
総合評価
(2件)| 1 | ||
| 1 | ||
| 0 | ||
| 0 | ||
| 0 |
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この本を読んで、「歴史を近くで見ようとしてはいけない」という著者の警句にドキッとしました。あなたが印象に残したフレーズ―― オーウェン・バーフィールドという言語学者の書いた本に「歴史というものは虹のようなものである。それは近くに寄って、くわしく見れば見えるというものではない。近くに寄れば、その正体は水玉にすぎない」 という趣旨の事が書かれていた様で興味深く感じました。 この言葉は、「丁寧に、自分らしく理解しよう」という姿勢と響き合っています。目の前の情報ばかり追っていたら、歴史も文化も「ただの点」に見えてしまう。けれど少し距離を取って俯瞰すれば、“その点”が線になり、面になり、つながりが見えてくる。 そんな気づきを得られました。 また、私が心惹かれた「正義」「和」「組織の強さ」「リーダーの条件」というテーマも本書に根底にあります。 たとえば、著者が述べる「優秀な司令官を抜擢し、組織を強くして維持する」という論。 ただ、ひとつ正直に思ったのは――本書が語る“日本とは何か”“和とは何か”という視点には“過去を俯瞰する”という強みがある反面、現代の多様な価値観・変化の速さにはやや距離を感じる場面もありました。 それでも、この本から得られた「歴史を通じて人を知る」「自分のスケール感を持つ」「リーダーとしての視点を養う」という学びは、“自分で選び・考え・伝える”スタイルの方にはとても有益だと思います。 読むことで、“時間の厚み”と“人の厚み”を自然と意識できるようになりました。
0投稿日: 2025.11.13
powered by ブクログこの著者は戦後の日本の代表的な知識人であり、歴史や哲学について多くの本を書いているのだが、これらの大量の著作の中からそのエッセンスを拾い出して編集した本だ。短い文章の中にハッとするような見解が何度も登場してくるのでとても勉強になる。 「読書家とは生涯の愛読書を持っている人」なんていう言葉にはドキッとさせられる。
61投稿日: 2025.03.26
