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裏閻魔
裏閻魔
中村ふみ/枻出版┴ゴールデン・エレファント賞運営委員会
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総合評価

72件)
3.9
16
27
22
2
0
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    このレビューはネタバレを含みます。

    久しぶりに掘り当てた!!という感じ。 題名からして、重厚なホラーかと思いきや、どちらかというとラノベよりの文章。彫り師ということ以外、割とありきたりな設定だと思ったけど。 面白い!!すごく好み!! 登場人物に感情移入しすぎてしまう。 続きを早く読みたいけど、奈津や牟田が近いうちに死んでしまうのはわかってるから、読み進めるのが辛くもある、。 夜叉との関係性がどうなっていくのかも気になる。 本当久しぶりに心揺さぶられた作品! 中村ふみさん、今まで読んだことなかったけど他も絶対読む!

    0
    投稿日: 2024.05.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『鬼人幻燈抄』を思わせる設定だが、こちらはまだ100年足らずで、主人公も時が止まったときのまま、いまいち成長していない。 こういう怪しい人間が生き延びるにはどうしても庇護者が必要で、ちゃんと見つかるし、そうでないと話が進まないのだが。そしてそれは人間関係の魅力にもつながるのだが。 それでいいのかな…と思うこのごろ。 それはそれとして、物語としての読み心地はよい。

    10
    投稿日: 2023.03.06
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    くるたんさんのレビューを読んで手にした本です。 意図せず永遠の命を得てしまった一ノ瀬周と、亡くなった親友から託された親友の娘奈津との関係を中心にめぐる話。 永遠に二十歳のままの周と、年を取っていく奈津。最初の関係は娘、年を減るにしたがって妹、姉、母、祖母と世間から見た関係は変わっていく。 でも一番なりたい関係にはなれない奈津の心中を思うと辛い。 永遠の命が欲しいと思ったことはないけれど、こうやってリアルに想像できてしまうと改めて、永遠の命はいらないと思った。

    81
    投稿日: 2023.02.06
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    働いてるお店でお客様からお問い合わせを受けた本。 昔読んで面白かったから、また読みたいと探しているが他でなかなか無く、知人がこちらで見かけたと言っていたので買いに来たとおっしゃってました。 お客様から教えていただいて、あらすじ見たら確かに面白そうだったので、1巻買ってみました。

    1
    投稿日: 2023.01.23
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    【概略】  「死にたくない・・・」彫り物師・宝生梅倖のもとに転がり込んだのは瀕死の新選組の逃亡隊士・一之瀬周(あまね)。その言葉に宝生梅倖は「鬼込め」と呼ばれる禁忌の刺青を周の手に彫る。それにより不老不死となった周は、宝生梅幸の弟子・宝生閻魔として、明治から昭和への時代を過ごすことになる。同じ鬼込めの刺青にて不老不死となった彫り物師・夜叉、そして、閻魔の人生に、時代の流れとともに妹・姉・母・祖母という立場で寄り添う閻魔の友人の遺児・奈津。閻魔と夜叉は、お互いにとって運命的な存在となった奈津を巡り、各時代で争奪しあうのであった。 2020年03月10日 読了 【所感】  こちらもオススメされて手に取った。この本の書評とは関係ないけど、自分は周囲の「読友」(?)に恵まれていると痛感。オススメの本にハズレ、なし!ありがたい。  不老不死(作中では、厳密には「不死」ではないけれど・・・まぁ、鬼舞辻無惨様みたいな感じかな)をベースにした作品は、有限である(通常の)人間と(ほぼ)無限である人外の者との間に起きる「刻の流れ」と「恋心や友情などの精神的な共有」のひずみという鉄板ネタがある。この作品でも当然、それがある。ただ今回は、読み手としての自分の年輪が刻まれたせいか、有限の側、無限の側、双方の心情にサクッとのっかることができた。これは案外、仇敵である(やはり無限の側にいる)夜叉と閻魔とが、作中における白と黒という逆の立場から、「無限」というものを見たからじゃないかと思う。有限の側の奈津と有限の側の閻魔だけでは、バランスが悪い・・・というか、化学反応が起きないのだよねぇ。立場、違いすぎるから。  今回、自分は、有限の側の奈津に気持ちが向かったなぁ。今までは・・・特に中二病を患っていた思春期は、もちろん肉体としては寿命はあれど精神的には無限の可能性、毎日がエンペラータイムだったから、畢竟、閻魔側に想いを馳せてた。というより、閻魔みたいになりたい、なんて思ってたと思う。「手のひらぐらいにだったらちょこっと彫り物入れてもいいんじゃない?」ぐらい、考えたかも知れない(笑)でも、今の自分は、自分の強いところと弱いところの双方を飲み込む立場になったってのと、(いくら100年時代とはいえ)平均寿命を折り返して、それなりに「ゴール」を想像したりする。だから描写として老いても凛とした美しさを保っている奈津には尊敬。  物語の盛り上げとして、彫り物師と彫り物という要素が効果的に使われているなと。不老不死や、たとえばお酒を禁忌とする「鬼込め」という行為で、人間がある意味、支配されるのだよね。面白いなぁと思った。知識として「入れ墨」と「彫り物」は違うのだよということ、そのあと「刺青」という言葉は谷崎潤一郎によって産声をあげたということ、勉強になった。入墨刑なるものが江戸時代はあったそうな。だから入れ墨は、罪人にするものであり、彫り物は罪人など関係なく、入れたいから入れる、というものらしいね。  もう一つ、今回、作者の中村ふみさん、彼女の文体、気に入ったなぁ。何個か素敵なフレーズをノートに書き留めたのだけど、やはり五七五調なんだよねぇ。日本語を母語とする、日本語文化にどっぷり漬かった人間には、やっぱりしっくりくるのだろうねぇ。状況の描写から急に主語もなく登場人物の心情描写に移るところは、ちょっと状況理解に苦労したけど(笑)  この作品、2作目、3作目があるそうな。オススメしてくれた方によると、やはり「とまらない」らしい。ヤバいなぁ。即座にポチッて読んでしまいそうだ。  こんなことしてるから積ん読、解消しないのだよね(笑)

    0
    投稿日: 2020.03.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    京の片隅で、新撰組に追われた青年を助けた、彫り師の梅倖。生きたい、と呻く彼に彫り時宝生の性が疼く。 周が目覚めたとき、彼の右掌には「鬼込」の彫物が貼り付いていた。 宝生閻魔として生きていくことになった彼は、身の中の鬼のため、傷は直ぐに癒え、歳を取らず、各地を転々としながら、生きて行くことなる。 閻魔と閻魔に執拗に絡む兄弟子、夜叉が幕末から昭和初期まで、変わっていく日本で生きて行く。 話は重いし、グロテスクなシーンも多いけど、軽めにさらりと読める。 閻魔はいつまでも頼りない少年のよう。 閻魔が引き取った、女医を目指す少女、奈津。 彫物が救った、警視お偉いさん、牟田。 長屋の隣人マサ。 閻魔の周りの人々の強さ、優しさが暗さより優っているのかも。 夜叉があっさり描かれすぎて、物足りなさもあるけど。 ラストがじんわりくる。 歳をとるのも悪くないかも。 何年生きようとも何百年生きようとも、所詮は人だ。たいしたことはできやしない。目の前のことを一つずつ相手にしていけばいつかは死ぬだろう。 手に鬼、なんかにあったよねーとフと気づく。 ぬーべえか!

    0
    投稿日: 2019.10.08
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    不死の呪いをこめた彫り物のせいで、死なず老いずの運命を背負った彫り師・閻魔が、幕末から明治、昭和までを駆け抜ける。 亡くなったかつての同僚から託された娘 奈津。そして、長年よき理解者、庇護者となってきた信正。 20歳で時を止めた閻魔に追いつき、追いこし、先に死んでいく2人。 この手の不老不死を扱った作品の常として、時の流れから取り残された者の哀しみと、置いて逝かなければならない者の苦悩がある。 口が悪く素直になれない閻魔が最後に見せた弱さ。分かってはいるけれど、やっぱり切ない。 閻魔自身、望んで不老不死の身体になった訳ではないから、それはなおさらかも知れない。 そして、もうひとり同じ運命をもつ兄弟子 夜叉との関係。 お互いに殺したくもあり、殺してほしいとも願う相手。 今のところ分かり合えないままだけど、いつ終わるかも分からない孤独な生のなかで唯一共感できるかも知れない2人の今後が気になる。 作者によると和風ファンタジーとのことだけど、ロンドンの切り裂きジャックを思わせる連続殺人とか、閻魔の姉が殺された事件とか、ミステリーの要素もあり、ファンタジーという枠には収まらない面白さがある。

    1
    投稿日: 2018.02.21
  • 不死の刺青を入れられた閻魔の幕末から終戦まで。

    新撰組からの逃亡中、不死の刺青を入れられた閻魔の幕末から終戦まで。 周と岡崎、閻魔と奈津、閻魔と信正、閻魔と夜叉。それぞれの関係が、苦しいくらいに愛しい。 長編だったのに止まらない面白さでした。続きをよむのが楽しみです。

    0
    投稿日: 2017.11.11
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    不死を扱ったファンタジーは常に切なさが伴うけれど、この作品も死ねない人々の苦しみが胸を打つ作品でした。主人公の周(閻魔)がとても魅力的で、激しく母性本能を擽るタイプだったのも切ない理由だと思います。明治から戦後にかけて愛しい人々を喪いながら、様々な時代の出来事に翻弄される周。恋や友情を素直に受け入れられない運命の中で、それでも彼を支え、束の間の平穏な日々を与えた奈津や信正の存在が有り難かったです。切なくも刺激的なエンタメ作品でした。続きがあるようです。周が幸せになれますように。

    0
    投稿日: 2017.07.01
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    ラノベだと思って読もう。新選組から始まり、不死者、時代を超えたラブストーリーとすれば面白いに違いない。キャラクターも魅力的。

    0
    投稿日: 2017.03.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    時代物という堅苦しさがなく、読みやすがったのでほぼ一気に読みました。 時代背景が生きづらいというのもありますが、その中で死ぬことができない定めを持った裏閻魔。 とはいえ人間らしい感情があるがゆえ、つねに辛さと切なさを抱きながら生きていく裏閻魔にどんどん惹かれます。 著者が女性故か、繊細でせたなさがとても伝わります。

    0
    投稿日: 2016.09.19
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    切ない。切なすぎる。 鬼込めにより不死の身体を持つ閻魔と、彼のかつての同志岡崎の娘で、岡崎の忌の際に閻魔に託された奈津。 互いに深く思い合いながらも、心を伝えられないままに時は無情にも二人の間を引き離していく。 娘から妹、姉、母、そして祖母へ…愛する人にとって、一番なりたいと心から望んだ者になれないまま、歳を重ね、死を目前にして閻魔の前から姿を消す奈津が切なすぎる。 閻魔の仇敵夜叉も閻魔を守る信正もみな魅力的で愛しくて、まだ2巻、3巻があって良かったと心から思う。

    1
    投稿日: 2016.04.29
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    生老病死こそ人間の最大の課題。その克服のために釈迦は仏教を説いたとされる。ならば、それが解決したならば、不老不死を手に入れることができたのならば、人はどうなるのか。老いず、病に倒れず死なない、死ねない、生き長らえてしまう運命を背負った主人公・閻魔。江戸に生まれ、明治、昭和を青年の姿のまま過ごしていく苦悩。 いかに生き、いかに老いることが人間にとって重要なのかを痛感させられた。 第一回ゴールデンエレファント賞大賞作。

    1
    投稿日: 2016.02.03
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    三部作の第一弾 幕末から終戦まで手に鬼込めをされることにより永遠の命を得た男の苦悩と、その周囲で翻弄される人々、閻魔と夜叉を対象に置き永遠の意味とそのことに翻弄される人々 作者も言っているように本来はここで完結?

    0
    投稿日: 2015.04.20
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    この先何度も読み返すであろう本。 全3巻です。 歴史好き人向けだそうですが、歴史小説が苦手な私でも面白く読めました。ってか、主人公が不老不死なので、幾つか年号が過ぎていきますが、普通のエンタメ本として楽しんで読んで欲しいです。本当におすすめ。 2020年3月25日 久しぶりに再読。 やっぱり面白いなぁ。 1巻はわりと読む機会が多かったけれど、2巻3巻までは読んでいなかったようで、今回途切れることなく3冊読了。やっぱり面白いなぁ。

    0
    投稿日: 2015.04.12
  • 面白かった

    第1回ゴールデンエレファント賞 大賞受賞作 現在続編が出て3巻で完結らしいです(すいません未読です) 1巻では幕末から昭和までが舞台。不老不死の運命を背負った刺青師が主人公。 本の装丁からライトノベルやアニメっぽいものを想像したけど、実際はもっとしっかりしてます。 史実をからめつつ、主人公の不老不死ゆえの苦悩や葛藤を描き、しかし最近ありがちな脳内グルグルにならずにストーリー重視。なにしろ主人公、新撰組隊士だったりしますからね。ただその部分はかなりさらりと。 文章は軽妙で読みやすく、携帯小説のような言葉のセレクトが時代小説として読むと違和感があるかもしれないけど、くすりと笑わせてくれるのでOK。 主人公も魅力的だけど、脇を固める登場人物もいい感じ。とくに主人公の秘密を知り腐れ縁的にかかわり続ける牟田(むた)信正は、主人公よりも年下なのになんだかお兄ちゃんみたいでとっても微笑ましい。 優れたエンターテイメントだと思う。 ただ、表紙のアニメっぽい絵、あれはちょっと違うかなぁ

    1
    投稿日: 2014.02.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    賞の概要を読んで思ったけれど、この作品本当この賞にぴったりだよなぁ。エンターテイメント性強いし、登場人物の個性も強くてインパクトもあるし、大きな関係性が2つあるのも面白い。国際的なメディアミックスを前提としていたなら、時代ごとの日本の描写も効果的だろうな。ただ面白いだけじゃなくて、社会性も多分にある上、書き方によっては重すぎて陰鬱な印象になってしまう題材も扱っているのだけれど、あくまでそれらを内包したエンターテイメント作品という様な書き方が凄い。幕末から昭和初期迄を一冊を通して一気に駆け抜ける印象だから、500頁弱でもあっという間に読めてしまう筈。加えてあのエンターテイメント性とスピード感と読み易さなので、読書が苦手な人も読める気がする。あの続きが気になる終わり方は、3部作だったからか。続き、検討しよう。

    1
    投稿日: 2013.01.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み進めるにつれやすっぽいと感じた。 主人公だけが歳をとらず、相対的に幼さを露呈しているためにそう感じるのかもしれないが、全体としてライトノベルの雰囲気。 でもそう思って読めばそれなりに面白い。

    0
    投稿日: 2013.01.15
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    江戸~太平洋戦争終戦直後までを舞台とした、ファンタジーでミステリで人間ドラマ。 歴史の要素は薄め。 その筋では有名な刺青師である老人が大怪我を負った武士と遭遇し、 鬼込めという刺青を施し救命する。 だがそのせいで武士は不老不死の体となり、 老人のあとを継いで刺青師となり、閻魔と名乗るようになる。 閻魔の誕生から、兄弟子であり同じく不老不死の夜叉との戦い、 一生の友となる警官との出会いなど、波乱万丈な物語。 鬼込めをめぐる謀略や、ジャックザリッパーもどきの殺人事件など要素盛り盛り。 恋愛テイストもあり、エンターテイメント性溢れる一冊である。 文章の質は低いけどストーリーの勢いが勝り、さほど気にならず読めた。 たまには行間を読む必要がない作品も楽しいものだ。 一冊で100年近い時間が流れ、 20歳の姿のまま死ねず、親しい人が老いていくのを目の当たりにする閻魔の苦悩など、 少々ベタすぎるとは思うけど物語性は高かった。 教科書通りのプロットだなという見方もできるけど、 こういうわかりやすいフォーマットもたまにはいいかな。 細かいことを気にせず勢いよくざらっと読むと楽しい一冊。

    0
    投稿日: 2013.01.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いやーおもしろかった!! 結構厚めだったけど途中で止められず最後まで一気読みしてしまった。 以前なんか新聞にでっかく広告が載ってたのが気になってたので 手に取る。 ゴールデンエレファント賞なーんてきいたことないなあ、しかもエイ出版社って実用系だよなーっとか思ってたわりに、よかった! でもどっちかってゆーと表紙イラストの方がよかったんじゃないかなーっと 思う。まあどの作家さんを使うかで全然違ってくるだろーけど。 どっちかってゆーとライトノベルス系。 死に際の、生きたい、とゆー心の底からの想いによって、 不死の体を手に入れてしまった青年の何十年にもわたる物語。 時代設定がよいよねー。 幕末から、最終的には現代くらいまでくるのかなあ? 彫り師ってのも、こう映像的にかっこいい。まあ閻魔くんは別に彫るのは 好きじゃないみたいだが。 信正の存在は大きかったなあ。 この人最初でてきたときは、どっちにつくのかと思ったんだけど、 メッチャいいやつだったもんね。 閻魔、ラッキーだったよなあ。ほんっとこの人いなかったらムリだったよね。 んでもって奈津ちゃんがもうせつなくてせつなくてっ! その凛とした生きざまがほんっと綺麗。 想いを寄せる人の年をどんどん追い越していく中で、それでもぶれなかったんだろうなあ。そのまま昭和までいってたのでちょっとびっくりだった。 この2人はこのままいくんだーっと思って。 まあ、閻魔としても大事だからこそ、自分の運命に引きずりこめないっってとこだったんだろうけど、もし奈津ちゃんが、真正面から一緒に生きたいって言ってたら、また違った風になってたかもなあっと思う。 高見くんはええって感じだった。 そーゆー展開なのっ!?っと。 長崎ってとこでイヤな予感はしたのよねー。 はあ。 もしかして、閻魔くんの相棒的存在になるのかなっと思ったりもしたので、 あまりにあっさり死んでしまったのでちょいとショックだった。 ストーリー的に閻魔にダメージを与えるためだけに登場した感じ。 まあ、だいぶ精神的に弱ってたとこだったので分かるといえば分かるんだけど、ちょっとつらい展開だったなあ。 そして鬼月さんですね。 いやーこの人、ほんっといい性格してんなあ。 にしても2人の斬り合いのシーン、痛すぎでした。 絶対実写は無理。 あ、痛いといえば特高の拷問マジ最悪。 ばれないように自分でもう一度治った爪をはがすとか。 閻魔、痛すぎでしょっ!! うう、不死といっても治るのが超人的なだけで痛みは変わらないなんて ほんっと呪い意外のなにものでもないわなー。 そしていきなり登場の千里眼少女恵子ちゃん。 この子もやっぱり閻魔くんが好きなんだろーなー。 どーやら奈津は先に逝ってしまうようんだし、彼女がこれから閻魔を 支えていくようになるんだろうか? うーん、でも閻魔にとって奈津にかわる人はないような気もするし・・・・。 とりあえず、絶対探し出して、抱きしめるんだぞっ!閻魔~!! っと思う。

    0
    投稿日: 2012.11.18
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    たまたま公式HPを目にして惹かれた一冊。 『鬼込め』という刺青によって不老不死となった者たちが、自らを鬼と称しながら、人の世でもがき、苦しみながら生きて行く様を描いた作品。 こう書くと身も蓋も無い感じになってしまうが、彼らと関わる人間たちが、喜びや幸福感、時に切なさをもたらし、物語に彩をもたらす。 架空の話だが、実際の史実なんかも時代背景として用いられ、そのノスタルジックな感じが作品にまたマッチしており、テンポ良く読み進めることが出来た。 この1冊で完結でも良い感じだが、布石を幾つか残して終えたところをみると、まだ続くのかも? …とか思っていたら、既に続きが出ていたので、いずれそちらも読まなくては!

    0
    投稿日: 2012.11.02
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    奈津が歳をとるたび、閻魔との関係は妹、姉、母、祖母と変化していく。 思い合っているはずなのに、ただただ過ぎていく時間がもどかしいというかせつない。 どうにかならなかったのかなと思う。 そしてどうなったのかな。 続きが気になる。

    0
    投稿日: 2012.10.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    歴史ファンタジーというやつですかね。 時は江戸から昭和にかけて、不死の刺青を彫られた男とそれに関わる人間、同じ境遇の兄弟子がちょくちょく絡んできて…というお話。 なんかしりませんが異常にすぐ読めました。テンポも飽きさせない感じで、エンタメを求めた賞(ゴールデン・エレファント賞)を受賞したのは納得な感じかな。 終わり方は、これで終わっても個人的にはよかったですが、続きが3(追記:3は完結編なんや!)まで出てるようなので読んでみます。

    0
    投稿日: 2012.08.06
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    設定やキャラクターはすごいよかったんだけど、もっと面白くできるんじゃないかな~って思った 上から目線ですんません

    0
    投稿日: 2012.07.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    長州藩士・一之瀬周は、新撰組に追われて瀕死の重傷を負うが、刺青師・宝生梅倖が掌に彫った「鬼込め」と呼ばれる呪いの刺青で命を救われる。周は不老不死の運命を背負うこととなり、明治から昭和へと激動の時代を刺青師・宝生閻魔として人目を憚るようにして生きていく。 さみしいね。不老不死として、大切な人が自分の年を追い越して、老いて、そして亡くなっていく姿を、自分では見ていることしかできないのって。友人・岡崎の娘、奈津への想い。胸に秘めたまま、、、。そして宝生閻魔と同じく不老不死を背負った宝生夜叉こと鬼月も、業を抱えたまま閻魔の元を離れずにいた。いやー、泣いたわ。閻魔の苦しみに。

    0
    投稿日: 2012.07.05
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    百人切りを思ってしまった。 百人切りの方が深くて面白いのはしようがないか、 人気マンガだから。 時代がさくさく進み過ぎててもったいない気がしました。

    0
    投稿日: 2012.06.12
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    意図せず不老不死になってしまった彫り物師の話。これは面白かった。時代小説としても、不老不死ものとしても。主要キャラの個性が際立っていて、メディアミックスに向きそう。この作品が受賞した「ゴールデンエレファント賞」というのは、海外展開やメディアミッスクを視野に入れて選考するらしいので、さもありなん。

    0
    投稿日: 2012.05.14
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    自意にそわぬまま、不老不死の人生を生かされる主人公の閻魔。今作では幕末から第二次世界大戦の終戦直後までを駆け抜ける。 不老不死の身体で人知れず生きていくのは、想像以上に過酷。周りの身近な人間が歳を取っていく中、独り20代のまま取り残されていく主人公には、若さへの喜びなど全く感じられない。自分で不老不死の印を刻んだはずの兄弟子もまた自分の死を望むようになっている。 ただ、閻魔自身の意地っ張りで周りが何だか放っとけない性格だったり、奈津や信正、マサがいろんな愛情でもって閻魔を支えたり、閻魔や周りの脇キャラがとても良くて、もの哀しいストーリーの中、随分と癒された。 三部作ということだが、続編を読むのがとても楽しみになる本だった。

    0
    投稿日: 2012.04.23
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    不死の身体を持つ主人公の周(あまね)。「死なない」ではなく『死ねない』という感覚。この能力を持った人にしかわからなようなとてもリアルな表現でした。ヒロインの奈津が年齢を追い越していく様が悲恋。賞のコンセプト通り、世界に通用する作品だと思います。シリーズ2も楽しみにしています☆【第1回ゴールデン・エレファント賞、おくダマ賞2012】

    0
    投稿日: 2012.04.22
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    図書館で予約し、数カ月待ちでようやく読む事が出来ました。 こんなに面白いんだったら、買えば良かった! この小説のジャンルは何になるんでしょうか? SF?ファンタジー?悲しい恋物語?それなりの長編なのに、分かり易くテンポもいいです。  時代背景も、明治維新から太平洋戦争という日本の変革期を使っている。これも人気の秘密かな? ジャンルはどうであれ、面白かった。蔵書にしたいです。 続編もすでに発売されてるし、全3部作になるらしい。 楽しみです。

    0
    投稿日: 2012.03.09
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    呪を込めた刺青によって不死の体を手に入れてしまった男。幕末から第二次世界大戦終戦頃までを描いてある。 主人公、閻魔の孤独感みたいなのが物語全体からにじみ出てた。周りの人間は歳をとって行くのに20歳の青年のままな閻魔。なかなかおもしろかった。続編が出てるので読んでみたい。

    0
    投稿日: 2012.02.22
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    久しぶりにこれぞ「娯楽」だと感じることができた作品。 不老不死の印を刻まれてしまった主人公の苦悩を読み進んで いくという感じはせず、彼の駄々っ子のような性格と行動 そして主人公を取り巻く脇役が魅力的で、読んでいてとても 面白かった。

    0
    投稿日: 2012.02.04
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    軽すぎず重すぎず、独特のテンポで進む歴史ファンタジー小説です。不老不死の運命を背負った閻魔と、その傍らに寄り添う奈津の恋が切ないです。そして同じ運命を背負いながら、全く違う生き方の夜叉の存在も絶妙。老若男女、みなさんに楽しんでいただけると思います。

    0
    投稿日: 2012.01.31
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    不死の鬼込め(刺青)をされた青年が幕末から昭和の終戦までどう生きたか描かれた物語。和風のファンタジーな要素で面白かった。

    0
    投稿日: 2012.01.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    近年できた「ゴールデンエレファント賞」受賞作品。 表紙からは「ホラー??」というイメージだけど、実は和風ファンタジー。 幕末。 期せずして不老不死になってしまった刺青彫り師の青年の戦後までの人生を描く。 数少ない心許せる人たちがどんどん老いていく中での孤独や葛藤が丁寧にストーリーに織り込まれてます。 時代の端々に出現する、憎悪してやまない同じ境遇の兄弟子も魅力的。 補足ですが、「ゴールデンエレファント賞」とは日本・アメリカ合衆国・中国・韓国の出版社が共催する公募の文学賞らしいです。 受賞作は各国で翻訳版が刊行されるとのこと。(wikipediaより)

    0
    投稿日: 2011.12.14
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    幕末、刺青により不老不死になった刺青師が、もう一人の不老不死になった兄弟子を追い、昭和の時代まで駆け抜ける。ゴールデン・エレファント賞とかいう賞をもらってるらしい。面白いが、どこかで見たような設定が多かった。

    1
    投稿日: 2011.12.11
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    なかなか面白かったです。 現実離れはしていますが、主人公の悲哀みたいなものがよく描かれていました。

    0
    投稿日: 2011.11.24
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    余りの面白さに一瞬で読了でした。不死や入墨を扱っているがドロドロ感がなく、主人公の人柄に魅力を感じた。プロットの練り込みも巧く、文章も軽やかで引き込まれました。ぜひ体験して下さい。

    0
    投稿日: 2011.11.08
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    この作品が「ゴールデン・エレファント賞」なる賞の大賞を受賞した本とは、読み終わってから知った。そんな事前情報がなくても普通に面白かった。

    0
    投稿日: 2011.10.15
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    表紙の不気味さにえっ?と思いながら読み始めたこの作品。作者曰く「和風ファンタジー」とのこと。これがとっても面白くて大当たりでした。世にも奇なる男の物語。ストーリーにのめり込みました。妖艶な場面、酷な場面、さらりとした文章で書かれ、かえって頭の中の想像がふくらみました。登場人物がとても魅力的で、特に主人公の周(閻魔)がすごく良い。もうそれだけで星5つものです。かなわぬ悲恋にもぐぐっと心掴まれてしまいました。時代は幕末から明治、昭和まで。時空間も広がってとても興味深かったし、生き長らえている閻魔のこのお話大変楽しませてもらいました。

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    投稿日: 2011.09.15
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    幕末、長州藩士の一之瀬周は新撰組に内偵として入り込み、素性が露見して追われる身に。 瀕死の重傷を負って刺青師の宝生梅倖に救われるが、その梅倖による〈鬼込め〉により死なず老いずの身となる。 梅倖の死後、宝生閻魔と名乗り、刺青師として生きる周だったが、ある時一人の少女・奈津と出会い・・・。 というストーリー。 「ゴールデン・エレファント賞」第1回〈大賞〉受賞作とのことですが、いまいちこの賞の立ち位置がよくわからない。 でもこの作品自体はよくできたエンターテイナー本だと思います。 作者さん、すっごく書き慣れている感じ。 キャラクターも動かしやすそうな感じでよくできてるなぁ。 アニメ化したら面白くなるんじゃなかろうか。 ただラブの部分が消化不良。 止まってしまった時間と進み続ける時間との差をも超えた愛!を描くにはこれが最上のものだったのかもしれないけれど、ワタクシ的にはラブ度が少なかった・・・。 ラストがああいう風に終わったのと、牟田の養女の事もあり、続編あるんじゃないかと期待しているんですけど、どうでしょうね。 因縁のある兄弟子・夜叉さんとの事も、ふっ切ったように書かれてるけど、この辺ももうちょっとエピソード書けそうな気がするし。 平成の世での閻魔の活躍も見てみたいなー。

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    投稿日: 2011.09.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    周りは変化していくのに、変わらない主人公がリアルで切なかったです。激動の百年を生きてきた閻魔がこの後どう生きていくのかもっと見たかった!

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    投稿日: 2011.09.03
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    手のひらに「鬼込め」の刺青をすることで、不老不死になった「閻魔」と自ら「鬼込め」を施し人を殺す事をなんとも思わない「夜叉」。不老不死の孤独、不死の閻魔を愛した奈津の一途で健気な想い、ミステリーもあり読ませました。人物像もしっかりしていたし、設定が面白かったです。

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    投稿日: 2011.09.02
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    不死って設定は良くありますが それでもこれはドンピシャで私のつぼにはまりました! 面白い!一気読みでした 鬼込めをしていなくても、人は鬼に簡単になってしまう 戦争が人をそうさせるのか 多分戦争がなくても、人は破壊を好むのかもしれない 不死を望む人が多くいる でも、閻魔や夜叉は一人になるのを恐れている 結局人は一人では寂しいんだろうなぁと思う 閻魔が奈津を探し出せますように

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    投稿日: 2011.08.31
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    1859年から1945年の話。 その時その時の時代背景がわかりやすく移り変わって行く中閻魔だけ体も正確も変わらずずっと江戸人?なのがかっこよかった。 奈津の閻魔をおもう気持ちもすごい。

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    投稿日: 2011.08.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ストーリーは壮大で面白そうなんだけど、実際読むと割とあっさりとした印象をうけた。 一人生きていく孤独や、愛する人とともに老いを重ねられない切なさみたいなものが、イマイチ伝わってこなかった。もっと胸に迫ってくるものがあっていいはず。奈津との関係性も中途半端で、もやもや。 閻魔と信正のやり取りは好きだけどね。それだけじゃ物語は支えられない。 「声にならない声で囁いた。 『あいつが・・・きっと来る・・・だから・・・』 諦めるなと伝えたかった。信正のことを指しているのはわかったのだろう。奈津はこくこくと肯く。救いの手が近くまで来ているなら、今の銃声も届いた筈だ。 『・・・死なせ・・・ねえ』 愛しくて、愛しくて―頬を寄せ、ぎゅっと奈津の頭を抱きしめた。胸の奥に隠しておいた想いに、今はっきり気づいた。」

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    投稿日: 2011.08.12
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    基本的にファンタジーはあまり好きではないんですが これはすごく面白かった。 舞台は幕末~戦時中ですが、 歴史好きはもちろん 歴史苦手っていう人でも 読みやすい作品だと思います。 テンポもいいし、 その時代ごとの空気みたいなものも すごく上手く表現されている。 人物の心理描写も丁寧。 エンターテイメント性の高い作品です。

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    投稿日: 2011.08.06
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    第1回 ゴールデン・エレファント賞 大賞受賞作。 幕末の人切りが、彫り師に会い、禁断の秘技で不老不死の体を手に入れてしまい。。。 その苦悩を。運命を背負って生きていく。 そんな物語。 2行で終わらすなと。。。 時代は幕末~明治、昭和。 二十歳の体だか齢100歳。 友人、思い人が歳を重ねるも自分は若いまま。 どんな思いだろうねぇ。。。 ぼくも不老不死は嫌だけど、ちょっとだけ長生きする不老にはなってみたい。 そんな感じ。

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    投稿日: 2011.07.17
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    『新撰組に追われる長州藩士』という設定に惹かれたものの、そこはさらーっと流れていきます。 そこを重視してしまっていたのでいまいち盛り上がりませんでしたが、それを求めなければ普通に面白かったかと。 鬼より人が恐ろしいって話ですね。 第二の女性(お姉さんも含めると第三?)の惠子ちゃんの活躍というか閻魔との絡みが見たかった。

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    投稿日: 2011.07.14
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    こちらにレビューが書かれています http://booklog.jp/users/ohsui/archives/477791870X

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    投稿日: 2011.07.14
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    体に鬼を宿した閻魔と夜叉。不老不死の二人が生きる時代は激動と言われた幕末から昭和初期のおよそ百年。見ず知らずの二人がつなぐ2人の女性(佐和と奈津)と1人の男性。 閻魔がまっすぐなのに天の邪鬼で、人間くさくて。対する夜叉は腹黒で残酷で堕天使風。というわかりやすい構図は悪くはなかった。恋愛フレーバーをきかせるのか、禁忌フレーバーをきかせるのか。ちょっとどっちつかずな印象はあるけど。ぐいぐい読めた。ラストはちょっと納得いかないけどw

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    投稿日: 2011.07.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    死なず老いずの刺青を自らの右手に刻まれ、否応なく刺青師として生きる羽目になった元侍の話。江戸の終わり頃から第二次世界大戦前くらいまでの割と長い期間を描く。 刺青により不死者となった主人公・閻魔は、年を取らず怪我をしても即死レベルのものでない限り再生するという体質になってしまうが、自ら望んだものではないため、常に悩み苦しむ。 師匠から継承した「鬼込め」という特別な刺青を強く望んだ客に施すが、鬼込めこそが自分を不死者にした技であり、その因果がもたらすものを恐れつつも、彫り師としてしか生きられない不器用な生き様が読み手にとっては魅力的。 閻魔の他にもう一人、鬼込めを行えるが破門された兄弟子がいて、その兄弟子との関係も、次にどう動くか予想がつかない兄弟子のキャラクターも面白い。 引き取って共に暮らす少女・奈津が成長し大人になり自分を追い抜いて、やがて置いていかれることを恐れつつも離れたくないと悩んだりするあたりも不死者ものの定番だけど面白い。 続くんじゃないかと思っていたら続編が出た。全三部作になる予定だそう。楽しみ。

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    投稿日: 2011.07.01
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    新しい”本”のあり方を模索しようとして生まれた”賞”の大賞らしく、お話だけではなくイメージソングやPV(?)も一緒に楽しめるのが面白かった。 お話の内容としては、ラブストーリーとかサスペンス(?)とかの要素が入り混じっていて面白い反面、どの要素も少しずつ中途半端な印象を受けた。 これからアニメ化実写化されそうな予感。 個人的には実写か希望(笑)ちゃんとした彫り物を表現して欲しい!

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    投稿日: 2011.06.18
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    和風ファンタジーな世界観は好みです。各時代ごとに訪れる山場での、どうなるの?ってドキドキ感は面白かったです。

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    投稿日: 2011.06.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    第一回ゴールデンエレファント賞大賞作品。 この賞は、他の文学賞と少し趣が異なる。選考員に小説家がいない、米韓出版プロデューサーと国内映画製作者が最終選考に挑むという新しい試みをしている。英語圏・中国圏での出版とメディアミックスを前提にしており、出版は日中韓米の世界四カ国での同時発売となっている。そして、イメージソングまであり、購入者特典として先着5万名に着うたが無料DLできるとか・・・。 深夜アニメで制作して欲しいとうか、もうこれはアニメ化決定!アニメにするしかない!という感じ。「デッドマンワンダーランド」とか「BLOOD+」の雰囲気で。コミカライズなら、「魍魎のハコ」とかの雰囲気がいいなぁ~。 幕末を舞台に話は始まり、WW2頃に幕を落ろす。が、「第一部 完」というイメージで、続編の可能性を匂わせていた。根底に不死、幕末から昭和の混沌とする中で変貌する日本をベースにセツナイ恋愛や人間模様をえがいている。ありきたりな設定なのに、グイグイと引き込まれたのは、キャラクターがしっかりしており、歴史に疎くても決して苦にならず、適度な謎があるのが、次はどうなるの?という期待感と、読みやすい文体だった からだろう。 一般小説というより、ライノベ的。 続編がでるなら、是非読みたい。

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    投稿日: 2011.06.03
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    幕末から第2次大戦まで、人の死が今よりももっと身近だった時代にひょんなことから「不老不死」の化け物になってしまった彫り物師のお話。面白いです!第1回ゴールデン・エレファント賞大賞受賞作。

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    投稿日: 2011.06.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自らの意思でなったわけではない不死者の時代を超える苦悩を描くというものは、実は良くあるパターンであるが、戦争という人間そのものの在り方を根幹から覆すような時代を描くには少々無理があるので、混沌としていた幕末から明治ぐらいで留めるべきであったかもしれない。主たる不死者の始末をつけるために、圧倒的な死をもたらす原爆を持ち出し、その死の力の前で不死者の結末を曖昧とし、続編への含みを持たせた様に見受けられる。本来は、主人公と友人の娘の悲愛だけを描くためだけの時間で良かった筈だが、最後に欲張った感があり、娘の失踪と、この敵役との結末の付け方と、脈絡なく登場し、戦争という特異な時代で主人公の異能が発覚しないように予知を行うために登場する新しい娘の存在から、結末は曖昧となり残念である。主人公の造形と本来、全く関わりを持たない筈の主要登場人物間の偶然的な因縁が多すぎることと、単純な歴史観など、小説というよりもマンガ的すぎるきらいはあるが、処女作としては文章がこなれて読みやすく、読後感も悪くない。ただし続編は出さない方が良いと思う。

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    投稿日: 2011.06.01
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    確かにメディアミックス向き? カウボーイビバップとかと同じ臭いがする 少し盛り上がりに欠けるけどラストは映像で見たい

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    投稿日: 2011.05.29
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    ちゅたやがぶっこんできてランキングにぶち込んできたので(笑) 取り合えず読んでみた☆ だって図書館に丁度あったから~~~。 不老不死ものにして悲恋であり。 専業主婦の方が書いたのかーと思うと高得点。 キャラもんでしょーーって読んでたんだけど意外にじんわりしました。 いつも思うんだけど、無駄にキャラ押ししなきゃいいのに…。 そうか…本の世界はキャラに支配されているのか??

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    投稿日: 2011.05.16
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    なんとなく題材と舞台となった時代設定に惹かれて購入。 古くは吸血鬼モノ、ふと思い浮かぶものであれば、人魚の森、無限の住人、黒塚辺りの世界観でしょうか。 そんな”不老不死”を扱った物語、時間軸が大切な人とズレるってのは、なんとも切ないですね。 個人的には、4章と5章の間にもう1章くらい読みたかったような。

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    投稿日: 2011.05.15
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    時に置いて行かれる者の孤独という、私の好きなテーマでした。時代物で伝奇風、彫師というとなんとなくドロドロとしたイメージを持ちますが、清潔。文体も読みやすく、厭味がなく、さらさら読み進みました。 ただ、なんとなく物足りなさを感じてしまいました。それが厭味のなさ、なのかもしれませんが、もう少し、この人でなければ、という味がでてくるのを期待しています。

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    投稿日: 2011.05.13
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    100年という歴史を駆け抜けて、彫り師の兄弟弟子閻魔と夜叉の確執、親友に託された奈津との純愛、牟田信正との友情、確かに映像にしやすい物語。

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    投稿日: 2011.05.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    彫物師一の瀬周は師匠から鬼込めと言う特殊な彫り方を伝授される.それは究極的には人を不老不死にすることもできる.周自身も鬼込めを施され死なない体となり宝生閻魔と名乗る.いわゆるバンパイアもの.時代は新撰組から第二次世界大戦後まで.閻魔を慕う女性は妹から祖母の年齢にまでなってしまう.いろいろなエピソードを織り交ぜながら、兄弟子で同じ不死身である宿敵との対決がクライマックスとなる.しかし全体的に構成や文章自体に稚拙な感じが目立ち物語に集中できなかった.

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    投稿日: 2011.05.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    幕末、京にて不死の呪いを掌に受けた男の話。 彫り物師(宝生梅倖)に命を助けられ、自身(周=閻魔)が彫り物師として東に下る。 時代は移ろい、安政から慶応、明治を経て昭和の20年までの物語。 彼には破門になった兄弟子(夜叉)がいた。 要所、要所に出て来ては絡んでいく。 その実、兄弟子は『閻魔』が欲しくてたまらなかったのではないか? 同じ呪いを持つ彼に。 周には新撰組に居た。同期に入隊した同士の娘を結果的に愛した。 その愛は決して結ばれず、彼女もまた彼を愛した。 お互いが、お互いの気持ちに覆いをしたまま、時が移ろう。 周が閻魔としているとき、彼を助ける輩がいた。 牟田信正という 閻魔が呪いを掛けて助けた人物 だ。 実はコイツがいなければ、物語的に進まなかったかとも思う。 lastはそのまま、継続系。その後の後日談等はナシ。

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    投稿日: 2011.04.25
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    ゴールデン・エレファント賞第1回大賞受賞作品。英語圏や中国語圏での発刊も予定されているアワードだそうな。幕末の京都で不死の呪いをかけられた男の物語。異論はあるでしょうけど、きっぱりラブストーリーです(笑。遅咲きの著者ですが日本語もこなれてるし安心して読めます。もしかすると、第2の有川浩になれるかもしれません。

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    投稿日: 2011.04.22
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    ファンタジーなのかな。読み始めは、漫画っぽくて苦手だと思ったけど、色んな話がちゃんとつながっていて、後半は結構引き込まれた。

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    投稿日: 2011.04.06
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    少しダーク目なファンタジーでした。 利き掌にする「鬼込め」という刺青で、その人間の願いを叶える変わりに、身の内に鬼が宿る。 大怪我を負った際、彫り師に鬼込めをされた主人公は不老不死になってしまい、激動の時代を超えて生きていく!というお話です。 幕末から原爆投下まで、主人公のエピソードを追いながら時代が進んで行くということでしたので、日本史に多少は詳しくないと楽しめないかな?とおもっていましたが、大体のことをつかんでいればOKでした。 中学生くらいの知識で大丈夫です。 一人称で進んでゆくので小難しいことは無く、ストーリーを楽しめたのでよかったです。 感想としては、、、 思ったよりも軽い読み応えだったな。 コミック感覚でサクサク読めた。 不老不死が完璧な物では無く、自分で放棄できる選択肢があったというのがおもしろかった。 そこで即死を選べない人間の弱さと直面する主人公に親近感がわく。 次巻出たら、買うかな。 この人間臭い新米不老不死が、どういう風に生きてゆくのか見てみたい。 コミック化しそうだな。。。

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    投稿日: 2011.04.04
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    久々に買った本。 おもしろい。もっと各登場人物の話が読みたくなる。 あらすじでは、刺青師となっていたけど彫り師にして欲しい。

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    投稿日: 2011.03.30
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    タイトルや帯から想像して、もっとオドロオドロシイ内容かと思っていましたが、素敵なファンタジーでしたね。設定はとても現実的なものではありませんが、人物の感情の描写などはとても共感できました。

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    投稿日: 2011.03.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    早く動き出せ閻魔。本当に頼む! 命。時代。夜明け。 この話は夏津の一生をかけた闘いの様にも感じる。 色んな命、時代の流れを感じる小説です。 なんでこの本が日中韓米、同時発売になったか、曲もあるのかわかった気がする。

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    投稿日: 2011.03.21
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    第一回ゴールデン・エレファント大賞受賞作とのこと。舞台は幕末。新撰組を抜けた一人の男が足を踏み入れた禁断の闇、不老不死の世界。永遠に生き続けねばならない運命の苦しみと、壮絶で妖しい魂の戦いに思わず引き込まれた。

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    投稿日: 2011.03.07
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    時代設定とファンタジーに惹かれ、同じ秋田に住んでいるという偶然から読んでみました。 不老不死という心の葛藤、周りとの距離感など、込められていました。人は不老不死へ憧れを抱くものだけど、いざそうなったら周りから化け物扱いされる。人と違うというのは違うなにかに心が恐怖を抱いまうのでしょうね。 想像していたものとは少し違ったけど、先へ先へと読みたくなる本でした。終戦で物語は終わりなんですけど、もっと先も読んでみたくなりました。あの後、どうなったのか気になります。

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    投稿日: 2011.03.06