
総合評価
(17件)| 7 | ||
| 4 | ||
| 4 | ||
| 0 | ||
| 0 |
powered by ブクログずっと読まないとと思っていたけど、ついに読んだ。化学工場のそばの、汚い川の流れる、表面的にはきれいに整えられた住宅地に暮らす高校生たち。藪の中で見つけた死体を宝物と言って愛でる、同性愛の男の子の闇。過食嘔吐を繰り返すモデルの女の子。高校の頃、読んでいたら感銘を受けただろうか。主人公が、なんで観音崎くんなんかと付き合っているのかわからず、ずっと悶々とした。
0投稿日: 2025.10.16
powered by ブクログだいすき。 人の悪いけど分かるよみたいなとこいっぱい感じ取れる 人生なんて大半がキレイぶってるのに、不倫とか野蛮なこと考えてるやついっぱいいるもん 自分だって卑屈になって嫌になっちゃう時あるし、別に幸せなのにね頭では恵まれてるって分かってるのにね
0投稿日: 2025.07.06
powered by ブクログ何度読んでもすごいな。 観音崎君、山田、吉川こずえ、田島さん、ルミちゃん、ルミちゃんの姉はそれぞれ何か重いものを抱えている。主人公若草ハルナは彼らを見る。 ルミちゃんがおかしくなった後の、「あたし達は 何かをかくすために お喋りをしてた」というのが本当だなと思った。 あとは「平坦な戦場で 僕らが生き延びること」。
0投稿日: 2024.02.24
powered by ブクログお前は急に怒るから怖い。いきなりアカウント消すから怖い。ちょっとからかったくらいで怒るなよ。子供じゃないんだから。違う。そうじゃない。豹変というものは実際突発的に発生するものだが、その直前の出来事はきっかけに過ぎない。膨らませていた風船が破裂するように、心も然るべき時に破裂する。原因は今まで降り積もった全てであり、直前の出来事など最後のひと押しでしかない。それにもかかわらず、直前の出来事だけを切り取り、それ以前の背景を切り捨てる行為は、意図してやっているのなら悪質で、意図せずやっているのなら愚鈍だ。
1投稿日: 2021.02.18
powered by ブクログやっぱりいい。 岡崎京子の漫画は文学だって言われる通り、小説を読んでるみたい。 絵も素敵やし、合間合間の言葉だけのシーンが突き刺さる。 ぼくはあの人を見てるだけでいいんだってゆうシーンがあぁっ…てなる
0投稿日: 2021.01.03
powered by ブクログ映画から入って読んでみた。今よりももっと「世界」がせまかった時代の高校生の苦しさがすごい。つながろうと思えば「世界」につながることの今とは違って学校という密度の濃さがすごい
0投稿日: 2020.08.20
powered by ブクログ社会学・政治学的にも重要な作品ということで知人から勧められて読みました。 現代に充満している不安や閉塞感を鋭敏な観察眼で捉えて、描き出していて、見ていて辛いのだけど目が離せない作品でした。 この作品には、悪人も狂人も出て来ませんし、戦争もなく、社会は落ち着いています。それなのに、みんな確かに苦しんでいる。私たちは、なにと戦っているのでしょうか。 「平坦な戦場で僕らが生き延びること」 この言葉を作り出すまでに、作者の岡崎さんはどれほど苦悩したのでしょう。この一節に、私たちの苦悩が詰まっている気がしました。 私たち一人一人を救ってくれる、偉大な作品に出会えました。
1投稿日: 2020.04.02
powered by ブクログキャラクターがみんな狂っていて、彼らの体液、工場からの汚染で汚れた河川のそばで彼らはどんどん毒気をすって、狂っていく。このぐちゃぐちゃさがたまらなく好きです。今夜もう一回読みます
0投稿日: 2020.03.19
powered by ブクログお気に入りの読書喫茶にて読了。幸いこういう破滅的な世界は身近にはなかったが、けっこうリアルなんだと思う。高校生という若さと世界の狭さ故に、簡単に愛憎や性欲に振り回され過ちを侵してしまうのは想像できる。 とりあえずおもしろい。
0投稿日: 2019.09.01
powered by ブクログ映画の予習として漫画の『リバーズ・エッジ』を読んだら、高校生くらいに読んだことがあるのを思い出し、気分悪くなって結局映画は観なかった。腐女子のねえちゃんが「あちら側」として雑に描かれていて、自分も「そちら側」だよなあ、と。
0投稿日: 2019.02.24
powered by ブクログ"平坦な戦場"ってものすごくしっくりくる言葉だな。 学校でくだらないお喋りをして、なんとなく恋人を作ってみる。平坦な毎日だけど、毎日が戦い。 生き延びるために、何かを探したくて死体を宝物にしたり。 ギリギリのところで保たれてた何かがふいにぷつっとキレる瞬間が恐ろしかった。それもいつか忘れてなかったことになるけど、戦いは終わらない。 登場人物みんなの心情が描かれていて、誰かしら、または全員に共感できるはず。 読後の気持ちは重い。そしてうまく言えないけど、岡崎京子さんの作品を読んだ後の、漫画の登場人物たちはどこかで生きていて、わたし自身も間違いなく今戦いながら生きているんだと思えるこの感覚が好き。 (わけわからない感想でごめんなさい)
1投稿日: 2018.07.21
powered by ブクログあたし達の住んでいる街には河が流れていてそれはもう河口にほど近く広くゆっくりよどみ、臭い。そしてあたしたちの学校もその河のそばにある。深みのない、のっぺりとした書き割りのような戦場。 時代の子どもたち、よく描けたなぁ。
0投稿日: 2018.04.09
powered by ブクログ岡崎京子の代表作であり映画化もされた「リバーズ・エッジ」のオリジナル復刻版。 前に読んだのはいつかが思い出せないが、再読してみて思うのは、我々が想像し得るレベルの惨劇はどこかで必ず起こるが、我々はその全てを知覚できるわけではない、ということだ。であるがこそ、人間は狂わずに生きていくことができる。ドブ川のほとりで白骨化した死体の死の理由を知らなくても、日々の生活は流れていくように。 せっかく復刻版を買ったので、ぜひ繰り返し読みたい。というか恐らく読み続けるのだろうということを改めて確信している。
0投稿日: 2018.03.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
岡崎さんが漫画を描けなくなってから何年経ったのだろう? この「リバーズ・エッジ」は今から25年前の作品だそうです。 当時の雑誌『CUTiE』でチョロチョロ見ていた記憶はあるのですが、今回は通しで読めたので良かった。 ただ、もっと早くに読んでおけば良かったと思いました。『pink』『ROCK』辺りは読んでいたのに、この作品を読んで居なかったのは失念。 「リバース・エッジとは何なのか?」という第一次感想。 題材が高校生という内容と余りに現実と掛離れたハプニングに「有得るのか?」という疑問を持ってしまいました。 ただ、セクシャリティな男友達・浮気・妊娠・クラスメイトの死・薬物中毒等々に対しての高校生なりの無気力感と心理浮遊力の現し方は岡崎さん独特で、その部分は強く伝わりました。 作画に対して批評する方もいらっしゃるみたいですが、 私は岡崎さんの線画みたいな絵が好きなので早く復帰して欲しいと願う一人です。 この作品は半月もしないうちに映画上映されるので、ソチラも鑑賞したいと思っています。
0投稿日: 2018.02.12
powered by ブクログ実写映画化を前に初めて読んだ。 90年代エッセンスが詰め込まれてるのに、古さをあまり感じなかった。中高生の頃の私がリアルタイムで読んだら刺激が強すぎたかもしれない。 二階堂ふみと吉沢亮の実写化、俄然たのしみになってきました。
0投稿日: 2017.12.06
powered by ブクログ痛々しい。自分はもう、こんな世界には住めないと思うが、若き時代にちょっとした偶然があれば、と思う。20世紀末日本社会に生まれるべくして生まれた傑作だと思う
0投稿日: 2016.09.05
powered by ブクログ作中の彼・彼女達は河のすぐ傍にある空き地に転がった一人の死骸を通してのみ繋がっている。死という圧倒的なリアリティの前で、彼・彼女達は自分たちの生ですら造り物、紛い物と錯覚してしまう。虐められっ子の山田は、ガールフレンドと共に水族館へと足を運ぶが、そこで彼は、人工的に取り繕われたこの空間をひどく奇形的と感じ、そして自分の生き方もこの牢獄に囚われた大勢の魚達とほとんど同じであることに気が付く。日常という、生活の恒常性を保つために作られた人工的な空間の中で、もはや彼は生を実感することができない。そして彼は、深いプールの中を泳ぎ切った後に息継ぎするように、その死骸の元へと足を運びつづける。 彼・彼女達の日常は、死骸が失われてから急激に崩壊していく。彼・彼女達の会話は、彼女達の本質を露わにするどころか、まるで筋違いの道案内をしてしまうように、間違った認識へとお互いをいざない、そしてその軋轢が閾値を超えたとき、お互い傷つけ合いはじめる。 この生活空間をいくら飾っても、自然を排除しようしても、私たちと私たちの心は結局のところ自然そのものであり、ある時突然、私たちと私たちの心は無意識のうちに日常にすっぽりと穴を穿ち、お互いを滅ぼし合い始める。そんな危うさを、岡崎京子は私たちに伝えたかったのかもしれないのだな、と思った。
0投稿日: 2015.06.29
