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サロメの断頭台
サロメの断頭台
夕木春央/講談社
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総合評価

91件)
3.3
13
21
36
10
5
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    このレビューはネタバレを含みます。

    Audibleにて。 最後まで読みきった本の中では珍しく、あまり楽しめなかった。 ひょんなことから発覚した小さな盗作事件から、どんどん殺人事件や贋作事件がおこるのだが、展開が間延びしてしまっているように感じてしまった。 犯人の動機は今までに見たことのないパターンで、そこは面白かった。 犯人がわかってからの展開は、この著者らしいが、少し蛇足に思えた。

    0
    投稿日: 2025.11.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    盗作犯を探し出す、しかしそれは数年前の出来事。その道中でおこる殺人事件。いろんな事件が織り交ざるが最後はきれいに紐解かれる。 クライマックスはトラウマ級みたいな口コミを拝読したが、個人的にはあれだけの罪はそれ相応でいいのではと感じる。

    0
    投稿日: 2025.10.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    真相が衝撃的だった。盗作犯と贋作犯は別物だとは思わなかった。すぐに激怒するあやのことが最初はわからなかったけど、真相がわかると納得できる。あやになってから美しさの価値を知って苦しかったのだろう。酷い強姦もされて知ってる者たちは隠すことしかできなかったし、当時はそれが最善だったけど、時子は救われないままだったんだろうな。最後に光枝さんに寄り添ってもらえて、真相を知った峯ちゃんが泣いて怒ってくれてようやくあやとして生きれるようになったのかなって思った。 蓮野さんも、周囲の人間が傷つかないようにあんだけ気を遣いまくってたら、そら人間嫌いにもなる。でも、それは井口のこともあやのことも大切ってことだよねとも思う。

    0
    投稿日: 2025.10.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いつもの井口と蓮野のシリーズ。いつも通り分厚いけど、何か特に長く感じた。いつになく連続殺人だし。進みが遅いと思ったのかも。最後にタイトル通りのことが起こり壮絶だった。この解決編的なところからはお見事でどんどん読み進めるんだけどな。そこまでがまじ長かったー。最後、峯子がずっと泣いてる、というのに救われた気分。ほんと強姦するやつなんかギロチンの刑でちょうどいい。でも笹川があやのためにどうしてここまでしたのかが物足りないような。でも峯子が泣いてるのと同じ理由ってことか。でもそれを突き止めるために殺された3人は気の毒過ぎる。過ぎるってこともないか。

    0
    投稿日: 2025.10.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    著者の作品は、連続殺人のイメージが勝手にあったので、今回はどうなるのかなと期待し、やっぱり連続殺人! 途中で贋作と盗作が少し頭でごちゃごちゃになったが、タイトルの伏線回収は納得した。 犯人の動機に関しては、少し強すぎるかなと思ったけど、犯人探しの絞り方など、主人公目線の裏側を行くもうひとつの影があって、新鮮さを感じた。 終章の3人のやり取りに込められた意味が、私にはイマイチ理解が難しかった。

    0
    投稿日: 2025.10.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    夕木春央先生の作品が最高すぎるので こちらも購入していたが、 色々と間を挟みつつ 時間をかけてゆっくりゆっくり読んでいった。 いやめちゃくちゃ面白すぎるッッッ!!!!!!!! 蓮野の相変わらずの客観的立ち位置でいて 鋭く既に結末を見透かすような言動、 大変に"探偵"っぽくて良い……… 井口にまさかの大月まで割と活躍していて、 この2人も中々に面白いコンビだなぁと 改めて実感するなどした笑 大月の事は、なぜか根本的には 嫌いになりきれない魅力?があるよなぁ〜 とはいえ、後半に一気に明かされる真実は 本当に手取り足取り蓮野さんに説明されないと わたくしには1ミリも解決できていなかったので、 井口君の隣で同様にただ真相を聞いているだけの 読者にすぎませんでした。ミステリ難易度MAXや。 そして時子さんの事件は 本当に醜悪ったらないよ…3人とはまた酷すぎ。 最終的に井口君には殺人の片棒を担わせたくはないけれど、でもこの3人には制裁を望む気持ちもあって複雑だった……… それにしても、笹川さんが優秀すぎるな!? いやはや…こんな事になってしまったのが とても惜しく感じる存在だった……。 最後の最後でやっぱり泣いちゃったし、 しっかり絡み合ったミステリでありながら キャラの魅力のぎっしりつまった作品で、 夕木春央先生の長編… しかも蓮野&井口達のストーリーで見られた事が 改めて面白いし嬉しいなぁ〜と感じた…!!! 夕木春央先生の新作も追うぞ〜〜〜楽しみ☆

    0
    投稿日: 2025.09.27
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    方舟があまりに印象的だったので、期待大で読みましたが、期待が大き過ぎでそれほどでもありませんでした(笑) さらに、人物設定がなんとなく変だと思ってググったら、シリーズものでした(笑) 大正ミステリシリーズ? 「絞首商會」に続く第2作でした。 そもそも、大正時代の物語と、語り口が好きじゃないのも、この作品がいまいちと思うところ! 主人公は画家の井口。 アメリカの大富豪が彼の書いた絵を気に入って、かなりの高額で購入しようとしたら、以前に同じような絵を見たことがあるとのこと。 井口の絵は贋作なのか? 贋作でないことを証明するために、友人の蓮野と調査を始めます。 自分の絵を見たことがあるのは、『白鷗会』のメンバー。 その中に贋作犯がいるのか? しかし、調査を進めようとしている中、そのメンバが殺されてしまいます。 さらに、次々に起こる殺人事件。 それは「サロメ」の戯曲に見たて殺人。 誰が犯人? この作家さんはこうした変な殺人や見立て殺人が好きなんですかね? シーンが頭に浮かびません(笑) いよいよ、犯人が明らかになり、その動機、殺人の理由も明らかになります。 そこまでたどり着くまで長かった。文体のせいか、なかなか読み進めませんでした。 で、表題の「サロメの断頭台」の意味が分かります。 ちょっとグロい。 読み進めるのに疲れちゃいました。

    99
    投稿日: 2025.08.12
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    蓮野氏がかなり魅力的でした。 美しく、素っ気なく、無駄な言動や行動も無く、 嘘をつけない人格で、以前の稼業は泥棒で、 乗馬姿でシボレーに乗ってやってくるんですよ。 どんだけですか! 井口氏の奥様の紗江子さんも魅力的です。 夫婦のやりとりが気に入ってます。 物語の終盤には、顔を覆いたくなる描写があり、 一気に惹き込まれました。

    1
    投稿日: 2025.08.10
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    えげつない。 初っ端のふんわり、途中のよくわからなさからのオチのえげつなさ。 うぐぐぐぐー。いつも夕木節すごすぎるぜ。

    1
    投稿日: 2025.08.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    画家の井口は、祖父の縁で知り合ったオランダの富豪に作品を見せたところ、よく似た絵を見たことがあると言われる。絵を買ってもらうためには身の潔白を証明しなければならない。井口は友人の蓮野とともに芸術家仲間の中にいるであろう盗作犯を探し出すことに…。 中盤戦ぐらいまでなかなか進まなかったけれど、後半はわりと勢いよく読めた。油絵の盗作犯を探すところから始まる連続殺人。被害者はいずれも贋作作りに関わっていた。それが殺人の動機なのかと思いきや、動機は予想もしないものだった。 美しいということは幸不幸。よいものも悪いものも呼び寄せるってことなのかな。殺される理由があった人間はともかく、目的に辿り着くための殺人という展開がなんとも言えない。後味悪い。なにより井口が可哀想。完全な巻き込まれだと思う。女優のあやと蓮野の心境は今ひとつ理解できなかった。

    1
    投稿日: 2025.08.03
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    ラストの展開で、突然頭に劇的で悲劇的な情景が浮かんで時間かけて読んだかいがあったと思えた。 最後まで蓮野がミステリアスすぎて行動の理由とかあやへの思いなどよくわからなかったし、なんで泥棒って設定なんだ?って思ったけど別作品にも登場する人物なのね、、!

    2
    投稿日: 2025.07.01
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    「絞首商会」「時計泥棒と悪人たち」に登場する、盗人の経歴を持つ端正な顔立ちをした蓮野と絵描きの井口の2人を取り巻く事件を描いた話。井口の絵が盗作され、盗作犯を追求するうちに巻き起こる殺人事件。果たして盗作犯、それに殺人犯は誰なのか…?というストーリー。おそらく時系列的には「時計泥棒と悪人たち」の後の時間軸。 いや、すごい結末だった。この人は残酷な描写が上手い。 推理で次々と真相がわかっていく様子、登場人物の心情描写、やりきれなさ、全部ひっくるめて面白かった。 やっぱり作品を読み進める毎に大月を好きになるし、井口の奥方も味があって良い。峯子の役割もかなり重要だった。 全部読み終わったあと、序章を読み返して物悲しさを感じた。真相がすべてわかってもすっきりしない、あとを引く感じがするがそれがこの作品の良さなのだと思う。 面白かった。

    12
    投稿日: 2025.05.29
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    うーん。著者の『方舟』『十戒』で感動して期待して手に取った作品だったが、本作はハマれず終わってしまった。 物語は、終盤まで謎が重なり膨らみ続けていくので、途中で混乱してしまい、置いて行かれてしまった。文体とか時代のせいなのか、難解な表現のためか拒否反応。。各キャラクターも、探偵はクールすぎるし、主人公は空気のようだし、女性キャラの感情理解もできずだったり、ハマれずで、感情移入がほとんどできず。読解力なのか想像力なのか、楽しめずじまいで悲しい。 飛ばしながら斜め読みでなんとか最後まで読み切ったものの、途中で断念しても良かったかもという読後感。

    2
    投稿日: 2025.05.11
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    中盤までは読むの大変に感じるかも。 しかし終盤は一気に伏線回収、解決に向かう。 表紙は読んだあと見るとゾッとする。 一冊をじっくり読みたい方はオススメかも。

    17
    投稿日: 2025.05.05
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    方舟が好きでこの本も手に取ってみた。しかし自分には合わないのか、長くてまわりくどくて話に全く入り込めず、初めて途中で読むのを断念した。

    2
    投稿日: 2025.04.15
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    オスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』の内容が効果的に使われているため『サロメ』を読んだ後の方が理解が深まりそう。

    0
    投稿日: 2025.04.15
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    作者デビュー作『絞首商会』に連なる蓮野と井口のコンビによるシリーズ第3作。 本作では井口の世に出していない絵画が盗作されるという不可解な事態が発覚。井口が参加する画家の集まりのメンバーがその容疑者となるが、捜査の過程でその中に贋作しているものがいることが判明、さらにはメンバーが次々と殺されていき…という展開。盗作犯、贋作犯、しまいには殺人犯といった物騒な面々を交えた「画家人狼」とでも言うべき混沌とした展開に。 本作ではこれまでとは趣向を変えてもっぱら井口が蓮野不在のままに探偵活動を展開していくやにみえるが、やはりそこは終盤に真打ち登場とばかりに真相を見通した蓮野の名探偵ぶりが痺れる。そして、もう1人の探偵による「冷たい方程式」とも言うべき冷徹の論理とその実行というのが探偵物の根幹はあくまでも探偵の良心や倫理によってでしか保障されていないのだということを痛感させられる。 そして、ラストのこれまで淡々、飄々としていた蓮野の内面を垣間見せるようなある女性との関係性はハードボイルド的なかっこよさがある。

    0
    投稿日: 2025.04.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    んーーーーーー、読みにくい、かな…。 十戒のひとではあるんだけど、あまり合わない文章なのかもしれない…。 トリックとしては、まぁ、うん、って感じかな

    0
    投稿日: 2025.03.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

     凄まじかった。あまりの衝撃に言葉が出ない。個人的には『方舟』より衝撃も大きく、後を引きそうな気がしている。  井口×蓮野の大正シリーズ第3作。外に出したことのない絵を剽窃されるという不可解な状況から始まり、戯曲『サロメ』になぞらえた連続殺人が起こる…という、魅力的な謎が満載。  たくさんの謎が撒かれた状態で解決編にあたる10章へ突入。伏線が回収され、一本に収束していく様子は圧巻だが、うす気味悪さも覚えた。贋作犯であることが盗作犯ではない、という消去法にはとても驚いた。  そして訪れる断頭台。帯に一切の誇張なし。これ以上ないタイトルだと思う。犯人の異常性や淡々とした描写にゾッとした。  井口は絵を売るために盗作犯を暴く必要があり、今作では探偵役になる。真実を暴こうとした代償は重い。では蓮野はどうか。気乗りしていなかった彼がすすんで事件を解決しようとした理由が哀しくて切ない。でも重い代償を払った二人のおかげで、彼女は最後に救われたのだと思う。どうか生きて。そして願わくは、彼女と彼の人生が交わりますように(でも独り身でいてほしい)。  1作目では蓮野が「探偵役」、3作目では井口が「探偵役」。真実を暴くという「罪」を犯した彼らは、これからどのように生きていくのだろう。シリーズが続くのであれば、ぜひ読みたい。

    2
    投稿日: 2025.03.08
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    過去に夕木作品を何度か読もうとして、どれもなんだか合わないと思って途中で断念しましたが、今回はサロメの題材に惹かれて何とか読み切りました! 途中まではやっぱりなんか合わない!読みにくい!登場人物のだれにも共感できない!と思ってましたが、最後の2章くらいで、ここまで読んでよかった〜と思いました。 最後の最後にようやく登場人物に思い入れができて、彼ら、彼女らの身に起きたことを思って泣きたくなりました。

    1
    投稿日: 2025.03.01
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    話題だから読んでみよう、「方舟」の人だし、と思ったらシリーズもので失敗!『絞首商會』『サーカスから来た執達吏』『時計泥棒と悪人たち』油絵画家・井口と元泥棒の蓮野の大正ミステリシリーズの系譜でした。登場人物を知ってないと、あれ?これ誰だっけ?と、余計なところで話を読むのが詰まっちゃいます。前作のエピソードとか出てくるし。せっかくキャラ立ちが良い話なのに楽しめなくてもったいなかったなぁ。肝心の内容ですが、画家の井口は高額で購入しようとした絵に、同じ絵がアメリカにあったと言われ買取を保留されます。ほとんど誰にも見せていない絵なのになぜ?それと並行して仲間内でサロメに見立てた連続殺人が。477ページの本で、385ページ時点で主人公井口がここまでのわかっていないことリストを作るのですが、読み手である私も、うん、そうそうこんなに謎が残っているよ?終わるの?って思わされます。なのに!全部解けるんですよ。すごい。また、大正時代の本で、表現や会話の文体が昔っぽくて好きでした。乱歩とか横溝正史とか、あのあたりの探偵ものの香りがします。 連続殺人がグロいのと、犯人の仕返しが変態なので、高校生以上。あー、最後気持ち悪いけどスッキリした。主人公が愛せる分、私は方舟シリーズよりこっちが好み。

    2
    投稿日: 2025.02.20
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    油絵画家の井口は祖父と縁があったオランダの富豪に置時計の行方を依頼される。富豪の来訪の際、立て掛けてあった自分の未発表の絵と同じ絵がアメリカにあったと妙な話を聞かされ盗作犯を探すことに…。 この物語は表紙を開く前から既に始まっている。 グロい表現があるので苦手な人は気を付けたほうがいいかも。あまり感想を述べるとネタバレになってしまいそうなんだけど、それぞれの愛が重いわってなった。果たしてサロメは望んでいたことだったのかな…守ろうとして余計苦しみを増やすだけだったんじゃないかなと読了後も考えてしまう。

    4
    投稿日: 2025.02.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    元泥棒の美青年蓮野と画家井口のシリーズ。 さほど著名というわけでもない井口の絵が盗作にあってその犯人というか真相をさぐっていくうちに戯曲「サロメ」の見立て殺人が・・・ うーん。どうもこのシリーズはなんともいえない読みづらさがある・・なんでだろうな?時代設定とかではないと思うんだけど。まず話の展開というか探偵役の蓮野にどうも魅力がない。裏でなにかしらの調査を極めて消極的にやってる風ではあるけどわかったような態度でなにも語らない。読み手としてはただただ事件と謎だけが積み重なっていく感があって事件が動いていってるのはわかるけど話の起伏に乏しいのが原因なのではないか?そして最後に怒涛の真相解明が待ってるわけですが。そこに至るまでがとにかく長く感じました。 で、結局のところ動機をしては復讐ではあったんですが。それはそれでいい。ひどいことした人間がひどい目に合うというのはふんわり終わらされるよりもよほど好みではある。けども、その復讐相手を探し出すために無関係の人をカジュアルに殺害ってのはどうなんだろうな?今回の犯人のほうが復讐の相手にふさわしくなってしまうし、復讐のカタルシスも失せてしまうような。 あと細かいことなんですが、「手足縛られて全裸で正座の状態で尿道と肛門に薔薇がさされた状態」がよくわからない。尿道はともかく肛門・・・尻の下でそんなうまく見えないんじゃないですかね。それとも茎がこう、屈曲して尻の下からにょろりと?正座しつつ前屈っぽくなれば今度は尿道のほうが見えなくなりそうだし・・・

    0
    投稿日: 2025.02.05
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    探偵役の元泥棒・蓮野と画家の井口のコンビを主人公にした「大正ミステリーシリーズ」第3弾。「誰が、何のために井口作品を剽窃したのか」という冒頭の謎や見立て連続殺人は魅力的ですし、意外性あるロジカルな解決やインパクトのあるクライマックスに舌を巻きましたが、全体が冗長で退屈に感じたのと剽窃の真相が貧弱で、スッキリしない読後感でした。

    1
    投稿日: 2025.02.01
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    本当に方舟を書いたのかと疑うほどにまわりくどい展開であった。500ページほどだったが展開が遅く、めちゃくちゃ読むのに時間がかかってしまった。最後の推理と終わり方はすらすら読めた。

    0
    投稿日: 2025.01.23
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    さすが春央先生といった作品 真実が結構重かったけどまぁ終わり方でなんとか救われたかな サロメの断頭台が結構すごい装置でハルオイズムをすごい感じた

    0
    投稿日: 2025.01.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大正時代の画家の話。 少し怖い描写もあったけれど、ホワイダニットがスッキリとして良かった。 方舟や十戒とはまた違った雰囲気だったけれど、好きな作品。

    0
    投稿日: 2025.01.14
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    戯曲サロメに沿った連続殺人が発生する大正ミステリ。シリーズ物だとは思わなかったが、これだけでも読める。けど過去とか踏まえて読みたかったなぁ。タイトル含め序盤から謎がどんどん積み上がる、そして真実が明かされる度に呆気に取られ終焉に言葉を失う。

    0
    投稿日: 2025.01.12
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    なんとか読みきった!何度途中でやめようかと思ったことか… 『方舟』『十戒』がとてもおもしろくて、今作は大正時代が舞台なのですごく期待値を上げていたのに、本当に同じ作家さん!?って感じ。 “10 断頭台”だけは、『方舟』や『十戒』と同じ衝撃があってよかったけども。 ストーリーがごちゃごちゃしているのに、キャラが立っていない(というか、人となりがあまり書かれていない)から分かりにくい。 「なんでこの人怒ってんの?」と思うことや、ブツ切れのシーンが繋ぎ合わさっていて、本当になんだかよく分からなかった。

    0
    投稿日: 2025.01.08
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    12月-09。3.0点。 画家の井口、元泥棒蓮野シリーズ。 井口の絵を買いたいという外人が来る。ただ、外国にはその絵とそっくりの盗作が。。。 モデルの女優の正体は意外だった。

    0
    投稿日: 2024.12.26
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    要素が多くて整理するのが大変だったけど、全て綺麗に伏線回収して、なにより結末はこれぞ夕木春央という最高に最悪の気分の悪さ!!この人の書くラストはクセになる! 大月が癒しで推しです

    0
    投稿日: 2024.12.18
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    まるで関連の無さそうないくつもの事象が、一つの筋道で繋がっていく解決編が綺麗だった。なかなか読むのが辛い箇所もあったけど、そこは夕木春央らしさなのかもしれないと思った。

    0
    投稿日: 2024.11.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大正時代の美術グループ所属会員たちを巻き込む絵画の盗作疑惑に始まり、贋作グループの暗躍、連続殺人事件と次々に事件が起こる。これらの事件に関連性はあるのか?それぞれの犯人は?というミステリー。 長さにダレる部分も多いが、犯人の意外さ(こっちなん、と素直に引っかかった)、何より何故戯曲サロメなん?…というホワイダニットが上手い。最後まで読むとタイトルに得心が行く(少々反則気味にも思うけど) 知らずに読んだが、実はデビュー作の「絞首商會」に始まる一連のシリーズだということ。登場人物が過去の武勇伝に触れたりするのはそういうことやったのかぁ…と気づく。 とはいえ、単独で読んでも特に違和感はなく読める。探偵役の蓮野やワトソン役井口の姪峯子の背景は知っておいた方が良かったかなぁとは思うが。

    1
    投稿日: 2024.11.23
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    後半にさしかかると急激に話が進みだしびっくりした。いろいろなことが複雑に絡み合っていて頭が追いつけない所もあったが面白かった。 蓮野をはじめ登場人物がみんな個性的すぎる。

    4
    投稿日: 2024.11.03
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    「方舟」の著者、夕木春央さんの長編作品。 画家の井口は自身の作品が盗作されていることを知り、盗作犯の正体を探るも、時期を同じくして周囲で殺人事件が連続して発生。それもオスカー・ワイルドの「サロメ」に見立てた殺人に発展して…。作品の盗作と殺人に関係は如何に。果たして、井口は盗作犯を探し出せるか。 解決パートがこの作品の魅せ場だと思うのですが、そこに至るまでがなかなかしんどかったです。 見立て殺人やその他細々したことが起こるのですが、どれもその時点では解決せず、登場人物と共に読み手も翻弄され、お預けをくらった犬の気分に。 これら数々の事件の先に解決編でのカタルシスが待っているので、乗り越えてほしい…!全てに意味があり、きちんと回収するのはもちろんのこと、「逆転の発送」な要素もありで、改めて著者の構成力、筆力の高さを感じました。

    1
    投稿日: 2024.11.02
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    序章 〝人が住んでいるとは思われない、木箱のような二階建てのバラックで一人の男が自殺の支度をしている〟 うわぁ~ なんだか恐ろしげな様子((((;゚Д゚)))) そして本編 画家の井口が描いた一枚の絵。 〝薄暗い部屋に、直線的な幾何学模様の柄の、燃え立つようなオレンジ色の洋服を着て立つ女。 厳かな美しさを持つ素晴らしい作品〟 これとそっくりな絵が見つかり、盗作疑惑が浮上。 井口が盗作犯を見つけ出す為に動き出すと、次々に恐ろしい事件が発生する! とても面白そうな展開なんだけど、何故かなかなか読み進められなかった。 どうしても物語に入り込めなくて、半分読むのに数日かかった。 さすがに終盤の解決編は引き込まれたけど、私にとっては読みづらい作品だったかなぁ。 そしてラストの断頭台のシーンはあまりにも衝撃的で、想像するのすら恐ろしい。 この作品、何かの続編なのよね? 読んでないから楽しめなかったのかな(・・; でも読みづらいのは、文章が自分に合わないのかも。

    65
    投稿日: 2024.10.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なんか自然に、捕まった泥棒が仲間に入ってるなと思ったらそもそも蓮野さんがメインのシリーズものなのね。 『方舟』→『十戒』から来ての今作だったので全く知らずにみなさんの感想で知った。 なので最初は時代背景も現代だと思ってたのに、宝石入った時計が五千円〜とか言い出したあたりで急いで描く脳内背景を修正した。 盗作犯を見つけるはずが次々と殺人事件も起こり、これは盗作と関係あるのか?なぜ『サロメ』に屍体がなぞらえてあるのか? 推理パートはちょっと読むのがだれてくるところもあった。 たまに出てくる岡嶋あやはなんでこんな絵のモデルになったくらいで高飛車なの?と思ってたけど解決パートでめちゃくちゃ事件の中心人物だとわかって吃驚。 解決パートはすごく丁寧に井口くんがアホ役でいろいろ聞いてくれたおかげで同じくアホなわたしにもついていけた。 井口くんと大月さんのやりとりが愉快だった。 「おい、変なもんがきたぜ」「見りゃわかるよ」「俺のことじゃねえよ」て掛け合いが2人の仲の良さが出てて特に好き。 あやを襲った3人への報復のギロチンは残酷だったけど、笹川医師って別に肉親でもないのにそこまでする気持ちをあの3人に向けるか?とちょっと違和感。それまでにも3人も殺してるし…。残酷な描写を書きたかったためだけのシーンに思えてしまった。 『方舟』ほどの衝撃はなかったな…あれは尾を引く衝撃だった…

    5
    投稿日: 2024.09.24
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    画家の井口がある女優をモデルにした自作の盗作犯を探すうち、関わりある人達の様々な悪事が明るみに出て、遂には見立て殺人へと発展していく。 犯人当てらしく周到に積み上がっていく論理のブラックさが鮮烈。 それぞれの悪事が結びついていく終盤、相変わらず逆説の巧みさに目を瞠り、犯人の濁りない殺意に慄き、そのまま目に焼きついた惨劇。 『絞首商會』以来の大ボリュームな長編で、絞首〜と同じく推理のとっかかりが掴みづらいまま進むけど、またもや主題を大事にすることが謎解きの鍵だったな。 シリーズ3作目にして今作は井口が主人公の回。 そして『方舟』『十戒』を経て夕木さんの作風に容赦のない犯人像が加わっていて...。 大丈夫か井口...。

    0
    投稿日: 2024.09.02
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    大正ミステリーシリーズ。 画家の井口は、元泥棒の蓮野を通訳として連れて、祖父と縁のあった富豪のロデウィック氏と会う。 井口の絵を見たロデウィックは、そっくりな作品を見て同じものをアメリカでも見たと言う。 そこから盗作犯を探すことになり、動き出すと同時に連続事件が発生して… それは、まさに「サロメ」を模したかのような…。 絵のモデルの過去が暴かれたときには…まさかこんなことがあったとは…と。 長い、長いのだが、気になって読むしかない。 次々と起きる事件に先が読めない… と想定外の犯人と断頭台の残酷さに茫然となる。 今回は、井口と奥さんの紗江子が場の空気を変えてくれたり、峯子はお茶目で明るいのでいくらかほっとする場面もあった。 蓮野の活躍ももちろんあるが、見目麗しいが素っ気なさは相変わらずだった。

    69
    投稿日: 2024.08.30
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    お笑い好きとしては井口ってウエストランドしか浮かばなくってずっと井口が頭の中に出てきた。乱歩みたいな大正ロマン的な探偵小説的に進んでいた話が、ラストで阿鼻叫喚。こんな仕組み考えたの凄い!こういうの嫌いではない。

    12
    投稿日: 2024.08.26
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    久々に読んでいてとても大変だった。なにしろ長い、でも先が気になる。 枝葉の如き伏線が大量に出てきて(一部本当にこれはただの枝葉では…と思うものもあり)正直『方舟』『十戒』からこの作者に入った身としては、別人の作か?!と思うくらい。 一方で結末の衝撃性は帯の煽りを超えてきた。これもし映像化したら凄まじいインパクトだけど、未だおじさんが権力を持つことが多い放送・映画界では厳しいかなあ。 「美とは何か」「美とは所有し得るか」が裏(?)テーマであるがゆえに、もしぴったりのキャスティングで・もう少しテンポ良く構成して映像化したら傑作になりそうだと思った。 かなーりお腹いっぱいになったので、本シリーズの続編よりは、できれば『方舟』の”あの人”をもっと読みたいというのが本音です。時間にゆとりある夏休みの読書としてはよかったかなと思います。 【追記】ピンと来なかった理由の1つ、本作とは関係なしに私がサロメに結構思い入れ強いからかも。サロメをモチーフにするならばもう一声頑張ってくれぇ感が否めず… (原田マハ氏の『サロメ』と塩野七生氏の『サロメの乳母の話』。特に後者は、確か中学生くらいの時に読んで私が歴史創作物に目覚めるきっかけになったんでした) (あと松浦だるま氏の『累』における劇中劇としてのサロメ、そしてそれを舞踊含め見事に映像化してくれた土屋太鳳嬢にも、強い憧憬があって本作への期待値高かったのだな)

    17
    投稿日: 2024.08.20
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    油絵画家の井口は、元泥棒の蓮野を通訳として連れ添い、祖父と縁のあったオランダの富豪•ロデウィック氏の来日を出迎えた。美術品収集家でもあるロデウィック氏は、アトリエで井口が描いた絵を見て、「そっくりな作品をアメリカで見た」と言う。未発表の絵を、誰がどうやって剽窃したのか?盗作犯を探すうちに、井口の芸術家仲間の贋作疑惑や戯曲『サロメ』に見立てた連続殺人が発生して… 盗作事件から端を発して、贋作事件及び見立て殺人に連鎖し、果ては冒頭に書かれた孤独な芸術家の自殺にリンクしていく、謎が謎に繋がっていく見せ方が上手い。 剽窃、瑕瑾、閨房など見慣れないワードが出てくるため読みやすくは無い(国語の勉強にはなる)。大正時代を舞台とした旧時代的雰囲気は「本格ミステリ」にマッチしていると思う。 キャラクターでは、井口の妻の紗江子と井口の画家仲間の大月が良い味出している。ピッチフォークを構える紗江子が目に浮かんで微笑ましいし、大月のデリカシーの無いセリフ回しが笑える。 やや冗長に感じる序盤〜中盤を越えた後の“解決編”は、提示された謎の数々がロジカルに紐解かれ、作者の真骨頂とも言っても良い“うすら寒さ”を禁じ得ない展開が待ち構えている。常軌を逸したホワイダニットに、目を背けたくなる衝撃的な罪と罰。オェー。 “元泥棒”で“美青年”で嘘を吐くことを病的に厭う癖のある蓮野が探偵役を担う。シリーズものとは知らずに読んだ。蓮野&井口の過去の出来事も気になるので、他のシリーズ作品にも手を出してみようかな。 本格ミステリ・ベスト10 6位 SRの会ミステリーベスト10 9位 《蓮野&井口シリーズ》 1.絞首商會 2.時計泥棒と悪人たち 3.サロメの断頭台

    21
    投稿日: 2024.08.18
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    なかなか物語と登場人物を把握できず…中盤まではかなり時間がかかりました。 シリーズものなんですかね。 方舟、十戒のイメージが強かったからか、 諸々戸惑うこともありましたが、 後半は一気読みでした。 戯曲「サロメ」になぞらえた殺人と贋作犯。 ラストは…読後に表紙を見て納得しました。

    4
    投稿日: 2024.08.17
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    『絞首商會』の蓮野&井口シリーズ。 井口の絵に盗作疑惑が持ち上がり、冤罪を晴らして絵を買ってもらうために自分の絵を真似た犯人を突き止めようとする井口だが、連続殺人に巻き込まれてゆき… 序盤は少し冗長だったが、後半はわりと一気読みだった。犯人がそれぞれの被害者を殺す動機がすごかった。ラストも衝撃的。 蓮野は得体がしれないし、峯子の今後の成長も気になるので続編に期待。井口の奥さんの紗江子がいい味を出している。

    4
    投稿日: 2024.08.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    絞首商會の蓮野シリーズの最新作。 絞首~を読んだばかりだったので、鮮度の高いうちに飛びついて読みました。 大月のデリカシーの無さが気持ちよく癖になってきたり、相変わらずの峯子ちゃんのほっとけない感じ、ある意味最強な紗江子さんなど個性的なキャラクターのおかげで楽しく読み進められます。 本筋のミステリーは徐々に不穏さとグロテスクさを増していくのですが最後グロさ残酷さのレベルがとんでもないことになっており、コントラストがすごいです。絵的にも精神的にもきついですが、あそこで井口に語らせている内容がある意味この本のテーマだったりするのかなと考えさせられました。 (作品と作家の人格について。作品を自分の目で評価した気になっている人間について。のあたりは自分にもぶっ刺さってしまい痛かったです) あと、絵描き仲間(?)あんなに死んじゃって、次あるのかな…?と無意味な心配もしてます。 時計泥棒~を読んでないことに気づいてしまったのでこれから取り寄せて読みます。このシリーズ好きです。

    1
    投稿日: 2024.08.12
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    舞台は大正時代。画家である主人公の井口の絵を盗作した犯人を探していくうちに、井口の所属する絵の会の人間が贋作を作っていたことが分かり、更にその会の人間が次々に殺される連続殺人事件が起こる…というお話。 井口と蓮野のコンビが事件の謎を解決していくこのシリーズは好きなんですが、ちょっと話が冗長かな…と。ずっと淡々とした調子で話が進んでいくので、読んでて少し飽きてくるんですよね…。盗作、贋作、謎めいた女優、殺人事件…と魅力的な題材なんですが。 最後にゾッとするような仕掛けがあって、その場面はめちゃくちゃドキドキしました。犯人たちの所業は万死に値するような酷いものなので、あの顛末も納得なのですが(むしろ快哉を叫びたくなる)、井口と蓮野に報復殺人を肯定してほしくないし…というジレンマを感じながら読みました。 全体的にもうちょっとコンパクトに纏まっていたらもっと良かったなぁと思う作品でした。

    1
    投稿日: 2024.07.28
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    大正、あるいは昭和の初頭を舞台にしたゴシックホラー的な作品。ホラーではなくミステリーなのかな?当時の世俗をよく理解してないので、モダンな雰囲気は新鮮です。端々に見え隠れするグロテスクな表現は、ちょっとしたスパイスですね。

    0
    投稿日: 2024.07.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    無茶苦茶キャラが良い登場人物(大月)がでてきます。良く言うと、そのキャラによりユーモアが加えられ、幅のある内容と捉えられますが、悪く言うとシリアスさにブレが出ていると感じられるかもしれません(私はそのユーモアが好きでした)。 シリアスだからこそ活きるのかもしれません。

    1
    投稿日: 2024.07.14
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    477ページの大作。 油絵画家の井口が女優のあやを描いた絵と同じものが亜米利加で死んだとされる柳瀬の家にあるのを、オランダの富豪・ロデウィックが見たという。盗作したのは誰なのか。井口が盗作犯でないことが証明されれば、ロデウィックに買い上げてもらえるとあって、井口は盗作犯探しに乗り出す。同じ時期に、井口の姪の峯子が偶然通りかかった中野の空き家で、サロメの衣装を着た美女が刃物で殺されているのを偶然見つけてしまう。それ以後、芸術家の集まりである白鷗会の面々が集まるときに、メンバーが次々と殺されていく。しかもサロメの衣装を着せられて。友人の蓮野や仲間の大月と調べまわっているうちに、贋作に手を染めている人物がいることがわかるなど、事件は複雑さを増してくる。蓮野の洞察力によって、少しずつ真実に近づいてくるが、待ち受けているのは、想像を軽く超える事実であり、事件の大元なのだった。最後の場面は絶対に映像化してほしくない凄絶さで、真犯人の正気の狂気を見る気がした。

    3
    投稿日: 2024.06.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読むのに苦労した。何故だろう。 480ページ程度の本だが、物語が大きく動き出すまでが長くて、なかなか読み進められなかった。 あらすじで読んでいた絵画の模倣犯を調べているうちに殺人事件がーーというのも、100ページ以上読み進めてからの話。 以下ネタバレ。 画家の井口は海外からの美術品収集家ロデウィック氏から自身の絵を買いたいと言われる。しかし、その絵は外国で似た絵を見たことがあると言われ、誰かが自分の絵を模倣したのではないかと犯人探しに乗り出す。その絵のモデルとなった女優にも話を聞いていく。その女優岡島あやは、整形して現在の地位を築いていた。そんな中、井口の絵描き仲間が死体で発見される。 模倣犯は誰なのか、そして贋作作りを行っていた画家仲間を殺したのは誰なのか。この二つの事件の犯人は同一人物なのか。 結果…あやは、整形前は見たことがないほどの美女でその美貌により過去に強姦されていた。その経験を苦に整形をした。その手術の執刀医が犯人。井口は模倣犯を探し、執刀医はあやの強姦犯を探していた。 いやー。話は面白かったと思う。文章なのか、読み進めるのが難しくて読み終えるのに時間がかかってしまった。本当にこれは文章の好みだと思う。描かれている時代も現代よりも少し前だからなのか。うーん、個人的にはもっと簡潔にまとめて欲しかったかなぁ。

    6
    投稿日: 2024.06.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    夕木春央作品は2冊目。 「方舟」が個人的に大ヒットだったので期待していたが、大分雰囲気は異なる作品だったし、大正ミステリシリーズ第三弾とのこと。 前作まで読んでいないせいかキャラクターが掴みきれなかった感じはあるが、ストーリーの流れには特に影響はなかったはず。 なんだか読むのが疲れる作品だった。 本筋に関係あるのかないのか分からないやり取り、本意を掴みかねるやり取りが多く、間延び感がすごい。 また大正らしさを出すためなのか聞いたこともない言葉が多々出てくるし、台詞も現代的ではないのでいちいち理解に時間がかかるしで、なかなかストーリー自体に集中できない。 さらに次々色んな事件が起きるのだが、それらがなかなかまとまらず、登場人物も多いので理解が追いつかないまま終盤に…。 そして最終章で一気に探偵役と犯人による種明かしが行われるが、色々ありすぎて分かったような分からないような、無理矢理納得させられたような。 肝心のサロメについても、こじつけのような感じがしていまいちしっくりこなかった。 あらすじは面白いと思うが、小説としてはあまり好きになれなかった。

    1
    投稿日: 2024.06.26
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    あやさんの正体はなんとなく分かっていたけど、理由が辛すぎた。 紗江子さんが良い。 峯子ちゃんいいコ。

    5
    投稿日: 2024.06.25
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    大正ミステリー第3段。とは知らずに読みましたが問題なく読めました。 とは言え、時代が大正なので慣れない漢字などのせいなのかなかなか読み進めるのに苦戦しました。 自作の画を買ってもらえるかもしれないが、その画はアメリカにも全く同じ画があるので、盗作ではないことを証明しなければならなくなった井口。 盗作犯を探すうちに次々起こる殺人事件。 果たして、盗作犯は誰なのか、殺人犯は誰なのか、、、 解決まで長かった~。

    2
    投稿日: 2024.06.23
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    夕木作品第3弾。前作「十戒」のプロットが簡単過ぎたためか、今回は練りに練っている印象で、プロット自体は面白いし、舞台設定もなかなか良い。サロメを題材に取っているのも好印象ではあるが、兎に角長すぎる。絶対途中で読むの止める人が多数いると思う。長い割に中心人物以外の周辺描写が今一つで、冗長な割に必須描写が足りない印象。多分文量は半分でコンパクトにスピーディに描いたらもっと面白い作品になったと思う。残念な作品。

    1
    投稿日: 2024.06.21
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    画家の深江龍紅という中野のバラック小屋に義妹の深江時子と住んでいた男が自殺をし、その後戯曲『サロメ』になぞらえた連続殺人事件が起こります。 以下、ストーリーは書くのが込み入っていて私には難しいので書かずに感想のみ書きます。 最初は大月という画家をとりまく白鴎会という画家数名のグループの誰が深江龍紅の描いたモデルで舞台女優の岡島あやの絵を盗作したのか、犯人を捜す話で、あまり私にはピンとこなくて、面白くなく前半を読むのに3日間もかかってしまいました。 後半では戯曲『サロメ』をなぞらえた殺人事件が3件おきますがそれもあまり面白いと思えませんでした。 しかし、最後にこの一連の事件の黒幕がわかってからの解決編は非常に面白くなりこれは星5つをつけざるを得ないと思いました。 やはり、誰が犯人かより、なぜ犯人となったかの方が数十倍面白いのです。 最後に印象に残った一文を。 欲しかったものは手に入った。 もう一つの欲しかったものは、絶対に手に入らないってことがはっきりした。 愛する者はみんななくなってしまった。 憎いものは憎めるだけ憎んだ。

    134
    投稿日: 2024.06.16
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    筆者による大正ミステリ第3長編となるらしい。 来日した米国大富豪に自らの絵を売ろうとしたところ、以前に彼の地で酷似した作品を見たとの指摘が。 盗作の疑いを晴らそうと動く主人公が連続殺人事件に巻き込まれていく。 犯行の展開は幾重にも練られたもので、大正を舞台にした本格ミステリの傑作と言って差し支えない。 連続殺人の動機や結末は目を疑うが。 一途に家庭を守ろうとする細君や、その破天荒さが災いして事件の遠因となる友人、元泥棒にしてすべてお見通しの絶世の美男子、冷静な狂気を秘めた医師、なぜか二階から逃げる羽目に合う姪など、外連味に事欠かない登場人物たちも魅力的。 時代に相応しい文体も相まって、読み応えも十分だった。

    1
    投稿日: 2024.06.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読了。 犯人の気持ちはわからなくはないが、、 読後は後味が悪いかも。 しかし、最後の終わり方とやり取りには 温かいものを感じた。 まぁ悪いことはしてはダメよという話です。

    1
    投稿日: 2024.06.10
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    読み切るのになかなかに時間がかかった。 先は気になるのにどうにも続かない。 試しに井口を松下洸平、蓮野を松坂桃李で脳内変換したら驚くほどペースがあがった。 キャスティング大事。 真相に驚きはなかったけど、ラストのインパクトは相当なもの。

    49
    投稿日: 2024.06.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自分の絵が盗作されていた。犯人を捜すと親しいグループの中に贋作犯がいることがわかる。盗作犯と贋作犯を特定しようとするうちにサロメの連作を見立てた殺人事件が次々に起こり、最後は猟奇的な断頭台へと収斂する。悪人が裁かれるとはいえ最後は怖すぎる!理屈はわかるがスッキリしない読後感。

    0
    投稿日: 2024.06.04
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    「絞首商會」や「時計泥棒と悪人たち」同様、蓮野シリーズ。前作は大正期の混沌としながら新たな文化の時代をうまくミステリーに溶け込ませていた。が、今作はグロさでお腹いっぱい状態。登場人物はしっかり描き分けられていたが、内容が冗長でテンポがなく終わり方もしっくり来なかった。本当なら☆2だけど、好きな作家さんと言う事で忖度して☆3、次回に期待したい。

    13
    投稿日: 2024.06.04
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    後半、なるほどーと思って読んでたけど、もう一度読まないとちゃんと理解できないな。 キャラが好みでした。シリーズものらしいので前作も読んでみたい。

    0
    投稿日: 2024.06.02
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    面白くなかった!!久しぶりに途中で挫折しそうになる。こういう明治大正昭和のあたまくらいの、ちょっとグロいミステリーは、もう確固とした作家さんがいて、敵わないと思う。読んでてもどっか比べてしまって。抜かしてきおった!みたいな感動に至らないなあ。

    0
    投稿日: 2024.06.01
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    画家の井口は、ある時自分の未発表の絵画が何者かに盗作されていたことを知る。さして有名でもない自分の絵画が誰に、何のために盗作されたというのか。元泥棒の友人・蓮野の力を借りて調べるうち、それは連続見立て殺人へと繋がっていった。レトロな時代を舞台にした本格ミステリです。 おそらくこれ、シリーズものだったようです。過去に何かがいろいろあったらしくて、気になるので読まなきゃ、という気にはなりましたが、前作を読んでなくても大丈夫そうです。盗作事件から端を発し、贋作事件からさらに殺人へと。出だしは地味で緩やかに思えた物語が、ぐんぐん加速していくさまに惹きつけられました。やっぱり見立て殺人って魅力的です。 犯人、動機ともまったく考え至らず、完敗。首切りの理由、見立てをした理由が考えもつかず、しかし分かってみれば実に論理的で見事でした。そしてなんといっても圧巻のラストが……このタイトルとそして装丁が表すものの凄まじさに絶句してしまいました。本当にこれは凄い。

    1
    投稿日: 2024.06.01
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    方舟、十戒のような、ハラハラ系を期待していたので、展開を地味に感じてしまった… 推理小説としてはしっかりできていると思うが、犯人探しの目的がもっと惹きつけられるものだったらさらに良かった。

    0
    投稿日: 2024.05.29
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    Amazonの紹介より 油絵画家の井口は、泥棒に転職した蓮野を連れて、数十年前に置時計を譲ってもらった、ロデウィック氏という発明家の富豪の元へ訪れる。 芸術に造詣の深いロデウィック氏は後日、井口の絵を見るために彼のアトリエに訪れるが、立てかけてあった絵を見て、「この絵とそっくりな作品を見た憶えがある」と気が付いてーー? 未発表の絵の謎を追って、井口と蓮野が大正時代を駆け回る! 夕木さんの最新作ということで、どんな衝撃なのか気になったのですが、今回はそういった類ではなく、デビュー作の「絞首商會」の続編となっています。 舞台は大正時代で、どこか明智小五郎がいる世界観なのかなという印象でした。 約480ページというボリュームのある量でしたが、盗作や殺人事件など興味をそそる展開が面白かったです。 ただ、読みにくさがあるように感じました。スラスラと読めるのになぜだろうと深掘りしてみると、ダラダラ感があるように感じました。盗作の真実を追い求めようと奔走するも、大きな変化があるわけではなく、躍動感があまりなかったかなと思いました。 中盤からは殺人事件といったものが発生していくので、前半よりは時間の流れが早く感じるようになりました。 盗作疑惑の真実とは? そして、殺人事件の犯人は? やはり読みどころは後半の真実に迫っていくシーンでした。犯人と真実が分かったときの状況は衝撃でした。 題名の「断頭台」が使われているということで、そういったシーンが登場するのですが、とにかく色んな意味で「痛かった」です。 精神的にも肉体的にも痛いですし、男なら想像するとゾッとするような痛さもあるので、読むのがつらかったです。 別の作品「方舟」を彷彿させるようなゾワッとした空気感が漂っていて、何とも言えない余韻を味わいました。  こうだったらこんな展開とは違った展開でしたので、後味悪い感覚もありましたが、大正ならではの雰囲気があって、楽しめました。

    8
    投稿日: 2024.05.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    しまった、シリーズ物だと思わぬまま手を出してしまった。そのせいもあったのか前半なんとなくとっつきにくくて、真ん中あたりから面白くなってきた。奥様好きだな。最後はちょっとエグみでつかれました。

    0
    投稿日: 2024.05.22
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    前作の短編集もNetGalleyで読みました。 打って変わって、今回はかなりの長編。 正直、「方舟」「十戒」と比べると、 ちょっと冗長な雰囲気も感じますが、 そんな部分も含めて、近代を舞台にした探偵小説っぽい。 (乱歩をはじめとする先達たちと同じ匂いがする) かなり手の込んだ犯行でしたが、 これ、読者に謎を解かせる気があるのかな、 という点は若干気になりました。

    2
    投稿日: 2024.05.22
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    面白かった! 著者の小説は「方舟」「十戒」しか読んだことなかったけど、この本はシリーズ物だったのね。。。 でも前の作品読んでなくても全然ついていけたので良かった。 はじめの方からちょっとずつ謎は出ていて最後にすべての謎が解き明かされる感じが好き。 けど、やっぱり方舟、十戒には及ばないかなぁ 方舟で受けた衝撃が強すぎた。 今後も夕木先生の作品は追いかけていきたい。

    0
    投稿日: 2024.05.22
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    話がなかなか進まず、途中から飽きてきたけど頑張って読んだ。 そしたら最後が悪趣味すぎて、読んだことを後悔した。 自分に合わない本を頑張って読むものじゃないね。

    0
    投稿日: 2024.05.16
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    「方舟」「十戒」 が面白かったので、読み始めたものの、どうもシリーズもののような雰囲気。だってものすごい容姿端麗な泥棒って、キャラがシリーズモノっぽい。調べたところ、大正時代設定のシリーズものみたい。 「方舟」「十戒」と雰囲気違いすぎ。 個人的にこの時代の話好きじゃないし、シリーズ途中から読むのもなぁあと、途中で挫折。 シリーズならシリーズと入れておいて欲しい!

    0
    投稿日: 2024.05.16
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    なんか向日葵の咲かない夏に近いものを感じた。 キャラの性格がほんとに好きになれんで他のやつに比べると面白さはちょっと下かなって印象。

    0
    投稿日: 2024.05.05
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     はじめは、横溝正史や江戸川乱歩の探偵小説を楽しむ感覚で読みはじめた。話が進むにつれて、盗作の目的は?なぜ、サロメをなぞる連続殺人?と謎が深まる中、ラストは蓮野によって事件が解き明かされるとばかり思っていた。定番の、登場人物がみんな集められて犯人が追いつめられる形を予想して。なのに、ラストが衝撃的で凍りついた。やっぱり、『方舟』の作者。

    7
    投稿日: 2024.05.05
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    超★5 絵画の盗作疑惑から次々に事件が発生… 混沌とした謎が一気に紐解かれる傑作 #サロメの断頭台 ■あらすじ 舞台は大正時代の東京。油絵を生業としている井口のもとに、資産家のロデウィック氏が訪れる。彼は井口が描いた女優の油絵を称賛し、高値で買い取る打診をするも、この絵とそっくりの作品を見たことがあると気が付いてしまう。盗用した覚えがない井口は、友人の蓮野と共に調査を開始する。しかし捜査を進めていくうち、さらに恐ろしい事件が展開してしまい… ■きっと読みたくなるレビュー おもろい、超★5 これは高評価、完成度がめっちゃ高いミステリーです。 序盤の盗作疑惑から始まって、次々に起こる事件や謎の提示される。さらに贋作疑惑や人間関係の変化していく様子も読者を飽きさせない。終盤の終盤まで分からないことばかりで、これはどう解決するのか不安になってくるのですが、なんとも綺麗に収束する。ミステリーとして厚みがあるし、お手本のような展開で、読み応えがありました。 登場人物についても分かりやすく魅力のあるキャラばかりだし、作品の中で生き生きとしていて立体的なんですよね。なぜこういった行動をするのか、何を悩んでいるんだろうかと惹きつけられてしまうのです。 推しキャラは女優のあやと白鷗会の大月。気が強く攻撃的だけど、悩み多き女優のあや。すでに往年の大女優といった雰囲気、彼女のおかげでストーリーに生命力が吹き込まれますね。 そして下品さ満載の大月がイイ!男が何人か集まると、必ずひとりは存在するガサツな奴。そりゃ女性に嫌われるだろうなと想像つくけど、素直で愛着があってついつい惹きつけられちゃうんですよね。また他のキャラも台詞の端々まで気を使われていて、どんな人間性かすんなりと入ってきます。 夕木先生は『方舟』『十戒』でキャラが描けてないって言われがちですが、間違いなく制御してますね。本作においては、むしろこんなにも人物や関係性が描けている作品は珍しいってくらい巧妙に描けてます。 さて本作の真相は、想像以上に強烈です。おそらくは予想がつかない。だからこんな展開だったのか、こんなタイトルだったのか、手がかりの理由はこういうことか…なるほど… 終盤、一気呵成に紐解かれる謎解きは圧巻で、ミステリーファンとしては痺れましたね。特に本格ファンには今年必読の一冊です。 ■ぜっさん推しポイント 人間だれしも一度くらいは失恋することがある。その渦中、しょんぼりとしちゃうし、真っ暗な未来しか見えなくなってしまうものです。 しかし本作で描かれる失恋は、潔くて明るく、なんといっても美しいんです。人はつい人間関係にうじうじ悩みがちですが、他人に優しくなれることで、その結果自分にも強くなれるんでしょう。こんなにもカッコいい立ち振る舞いをしたいな~

    97
    投稿日: 2024.05.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    蓮野・井口シリーズ。 映画のようなエピローグから、表題のとおりの展開。 贋作犯と窃盗犯の展開が、最後はこんがらかってなんだかよくわからずじまいは私だけ? 蓮野とあやの関係も、今一つわからず・・・ と謎だらけだけど、また次のシリーズで蓮野の人となりがわかってくるのかしら。 ともあれ、大正時代にワープできる読書体験は毎回心地よいのである。

    6
    投稿日: 2024.05.02
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     天才芸術家の死から始まり、それから盗作疑惑、贋作事件、そして『サロメ』の見立てを連想させる連続殺人事件が起こっていく話で、先中であれだけの謎が浮かんだにも関わらず、終盤でそれらの真相を全部回収していく様子や、大正時代のレトロな感じを思わせる作風、緊迫する展開、そして『サロメの断頭台』というタイトルの回収など、頁のボリュームも合間ってかなりの満足感があった。ラストのシーンは哀しい映画のエピローグという感じがした。

    6
    投稿日: 2024.05.01
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    しっかり真相は解明され、伏線は回収されたのさ。でもこんな文量いるのか…?となってしまった…時代や言葉の違いがあり、事件の概要を理解するのも大変だったせいか、その努力を差し置いてもあっと驚く真相が無かったことにがっかりする(日本語が下手)という、贅沢な悩みを感じた。 最後のリアルな断頭台(ギロチン)の描写、からくりのリアルさが、頭から離れず、かなり読了感悪めでした…

    0
    投稿日: 2024.04.30
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    方舟、十戒と比べるとインパクトにやや欠ける作品だったので星3で。犯人は大体想像ついて、どんでん返しがあるのかと思ったらそのまま。読み終わるまでが長かった。ただ殺人のグロさというか描写がさすがでした…

    0
    投稿日: 2024.04.26
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    なかなか読み終わらなかった… 大正ミステリーという設定のせいか、読んでも読んでもなかなか内容が頭に入ってこない。 500p弱のボリューム、大変だった。 でも、強烈なインパクトを受けたところが一つ。 ラストの断頭台のシーン。映像がリアルに浮かんで、なんとも恐ろしい。こんな怖いこと、犯人はよく思いついたなぁ。

    33
    投稿日: 2024.04.25
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    夕木春央と言えば真っ先に【方舟】が思い浮かぶかもしれないが個人的には今作【サロメの断頭台】の方が印象に残った! 大正が舞台なのも雰囲気的によいが、【方舟】や【十戒】は現代が舞台となってなってるがしっかり棲み分け出来て違った方向性なのも良し! 物語終盤の不穏で嫌〜な想像を掻き立てられる描写は是非とも味わって欲しいですね〜!!

    13
    投稿日: 2024.04.25
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    エピローグは良かった。そこから、何度読み進めようとしても入り込めない。時代背景がいつだこれって思ったら大正。そのせいか?なんせ、全然面白くならない。ワクワクしない。我慢して読み進めるもんじゃないなってことで積読確定。

    1
    投稿日: 2024.04.20
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    最後の場面にはグッと惹きつけられるものがあったが、そこに辿り着くまではテンポが悪く冗長な感じがした。登場人物たちにもいまいち感情移入できなかったかな。大正時代、画家というクセのある設定のためだろうか。方舟、十戒シリーズのほうの続編を期待してます。

    1
    投稿日: 2024.04.14
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    シリーズ前作の「時計泥棒と悪人たち」もそうだが、冗長なストーリーに飽きてしまう。477ページもいらない320ページくらいに短くして欲しい。 素人にちかい画家の絵を盗作した物語が魅力無し。これを延々と謎解きするなかでの殺人事件はあまりに唐突で、最後までこの本に付き合うのが辛かった。

    2
    投稿日: 2024.04.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    重い、兎に角重かった。内容も重量も。背景が少し昔のお話の影響なのかも知れませんが、今までの夕木作品に比べて文章が読み辛く。読むスピードも遅かったように感じました。 そして衝撃だったのは断頭台!自分ならと考えると震え上がるどころではありません。怖気が走りました。あやは綾川の母親なんて事有りませんよね!

    0
    投稿日: 2024.04.11
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    どうにもテンポが合わない。 主人公のキャラ設定も好みでなく、読んでいてイライラするばかり。最後の最後はそれなりに楽しめたけど。 どうやらシリーズものらしいので、もう少しつきあってみないとよく分からないな。

    1
    投稿日: 2024.04.07
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    『方舟』で偉そうな事を言って『十戒』で夕木さんに土下座した私。 さて最新作ははどうだったかというと… 普通でした。決して悪くは無いんですが、普通…。 別に前のようなどんでん返しを期待していた訳では無いんですが、差し引いても普通。(3回言ってしまう程に普通) ですが夕木さんは本来こういう作品が書きたいんだろうなと何となく思いました。 時は大正時代。 主人公の井口はそこまで売れている訳では無いですが絵で食べていける程には認められている芸術家。 ひょんな事から(ややこしいので割愛します)アメリカの大富豪、実業家のロデウィックを出迎える事に。 芸術好きなロデウィックに君の絵を見せてくれと頼まれ、アトリエへと案内したところ、大層気に入ってくれます。 中でもオレンジの服を着て後ろを向いている女性の姿絵を痛く気に入り買取を検討しますが、気になる事が。 ロデウィックはどこかで同じような絵を見た事がある。 贋作疑惑が持ち出され、莫大な値段で買い取って貰う為には自分の作品の方がオリジナルだと証明せねばならなくなった井口は、犯人探しの探偵にならざるを得なくなります。 タイムリミットはロデウィック氏が帰国する2ヶ月後まで。 これだけでも骨が折れますが、更に予想もしない見立て殺人に巻き込まれる事に。 タイトル通り『サロメ』の戯曲に見たてられた殺人が次々と起こり、しかも犠牲者は井口の所属している芸術家や評論家の集まり『白鷗会』のメンバー。 友人である蓮野の力を借りて犯人探しが始まります。殺人者は果たして贋作者に繋がるのか?! 『方舟』の時にも思ったのですが、オーディブルなのでそのせいかと思っていたら今回も登場人物にあまり感情移入出来ませんでした。 個性的な人物も多いのですがいまいちその個性が生かしきれていないと言いますか…消化不良。 とにかく、状況や登場人物達の居る情景が分かりにくく、慣れるまで誰が誰と何にいるって?!と何回か前のページに戻ったり、全然頭に入ってこなくて同じページを2周したり、中々骨が折れました。 (私の頭の方がちょっと…という可能性はスルーして下さい) 普段、ミステリーを読む時には全く推理せず読むタイプなので、最後に真相が分かってスッキリ!と言う楽しみ方をしております。ですが、以前どこかのレビューにも書きましたが時々、本当に時々ですが急にはじめちゃんと化してなんとなくの動機と犯人が分かってしまう時があります。 今回がまさにそれでした。中盤を大分過ぎた辺りで「じっちゃんの名にかけて!!」とか言い出しそうになる位確信があったのですがやっぱり当たってました。 ですが、もしこれがわざと分かりやすい犯人と登場人物を作ったという、夕木さんの罠だとしたら、 かなりの策士だと思います。 当てはしたものの真の真相は予想以上に重たいものであり、犯人が何の為に人を殺していたのか、の本当の理由にもよく出来てるなと驚きました。 夕木さんは本当にラストが面白いので、ラストシーンのプロットから作られてるのでは無いかと思う程。 なら星4でも良いじゃないかと思われる事でしょう。 それがですね、普通なんです。(再三失礼ですが) いかんせん感情が入りません。 ラストも面白いのですが淡々と眺める具合になってしまいました。 ただ、最後の殺人方法、これには眉根が寄りました。 男性の方はご注意を。想像すると大変な事になります。なんという苦痛…。 散々普通と書きましたが、これは私が本格ミステリーを読みすぎたのと、登場人物に感情移入出来なかったせいもかなりあります。 あとは文体の相性ですね。 お話自体は本当によく出来ていますし、お好きな方はとことんお好きなのでは無いでしょうか。 どうやら夕木さんのデビュー作『絞首商会の後継人』と同じ世界観のようです。 あちらがお好きなら間違いなく楽しめるかと。 めちゃくちゃ面白い!!絶対に次も読みたい!!とはならないのに何故か新刊が出ると読まずにはおれない…そんな私と夕木さんの不思議な関係。 (友達みたいに…)

    44
    投稿日: 2024.04.01
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    終盤で何度も「そういうことか…!」と気付かされました。いろいろなパターンを考察しながら読んでいましたが、あの結末は想像できませんでした。 背景にあった出来事や人物の気持ちを思うと心にズンとくるものがあります。

    1
    投稿日: 2024.03.30
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    方舟、十戒と同じ作者さんとは思えない読みにくさだった! 時代が大正時代ということで言い回しについていけないのと情景がイマイチ浮かばない。普段ある程度登場人物の雰囲気とかは思いつくのにこの話はのっぺらぼうだった。 トリックも活字だけでは私の頭で付いて行けず… 難しかったです。

    1
    投稿日: 2024.03.29
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    なかなかヘビーでした、、 どうやら「絞首商會」などと同じシリーズのようです。 そちらのシリーズは今まで読んだことがなかったのですが、大正時代が舞台となっていて、言い回しや、普段使わない漢字などが出てきて、少し読みづらさを感じてしまいました。 やっぱり自分は夕木さんの作品では「方舟」や「十戒」のようなテイストの方が好きでした。

    39
    投稿日: 2024.03.19
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    方舟と十戒をついこないだ一気に読んだばっかりだったので、作者の最新作だと知り手に取りました。 前の2作と違い500p近くのボリュームがあり、読み応えバツグン。数日に分けてたっぷり堪能できました。面白かった。 読み終えた後に調べてわかったのですが、本作の登場人物である井口、蓮野が過去作にも登場しているとのこと。 シリーズものだと考えるのが普通ですが、前の2作でやられているため、何かあるのではと関連作品も読みたくなる。。 すでに夕木春央の罠に掛かっているのかもしれない…。

    7
    投稿日: 2024.03.19
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    サロメと大正を掛け合わせるミステリをとても楽しみにしていました。 今回も容赦なくて、とても面白かった。 自分の絵を買ってくれるという人が、実はこの絵を見たことがある盗作ではないと証明してくれと言われ、その犯人を探し出す間に主人公の周りで殺人事件まで起き両方の証明をしなくてはならなくなった主人公。 がんばれ

    3
    投稿日: 2024.03.18
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    『方舟』、息を呑むほどおもしろかった。『十戒』、そこそこおもしろかった、けどちょっと。この先夕木春央さんの作品が出版されたらすぐ読むかどうかを本書で決めるとしよう #サロメの断頭台 #夕木春央 24/3/14出版 #読書好きな人と繋がりたい #読書 #本好き #読みたい本 https://amzn.to/49InPEd

    11
    投稿日: 2024.03.14