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何年、生きても
何年、生きても
坂井希久子/中央公論新社
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総合評価

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    このレビューはネタバレを含みます。

    偶然に入手した祖母の手記から遠い過去が明らかになってゆく。祖母が守りたいと願い生涯をかけて尽くした一人の女性。幼き頃の約束により綿々と続く相思の仲。守る者と守られる者は恋人であり姉妹であり母娘であり侍従という多様な関係性をもって時を重ねる。とある出来事から双方の想いは交差し、強い絆で結ばれていたはずの二人の関係に終焉が訪れる。そして手記を読む私にも自身についての知られざる事実が・・・ 戦時の描写が生々しく、否応なく訪れる生死の狭間で生きる人々の姿が想像される。人はなぜ争うのか。当事者には不幸しかもたらさない戦争が繰り返されるのはなぜか。ニュースに流れる他国の争いがやけに身近に感じられた。 人はそれぞれにうねった道を歩み、幸せと思える状況を自らが作るのだと思わせてくれる作品。着物がキーワードになったストーリーは他に記憶がなく新鮮で面白い。

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    投稿日: 2024.04.04
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    優柔不断な夫に見切りを付け、家を出て着物のネットショップを営む美佐。実家の蔵で、箪笥に隠された美少女の写る古写真を見つけ……。〈解説〉高頭佐和子

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    投稿日: 2023.09.13