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お前の死因にとびきりの恐怖を
お前の死因にとびきりの恐怖を
/イースト・プレス
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総合評価

41件)
3.2
5
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13
10
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    現象の理解や登場人物の行動原理が理解できなくて…… また自分の読解力を上げたら再度読み直してみたいと思います……

    0
    投稿日: 2025.10.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【あらすじ】「○○高校三十一回生、出席番号二十三番。私は、怪異に、宣戦布告します」 文芸部の片隅で見つかったUSBメモリ。 それは、ひとりの男子学生の「死」に関する情報を集めた不気味なものだった。 その男子学生の死因は「自殺」。 ただ、発見現場には数々の不可解なものが残されていた。 睡眠薬の錠剤とともに床に散乱している、びりびりに破かれたおふだらしき何か。口内に絡みついた彼自身の髪の毛。それらの痕跡は、まるで恐怖に苦しんだ結果、超自然的な儀式に手を染めたかのようで…。 文芸部で発見されたUSBメモリ、新聞部の校内記事、合唱部の変遷レポート…etc. 筆者がある高校から収集した、一見無関係な情報から浮き上がる"真実"とは。 【感想】物語のアイディアは比較的面白いと思った。が、兎に角ページ数を稼ごうとしているのか文章が間延びしテンポ感が非常に悪い。『例えるなら』が多過ぎるし、物語を整理するという名目で同じ内容を何度も繰り返す。クライマックスも面白いのに、変に間延びさせていて非常に残念に感じた。 (2024年3月12日読了)

    0
    投稿日: 2025.09.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ホラーだと思っで読み始めたら青春小説だった!笑 読後感はなんとも言えない、やるせない感じでハッピーエンド!って感じではなかったけど、それがよかった。 本の表紙のデザインについて、終盤で触れられていて面白いなと思った。

    0
    投稿日: 2025.08.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    梨さんの作品って難しいものが多いけど、この話は比較的に読みやすかったように思う 最後のタイトル回収も好きだし、表紙がどうしてあんな青春物だったのか分かるのも良い 怪異がシステムっていうのも、新鮮で良かったな。 どうにも抗えない恐怖。それを道具として精一杯利用した悠真と理生 〇〇することに対して、頑張ったね、良かったねっていうのも共感した。 私もずっとそう思ってる、 梨さん 素敵な作品を有難う、ホラーって後味悪いものが多いけど、この作品は読み終えてスッキリする作品でした。 勿論好き嫌いはめっちゃ分かれると思います

    1
    投稿日: 2025.08.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    全貌は何となく掴めた気がしますが、『かわいそ笑』の衝撃を期待してた身としては何とも言えない内容でした。 物語の中で、恐怖と戦い抜いて自ら命を絶った悠真。隠れた8章で理生も自ら選べたということはこの本の作者は誰…?という恐怖心と、これが『きれいな本』なのか…?なども興味深かったです。考察力が足りないですが、言葉が全体的に難しくて何とか最後までいけた…けど…。という感じの感想です。

    1
    投稿日: 2025.08.13
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    ホラーものと期待すると肩すかしだが、青春ものと捉えると面白い。梨のいつもの作品と異なる清涼感があった。読み終えた後に、音声ファイルの意味もわかって良かった。

    0
    投稿日: 2025.08.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最後までなんとか読めた、と言った感じ。 途中で挫折しかけました。 理由としては 〇高校生にしては難しい言葉を多用しているなという印象に気を取られることが多かった。 〇恐怖展開が思っていたものと違った。 〇途中でリオがユウマを想って創作したのだろう、という察しがついてからが非常に長く感じた。 期待していた(結局なんだったの...?)という取り残されるようなゾワゾワ感はなく、オチに対して(なんだったんだろう...)とすっきりしない感。 帯にある「新感覚のホラーモキュメンタリー」というコトバ通りではあると思いますが、個人的に好みではなかったです。

    2
    投稿日: 2025.06.06
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    読みづらさも感じつつあったが、最後のほうは普通に怖い。 映像化したらホラー。いや、話がホラー系なのでそうなのですが。 結局、幽霊より生きてる人間のほうが怖いのかも。

    1
    投稿日: 2025.05.25
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    過去の作品と比べて人間に焦点が当たる割合が大きかった。梨さんはそういったところもしっかり描写してくれてぴったりハマっていたと思う。

    0
    投稿日: 2025.05.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    過去の梨作品とはちょっと毛色が違って、新鮮な気持ちで読めた。とはいえ根底を流れる不気味さや人間の気色悪さは変わらず……。 今更こんなこと言うなという話だが、やっぱりネットホラー発の作家の作品って紙の本よりスマホでスクロールしながら読んだ方がなんかワクワクする気がする。

    0
    投稿日: 2025.05.09
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    ミステリーホラー だんだんと学校、都市伝説の真相がわかるようになっていくけど、終盤は切ない気持ちになった

    0
    投稿日: 2025.04.30
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    読み始めると何故か寝てしまうせいで半月くらい読んでた。 オチまで読むと全部ちゃんとしっくりくる。 梨さんだしまたモキュメンタリーかなと思ったけど。 あんまりこの言葉使わないんだけど感想としては『エモい』ホラー小説だなと思った。 私も、もし終われたらそう言って欲しいよ。

    1
    投稿日: 2025.04.26
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    中盤までのホラードキュメンタリーの空気感が一変する後半。怪談×青春。想像をしていた爽やかさはほぼ無く、どんよりと重たい。自死との向き合い方を何だかとても深く考えた。そして考えれば考えるほど、苦しくなる。怖くなる。思春期特有の不安定さと怪異による恐怖の合致。さもありなん。 とは言え、梨氏はどうにも小難しい用語を並べたがるなぁ。という印象は否めない。ある程度怪異に正解を持たせたいという本人の意思は分かるんだが、これできちんとその意図が伝わるのかは甚だ疑問だ。 ただ、同じ文章を反復することによって、逼迫した状況や心情を上手く表現しておられるので、夢中で読み進めてしまった。一気読み。ホラーと呼ぶことが正解かは定かでないが、青春ミステリーとしては割と楽しめるような気がする。

    4
    投稿日: 2025.04.02
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    読書会のテーマだったので、 初めて梨さん作品を。 梨構文と聞いたことあるので 読みにくいのかなと思ってましたが そんなことなく読みやすく楽しめました。 怖さというより 青春小説としてオススメしたい

    15
    投稿日: 2025.03.24
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    梨さんの中では結構面白かったかも。 ホラーというよりは怪異に囚われた歪な青春小説という感じ。個人的には怪異の詳細とかは詳しく知りたいタイプなのでその辺りが薄いのがちょっと残念。

    0
    投稿日: 2025.03.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    主にネットで有名な共同創作サイト「SCP」とそれをテーマにした小説的な作品を指す「tale」というものがあり、本作品はこれらを固有名詞の使用を極力避け、一般的なホラー小説の一つとして世に出すという試みだと思う。 scpと小説内では「システムとしての怪異」として説明され、つまり学校がある土地の異常性がこれにあたる。 土地の異常性とは、怪異が起こりうる場所のように思われ、噂が生み出され、尾鰭をつけながら発展していく土壌。そして精神的に弱っている人がこの場所に近づくとこれらの噂を信じて次第に現実として受け入れるようになっていく。 創作物としての「scp」が基本的に報告書っぽい客観的な記述、あるいは既存の調査資料の引用の型を取るというルールが、本作の前半部分にあたる。 そして後半の語りパートは、一人称小説の文体になりSCPとなる土地をテーマにした、takeになっている。ただそこにあるものとしてのscpに、人々がどう関わっていくかは、さながらTRPGのシナリオのような多様性があるのがtaleだか、本作も土地にまつわる話の一例かもしれない。 「反ミーム」、「ヒューム値が低い」などの特有の語彙を感じる記述もあり、これらの語が登場するscp創作ならではの面白さをより広げていこうという意欲を感じた。 今はコロコロなどでキャラクターとしてのscpを取り上げたり知名度も徐々に広がる中で、ストーリーものとしてのscp(scp-jp)らしさも広まってくれるといいなと思う。

    0
    投稿日: 2025.03.20
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    文芸部の片隅で見つかったUSBメモリ。 それは、ひとりの男子学生の死に関する情報を集めたものだった。 その男子学生の死因は「自殺」。 ただ、発見現場には数々の不可解なものが残されていた。それらの痕跡は、まるで恐怖に苦しんだ結果、超自然的な儀式に手を染めたかのようで……。 文芸部で発見されたUSB、新聞部の校内記事、合唱部の変遷に関するインタビュー。様々な情報から見つけ出す「真実」の物語。 まるで恋愛小説のような美しく透明感のある本ですが、梨さんらしい考察要素もあるモキュメンタリ―ホラーで、QRコードで実際に作中のUSBメモリに入っていた情報を見る事が出来たり、何に載っていた情報かによってビジュアルなどにも変化があって凝った作りの1冊です。 ホラーはホラーなんですが、それと同時に青くてとてつもなく痛々しい青春小説でもあります。万人に認められる方法ではないけれど、こういった死者の弔い方・悼み方も私は否定できないなと思いました。そこには、確実に2人にしか分からない世界があったのだろうから。 出来たら、読み終わった後8章も探して読んでほしいです。

    22
    投稿日: 2025.02.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    傑作。いろいろな意味で切なすぎる青春モキュメンタリーホラーとかいう意味の分からないジャンルになってる。タイトルの意味が回収されるラストの展開は素晴らしい。自死というものに対してホラーというジャンルから向き合った作品で、最後の自死を選んでしまった友人の死に意味を与えるために奔走するのは、かなり切ないけどわかる感情。

    0
    投稿日: 2025.02.11
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    んー。私はあんまり好きじゃなかったかな。 本のタイトル、表紙(この表紙デザインにした理由)、ページの使い方、カバー裏の使い方、QRコードの使用などワクワクする箇所も沢山あり視覚的にも楽しめた けどちょっとラストがあんまり……

    0
    投稿日: 2025.01.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    梨さんの書籍とは思えないような青春小説のような表紙でどのような物語なのかと思いきや、内容はいつものフェイクモキュメンタリー。 梨さんの本はかなり考察の余白を残す本が多いが、今作はきちんと謎解き編があるのでわかりやすい。ただ節々に自殺出来て良かったというような歪な感情や、及原と理央の独特な関係性など、梨さんらしさのつまった小説。 かなり読みやすいので、おすすめしたい。

    0
    投稿日: 2025.01.17
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    タイトル、表紙に惹かれて読みました!! URコードを読み込んだり、フォントが変わっているのが面白くて今までしたことがない読書体験でした。 正直に言うと、内容が分からないところがあってページをめくる手が止まってしまうことがあったけど読み終えると、 表紙、タイトル、購入特典のノート、御札の意味が分かりました。

    7
    投稿日: 2024.12.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    青臭くて必死な、戦いの記録。 理生が悠真の自殺を怪談に仕立て上げようとしたのは、きっと怪異だけじゃなくて他の色々なものへの抵抗だったのだと思う。 怪異以外の現実的な問題を苦に死んだことにはしたくないとか、よくある事件のひとつとして忘れ去られるのが嫌だとか。 すごく子供じみてるし正しくない行いだとも思うけど、足掻き続ける姿は応援したくなってしまう。 若い子がこの本の影響で自殺を美化してしまうのではないかって危惧がちょいちょい聞かれるけど、それはないと私は思う。 理生の狂った理論を真に受けたらどうなるかって想像すると、たぶん「今すぐ自殺してもいい」というより「もっと精一杯戦え」ってメッセージに受け取れそうな気がするんですよね(それはそれで危うくはあるけど) 8章。 これは怪異からの勝利宣言なのか、その後も抗い続けた理生への鎮魂なのか。 前者ならぞっとするし後者なら救いだし、解釈が分かれるところ。

    4
    投稿日: 2024.12.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    少し前に娘が読みたいと言うので買った本。 カバーイラストに惹かれた模様。 娘の本棚から拝借。 ■■高校文芸部の部室で見つかった持ち主不明の一本のUSBメモリ。 そこにはかつてこの高校に在籍していた少年の死を巡る調査や考察をまとめたドキュメントが保存されていた。 ともすると悪意すら感じる、死を目前にした少年の異常行動や心神喪失っぷりが書き記されたこの記録は誰が何の目的で残したのか。 怪異に怯えて自殺を遂げた少年。 少年と極めて近しい心情を抱きながら時を分かち合った少女。 この高校に巣食う言い伝え、場としての怪異。 前半は調査レポート、インタビュー、作中作めいた差し込み、手書き文字や見取り図などを交えたメモなどありとあらゆる表現方法を用い、ノンフィクションレポートっぽくこの舞台の不気味さ、不穏さを描いており、大変引き込まれた。 さしずめ『自由研究には向かない殺人』の国内ホラー版かのよう。 さすがwebを中心に活動する新進気鋭の作家さん。 厚み、深みはともかく新しい風を感じる。 中盤以降は自殺を遂げた少年、少年に寄り添っていた少女側からの物語が展開されるのだが、そこをどう感じるかが肝。 思考をこねくり回す感じが強すぎるのと、自殺擁護の論調に対して、凝り固まった思考のオジサン(自分)にはマイナスイメージだったが、まぁ分からなくはない。 なるほど、そういう見方もあるよねとは思う。 が、もし娘がこの思想のゆらめきを耽美的と感じ、ある種の憧れを抱くのだとしたらそこは釘を刺さんといけないかな。 別にこのホラーを楽しんだり、考え方を受容するのは構わないのだけれど、いろいろとすっとばして極論だけ掬ってしまうのは要注意。 と、結果検閲めいた読書になってしまったが、娘的には父がこの本を読んでいても特に何も感じていない模様なので、きっと物語と割り切って消化しているはず。

    33
    投稿日: 2024.12.28
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    物語として成り立っているような成り立っていないような……?一章目の遺書で両親を名前で呼ぶか?お父さん、お母さんが普通では?って違和感から作り物感が強くて引っかかっちゃった。 全体的に背景も経緯も書かれないまま話の筋のために必要なキャラがぽこぽこ出てきて消費されていく感じ。恐怖描写を妄想と創作に逃げないでほしいし、変な部分を全部語り手が狂ってたから、で説明するのは物語として破綻してる。地の文とか真っ当な人の視点とか入れたほうが解像度が増して怖くなるのに。装丁の違和感は狙ったものだったんだ、ってとこだけよかった。

    0
    投稿日: 2024.11.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    QRコードが新鮮で世界観に入り込みやすい作品だった。斬新なミステリーで死を選びやり遂げた事を肯定していたのが印象的な作品。

    0
    投稿日: 2024.11.14
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    あまり怖くはないが気味の悪さが絶妙な話だった。だんだん惹き込まれてほぼ一気読みで読み終わってしまった。非常に読みやすい小説だと思う。 大筋はホラー小説ではあると思うけど、ホラーだけでなくミステリーや青春物など色々な要素がある作品。面白かったです。

    0
    投稿日: 2024.10.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    久々に本を買って読もうと思ったので、感想も書こうかと。 私が楽しめたのは前提なんだけど、1番読むと楽しめる層に訴求するのが難しそうな話だなぁと思う。ホラーとしてはそんなに怖くはない。モキュメンタリー感もあんまりない。ジャンルとしては青春小説だと思う。人によってはラブストーリーとも読めるかも。私は彼らのことを戦友だなぁと思ったけれど。 ただでさえ家庭環境が終わってる子供たちが、学校で怪異(現象というかなんというか)に巻き取られ、散々怖い思いをして最終的に命を落とす。 死にたいと思ってリストカットしたのに痛くて薄皮一枚しか切れない。常に漠然と死にたいのに怪異に殺されるのは怖い。どうしようもなく追い詰められて、このまま生きていてもずっと怖いだけだと思い知って、絶望が死の恐怖を上回った時にとうとう死ぬ。 そんな救いのない話なんだけれど、とっくに詰んでてどうしようもない状況の中で主人公はとても歪な形の「救い」を見出そうする。 作中にある「死ねてよかったね」という言葉が印象的。不謹慎なワードだと思うけれど、「最後に選んだ選択肢まで間違いだったと断罪されたれたくない」というのにはなんだかとても納得した。 確かに、間違ってたとか言われても困るよなぁと。もう死んでるのに。今更言われたって生き返れるわけでもないのに。 「死にたくなるくらい怖くてつらい中で必死に生きて、それでもどうしても死んでしまった。それはもう仕方ないことだ。ここまでよく頑張った。お疲れ様。」唯一無二の戦友だった男の子に対しての、主人公からの激励というか、弔辞?なのかな? それを広めるための物語のように思えました。

    2
    投稿日: 2024.10.05
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    まず、表紙。 著者・梨さんだからホラーとはわかってるけど、さわやか青春小説?と思うほどの淡い水色のきれいな表紙に困惑。 そして「きみとの明日を消したい理由(櫻いいよ)」の表紙と酷似。 間違えて手に取ってしまったほど。 最後まで読むと、さわやかな表紙にも著者の思惑が織り込まれていることに感嘆。 内容は調査から入るモキュメンタリーホラーで、え?どういうこと?と困惑するパートとゾゾゾとするパートが入り乱れ、ティーンたちのモヤモヤや鬱々とした気分・死に惹かれる心がまざまざと書かれていて、気持ちが持っていかれそうになる。 ただ、これを読んだ10代たちには、この本が言いたいことは「自死を肯定してるんじゃないよ」ってわかってもらいたいな、と思った。 ホラーパートは文句なしな怖さで、怪談って昔からこうやって作られたんだな、って小説の中だけど、「実感」した。

    1
    投稿日: 2024.10.04
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    読んでいて恩田陸氏のドミノを思い出し、確か読みにくい内容だったなぁ。似てるけど恩田陸氏のドミノを再読したいと思いはドミノに行ってしまった。若者層の本なのだけど高校生向けの言葉の羅列。あえて難しく単語を並べているのか、頭のいい学生に設定しているのだろうか?と思うのは私に語彙力がないのと中学生並みの頭脳だからかも知れないが、理解して読むのに難義ではあった。 自殺した原因ではなく、自殺したくてもできなかった同級生の子が自殺をし目的を達成できた祝福として自殺を学校の怪談として広めていこうと手を尽くしていく話だが著者の意図がわからない。 噂はこうやって人の手によって波紋するといいたいのかな???

    1
    投稿日: 2024.09.25
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    ある男子学生が自殺した。 遺体の周りには錠剤、ビリビリに破れた御札、 口内に絡みつく本人の髪の毛。 不可解な状況に何か儀式めいた事を 行っていたようにも見える。 文芸部で発見されたUSB、きれいな本の噂、 合唱部からの聞き込み、学校の怪談の検証・・・。 一見無関係な情報のようで、実はある真実に繋がっていた。 前半の不気味な雰囲気が漂う情報部分は面白かったが、後半の真相に行くまでの過程が理解もイメージも出来ず、なかなか読む手が進まなかった。 全て読んだ上で装丁に感じていた違和感は、 そういう事だったのかと納得。 初回特典の御札、プロフィール、ノートも 読み終わった後なら意味がわかった。

    20
    投稿日: 2024.09.23
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    読む前と読んだ後で、タイトルの印象はガラリと変わる。 ストーリーも想像していたものとは違った。 ホラー小説を読む気でいたのに、いつのまにか青春小説を読まされていた。 こういう関係性をもアリなのかな。 誰からも理解されなくても関係ない。 たとえ友情とは呼べなくても、相手に対する尊重の気持ちはあったと思うんだよなあ。

    2
    投稿日: 2024.09.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前半が考察。 後半が小説からなる解答。 考察部分を読むのがしんどいー。いや、小説部分もかな。 考察だからなのか、言葉を難しくしてより難解に見せてる感じ? ある高校に伝わる怪談「きれいな本」というのがあって,それの考察から始まる。 1章はそれに関するUSBメモリーが文芸部の棚の後ろから発見されて、QRでその中身を読むことができる。 そこから、いろんな人に話を聞いて、その見解をまとめている。 主軸となるのは、 ある年に「基地」と呼ばれていた高校の裏,ちょっと離れたところにある倉庫でコーラス部がつかっていた小屋のなかで、男子生徒が自殺したらしい。見たことない薬や、ビリビリに破いたお札、塩がぶちまけている口の中に自分の髪の毛が大量に入っていたという。死因は窒息死。 その様子を書かれていたのが「きれいな本」らしい。 もちろん本物はなく、封印されたらしい。 それらのことに関しての取材。 それらの後、小説部分では解答。 「きれいな本」がいかにできたのか、どういう意図があったのか、 そして、学校の怪談ってこうやったら広まるんだよね的な部分もあり。 考えたくない事がどうしても頭から離れない時に、恐怖があれば、考えたくない事は頭の中から消える。 そのために自分で、「恐怖」を摂する。 でも結局,自滅だよなー。 私は怖いドラマとか見ちゃって,お風呂入れなーい!眠れなーい!暗いとこいけなーいって時は、エロいことを考えるといい!というのを聞いて実践してるんだが、よっぽどその方が平和的じゃないかなっ(o^^o) まぁ,それとは違うんだろうけど。 この本、まあまあ爽やかな装丁なんですよね。 内容と全然違う。 これは完全ネタバレなのですが、 「きれいな本」を作った人が、作るならこんな表紙にしようよ!って言ったそのまんまが、この本の装丁となってます。 つまり、 この本自体が呪われた「きれいな本」ってことで、読んだ私たちは・・・・ ちなみ、 目次では7章までしかないのですが、 8章が隠されてました。(そんなに見つかりにくい場所じゃない) Rって・・・・?

    2
    投稿日: 2024.09.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    結論から言うと面白かった。 過去に読んだ『かわいそ笑』や『6』と違い、他の読んだ方たちの考察を読まなければ落とし込めないものではなく、ラスト二章で事件の全貌や真相は見えてくるのもよかった。 QRコードからGoogleドライブに飛ばしてアーカイブを読者のスマホに取り込ませる手法だったり、付属のしおりが恐らく作中で登場したと思われるお札だったりと、手の込んだ演出も面白かった。第八章も密かに存在していたのは、他の方の感想を読んで初めて知った。 ただ惜しむらくは、『かわいそ笑』や『6』と違い分かりやすい話であるものの、ラスト二章は「梨さんらしさ」があまり感じられなかった。前半のアーカイブパートでは、梨さんの世界観を感じられたものの、真相パートでは梨さんの世界観でなくても成立しうる、もっといえば他のホラー作家さんでもそれなりに成立しうるのではないかと感じた。あまりに梨さんの世界観を出し過ぎてしまうと、話の全貌が見えづらくなる弊害もあるが、それも梨さんの世界観なのではないかとも思ってしまう。

    2
    投稿日: 2024.09.06
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    ストーリーを把握するのがやや難、一気に読まなければ、どこがどうつながるのか分からなくなる気がする。(分量としては、短期間で読み終える事はできる) 怪異や恐怖に対して、新しい捉え方をしているように思った。 一部、不気味ではあったけど、期待してたような雰囲気ではなかったか。

    0
    投稿日: 2024.08.31
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    私の理解力が乏しい事は前提ですが、終始よく分かりませんでした。最後まで読みましたが、モヤモヤ。文章も少し難しい。同じ立場の人が読んだら共感できるのかも。

    0
    投稿日: 2024.08.30
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    ある高校で自殺をした生徒の噂とそれにまつわる怪談を調査する前半と、真相と思しき物語が描かれる後半の二部構成の小説である。分類はホラーなのだろうが、手法としては推理小説に区分しても良い。特に、死の装飾というのは多くのミステリで行われていることで、その特権性によって生は強く彩られる。 昨今、にわかにホラーブームが訪れているが、まさに上記した死の特権性を描く物語として、それは流行しているのではないか。世界では、戦争が勃発している。以前は推理小説が担っていた、大戦間小説としての埋没した個人の死を復権させるための行為として、ホラーブームが起きているのかもしれない。 最後に一点、彼の死を過剰に装飾した彼女の死を描いた文章は、一体誰が書いたのだろうか。そして、そこに装飾はなかったのか。もしも、切ない物語として本作を読んだ人間がいたとしたならば、それは恐怖を過剰に演出しようとした第一の作者と同じように、せつなさを過剰演出する第二の作者の掌の上だ。

    1
    投稿日: 2024.08.28
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     タイトルの意味を図りかねて気になって読んでみた。作りとしては『近畿地方のある場所について』のようなモキュメンタリー・ホラーで、調査記録やインタビューの場面が書かれている部分で得体の知れない怪異に対してのアプローチが恐怖がありつつもミステリー要素としての面白さもあって二重に楽しめた。また小説パートで男子と女子の高校生二人組が導きだした怪異への決着の付け方が斬新だったのも印象に残った。ホラーを読んだのに何故かスポ根小説を読んだような爽やかな読後感が本書の持ち味だとも思った。

    1
    投稿日: 2024.08.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    冒頭の資料部分は事前に公開されてたのでその部分だけは読んでいましたが、書籍として刊行された結果、序章的な部分のごく一部でした。 前半、考察型的に進んでいくのか?という姿勢で読んでいくと、後半の小説体裁になった時に理解して馴染むまでに若干面食らった感じはありましたが、慣れればそこからは勢いで読了できる感じ。 血生臭い不気味さだけが募っていって全然謎が解けない感じの前半と、後半の当事者であるリオを通して少し角度を変えて見た真相の物語。 ただし、「本当に真相か?」は少し疑問が残る点もある。遺書のような録音には蝉の声だけで声が入っていなかった。では、文字起こしの元は結局どこから来たか? 狂った先の死に救われたのは、救いを求めて解放されたのは誰か?そんな人はいるのか?いなかったのか? いくつかの「?」は残しつつ、素直に文面を受け取るなら、不思議と読了後の清涼感がある。 あえて、なんとなく残った「?」のいくつかを無視して終わるのも読み方のひとつだと考える。 そして、見つけた第8章。内容がひっくり返る文章だとしたら、それこそなかなかゾッとする。

    0
    投稿日: 2024.08.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ホラー小説のはずなのに青春映画のように爽やかな不思議な物語。 自分たちの力では抗えない現象に死ぬ気で抗ってそして死んでいく。 自分で死を選ぶ事は必死に生きた事の証明で、怖いと感じられるの生きているから。怖いという感情から逃げるのではなく、どこまでも怖がる事で怪異に対抗する。 彼、彼女らは恐怖に抗い続けたからこそ自ら死を選んだのだろうなと思った。命を絶った二人に心からの賞賛を送りたい。 今まで私が読んできたホラー小説とは恐怖への解釈が全く違ってとても新鮮だった。 これまでの梨さんの作品とは方向性の違う物語だった。 梨さんという作家のターニングポイントの一つになる作品だと思う。

    0
    投稿日: 2024.08.13
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    これ系は最後にゾッとする種明かし的なものがあるんですけど、いい意味で裏切られた結末でした。最後まで読んでから八章を探してみてください。梨さんの作品で1番好きかも。

    2
    投稿日: 2024.08.12
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    梨さんらしい淡々とした資料考察型ホラーに、ジュブナイルが組み合わさった小説。 「おや?」ポイントに読者自ら気づいてヒリヒリして、それが回収されていく流れは「かわいそ(笑)」と同じですが、どちらかというと今回はその全容を小説として読ませるパターン。 個人的に、前半と後半は別物(別ジャンル)でとらえたほうが楽しいかも?と思いました。私はホラーが読みたかったので、前半と後半の評価を足して2で割ってこんな感じです。 前半の湿度と、後半の湿度はかなり違います。後半は「小説的」なので、登場人物に感情移入できなかったり、ホラー小説ならスルーできる違和感がスルーできない点になる可能性もあります。ホラー展開と彼らが抱くリアルな問題がもう少しうまく絡みつけば……と思いました。(不躾ながら、ぼぎわんシリーズみたいに) ただ、これは私がもう高校生世代じゃないからこう思うだけで、小説の「彼ら」と同じような感覚を抱くかもしれない同世代にとっては、救いと共感になるのかもしれません。

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    投稿日: 2024.08.10