Reader Store
ライオンのおやつ
ライオンのおやつ
小川糸、くのまり/ポプラ社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

1352件)
4.3
618
506
148
21
4
  • 人間の誰しもが

    通る道、それを温かくも力強く一人の若い女性を通して描かれている作品。生きるとは、命の灯を消すとは どう言う事かを考えさせられた。死をテーマにしているが、内容は決して重くはなく 爽やかなタッチで描かれている。多くの人に読んで欲しいと切に願う。

    0
    投稿日: 2020.05.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最近大切な人を失った。 離れて住む私は、コロナ禍の中で、最期を送ることもできなかった。 そんな中読み出したこの本。 中盤の故人との回想シーンからは、作中出てくる一つ一つのワードが、私の実際の記憶を細かく呼び起こして、小説を読んで泣いているのか、会いたい人を思い出して泣いているのかも分からなかった。 優しい優しい物語。 死ぬ瞬間がどんな感じかって死について考えることって生きている私たちは誰しも未経験でわからないから、怖い、辛い。でも避けて通った人はいない。けれど、息を引き取る瞬間が本当にオーガズムだったら、いいなぁと思う。 2020.5.9

    30
    投稿日: 2020.05.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    3時間くらいで読めました。 とにかくスラスラ読める。 私がもし主人公のように病を患ったらここを最期に選ぶか家族に看取られる家を選ぶかどっちかなぁと考えた。実際その立場にならないと答えは出ないだりうけど。 ホスピスのゲスト達のいろんな人生をおやつと共に振り返るところが涙なしでは読めなかった。 おばあちゃんが死んでしまったときの喪失感を思い出したら涙が止まらなかった。 人生をろうそくに灯された火に例えているのもすごく良かった。生まれる=火が灯される 何不自由なく生きている今に感謝して生きていこうと思えた最高の作品。

    1
    投稿日: 2020.05.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    前半から中盤にかけては、本当に船に揺すられる波のような 心地よさを感じながら進んでいく物語が 終盤にいくにつれて、死と向き合うことの本質が見え始め 雫の心に乗り移ったかのように手が止まらなくなり涙が溢れてきた。 所々の星や、ワインなどの描写が美しく、 色と言葉の美しさがそのレモン島の風景をよりリアルに そして身近に感じさせてくれたと思う。 その比喩を用いた表現力が素晴らしいなと感嘆した。 様々な人の生き方、死に方をみて 恐怖や怒りや、はたまた穏やかな気持ちななったりと 死とはなんなのか、生きるとはなんなのか、を考えさせられた。 そして全力で生き抜くことの力強さを感じた。 平凡な毎日を、だいすきな人たちに囲まれて 送ることのできる幸せをひしひしと感じ、 自分の身体で思うように生活できること、周りに支えられていることに感謝してたくさんの種をまいて生きていきたいと思った。 雫が亡くなってからの3日間。 他者視点で語られる雫の生き様をみることができてよかった。 かけがえのない本に出会えた。ありがとう。

    1
    投稿日: 2020.05.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    心が波立てられることなく読めて、それでいて涙が止まらなくなる作品。明日からも日々を生きようと実感させられる。読んでよかった。

    1
    投稿日: 2020.05.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    瀬戸内海のホスピスを舞台にした小説。生きることと死ぬことについて考えを常に巡らせながら読みました。 文章や物語は重たいものではなく、ほんわかとした雰囲気でとても読みやすいです。 わたしはどのエピソードも、様々な方面から心を動かされ泣いてしまいました。 この著者の本は初めて読みました。食べ物についての描写が細かくとても素敵で、どれもこれもわたしも食べたい!とおもうものばかりでした。 食堂かたつむりの著者であり、また料理を題材にした作品が多数と知りとても納得しました。 最初のソの描写はもちろん、小豆粥のおーかーゆー、おーかーゆー、は雫が食べることに心の底から幸せを感じていることを強く感じられるものでした。 また、自分の記憶がはっきりと蘇ってくるような場面もありました。 わたしが初めて、人の亡骸を間近で見たのは高校3年生になったばかりの春でした。 綺麗に化粧をして棺に入った祖母の、額にそっと触れたときの、ひんやりとした感触が忘れられませんでした。 小説の中で、雫が亡くなったマスターの手に触れた時の、「ひんやりとした温もりがあり、常温に戻る途中の保冷剤のようだ」「指先に、いつまでも保冷剤の感触が残っている」の部分を読んだとき、その時の記憶が一気に蘇りました。 自分が生きていく上で、辛いことがあったとき思い出したい言葉や、人生はこういうものなんだな、と思える言葉にたくさん出会うことができました。 シスターが言ったという「思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変えれば、あなたの人生はやがて光り輝くことでしょう」 友人の「人はな、楽しいから笑うんやないんやて。笑うから、楽しくなるねん」 百ちゃんのおかげで気づけた「死を受け入れるということは、生きたい、もっともっと長生きしたいという気持ちも正直に認めることなんだ」 マドンナの「人生というのは、つくづく、一本のろうそくに似ていると思います(中略)。生きることは、誰かの光になること。自分自身の命をすり減らすことで、他の誰かの光になる。そうやって、お互いにお互いを照らしあっているのですね」 病気である自分と向き合い、素直に過ごすことを目標にライオンの家にやってきた雫が、様々な人々と出会い、考えを変えていくあいだ、自分も一緒に思いを巡らすことができました。 わたしも、誰かを見送るとき、マドンナのように「良い旅を」と言えるようになりたいと思います。

    3
    投稿日: 2020.05.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    後半ずっと号泣。癌で亡くなるのは本人周りもキツい。でも残された時間を自覚した人たちと分かっている人々の集まるホスピスでの暮らしは恐怖もありながら穏やかに過ごせたんだなぁと。人生の終わり方を自分で決められるのはすごいな。

    1
    投稿日: 2020.05.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2020年本屋大賞第2位。 読んでいると、優しく柔らかいもので包まれる心地よさがあった。マッサージを受けたり、お風呂に入る感じに似ている。 余命を宣告された33歳の海野雫。抗ガン治療で苦しんだ末に選んだ場所は瀬戸内の「レモン島」にあるホスピス「ライオンの家」 そこには、白髪交じりでメイド服を着た心優しい代表のマドンナ、おやつと食事を用意してくれる狩野姉妹、ワインを作る青年タヒチくん、かけがえのない存在になる犬の六花。など、それぞれに事情はあれど、大らかで安心感のある人々が待っていた。 ライオンは百獣の王。ここではもう敵に襲われる心配もなく、安心して食べたり寝たりすればいい。 恐れることは何もない。 雫はライオンの家で疲れ切った心と体を癒していく。 小川糸さんの小説は初めて。 表現が気持ちいい。五感を癒してくれる感じ。 「肩を丸めたような温かみのある文字」「ふんわりとメレンゲで形を作ったような、なだらかで丘みたいな島」「空気を完熟した果物みたいにむさぼったのは、いつ以来だろう」「レモンが光っている」 優しい表現ってこんなにあるんだなぁ。 こんな世界があったらいいなと思える。 ライオンの家には「おやつの間」という場所があり、毎週そこでは自分の食べたいおやつがリクエストできる。 ただし、どの人のリクエストが採用されるかは秘密。 日曜の午後3時にみんなで集まり、マドンナが今日のおやつを選んだ人の理由を読み上げる。そこにはそれぞれの人生の大切な瞬間があり、物語がある。最後におやつが運ばれ、皆がその思いを共にし、おやつを味わう。 豆花やカヌレ、牡丹餅にミルクレープ…。すべてに思いが詰まっていて、人とおやつって何だろう。大切にしたいなと思いをはせる。そして無性に食べたくなった。 毎日のお粥の話もよかった。365日違うお粥が出てくるライオンの家。そのお粥が本当においしそう。 おいしいって心も体も満たされることなんだなと感覚で伝わってきた。 余命のある主人公の話。最後は暗くなるのかなと心配していたが、違った。 こんな風に死ねるなら怖くないかもと思った。 悲しいけど温かい。 ファンタジー的な要素もあるのかもしれないけど、信じてみたいなと思う。世界がこんな風に見えたらいいと思う。 頑張りすぎて疲れた時。この本に支えられると思う。 装丁も素敵。レモンが明かりに見えるのが好き。

    1
    投稿日: 2020.05.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    号泣して読了。 けれど、心の中には爽やかな風が吹いているような、すっきりとした気分になる。 今を生きる。 豊かに生きる。 今をもっと、味わおう。 シンプルだけどなかなか難しい。日々の色んな欲望にまみれて、つい忘れがちになることを、思い出させてくれる。 偶然主人公の年齢が近いことも、本当に響いた。

    2
    投稿日: 2020.05.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    死ぬのは怖いこと?死んだらどうなる?自分は最後どんな風に死んでいくのだろう? そんな事を考えたことのない人はたぶんいないのではないだろうか。 誰にも等しく訪れることだけれど、その答えを知っている人はいない。 この本の中に描かれているのは、理想の美しい死に方だ。愛と優しさと許しに満ちている。 最後なのだからこうあって欲しい。主人公とは違い、まだ遠い先の事であって欲しいけれど。

    14
    投稿日: 2020.05.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    俺、去年親父が逝って、一昨年に母親も逝ってるから、 正直、今はこういう本、ダメ・・。 小川 糸さんの本が好きで、帯も読まずに買って 一切内容も知らずに読み始めちまって。。 平常時なら、星5なんだけど、 一身上の都合で3つ。。。 読んでて涙止まらなくなっちまって、 親の事思い出しちゃって、やっぱ辛くなっちゃってさ、、 星3つってのは、単にそういう理由なんだけど・・ でも、最後まで一気読みしましたよ(笑) 内容の受け止め方は十人十色だと思うが 凄い色々突き刺さるし、考えさせられる内容。 特に俺が好きなのがこの1文。 『生きることは、誰かの光になること』 良い言葉と思わない❓️ 俺もさ。親が与えてくれた言葉や様々な事柄が いまの自分を形成してる。 俺を灯してくれたから、親が今も俺の中に生きてる。 だから、俺も誰かを灯してやんなきゃと思うんだよ。 灯されるだけの存在なら、灯す光が消えたら、 俺が無くなっちゃうだろ❓️嫌じゃん。そんなの。。 誰かを灯してあげる事で、 自分っていう人間の証を残せるんじゃないかね。 俺も、出来ればそんな風に生きたいって思ったよね。

    4
    投稿日: 2020.05.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    切ないけれど、なにか心に温かなものがじんわり残る読後感。 とびきり思い出に残っているおやつの時間というのは、きっと人生の大切な一場面、しあわせが濃縮された瞬間とリンクしている。 一人ひとりの人生と、強さと、やさしさを思うと、びっくりするくらい涙が止まらず、本を読んで声を出して泣いたのははじめてかもしれない。 気軽に何度も読み返したい本ではないけれど、ずっと手元に置いておきたい。

    1
    投稿日: 2020.05.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    私も人生の最期まで頑張って生きて、最期は苦しむ事なく自分が願った死が訪れれば良いなと思った。 個人的にはアワトリスさんが、最期にキャラクター替えを出来て良かった。マドンナのまさかの告白にびっくりしたけど。生きてる間は気を遣って出来なかったり、性格的に出来ない事も、最期は好きなように生きれるって良いなと思う。 私の時も母に迎えに来て貰いたい。

    5
    投稿日: 2020.05.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    久しぶりにすごく泣いた。ただ静かに悲しさと寂しさを感じて涙が出た感じ。生きるって今しかできにいことだなぁと実感する。 始終優しい文章と五感で感じられる表現が多く、物語に入り込んでしまう。冒頭を読めばその雰囲気は伝わると思う。 自宅時間が長くなり、ギスギスした心に優しく染み渡る本。読んでよかった。

    2
    投稿日: 2020.05.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    余命僅かな主人公が、瀬戸内海に浮かぶ"レモン島"のホスピス、ライオンの家で、最期の時を過ごすお話。 静かで穏やかな日々…色んな人との交流と、数々の美味しそうな食事の風景。 私が、本を読んで涙を流したのは久しぶりだった。 それは主人公がライオンの家に来て、初めてのおやつの時間。 そして、恐らくその"おやつ"リクエストしたであろうおじいさん。彼はそれを見つめているだけで、食べようとしない。ありし日の父と母を姿を、そこに見ていたからだ。 他にも、ふと涙が零れるシーンがあった。 でも、以前の私では多分涙を流したりはしなかっただろう。 歳を取った、と言うことだろうか…人生の経験値が増えたからだろうか。 タヒチ君と浜辺でとある約束をして、キスをする。 滅茶苦茶良かったなここ。何だろう、何となくだけど、気持ちがちょっと分かる気がした。お恥ずかしながら、何とも言えない寂しさみたいなものに、ふと襲われるときが、私にもある。誰でもいい訳じゃないけど、誰かの温もりに云々ってのは、何となく分かる。 当然だけど、話が進むに連れて、主人公の具合は悪くなっていく。その過程が読んでいてもとても辛くて苦しくなった。 彼女の元から旅立って行った人たちが目の前に次々と現れては消え。 そして彼女は旅立った。 何故か読んでる私の胸が、苦しくて辛くて、涙を堪えるのが精一杯だった。 しーちゃんは、たくさんの大切なことを知っていたんだな。 生きること、大切なこと、そして幸せってなんだろう。 私が最後に食べたいおやつは、なんだろうか。

    3
    投稿日: 2020.05.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    題名から、動物が主人公の小説かと(笑)。 ところが、余命を告げられた33歳の主人公雫がホスピスで過ごす日々を描いた作品だったとは・・・ ホスピスの名がライオンで、そのおやつの時間に各入所者の人生最後に食べたいおやつが提供される。 死と向き合うという重いテーマであるにもかかわらず決して暗くならず、著者の優しい温かいまなざしが、心地よい読後感を誘ってくれる。 オーナーのマドンナが語る。 「おやつは心の栄養、人生へのご褒美だと思っています」 いい言葉だ。

    24
    投稿日: 2020.05.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    若くして癌に侵され、最期の時を瀬戸内の島にあるホスピスで過ごす。 死を受け入れているようで、本当は死にたくない気持ちと葛藤するも残された時間は短い。 ホスピスではライオンになりましょうという言葉に救われ、最期まで生き切ろうとする。 瀬戸内の自然や、ホスピスを受け入れている人たちとの関りがあたたかい。 最期のおやつも味わい深い。 読み終わり、静かに涙がこぼれた。

    3
    投稿日: 2020.05.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人が昏睡状態になるって、こんな感じなのかなぁ。 人生をエクスタシーで終えられたら、そりゃ、ええなぁ。

    1
    投稿日: 2020.04.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    今というこの瞬間に集中していれば、過去のことでくよくよ悩むことも、未来のことに心配を巡らせることもなくなる。私の人生には、「今」しか存在しなくなる。 そんな簡単なことにも、ここまで来て、ようやく気づいた。だから、今が幸せなら、それでいい。

    2
    投稿日: 2020.04.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人生で大切なものを考えさせられた。 残された時間は少なくとも、感情の激しい起伏もありながら、穏やかに日々が描かれる

    1
    投稿日: 2020.04.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    思いっきり不幸を吸い込んで吐く息を感謝に変える。 人が生きるというのはロウソクのようで、急に風が吹いて消えてしまうこともあるしずっと灯ることもある。 それは誰もが抗うことができないこと。 そんな中今呼吸をしていること、食事をしていること、歩いていること1日の中で感じるもの全てに感謝と敬意をもつことの大切さを改めて知ることができた。 小川糸の作品は日々の中の幸せということを改めて実感できる。

    1
    投稿日: 2020.04.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    悲しくて辛いことに向き合っているのに、とても幸せな気持ちになった。 感謝の気持ちをもって、日々大切に生きていこうと思える。この時期にこの本に出会えて、読んで良かった。

    1
    投稿日: 2020.04.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    大泣きした あっという間に読んじゃった ラストでどんどんのめり込むことはよくあるけど、最初からこんなに引き込まれるお話はまれだよね 謝謝 _ 「明日が来ることを当たり前に信じられることは、本当はとても幸せなことなんだなぁ」 でもしーちゃんはもっともっと幸せなことが何か知ってる

    1
    投稿日: 2020.04.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    マドンナ、シマさん、舞さんがとても素敵。 小豆がゆ食べてみたい。 お父さんの愛情に涙。 たまには家族そろっておやつタイムしようかな。 あたりまえの日常を少し意識して大切に過ごしていきたい。

    1
    投稿日: 2020.04.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    自分にとっての思い出のおやつってなんだろ。 様々な表現が優しく、様子や気持ちがすごく伝わってきた。

    3
    投稿日: 2020.04.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一気読みしてしまった。瑞々しくてとてもきれいなお話だった。 谷川俊太郎さんの、生きるの詩を思い出した。 なんというか、両足踏ん張って、力強く、生きたいなと思った。

    1
    投稿日: 2020.04.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「食堂かたつむり」でデビューした、小川糸さんの作品で、ホスピスを舞台にした人生の在り方を示すような一冊。 癌の治療をやめ、残された命を瀬戸内に浮かぶレモン島のホスピスで過ごすことにした海野雫は、亡くなるにはまだ若い30代の女性。 このホスピスは「ライオンの家」という名前で、数人の同じような患者たちが、人生の最期を思い思いに過ごしていた。 幼い頃に、事故で両親を亡くした雫をまるで自分の子どものように育ててくれた、母の双子の弟である父には、癌のこともライオンの家に入所することも伝えずにやってきた。 ライオンの家に入所する人たちとのやり取りや、毎週日曜日に開催される、入所者からリクエストされるおやつを忠実に再現して出されるおやつ、雫の部屋から見える海とレモン畑が目に浮かぶようで、ほのぼのとしてゆっくりと流れる時間を感じた。 人はだれもがいつか死ぬのはわかっていても、なかなか死を意識して生きることはなく、死んだ後のことも誰もわからないからか、死への恐怖もある。例えば、自分が余命を宣告されるような病気にかかったとき、どう受け止め、その後の人生をどう生きるのか想像してみたけど、簡単には受け入れられず悩んだり後悔したり、病気を恨んだりすると思う。だけど、それまで生きてきた中で最期に食べたいおやつや食事、会いたい人、お礼や感謝を伝えたい人はいるはず。そのときになる前に、今をしっかり生きて、関わる人を大切にしようと感じさせてくれる一冊でした。

    1
    投稿日: 2020.04.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    バッハの無伴奏チェロ組曲を聴くたびに、雫と、六花とライオンの家を思い出す。 もういちど、必ず読みたい。 その時のために、今は⭐︎4つにしておく。

    1
    投稿日: 2020.04.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    コロナで好きにお出かけもできなくて、 かと言って仕事が忙しくてなかなかゆっくり 読書もできなくて、あまり何も感じなくなり、 心が乾きそうになっていたタイミングで読みました テーマは、いかに死ぬか。 舞台は瀬戸内の小さな島のホスピス。 小川糸さんの小説はいつでもそうたけど、 美しく素朴な情景がくっきり浮かび上がり、 どんなに重いテーマも終始温かい空気に包まれる。 だからヘビーなものやディープなものが苦手な私でも読める。 疲れるほどに泣きました。。。 涙活は必要ですね。 一生懸命仕事しながら生きてると、 いつの間にか自分の心は後回し。。 でも、自分はただ生かされてること、人に支えられていること、十分頑張っていて偉いことに、気づかせてくれる。 あまり何も考えないようにしようと感情に蓋をしがちなタイプなのですが、感じにくくなってる心に温かいメッセージがたくさん入ってきて、子どものように素のままに戻れるような。 私疲れてたな、もっといたわってあげなきゃな、と気づかせてくれた小説でした。

    8
    投稿日: 2020.04.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とても美しい景色やにおいを感じられる作品でした。悲しみがあるはずなのにそれを圧倒する何か暖かいものが流れ込んでくる感覚がありました。読み終わった後に日々の生活の中で食べることを大事にしよう、楽しもう、美味しいものを作ろう、家族と美味しいものを一緒に楽しもうと思いました。また実家の瀬戸内海に帰ってら島巡りしようと思いました。

    2
    投稿日: 2020.04.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人生の最後に食べたい”おやつ”って何だろうな 人の幸せは、どれだけ周りの人を笑顔にできたか 死を受け入れることは生きたいと願うこと 優しくあたたかい、そして心にひびく物語でした 何気なく食べ、何気なく過ごす時間が愛おしくなりましま_φ(・_・ 2020/4/14 ★4.8

    2
    投稿日: 2020.04.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    本屋大賞受賞の「流浪の月」に続き、 2位の「ライオンのおやつ」を読みました。 ホスピスを舞台にした、 優しい人ばかりの素敵な物語。 優しくて、温かくて、少し切ない。 タヒチ君とのビーチのシーン。 シマさんがご飯を温めて直してくれて、笑わせてくれるところ。 それから、毎回のおやつのエピソード。 好きなシーンがたくさんあった。 何気ない日常こそが幸せであるということは、 こんな緊急事態宣言が出たご時世だからこそ 余計に強く感じました。 とにかく明日からは、ご飯をしっかり味わって食べようと思います。

    2
    投稿日: 2020.04.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    儚くて、優しくて、あったかいお話でした。 若くして病気を患い、残り短い人生を過ごす場所に決めたのは、のんびりとした時間が流れる島のホスピスでした。柑橘の香りのする穏やかな時間が流れるこの島で最期を迎えたいと、読んでいて思いました。 毎朝違うふわふわでぽかぽかのお粥さんを食べたいし、我慢をすることもしない。あたたかくて優しさであふれたライオンの家、なんて素敵なんだろう。 人生を振り返って、私の人生捨てたものじゃなかったなと思えるように、毎日を大事に、大切に生きていこうと思います。 私の人生のおやつはなんだろう。

    1
    投稿日: 2020.04.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ホスピスを舞台に、様々な人がそれぞれの視点で生と死を見つめる物語。 死がこんなにも優しいのだとしたら、生きることはなんて素晴らしいのだろう。

    1
    投稿日: 2020.04.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    さすが新井賞とっただけのことはあるなぁ。 悲しい題材なのに、悲しさでは終わらない。 でも感想をうまく言葉にできずにいます。 良かった。たしかに。でもそれは適切な表現? うーん、やっぱり、ちがうな、の繰り返しで、いまはまだうまく言葉にならない。 人生の最後に食べたいおやつはなんだろう。 まずはその答えを探すことからはじめようかな。

    3
    投稿日: 2020.04.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    悲しいお話のはずなのになぜか悲しさで終わらない。 生きる大切さや今という瞬間を大切にしようと思わせられました。 温かい気持ちでいっぱいになる一冊でした。

    1
    投稿日: 2020.04.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ステージ4の癌で余命宣告をされた33歳の女性が、瀬戸内の島にあるステキなホスピスで最期の時を過ごすお話です。 偶然にも同じ年齢の主人公に自分を重ね、カフェで必死に涙をこらえながら読みました。 消して暗いストーリーではありません。 自分がどの様に死にたいか考えさせられます。

    8
    投稿日: 2020.04.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    人生の最後に食べたいおやつはなんですかー 33歳という若さで余命宣告された雫は、瀬戸内海に浮かぶレモンの島にあるホスピス『ライオンのいえ』で残りの日々を過ごすことを決める。 『ライオンのいえ』では、毎週日曜日、入居者がリクエストできる「おやつの時間」があるのだが、雫はなかなか選べずにいた――食べて、生きて、この世から旅立つ。 テーマは『死』なのに、全然暗くなくて、むしろ心が軽くなって優しい気持ちになりました。 ライオンの家のまわりの人に触れ合いながら、雫は死を受け入れるということは、もっと生きたいという気持ちを認めることだと気づきます。 365日メニューのかわるお粥や、瀬戸内の柑橘系を使ったごはん、もちろん日曜日のおやつも、でてくる食べ物が全て美味しそう。マドンナ、狩野姉妹、タヒチくん、そして六花、出てくる人みんなが少しずつ雫の心を優しく包んでくれていて、私もあたたかい気持ちになりました。 今、息をして、いろんなものをみて、生きていることがどれだけ素敵なことか、気づくことができた大切な本です。

    2
    投稿日: 2020.04.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    本を読んで笑ったり、泣いたりしたのは これが初めてかもしれません。 優しい気持ちになれるお話でした。 愛しい彼に会いたくなってきました。

    1
    投稿日: 2020.04.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ホスピスに入って死をむかえる話ですが、読み終わって重苦しく悲しい話ではなく、少し爽やかな気持ちになれる話でした! ホスピスにいる人生の最期をむかえる様々な人や、主人公の死に近づくにつれての心情の変化を見ると、「死」というものについて、少し考え方が変わりました。 特に、死を受け入れるということは「死にたくない」という気持ちも含めて正直に認めること。 というのが印象に残りました。 死を受け入れることと、死にたくないという感情は正反対のものだと思っていました。しかし、死にたくないという感情は当然にあるもので、これも含めて素直に認めてあげることで、強がりでもなく、抑圧するわけでもなく、本当に受け入れることなのかなって思いました。 この本を読んで、当たり前に感じていた日常は当たり前ではなく、有難いことなんだと気付かされました。もっと日々の日常を大切に生きていこうと思います!

    1
    投稿日: 2020.04.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    やっぱり食べ物と人の生き様といったら、この人なんだろうなぁ。じわじわくる話。もっとたくさんのおやつ読みたかったな。 2020/3/3読了

    1
    投稿日: 2020.04.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    死がテーマの話はやっぱり辛い。 それでも、今生きているこの瞬間を大事にしようと改めて実感できたのは良かった。

    1
    投稿日: 2020.04.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    人生、ままならないもの ものすごく泣いた 豆花 カヌレ ミルクレープ レーズンサンド モルヒネワイン 六花 レモン島 メイド服のマドンナ

    1
    投稿日: 2020.04.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    小川糸さん、一回死んだことあるの?と聞きたくなる。 もう読んでて涙ボロボロ。 出てくる人がみな、現実ではありえないようないい人たちばかりだけれど、これは最後に最大に感性を研ぎ澄まされたみおの目を通しているから。 そしてその思いは、確実に梢に引き継がれているはず。

    3
    投稿日: 2020.03.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    久しぶりに本を読んで泣いた。そのあとも泣いた。心がきゅーっとなる感じ。命は尊いものである。 近しい人が闘病している、あるいは亡くなったばかりの人は同じく読んだあとに思い出すものが多くて悲しく切なく愛おしくなんともいえない気持ちになるかもしれない。 個人的なことではあるが、3ヶ月前に亡くなった同居していた祖母のこととリンクした。同じく闘病の末亡くなったが、身体が辛くなる様子がリアルで、こんなことを考えていたのかなと思い出さずにはいられなかった。 らいおんの家のあたたかさは読んでいて伝わる。こんな施設であたたかな人に囲まれて最期を過ごせればどんなに幸せだろうか。現実はこんな恵まれた環境なかなかないと思うが。 当たり前を大切に。両親をはじめとした周りの人に感謝をしよう。マドンナと六花と見守る人がいる、独りじゃないということが何より支えになる。特別なことはできなくてもそんなあたたかな人になりたいと思った。

    1
    投稿日: 2020.03.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    小説を楽しみながら、 亡き父母を考えた。 早く旅立った義理の姉。 近いうちに姪っ子にお菓子でも送ろう。

    1
    投稿日: 2020.03.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    僅かな望みに賭けてずっと耐えてきた。 痛いのは身体だけじゃない。 心ももう、限界だった。 私の命の火は、もうすぐ消えようとしている。 このまま独りで、最期を迎えるのか。 私の33年の人生のおわりが、これでいいのか。 もうこれ以上、 自分をいじめるのも我慢をするのも辞めにした。 自分で選んだ、終のすみか。「ライオンの家」。 瀬戸内に浮かぶ「レモン島」にあるホスピス。 キラキラと光り輝く海。青すぎる空。やさしく吹く風。 深呼吸。美味しい。空気が美味しい。 こんなふうに感じたのは、何年ぶりだろう。 人と出会う。会話をする。味わって食事をする。 自分が好きな音楽を好きな時に好きなだけ聴く。 新しくできた親友、犬の「六花」との時間。 ここに来て、 幸せの種は、日常の中にいくつもあることを知った。 小さな幸せのひとつひとつが、今の私を生かしている。 ・ 日曜日の楽しみは「おやつの時間」。 もう一度食べたい思い出のおやつを、 私たち入居者はリクエストすることができる。 今週は誰のおやつ?来週は、、、? 私の思い出のおやつはなんだろう。 ーー私は、あと何回、 この時間を味わうことができるだろう。 ・ ・ 久しぶりに、 泣きながら小説を読んだ。 おやつだけでなく いろんなお料理が登場する。 中でもお粥さんの存在は大きい。 生きることは、食べること。 食べることは、生きること。 全然大事に出来てないやん、わたし。

    2
    投稿日: 2020.03.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ホスピスと取り上げた現代小説。 瀬戸内の小島のホスピスで最期を迎える主人公の姿は理想的でした。 著者作品らしく、登場人物は善人ばかりだったり、とはいえみんなに過去があったり、食べ物が本当においしそうだったり、女性は自立して強かったりします。 自分が読んだ著者作品と異なるのは、主人公に家庭の問題はあるものの、母との確執はないことで、新鮮でした。

    1
    投稿日: 2020.03.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    生と死は芸術作品や小説の永遠のテーマだと思うが、死を書くのは本当に難しい。(って、書いたことはないけど)。 本書は、終末期のホスピスを舞台にした、一人の若い女性の死を描いたもの。ホスピスのある島に降りたって、たぶん1ヶ月くらいで弱っていって死にいたる女性の心の中や、子どもの頃の思い出を描く。なので、無条件に泣けます。 生きている私たちは、当然死んだことがないので、死にゆく人たちの気持ちは想像するしかないし、下手な書き方だとただの心霊体験の話みたいになってしまう。うまく書いても「まぁ、想像だよね」という感じになってしまうけど、本書ではなんだかしっくりと、「死ぬってそういうことだろうな」と思うことが出来た。 最後の方で、生きるのはろうそくに似ている、というくだりが出てくる。ろうそくは自分では火をつけることはできないし、自分で自分の火を消すこともできない。火が燃えている間、ずっと燃やし続けて(その間、世界を少しずつ暖めている・・・という表現はなかったけどそういうことだろう)、消えるときはすーっと一筋の煙を残して(それが魂のイメージに重なる)、消える。なんだかその通りだなぁと思った。私は死後の世界とか信じないし、死んだら何も残らないと思っているけど、でも宇宙の質量は変わらないので、私が死んだら私の分がどこかの何かになるとは思っている。 主人公の雫は、両親を早くに亡くし、若くして癌を発症してある意味不幸だが、「不幸をたくさん吸い込んで、感謝に換えてはき出す」という言葉にも感動した。そんなこと出来るだろうか? でも、自分が死ぬときもやっぱり「ありがとう」と言いながら死にたいなぁ。(不幸をたくさん吸い込みたくはないけど)。 それから、私は本をたくさん読んで感動して泣くのが好きだし、そんな自分を「感受性が豊か!」と思うので、雫のように、感謝しながら、でもたくさん泣きながら死にたいと思った。 周りの人に、「私最後の方けっこう泣くと思うけど、悲しいわけじゃないから気にしないでね」とか言っておきたい・・・。 などなど、生死についてだれもが考えずにおれない、そして食べることや感謝することの大切さを改めて考えさせられる、素晴らしい作品だと思いました。

    1
    投稿日: 2020.03.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    とても読みやすいし、早く次が読みたい!と思えるような本だった。 病気を患っている主人公がホスピスに入り、死までを過ごすという物語。しかし、死=悲しい、という事だけではなくて、死までを丁寧に過ごす穏やかさ、島の葡萄畑や海、光の美しさ、ホスピスのマドンナやタヒチくん、その他の人々の温かさ、心地よさが印象的な作品。 今まで聴いてきた音楽、食べ物の味、楽しかった思い出全てが思い出せるということは、それらを含めた私が私自身という事なんだな、と思った。 人生がろうそくに例えられていた点が印象的だった。 今が幸せだったらそれでいい。今を幸せに生きよう。

    1
    投稿日: 2020.03.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    余命を告げられ,美しい瀬戸内の島のホスピスで残りの日々を過ごすことを決めた33歳の雫。入居者がもう一度食べたい思い出のおやつをリクエストできる「おやつの時間」に,雫は何をリクエストするのか。いつも手元に置いておきたくなる,宝物のような一冊になります。

    1
    投稿日: 2020.03.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読んでみて最初に感じたのは、読みやすい、です。スラスラと読め頭に入ってきます。なので、日にちかからず読めました。そして、人生に役立つ金言がたくさん散りばめてあります。素晴らしいです。気持ちの良い本です。

    1
    投稿日: 2020.03.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    余命を宣告され瀬戸内海のホスピスで余生を過ごす女性のお話。 若くして死を前にした女性の心情が丁寧に表現されています。 この雰囲気の小説を書かせたらピカイチの作家だなと思う。

    1
    投稿日: 2020.03.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ありきたりの感想になるけど、日々生きている事への感謝と、当たり前な日常こそが一番の幸せだってことを改めて感じさせてくれる本だった。 人間って、実際にそういう場面にならないとたどり着けない答えってあると思うし、むしろいつまでたってもたどり着けないのかもしれない。 当たり前な日常に感謝し、明日からの暮らしにありがとうってピュアな気持ちになれました。 今まで読んだ本の中で一番泣いた。

    1
    投稿日: 2020.03.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最後に食べたいおやつはなんだろう... 糸さんの本は、食べることは生きること。 生きてきた中で、食べた物ってその人を表すものなんだ。 これからの人生のなかで、どれだけ思い出に残るものを食べられるんだろうって思うと、日々の食事を大切にしたいと思いました。

    1
    投稿日: 2020.03.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    人が死ぬ感動する話は、人の死をエンタメとして消化させられているようで昔から大の苦手だが、小川糸さんの作品は別。感動を強要せず、人の生きて死んでいく様をありのまま綺麗にしすぎなることなく描いている。 私の大切な人が死んだ時もこんな風だったら良かったと思う。 今私が本当に大切にしている人にも勧めたい。 ごちそうさまでした。

    1
    投稿日: 2020.03.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    切ない。 でも、悲しくない。 希望に溢れている、人生の最後。 食べることは生きること。 小川さんの作品を読むといつもそう感じる。

    1
    投稿日: 2020.03.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    途中から本当に涙が止まらなくて、涙を拭いたり鼻をかんだり忙しいのなんのって。おかげで読み終えるのに時間が掛かってしまいましたが、満足です。 死ぬことがわかっていて、カウントダウンをしながらの日々。全てを呪いながら怒りながら過ごすより、感謝しながら一日一日を大切に過ごしたい。身の回りのことも心構えも、準備ができるという意味では、余命が知れているのはよいなぁと、改めて思いました。

    2
    投稿日: 2020.03.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ガンになった30代の雫。 残りの日々を瀬戸内のホスピスで過ごすことに。 最後にさまざまな感謝と出会う。

    1
    投稿日: 2020.03.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    切ない。 でも、人生の最期をこのように終えたい。 なんだか温かい気持ちになった。 思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変えれば、あなたの人生はやがて光り輝くことでしょう。って、いい言葉。

    4
    投稿日: 2020.03.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    切ない。 人は死を避けては通れないし、頭のどこかで死ぬってどんな感じなのか…と考えているから、胸をずんずん突いてくる感じで切ない。 だけど、そこから目をそらさずに丁寧に紡いでいく。作者が余命宣告を受けているのでは…と思うくらい、丁寧に描かれている。 切なさ満点だけれど、丁寧でよい話だと思う。

    2
    投稿日: 2020.03.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一人で死んでいく時に、 どこで、どうやって死にたいか。 まだ漠然とした未来だけれど、 40歳を過ぎた今、少しずつ現実味を帯びてきている。 現実はもっと苦しくて、汚くて、つらいのかもしれない。 でも、小説の中はこれでいい。 こういう最期がいい。 こういう最期を迎えられるような生き方をしたい。

    3
    投稿日: 2020.03.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読んですぐに瀬戸内海に行きたいと思った…そのくらい海が匂い立つような作品だった。レモン島にあるホスピスに来た1人の女性の話。厳かな旅立ちへの話。静かな感動が残った。

    1
    投稿日: 2020.03.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    小川糸さんの文章はとても柔らかくて、料理の描写がとにかく美味しそう。「食堂かたつむり」も「あつあつを召しあがれ」もあっという間に読みきってたけど今回もそうだった。 雫がタヒチ君と最後に会うシーンや、亡くなったお母さんと話すシーンは何度読んでも絶対泣いてしまう。読み切った後に悲しい、というよりは少し清々しい気持ちになれる小説。

    2
    投稿日: 2020.03.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一人暮らしの雫、病に冒される。雫が最後に暮らすために選んだ場所は瀬戸内の島のホスピス。そのホスピスでは日曜日ごとに食べたいおやつをリクエストできる。それぞれの入居さんが選んだお菓子と思い出が紹介され、雫は自分のお菓子を考える。 死が怖いと誰もが考えるだろう。この本を読んでいると解きほぐされる感がある。自分が死を感じる時は、深く絶望を抱えると思うけれど、最後は雫さんのように穏やかな気持ちでいたいと思った。いや、自分は穏やかな気持ちになれるだろうか。柑橘、葡萄の木、素敵な風景、魅力的な周りの人たち、病で苦しむことは辛いけれど、死を考える物語であり、暖かい命の物語でした。 ただ、登場人物のネーミングは私は好きでない、小川さんの思考とは合わないようだ。

    32
    投稿日: 2020.03.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    小川糸先生の長編読むの初めてだけども、わりかし下ネタ普通に入れてくるタイプなんだな・・・ しかし料理やお菓子の描写は美味しそうだった・・・

    1
    投稿日: 2020.03.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    涙涙で…生と死をたんたんと綴ってあるんだけど もし自分の死期がわかる時がきたとしたら再読したいと思わせる

    1
    投稿日: 2020.03.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    瀬戸内海に浮かぶ小さな島に“ライオンの家”と名付けられたホスピスがある。そこを訪れた主人公の海野雫は、余命宣告された末期がん患者だ。ホスピスでは毎週日曜日、“ゲスト”からリクエストされたもう一度食べたいおやつが、その思いを綴った手紙と共に供される。ただ死を待つだけの無気力な姿はそこにはないし、生にしがみつく浅ましさもまたない。静かに穏やかな日々を過ごす人達。最後は涙なくして読めなかった。自分の最後もこうありたいと思った。

    2
    投稿日: 2020.03.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ホスピスが舞台だし、主人公の女性、雫がそこへ入るとなると、もうこの主人公が亡くなるのは最初から分かっていたが、やはり泣いた。 余命宣告をされ、抗がん剤などに頼らず、最後をホスピスで過ごす。しかも空気の綺麗な瀬戸内海のレモンの島で。なんかフワッとそんな最後もいいなぁ…と読んでいたけど、雫がだんだんと弱ってくる様子が辛くなってくる。 今まで、当たり前に出来ていた事が徐々に出来なくなる。体力がなくなり、歩けなくなり、排泄も自分で出来なくなる。その過程がリアルで泣いてしまった。 犬の六花の存在にも助けられた。 雫が亡くなってからの一日目の、妹目線の話が少し長かった気がする。 ・幸せというのは、自分が幸せであると気づくこともなく、ちょっとした不平不満をもらしながらも、平凡な毎日を送れることなのかもしれない。 ・「思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変えれば、あなたの人生はやがて光り輝くことでしょう」 ・「よく眠り、心と体を温め、よく笑うことです。いい人生を送りましょうね」 ・端から端までクリームがぎっしり詰まったあのチョココロネみたいに、ちゃんと最後まで生きることが、今のわたしの目標だった。

    1
    投稿日: 2020.03.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    優しい気持ちになった。 途中から、涙が止まらなかった。 「当たり前と思いがちな幸せ」 私も20代半ばに、病気で、大手術をした。 確かにそのときは、雫に近い気持ちで日々を生きていた。 でも、人間は忘れる。 いつの間にか「当たり前の幸せ」「当たり前の日常」と思っていた。 「自分が本当にしたいこと」「自分が本当に大事にしたい人」を大切に生きていきたい そう思った。 小川さんの作品は読むと、私に日常新たな視点でみることを教えてくれる。

    6
    投稿日: 2020.03.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    小川糸さんのミトンを読んで、とても面白かったので、続いて「ライオンのおやつ」を読みました。 瀬戸内に浮かぶレモン島にあるホスピス「ライオンの家」が舞台。 33歳にしてホスピスに入る運命の雫さん。 そこは死までを暮らすとても素晴らしい場所でした。 「明日が来ることが当たり前に信じられることは、本当はとても幸せなことなんだなぁ と。そのことを知らずに生きていられる人たちは、なんて恵まれているのだろう。」 「生まれることと亡くなることは、ある意味で背中合わせですからね。」 「こちらからは出口でも、向こうから見れば入り口になります。きっと、生も死も、大きな意味では同じなのでしょう。私たちは、ぐるぐると姿を変えて、ただ回っているだけですから。そこには、始まりも終わりも、基本的にはないものだと思っています。」 「思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変えれば、あなたの人生はやがて光輝くでしょう。」 「怖れることは、何もありません。とにかく笑顔でいることが一番です、雫さん。辛いときこそ、空を見上げて思いっきり笑うんです。そうすれば、あなたよりももっと辛い思いをしている人たちの希望になれますから。」 「死を受け入れるということは、生きたい、もっともっと長生きしたいという気持ちも正直に認めることなんだ。」 「コンビニで売られているバナナだって、すべては地球からの贈り物で、かつては地面につながる場所にいたのだ。お日様の光をたっぷりと浴び、お母さんが生まれたばかりの赤ちゃんを大事に抱っこしてお乳をあげるみたいに、このバナナも、お母さんバナナからたくさんの栄養をもらって、大事に大事に育まれたんだってことに、ようやく気づいた。」 いろいろなことが書かれているけれど、話の流れの中で、とてもわかりやすい。 小川さんの本をもっと読んでみたくなりました。 おすすめの一冊です。

    111
    投稿日: 2020.03.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2020年本屋大賞ノミネート作品。なるようにしかならない人生。ただただ体全体で受け入れて命が尽きるその瞬間まで精一杯生きることが、人生を全うするということなのだろう。 装丁といいフォントといい、ほっこり優しさが伝わってくる。小川さんと言えば「ツバキ文具店」と「キラキラ共和国」のイメージが強い。それらも柔らかく温かい内容だったなぁ。 今作は、瀬戸内に浮かぶレモン島のホスピス「ライオンの家」が舞台。読んでいる間、時の流れがゆったりとたゆたっていた。「死」は「生」と表裏一体。出口か入口かの違いだと。死を受け入れるということは死にたくない!生きたい!という気持ちを素直に認めることであって諦めることとは違う。死を描きながら、生きる力をくれる温かい物語。「おやつは、心の栄養、人生へのご褒美」に頷く。こんな素敵なホスピスがもっと増えたらいいのに。 作中に出てくる粥やおやつが美味しそう!

    10
    投稿日: 2020.03.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    若くして余命を宣告された主人公が幕引きの舞台として選んだ、瀬戸内海に浮かぶホスピス。 そこでは入居者に過度なストレスを与える痛みを取り除く処置以外は、殆ど延命治療を行わない。 全てが自然の摂理と、入居者の意思によって決定されるのだ。 そして毎週日曜日の午後、入居者達の思い出の味を再現したおやつが供される。 都会の荒波で凝り固まった心は、 おやつを通して入居者の身の上や心情を共有する事、 日々の優しい食事が全身に沁み渡っていく実感、 入居者同士や島民と持つ交流によって溶解されていく。 そして自身が描いた理想の死へ、緩やかに向かう— 小川糸作品は、一人の悪者も生まない。 主人公は綺麗事のみでなく人間らしい感情も抱きながら、そう言った自身を反省しつつ前に進む。 だからこそ得られる共感と、厚い支持だろう。 2020年本屋大賞、最有力候補と見た。 <Impressed Sentences> タヒチ君の頭や顔を両手で包み、私は自分がしたいようにタヒチ君の唇を、文字通りむさぼった。気がつくと、私はライオンが獲物の内臓にむしゃぶりつくみたいに、タヒチ君の唇に吸いついていた。

    1
    投稿日: 2020.02.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    今までのかけがえのない「日常」。普通のことは当たり前じゃない。過去を振り返り、残された人たちは彼女を思い出す。

    1
    投稿日: 2020.02.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ステージⅣの癌で余命を宣告され、瀬戸内海の島のホスピス「ライオンの家」に入った32歳海野雫。入居者を献身的にお世話する管理者のマドンナ。毎週日曜日の午後はおやつ時間が持たれる。入居者のリクエスト、その纏わる話をマドンナが朗読。そして一人一人と旅立つ。雫と島の青年タヒチ君の出会い。自分で命のありようを決めることができない、だから死ぬまで生きるしかないと、限られた命を力強く生きる姿に応援したくなった。悲しい話で切ないけど温かみも感じた。雫が旅立った三日目の夕方、タヒチと六花は海に向かって雫を見送った。

    2
    投稿日: 2020.02.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    悲しい物語に生きる希望を与えてくれる。ライオンのおやつという題名は何で?だけれど読み進めるととてもしっくりきます。時間の経過がキラキラ共和国とおんなじです。

    3
    投稿日: 2020.02.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    瀬戸内海という文面に惹かれて購入。 読み終わって思ったのは、「この本に出会えてよかった。」ということ。誰かが言っていたけど、本には多かれ少なかれ読み手の人生を変える力があると思う。 本の中で心に残った台詞↓ 「何が大事かって、今を生きている、ってこと。自分の体で、感じること。」 社会人になってから、何かを感じて心を震わせることが少なくなっていたことに気付かされた。 「人の幸せっていうのは、どれだけ周りの人を笑顔にできたかだと思う」 自分の思い通りにならないことがどんなに会っても、まわりで支えてくれている人のことを忘れないでいたい。 私が最後に食べたいもの、おやつは何なのだろう。色んな濃い経験をして、選ぶのに迷うくらいになりたいなあ。 今おやつで思いつくのは、お母さんと銀のカップ?で作ったフルーツゼリー。汽車とかキリンとかが下に絵でついているの。大切な大切な記憶だ。

    2
    投稿日: 2020.02.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ライオンの家でわたしも最期を迎えたいと思った。 苦しかったり忙しい人生をみんな送っているけど、普段の生活では気づかなかった自分の人生、周りの人、体あって動かせてものが食べられるありがたさ、幸福感、いろんな物事を、ライオンの家で痛みをとって暮らすことで思い出して、あらゆることを受け入れて死へ向かう準備ができるんだなと感じた。 雫のさまざまな気づきや感動はどれもわたしにも響いて、最期でなくてもこういうことを大切に生きられることが幸せなんだろうなと思った。 人の記憶は自分の中しかないようで、食べ物や人やその言葉にもたくさんあって、いくらでも解釈できる。 受け入れるということは都合の良い解釈をしているだけなのかもしれないけど、穏やかで良いと思う。

    4
    投稿日: 2020.02.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    何でコレが文芸書No1か分からない、嫌いなんだな、こういうお話~30代になって数年しかたたない雫はガンが直らないと宣告され、母の双子の弟であるお父さんに教えず、すべてを整理して瀬戸内のレモン島に渡り、終末医療施設「ライオンの家」に入所した。日曜日の午後3時にはリクエストでお八つがでる。私は何が食べたいだろう…~死んだらゼロと思っているから、もちろん遺るモノはあるけどね。こんなに念が遺っていると容易じゃない。もし私の念が遺るなら、静かにしています。みんな立派な作文をするのも不自然ですネ。モルヒネワインというのを知ったり、バッハのチェロ組曲を知ったのは収穫だけど

    1
    投稿日: 2020.02.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    本屋大賞ノミネートで興味が湧き読む。 主人公海野雫(33歳、女性)の末期癌に侵され女性で紹介された瀬戸内に有るホスピス(ライオンの家)で過す日常を描く。 若過ぎる女性の死を自分目線で紡ぐ話は切な過ぎ!!、でも誰にもいつかは訪れると死に対して最後を意識しながら優しい人達に見守られて向かって行くのもある意味幸せな最後かも??と思ったりもする。切なさと優しさがズシリ。。 雫は、ホスピタルの住民の死、出逢ってからの恋、ボランティアの人達との出会い、何と言ってもホスピタルを運営しながら世話を行う館長の愛称マドンナとの日常生活の中でその時折で折り合いを付けながら終活を営む。 “ライオンのおやつ“のタイトルはホスピス“ライオンの家”で毎週入居者がリクエストする思い出の“おやつ”の事で其々の思い出が込められたおやつに其々の思いが蘇る。雫は両親を幼い頃事故で亡くし母の双子の叔父さんを育ての親として生活を共にしていたが、心配&世話になりたく無い一心で1人ライオンの家に来ており、おやつに父との思い出のクレープをリクエストする。 それが叶った時。。。 その父(叔父さん)がお見舞いに来て見守られ、亡き母と生死の境での会話で最後を迎える。33歳の早過ぎる生死を通した感情、思いが綴られ切なく途中で読むのを辞めようと何度も思ったが、最後まで完読して短命でも幸せな最後の気がして色々と考えさせられた。

    1
    投稿日: 2020.02.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    小川糸さんの本。相変わらず心を浄化させてくれるような物語を書くなぁ。そしていつもこういう風に優しい生き方がしたい、って思う。

    3
    投稿日: 2020.02.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    扱っているテーマは重めなのにそれをあまり感じさせることなく、温かな物語にしたのが糸さんらしいな、と思いました。 温かいけれど、やっぱり少し寂しくて切ないです。

    1
    投稿日: 2020.02.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    通勤電車の中で読まなくてよかった。 ちょうど読み進めていると、新聞が目に入り、その新聞にこの本の広告が出ていて、何というタイミングか?!と驚きました。 こんな素敵な話に巡り合えて感謝。

    2
    投稿日: 2020.02.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    生と死を題材にしたものや、ホスピスで働く主人公を描いた小説はよくあるけれど、死にゆく当人の目線で世界が描かれているのが素敵だった。 誰にとっても未知の状況ではあるが、リアルに死に近づいていく描写がリアルで、切なくもあり、でも希望にも満ちたストーリーになっていた。 自分だったら、家族だったらと想像しながら読んだが、最後には、美しさと優しさに囲まれて生きている環境に感謝した。 小川さんの小説は親近感のわく話の設定のわりに内容がやたら非現実的であまり好みではなかったが、この物語に関しては、優しい気持ちで読み切れてとても好きだった。

    1
    投稿日: 2020.02.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    去年癌で亡くなった友人を思い浮かべながら読んだ。 彼女の死をただ悲しいと思っていた。会えなくなって寂しかった。同年代の死を初めて体験して自分の死を恐れた。 彼女も雫のように光になって旅立ったと信じたい。 最初から泣きっぱなしだったけど読み終わったあとは不思議と爽やかな気持ちになった。

    2
    投稿日: 2020.02.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    死ぬ前に、自分を見つめなおす主人公。 死ぬ準備が出来ることも幸せなのかな。 まー生きてるだけで幸せか! 自分に正直になろーと思える本でした。

    4
    投稿日: 2020.02.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    設定がなんとなくつるかめ助産院を思い出す場面設定で優しく温かい島であった。偶然かもしれないが、この本をちょうど読む際、私は、新たなオンコロジー試験を担当するため癌について勉強中であったため、この本から技術的ではなく患者やその置かれている状況などの心理的な側面でかなり、勉強になった。自分の将来も考えることができた。自分の最後をどのように迎えるのか、また迎えるために自分なりの生き様をどうしたいか考える良い機会であった。まだまだ先の話かもしれないが、今から少しずつこういうことを考えて理想として形にしておくようにしたいと思う。

    1
    投稿日: 2020.02.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    終末癌患者の過ごすサナトリウム的な場所、ライオンの家での出来事を綴っていく物語。主人公の強さを感じる。小川糸の小説は優しい。

    1
    投稿日: 2020.02.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    余命宣告をされ瀬戸内の島にあるホスピス「ライオンの家」で残りの日々を過ごすことにした雫。 食べること、生きること、死ぬこと。穏やかな島での生活がやさしさで溢れていて、雫のように感謝の気持ちで最期の時を過ごせたらいいな。久しぶりに本を読んで号泣した。自分はどんな気持ちで死を迎えるんだろうと考えた。

    1
    投稿日: 2020.02.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    主人公の雫が、瀬戸内のホスピス・ライオンの家で過ごす最期の日々を描いた作品。 雫の想いが、徒然なるままに描かれていて、どこか掴みどころのない感じだった。 ライオンの家の『おやつの時間」が中心に話が進んでいくわけではなかった。 レモン島やライオンの家に暮らす人々との出逢い、犬の六花との愛情いっぱいの戯れなど幸せを感じる出来事や、病気に対峙する雫の気持ちや考えが、日記のように綴られている。 読んでいる最中は、何か物足りなく、話にまとまりがなく、迷路に入ったような気持ちで読み進めた。 でも、読後感は少し違った。じーんわりと暖かい感覚が残った。 死期が近づいた雫が、死というものを受け容れ、自分の人生を丸ごと抱きしめて、今の自分を愛しながら最期の日を迎える…それまでの葛藤は、まさに迷路を進むようなものなんだろう。その揺れ動く気持ち、意識が朦朧とする中で逆にハッキリとしてくる想いが上手く描かれていると思った。 登場人物のネーミング、ファンタジーっぽい要素、逆にちょっと刺激的な描写に引っかかり、泣けるほどは入り込めなかった。 良いお話だったので、泣けなかった自分がちょっと残念。

    1
    投稿日: 2020.02.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    後半、父のことを想いながら読みました。 父はどのタイミングで死を意識したのか、どのタイミングで自分や家族が分からなくなってしまったのか。痛みは表せるものの感情などは周りに伝えられることなく、旅立ちは機械の音と共にでした。10年経った今も父は自分が死んだ事に気付いていないんじゃないかと、ずっと申し訳ない気持ちがありました。でも、見守る家族には分からない意識下で家族にお別れをし、これから再開できる人に想いを馳せて昇天していったのかもしれない… と、少し心が軽くなりました。 電車の中で読まなくて良かった〜。

    2
    投稿日: 2020.02.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    本屋大賞2020ノミネート作品③ ホスピスでの暮らしが主になっているけど、悲壮感や苦しみではなく、生きていることへの感謝が書かれていた。 半分くらいから泣けて泣けて、最後は鼻も目もグジャグジャになりながら読み終えた。 死ぬまで生き抜く。

    5
    投稿日: 2020.02.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    良いお話でした。 でも、いつ亡くなってしまうのだ、まだなのだね、って 常に思いながら読むのは辛かったから、☆5はないです。

    1
    投稿日: 2020.02.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「ライオンの家」のオーナーの呼び名は「マドンナ」 ブドウを育てている青年が「タヒチ君」 そして主人公の名前は「海野雫」。 この名前が原因で、 私には文章の向こうに少女漫画が浮かんできてしまいました。 後半のファンタジーな展開が 前半を台無しにしている気がして残念でした。

    1
    投稿日: 2020.02.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ホスピスライオンの家の人生最後のおやつ。 何を食べたいか?それぞれの思いを乗せて物語は、海野雫33歳が亡くなるまでを描く。なぜライオンの家なのか?ライオンは百獣の王、もう、敵に襲われる心配がない。安心して、食べたり、寝たりできる。そういう人の家。 亡くなる人への悲しみの気持ちを示すためか、文字が薄くなっている。 紙質にも気を使っている。丁寧に作られた本である。 物語も優しさに包まれているが、本の体裁にも優しさが感じられる本である。 印象に残った文章 ⒈ 思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変えれば、あなたの人生はやがて光り輝くことでしょう。 ⒉ さっぱりしたワインだと涙の跡はほとんど残らないし、コクのあるワインだと、大泣きしたみたいにはっきりと跡が残るんだよ。 ⒊ 私が死んだらさ、ここに来て、空に向かって手を振ってもらいたいの。その時は、六花も一緒に連れてきてほしいんだ。私も、がんばって手を振るように努力するから ⒋ おやつの時間が、私にとっての生きる希望 ⒌ 人の幸せっていうのは、どれだけ周りの人を笑顔にできたかだと思う ⒍ 人生というのは、つくづく、一本のろうそくに似ていると思います。

    7
    投稿日: 2020.02.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    主人公の雫は癌で余命宣告を受け、瀬戸内海の"レモン島"にあるホスピス、「ライオンの家」に入居する。雫はホスピスのスタッフや入居者、島の人とも交流しながら、残された時間を過ごす。 特に、日曜日の三時には、「おやつの時間」がある。入居者が最期に食べたいおやつを、そのエピソードとともに投票し、抽選で選ばれたおやつが振る舞われる。入居者の方々の生きてきた足跡と共に、美味しそうに描かれる。 小川糸さんの静かな文体と、瀬戸内海の島の緩やかな時間と、徐々に死へと向かっていく最期の時間の特別さが、物凄く上手くマッチした素敵な小説です。 小川糸さんは美味しいものを美味しそうに書くのが本当に上手だと(勝手に)思っているので、お腹が空きます。食事は生きる喜びに直結するので、「食事を楽しみに生きられる」という文中の言葉は頷けるし、ホスピスでは本当に大事なんだろうなと思う。 少しですが、日本の終末医療に対する問題提起もあり、改善されると良いなと思います。 何を汲み取るか・どんな影響を受けるかは人それぞれだけど、少なくとも自分は、「あんまりごちゃごちゃ考えずに、とりあえず目の前の人生を、なるように生きてみるのも面白いのかな」と思いました。

    1
    投稿日: 2020.02.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    雫が人生の最期に選んだ島で出会えた人たち、 そしてその島の景色がとにかく素晴らしい。 雫を育ててくれた「父」の愛情。 産んでくれた「両親」の叶えられなかった想い。 ホスピスのマドンナと六花、葡萄畑の田陽地。 こんな人生の最期を迎えたいと思える作品。 生きている限りやり直せるチャンスはある。 死を前にすると看取るられる側も看取る側も、今までの人生で後悔していることが頭をよぎるが、生きている限りそれは挽回出来ると教えられた。 そして、健康で生きている時は気付かないことが本当の幸せ。 よく聞くこういった言葉も、 33歳ながら癌で余命わずかの主人公を描いた物語だとすごく理解できる。 後悔しない人生を送るのは難しいけど、それに気付いたら何か行動してみようと強く感じた。

    8
    投稿日: 2020.02.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    美しく、強過ぎるというのが読み終わって最初の感想。こんなに清く正しく美しくな人生は物語と分かっているけど、ないんじゃない?と。 余命宣告を受け入れるのは大変な覚悟なんだろうな。ちょっと具合が悪いだけでも日常って素敵と思うし。どんどん弱っていく自分と向き合う毎日って想像すらできない。 自分にとってのライオンのおやつは何か考えてみよう。

    1
    投稿日: 2020.01.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    末期癌で余命数ヶ月の主人公が終の住処に決めるのが瀬戸内の島に浮かぶレモン島。そこにあるホスピスライオンの家では毎週日曜日に人生最後に食べたいおやつが出される。 昔より圧倒的に将来絶対訪れる死ぬと言う事をたまに考える。今は元気だからなんとなくでしか考えられないけど、結論から言うと今は死にたくないし、死ぬと言う事がとても怖い。でも、この本を読んで怖い思いが無くなった訳では無いけど、そう言う考え方もあるのか…と心をそっと撫でられる気がした。 話の中に出てくる "思いっきり不幸を吸い込んで、吐く息を感謝に変えれば、あなたの人生はやがて光り輝くでしょう。” と言う言葉は座右の銘にしていい程心に響いた。 感動する! とか、泣ける!! とか、そう言う類いの本ではないけれど、そっと静かに寄り添ってくれる温かい話。 自分も、いつかくる最後の時に『ごちそうさまでした。』と言える良き人生を送りたい。

    5
    投稿日: 2020.01.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    生も死も大きな意味では同じ。 どっちからドアを開けるかの違い。 この言葉に、救われる気がした。 死は怖いものではない。 お別れは悲しいけれど、誰かの光となって、大切な人を照らし続けるのだ。 最期に向かっていく描写がとてもリアルで、今まで見送ってきた患者さんの顔が次々と浮かんできた。3年前に見送った大切な友達の顔も。彼女も、きっと家族の光となって近くにいるはずだと思えた。 1日1日を生きられることに感謝し、大切に生きようと思わせられる。

    1
    投稿日: 2020.01.28