
総合評価
(10件)| 2 | ||
| 5 | ||
| 3 | ||
| 0 | ||
| 0 |
powered by ブクログ児童文学でSDGsを学ぶおはなしSDGsシリーズの一冊。テーマは『貧困をなくそう』 小学6年生の兄視点で話は進む。 TVで飢餓の子どもを見た妹が「うちは貧乏じゃない」という。 でもそうかな? 給食費も払えないのに? 絶対的貧困と相対的貧困について、子どもにも分かりやすい具体的なお話で描かれている。 子どもが満足に食事が出来ない描写が辛くて、読みながら涙が出た。 何度も「生活保護受けて!」と思った。 大人が読んでいても、 ①栄養の偏った貧しい食生活では逆に太っていく=太っている子が飢えていないわけではないこと。 ②単にお金がないだけではなく、親の目が行き届かないため、虫歯や知識の習得困難など、様々な面で子どもの養育に悪影響が出ていること。 など、普段生活していて気付かなかった現実を知ることができて、秀逸な作品。 主人公が本当に賢くて、妹のことも考えて何とかしなければと考えているところもグッと来た。 母親も必死で、『悪い人』というわけではない。 ただ、必死過ぎて行政の助けを得る考えすら浮かばない。 このような子ども達を救うためには、小学校でも、社会保障の仕組みや、生活保護について教えていく必要があると感じた。 子どもが「お腹が空いた!うちは困っている。助けて!」と、しかるべき場所に声を上げられる社会にしていかなければならないと思う。 まだ幼稚園の我が子には難し過ぎるけれど、もう少し大きくなったら読ませたい、もっと多くの人に知ってほしい作品。
0投稿日: 2025.07.04
powered by ブクログ小学校の娘と一緒に読んだ本。これは貧困格差のお話。SDGsシリーズで他のテーマの本も何冊も出ている。 ーみんなは舗装道路を、真新しいスニーカーをはいて走っていく。おれはでこぼこの砂利道を、裸足で走って追いかける。息を荒らげ、必死に走っても、差はどんどん開いていく。とてもじゃないけど追いつけない。 この部分がこの本の内容を過不足なくまとめている。娘には伝わっているだろうか。 自分の子どもたちには、努力だけでは乗り越えられないものが世の中にはあって、自分の運命は偶然の産物だと理解して欲しい。何もかもが自分でコントロールできるという思い上がりを捨てて、努力や意志とは違うところで働いている「偶然」に心を開いて欲しい。きっとそこに気づくことで利他の精神が生まれるんじゃないかな。
12投稿日: 2025.05.17
powered by ブクログこどもの貧困を題材に多くの本を書いている安田さんの著書。貧乏の基準って難しいね。難民と比べては貧乏じゃなくても、周りの家庭と比べると……という。
0投稿日: 2024.06.17
powered by ブクログ#みんなはアイスをなめている #おはなしSDGs #安田夏菜 #講談社 相対的貧困についてよくわかる話。こういう子が7人に一人はいるということだ。この話のように親が悪いわけじゃないのに子が親を責めてしまうことはあると思う。大人だってつらいのだ。じゃあどうしたらいい?難しい問題ですね。
1投稿日: 2022.09.18
powered by ブクログ子ども向けの貧困についての話。 海外だけでなく、日本の貧困について、知らないといけないけど、今は目に見えにくくなっている。 お金がないと教育にも差が出る。すると、その子の将来にも影響する。 努力が通用する社会であって欲しい。 お金がないとやはり辛いよね。
0投稿日: 2022.07.11
powered by ブクログ貧乏のことについて知りながら、陸くん、美波ちゃんとそのお母さんの生活について読める、お話。お話の最後に、貧乏について詳しく書かれている。
0投稿日: 2021.07.12
powered by ブクログせつない。でも実際世の中にたくさんある話。自分たちにできることはなんだろうか、と深く考えさせられる1冊
1投稿日: 2021.05.10
powered by ブクログ3.0ついに児童文学に子どもの貧困が描かれる時代に。現代版泥の川。泥の川が、いかに文学として優れているかがわかるな。
1投稿日: 2021.05.05
powered by ブクログ貧困の子への理解につながった。ありがとうございます。このシリーズの全部買って子どもが読めるようにしておくわ。
4投稿日: 2021.02.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
おはなしSDGsというシリーズで、17目標のうちのひとつめ「貧困をなくそう」を題材に描かれたストーリー。 父は失踪し、体を壊している母が介護のパートで小学6年生の陸と3年生の美波を養っています。 物語は陸が郵便受けから給食費滞納のお知らせを見つけるところから始まりました。つぶやくことばは「またかよ」。今日食べた給食が思い浮かび「ただ食い」という言葉が頭をよぎり、うしろめたくなる陸。 そこを皮切りに、払えない学童のお金、3年生になるのに絵本しか読めない妹、3日間変えないバスタブの水、少なく栄養の偏った晩御飯のおかずなどなど、小学生の子どもにはキツい現実が次々と明かされます。 買い物の帰りに、よその子どもがレストランで誕生日を祝ってもらうのを無言で見つめる妹。美波の誕生日はあさってなんです。最初、葛藤を抱える兄と違って、妹はまだ家庭の経済状況は理解していないのかなと思って読んでいましたが、こういう所からいろいろ感じ取っていることがわかります。それを察している陸は、予算の500円と努力で可能な限り豪華な晩御飯を用意します。喜ぶ美波ですが、せっかくのごちそうをほとんど食べることができません。原因は虫歯。歯医者に行くのにも治療費がかかる。日々晩御飯用の500円しかないのにどうするの? という流れ。 挿絵が多めで、文体もストーリーもとても読みやすいため、暮らしの厳しさやつらい現実は理解しやすいと思います。 ただ、外国の貧困と飢餓にあえぐ子どもを見て「うちは貧乏じゃない」という妹に兄が抱く複雑な思い。「みんながアイスクリームをなめているのに自分だけ胃薬をなめている」ということばの持つ意味。挿絵と同じように挿入されているグラフから得られる情報。物語の希望であり、SDGsシリーズとしてのこの本のテーマ「貧困家庭を支えるための制度」。これらに関してはある程度の読解と共感と知識が必要かなと感じます。
2投稿日: 2021.02.03
