ともすればドイツ系音楽一辺倒と見られ、セピアがかった色彩の昭和初期、戦前の音楽シーンが、フランス音楽に精力的に取り組んだ井口基成の軌跡をたどることでカラフルな世界として色彩豊かによみがえっている。 戦後のクラシック界の勢いは凄まじいが、その活力の源泉はここにあったのかとあらためて思わされる。
斎藤秀雄とともに日本の音楽教育をリードし、生涯ピアノ演奏家としても活躍した井口基成。彼と一門の光と影を辿るノンフィクション。