両片思いな物語の後半は、理人sideが多めでおもしろかった。 最初で最後のデートのあたりを読むと、新婚旅行編も書籍で読みたくなる。プレジールホテルでの結婚式できれいにお話が終わった気もするけれど、2人の新婚旅行も書籍で読みたいと思うのは、私だけなのかな。

遥菜の元カレとその今カノへのざまあはないのかと残念に思っていたら（元カレには多少あったけど、メールの差出人の特定はしないのかとは思った）それを吹き飛ばす現象が理人の方に。 しかもその状態で抱いちゃう、遥菜も抱かれちゃうんかいと頭抱えた。 いや、それ後から両方しんどくなるやつ！ 前巻より理人視点でのストーリー振り返りが増し増しだった完結巻。 お陰で前述の現象時のややこしさと頭痛がより増すという。 そしてそれを理人視点でも追いかけるので二重にしんどい。 ちゃんと互いに打ち明けていればこんなことには……読む側がしんどい展開にはならずに済んだのに。 ちゃんと両想いなのに、ややこしい状態で体だけ結ばれて、偽りの結婚生活が更なる偽り状態に入って……いやもう何度も言うが、本当にしんどい展開だった。 その分、ラストは砂糖ダバダバ吐ける展開ではあったが。 ただその展開と溺愛をもってしても、作中の理人の行動は前巻も今巻もフォローできない…… 寧ろ遥菜が彼のこと好きだから余計に地獄見せたし。 一部本人に自覚はなかったにしても、客観的にやってることだけ見るとかなりクz……げふごふ、ダメなヒーローというのが、彼に対する個人的な最終評価だ。 よく全部受け止めたな、遥菜。 遥菜の元カレの件なり、メールの件なり、理人の元カノの件なり、回収はしなくていいのか？あれで終わっていいのか？と思う展開もあった。 特に元カノの件、あれまだ諦めてないし、乗り込んで来そうな気がするんだけど。 ちゃんと彼女が諦めたという描写は欲しかった気がする。 じゃないと安心できない……放っておくと地獄を見せてくる話なので。