
総合評価
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powered by ブクログ白央篤司さんの「台所をひらく」読了。 まず最初に、わたくし、料理するのは好きだけど、料理するのが嫌いです(矛盾)。 以前は、新しい食材を見つけてはいろんな料理に挑戦してみたりしていたのだけど、だんだん「作業」になってきてしまって、最近は、本当に料理が嫌い。料理番組がテレビで始まると、ムキーっ、という気持ちになってテレビを消してしまったりするぐらい、「新しい料理を知って家族のために料理を作るベシ!」的な圧力を感じやすくなっている今日この頃。なので、もちろん、料理本なんて見たくもないっ!! という私なのに、なぜか、表紙の優しさに惹かれて、うっかりこの本を買ってしまいました。そして、 「はじめに」の中に、 『「家事としての料理って楽しい日もあるけど、しんどい日もある」という”波”のある人が「私だけじゃないんだ」と感じられる本を作りたいと。』 という文章を見つけて、 あ、この本は私が読んでもいい本だ という気持ちになりました。 綺麗な写真付きのレシピも載っているけれど、「はじめに」のあの言葉に寄り添われていると、「作れー作れー」という強制の圧力ではなく、「あーおいしそー、これなら作れるー」という優しい誘いがそこはかとなく漂っている。 「買い置き」、「作り置き」、「冷凍」、なんかの言葉を見ると、「さらに私に何かをやれと!?」と反発していた私なのに、そんな写真を見ても、「あーそんな手もあるのかー、ま、心に留めておこう」なんて、ふんわり素直に見ることができる。 なんだか、不思議な本でした。 今日も、また、私は、食事を作らなくちゃならない生活をするわけだけど、なんだかちょっとだけ、気分が楽になった気がします。 いや、また、キッチンで、「ムキーーーっ!」とはなるんですけどね…苦笑。それでも、その「ムキー!」を理解してくれる人がいる、って、ちょっと癒しになります。
18投稿日: 2025.10.17
powered by ブクログサブタイトルから推して知るべし、料理や食生活に関する思い込みや呪縛から逃れて楽にやりましょうよ的なことを書いている。いわゆる、冷凍食品やできあいのものも上手に取り入れ、上手に手を抜きながらやっていいんじゃないというようなお話。 白央さんもそれで楽になったと書いてはいるけど、まあ、あえて自分をそっちのモードにもっていこうとしてもいるんだろうなという感じ。白央さんご自身の「こうあるべき」だったものが、私にとってはだいぶきつい縛りだったのでびっくり。 ふんわりとした感覚だけど、女性にとっての「こうあるべき」は外圧的で、男性にとってのそれは内圧的な、自分が自分に課した縛りって感じがする。
0投稿日: 2024.05.18
powered by ブクログ(わたしが思うには)めちゃくちゃ良本。唯一無二のレシピ本、エッセイ本だと思う。 時間が流れていくままに逆らわない、何気なく明るい生活がみえる。完璧じゃなくていい小さな毎日をただ積み重ねていけば、自分や家庭ができてゆくという安心感がある。 文章も上手で、読んでいる時間がご褒美になるような本。 第3章の、家事や炊事担当としての料理についての文章は、最初正直現代でかつ男性だから書く文章かなと思った。名前のない家事の優劣や食べる側のメンバーへのお願い事項って、今までのおばあちゃんお母さんたちは相手を諦めながら自分が当たり前にやってきたことで、もしおばあちゃんお母さんが同じように本書いてたらわざわざ書かないかも?と。。。いやでも何人か書きそうな女性作家さん全然思いつくな笑 でも、だからこそ良い文章やと思ったな。どう思ってもいいし何を書いても良い。みんな小さくて平凡な毎日を積み重ねようと、自分の理想や社会の風潮にうまく折り合いをつけながら今日も家庭を回している。
3投稿日: 2024.01.25
powered by ブクログ料理はできないが、作ってくれる人の想いに寄り添うことは出来るかもと、この本を手に取った。あるページに目が止まる。してもらう側のあなたへ。一般的な身の周りの事は、誰もが出来る。が、常識になればいいというフレーズ。全く持って、そのとおり。納得!!自分もそう在りたい。
0投稿日: 2023.10.05
powered by ブクログスーパーで買い物をしていて「美味しそう!家族に食べさせたい」って思う時も、「あ゛~面倒くさいっ」って思う時もある。 料理好きな人でも"波"があるんだから、料理が苦手な私のやる気にムラがあるのは当然だよね、あ~よかった! 白央さんの文章は、私には読みやすくて好き。
0投稿日: 2023.06.03
powered by ブクログ白央さんのおうちごはんに対する気持ちを中心に、料理のヒントやレシピも載っけたエッセイ集。手間ひまかける日もあれば手抜きもよし、こんなふうに遊んでみては?と、本当に毎日炊事をしている人ならではの気づきに満ちていて楽しくなる。 真面目さゆえに自分を追い込んじゃう白央さんを、寛容と感謝で楽にしてくれる「つれあい」(この呼び方好きだな)さんの存在が素晴らしい。そんな人と(そして猫と)暮らしているから、家事の担い手に思いやりを、という優しくも強いメッセージを発信できるのだなー。 私はひとり暮らしになったので(猫はいるけど)、自分で自分をねぎらおう…と思わせてくれる本でした。 縁が焦げるくらいの焼き加減が好きで、おかずにもごはんにものっけ好きというところに、目玉焼キストとしては大いに首肯したぜ!
0投稿日: 2023.04.26
