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架空の犬と嘘をつく猫
架空の犬と嘘をつく猫
寺地はるな/中央公論新社
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総合評価

116件)
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    よかった。家族揃って遊園地へ行き、家族写真を撮ることができる家族になった羽猫家の人達。嘘をつくわけは色々あるけれど、そのままでいつかわかりあえたらいいのかもしれない。

    0
    投稿日: 2022.05.10
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    初•寺地はるなさん。 なぜ今まで読まなかったのでしょう、こんな素敵なお話を書いていたなんてっ。 なかなか上手くいかない家族の物語、大人に頼る事が出来ない主人公である子供目線の語り。 時々、大人達の心の中の語りあり。 5年刻みで物語は淡々と進んでいきます。 上手く真っ当に生きられない大人や、子供の事を考えてあげられない大人、状況を変えようと頑張る子供、大人も子供もみんな足掻いています。 読んでいて、なんとかしてあげられないものかと願ってしまったけれど、何も解決しないまま月日は流れていく。 願いが叶ったり、素敵なターニングポイントとか、劇的な展開とか、そんなの無い。 人はいつか死ぬし避けられない、血の繋がった親子であっても愛せなかったり許せなかったり、一緒に住む家族でも相手の本心なんて分からない。 私がこの本が好きだったのは、人生は思い通りにいかないけど、そりゃそうだという事。 どうにもならない事は、ならない。 どんなに望んでも叶わないこともある。 どうしても理解出来ない事もあるし、報われないままかもしれない、それでも月日は流れる。 上手く出来なくて当たり前なんだと思えた。 人は、みんな問題を抱えている、家族だろうとそれでいいんだなと。 逃げたい時は逃げていい、嘘が必要な時もある。 分かり合えなくても、自分には受け入れられなくても、相手の真意があるということ。 そういう時があってもいい、そう受け止められる人になりたい。 この本の良さを、私の言葉では上手く伝えられないのがとても残念です…

    37
    投稿日: 2022.04.30
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    物語に引き込まれた。主人公の山吹と姉である紅以外、登場人物が色んな意味で変わっている。最終的には長い年月をかけて家族が団結する結末で良かった。涙する程でもないが、ジーンとする切ないシーンはたくさんあった。頼がなかなか子供ができない体で、かな子(山吹が学生の頃に通っていた塾の娘)なら産んでくれるよと山吹に言うシーンとか。人は目に見えないもの、架空のもの…山吹は飼ってもいない犬、母の雪子は亡くなった青磁のことなど…をもっと信じていい。それが人生に彩りを与えるのなら。また、祖父が遊園地を建てることはできなかったが、無駄かもしれないもの程、人生を面白くする。この作品はもう一度読むことで、さらに内容がよくわかる気がする。時間をおいて再読したい。 ●再読(2023.4.15) 素晴らしい作品! 一言でいうと、包容力が偉大な作品。 どういうことかというと、この世に存在する物語、人間が描く架空の世界、妄想、理想すべてどんなものも肯定してくれていると感じられる作品。

    2
    投稿日: 2022.04.18
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    バラバラな羽猫家は六人家族。それぞれが嘘をつく。でも読み進めるうちに時間はかかったが家族になった。途中、やり切れない思いもあったが結局は嘘がやさしさだったのかも。

    0
    投稿日: 2022.02.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【父はいないし、母はずっとあんなふうだし、祖父は目の前にいるが、心がここにない。祖母は、と訊ねるまでもない。しばらく留守にしているのだ。】羽猫山吹8才から、39才。1988年から2018年。章と章。行間に横たわるのは年連のヘンテコでも欠けていても紛れもなく愛がある【家族】の物語だ。【山吹は、知ることができない。母の心の変遷を。祖母の思いを。】【それでも、かかわることはできる。寄り添うことも。どうしてもわからないことは、わからないまま受け止めておくこともできるのだ】

    5
    投稿日: 2022.01.24
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    頼ちゃん好き。紅ちゃんも好き。全員辛いし全員悪くないし、だからこそ辛い。誰も責められないのが1番辛い。けど幸せになれてよかった。

    0
    投稿日: 2021.11.27
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    (山吹や紅ばかりでなく)破綻した家族からこぼれ落ちた人たちがどうにかこうにか居場所を見つけてそれぞれそれなりに納まっていくお話。 架空の犬は何度が登場するけど、嘘をつく猫って何だろう?小さいころからその場しのぎの嘘ばかりついていたというお父さんの淳吾のこと?怪しい店をやっている澄江お祖母ちゃんのことでしょうか? 何となくほのぼの終わった感じがしますが、個人的には(多分当人たちにとっては大きなお世話なんだと思いつつも、)西と東の魔女が哀しい話だったなぁ、というのが感想です。

    0
    投稿日: 2021.10.04
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    雲のようにふわふわとした母と、浮気中の父。夢ばかり追いかけている祖父と、噓はつくけれど比較的まともな祖母。そして、自分の気持ちに正直な姉。 そんな破綻した羽猫家の、長男山吹の成長を、5年ごとに追って書かれていた。 大人たちはいったいどこを向いて生きているのだろう。 だけど、心にポッと灯がともるような一文が見つけられる。 何か大事なことがたくさん隠されているような気がして、さーっと読み飛ばすのがもったいないと思ってしまった。 山吹のつく噓は優しさに満ちている。 世の中は、親という肩書きを背負って、きちんと立っていられる大人たちばかりではない。人間の正直な気持ちを、きれいごとで覆い隠すことなく書かれていて、気持ちがよかった。 みんなそれぞれに自分の物語を生きていて、愛せなくても、その存在を認めることはできるのだから。 みんなが幸せになれてよかった。最後まで読んでよかった。

    45
    投稿日: 2021.08.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

     人生に絶対的な幸せも、正解もない。そう思うと、少し生きるのが楽になる。  最後に刊行記念エッセイとして書かれた言葉は、物語を紡ぐ人たち全てが抱いている矜持だと思われ、物語に救われている者として、深く共感する。

    4
    投稿日: 2021.07.02
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    どうしてもわからない事は、わからないまま受け止めておくことも出来る。その存在を、認めることは出来る。 良い悪いではなく、在るものとして受け入れて、それぞれが生きていく話。

    0
    投稿日: 2021.05.24
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    羽猫家は、みんな「嘘つき」である――。これは、破綻した嘘をつき続けたある家族の素敵な物語。寺地はるなの人気作、遂に文庫化!〈解説〉彩瀬まる

    0
    投稿日: 2021.05.13
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    山吹くんの少年時代から大人になるまで。 こんな壮絶な家で育って、やさしい心を持っている山吹くんは、すばらしい。 山吹くんと頼ちゃんの関係も、なんか好きだな。

    0
    投稿日: 2021.05.04
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    んー、なんで今まで寺地さんを知らなかったんだろう。この本も、なんだか題名が某お笑い芸人の本のタイトルに似てんなと思いつつ買ったんだけど。午後から本屋に行って、しばらくは寺地三昧になりたいなと。

    0
    投稿日: 2021.01.30
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    嘘をつくことで家族のバランスをとっているんだなと思った。これはどの家でもあることだと思う。家族の縁はどんなに嫌でも切れないのだから。

    11
    投稿日: 2021.01.10
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    家族のそれぞれが好き勝手に生きているようななかで迷いながら生活している山吹。歳を重ね家族の本当の姿、想いを知った後に感じるもの。なかなか上手く付き合えなくても大切なことは事実で、目に見えないものも存在として確かにあり自分を支えてくれている。身近にある感情だったり何かに対する疑問だったり寺地さんの作品はそこを掬い取ってくれる。だからこれこらも読んでいきたいと思える。

    3
    投稿日: 2021.01.10
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    すごいヘビーな話だと思うんだけど、淡々とまるで他人事のように物語は進んで、何も解決せず、何かが変わるきっかけも事件もなく、許しが与えられるわけでもない。ただ、たくさんの時間をかけて、ゆっくりと怒りや悲しみがが擦り切れる事や、思いが育まれるさまが、かかれている。 不思議な作家さんだなぁと思う。 猫はでてこない。

    2
    投稿日: 2021.01.10