
総合評価
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願いとか人の思いとか善とか悪とかみんな紙一重。トサの成長を楽しみつつも個人的には悲しい結末。どうしてああなってしまったのか。
0投稿日: 2025.10.01
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武士だったと思われる生首のおっさんオビトと悪童トサとのバディ珍道中。 疑似家族的でもあるのかな。 装画からほのぼのとした話を想像していたがけっこうシビアだった。 トサとオビトに何らかの因縁があるだろうとは、ある意味お約束なので想像がついたのだが、トサの来し方がかなり壮絶で驚いた。 自分さえ助かるなら他人を犠牲にする人間の醜さを描きつつも、それもまた状況のせいだとする懐の広さがいい。 憎み合っている人々も出会い方が違えば友人になれたかもしれないのだ、トサとオビトのように。
0投稿日: 2025.06.10
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西條先生の作品をこれまでも読ませて頂いてますが、この作品はこれまで読んだお江戸のお話とは違って、御伽話のようなところが新鮮でした。 首だけの元武士のような男オビトと、12、3歳くらいの悪ガキのトサという一風変わったコンビが、旅の道中でこれまた不思議な国に迷い込んで、奇妙な体験をします。過去を忘れてしまった2人が、いがみ合いながらもお互いに気を許し始めると、この話の来し方行く末が気になってきて、物語に引き込まれていきました。 そして旅の目的地に近づくと、その忘れてしまっていた過去に、壮絶な出来事があったことを思い出し、一気にクライマックスに突入します。 人の想い、人の善悪、その業の深さにより2人に巻き起こった試練は、やはり人の想いの強さで克服されますね。 そうして勝ち取った行く末は、彼らに安息をもたらすかはわからないけど、前向きに進む姿に、これもまたよし、と思います。 完璧なハッピーエンドとはいかないけど、ポジティブを感じられてよかったです。
2投稿日: 2025.05.22
powered by ブクログ善や悪というのは、時代や立場等によって変わるもの。何が善で何が悪なのかは結局はその人次第……とても考えさせられる1冊ですね。 ストーリーとしては分かりやすく読みやすいから余計に考えてしまうけど、でもどう考えてもみんな納得の正解なんてない。難しいですね。
0投稿日: 2025.03.28
powered by ブクログ記憶をなくした二人が背負った過去の悲惨さが苦しくてたまらなかった。 二人はこれからどんな旅をするのだろうか。
0投稿日: 2025.02.08
powered by ブクログ握り飯をかっぱらう悪ガキと 首だけなのに喋って食べるおっさん 変な2人組はなぜだか共に旅をする この国から先の国へそしてまた先へ この旅が彼らにもたらすものは何だろう 私も自分に尋ねる、こんな時どう思う?と
1投稿日: 2024.12.31
powered by ブクログいろいろな国のエピソードが僅かな伏線を感じさせながら続きます。章ごとが短いこともあり、章ごとが簡潔に描かれた軽さ、薄さも感じました。とは言え、終盤、憎悪が絡んだままの結末を迎えなかったのには安堵しました(が、「振り出しに戻る」?)。 西條作品の穏やかで温かい読後感が大好きでよく読みます。本作のような気をてらった素材を扱った作品もいくつかありますが、「普通の」町民の「普通」の暮らしの人間くささを扱った作品の方が好きかな。
1投稿日: 2024.12.28
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首になった元武士と子供(ともに記憶喪失)が旅する話。 いくつかの国で経験を共にすることでお互いのことを理解し、絆を深めていく。 碧青の国は治めている人のやり方がまずいでしょう。5,6歳の子供なら「竜のお嫁さん」という説明でいいかもしれないけど、13歳の子であればきちんと説明してあげたら不幸は起きなかっただろうに。 途中にあった↓これ。本当によく感じる。 「悪事とは何だ?誰にとっての悪事か、誰が善悪を判じるのか。~権と力、政、常識、風潮、時代ー善悪とはこれらによって、猫の目のようにくるくると変わる代物ではなかろうか。」 最後はちょっと残念だった。独楽の国に戻ることで人の暮らしを、幸せを表現したのだろうけど、2人で新たな世界に旅立ってほしかったな。
0投稿日: 2024.12.09
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面白かったんだけど、ラストで何か救われない終わり方になってしまって、えーって感じたった。 「完」ってことはもう続きはないってことなんだろうか? 2人の因縁をせっかく乗り越えたと思ったのに、このラストとは…。 2人にはぜひ「独楽の国」を抜け出して新しい旅を始めてもらいたいなあ。 最近こんなラストの話しか読んでないからなかなか辛い。
0投稿日: 2024.11.27
powered by ブクログ人としての、感情の揺れ動きが 怒り、優しさ、苦しみ、を書かれて 西条さんの物語は、 せつなさの中に、あたたかさを 感じます。 生きていくなかで、愛おしいと おもうものが、一瞬でも感じる事が あれば、それは、幸せなのかもしれないと 西条さんの物語を読む度に思います。 2人の旅が、いい旅でありますように。
0投稿日: 2024.11.27
powered by ブクログ少年と同じく記憶を無くしている首だけとなった元侍が過去を探して旅する和風ファンタジー。旅を通して2人の絆が深まっていくと共に少しづつ明らかになっていく2人の因縁は哀しく切ない。2人はこれからどのような旅路を歩んでいくのだろうか。
0投稿日: 2024.11.04
powered by ブクログ「千年鬼」もそうだったけど、西條奈加さんの作品は、登場人物が、決して救われる訳ではないのに、何故か、ホッとするのは、不思議だ。読み進むにつれてオビトとトサの因果が解き明かされて行くのも、推理小説を読んでいるみたいでワクワクした。
0投稿日: 2024.11.03
