最初のうちは、いかにも作り物の狭い世界に馴染めなかったが、読んでいるうちに気にならなくなった。 物語のメインは「人」だから。人の生きかた。 企みや命がけの戦いもあるけれど、全体としては穏やかな暖かい印象。

記憶喪失の女神さまが、さえない魔法道具屋に拾われ、ドタバタコメディを繰り広げるのが前半で、後半は主人公に心を寄せるフランカを助けるために迷宮の深部に挑むことになります。 そこで発見した伝説の生きた魔石（魔獣）との戦いがクライマックスです。追い詰められた主人公は隠していた伝説の剣士の力を発揮し、魔石をしりぞけるのでした。実は彼は女神に使える剣使徒であった人間だったのです。女神が主人公を自らの剣使徒に選んで終幕となります 結構面白かったです。しかし、全体としてはありがちな話なのが気にかかります。

　ダンジョンに転がってる道具や魔法石などで商売をしている主人公が、仕入れの途中に行き倒れている女の子を拾うというはなし。ラノベ版ウィザードリィ。「転移で壁にめり込む」ネタにニヤリ。 　最大の問題はダンジョンの外にありそうだし、なんかバトルロワイヤル展開になりそうだし、いろいろ広がっていきそうな設定で楽しみ。