
わたしの生きがい論 人生に目的があるか
梅棹忠夫/講談社
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総合評価
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powered by ブクログ「生きがい」というテーマについて語った講演などをまとめた本です。 「創造」を至上の価値として走り続けた明治以降の日本をふり返りつつ、老荘思想をヒントに「無為」の生き方に新しい可能性を見ようとしています。 少し前に、ひたすら前へ向かって走ることを良しとする勝間和代と、そうしたレースについていくことのできない人びとを救おうとする香山リカとの論争が話題になったことがありましたが、著者の議論は、非常にマクロな文明史的観点から人びとの「生きがい」についての考察をおこなっているところが特徴的です。著者の議論と比較すると、勝間・香山両氏とも「生きがい」を個人の問題に閉じ込めてしまうという視野狭窄に陥っているのではないか、という気がしてきます。
0投稿日: 2014.02.21
