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彗星交叉点
彗星交叉点
穂村弘/筑摩書房
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総合評価

34件)
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    まぁまぁ。 前に読んだこの方の本の方が面白かった。 期待が大きかったので、物足りない。 北見ハッカが頭痛に効くとは知らなかった。新しい発見。

    9
    投稿日: 2025.11.09
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    日常に溢れている絶妙な言い回しやフレーズのおかしさを集めた本。つい笑ってしまう。私も街中で不意に聞こえてくる会話の断片に注意してみたい。

    0
    投稿日: 2025.09.13
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    1つのエピソードが短すぎず長すぎず、丁度よい長さで、読みやすかった。 内容もクスリと笑えて面白かった。 ただしニヤついてしまう時があるので外では読めない(笑)

    0
    投稿日: 2025.08.31
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    ほかの本に比べてかなり身近な日常のなかの細かいネタを集めたエッセイと思う。 日々感じる言葉たちに対する違和感など、こんなふうに共感できる文章にできるの穂村さんはすごい、まねしてみたいと思う。思ってるだけですが。

    0
    投稿日: 2025.08.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「偶然性による結果的ポエム」についての考察。短歌を書くにはこういう感性が必要なのだとしみじみと。私も偶然性による結果的ポエムを集めたいと思ったが、子供たちは毎日ポエムを繰り出してるわ。 ――子供の眩しい言葉たちを耳にすると、私の世界像はすっかり固まってしまったのか、と不安になる。しかも、日々のメンテナンスで手一杯なのだ。今が来月で会社員の子がうっかり炭酸を飲んだために舌が溶けてずろっと生え替わる世界は、もはや夢の中だけだ。

    0
    投稿日: 2025.06.03
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    どうしてほむほむのところには、面白い言葉がやってくるのだろう。 やっぱり言葉に敏感な人のところに、言葉って集まってくるのだろうか。 言葉だけではない、変なシチュエーションや変わった人も、彼のところに集まってくる。 「今、来月?」ってお母さんに聞く子ども。 「わたし、くノ一のキャプテン」と宣言する女の子。 「外国人風デザインカット……6300円」な床屋さん。 私も街中の変な言葉や変なものに敏感になろうと、意識的にアンテナを研ぎ澄ましていた時期があったのだけど、やっぱり素通りされてしまう。 何が違うんだ! どうすればこういう愉快な経験ができるんだ! 亡くなったお母さんの口癖、4つ。 1.おだって――これは、私自身は使わないけど、北海道弁。         ほむほむは「おだてる」の自動詞じゃないかと考察しているが、「おだって」の基本形は「おだつ」         調子になったり、興奮したりしている人に言う。 2.いいふりこき――これは私も使う北海道弁。「ええ格好しい」のこと。 3.しんけいたかり――聞いたことないので調べてみたけど、どうも東北地方で広く使われていたっぽい。「神経質」のこと。 4.はりっはり――調べてみたけど、まったくわかりませんでした。美味しそうに勢いよく食べないときに「はりっはりと食べないねえ」と言われていたらしい。 「AKB48」のことを公開対談の席で「エーケーベー」と言ってしまったほむほむ。 対談相手が「KGB(カーゲーベー)ですか?」と言ったそうだが、私も思ったよ。 KGB(ケージービー)じゃなくて(カーゲーベー)って言うのは、青池保子の『エロイカより愛をこめて』を読んでたってことですよね、少佐。 最近図書館から借りた本に書き込みがされていることが多いのですが、これにも鉛筆で大きな書き込みが。 『血管に 動脈硬化 また出でぬ おやと思ひて いつからなのかききもらしたり』 歌人のほむほむに敬意を表して短歌かと思ったら、最後がものすごく破調でびっくりしました。

    0
    投稿日: 2025.05.26
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    「偶然性による結果的ポエム」というテーマに惹かれて購入。 偶然目にしたり耳に入ってくることばが詩的に感じられた経験があるような気がして、なんでか共感できるエピソードたち。 以前銀だこのお姉さんが「美味しく召し上がれますように」と言ってたこ焼きを渡してくれたときやけにワードが心に残ってメモしておいたことを思い出した。 これからももっと日常に潜んでる詩を見つけていきたい。

    0
    投稿日: 2025.05.10
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    安定の穂村弘のエッセイ。 装丁もタイトルも穂村弘っぽくて良い。 中身も穂村弘らしい世界の見え方、感じ方で期待どおりというか期待を裏切らない。 ただ、同じ味だと言われれば、まぁ、そうなのだが。 味を知っていてもチョコバットは何度食べても美味いのと一緒で、穂村弘のエッセイは何作読んでも面白いのだ。伝わる人にだけ伝われば良い。 星は3つ。3.5としたい。

    0
    投稿日: 2025.04.10
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    タイトルが素敵で手にとってみた1冊。寝る前や少しの合間に読むのにちょうど良いエピソードが多くて読みやすかった。本当に穂村さんの会話を聞いているような、親しみやすい文章と明るい言葉でテンポがよくスルッと読めた。日常を切り取る視点と、言葉での表現力、物事の推察力が素敵だった。何げない日常でも少し興味をもって分析してみると、想像力とユーモアでおもしろくなりそうだと思った。

    0
    投稿日: 2025.03.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    穂村弘さんのエッセイ大好きです。 装丁のかっこよさとタイトルもとても素敵でした。 P.10 同じ言葉を云われたら、私も忘れないだろう。 心の奥に大事に大事に抱え込んで、時々取り出してはぺろぺろ舐めるのだ。「もてそうな感じ、もてそうな感じ、もてそうな感じ、僕はもてそうな感じなんだ」と。 この文章に心を掴まれてなんて言葉は面白いんだと、読書をしていて良かったと思えました。

    0
    投稿日: 2025.01.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ■読んだ動機 ぼくが穂村弘さんの短歌集が好きであることを知ってくれた会社の人が、エッセイもオススメと言って貸してくれた。 ■あらすじ 4,5ページ程度の短編エッセイ集。 ■感想 穂村弘さんのエッセイを読んだのは初めてだったが、1つ目のエッセイから、穂村弘ワールドを感じられた。 日常で触れた些細な言葉や、自分の言動について、繊細な感性で振り返って楽しんだり後悔しているのが、とても良い。 ■以下よかった文章 『忘れ得ぬ言葉』 - それが自信のない項目に関わるものであればあるほど、ささやかな褒め言葉が宝物になる。 - だだし、その項目における貧者だから、安っぽい褒め言葉でも満足するだろうと思われるのは心外。 - 貧しきものだからこそ、贋(ニセ)のきんかを憎むのだ。 - 今までで誰かに云われた中で一番嬉しかった言葉は何か。 - 「ボクサーみたい」 - 例えば、「あなたは信頼できる」と言われて嬉しくない人はいないだろう。 - だが、「ボクサーみたい」は違う。あまりにもピンポイントというか、限定的な価値観だ。 - その言葉は、Nさんだったからこそ意味を持った。 『白い天然、黒い天然』 - 「あなたの怖いものは何ですか?」という質問をしたところ、Mさんという女性から - 「ライオンですね。もし家にいたらと思うと怖くてたまりません。」 - なぜライオン?なぜ家にいたら?毒蜘蛛とかの方があり得るのに。 - だが、ツッコミポイントの多さこそが、そのままこの答えの素晴らしさだ。 - 新幹線の座席をどこまで倒すのが最適かというテーマでは、「Mさんはいつもどうしているの?」「2ですね」 - 2?よく聞いてもると、最初の段階から2段階倒すという意味らしい。 - Mさんは白い天然なんだと思う。 『花だと思ったこともない』 - 空港までの道でお母さんが「アジサイがきれい」と言うので、アジサイをきれいだと思ったこともなければ花だと思ったこともないと正直に伝えました。 - この奇妙さ。 - 道でお母さんが「アジサイがきれい」と言うので、アジサイをきれいだと思ったこともないと正直に伝えました - では、特に普通の文章。 『もげたり、にえたり』 - 尾道で高校生のカップルがロープウェイに乗っていた。 - ロープウェイが登っていく間、二人はずっと無言だった。が、山頂の駅に着いた時。 - 男の子「ああ、こわかった。心臓がもげるかと思った」 - 女の子「心臓はもげんけん大丈夫」 - くらっときた。なんて他愛ない。そして、あまりにも若い。 - 「もげる」と言う動詞の選択。「もげんげん」の方言化がたまらない。 『ありがとうござ』 - 喫茶店などでウエイターに水を注いでもらった時もちょっとだけ困る。 - 「ありがとう」でいいのに、実際に発生すると微妙に偉そうに響く気がする - でも「サンキュー」は軽すぎる - 「すみません」と云ってしまうことも多いが、誤っているみたいで変 - 「ありがとうございます」は丁寧な方に針が触れすぎている - 「ありがとうござ」くらいがちょうどいいのだ。 - 知り合いの女性は自分の夫のことを「ダー」と呼んでいる。 - 「ダーリン」の「ダー」である。 - それなら、「ありがとうござ」もありなのか 『辿り着ける地図』 - 普通のアプリの地図は正確すぎる - お店への経路とは無関係な道も乗っている - 斜めの道は斜めに、カーブの道はカーブして描かれている - それに対してお店が独自でサイトに載せている地図は、提示される情報が駅からの道順に特化されている - それがありがたい。 - 手書きの地図もそうだ。手で書き直した地図は、元の地図より不正確になっただろう。 - でも正確さと分かりやすさはイコールではない。 『ざっくりショック』 - 今までに私が他人から「似ている」と言われたもの - とんぼ / 哺乳類 / 高齢女性 『眩しい言葉』 - 先日、電車に乗った時のこと。小さな男の子が、お母さんらしき女性に向かって訪ねていた。 - 「今、来月?」 - お母さんは穏やかに答えた。「今、今月よ。来月は、ひいくんのお誕生日。」

    1
    投稿日: 2024.09.24
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    (2024/7/31読了) 沸々と面白かった。 穂村さんの感受性は、自分のと似ている気がする。 違いはそれを文章にできるかできないか。 ふと聞いたこと、見たことなど、たまたま出会った言葉を集めてあれこれ考えたことをまとめた本。 あれこれ考える=妄想。好きです。 「何故、男性は自慢が好きなんだろう」…ほんとそうだよね。 「ものを書き始めたばかりの人が自分でつけたペンネームにはしばしば『月』という文字が入る」(これは穂村さんではなく、枡野浩一さんが言ったこと)…たしかに、私にも図星! 写真撮影に笑顔で望んだのに、最後だからちょっとだけ笑ってくださいと言われた穂村さん。 私もそんな人間。わかるわかる、ショックだよね。 穂村さんはとんぼ、哺乳類、高齢女性に似ていると言われたことがあり、そのざっくり間にショックを受けたと言う。そうなのか。本人を見てないけど、ざっくりそんな気がしてくる。 ちなみに私はウルトラマンに似ていると言われてショックを受けたことがある。しかも二十代前半で。

    2
    投稿日: 2024.08.01
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    感想 すれ違う言葉。そこから何を汲み上げるか。それをどうやって味わうか。人それぞれではある。だけれども。自分の感性が鋭かったら。そう思う。

    1
    投稿日: 2024.06.13
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    穂村さんの本名が「辻」(しんにょうの点は一つ)だと知った。 その「辻」を高確率で「述」と誤記されるとあった。そうなのか。しんにょうの点を二つ書いてしまうほうが多そうだけれど、そんなのは普通すぎて面白くないか。そんなものでは文章にならないのかもしれないな。 (本題と関係ないが、プロが文章を書くこと自体の操作性に思い当たってしまった。そりゃそうだ、面白く書くのがプロなんだ。気持ちよく面白がってられるのは作家のおかげなんだな。穂村さんの文章が好きなのは、天性のものに惹かれたからと自分で思ってたけど、違うのかもな。) なんてことない言葉やどうということもない会話を拾って題材にしてるの、エッセイではよくあるけど、穂村さんの捉え方と文章自体がいいんだろう。 宇宙に飛ばされてる穂村さんの表情を想像するのが面白い。 この本では「妻が妻が」があまり無くてよかった。

    1
    投稿日: 2024.05.04
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    手に入れたらすぐさま読み始め、一気に読んでしまう。 そんな本はほむほむのエッセイくらいかもしれない。 特別な体験を描いているわけではないけれど、目のつけどころと表現がうまい。何度も声を出して笑った。 同じ体験をしても、こんな風には書けない。 だから短歌も素晴らしいのだし、心を打つのだと思う。 すごい才能。こんなにいい時間を過ごせて感謝。

    1
    投稿日: 2024.02.25
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    いつもながらの言葉のマジシャン、穂村先生のエッセイにハズレはありません。 しいて言えば、自分の拙さ情けなさ語彙の少なさ頭の悪さ、思い知らされたよう。 クスッと笑ったり、しんみりしたり。

    7
    投稿日: 2024.01.06
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    見逃してる日常が多すぎるのでは?と思うほど、穂村さんが過ごしてる日常の世界線が違う気がした。 日常ってこんなに詞に富んでるの? 即答断言ガールズが好き。 私だったらそれまでポイントになってる判断材料に引っ張られるだろうけど、全く違う角度で判断して、それが確かに...おぉ...!ってなったら、惚れてしまうよね。

    1
    投稿日: 2023.10.07
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    エッセイが読みたくて初めて手に取った本! 穂村さん、ほんとにおじさん? 「しかし、ビールで」ー 日常の中でハッとする言葉や出来事に出会った瞬間を、丁寧に面白く伝えてくれる本。何気ない日々も、考え方次第でおもしろくなるんだなぁ☁️✨この本から穂村さんが気になり、短歌にも興味が出ました。

    1
    投稿日: 2023.09.20
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    穂村さんの本を読むとそういうこと思っていいんだよなといつも安心する。 仮面ライダーとウルトラマンの話が好き。

    2
    投稿日: 2023.08.06
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    ちょっとエッセイが読みたくなって積んでた本の中から抜き取ってみた。 穂村弘、教員時代は大変お世話になった気がします。 まだ前半だけど、等身大で柔らかくてチャーミング。日常の中の些細な出来事をこんなに魅力的かつコンパクトに伝える力に嫉妬。 1つ目のエッセイ、「忘れ得ぬ言葉」からしてもう最高。 わかるなぁ。って感じ。

    1
    投稿日: 2023.07.22
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    本書のテーマは「偶然性による結果的ポエム」についての考察だそうです。 特に気に入ったエッセイを二つ引用します。 P36より 本当の名前 以前枡野浩一さんが、ものを書き始めたばかりの人が自分でつけたペンネームにはしばしば「月」という文字が入る、という意味の指摘をされていたが、そう思ってみると、確かにインターネット上のペンネームなどは「月」だらけだ。この「月」は言霊的に効きにくいだろう。 偶然性のある「月」ならいい。 だが「月」を入れた名前の多くは、その他の部分も素敵な文字で固められている。本人の思い入れの強さによって、偶然性の要素、つまり「思いがけなさ」が奪われているのだ。 自分で自分に名前をつけることの難しさを感じる。 と云いつつ、私も自分でつけたけど。 柚月裕子さんはペンネームです。本名知っています。 (何度もレビューに書かせていただいた気がしますが、地元の小説講座で生徒としてご一緒させていただいていたのです) 確かに月が入っていますね。 でも、大成功されているからいいのではと思いますが。 「月」とは関係ありませんが、伊坂幸太郎さんもペンネームです。(やはり地元の小説講座に講師としていらしたとき懇親会でお尋ねして聞いてしまいました♪) それで御本人から直接お聞きしたのですが、本がたくさん売れていらっしゃる「西村京太郎」さんに字画をあやかってつけられたそうです。ついでに調子に乗って伊坂さんの御本名もお聞きしてしまいましたが、それは内緒ですが。字画ってあるんですね~。 私も、短歌を作って投稿しているのでペンネームを考えた方がいいのかと思いました。(今は実名で投稿しています) P59より 私の詩集買ってください 何故か必ず「詩集」で「小説」や「イラストレーション集」ではないのだ。見るたびに切ない気持ちになったのは、私も詩を書くからか。それとも、張り詰めた表情や佇まいが、暗い未来を約束しているように思えたからだろうか。 それにしても、自分の詩を読んで欲しいという願いを真っ直ぐに形にした筈の「声」が、イレギュラーな印象を帯びてしまうのはどうしてだろう。記憶の中の彼女たちはみんな似ていて、一人の少女であったようにも感じられる。 これ、すごくわかります。 私も以前東京に住んでいた時に新宿で声をかけられたことが何度かあります。 最後の一文がメルヘンだと思いました。

    91
    投稿日: 2023.07.05
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    ほむほむワールドを堪能。 出会った言葉の感じ取り方が独特で興味深いのはもちろん、それらの言葉との出会い方や、掬い取り方が、すでに面白く魅力的なのだ。

    1
    投稿日: 2023.06.23
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    詩人の穂村さんによる軽妙なエッセイ。「言葉遊び」なテイストではあるが、なにかこう爽やか、というか、すぅ~っと入ってくるような文体や表現が新鮮でした。

    2
    投稿日: 2023.06.16
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    ふとした時に見かけた看板の文言や、街中での他人の会話を聞いて感じたことを主にまとめたエッセイ集。 相変わらずのほむほむ節が炸裂していて、面白い。氏のゆったりのんびりとした文体が好き。「なにそれ、どういうこと?」って前のめりになったり、「わかるわかるw」と共感したりしながら読んだ。 若者たちに写真を頼まれて「はいチーズ」と言って伝わったか不安になっちゃう話とか、友人の奥さんが夫婦喧嘩した時にマジックで床に×印を書いて「ここで首を吊るから」と言い放った話とか、美華さんが自分の名前の漢字を伝える時に「美しいに華やか」ではなく「美術の美に中華の華」と遠回しの言い方を使った話とか… こういう些細なことに考えを巡らせながら生きていたら楽しいだろうなと思った。

    1
    投稿日: 2023.05.21
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    ラジオ番組で坂本龍一さんは耳がよかった、音に反応して涙を流すと大貫妙子さんが話していました。著書もまた耳がよく、坂本龍一さん同様、会話に反応し涙を流す、に相当するシーンの切り取りができる特殊な技能を持っているように思いました。

    1
    投稿日: 2023.05.13
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    通りすがりの子どもたちの会話、(おにぎりの病院…おにぎりはどうやらニックネームらしい) 喫茶店で聞こえてきた会話、(にえゆ) 母と子どもの会話、「今、来月?」 みんなワロタ。やっぱ言葉に対するアンテナはずっと張りまくっているんだろうね。 著者だけがこんな面白い会話に遭遇しているわけじゃないよね。日常に面白い会話が潜んでるんだね。 私も耳をそばだてて生活してみようかな。 著者が「辻」って本名だったのも初めて知ったよ。 ちなみに私も「命冥加」”いのちみょうが”という言葉は知らなかった。 意味は神仏のお陰で命拾いすること。 昭和に時代劇で「命冥加な奴よ」というふうによく使われたしうな。

    2
    投稿日: 2023.04.30
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    短歌の名手が、たまたま目にしたもの、聞いたもの、出会ったものから巻き起こる想いについてのエッセイ 世界のキリトリ方が斜め上行ってて、だけど共感できて面白い 偶然出会ったものが彗星のように輝いて見えるかどうかはその人次第なんだよなぁ

    2
    投稿日: 2023.04.29
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    歌人の穂村弘さんが「街角でふと耳にした言葉、お店の看板、子どもの主張、教室の机の落書き、家族の寝言」などから「偶然性による結果的ポエム」が生まれた瞬間を切り取って考察したエッセイ。 ふと目や耳にした会話で「?」や「!」と感じたことを、穂村さんという人を通すと、にゅるりと穂村ワンダーランドに連れていかれてしまう。 穂村さんのエッセイは久しぶりだけれども、変わらず面白かった。 以前読んだエッセイには出てこなかった奥様がしばしば登場されていてドキリ。 これぞ、穂村さんの奥様!と勝手に感じるエピソード満載で、おふたりの仲良しぶりにあてられる。 あと、穂村さんの「これかっこいいセンサー」って独特で、それを知ることによって私自身の「これかっこいいセンサー」も拡張、研磨されてくようで、面白い。 若い頃、「現実」に馴染めずオロオロしていた穂村さんは少しなりを潜めつつも、今も「現実」に行き交う言葉の端々から垣間見える「世界」を見つけて驚いたり感動したりしている。 そんな穂村さんに憧れを覚える。

    55
    投稿日: 2023.04.29
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    近くのショッピングモールの本屋さんでなんと、この本が三冊並んでました。短歌コーナーが前よりも大きく設けられているような気がします。この本の表紙は今までの穂村本と趣が違って、ジェットストリームのようなシックな色合い。装丁葛西薫さん。 内容はいつもの昭和感満載で安心します。街角でふと耳にしたことから膨らむ、ほむほむ妄想世界へ!本書のテーマは「偶然性による結果的ポエム」ですって。穂村さん短歌はなくエッセイのみです。 『前にも云ったかもしれないけど』、同じこと言っちゃってます。わかります。 『昭和?』「私も何かを云った後で、今のは昭和だったかなあ、とよく不安になるのだ。」、同感。 『名前の教え方』、自分の名前をどう説明するか、皆さんどうしているのか話してみたい。 無邪気な子どもの質問に「生まれたての宇宙みたいな状態」って素敵。 妻との会話は、狼狽している穂村さんを優しく諭す感じが微笑ましくて若干嫉妬心。 言葉に対する感性がますます研ぎ澄まされている。穂村さんの朗読で聴いてみたい。 穂村さんの『情熱大陸』や『プロフェッショナル』してほしいな。

    23
    投稿日: 2023.04.09
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    旅のお供にちょっとずーつ読んでいこうと思ったのに、初日のホテルで読み終わってしまった...いや、おもしろすぎ!!!

    1
    投稿日: 2023.04.05
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    クスクス笑いながら読了。ほむほむ好きだなあ。「本書のテーマは『偶然性による結果的ポエム』についての考察」だそうで、こういうのを書かせたら、ちょっと右に出る人がいないのではなかろうか。 町を歩いていたら、あるカフェの前の看板にこう書かれていたそうだ。 「今日は、急遽、恩返しに行く為、ランチを休ませていただきます」 「恩返し」しかも「急遽」。穂村さんはああかこうかと想像する(この章のタイトルは「間違いよりも変」)。こういう、日常生活の中で遭遇した、あれ?ということが絶妙な手つきで取り上げられている。 しかし穂村さん、よくこんなに「あれ?」に出会うなあと思いかけて、いやいや違うなと気がつく。穂村さんのアンテナの感度が高いのだ。言葉というものにとても敏感なのだ。そしてそれを言語化するのがすごくうまいのだ。考察の最後がいつもアサッテの方にいっちゃうのが持ち味。 心からそうだよねえと思って、うんうんうんうんと張り子の牛のようにうなずいたのが「前にも云ったかもしれないけど」という一文。そう私も「もう話したよフラグ」が壊れてて、だもんだからつい「前にも云ったかもしれないけど」って言いがち。「自信ないなら云うなよ」って思われてるのかあ、トホホ。

    5
    投稿日: 2023.04.03
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    おもしろすぎてヒイヒイ言いながら読んだ 「もてそう」なんて言われたらそれを心の奥に大事にしまいこんで時々取り出してぺろぺろ舐める、っていう表現があまりにもおもしろすぎて忘れられない 想像力と語彙力とワードチョイスが唯一無二っていう感じ

    2
    投稿日: 2023.03.31
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    表紙がすごく格好良くて、画像ではわからないけども手に取って見るとざらざらした小さな出っぱりが無数の星々や隕石・光の当たり具合によっては氷の粒のように見え、『彗星交叉点』というタイトルの持つ宇宙性や神秘性が伝わって来る。 私は穂村弘先生の文章を読むのは初めてだったが売場で表紙を見かけてつい手が伸びてしまった。 なんだろう、何となく後半へ行けば行くほどスッと入ってくる文章というか、角が取れて優しくなっていく感じ。彗星も宇宙空間を渡っている間に摩擦的な何やかやで滑らかになっていくのだろうから、きっとそれを表現しているのではないだろうか(個人の見解です)。 58編のエッセイ。 一番好きなのは〈おませ〉の編。「走るイコール疲れるですよ」(p127)と言っているひょろっとした小学生男子を想像するだけで笑えてくる。また、「どうせ僕はプライドのない男さ」と宣う幼児に対し「てのひらなめるのやめなさい」(ともにp128)と嗜めるお母さんの様子にはもう笑うしかない。 あとはやっぱり〈名前の教え方〉かなあ。自分の名前の漢字をどう伝えるか問題はめちゃくちゃよくわかる。「なるべくニュートラルな熟語」(p80)は探すよねー。探して追求した結果わけわからん教え方に辿り着くのも共感しかない。 〈くらっとくる言葉〉も好き。「パパがJALのゲボ袋に銀杏入れてチンしてる」(p177)はくらっとくる。情報量がすごいしリズミカル。 堪能しました。ぜひ次は種村先生の作品集を読んでみたいです。 おすすめのものがあればご教示頂けると幸いです。 1刷 2023.3.28

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    投稿日: 2023.03.28
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    私の好きな「絶叫委員会」と似たコンセプトの本で、笑いながら読んだ。お菓子のグミは私も木の実のグミと関係あると思っていた。 あと穂村さんがまたキュリー夫人の話をしている。

    2
    投稿日: 2023.03.28