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植物たちに心はあるのか
植物たちに心はあるのか
田中修/SBクリエイティブ
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総合評価

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    風に揺れる草花はただ静かに生きているように見える。植物たちに「心」はあるのか、と。起源をたどれば彼らは動けぬ代わりに驚くほど精巧な感知の仕組みを備えてきた。光を追い水を探り危険を察知して仲間へ知らせる。転じてそれらの振る舞いはまるで感情のようにも映る。もちろん植物は人間のように感じたり考えたりはしない。だが結ぶ結論は一つだ。心とは姿形ではなく環境に応じて“応える力”そのものなのだ。沈黙の世界に宿る知恵に気づくと足元の一輪さえ違って見えてくる。

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    投稿日: 2025.11.16
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    植物がまるで心をもって振る舞うようなこともあり、その現象についてわかりやすく解説している本。 植物の関連知識を思い出すのには良い内容だとおもう。 著者の植物愛が伝わってきてよかった。

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    投稿日: 2025.05.06
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    植物たちに心はあるのか? 植物たちの生き方に見る「心意気」や「気持ち」 植物に心に類するようなものがあるかを考えるヒント 日本の文化や行事に深く関わる植物たち(松、笹、御神木など) からだを守り、命をつなぐための植物の心意気 植物は動き回れない、だが動く必要がない(光合成の力) 背丈の伸びを巧みに調節する性質(フィトクロムの働き) 「植物は、えらい!」「植物は、かしこい!」と感じる生き方 刺激の方向に反応する「屈性」(光、水、重力に応じる) 根は水と養分を求め、驚くほど長く伸びる「根性」 ユーカリは地下の金鉱脈を教えてくれる? 二酸化炭素を欲しがる植物たちの悩み(空気中の濃度が薄いため) 「葉っぱは、1ミリメートル四方が気孔だらけ」 光合成と水分保持のジレンマ:気孔の開閉による調節 大切な子孫作り(受粉)を外部に委ねる「植物たちには、不安がいっぱい!」 「自分一人ででも、子孫を継げる」自家受粉の強い思い 有性生殖(多様性)と無性生殖(確実性)の両方を使い分ける戦略 種子:不都合な環境に耐え忍んで生き延びる力を持つ 夏の暑さに打ち勝つ「葉の汗」(蒸散)と「緑のカーテン」の効果 冬の訪れを気温ではなく「夜の長さの変化」で予知する賢さ 冬の寒さから大切なつぼみを守る「越冬芽」 冬に葉が凍らない仕組み「凝固点降下」(ホウレンソウの甘み) 冬の寒さを経験しないと花を咲かせない「春化(バーナリゼーション)」 紫外線に負けない心意気と、自ら作り出す抗酸化物質 食べられる運命を受け入れつつ、動物と「共存」する道を選ぶ 植物の有害物質が人間の治療薬になる例(アセビのガランタミン) まるで心があるかのように見える植物の反応 発芽の最適な時期を選ぶ賢さ:光を要求し、「休眠」する種子 アサガオの開花:暗闇を刺激に体内時計で昆虫が活動する朝を狙う 葉の寿命:「働きすぎると寿命が縮む」ように見える現象 植物の形の賢い工夫(風に強いコスモスの葉、オジギソウの防御) 電照栽培:植物の光への反応を利用した開花制御技術 日本の心、植物の心:古くから愛される梅、桜、菊 桜の開花に見る、前年の夏から始まる一年がかりの努力と準備 桜の開花メカニズム:「冬の寒さの通過」→「春の暖かさ」への反応 冬の寂しい寒さを体で感じて咲く、桜の心深い性質 受験合格電報「サクラサク」に込められた努力と開花のイメージ 植物の性質は進化の結果、でもそこに「心」を感じてしまう人間の感性 植物の4億7000万年の歴史の上に存在する、ごく最近現れた人間 植物とおこがましく向き合わず、共に栄える「共栄の世界」を築く生き方

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    投稿日: 2025.04.27
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    人間は植物がいないと生きてはいけない 植物は人間がいなくても痛くも痒くもない 人間と植物の共生という言葉はおこがましいのではないか という考察になるほどと思った

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    投稿日: 2025.04.26