサクサク読めました。こういう私の友人曰く何が言いたいのかわからない明確なゴールのない物語が好き。何が言いたいのか分からないというか自分で解釈したらいいんじゃないか。あ、これけっこう好きだわ、と思い始めたころ、あれ、そもそもこの本なんで読んでるんだ?授乳ってタイトルもあんまり心惹かれないのにな、、と思い、気になってググると、コンビニ人間の作家さんでした。図書館で隣にあった本がコンビニ人間だったから借りたんだね。コンビニ人間かなり好きだった覚えが。他のも読んでみます。
1投稿日: 2022.09.04
powered by ブクログデビュー作。3本の短編が収録されているが、どの主人公もその周りの人物も、傍から見るとちょっと「普通ではない」価値観の持ち主なんだけど、本人たちは至って真面目というその「ずれ」が面白い。 もちろん作者はそのことをdisっているわけではなく、彼ら彼女らの心の叫びをストレートに読者に届けることによって、異端者の生きづらさのようなものを表現しているのだと思う。 十分楽しめたけどあえてケチをつけるなら、特に表題作で登場人物の行為にあざとさというか、読者受けを狙ったような部分を後の作品と比べて強めに感じたんだけど、まあ大した問題ではないか。 著者の作風は最初から確立されていたんだなあというのがよく分かる一冊。 本編とは関係ないけど、瀧井朝世氏の解説が素晴らしい。
1投稿日: 2022.08.28
powered by ブクログ2022.7.4 読了。 コンビニ人間で芥川賞受賞の村田紗耶香さんのデビュー作。 第46回群像新人文学賞受賞。 他に、コイビト、御伽の部屋。 「授乳」は、家庭教師の男性に対し加虐的な行動をとる女子中学生の話。 小説家が書いたと思えば当然かもしれないけれど、デビュー作なのだからまだ小説家になる前なわけで、信じられないほど文章がうまいなあと惚れ惚れする。 なるべくして小説家になった人なんだと思う。 三作品とも底に流れているものに共通点こそあるが、全く趣の異なる話で、随分楽しめた。
6投稿日: 2022.08.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
■授乳 2頁目からブックイヤー 「玄関を開けたときから死体のような人だったから、もう奥で死んでるのかもしれない。」 ここ読んでもうこの作品すき、村田紗耶香先生たまらんとなりました こういった刺さる表現が山のようでため息 父のブリーフと自分のブラジャーを結ぶとことか言葉にならないところも、全編を通して変態かぎりぎり変態じゃない誰にでもあるかもしれない世界 主人公視点からの先生や母を表す言葉も、またすごい作品読めたなと思いました 他2作品についても同様のため息がでる言葉の使い方や組合せがあふれてました
1投稿日: 2022.08.16
powered by ブクログここ数年、未読作家を減らそうと意識して読んでいた中でとても気になる作家さんの一人が、村田沙耶香さんです。 “心和む”の対角の様な、偏重的な登場人物を威圧感ある文章で書き上げてくる魅力があります。 三作品の短編集です。それぞれ主人公の女性達が、独自の世界観を持ち、そこに自身の社会を作り上げています。その世界観は、他者に理解を乞うものではありません。ただ、そうあるのでしょう。 切れ味鋭かった頃の村上龍氏、世界観に引きずり込まれた安部公房氏等に近い読後感があります。 「御伽の部屋」で、“道徳の授業で5をとる小器用さとそれに感動する才能のなさが両方備わっている”と女性が自分を表現している部分がありましたが、村田さんの作品が、まさにそういう種類の感情を恐ることなく書かれていくのだろうと思います。
46投稿日: 2022.07.25
powered by ブクログ村田さんの作品としては控えめな感じがしました。 子供がこういう風に考えるようになることもあるのかな、と思うとちょっと複雑です。
0投稿日: 2022.02.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
官能的だけな内容なのかと思いきや、グロテスクで気持ち悪い。 コイビトのラストが不気味で忘れられない。
0投稿日: 2022.01.20
powered by ブクログこれがデビュー作ですか… 村田沙耶香の作品は読んでいて嘔吐しそうになるくらいグロテスクで気持ち悪くて、後味悪くて大好きです。 授乳の蛾の描写にゾクゾクしました。
0投稿日: 2022.01.15
powered by ブクログ村田沙耶香は何かを炙り出そうと試みている。 社会や法や規範といった、私たちが疑いもなく信仰して止まない何かを。 本書では、母性や女としての身体と自認、食欲・性欲といった生物としての欲求…そういう世間が漠然と共有する概念と感覚に、敢えて少しだけ行動原理の異なる主人公を当てている。 AといえばB、のような暗黙の了解は通用しない。 その違和感を気持ち悪く思うが、そう感じる自分はこの社会のルールに則って生きているんだ、正常なんだと安心もする。その後に残る、気づきと恐ろしさ、、、
1投稿日: 2022.01.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
気持ち悪いとも言えない、この独特の不気味さがデビュー作から炸裂していた。物凄い才能だと思う。 村田さんの作品は「コンビニ人間」が初読だった。 読んだ時、こんなに「人間」というものを気持ち悪く書ける人がいるのかと思った。 その後に「地球星人」を読んだが、コンビニ人間よりも好きな作品になった。 特に表題作の「授乳」が一番好きな作品だった。 主人公の女子中学生が20代後半の大学院生を手懐けるの話。 これは主人公のサディスト要素が垣間見えた話だと思った。サディストとは少し違うかもしれないが、似たようなものだと思う。 大学院生の方は、幼い頃から母親の愛情を受けずに育ったため、主人公に母親を重ねていたからなんの抵抗も出来ずに、ただただ言いなりになっていたのかもしれないと思った。 村田さん作品は、今まで読んだもの全て「性」が絡みついており、そこが大好きだ。 人間が普通なら隠し通したくなる汚さや恥ずかしさを、淡々と文字にしている。 読んでいて気持ち悪…となったり、自分と重ねてしまって恥ずかしくなるのも頻繁に起こる。それがとても好きだ。
0投稿日: 2022.01.09
powered by ブクログ女性独特の世界観に圧倒された。 主人公が子供っぽくも大人になる過程にあり、その複雑さに胃もたれを起こした。
1投稿日: 2022.01.07
powered by ブクログ村田沙耶香さんのデビュー作です。どこか普通じゃない世界観、誰にも真似できない生々しい人間の身体の表現、グロテスクさも含まれているが、そこが逆に村田さんの個性に色濃くいい方向に表現されている。デビュー作にして、衝撃作。
7投稿日: 2021.12.04
powered by ブクログ文章の表現が難しくて、サクサク読めるとは言い難い 村田さんにはこの世の中がどんな見え方してるんだろう
1投稿日: 2021.11.12
powered by ブクログ狂気的な女性が出てくる3作品。 それぞれが自分だけの世界を持っている。 自分の外側の世界では普通に振る舞うが、闇を抱えている。 思考が恐怖すぎる。
0投稿日: 2021.11.03
powered by ブクログ各短編の少女たちの行動は確かに振り切っているけど、 その行動原理、 父母の行動や考え方に苛立ち反発したくなる気持ち、 外との共感ができなくて内にこもる気持ち、 親には干渉されたくないけど 親以外の誰かに子供のように扱われる心地よさなど、 すごく共感できる部分があって、 社会に出て自活して生きているのにも関わらず 未だにモラトリアムから抜け出せないでいる わたしやわたしの周辺の女達にはとてもぶっ刺さった
0投稿日: 2021.09.22
powered by ブクログ女の子を主人公とした3つの短編集から成る。3編の主人公の共通点は、自分の世界を作り上げることで、「普通」を装った生活を送っていること。どれも深く心に迫ってくるような過激な描写が多く、読んでいて辛くなることもあった。自分自身と世間一般で言われる「普通」が結びつかないことは、誰にでもあると思う。だけど、その葛藤の逃げ道を作り出せる人は少なく、大抵の人は悩み苦しみ続ける。常軌を逸するような行動を取ってしまったとしても、自分だけの世界を作ることで、苦しみから遠ざかった彼女達はある意味で幸せかもしれないと感じた。
0投稿日: 2021.07.31
powered by ブクログ振り切っている。精神性と身体性の不整合、ギャップ、らしさの拒絶...。綿矢りささんを初めて読んだときとは、また別の衝撃を受けるデビュー作でした。独特の言い回しに痺れまくる。 はい、私は直接説明を受けることしか思いつかない凡人です...。想像力ありません。
7投稿日: 2021.07.20
powered by ブクログ表題作から始まる3作品の純文学短編集 それぞれの主人公である女性たちは 日々の生活や行動が他人と違うにもかかわらず おかしいと言うことを疑うことなく過ごしています しかしそういう日々はいずれ崩壊し あるきっかけで気が付くことで終話します これから読む場合は 心して読むことをおススメします 苦手な人にはちょっとばかし キモい感じを受けるかと思いますが こういうのを楽しめる人もいるだろうし 純文学の深読みが得意な人なら そのままの文章を読むのとは違った解釈で 楽しめるのかと思いました
0投稿日: 2021.07.16
powered by ブクログ目を覆いたくなるほど気持ちが悪い?他者描写や、実験的思考で繰り出されるホラー感が、癖になるような怖くて読みたくなくなるような、不思議な感覚だった。
0投稿日: 2021.07.03
powered by ブクログ私の馬鹿さのせいか、作者の伝えたいことがあまりよくわからかった。それでも、一風変わった村田沙耶香さんの文章表現は心地よく、なんとも言えない読了感があった。コイビトという話が特にお気に入りです。世にも奇妙な物語でドラマ化してほしいなあ。
0投稿日: 2021.06.13
powered by ブクログ全体的につきまとう不気味さがたまらない。 みんな頭おかしいのでは?と思えてしまう。 にしても、コイビトの美佐子みたいな女の子嫌だな。
0投稿日: 2021.05.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
表題作はひりつくような緊張感を纏い、強引に首元を掴まれるようにグイグイ引っ張られて目が離せなかった。 何も分からないと思ったのに、三編を続けて読むうちにどこかで共感している自分がいる。 都合のいい存在を求めるグロテスクに直面し、自問してしまう。自分は独りよがりで強欲な人間でないと言い切れるのか。たとえそうだとして、どこを基準にその判断をするのか。 人間がいる限り消えることのない欲求が今も世界のあちこちで噴出しては彷徨っているように思えた。
0投稿日: 2021.04.12
