これまでは時系列や話の流れに囚われない短編集的な側面が強かった本作だけどど、作者が示すように帝国編に突入した事で一つの纏まったお話となっているね そして話の中心にいるのはコニアですか。前巻ラストにてとんでもない正体が明かされた彼女だけど、本人が奔放すぎるが為に周囲が振り回される形となっているね その点はヴァインが指摘するようにコニアは誰にも制御できないと思わせられるものだけど、ならばヴィンセントや皇帝はどのようにしてコニアを手中に収める気なのかな？ ただ、制御出来ようと出来まいとコニアが帝国の中心部に居るというだけでかなりおまけが出る、つまりは帝国の威信回復に繋がるという構図は何とも言えないね… コニアは自由に振る舞っているだけであるが、それが落ちぶれた王権を支えるのに一役買っている 勝手にやる分には勝手にやらせておけという話では有るけれど、皇室の内輪揉めにうんざりして継承権を手放したヴァインにとってこの状況は見過ごし難い筈 コニアがいつ飽きるのかという点も気になれば、ヴァインがいつブチ切れるのかも気になってくる構図だ…