
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
現代において、ウンコはトイレに流せば、目の前から見えなくなる存在である。 この言葉は本書の中にあるが、まさにその通りである。幼稚園・小中学校の教育の中で「ウンコは毎日出た方がいい」「健康な証拠」などという事はあるが、一方でその処理の仕方にまでフォーカスしていくのは「タブー」視されている。 我々が子供の頃には、学校のトイレは和式が多く、特に男子は個室に入ればその目的が分かるだけに茶化されるのではないか、という懸念があった。 現在、私自身が教員として小学校に勤務している中で、男子が大便をしづらいということはないように感じる。結構、給食後に行っている男子は多い。自分自身は我慢をしていただけに、随分と雰囲気が変わったものだと思っている。 しかし、筆者が主に後半部で述べている「循環」という点で言えば、そこに言及して子どもたちに接しているかといればNoである。 「下肥」というありふれた日本の農業習慣にも当然本書は言及しているが、徒に「糞便で育った野菜など食べられるか」という感情だけで物を言うのではなく、いかにして「循環型社会」を作り上げていくかという大局的な視野が大切であると実感した。
0投稿日: 2023.09.18
powered by ブクログあまり表に出して議論することはないが、人間が生きていくのに不可欠な排泄の問題を真面目に取り上げた内容に感心した.下肥については小生の子供時代には、農家の人が貴重品のように回収に来ていたことを記憶している.だから、便所に妙なものを捨ててはいけないというのは常識だった.ヨーロッパで情報も新鮮だった.
0投稿日: 2023.05.11
powered by ブクログウンコに関するいろんな話、問題を楽しくわかりやすく紹介している。 ウンコを自然の中で循環させることの大切さ、またそういう取り組みを進めている国もあること、日本は遅れていることなど、かなり問題意識を持って読んだ。
0投稿日: 2023.03.11
powered by ブクログ農学部の学生の1人として、知っておかなければならないと感じる内容だった。 畜産の授業で、家畜の糞の量はとても多く、処理するために活性汚泥法が利用され、有機質肥料になることを学んだ。その授業を聞きながら、現代社会でふと人間の排泄物はどのように利用されているのか疑問に思った。それまで深く考えたことがなかった排泄物の行方。トイレに流して終わりじゃない。 排泄物を上手く利用することが出来れば肥料の輸入に頼らなくてすむ。日本社会を明るくする存在になる可能性を秘めたうんこに魅力を感じずにはいられなかった。 学校のトイレが徐々に洋式化が進んでいるのはニュースで見た。私自身も、学校のトイレは汚くて嫌だった。トイレは生活に欠かせないものだから、快適に過ごせるような空間にして欲しい。 災害時のトイレについてもしっかりと考えておかないといけない。ただでさえ、ストレスが溜まる中でトイレが使えなかったり、トイレが汚かったりするとさらに不快な気持ちになる。自分で携帯用トイレを準備しておこうと思った。
0投稿日: 2023.02.10
powered by ブクログ本来、人間が普通に生活するにあたって絶対に 無視できないのが排泄、つまりウンコを出すこ とです。 食と同じくらい、この最も身近な行為は、見て 見ぬふりされていました(見てないか)。 とは言っても子どもはウンコが大好きなのです。 NHKのチコちゃんによると、子どもはウンコを 自分の分身と考える傾向があるから好きなのだ とか。 とにかくタブー視されているウンコを真面目に 研究したのが本書です。 最近見直しされつつある江戸時代の循環社会で ある、下肥(つまり堆肥ですね)にお言及して います。古くて新しいのです。 個人的な感想ですが、本書の中でウンコを最初 に扱った漫画のは、あの鳥山明氏の「Dr.スラン プ アラレちゃん」と言っています。 違うだろ。同じ少年ジャンプではあるが「トイ レット博士」だろ。とツッコミを入れてしまう 人は年代が分かります。
1投稿日: 2022.10.16
