
総合評価
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powered by ブクログ配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。 https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=10292993
0投稿日: 2025.07.02
powered by ブクログすげー面白そうなタイトル。 目次を見ても、 取り上げられる経済学者はケネー、アダム・スミス、リカード、マルクス、パレート、クズネッツ。 一応経済学部卒の私は知ってなきゃいけない古典経済学の学者たち、 そしてフリードマンやピケティの名前も出てくる。 自分の問題意識からして、この400ページの分厚い本、何とか食い下がれるかと思ったが、、、 手も足も出なかった。 せいぜいわかったのは、 古典経済学者の人たちは、階級による格差はあまり気にしてない、ってことか。 階級は前提。経済学者はみな恵まれた立場にいるのだ。 でもそれだけじゃねえ、、、 まあ私の持論は、、、 所得格差は実力だけじゃなく運によるところが大きい。 自分の力で得た所得は自分のものと欲張らず分配するのがいい。 ただし、政府の恣意的な分配ではろくなことにならない。 今の日本の補助金政策を見てもわかる。 となると、フリードマンの「負の所得税」など、 ルールに基づいて自動的に再配分される方式がいい。 そのルールの調整は時代時代によって変わり、 困難を伴うだろうが、それをやるのが政治。 てなとこかなあ。 こんな底辺の理論はこの本には登場しなかった。 完敗。 プロローグ 第1章 フランソワ・ケネー――「豊かな農業王国」の社会階級 ケネーの時代のフランスの不平等 社会階級とその収入源 剰余の重要性 第2章 アダム・スミス――「豊かさへの道筋」と暗示的な所得分配理論 アダム・スミスの時代のイングランドおよびスコットランドの不平等 スミス、リカード、マルクスにおける社会階級 繁栄する社会とは 『道徳感情論』と『国富論』での富裕層への態度 富者の所得の正当性を疑う 社会が発展するなかでの賃金、地代、資本収益 進歩した社会の実質賃金と相対賃金 暗示的な所得分配理論と資本家への不信 結論 第3章 デヴィッド・リカード――平等と効率のトレードオフは存在しない ナポレオン戦争時のイングランドの所得不平等 所得分配と経済成長 賃金、利潤、地代の進化 階級闘争 リカードの「思わぬプレゼント」 第4章 カール・マルクス――利潤率は下がっても労働所得への圧力は変わらない カール・マルクスの時代のイギリスおよびドイツの富と所得の不平等 下準備――マルクス主義の鍵となる概念を整理する 階級構造 労働と賃金 資本と利潤率の傾向的低下 不平等の進化についてのマルクスの大局的な見方――ふつうに思われているより明るい パレートへ、そして個人間の所得不平等へ 補論――グラッドストーン引用騒動 第5章 ヴィルフレド・パレート――階級から個人へ 20世紀初め頃のフランスの不平等 パレートの法則と社会主義に適用された「エリートの周流」 パレートの法則か、パレートの「法則」か、それともそもそも法則ではないのか パレートの貢献 第6章 サイモン・クズネッツ――近代化の時期の不平等 20世紀半ばのアメリカ合衆国の不平等 クズネッツ仮説の定義 曲線の定義は早すぎたのか 復活の可能性 クズネッツの貢献 この本で検討した著者全員の地域性と普遍性 第7章 冷戦期――不平等研究の暗黒時代 資本の私的所有のない体制――社会主義市場経済での不平等 資本の国家所有という体制――計画経済での不平等 社会主義での所得不平等研究の少なさ 進んだ資本主義の下での所得不平等の研究 崩壊の理由 所得分配への新古典派的アプローチの批判 資本主義の下での不平等研究の3タイプ 国家間の不平等と国内不平等を結びつける エピローグ――新しい始まり 謝辞 解説[梶谷懐] 索引
0投稿日: 2025.05.12
powered by ブクログ1. 社会階級の構造 - 重農主義者による階級構造: - 初めて経済学において明確な社会階級の図式を導入。 - フランスの経済状況を描写するために作成された。 - 主要な社会階級: - 労働者階級(70%):農業労働者や非熟練労働者を含む。 - 自営業者(10%):自営農業者と熟練職人。 - 資本家:農地を借地して運営する者。 - エリート階級:地主、国の行政官。 2. 所得分配の理論 - ケネーの理論: - 所得の四つの源(賃金、利潤、利息、純利益)を定義。 - 所得不平等は主に資本家階級内の差異から生じると考えられている。 - ミラポーの『農業哲学』: - 社会階級とその所得分配の要約を提供。 - 所得分配のメカニズムを理解するための重要な文献。 3. アダム・スミスの視点 - 所得分配理論: - 労働者と地主の利益は公共の利益と一致する。 - 社会の進歩に伴い、労働者と地主の地位は向上するが、資本家の利益は減少する傾向にある。 - 不平等の二極化: - トップ1%の富が増加することで、全体の不平等が縮小する一方で二極化が進む。 4. 利潤率の低下 - リカードの理論: - 商品の価値は生産に必要な労働によって決まる。 - 利潤率は歴史的に見ると低下する傾向がある。 - 所得分配と成長の関係: - 分配が経済成長を決定するとし、資本と労働の関係が経済の成長において重要であるとする。 5. カール・マルクスの見解 - 利潤率の傾向的低下: - 資本主義において、利潤率は長期的に低下する傾向があることを提唱。 - 労働の生産性向上により、労働者の所得は相対的に減少する。 - 階級闘争と不平等: - 階級間の不平等が拡大し、最終的には社会主義への移行が必要であると主張。 6. パレートの法則 - 個人間の所得不平等: - パレートは個人間の不平等に焦点を当て、所得分配の新しい視点を提供。 - 所得の分配が社会に与える影響を探求。 7. クズネッツの仮説 - 構造的変化と不平等: - 所得不平等は経済成長に伴い一時的に縮小するが、長期的には再び拡大する可能性がある。 - 経済発展の影響: - 経済成長が進む中での所得不平等の変化を定義し、さまざまな要因を考慮。 8. 結論 - 本書は、経済的な不平等に関する歴史的、理論的な視点を包括的に探求し、さまざまな経済学者の見解を通じて、社会構造や所得分配のメカニズムを明らかにすることを目的としている。
0投稿日: 2025.03.16
