(収録作品)泥棒たちの昼休み／義をみてせざるは／あぶない橋／沈黙は金／不運は重なる／ひとつよければ／押しの一手／犬も歩けば

おしい。 多分これはきっと面白くなった小説だと思う。 不満の原因は何か。 作者急逝のため未完なのだ。 推敲が完全に終わっていたとも言い切れない状態で出版するな。 第八章で終わっているが第九章までは確実にあったと書いてある。 残っていたのは最初の7ページのみだったそうだ。 なんでそれで出版するのだ。 完結していないのなら既に出版してある作品のみを遺作とすれば良いではないか。 前回の鬼平犯科帳最終巻は盛り上がりそうな所で作者急逝のため未完、となって終わる。 読者にフラストレーションを貯めさせてどうする。 帯の煽り文句も内容と合っておらず気に食わない。 この時代の男性の理想像なのか、この頃はこんな女性が大勢居たのかはわからないが似たような話し方の女性が多く目に付く。 連作短編で全八章。 最後のページの著者略歴が読みたければ買っても良いのではないかと思う。