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会計と経営の七〇〇年史 ──五つの発明による興奮と狂乱
会計と経営の七〇〇年史 ──五つの発明による興奮と狂乱
田中靖浩/筑摩書房
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総合評価

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    フランス革命間にあった「バスティーユ監獄襲撃事件」の3日前に当時の財務総監(ネッケル)がクビになったとのことで、そのネッケルが実施した財務改革のひとつに「国家の決算書の公開」があったそう。情報公開が当たり前でない時代に開示された情報が、どのように市民感情に訴えかけられるのか、革命の原因のひとつの側面だったのではないか?と想像することもできる。名前を知っている歴史的出来事を会計史的な文脈で見てみる面白さが垣間見られた感じ。国民感情を納得させる税制をつくる難しさ・情報公開の重大性などのバックグラウンドを理解する切り口として面白かった。 イギリスの産業革命時代に、減価償却の登場によって発生主義会計(収益-費用=利益)の考え方が生じてくることや、世界初の株式会社と習った記憶のあるオランダの東インド会社の登場以降に「所有と経営の分離」の概念が発生したこと、イタリアで複数拠点の儲け計算のために簿記が登場したこと、色々な国の成功・失敗を踏まえて会計先進国になったアメリカなど、世界史と会計がなんらかの形で結びつく感覚が、違うアプローチから歴史を眺める感覚に繋がったことがよかった。

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    投稿日: 2024.11.04
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    歴史に関する本は分野を問わず興味を持っています、この本はネットで見つけた本ですが、会社経営に必要な「会計」の歴史について書かれています。 会社がなぜできたかのか、資金を集めるために証券取引所ができた経緯、過去の記録であった会計が、現在では未来を予測するためにも使われているなど、その時代背景に応じて会計制度が発達したのかが説明されています。歴史とともに解説してもらうと、その必要性も含めて記憶に留まりやすいと感じました。 以下は気になったポイントです。 ・この本を読んでわかること、が帳簿をつける理由、2)株式会社と証券取引所が生まれた理由、3)税金を巡ってトラブルが多い理由(p12) ・今回のコロナでそうであったように、従来型ビジネスをやっている会社の景気が悪くなる一方、ステイホーム、リモートワーク関連のビジネスを展開している会社は業績がいい、こうした新勢力や「このままではダメだ」とやり方を変えた会社が新しい時代を牽引する、疾病をはじめとする外圧の後には、このような経済的リセットが起きる(p30) ・メディチ銀行は、中央集権(本社が収集して管理)でなく、分権経営を行なった。日々の経営を現場に任せた(p41)場所的、時間的なズレを含みつつ、正しい儲けを計算するには、かなり高度な帳簿体制が必要となる。離れ離れの環境で各拠点が存在していたので、それをワンチームにするために簿記が発展した(p43) ・カトリック教会の徴税業務は「儲かる」仕事であった、地域独占が認められていたので関係者が教会を新設した。これがスペイン、ポルトガルが植民地にキリスト教を広げて、教会を建設した理由である。彼らはキリスト教を広げるという大義名分とともに、そこから得られる儲けにも着目していた(p66) ・良い貯金(人生を楽しみながら貯めていくもの)と悪い貯金(節約を頑張りすぎる)があるが、最高の貯金は「宇宙貯金」である。空から下ろせるのは自分の子供だけ、自分が死んだ後、残された子供の前に「君のお父さんにお世話になったんだよ」という人が現れて手助けをしてくれる、これが宇宙貯金の引き出しとなる(p80) ・スペインの会計嫌い親子(カール5世、フェリペ2世)は拡大する領土と支出を会計的に管理する仕組みを作れなかったので、自分の財務の状態を知ることができなかった、目先の借金を払うことに精一杯で苦しくなって増税をした、スペインの歴史から学ぶべき教訓は「税金制度を作るのは難しい」である(p86) ・カトリックからプロテスタントへ宗旨替えした理由「働くことと儲けることを肯定してくれたから」元々カトリックにおいて労働は苦役、辛い営みである(p99)スペインに勝ち切ったオランダは独立、勝てなかったベルギーはカトリックの支配のままであった(p103) ・イタリアで銀行と簿記が生まれた、オランダでは株式会社が生まれた(p105)スペイン、ポルトガルが開拓した、東アジアを目指す東インド航路の後発組としてオランダが用意した組織が「東インド会社』である(p111)巨額の資金を長期安定的に調達する方法として登場したのが株式会社である。返済しなくてもいい資金調達の方法を編み出した、その形式を作るために「会社のオーナーは株主である」という理屈が作られた(p113) ・株主が会社のオーナーとなったことは、資本主義の大きな転換点である、さらに株主に対して、自ら持つ株券を換金する場所を用意した、それが証券取引所である、株式を売ってもいい、配当のインカムゲインと、売却のキャピタルゲインの二つの選択肢から選べるようになった(p114) ・チューリップとは、元々ぷとてスタントの質素倹約の精神を体現する花、対するクラシックは、バラかユリである(p117) ・東インド会社の3つの失敗、1)航海中に船員が盗みを働いていた、ミスや不正が起こらない仕組み=コーポレートガバナンスが必要、2)オランダが香辛料に拘りすぎた、香辛料が儲からなくなっても撤退して他の商品(絹織物、お茶など)にすべき、3)配当しすぎて内部留保がたまらなかった(p122) ・ナポレオンの功績、絵画や彫刻をはじめとする芸術品は「フランス人みんなの財産だ」としてルーブル美術館で見れるように=パルリック化した、絵画紙にとって極めて重大なターニングポイントであった(p153)これが絵画ディスクロージャー、もう一つは、国家財政ディスクロージャーであった(p157) ・イギリスの産業革命、フランス革命あたりから、労働について「二つの道」ができたように思える。フランス的な道とイギリス的な道、その根底には、カトリック対プロテスタントの違いがある、カトリック色の強いフランスでは、働くことより人生を楽しむことをヨシとする傾向がある、今でも「働かないことが自慢」な文化が残っている、イギリスでは「働くことが自慢」(p157) ・情報公開で盛り上げる文化はフランスに流れている、ものづくりはドイツに劣るかもしれない、例えば、ドイツのベンツ、フランスはこれに対して世界初の自動車レースを開催して、自動車という存在を金持ちの市民たちに知らしめ、顧客が自らの自動車を自慢する場を作った、自動車を作るだけでなく、レースという場を作って盛り上げる、これがブランドを作り上げる力となった(p158) ・現金収支ベースで帳簿をつけると、開業時の鉄道会社は赤字になり儲けを元にした配当ができない、そこで生み出したのが「減価償却」である。当初の支出をその期に負担させるのではく、数期間に渡って費用化する、お金はなくても「名目上の儲け」が出るので配当を払うことができる、現金の「収入➖支出=収支:現金主義」とは別に「収益➖費用=利益:発生主義」という計算体系を作って配当を行う(p179、180) ・赤と青の信号機はイギリスの鉄道会社から始まっている、他にはボールを上げ下げするタイプの信号機もあった、ボールが下がる「ローボール」は、入ってくるな、出発するな、上にあげたハイボールは、入っていい・出発進行、であった(p189) ・鉄道会社は原価計算に強かった、正確な原価計算ができないと「運賃の決定」ができない(p191) ・投資を判断する材料として決算書を使って経営分析をした、これが発展したのは19世紀、欧州のマネーが鉄道会社はじめアメリカへの会社に向かい始めた時期である。なぜ発展したかは、遠かったから、頼りになるのは決算書であった(p195) ・アメリカは戦争で勝ち取ったのではなく、安値で購入した不動産取引(フランスからルイジアナ、スペインからフロリダ)これは、フランスとスペインは財政赤字に苦しみ、アメリカの植民地経営を行う余裕がなくなった(p202) ・カーネギーの経営成功法則、1)分業+標準=大量生産、分業を行うために工程にわけていた、費用別計算、部門別計算、製品別計算ができあた、2)大量生産+大量販売=キボの経済、安く多く売って儲ける(p216) 2024年9月17日読破 2024年9月18日作成

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    投稿日: 2024.09.18
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    ◯イタリア ・画家のカラバッジョ。 ・香辛料とともに疫病が東から運ばれてきた。 ・ペスト黒死病。ペスト流行の後、多くのルネサンス芸術家が教会の支援を受けて活躍するようになった。(ダヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロなど) ・死の病ペストが社会、経済、文化といった面で揺らぎとリセットを起こし、そこから各分野で活躍するスターが生まれた。 ・当時のバンコは「融資」をメイン業務としていなかった。なぜなら教会が融資で利息を取ることを禁止していたから。時間は神のものだから、時間の経過に伴って生じる利息もまた神のもの。だからそれを商売人が取ることはまかりならぬとされていた。 ・ペスト流行後の15世紀に発展したメディチ銀行はフィレンツェに本店を置きつつ、イタリア各都市に視点を増やし、のちにヨーロッパ各都市に支店を作り、融資を行えないからこそ、巨大組織を作って手数料ビジネスを展開した。 ・大航海以前=地中海貿易(東方貿易)、イタリア全盛の時代。 ◯スペイン ・大航海時代=スペイン、ポルトガルの時代。 ・徴税業務の委任...。教会だけでなく国家レベルでも大きな問題だった。「税金を計算する仕組み」まだは作れても「徴税業務」まできっちり行うのはとても大変だった。そこでこれを請け負う「徴税請負人」が現れた。 ・当時は、カトリック教会が強大な権力をもつ一方で、国家の輪郭を作る王様は意外に権力が弱く、特に資金面でとても苦労していた。15世紀、今のスペインと呼ばれる地域が統一して一つの王国になり、大航海時代が始まった。 ・親譲りの会計嫌いのフェリペ2世は、資金繰りに苦しんで返済期間の長い公債を発行したり、他国の金融業者から借入を行うなどした結果、何度も破産宣言を出した。 ◯フランス ・17世紀、王立の絵画彫刻アカデミーを設立。国を挙げて芸術振興を図るとともに、美術品の輸出国側に転じて金銀の流出を阻止しようとした。 ・キッチリ男コルベールの徴税請負人制度 フランス財務総監として活躍。あまりにも複雑になりすぎた税制を整理、徴税制度にもメスを入れた。税金徴収業務の民間委託を実施した。アメリカのルイジアナ周辺に所有する領土にフランス国有の会社を設立した。 ・ほら吹き男、ジョンロー。 ルイジアナのミシシッピ開発を担保とした紙幣を発行、発行元のバンクロワイヤルの初代総裁に就任した。その後、海外の貿易特権を集中させたミシシッピ会社を設立した。バブル化したのちにあっけなく破綻した。 ・やりすぎ男、ネッケル。 スイスの銀行家でプロテスタントを招聘した。 ◯イギリス ・イギリスで 1830年に登場した世界最初の鉄道である「リバプール&マンチェスター鉄道」は港街と工業都市を結んでいた。この鉄道によって港で輸入した原材料を工場へ運び、大量に製造し、完成品を港へ運ぶまでの仕事が手早く行えるようになった。 ・蒸気機関はオランダ東インド会社をはるかに上回る規模の資金が調達できてそれを資本に大量に初期投資しないと事業が始められなかった。 ・まずは土地を買い、造成工事をして、鋼鉄製のレールをひく。そこまで一連の投資でやっと「道」が完成。そのあとは何カ所かに駅をつくらねばならないし、機関車の車両を揃えなければならない。さらには燃料に用いる石炭、駅の備品、補修部品、その他諸々、とてつもなく巨大な資金が必要だった。 ・南海泡沫事件。 南海会社は 1711年、南米地域と独占貿易を行う会社として設立された。イギリスは当時抱えていた財政赤字の解消を目論み、国債を南海会社株式と交換するプランを立てたが、これがはじまると、南海会社の株価が急騰、フランスと同じく大騒ぎとなった。 ・「会社に投資」して稼ぐのか、それとも「会社で働く」ことで稼ぐのか。それをどう組み合わせればいいのか。これは 21世紀のいまなお続く、永遠の難問。 ・コカ・コーラにとって、 CMをはじめブランドに対する支出はまぎれもなく「投資」です。もしかするとそれは工場の建物や機械への投資より重要性が高いかもしれない。自らのブランドを守り育てるために、どこへどれだけの投資をすべきなのか。これは従来の会計や経営の枠組みを超えた新しいテーマといえる。

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    投稿日: 2024.06.19
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    会計制度の成り立ちと背景を、歴史を追って紐解いていて、会計初心者にもとても分かりやすくて面白かった。合間に挟まれる軽口も楽しい。 決まりきった経理のルール、普段は感慨もなく流れ作業のようにやっているけれど、それは先人たちが少しずつ築き上げてきたものなのだなぁという当たり前の事を、改めて実感した。

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    投稿日: 2023.11.26
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    普通に書くと無味乾燥でつまらないテーマを、これだけ面白く書ける著者の筆力には脱帽する。 ビジネスパーソンに加え、受験生にもお薦めしたい。直接、大学受験に役立つとはいえないが、知識を有機的に関連付けられる。速読すれば、読了には3時間ぐらいしかかからない。内容は、とにかく面白い。

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    投稿日: 2023.07.01
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    会計が現在の形に至るまで、歴史的なキッカケを辿りながら解説する良書。専門用語などの無機質な学びではなく、その専門性に文脈を付与するような内容。何故、簿記が生まれたのかなど。 復習のため、流れを振り返る。 話はイタリアから始まる。物騒な世界、金持ちはボディガードを雇う費用を惜しむ。金品を持ち歩かなければ良いじゃん。為替手形を持ち歩こう。目をつけたのは、バンク。イタリア語のバンコで机の意。為替手形の取引手数料で稼ぐ。メディチ銀行が次々と支店を増やす。手数料レートを統一して情報管理したい。こうして簿記が発展。 イタリアが簿記と銀行を生み、オランダは株式会社と証券取引所を。フランスは、ディスクロージャーのインパクト、誰もが納得する税制は難しいという教訓を。本著は、前述のイタリア以降の歴史についても分かりやすく説明し、ページが進む。 基礎的な理解や歴史の勉強としても、会計へのアレルギー払拭にも有効な良著。

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    投稿日: 2023.05.13
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    口語。基礎知識なしのゼロベースの人が、Youtubeとかで見れたら充分かな。特に追加情報もなく今更読む本じゃなかった。

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    投稿日: 2022.08.19
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    まえがき──お札になった酔いどれ殺人者 第一章 ルネサンスを支えた簿記の技術〈イタリア〉 ──神の支配から人間が主人公の時代へ 1 幸せと不幸、どちらの足音も東方からやってくる 東方にあこがれる西の人々 情報共有しないペッパーサックたち 東方からやってきた不幸の病 混乱から新旧交代へ ローマ教会とメディチ家のスーパーコラボでルネサンスが生まれた 2 メディチ家が分散組織を管理した手法 中世のキャッシュレス取引だった為替手形 融資が禁じられたことで手数料商売が発展 すぐれた情報収集と分析を行っていたメディチ銀行 メディチ銀行の「分権経営」 簿記を用いて支店がワンチームに 3 ダ・ヴィンチが故郷にいられなくなった記録好き文化 記録好きのイタリアにて簿記が発展 レオナルド・ダ・ヴィンチの苦悩と挑戦 なぜイタリアの至宝『モナ・リザ』がフランスにあるのか? 神が主役の時代から人間が主役の時代へ 第二章 大航海時代に広げすぎた多角化経営〈スペイン〉 ──政治が中心から会計が中心の時代へ 1 大航海時代のスペインが新大陸を目指した理由 銀とトマトがやってきた スペインがねらったキリスト教の布教 税金のはじまり 太陽の沈まない帝国の経営難 2 受け継がれる負の遺産 会計嫌いの親子 後輩を勇気づけたエル・グレコ 良い借金と悪い借金 最高の宇宙貯金 3 宗教改革は父への反抗!? プロテスタントの台頭 父の故郷を弾圧、増税 残された教訓 トマトを食べる勇気 第三章 寛容の精神が生んだ株式会社と証券取引所〈オランダ〉 ──苦しみの労働から働く喜びへ 1 プロテスタントの国オランダ誕生 風車の似合うオランダのはじまり ブリューゲル絵画に描かれた人々の嘆き マーケティングが上手なプロテスタント指導者 オランダとベルギーはこうして分かれた 2 オランダ黄金時代に商売人が集合 商売人たちの宗教ノーサイド宣言 アムステルダムに大集合した商売人たちの盛り上がり 後発組として東インド航海へ進出 株式会社と証券取引所の誕生 3 短かったオランダ黄金時代の教訓 チューリップ・バブルの皮肉 金融商品は下がるときにはすべてが下がる 東インド会社、3つの失敗とその後の会計発展 「自分のため」から「他人のため」へ 第四章 決算書を情報公開した浪費国家の混乱〈フランス〉 ──プライベート所有からパブリック公開の時代へ 1 王侯貴族のムダ遣いと苦しむ市民たち 絵画と決算書は「つくる」前に「読む」こと 酔っても女性がきれいでいられるお酒 「働かないことが自慢」の王侯貴族 ノーモア・スペインの秘策 2 王様と財務の右腕のタッグは成功するか? キッチリ男コルベールの徴税請負人制度 ほらふき男の起こしたフレンチ・バブル 国の決算書を公開したやりすぎ男 貧しさからジャガイモを食べはじめたフランス人 3 情報を公開して盛り上げる フランスの師団が事業部制のルーツ 情報公開で盛り上げるフランスの文化 ブランドづくりが得意なフランス フランスの残した数々の教訓 不幸のあとにはチャンスがある 第五章 線路と利益計算は続くよ、どこまでも〈イギリス〉 ──小規模生産から大規模工場へ 1 木材不足のピンチから世界の工場へ イタリアのジェントルマンにあこがれたイギリス人 プライバシーに配慮した画期的な税金 石炭の活用によってピンチを克服 炭鉱で生まれた蒸気機関 想定外の連続で蒸気機関車が誕生 2 減価償却が幕を開けた利益計算 巨大な初期投資に悩む鉄道会社の経営者 株主へ配当するため減価償却が登場 複雑化した会計を悪用した粉飾 会計士と監査のはじまり 3 レイルウェイ・マニアの熱狂 鉄道会社の生んだイノベーション イノベーションを生む組織のつくり方 原価計算に強い企業が生き残る アメリカへ向かう投資マネーと経営分析 経営分析の進化と強欲の歴史 世界的会計事務所の誕生 第六章 そしてすべてがつながった〈アメリカ〉 ──原価計算から管理会計、そしてディスクロージャーへ 1 「漁夫の利」の地で連結決算が誕生 敵の失点で領土拡大したアメリカ 標準軌のおかげでM&Aが活発化 M&Aの多い鉄道会社から連結決算が誕生 悲願の大陸横断鉄道からはじまる大量生産 2 アメリカ経済の黄金期をつくった「規模の経済」 原価計算を武器に出世したカーネギー 規模の経済を目指して成功した男たち 主役は自動車へ フォードの成功とカンパニー・マニア シカゴ大学にて管理会計講座が誕生 3 大恐慌を乗り切った者たち アメリカを襲った大恐慌 ブランド投資の重要性と会計との接点 悪党ジョー、クリーンな市場改革を行う アメリカで花開いたディスクロージャー 悪党が遺したもの あとがき(感謝とともに)

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    投稿日: 2022.05.27